JPH0521338A - 半導体部材及び半導体部材の製造方法 - Google Patents

半導体部材及び半導体部材の製造方法

Info

Publication number
JPH0521338A
JPH0521338A JP3194138A JP19413891A JPH0521338A JP H0521338 A JPH0521338 A JP H0521338A JP 3194138 A JP3194138 A JP 3194138A JP 19413891 A JP19413891 A JP 19413891A JP H0521338 A JPH0521338 A JP H0521338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
manufacturing
porous
member according
crystal semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3194138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2608351B2 (ja
Inventor
Takao Yonehara
隆夫 米原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3194138A priority Critical patent/JP2608351B2/ja
Publication of JPH0521338A publication Critical patent/JPH0521338A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2608351B2 publication Critical patent/JP2608351B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/18Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof
    • H01L31/1892Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof methods involving the use of temporary, removable substrates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Element Separation (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁体上に結晶性が単結晶ウエハー並に優れ
た単結晶層を有する半導体部材を提供すること、及び該
部材を得るうえで、生産性、均一性、制御性、経済性の
面においても優れた方法を提供すること。 【構成】 多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質単結晶
半導体領域を配した部材を形成し、前記非多孔質単結晶
半導体領域の表面に、表面が絶縁性物質で構成された部
材の表面を貼り合わせた後、前記多孔質単結晶半導体領
域をエッチングにより除去することを特徴とする半導体
部材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体部材及び半導体
部材の製造方法に関する。更に詳しくは、誘電体分離あ
るいは、絶縁物上の単結晶半導体層に作成される電子デ
バイス、集積回路に適する半導体部材及び半導体部材の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁物上の単結晶Si半導体層の形成
は、シリコン オン インシュレーター(SOI)技術
として広く知られ、通常のSi集積回路を作製するバル
クSi基体では到達し得ない数々の優位点をSOI技術
を利用したデバイスが有することから多くの研究がなさ
れてきた。すなわち、SOI技術を利用することで、 1.誘電体分離が容易で高集積化が可能 2.対放射線耐性に優れている 3.浮遊容量が低減され高速化が可能 4.ウエル工程が省略できる 5.ラッチアップを防止できる 6.薄膜化による完全空乏型電界効果トランジスタが可
能 等の優位点が得られる。
【0003】上記したようなデバイス特性上の多くの利
点を実現するために、ここ数十年に渡り、SOI構造の
形成方法について研究されてきている。この内容は、例
えば以下の文献にまとめられている。
【0004】Special Issue: “Sin
gle−crystalsilicon on non
−single−crystal insulator
s”;edited by G.W.Cullen,J
ournal of Crystal Growth,
volume 63,no 3,pp 429〜590
(1983).また、古くは、単結晶サファイア基体上
に、SiをCVD(化学気相法)で、ヘテロエピタキシ
ーさせて形成するSOS(シリコンオン サファイア)
が知られている。これは、最も成熟したSOI技術とし
て一応の成功を収めはしたが、Si層と下地サファイア
基体界面の格子不整合により大量の結晶欠陥、サファイ
ア基体からのアルミニュームのSi層への混入、そして
何よりも基体の高価格と大面積化への遅れにより、その
応用の広がりが妨げられている。比較的近年には、サフ
ァイア基体を使用せずにSOI構造を実現しようという
試みが行われている。この試みは、次の3つに大別され
る。
【0005】(1)Si単結晶基体を表面酸化後に、窓
を開けてSi基体を部分的に表出させ、その部分をシー
ドとして横方向へエピタキシャル成長させ、SiO2
へSi単結晶層を形成する。(この場合には、SiO2
上にSi層の堆積をともなう。) (2)Si単結晶基体そのものを活性層として使用し、
その下部にSiO2を形成する。(この方法は、Si層
の堆積をともなわない。) (3)Si単結晶基体上へSiのエピタキシャル成長を
行った後に、絶縁分離を行うもの。(この方法は、Si
層の堆積をともなう。)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)を実現する
手段として、CVDにより、直接、単結晶層Siを横方
向エピタキシャル成長させる方法、非晶質Siを堆積し
て、熱処理により固相横方向エピタキシャル成長させる
方法、非晶質あるいは、多結晶Si層に電子線、レーザ
ー光等のエネルギービームを収束して照射し、溶融再結
晶により単結晶層をSiO2上に成長させる方法、そし
て、棒状ヒーターにより帯状に溶融領域を走査する方法
(Zone melting recrystalli
zation)が知られている。これらの方法にはそれ
ぞれ一長一短があるが、その制御性、生産性、均一性、
品質に多大の問題を残しており、いまだに、工業的に実
用化したものはない。例えばCVD法は平担薄膜化する
には、犠牲酸化が必要となり、固相成長法ではその結晶
性が悪い。また、ビームアニール法では、収束ビーム走
査による処理時間と、ビームの重なり具合、焦点調整な
どの制御性に問題がある。このうち、Zone Mel
ting Recrystallization法がも
っとも成熟しており、比較的大規模な集積回路も試作さ
れてはいるが、依然として、点欠陥、線欠陥、面欠陥
(亜粒界)等の結晶欠陥は、多数残留しており、少数キ
ャリアーデバイスを作成するにいたってない。
【0007】上記(2)の方法であるSi基体をエピタ
キシャル成長の種子として用いない方法について、例え
ば以下の方法が挙げられる。
【0008】1.V型の溝が表面に異方性エッチングさ
れたSi単結晶基体に酸化膜を形成し、該酸化膜上に多
結晶Si層をSi基体と同じ程度に厚く堆積した後、S
i基体の裏面から研磨によって、厚い多結晶Si層上に
V溝に囲まれて誘電分離されたSi単結晶領域を形成す
る。この手法に於ては、結晶性は、良好であるが、多結
晶Siを数百ミクロンも厚く堆積する工程、単結晶Si
基体を裏面より研磨して分離したSi活性層のみを残す
工程に、制御性、と生産性の点から問題がある。
【0009】2.サイモックス(SIMOX:Sepa
ration by ion−implanted o
xygen)と称されるSi単結晶基体中に酸素のイオ
ン注入によりSiO2層を形成する方法であり、Siプ
ロセスと整合性が良いため現在もっとも成熟した手法の
一つである。しかしながら、SiO2層形成をするため
には、酸素イオンを1018ions/cm2以上も注入
する必要があるが、その注入時間は長大であり、生産性
は高いとはいえず、又、ウエハーコストは高い。更に、
結晶欠陥は多く残存し、工業的に見て、少数キャリヤー
デバイスを作製できる充分な品質に至っていない。
【0010】3.多孔質Siの酸化による誘電体分離に
よりSOI構造を形成する方法。この方法は、P型Si
単結晶基体表面にN型Si層をプロトンイオン注入、
(イマイ他、J.Crystal Growth,Vo
l 63,547(1983))もしくは、エピタキシ
ャル成長とパターニングによって島状に形成し、表面よ
り、Si島を囲むようにHF溶液中の陽極化成法により
P型Si基体のみを多孔質化したのち、増速酸化により
N型Si島を誘電体分離する方法である。本方法では、
分離されているSi領域は、デバイス工程のまえに決定
されており、デバイス設計の自由度を制限する場合があ
るという問題点がある。
【0011】上述の(3)の方法として、特開昭55−
16464号公報に記載されているものは、p型Siウ
エハー上にN型単結晶Si層を形成し、その上にN型不
純物の酸化物を含むガラス層を設け、このガラス層と、
別のシリコンウエハー上に設けたN型不純物の酸化物を
含むガラス層とを熱処理により貼り合わせる工程を有す
るものである。そして該貼り合わせ工程に次いでP型S
iウエハーを多孔質化した後、該多孔質層を酸化し、エ
ッチングにより多孔質層を除去してSOI構造を形成す
るというものである。
【0012】又、特許出願公告53−45675号公報
には、シリコン単結晶ウエハーを多孔質化させた後、こ
れを酸化して多孔質層を高抵抗化させ、該多孔質層シリ
コン層上に単結晶Si層を形成し、単結晶Si層の一部
を単結晶Si領域を取り囲むように多孔質化及び高抵抗
化させて単結晶Si層を分離させることが開示されてい
る。
【0013】これらの公報に記載された方法は、いずれ
も多孔質層を酸化させる工程を含んでおり、多孔質層は
酸化によって、膨張するため、単結晶Si層に歪みの影
響を及ぼす場合があり、これらの方法では必ずしも定常
的に良質な単結晶Si層を絶縁体上に形成できるという
わけではなかった。
【0014】(発明の目的)本発明は、上記したような
問題点及び上記したような要求に答え得る半導体部材及
び該部材を製造する方法を提供することを目的とする。
【0015】また、本発明の別の目的は、絶縁体上に結
晶性が単結晶ウエハー並びに優れた単結晶層を有する半
導体部材を提供すること、及び該部材を得るうえで、生
産性、均一性、制御性、経済性の面においても優れた方
法を提供することである。
【0016】本発明の更に別の目的は、SOI構造の大
規模集積回路を作製する際にも、高価なSOSや、SI
MOXの代替するに足り得る優れた特性を有する半導体
部材及び該部材を短時間に経済性よく製造する方法を提
供することである。
【0017】本発明の半導体部材の好ましいものは以下
のとおりである。
【0018】本発明の半導体部材は、多孔質単結晶半導
体領域上に非多孔質単結晶半導体領域を配した第1の部
材と、前記非多孔質単結晶半導体領域の表面に、絶縁性
物質で構成された表面が貼り合わせられた第2の部材
と、を有することを特徴とする。
【0019】又、別に、多孔質単結晶半導体領域上に非
多孔質単結晶半導体領域と、絶縁性物質で構成された領
域とをこの順に配した第1の部材と、前記絶縁性物質で
構成された領域の表面に、絶縁性物質で構成された領域
を介して貼り合わせられた第2の部材と、を有すること
を特徴とする。
【0020】又、別に、絶縁物質で構成された領域上に
非多孔質シリコン単結晶半導体領域を配した半導体部材
であって、前記非多孔質シリコン単結晶半導体領域にお
ける転移欠陥密度が2.0×104/cm2以下、キャリ
アーのライフタイムが5.0×10-4sec以上である
ことを特徴とする。
【0021】又、別に、絶縁性物質で構成された領域上
に非多孔質シリコン単結晶半導体領域を配した半導体部
材であって、前記非多孔質シリコン単結晶半導体領域に
おける転移欠陥密度が2.0×104/cm2以下、キャ
リアーのライフタイムが5.0×10-4sec以上であ
り、且つ、前記シリコン単結晶半導体領域の厚みの最大
値と最小値の差が前記最大値の15%以下であることを
特徴とする。
【0022】本発明の半導体部材の製造方法の好ましい
ものは以下のとおりである。
【0023】本発明の半導体部材の製造方法は、多孔質
単結晶半導体領域上に非多孔質単結晶半導体領域を配し
た部材を形成し、前記非多孔質単結晶半導体領域の表面
に、表面が絶縁性物質で構成された部材の表面を貼り合
わせた後、前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングに
より除去することを特徴とする。
【0024】又、別に、多孔質単結晶半導体領域上に非
多孔質単結晶半導体領域を配した部材を形成し、前記部
材の非多孔質層単結晶半導体側に絶縁性物質で構成され
た領域を形成した後、前記絶縁性物質で構成された領域
の表面に、表面が絶縁性物質で構成された部材の表面を
貼り合わせ、前記多孔質単結晶半導体領域をエッチング
により除去することを特徴とする。
【0025】又、別に、非多孔質単結晶半導体部材を多
孔質化して多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、
該多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質単結晶半導体領
域を形成する工程と、該非多孔質単結晶半導体領域の表
面に、表面が絶縁性物質で構成された部材を貼り合わせ
る工程と、前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングに
より除去する工程と、を有することを特徴とする。
【0026】又、別に、非多孔質単結晶半導体部材を多
孔質化して多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、
該多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質単結晶半導体領
域を形成する工程と、該非多孔質単結晶半導体領域側に
絶縁性物質で構成された領域を形成する工程と、該絶縁
性物質で構成された領域の表面に、表面が絶縁性物質で
構成された部材の表面を貼り合わせる工程と、前記多孔
質単結晶半導体領域をエッチングにより除去する工程
と、を有することを特徴とする。
【0027】又、別に、第1の非多孔質単結晶半導体領
域を部分的に多孔質化して多孔質単結晶半導体領域と、
第2の非多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、該
多孔質単結晶半導体領域上に第3の非多孔質単結晶半導
体領域を形成する工程と、該第3の非多孔質層単結晶半
導体領域の表面に、表面が絶縁性物質で構成された部材
の表面を貼り合わせる工程と、前記第2の非多孔質単結
晶半導体を研削により除去し、前記多孔質単結晶半導体
領域をエッチングにより除去する工程と、を有すること
を特徴とする。
【0028】又、別に、第1の非多孔質単結晶半導体領
域の一部を多孔質化して多孔質単結晶半導体領域と第2
の非多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、該多孔
質単結晶半導体領域上に第3の非多孔質単結晶半導体領
域を形成する工程と、該第3の非多孔質単結晶半導体領
域側に絶縁性物質で構成された領域を形成する工程と、
該絶縁性物質で構成された領域の表面に、表面が絶縁性
物質で構成された部材の表面を貼り合わせる工程と、前
記第2の非多孔質単結晶半導体を研削により除去し、前
記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去する
工程と、を有することを特徴とする。
【0029】又、別に、第1の導電型の第1の単結晶半
導体領域上に、第2の導電型の第2の単結晶半導体領域
を形成する工程と、前記第1の単結晶半導体領域を多孔
質化して多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、前
記第2の単結晶半導体領域の表面に、表面が絶縁性物質
で構成された部材の表面を貼り合わせる工程と、前記多
孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去する工程
と、を有することを特徴とする。
【0030】又、別に、第1の導電型の第1の単結晶半
導体領域上に、第2の導電型の第2の単結晶半導体領域
を形成する工程と、前記第1の単結晶半導体領域を多孔
質化して多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、前
記第2の単結晶半導体領域側に絶縁性物質で構成された
領域を形成する工程と、前記絶縁性物質で構成された領
域の表面に、表面が絶縁性物質で構成された部材を貼り
合わせる工程と、前記多孔質単結晶半導体領域をエッチ
ングにより除去する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0031】
【作用】本発明の半導体部材は、絶縁物上にキヤリアラ
イフタイムが大きく、欠陥の極めて少ない単結晶半導体
領域を、優れた膜厚の均一性をもって有するものであ
り、種々の半導体デバイスに応用可能なものである。
又、本発明の半導体部材は高速応答が可能で、信頼性に
富んだ半導体デバイスに応用可能である。又、本発明の
半導体部材は高価なSOSやSIMOXの代替足り得る
ものである。
【0032】本発明の半導体部材の製造方法は、絶縁物
上に結晶性が単結晶ウエハー並に優れたSi結晶層を得
るうえで、生産性、均一性、制御性、経済性の面におい
て卓越した方法を提供するものである。
【0033】更に、本発明の半導体部材の製造方法によ
れば、従来のSOIデバイスの利点を実現し、応用可能
な半導体部材の製造方法を提供することができる。
【0034】また、本発明の半導体部材の製造方法によ
れば、SOI構造の大規模集積回路を作製する際にも、
高価なSOSや、SIMOXの代替足り得る半導体部材
の製造方法を提供することができる。
【0035】本発明の半導体部材の製造方法は、実施例
にも詳細に記述したように、処理を短時間に効率良く行
うことが可能となり、その生産性と経済性に優れてい
る。
【0036】
【実施態様例】以下、半導体材料としてシリコンを例に
挙げ、具体的に本発明を説明するが、本発明における半
導体材料はシリコンのみに何等限定されるものではな
い。
【0037】多孔質Si層には、透過電子顕微鏡による
観察によれば、平均約600Å程度の径の孔が形成され
ており、その密度は単結晶Siに比べると、半分以下に
なるにもかかわらず、単結晶性は維持されている。単結
晶とは、任意の結晶軸に注目したとき、試料のどの部分
においてもその向きが同一であるような結晶質固体をい
うが、本発明で使用する多孔質層は孔はあいてはいるも
のの、結晶質領域の結晶軸は、どの部分でも方向が同一
であり、単結晶である。そして、多孔質層の上へ単結晶
Si層をエピタキシャル成長させることは、可能であ
る。但し、温度1000℃以上では、内部の穴の周囲に
位置する原子の再配列が起こり、増速エッチングの特性
が損なわれることがある。このため、本発明においてS
i層のエピタキシャル成長には、分子線エピタキシャル
成長、プラズマCVD、減圧CVD法、光CVD、バイ
アス・スパッタ法、液相成長法等の低温成長可能な結晶
成長法が好適に用いられる。
【0038】多孔質層はその内部に多量の空隙が形成さ
れてために、密度が半分以下に減少し得る。その結果、
単位体積あたりの表面積(比表面積)が飛躍的に増大す
るため、その化学エッチング速度は、通常の非多孔質単
結晶層のエッチング速度に比べて著しく増速される。本
発明は前述した多孔質化した半導体の2つの特性、即ち
単結晶性が維持され、前記多孔質化した半導体基体上に
非多孔質半導体単結晶をエピタキシャル成長し得るこ
と、及び非多孔質単結晶と比較して著しくエッチング速
度が速いこと、を利用するものであり、絶縁性材料表面
を有する基体上に高品質の非多孔質半導体単結晶層を短
時間に形成し得る。
【0039】多孔質層は、下記の理由により、N型Si
層よりもP型Si層に形成されやすい。まず多孔質Si
は、Uhlir等によって1956年に半導体の電解研
磨の研究過程に於て発見された(A.Uhlir,Be
ll Syst.Tech.J.,vol 35,p.
333(1956))。
【0040】ウナガミ等は、陽極化成におけるSiの溶
解反応を研究し、HF溶液中のSiの陽極反応には正孔
が必要であり、その反応は、次のようであると報告して
いる(T.ウナガミ:J.Electrochem.S
oc.,vol.127,p.476(1980))。
【0041】即ち、 Si+2HF+(2−n)e+→SiF2+2H++ne- SiF2+2HF→SiF4+H2 SiF4+2HF→H2SiF6 または、 Si+4HF+(4−λ)e+→SiF4+4H++λe- SiF4+2HF→H2SiF6
【0042】ここでe+及びe-はそれぞれ、正孔と電子
を表わしている。また、n及びλはそれぞれシリコン1
原子が溶解するために必要な正孔の数であり、n>2又
はλ>4なる条件が満たされた場合に多孔質シリコンが
形成されるとしている。
【0043】以上のことから、正孔の存在するP型シリ
コンは、逆特性のN型シリコンよりも多孔質化されやす
い。この多孔質化における、選択性は長野ら及び、イマ
イによって実証されている(長野、中島、安野、大中、
梶原;電子通信学会技術研究報告、vol 79,SS
D 79−9549(1979),(K.イマイ;So
lid−State EkectronicsVol
24,159(1981))。しかし、条件の設定によ
ってはN型シリコンをも多孔質化することができる。
【0044】以下、図面を参照しながら、本発明を具体
的に説明する。
【0045】[実施態様例1]P型基体の全てを多孔質
化し、単結晶層をエプタキシャル成長させて半導体基体
を得る方法について説明する。
【0046】図1(a)に示すように、先ず、P型Si
単結晶基体を用意して、その全部を多孔質化する。前述
の低温成長可能な結晶成長法により、多孔質化した基体
表面にエピタキシャル成長を行ない、薄膜単結晶層22
を形成する。前記P型Si基体は、HF溶液を用いた陽
極化成法によって、多孔質化させる。この多孔質Si層
21は、単結晶Siの密度2.33g/cm3に比べ
て、その密度をHF溶液濃度を50〜20%に変化させ
ることで密度1.1〜0.6g/cm3の範囲に変化さ
せることができる。
【0047】次いで、図1(b)に示すように、もう一
つのSi基体23を用意して、その表面に酸化層24を
形成した後、多孔質Si基体21上の単結晶Si層22
表面に該酸化層24を表面に持つSi基体23を貼り合
わせる。この後に、図1(c)に示すように、多孔質S
i基体21を全部エッチング除去してSiO2層24上
に薄膜化した単結晶シリコン層22を残存させ形成す
る。本発明においては、多孔質半導体層に酸化処理を施
すことなく多孔質半導体層をエッチング除去するため、
多孔質半導体層の酸化膨張が防げ、エピタキシャル成長
した単結晶層への歪みの影響を防ぐことができる。この
方法によれば、絶縁物である酸化Si層24上に結晶性
がシリコンウエハーと同等な単結晶Si層22が、平坦
に、しかも均一に薄層化されて、ウエハー全域に、大面
積に形成される。こうして得られた半導体基体は、絶縁
分離された電子素子作製という点においても、好適に使
用することができる。
【0048】ここで多孔質半導体基体上に形成する非多
孔質半導体結晶層の層厚は薄膜半導体デバイスを前記半
導体単結晶層を形成するために、好ましくは50μm以
下、より好ましくは20μm以下とするのが望ましい。
【0049】また、前記非多孔性半導体単結晶と絶縁性
材料表面を有する基体との貼り付けは窒素、不活性ガス
又はこれ等の混合気体雰囲気中、あるいは不活性ガス又
は窒素を含有する雰囲気中にて行うことが好ましく、更
に加熱状態で行うことが望ましい。
【0050】前記絶縁性材料表面を有する基体上に貼り
合わせられた前記非多孔性半導体単結晶層を残して前記
多孔質化した半導体基体を選択的にエッチングするエッ
チャントとしては例えば水酸化ナトリウム水溶液、水酸
化カリウム水溶液、フッ酸−硝酸−酢酸混合溶液等のエ
ッチャントが挙げられる。
【0051】また、本発明で用いることのできる絶縁性
材料を有する基体とは、少なくともその表面が絶縁性材
料で構成されたもの、あるいは基体全体が絶縁性材料で
構成されたものであってもよい。表面が絶縁性材料で構
成された基体の例としては、単結晶または多結晶のシリ
コン基体の表面を酸化したもの、導電性または半導体性
の基体表面に酸化物、窒化物、ホウ化物等の絶縁材料の
層を形成したものなどが挙げられる。また、基体全体が
絶縁性材料で構成された基体の具体的な例としては、石
英ガラス、焼結アルミナ、等の絶縁材料からなる基体が
挙げられる。
【0052】ところで、本実施態様例1においては、多
孔質半導体基体上に非多孔質半導体単結晶層を形成する
例を示したが、本発明は前記の実施態様例1の形態にの
み限定されるのではなく、多孔質化され難い材料(例え
ばN型シリコン)からなる単結晶層と多孔質化されやす
い材料(例えばP型シリコン)からなる層とを有する基
体に多孔質化処理を行い、非多孔性半導体単結晶層を有
する多孔質半導体基体を形成しても良い。
【0053】また、多孔質半導体基体をエッチングによ
り除去する工程において、非多孔性半導体単結晶層及び
絶縁性材料表面を有する基体がエッチャントにより悪影
響を受けることがないように、エッチング処理の際、多
孔質半導体基体を除いてエッチング防止材料で覆っても
良い。
【0054】このように形成された絶縁物上の非多孔性
単結晶層はキャリアーのライフタイムに関して5.0×
10-4sec以上のものとなり得、SIMOXで得られ
る半導体単結晶層に比べて貫通転移等の結晶欠陥の著し
く少ないものであると共に、半導体単結晶層の層厚の分
布も極めて小さいものである。
【0055】具体的には、転移欠陥密度は、2×104
/cm2以下となり、半導体単結晶層の層厚に関しては
半導体単結晶層表面の面積20cm2〜500cm2(2
インチウエハー〜10インチウエハー)の範囲内におい
て、半導体単結晶層の厚みの最大値と厚みの最小値の差
を厚みの最大値に対して10%以下に抑えることができ
る。
【0056】以下、他の実施態様例を示す。
【0057】[実施態様例2]以下、実施態様例2を図
2を参照しながら詳述する。
【0058】先ず、図2(a)に示されるように種々の
薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物濃
度層122を形成する。或いは、P型Si単結晶基体1
21の表面をプロトンをイオン注入してN型単結晶層1
22を形成する。
【0059】次に、図2(b)に示されるようにP型S
i単結晶基体121を裏面よりHF溶液を用いた陽極化
成法によって、多孔質Si基体123に変質させる。こ
の多孔質Si層123は、単結晶Siの密度2.33g
/cm3に比べて、その密度をHF溶液濃度を50〜2
0%に変化させることで密度1.1〜0.6g/cm3
の範囲に変化させることができる。この多孔質層は、上
述したように、P型基体に形成される。
【0060】図2(c)に示すように、もう一つのSi
基体124を用意して、その表面に酸化層125を形成
した後、多孔質Si基体123上の単結晶Si層122
表面に該酸化層125を表面に持つSi基体124を貼
り合わせる。
【0061】この後に、多孔質Si基体123を全部エ
ッチングしてSiO2層125上に薄膜化した単結晶シ
リコン層122を残存させ半導体基体を形成する。
【0062】この方法によれば、絶縁物である酸化層1
25上に結晶性がシリコンウエハーと同等な単結晶Si
層122が、平坦に、しかも均一に薄層化されて、ウエ
ハー全域に、大面積に形成される。
【0063】こうして得られた半導体基体は、絶縁分離
された電子素子作製という点においても、好適に使用す
ることができる。
【0064】以上実施態様例2は、多孔質化を行う前に
P型基体にN型層を形成し、その後、陽極化成により選
択的に、P型基体のみを多孔質化する方法の例である。
本実施態様例においても、実施態様例1と同様な性能の
半導体単結晶層を有する半導体基体が得られる。
【0065】[実施態様例3]図3(a)に示すよう
に、先ず、P型Si単結晶基体を用意して、その全部を
多孔質化する。種々の成長法により、エピタキシャル成
長を多孔質化した基体表面に行い、薄膜単結晶層12を
形成する。
【0066】図3(b)に示すように、もう一つのSi
基体13を用意して、その表面に酸化層14を形成した
後、多孔質Si基体11上の単結晶Si層12表面に酸
化層14を表面に持つSi基体を貼り合わせる。
【0067】次に、図3(b)に示すように、エッチン
グ防止膜として、Si34層5を、貼り合わせた2枚の
シリコンウエハー全体を被覆して堆積させる。次いで図
3(c)に示したように、多孔質シリコン基体の表面上
のSi34層を除去する。他のエッチング防止膜材料と
してSi34の代わりに、アピエゾンワックスを用いて
も良い。この後に、多孔質Si基体11を全部エッチン
グしてSiO2層14上に薄膜化した単結晶シリコン層
12を残存させ半導体基体を形成する。
【0068】図3(c)には本発明で得られる半導体基
体が示される。すなわち、図3(b)におけるエッチン
グ防止膜としてのSi34層15を除去することによっ
て、絶縁物であるSiO2層14を介したSi基体13
上に結晶性がシリコンウエハーと同等な単結晶Si層2
が、平坦に、しかも均一に薄層化されて、ウエハー全域
に、大面積に形成される。こうして得られた半導体基体
は、絶縁分離された電子素子作製という点から見ても好
適に使用することができる。本実施態様例においても、
実施態様例1と同様な性能の半導体単結晶層を有する半
導体基体が得られる。
【0069】[実施態様例4]以下、本発明の実施態様
例4を図4を参照しながら詳述する。
【0070】先ず、図4(a)に示されるように種々の
薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物濃
度層112を形成する。或いは、P型Si単結晶基体1
11の表面をプロトンをイオン注入してN型単結晶層1
12を形成する。
【0071】次に、図4(b)に示されるようにP型S
i単結晶基体111を裏面よりHF溶液を用いた陽極化
成法によって、多孔質Si基体113に変質させる。こ
の多孔質Si層113は、単結晶Siの密度2.33g
/cm3に比べて、その密度をHF溶液濃度を50〜2
0%に変化させることで密度1.1〜0.6g/cm3
の範囲に変化させることができる。この多孔質層113
は、上述したように、P型基体に形成される。
【0072】図4(c)に示すように、もう一つのSi
基体114を用意して、その表面に酸化層115を形成
した後、多孔質Si基体113上の単結晶Si層112
表面に酸化層115を表面に持つSi基体114を貼り
合わせる。
【0073】ここで、図4(c)に示すように、エッチ
ング防止膜116として、Si34層116を、貼り合
わせた2枚のシリコンウエハー全体を被覆して堆積させ
る。次いで図4(c)に示したように、多孔質シリコン
基体の表面上のSi34層を除去する。他のエッチング
防止膜116としてSi34の代わりに、アピエゾンワ
ックスなどの耐エッチング性に優れた材料を用いても良
い。この後に、多孔質Si基体113を全部エッチング
してSiO2層115上に薄膜化した単結晶シリコン層
112を残存させ半導体基体を形成する。図4(d)に
は本発明で得られる半導体層を有する基体が示される。
すなわち、図4(c)に示したエッチング防止膜116
としてのSi34層116を除去することによって、絶
縁物であるSiO2層115上に結晶性がシリコンウエ
ハーと同等な単結晶Si層112が、平坦に、しかも均
一に薄層化されて、ウエハー全域に、大面積に形成され
る。
【0074】こうして得られた半導体基体は、エッチャ
ントによる悪影響も受けることなく、絶縁分離された電
子素子作製という点においても好適に使用することがで
きる。又、本実施態様例で得られる半導体基体は、実施
態様例1のものと同様な性能のものである。
【0075】[実施態様例5]図5(a)に示すよう
に、先ず、P型Si単結晶基体を用意して、その全部を
多孔質化する。種々の成長法により、エピタキシャル成
長を多孔質化した基体表面に行い、薄膜単結晶層32を
形成する。
【0076】図5(b)に示すように、もう一つのSi
基体33を用意して、その表面に酸化層34を形成した
後、多孔質Si基体31上の単結晶Si層32上に形成
した酸化層36表面に、該酸化層34を表面に持つSi
基体33を貼り合わせる。この貼り合わせ工程は、洗浄
した表面同志を密着させ、その後、不活性ガス雰囲気あ
るいは、窒素雰囲気中で加熱することによって行われ
る。又、酸化層34は、最終的な活性層である非多孔質
単結晶層32の界面準位を低減させるために形成する。
図5(b)に示すように、エッチング防止膜として、S
34層35を堆積させて、貼り合わせた2枚のシリコ
ンウエハー全体を被覆する。次いで図5(c)に示すよ
うに、多孔質シリコン基体31の表面上のSi34層3
5を除去する。他のエッチング防止膜材料としてSi3
4の代わりに、アピエゾンワックスなどを用いても良
い。この後に、多孔質Si基体31を全部エッチングし
てSiO2層上に薄膜化した単結晶シリコン層32を残
存させ半導体基体を形成する。
【0077】図5(c)には本発明で得られる半導体層
を有する基体が示される。すなわち、図5(b)に示し
たエッチング防止膜としてのSi34層35を除去する
ことによって、SiO2層34、36を介してSi基体
33上に結晶性がシリコンウエハーと同等な単結晶Si
層32が、平坦に、しかも均一に薄層化されて、ウエハ
ー全域に、大面積に形成される。こうして得られた半導
体基体は、絶縁分離された電子素子作製という点におい
ても好適に使用することができる。又、本実施態様例で
得られる半導体基体は、実施態様例1のものと同様な性
能のものである。
【0078】[実施態様例6]以下、本発明の実施態様
例6を図6を参照しながら詳述する。
【0079】先ず、図6(a)に示されるように種々の
薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物濃
度層132を形成する。或いは、P型Si単結晶基体1
31の表面をプロトンをイオン注入してN型単結晶層1
32を形成する。
【0080】次に、図6(b)に示されるようにP型S
i単結晶基体131を裏面よりHF溶液を用いた陽極化
成法によって、多孔質Si基体133に変質させる。こ
の多孔質Si層133は単結晶Siの密度2.33g/
cm3に比べて、その密度をHF溶液濃度を50〜20
%に変化させることで密度1.1〜0.6g/cm3
範囲に変化させることができる。この多孔質層は、上述
したように、P型基体に形成される。
【0081】図6(c)に示すように、もう一つのSi
基体134を用意して、その表面に酸化層135を形成
した後、多孔質Si基体133上の単結晶Si層132
上に形成した酸化層137の表面に該酸化層135を持
つSi基体134を貼りつける。
【0082】次いで、エッチング防止膜136として、
Si34層136を、貼り合わせた2枚のシリコンウエ
ハー全体に被覆して堆積させる。この後、図6(d)に
示すように、多孔質シリコン基体133の表面上のSi
34層136を除去する。この後に、多孔質Si基体1
31を全部化学的にエッチングしてSiO2層135、
137上に薄膜化した単結晶シリコン層を残存させ半導
体基体を形成する。
【0083】こうして得られた半導体基体は、各層間密
着性に優れ、絶縁分離された電子素子作製という点から
しても好適に使用することができる。又、本実施態様例
で得られる半導体基体は、実施態様例1のものと同様な
性能のものである。
【0084】[実施態様例7]図7(a)に示すよう
に、先ず、P型Si単結晶基体を用意して、その全部を
多孔質化する。種々の成長法により、エピタキシャル成
長を多孔質化した基体表面に行い、薄膜単結晶層42を
形成する。図7(b)に示すように、もう一つのSi基
体43を用意して、その表面に酸化層44を形成した
後、多孔質Si基体41上の単結晶Si層42上に形成
した酸化層45表面に、前記酸化層44を表面に持つS
i基体43を貼り合わせる。この貼り合わせ工程は、洗
浄した表面同志を密着させ、その後、不活性ガス雰囲気
あるいは、窒素雰囲気中で加熱することによって行われ
る。又、酸化層44は、最終的な半導体としての活性層
である単結晶層42の界面準位を低減させるために形成
する。図7(c)に示すように、多孔質Si基体41を
全部エッチングして、SiO2層44、45上に薄膜化
した単結晶シリコン層を残存させ、半導体基体を形成す
る。図7(c)には本発明で得られる半導体基体が示さ
れる。
【0085】SiO2層44、45を介してSi基体4
3上に結晶性がシリコンウエハーと同等な単結晶Si層
42が、平坦に、しかも均一に薄層化されて、ウエハー
全域に、大面積に形成される。こうして得られた半導体
基体は、絶縁分離された電子素子作製という点から見て
も好適に使用することができる。又、本実施態様例で得
られる半導体基体は、実施態様例1のものと同様な性能
を有するものである。
【0086】[実施態様例8]以下、本発明の実施態様
例8を図8を参照しながら詳述する。
【0087】先ず、図8(a)に示されるように種々の
薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物濃
度層142を形成する。或いは、P型Si単結晶基体1
41の表面をプロトンをイオン注入してN型単結晶層1
42を形成する。
【0088】次に、図8(b)に示されるようにP型S
i単結晶基体141を裏面よりHF溶液を用いた陽極化
成法によって、多孔質Si基体143に変質させる。こ
の多孔質Si層143は単結晶Siの密度2.33g/
cm3に比べて、その密度をHF溶液濃度を50〜20
%に変化させることで密度1.1〜0.6g/cm3
範囲に変化させることができる。この多孔質層は、上述
したように、P型基体141に形成される。
【0089】図8(c)に示すように、もう一つのSi
基体144を用意して、その表面に酸化層145を形成
した後、多孔質Si基体143上の単結晶Si層142
上に形成した酸化層146の表面に、前記酸化層145
を持つSi基体144を貼り合わせる。
【0090】その後に、多孔質シリコン基体を全部化学
的にエッチングしてSiO2層145、146上に薄膜
化した単結晶シリコン層を残存させ半導体基体を形成す
る。
【0091】図8(d)には本発明で得られる半導体基
体が示される。SiO2層145、146を介してSi
基体144上に結晶性がシリコンウエハーと同等な単結
晶Si層142が、平坦に、しかも均一に薄層化され
て、ウエハー全域に、大面積に形成される。
【0092】こうして得られた半導体基体は、絶縁分離
された電子素子作製という点からしても好適に使用する
ことができる。又、本実施態様例で得られる半導体基体
は、実施態様例1のものと同様な性能を有するものであ
る。
【0093】[実施態様例9]図9(a)に示すよう
に、先ず、P型Si単結晶基体を用意して、その全部を
多孔質化する。種々の成長法により、エピタキシャル成
長を多孔質化した基体51表面に行い、薄膜単結晶層5
2を形成する。
【0094】図9(b)に示すように、ガラスに代表さ
れる光透過性基体53を用意して、多孔質Si基体51
上の単結晶Si層52の表面に該光透過性基体53を貼
り合わせる。
【0095】ここで、図9(b)に示すように、エッチ
ング防止膜54として、Si34層54を、貼り合わせ
た2枚の基体全体を被覆して堆積させる。次いで図9
(c)に示すように、多孔質シリコン基体の表面上のS
34層54を除去する。この後に、多孔質Si基体5
1を全部エッチング除去して光透過性基体53上に薄膜
化した単結晶シリコン層52を残存させ半導体基体を形
成する。図9(c)には本発明で得られる半導体基体が
示される。こうして得られた半導体基体は、光透過性の
絶縁材料で絶縁分離された電子素子作製という点からし
ても好適に使用することができる。又、本実施態様例で
得られる半導体基体は、実施態様例1のものと同様な性
能を有するものである。
【0096】[実施態様例10]以下、本発明の実施態
様例10を図10を参照しながら詳述する。
【0097】先ず、図10(a)に示されるように種々
の薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物
濃度層152を形成する。或いは、P型Si単結晶基体
151の表面をプロトンをイオン注入してN型単結晶層
152を形成する。
【0098】次に、図10(b)に示されるようにP型
Si単結晶基体151を裏面よりHF溶液を用いた陽極
化成法によって、多孔質Si基体153に変質させる。
この多孔質Si層153は単結晶Siの密度2.33g
/cm3に比べて、その密度をHF溶液濃度を50〜2
0%に変化させることで密度1.1〜0.6g/cm3
の範囲に変化させることができる。この多孔質層153
は、上述したように、P型基体151に形成される。
【0099】図10(c)に示すように、光透過性基体
154を用意して、多孔質Si基体153上の単結晶S
i層152の表面に該光透過性基体154を貼り合わせ
る。次いで、図10(c)に示すように、エッチング防
止膜155として、Si34層などを、貼り合わせた2
枚の基体全体を被覆して堆積させる。続いて図10
(d)に示すように、多孔質シリコン基体153の表面
上のSi34層155を除去する。この後に、多孔質S
i基体153を全部エッチング除去して光透過性基体1
54上に薄膜化した単結晶シリコン層152を残存さ
せ、半導体基体を形成する。
【0100】図10(d)には本発明で得られる半導体
基体が示される。それは、光透過性基体154上に結晶
性がシリコンウエハーと同等な単結晶Si層152が、
平坦に、しかも均一に薄層化されて、ウエハー全域に、
大面積に形成されたものである。
【0101】こうして得られた半導体基体は、光透過性
の絶縁材料で絶縁分離された電子素子作製という点から
しても好適に使用することができる。又、本実施態様例
で得られる半導体基体は、実施態様例1のものと同様な
性能を有するものである。
【0102】[実施態様例11]図11(a)に示すよ
うに、先ず、P型Si単結晶基体を用意して、その全部
を多孔質化する。種々の成長法により、エピタキシャル
成長を多孔質化した基体61表面に行い、薄膜単結晶層
62を形成する。
【0103】図11(b)に示すように、ガラスに代表
される光透過性基体63を用意して、多孔質Si基体6
1上の単結晶Si層62の表面に該光透過性基体63を
貼り合わせる。
【0104】この後に、多孔質Si基体61を全部エッ
チングして光透過性基体63上に薄膜化した単結晶シリ
コン層62を残存させ、半導体基体を形成する。
【0105】図11(c)には本発明で得られる半導体
基体が示される。それは、光透過性基体63上に結晶性
がシリコンウエハーと同等な単結晶Si層62が、平坦
に、しかも均一に薄層化されて、ウエハー全域に、大面
積に形成されたものである。こうして得られた半導体基
体は、光透過性絶縁材料で絶縁分離された電子素子作製
という点からしても好適に使用することができる。
【0106】[実施態様例12]以下、本発明の実施態
様例12を図12を参照しながら詳述する。
【0107】先ず、図12(a)に示されるように種々
の薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物
濃度層162を形成する。或いは、P型Si単結晶基体
161の表面をプロトンをイオン注入してN型単結晶層
162を形成する。
【0108】次に、図12(b)に示されるようにP型
Si単結晶基体161を裏面よりHF溶液を用いた陽極
化成法によって、多孔質Si基体163に変質させる。
この多孔質Si層163は単結晶Siの密度2.33g
/cm3に比べて、その密度をHF溶液濃度を50〜2
0%に変化させることで密度1.1〜0.6g/cm3
の範囲に変化させることができる。この多孔質層163
は、上述したように、P型基体163に形成される。
【0109】図12(c)に示すように、光透過性基体
164を用意して、多孔質Si基体163上の単結晶S
i層162の表面に該光透過性基体164を貼り合わせ
る。図12(c)に示すように、多孔質Si基体163
を全部エッチング除去して光透過性基体164上に薄膜
化した単結晶シリコン層162を残存させ、半導体基体
を形成する。
【0110】図12(d)には本発明で得られる半導体
基体が示される。それは、光透過性基体164上に結晶
性がシリコンウエハーと同等な単結晶Si層162が、
平坦に、しかも均一に薄層化されて、ウエハー全域に、
大面積に形成されたものである。
【0111】こうして得られた半導体基体は、光透過性
絶縁材料で絶縁分離された電子素子作製という点からし
ても好適に使用することができる。又、本実施態様例で
得られる半導体基体は、実施態様例1のものと同様な性
能を有するものである。
【0112】[実施態様例13]図13を用いて説明す
る。図13(a)に示すように、先ず、Si単結晶基体
1300の1部に多孔質領域1301を形成する。次い
で該多孔質領域1301上に種々の結晶成長法により薄
膜Si単結晶層1302を形成する(図13(b))。
【0113】薄膜Si単結晶層1302上に酸化膜13
03を形成する(図13(c))。
【0114】別のSi基体1304の表面上に形成され
た酸化膜1305と前記酸化膜1303とを貼り合わせ
る(図13(d))。
【0115】次いで多孔質化されずに残っていたSi単
結晶気体1300を研削等の機械的研磨やエッチング等
により除去し、多孔質領域1301を表出させる(図1
3(e))。
【0116】多孔質領域1301をエッチング除去し、
絶縁物上に薄膜Si単結晶層を有する半導体基体を形成
する(図13(f))。
【0117】このような工程を採用した場合、多孔質化
に要する時間を短縮でき、多孔質Si基体をエッチング
除去する時間も短縮できるため、基体形成の高効率化を
図ることができる。
【0118】尚、図13に示した酸化膜1303を形成
せずに、薄膜Si単結晶層1302と酸化膜1305と
直接貼り合わせることも可能であり、Si基体1304
上に形成された酸化膜1305の代わりに、ガラス等の
絶縁性基体を貼り合わせることも可能である。
【0119】又、実施態様例1乃至12における各工程
を本実施態様例に繰み込むことも可能である。
【0120】こうして得られる半導体基体は実施態様例
1乃至12により得られる半導体基体と同様に優れた性
能を有するものである。
【0121】以下、具体的な実施例によって本発明を説
明する。
【0122】
【実施例】(実施例1)直径3inchで200ミクロ
ンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体(Si
ウエハー)に50%のHF溶液中において陽極化成を施
した。この時の電流密度は、100mA/cm2であっ
た。この時の多孔質化速度は、8.4μm/min.で
あり200ミクロンの厚みを持ったP型(100)Si
基体全体は、24分で多孔質化された。
【0123】P型(100)多孔質Si基体21上にM
BE(分子線エピタキシー:Molecular Be
am Epitaxy)法により、Siエピタキシャル
層を0.5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、
以下のとおりである。 温度:700℃ 圧力:1×10-9Torr 成長速度:0.1nm/sec
【0124】次に、このエピタキシャル層21の表面
に、表面に5000Åの酸化層24を形成したもう一方
のSi基体23を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800
℃、0.5時間過熱することにより、2つのSi基体
を、強固に貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体21をエッチン
グ除去した。
【0125】前述したように通常のSi単結晶のフッ硝
酸酢酸溶液にたいするエッチング速度は、約毎分1ミク
ロン弱程度(フッ硝酸酢酸溶液1:3:8)であるが、
多孔質層のエッチング速度はその100倍ほど増速され
る。すなわち、200ミクロンの厚みを持った多孔質化
されたSi基体21は、2分で除去された。
【0126】こうして、SiO2層24上に0.5μm
の厚みを持った単結晶Si層22が形成できた。
【0127】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べた。具体的には、3in
chウエハーの全面を走査させて測定した。その結果3
inchウエハーの面内において単結晶Si層の厚みの
最大値と最小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下
に抑えられていた。
【0128】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0129】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0130】(実施例2)直径4inchで500ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に5
0%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の
電流密度は、100mA/cm2であった。この時の多
孔質化速度は、8.4μm/min.であり500ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、6
0分で多孔質化された。
【0131】P型(100)多孔質Si基体21上にプ
ラズマCVD法により、Siエピタキシャル層22を
0.5ミクロン低温成長させた。堆積条件は、以下のと
おりである。 ガス:SiH4 高周波電力:100W 温度:800℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:2.5 nm/sec
【0132】次に、このエピタキシャル層22の表面
に、表面に5000Åの酸化層24を形成した別のSi
基体23を重ねあわせ、窒素雰囲気中で700℃、0.
5時間過熱することにより、2つのSi基体を、強固に
貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:
8)を用いて多孔質Si基体21をエッチング除去し
た。
【0133】前述したように通常のSi単結晶のフッ硝
酸酢酸溶液にたいするエッチング速度は、約毎分1ミク
ロン弱程度(フッ硝酸酢酸溶液1:3:8)であるが、
多孔質層のエッチング速度はその100倍ほど増速され
る。すなわち、500ミクロンの厚みを持った多孔質化
されたSi基体21は、5分で除去された。
【0134】SiO2層24上に0.5μmの厚みを持
った単結晶Si層が形成できた。
【0135】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べた。具体的には、4in
chウエハーの全面を走査させて測定した。その結果4
inchウエハーの面内において単結晶Si層の厚みの
最大値と最小値の差は、厚みの最大値に対して7%以下
に抑えられていた。
【0136】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0137】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0138】(実施例3)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体(S
iウエハー)に50%のHF溶液中において陽極化成を
施した。この時の電流密度は、100mA/cm2であ
った。この時の多孔質化速度は、8.4μm/min.
であり200ミクロンの厚みを持ったP型(100)S
i基体全体は、24分で多孔質化された。
【0139】P型(100)多孔質Si基体21上にバ
イアススパッター法により、Siエピタキシャル層22
を0.5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以
下のとおりである。 RF周波数:100MHz 高周波電力:600W 温度:300℃ Arガス圧力:8×10-3Torr 成長時間:60分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0140】次に、このエピタキシャル層22の表面
に、表面に5000Åの酸化層24を形成した別のSi
基体23を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.
5時間過熱することにより、2つのSi基体を、強固に
貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:
8)を用いて多孔質Si基体21をエッチング除去し
た。
【0141】前述したように通常のSi単結晶のフッ硝
酸酢酸溶液にたいするエッチング速度は、約毎分1ミク
ロン弱程度(フッ硝酸酢酸溶液1:3:8)であるが、
多孔質層のエッチング速度はその100倍ほど増速され
る。すなわち、200ミクロンの厚みを持った多孔質化
されたSi基体21は、2分で除去された。
【0142】こうして、SiO2層24上に0.5μm
の厚みを持った単結晶Si層が形成できた。
【0143】(実施例4)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に5
0%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の
電流密度は、100mA/cm2であった。この時の多
孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、2
4分で多孔質化された。
【0144】P型(100)多孔質Si基体21上に液
相成長法により、Siエピタキシャル層22を0.5ミ
クロンの厚みに成長させた。成長条件は、以下のとおり
である。 溶媒:Sn 成長温度:900℃ 成長雰囲気:H2 成長時間:10分
【0145】次に、このエピタキシャル層22の表面
に、表面に5000Åの酸化層24を形成したもう一方
のSi基体23を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800
℃、0.5時間過熱することにより、2つのSi基体
を、強固に貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体21をエッチン
グ除去した。すると、200ミクロンの厚みを持った多
孔質化されたSi基体21は、2分で除去された。
【0146】こうして、SiO2層24上に0.5μm
の厚みを持った単結晶Si層22が形成できた。
【0147】(実施例5)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に5
0%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の
電流密度は、100mA/cm2であった。この時の多
孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、2
4分で多孔質化された。
【0148】P型(100)多孔質Si基体21上に減
圧CVD法により、Siエピタキシャル層21を0.5
ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとお
りである。 ソースガス:SiH4 キャリアーガス:H2 温度:850℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:3.3 nm/sec
【0149】次に、このエピタキシャル層22の表面
に、表面に5000Åの酸化層24を形成した別のSi
基体を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時
間過熱することにより、2つのSi基体23を、強固に
貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:
8)を用いて多孔質Si基体21をエッチング除去し
た。すると、200ミクロンの厚みを持った多孔質化さ
れたSi基体21は、2分で除去された。
【0150】こうして、SiO2層24上に0.5μm
の厚みを持った単結晶Si層が形成できた。ソースガス
として、SiH2Cl2を用いた場合には、成長温度を数
十度上昇させる必要があるが、多孔質基体に特有な増速
エッチング特性は、維持された。
【0151】(実施例6)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体121上に
CVD法により、Siエピタキシャル層122を1ミク
ロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のとおりで
ある。 反応ガス流量:SiH4Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:2min.
【0152】この基体121に50%のHF溶液中にお
いて陽極化成を施した。この時の電流密度は、100m
A/cm2であった。又、この時の多孔質化速度は、
8.4μm/min.であり200ミクロンの厚みを持
ったP型(100)Si基体121全体は、24分で多
孔質化された。この陽極化成では、P型(100)Si
基体121のみが多孔質化され、Siエピタキシャル層
122には変化がなかった。次に、このエピタキシャル
層122の表面に、表面に5000Åの酸化層125を
形成した別のSi基体124を重ねあわせ、窒素雰囲気
中で800℃、0.5時間過熱することにより、2つの
Si基体を、強固に貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢
酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体123を
エッチング除去した。すると、200ミクロンの厚みを
持った多孔質化されたSi基体123は、2分で除去さ
れた。
【0153】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えられ
ていた。
【0154】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0155】又、単結晶Si層につき、マイクロ波反射
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0156】(実施例7)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体上にCVD
法により、Siエピタキシャル層122を0.5ミクロ
ンの厚みにさせた。堆積条件は、以下のとおりである。 反応ガス流量:SiH4Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:1min.
【0157】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/
min.であり200ミクロンの厚みを持ったP型(1
00)Si基体121全体は、24分で多孔質化され
た。この陽極化成では、P型(100)Si基体のみが
多孔質化され、Siエピタキシャル層122には変化が
なかった。次に、このエピタキシャル層122の表面
に、表面に5000Åの酸化層125を形成した別のS
i基体124を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、
0.5時間過熱することにより、2つのSi基体を、強
固に貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:
3:8)を用いて多孔質Si基体123をエッチング除
去した。すると、200ミクロンの厚みを持った多孔質
化されたSi基体123は、2分で除去された。
【0158】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層122には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良
好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0159】(実施例8)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体121の表
面にプロトンのイオン注入によって、N型Si層122
を1ミクロンの厚みに形成した。H+注入量は、5×1
15(ions/cm2)であった。この基体に50%
のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の電流
密度は、100mA/cm2であった。この時の多孔質
化速度は、8.4μm/min.であり200ミクロン
の厚みを持ったP型(100)Si基体121全体は、
24分で多孔質化された。前述したようにこの陽極化成
では、P型(100)Si基体121のみが多孔質化さ
れN型Si層122には変化がなかった。次に、このN
型Si層122の表面に、表面に5000Åの酸化層1
25を形成した別のSi基体124を重ねあわせ、窒素
雰囲気中で800℃、0.5時間過熱することにより、
2つのSi基体を、強固に貼り合わせた。次いで、フッ
硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体1
23をエッチング除去した。すると、200ミクロンの
厚みを持った多孔質化されたSi基体123は、2分で
除去された。
【0160】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層122には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良
好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0161】(実施例9)直径3inchで200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に5
0%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の
電流密度は、100mA/cm2であった。この時の多
孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、2
4分で多孔質化された。
【0162】該P型(100)多孔質Si基体11上に
MBE(分子線エピタキシー:Molecular B
eam Epitaxy)法により、Siエピタキシャ
ル層12を0.5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条
件は、以下のとおりである。 温度:700℃ 圧力:1×10-9Torr 成長速度:0.1 nm/sec
【0163】次に、このエピタキシャル層12の表面
に、表面に5000Åの酸化層14を形成した別のSi
基体13を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.
5時間過熱することにより、2つのSi基体を、強固に
貼り合わせた。次いで、減圧CVD法によってSi34
を貼り合わせた2枚のSi基体に0.1μmの厚みに被
覆した。この後、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イ
オンエッチングによって除去した。次いでフッ硝酸酢酸
溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体11をエッ
チング除去した。すると、200ミクロンの厚みをもっ
た多孔質化されたSi基体11は、2分で除去された。
Si34層15を除去した後には、SiO2層14上に
0.5μmの厚みを持った単結晶Si層を有する基体が
形成できた。
【0164】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0165】(実施例10)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0166】該P型(100)多孔質Si基体11上に
プラズマCVD法により、Siエピタキシャル層12を
0.5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下
のとおりである。 ガス:SiH4 高周波電力:100W 温度:800℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:2.5 nm/sec
【0167】次に、このエピタキシャル層12の表面
に、表面に5000Åの酸化層14を形成した別のSi
基体を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時
間過熱することにより、2つのSi基体を、強固に貼り
合わせた。次いで、減圧CVD法によってSi34を貼
り合わせた2枚のSi基体に0.1μmの厚みに被覆し
た。その後、多孔質基体11上の窒化膜のみを反応性イ
オンエッチングによって除去した。次いでフッ硝酸酢酸
溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体11をエッ
チング除去した。すると、200ミクロンの厚みをもっ
た多孔質化されたSi基体11は、2分で除去された。
Si34層15を除去した後には、SiO2上に0.5
μmの厚みを持った単結晶Si層12を有する基体が形
成できた。
【0168】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えられ
ていた。
【0169】又、Sirtleエッチングを用いた欠陥
顕在化エッチングによる観察の結果、転移欠陥密度は1
×103/cm2以下に抑えられており、単結晶Si層形
成工程において、新たな結晶欠陥は導入されておらず、
良好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0170】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0171】(実施例11)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0172】P型(100)多孔質Si基体11上にバ
イアススパッター法により、Siエピタキシャル層12
を0.5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以
下のとおりである。 RF周波数:100MHz 高周波電力:600W 温度:300℃ Arガス圧力:8×10-3Torr 成長時間:60分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0173】次に、このエピタキシャル層12の表面
に、表面に5000Åの酸化層14を形成した別のSi
基体を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時
間過熱することにより、2つのSi基体を、強固に貼り
合わせた。減圧CVD法によってSi34を貼り合わせ
た2枚のSi基体に0.1μmの厚みに被覆した。その
後、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチン
グによって除去した。次いでフッ硝酸酢酸溶液(1:
3:8)を用いて多孔質Si基体11をエッチング除去
した。すると、200ミクロンの厚みをもった多孔質化
されたSi基体11は、2分で除去された。Si34
15を除去した後には、SiO2層14上に0.5μm
の厚みを持った単結晶Si層12を有する基体が形成で
きた。
【0174】また、Si34層の代わりに、アピエゾン
ワックスを被覆した場合にも同様の効果があり、多孔質
化されたSi基体のみを完全に除去し得た。
【0175】(実施例12)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0176】P型(100)多孔質Si基体11上に液
相成長法により、Siエピタキシャル層12を0.5ミ
クロンの厚みに成長させた。成長条件は、以下のとおり
である。 溶媒:Sn 成長温度:900℃ 成長雰囲気:H2 成長時間:10分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0177】次に、このエピタキシャル層12の表面
に、表面に5000Åの酸化層14を形成した別のSi
基体13を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.
5時間過熱することにより、2つのSi基体を、強固に
貼り合わせた。減圧CVD法によってSi34を貼り合
わせた2枚のSi基体に0.1μmの厚みに被覆させ
た。その後、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオン
エッチングによって除去した。次いでフッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体11をエッチン
グ除去した。すると、200ミクロンの厚みをもった多
孔質化されたSi基体11は、2分で除去された。Si
34層15を除去した後には、SiO2層14上に0.
5μmの厚みを持った単結晶Si層12を有する基体が
形成できた。
【0178】また、Si34層の代わりに、アピエゾン
ワックスを被覆した場合にも同様の効果があり、多孔質
化されたSi基体のみを完全に除去し得た。
【0179】(実施例13)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0180】P型(100)多孔質Si基体11上に減
圧CVD法により、Siエピタキシャル層12を0.5
ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のとお
りである。 ソースガス:SiH4 キャリアーガス:H2 温度:850℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:3.3 nm/sec
【0181】次に、このエピタキシャル層12の表面
に、表面に5000Åの酸化層14を形成した別のSi
基体13を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.
5時間過熱することにより、2つのSi基体は強固に貼
り合わされた。次いで、減圧CVD法によってSi34
を貼り合わせた2枚のSi基体に0.1μmの厚みで被
覆させた。その後、多孔質基体11上の窒化膜15のみ
を反応性イオンエッチングによって除去した。次いでフ
ッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体
11をエッチング除去した。すると、200ミクロンの
厚みをもった多孔質化されたSi基体11は、2分で除
去された。Si34層15を除去した後には、SiO2
層14上に0.5μmの厚みを持った単結晶Si層を有
する基体が形成できた。
【0182】ソースガスとして、SiH2Cl2を用いた
場合には、成長温度を数十度上昇させる必要があるが、
多孔質基体に特有な増速エッチング特性は、維持され
た。
【0183】(実施例14)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体111上
にCVD法により、Siエピタキシャル層112を1ミ
クロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとおり
である。 反応ガス流量:SiH4Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:2min.
【0184】この基体を50%のHF溶液中において陽
極化成を行った。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。又、この時の多孔質化速度は、8.4μ
m/min.であり、200ミクロンの厚みを持ったP
型(100)Si基体全体は、24分で多孔質化され
た。この陽極化成では、P型(100)Si基体のみが
多孔質化され、Siエピタキシャル層122には変化が
なかった。次に、このエピタキシャル層112の表面
に、表面に5000Åの酸化層を形成したSi基体11
4を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間
過熱することにより、2つのSi基体は強固に接合され
た。減圧CVD法によってSi34を、貼り合わせた2
枚のSi基体に0.1μmの厚さで被覆した。次いで、
多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチングに
よって除去する。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:
8)を用いて多孔質Si基体11をエッチング除去し
た。すると、200ミクロンの厚みを持った多孔質化さ
れたSi基体113は、2分で除去された。
【0185】Si34層116を除去した後には、Si
2上に1μmの厚みを持った単結晶Si層112を有
する基体が形成できた。
【0186】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えられ
ていた。
【0187】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0188】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0189】(実施例15)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体111上
にCVD法により、Siエピタキシャル層112を0.
5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のと
おりである。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:1min.
【0190】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/
min.であり200ミクロンの厚みを持ったP型(1
00)Si基体111全体は、24分で多孔質化され
た。この陽極化成では、P型(100)Si基体11の
みが多孔質化されSiエピタキシャル層112には変化
がなかった。
【0191】次に、このエピタキシャル層112の表面
に、表面に5000Åの酸化層を形成したSi基体11
4を重ね合わせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間
加熱することにより、両者のSi基体を、強固に貼り合
わせた。次いで、減圧CVD法によってSi34を、貼
り合わせた2枚のSi基体に0.1μmの厚みに被覆し
た。続いて、多孔質化基体113上の窒化膜116のみ
を反応性イオンエッチングによって除去した。次いで、
フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて、多孔質Si
基体113をエッチング除去した。すると、200ミク
ロンの厚みを持った多孔質化されたSi基体113は、
2分で除去された。Si34層116を除去した後に
は、SiO2層115上に0.5μmの厚みを持った単
結晶Si層112を有する基体が形成できた。透過電子
顕微鏡による断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠
陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持されている
ことが確認された。
【0192】(実施例16)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体111の
表面にプロトンのイオン注入によって、N型Si層11
2を1ミクロンの厚みで形成した。H+注入量は、5×
1015(ions/cm2)であった。この基体に50
%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の電
流密度は、100mA/cm2であった。この時の多孔
質化速度は、8.4μm/min.であり、200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体111全体
は、24分で多孔質化された。この陽極化成では、P型
(100)Si基体111のみが多孔質化され、N型S
i層112には変化がなかった。次に、このN型Si層
112の表面に、表面に5000Åの酸化層115を形
成した別のSi基体114を重ね合わせ、酸素雰囲気中
で800℃、0.5時間加熱することにより、2つのS
i基体を、強固に貼り合わせた。次いで、減圧CVD法
によってSi34を貼り合わせた2枚のSi基体に0.
1μmの厚みで被覆した。次に、多孔質基体上の窒化膜
のみを反応性イオンエッチングによって除去した。次い
で、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質S
i基体113をエッチング除去した。すると、200ミ
クロンの厚みを持った多孔質化されたSi基体113
は、2分で除去された。Si34層116を除去した後
には、SiO2上に1.0μmの厚みを持った単結晶S
i層112を有する基体が形成できた。透過電子顕微鏡
による断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠陥は導
入されておらず、良好な結晶性が維持されていることが
確認された。
【0193】(実施例17)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0194】P型(100)多孔質Si基体31上にM
BE(分子線エピタキシー:Molecular Be
am Epitaxy)法により、Siエピタキシャル
層32を0.5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 温度:700℃ 圧力:1×10-9Torr 成長速度:0.1 nm/sec
【0195】次に、このエピタキシャル層32の表面に
厚み1000Åの酸化層36を形成した。表面に500
0Åの酸化層34を形成した別のSi基体33と前記酸
化層36とを重ね合わせ窒素雰囲気中で800℃、0.
5時間加熱することにより、両者を強固に貼り合わせ
た。減圧CVD法によってSi34を、貼り合わせた2
枚のSi基体に0.1μmの厚みで被覆した。次いで、
多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチングに
よって除去した。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:
8)を用いて多孔質Si基体31をエッチング除去し
た。すると、200ミクロンの厚みを持った多孔質化さ
れたSi基体31は、2分で除去された。Si34層3
5を除去した後には、SiO2上に薄膜単結晶Si層3
2を有する基体が形成できた。透過電子顕微鏡による断
面観察の結果、Si層には新たな結晶欠陥は導入されて
おらず、良好な結晶性が維持されていることが確認され
た。
【0196】(実施例18)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。該P型(100)多孔質Si
基体31上にプラズマCVD法により、Siエピタキシ
ャル層32を5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 ガス:SiH4 高周波電力:100W 温度:800℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:2.5 nm/sec
【0197】次に、このエピタキシャル層32の表面に
厚み1000Åの酸化層36を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層34を形成した別のSi基体33
と前記酸化層36とを重ね合わせ、窒素雰囲気中で80
0℃、0.5時間加熱することにより、両者を強固に貼
り合わせた。減圧CVD法によってSi34を貼り合わ
せた2枚のSi基体に0.1μmの厚みで被覆した。次
いで、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチ
ングによって除去した。次いで、KOH溶液(6M)を
用いて多孔質Si基体31をエッチング除去した。する
と、200ミクロンの厚みを持った多孔質化されたSi
基体31は、2分で除去された。Si34層を除去した
後には、SiO2上に良好な結晶性を有する単結晶Si
層32を有する基体が形成できた。
【0198】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において、単結晶Si層の厚みの最大値と
最小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えら
れていた。
【0199】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0200】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0201】(実施例19)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり、200
ミクロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体
は、24分で多孔質化された。該P型(100)多孔質
Si基体上31にバイアススパッター法により、Siエ
ピタキシャル層32を1ミクロンの厚みに成長させた。
堆積条件は、以下のとおりである。 RF周波数:100MHz 高周波電力:600W 温度:300℃ Arガス圧力:8×10-3Torr 成長時間:120分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0202】次に、このエピタキシャル層32の表面に
厚み1000Åの酸化層36を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層34を形成した別のSi基体33
と前記酸化層36とを重ね合わせ、窒素雰囲気中で80
0℃、0.5時間加熱することにより、両者を強固に貼
り合わせた。減圧CVD法によってSi34を貼り合わ
せた2枚のSi基体に0.1μmの厚みで被覆した。次
いで、多孔質基体31上の窒化膜のみを反応性イオンエ
ッチングによって除去した。次いで、フッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体31をエッチン
グ除去した。すると、200ミクロンの厚みを持った多
孔質化されたSi基体31は、2分で除去された。Si
34層を除去した後には、SiO2上に結晶性を有する
単結晶Si層32を有する基体が形成できた。
【0203】また、Si34層35の代わりに、アピエ
ゾンワックスを被覆した場合にも同様の効果があり、多
孔質化されたSi基体35のみを完全に除去し得た。
【0204】(実施例20)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり、200
ミクロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体
は、24分で多孔質化された。該P型(100)多孔質
Si基体31上に液相成長法により、Siエピタキシャ
ル層32を5ミクロンの厚みに成長させた。成長条件
は、以下のとおりである。 溶媒:Sn 成長温度:900℃ 成長雰囲気:H2 成長時間:10分
【0205】次に、このエピタキシャル層32の表面に
厚み1000Åの酸化層36を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層34を形成した別のSi基体33
と前記酸化層36とを密着させ、700℃、0.5時間
加熱することにより、両者を強固に貼り合わせた。減圧
CVD法によってSi34を、貼り合わせた2枚のSi
基体に0.1μmの厚みで被覆した。次いで、多孔質基
体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチングによって除
去した。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用
いて多孔質Si基体31をエッチング除去した。する
と、200ミクロンの厚みを持った多孔質化されたSi
基体31は、2分で除去された。Si34層35を除去
した後には、SiO2上に単結晶Si層32を有する基
体が形成できた。また、Si34層の代わりに、アピエ
ゾンワックスを被覆した場合にも同様の効果があり、多
孔質化されたSi基体のみを完全に除去し得た。
【0206】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において、単結晶Si層の厚みの最大値と
最小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えら
れていた。
【0207】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0208】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.0×10-3secという高い値を示した。
【0209】(実施例21)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり、200
ミクロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体
は、24分で多孔質化された。P型(100)多孔質S
i基体31上に減圧CVD法により、Siエピタキシャ
ル層32を1.0ミクロン低温成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 ソースガス:SiH4 キャリヤーガス:H2 温度:850℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:3.3 nm/sec
【0210】次に、このエピタキシャル層32の表面に
厚み1000Åの酸化層36を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層34を形成した別のSi基体33
と前記酸化層36とを密着させ、700℃、0.5時間
加熱することにより、両者を強固に貼り合わせた。減圧
CVDによってSi34を、貼り合わせた2枚のSi基
体に0.1μmの厚みで被覆した。次いで、多孔質基体
31上の窒化膜35のみを反応性イオンエッチングによ
って除去した。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:
8)を用いて多孔質Si基体31をエッチング除去し
た。すると、200ミクロンの厚みを持った多孔質化さ
れたSi基体31は、2分で除去された。Si34層3
5を除去した後には、SiO2上に単結晶Si層32を
有する基体が形成できた。
【0211】ソースガスとして、SiH2Cl2を用いた
場合には、成長温度を数十度上昇させる必要があるが、
多孔質基体に特有な増速エッチング特性は、維持され
た。
【0212】(実施例22)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体131上
にCVD法により、Siエピタキシャル層132を1ミ
クロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のとおり
である。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:2min.
【0213】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。また、この時の多孔質化速度は、8.4
μm/min.であり、200ミクロンの厚みを持った
P型(100)Si基体全体131は、24分で多孔質
化された。前述したようにこの陽極化成では、P型(1
00)Si基体131のみが多孔質化され、Siエピタ
キシャル層132には変化がなかった。次に、このエピ
タキシャル層132の表面に酸化層137を形成し、表
面に5000Åの酸化層135を形成した別のSi基体
134と前記酸化層137とを重ね合わせ、窒素雰囲気
中で800℃、0.5時間加熱することにより、2つの
Si基体を、強固に貼り合わせた。減圧CVD法によっ
てSi34を貼り合わせた2枚のSi基体に0.1μm
の厚みで被覆した。その後、多孔質基体上の窒化膜のみ
を反応性イオンエッチングによって除去した。次いで、
フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基
体133をエッチング除去した。すると、200ミクロ
ンの厚みを持った多孔質化されたSi基体133は、2
分で除去された。Si34層136を除去した後には、
SiO2上に1μmの厚みを持った単結晶Si層132
を有する基体が形成できた。
【0214】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0215】(実施例23)直径4inchで500ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体131上
にCVD法により、Siエピタキシャル層132を0.
5ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のと
おりである。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:1min.
【0216】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を行った。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/
min.であり、500ミクロンの厚みを持ったP型
(100)Si基体全体131全体を多孔質化させた。
この陽極化成では、P型(100)Si基体131のみ
が多孔質化され、Siエピタキシャル層132には変化
がなかった。
【0217】次に、このエピタキシャル層132の表面
に厚み1000Åの酸化層137を形成した。その後、
表面に5000Åの酸化層135を形成した別のSi基
体134と前記酸化層137とを密着させ、700℃、
0.5時間加熱することにより、両者を強固に貼り合わ
せた。減圧CVDによってSi34を、貼り合わせた2
枚のSi基体を被覆して0.1μm堆積して、多孔質基
体133上の窒化膜136のみを反応性イオンエッチン
グによって除去した。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:
3:8)を用いて多孔質Si基体をエッチング除去し
た。すると、500ミクロンの厚みを持った多孔質化さ
れたSi基体は、7分で除去された。Si34層136
を除去した後には、SiO2上に単結晶Si層132を
有する基体が形成できた。
【0218】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、4inchウ
エハーの面内において、単結晶Si層の厚みの最大値と
最小値の差は、厚みの最大値に対して8%以下に抑えら
れていた。
【0219】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0220】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.1×10-3secという高い値を示した。
【0221】(実施例24)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体131の
表面にプロトンのイオン注入によって、N型Si層13
2を1ミクロンの厚みで形成した。H+注入量は、5×
1015(ions/cm2)であった。この基体に50
%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の電
流密度は、100mA/cm2であった。この時の多孔
質化速度は、8.4μm/min.であり、200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体131全体
は、24分で多孔質化された。この陽極化成では、P型
(100)Si基体131のみが多孔質化され、N型S
i層132には変化がなかった。次に、このエピタキシ
ャル層132の表面に、1000Åの厚みの酸化層13
7を形成した。その後、表面に5000Åの酸化層13
5を形成した別のSi基体134と前記酸化層137と
を密着させ、700℃、0.5時間加熱することによ
り、2つのSi基体を、強固に貼り合わせた。減圧CV
D法によってSi34、を貼り合わせた2枚のSi基体
に0.1μmの厚みで被覆した。次いで、多孔質基体上
の窒化膜のみを反応性イオンエッチングによって除去し
た。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて
多孔質Si基体133をエッチング除去した。すると、
200ミクロンの厚みを持った多孔質化されたSi基体
は、2分で除去された。Si34層136を除去した後
には、SiO2上に単結晶Si層132を有する基体が
形成できた。透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0222】(実施例25)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0223】P型(100)多孔質Si基体41上にM
BE(分子線エピタキシー:Molecular Be
am Epitaxy)法により、Siエピタキシャル
層42を0.5ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 温度:700℃ 圧力:1×10-9Torr 成長速度:0.1 nm/sec
【0224】次に、このエピタキシャル層42の表面に
厚み1000Åの酸化層45を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層44を形成した別のSi基体43
と前記酸化層45とを重ね合わせ、窒素雰囲気中で80
0℃、0.5時間加熱することにより、2つのSi基体
を強固に貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体41をエッチン
グ除去した。すると、200ミクロンの厚みを持った多
孔質化されたSi基体41は、2分で除去された。
【0225】SiO2上に薄膜単結晶Si層42を有す
る基体が形成できた。透過電子顕微鏡による断面観察の
結果、Si層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、
良好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0226】(実施例26)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。該P型(100)多孔質Si
基体41上にプラズマCVD法により、Siエピタキシ
ャル層42を5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 ガス:SiH4 高周波電力:100W 温度:800℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:2.5 nm/sec
【0227】次に、このエピタキシャル層42の表面に
厚み1000Åの酸化層45を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層44を形成した別のSi基体43
と前記酸化層45とを重ね合わせ、窒素雰囲気中で80
0℃、0.5時間加熱することにより、2つのSi基体
を強固に貼り合わせた。次いで、6MのKOH溶液を用
いて多孔質Si基体41をエッチング除去した。
【0228】前述したように通常のSi単結晶のKOH
6M、溶液に対するエッチング速度は、約毎分1ミク
ロン弱程度であるが、多孔質層のエッチング速度はその
百倍ほど増速される。すると、200ミクロンの厚みを
持った多孔質化されたSi基体は、2分で除去された。
【0229】SiO2上に良好な結晶性を有する単結晶
Si層が形成できた。
【0230】(実施例27)直径5inchで600ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり600ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
70分で多孔質化された。P型(100)多孔質Si基
体41上にバイアス スパッター法により、Siエピタ
キシャル層42を1ミクロンの厚みに成長させた。堆積
条件は、以下のとおりである。 RF周波数:100MHz 高周波電力:600W 温度:300℃ Arガス圧力:8×10-3Torr 成長時間:120分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0231】次に、このエピタキシャル層42の表面に
厚み1000Åの酸化層45を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層44を形成した別のSi基体43
を重ね合わせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加
熱することにより、2つのSi基体を強固に貼り合わせ
た。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて
多孔質Si基体41をエッチング除去した。すると、6
00ミクロンの厚みを持った多孔質化されたSi基体4
1は、7分で除去された。
【0232】SiO2上に良好な結晶性を有する単結晶
Si層42を有する基体が形成できた。
【0233】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、5inchウ
エハーの面内において、単結晶Si層の厚みの最大値と
最小値の差は、厚みの最大値に対して8%以下に抑えら
れていた。
【0234】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0235】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.1×10-3secという高い値を示した。
【0236】(実施例28)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を行った。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。P型(100)多孔質Si基
体41上に液相成長法により、Siエピタキシャル層4
2を5ミクロンの厚みに成長させた。成長条件は、以下
のとおりである。 溶媒:Sn 成長温度:900℃ 成長雰囲気:H2 成長時間:10分
【0237】次に、このエピタキシャル層42の表面に
厚み1000Åの酸化層45を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層44を形成した別のSi基体43
を密着させ、700℃、0.5時間加熱することによ
り、2つのSi基体を強固に貼り合わせた。次いで、フ
ッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体
41をエッチング除去した。すると、200ミクロンの
厚みを持った多孔質化されたSi基体41は、2分で除
去された。
【0238】SiO2上に単結晶Si層を有する基体が
形成できた。
【0239】(実施例29)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体を
50%のHF溶液中において陽極化成を行った。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。P型(100)多孔質Si基
体41上に減圧CVD法により、Siエピタキシャル層
42を0.1ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 ソースガス:SiH4 キャリヤーガス:H2 温度:850℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:3.3 nm/sec
【0240】次に、このエピタキシャル層42の表面に
厚み1000Åの酸化層45を形成した。その後、表面
に5000Åの酸化層44を形成した別のSi基体43
を密着させ、700℃、0.5時間加熱することによ
り、2つのSi基体を強固に貼り合わせた。次いで、フ
ッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体
41をエッチング除去した。すると、200ミクロンの
厚みをもった多孔質化されたSi基体41は、2分で除
去された。
【0241】SiO2上に単結晶Si層42を有する基
体が形成できた。ソースガスとして、SiH2Cl2をも
ちいた場合には、成長温度を数十度上昇させる必要があ
るが、多孔質基体に特有な増速エッチング特性は、維持
された。
【0242】(実施例30)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体141上
にCVD法により、Siエピタキシャル層142を1ミ
クロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のとおり
である。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:2min.
【0243】この基体を50%のHF溶液中において陽
極化成を行った。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。又、この時の多孔質化速度は、8.4μ
m/min.であり200ミクロンの厚みを持ったP型
(100)Si基体全体を多孔質化させた。この陽極化
成では、P型(100)Si基体141のみが多孔質化
され、Siエピタキシャル層142には変化がなかっ
た。次に、このエピタキシャル層142の表面に、表面
に5000Åの酸化層145を形成した別のSi基体1
44を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時
間加熱することにより、2つのSi基体を、強固に貼り
合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を
用いて多孔質Si基体をエッチング除去した。すると、
200ミクロンの厚みをもった多孔質化されたSi基体
は、2分で除去された。
【0244】SiO2上に1μmの厚みを持った単結晶
Si層142を有する基体が形成できた。透過電子顕微
鏡による断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠陥は
導入されておらず、良好な結晶性が維持されていること
が確認された。
【0245】(実施例31)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体141上
にCVD法により、Siエピタキシャル層142を0.
5ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のと
おりである。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:1min.
【0246】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/
min.であり200ミクロンの厚みを持ったP型(1
00)Si基体141全体は、24分で多孔質化され
た。この陽極化成では、P型(100)Si基体141
のみが多孔質化されSiエピタキシャル層142には変
化がなかった。
【0247】次に、このエピタキシャル層142の表面
に厚み1000Åの酸化層146を形成した。その後、
表面に5000Åの酸化層145を形成した別のSi基
体を密着させ、700℃、0.5時間過熱することによ
り、2つのSi基体を、強固に貼り合わせた。次いで、
フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基
体をエッチング除去した。すると、200ミクロンの厚
みをもった多孔質化されたSi基体は、2分で除去され
た。
【0248】SiO2上に単結晶Si層を有する基体が
形成できた。透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0249】(実施例32)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体141の
表面にプロトンのイオン注入によって、N型Si層14
2を1ミクロンの厚みに形成した。H+注入量は、5×
1015(ions/cm2)であった。この基体に50
%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の電
流密度は、100mA/cm2であった。この時の多孔
質化速度は、8.4μm/min.であり、200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、2
4分で多孔質化された。この陽極化成では、P型(10
0)Si基体141のみが多孔質化されN型Si層14
2には変化がなかった。次に、このエピタキシャル層1
42の表面に厚み1000Åの酸化層146を形成し
た。その後、表面に5000Åの酸化層145を形成し
た別のSi基体と前記酸化層146とを密着させ、70
0℃、0.5時間過熱することにより、2つのSi基体
を、強固に貼り合わせた。次いで、フッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体をエッチング除
去した。すると、200ミクロンの厚みをもった多孔質
化されたSi基体は、2分で除去された。
【0250】SiO2上に単結晶Si層を有する基体が
形成できた。
【0251】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えられ
ていた。
【0252】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。
【0253】又、単結晶Si層につき、MOS c−t
法を用いて少数キャリアーのライフタイムを測定したと
ころ、2.2×10-3secという高い値を示した。
【0254】(実施例33)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0255】P型(100)多孔質Si基体51上にM
BE法により、Siエピタキシャル層52を0.5ミク
ロン低温成長させた。堆積条件は、以下のとおりであ
る。 温度:700℃ 圧力:1×10-9Torr 成長速度:0.1nm/sec
【0256】次に、このエピタキシャル層52の表面に
光学研磨を施した溶融石英ガラス(fused qua
rtz glass)基体を重ねあわせ、窒素雰囲気中
で800℃、0.5時間加熱することにより、2つの基
体を、強固に貼り合わせた。減圧CVD法によってSi
34を0.1μmの厚みで貼りあわせた2枚の基体を被
覆した。次いで、多孔質基体51上の窒化膜54のみを
反応性イオンエッチングによって除去した。次いでフッ
硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基体5
1をエッチング除去した。すると、200ミクロンの厚
みをもった多孔質化されたSi基体51は、2分で除去
された。Si34層54を除去した後には、石英ガラス
(fusedquartz glass)基体53上に
0.5μmの厚みを持った単結晶Si層52を有する基
体が形成できた。
【0257】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0258】(実施例34)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0259】P型(100)多孔質Si基体51上にプ
ラズマCVD法により、Siエピタキシャル層52を5
ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとお
りである。 ガス:SiH4 高周波電力:100W 温度:800℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:2.5nm/sec
【0260】次に、このエピタキシャル層52の表面に
光学研磨を施した500℃近辺に軟化点のあるガラス基
体53を重ねあわせ、窒素雰囲気中で450℃、0.5
時間加熱することにより、2つの基体を、強固に貼り合
わせた。減圧CVD法によってSi34を0.1μmの
厚みに貼りあわせた2つの基体に被覆した。次いで多孔
質基体51上の窒化膜54のみを反応性イオンエッチン
グによって除去した。次いでKOH 6M溶液を用いて
多孔質化Si基体をエッチング除去した。すると、20
0ミクロンの厚みをもった多孔質化されたSi基体は、
2分で除去された。Si34層を除去した後には、低軟
化点ガラス基体53上に5μmの厚みを持った単結晶S
i層52が形成できた。
【0261】(実施例35)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0262】P型(100)多孔質Si基体51上にバ
イアス スパッター法により、Siエピタキシャル層を
1.0ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下
のとおりである。 RF周波数:100MHz 高周波電力:600W 温度:300℃ Arガス圧力:8×10-3Torr 成長速度:120分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0263】次に、このエピタキシャル層52の表面に
光学研磨を施した500℃近辺に軟化点のあるガラス基
体53を重ねあわせ、窒素雰囲気中で450℃、0.5
時間加熱することにより、2つの基体を強固に貼り合わ
せた。減圧CVD法によってSi34を0.1μmの厚
みに貼りあわせた2つの基体を被覆した。次いで、多孔
質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチングによっ
て除去した。その後フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を
用いて多孔質Si基体51をエッチング除去した。する
と、200ミクロンの厚みをもった多孔質化されたSi
基体51は、2分で除去された。Si34層54を除去
した後には、低融点ガラス基体上に1.0μmの厚みを
持った単結晶Si層52を有する基体が形成できた。ま
た、Si34層の代わりに、アピエゾンワックスを被覆
した場合にも同様の効果があり、多孔質化されたSi基
体51のみを除去し得た。
【0264】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えられ
ていた。
【0265】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。又、単結晶Si層につ
き、MOS c−t法を用いて少数キャリアーのライフ
タイムを測定したところ、2.0×10-3secという
高い値を示した。
【0266】(実施例36)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0267】P型(100)多孔質Si基体51上に液
相成長法により、Siエピタキシャル層を10ミクロン
の厚みに成長させた。成長条件は、以下のとおりであ
る。 溶媒:Sn 成長温度:900℃ 成長雰囲気:H2 成長時間:20分
【0268】次に、このエピタキシャル層52の表面に
光学研磨を施した800℃近辺に軟化点のあるガラス基
体53を重ねあわせ、窒素雰囲気中で750℃、0.5
時間加熱することにより、2つの基体は、強固に貼り合
わされた。減圧CVD法によってSi34を0.1μm
の厚みで貼りあわせた2枚の基体を被覆した。その後多
孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチングによ
って除去した。次いでフッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)
を用いて多孔質Si基体をエッチング除去した。する
と、200ミクロンの厚みをもった多孔質化されたSi
基体51は、2分で除去された。Si34層54を除去
した後には、ガラス基体53上に10μmの厚みを持っ
た単結晶Si層52を有する基体が形成できた。また、
Si34層の代わりに、アピエゾンワックスを被覆した
場合にも同様の効果があり、多孔質化されたSi基体の
みを完全に除去し得た。
【0269】(実施例37)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0270】P型(100)多孔質Si基体51上に減
圧CVD法により、Siエピタキシャル層52を1.0
ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のとお
りである。 ソースガス:SiH4 800SCCM キャリヤーガス:H2 150l/min. 温度:850℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:3.3nm/sec
【0271】次に、このエピタキシャル層52の表面に
光学研磨を施した溶融石英ガラス基体53を重ねあわ
せ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱すること
により、2つの基体は、強固に貼り合わせた。
【0272】減圧CVD法によってSi34を0.1μ
mの厚みで堆積させて貼りあわせた2枚の基体を被覆し
た。その後、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオン
エッチングによって除去した。次いでフッ硝酸酢酸溶液
を用いて多孔質Si基体51をエッチング除去した。す
ると、200ミクロンの厚みをもった多孔質化されたS
i基体は、2分で除去された。Si34層を除去した後
には、石英ガラス基体53上に1.0μmの厚みを持っ
た単結晶Si層52を有する基体が形成できた。ソース
ガスとして、SiH2Cl2をもちいた場合には、成長温
度を数十度上昇させる必要があるが、多孔質基体に特有
な増速エッチング特性は、維持された。
【0273】(実施例38)直径4inchで300ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体151上
にCVD法により、Siエピタキシャル層152を1ミ
クロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとおり
である。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:2min.
【0274】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。又、この時の多孔質化速度は、8.4μ
m/min.であり、300ミクロンの厚みを持ったP
型(100)Si基体151全体は、36分で多孔質化
された。前述したようにこの陽極化成では、P型(10
0)Si基体151のみが多孔質化され、Siエピタキ
シャル層152には変化がなかった。次に、このエピタ
キシャル層152の表面に光学研磨を施した溶融石英ガ
ラス基体154を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800
℃、0.5時間加熱することにより、2つの基体を強固
に貼り合わせた。減圧CVD法によってSi34を0.
1μmの厚みで堆積させて、貼りあわせた2つの基体を
被覆した。その後、多孔質基体153上の窒化膜155
のみを反応性イオンエッチングによって除去した。次い
でフッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si
基体をエッチング除去した。すると、300ミクロンの
厚みをもった多孔質化されたSi基体153は、4分で
除去された。Si34層155を除去した後には、石英
ガラス基体154上に1μmの厚みを持った単結晶Si
層152を有する基体が形成できた。透過電子顕微鏡に
よる断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠陥は導入
されておらず、良好な結晶性が維持されていることが確
認された。
【0275】(実施例39)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体151上
にCVD法により、Siエピタキシャル層152を0.
5ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のと
おりである。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:1min.
【0276】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/
min.であり200ミクロンの厚みを持ったP型(1
00)Si基体151全体は、24分で多孔質化され
た。この陽極化成では、P型(100)Si基体のみが
多孔質化されSiエピタキシャル層152には変化がな
かった。
【0277】次に、このエピタキシャル層152の表面
に光学研磨を施した溶融石英ガラス基体154を重ねあ
わせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱するこ
とにより、2つの基体を、強固に貼り合わせた。減圧C
VD法によってSi34を0.1μmの厚みで堆積させ
て、貼りあわせた2枚の基体を被覆した。その後、多孔
質基体153上の窒化膜155のみを反応性イオンエッ
チングによって除去した。次いでフッ硝酸酢酸溶液
(1:3:8)を用いて多孔質Si基体をエッチング除
去した。すると、200ミクロンの厚みをもった多孔質
化されたSi基体153は、2分で除去された。Si3
4層155を除去した後には、ガラス基体154上に
0.5μmの厚みを持った単結晶Si層152を有する
基体が形成できた。透過電子顕微鏡による断面観察の結
果、Si層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良
好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0278】(実施例40)直径4inchで300ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体151の
表面にプロトンのイオン注入によって、N型Si層15
2を1ミクロンの厚みで形成した。H+注入量は、5×
1015(ions/cm2)であった。この基体に50
%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の電
流密度は、100mA/cm2であった。この時の多孔
質化速度は、8.4μm/min.であり、300ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体151全体
は、37分で多孔質化された。この陽極化成では、P型
(100)Si基体のみが多孔質化され、N型Si層1
52には変化がなかった。次に、このN型Si層152
の表面に光学研磨を施した溶融石英ガラス基体154を
重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱
することにより、2つの基体を、強固に貼り合わせた。
【0279】減圧CVD法によってSi34を0.1μ
mの厚みに堆積させて貼りあわせた2枚の基体を被覆し
た。次いで、多孔質基体153上の窒化膜155のみを
反応性イオンエッチングによって除去した。次いでフッ
硝酸酢酸溶液を用いて多孔質Si基体をエッチング除去
した。すると、300ミクロンの厚みをもった多孔質化
されたSi基体151は、4分で除去された。Si34
層155を除去した後には、ガラス基体154上に1.
0μmの厚みを持った単結晶Si層152を有する基体
が形成できた。
【0280】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、4inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して6%以下に抑えられ
ていた。
【0281】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。又、単結晶Si層につ
き、MOS c−t法を用いて少数キャリアーのライフ
タイムを測定したところ、2.2×10-3secという
高い値を示した。
【0282】つまり、本発明によれば、ガラスに代表さ
れる光透過性絶縁物基体上にも、結晶性が単結晶ウエハ
ー並に優れたSi結晶層を得るうえで、生産性、均一
性、制御性、経済性の面において優れた半導体基体の形
成方法を提供することができる。更に本発明によれば、
従来のSOIデバイスの利点を活用し得、応用な範囲の
広い半導体基体の形成方法を提供することができる。
【0283】(実施例41)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0284】P型(100)多孔質Si基体61上にM
BE法により、Siエピタキシャル層62を0.5ミク
ロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとおりで
ある。 温度:700℃ 圧力:1×10-9Torr 成長速度:0.1nm/sec
【0285】次に、このエピタキシャル層62の表面に
光学研磨を施した溶融石英ガラス基体63を重ねあわ
せ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱すること
により、2つの基体を、強固に貼り合わせた。次いで、
フッ硝酸酢酸溶液を用いて多孔質Si基体61をエッチ
ング除去した。すると、200ミクロンの厚みをもった
多孔質化されたSi基体61は、2分で除去された。石
英ガラス基体63上に0.5μmの厚みを持った単結晶
Si層62を有する基体が形成できた。透過電子顕微鏡
による断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠陥は導
入されておらず、良好な結晶性が維持されていることが
確認された。
【0286】(実施例42)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。P型(100)多孔質Si基
体61上にプラズマCVD法により、Siエピタキシャ
ル層62を5ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件
は、以下のとおりである。 ガス:SiH4 高周波電力:100W 温度:800℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:2.5nm/sec
【0287】次に、このエピタキシャル層62の表面に
光学研磨を施した500℃近辺に軟化点のあるガラス基
体を重ねあわせ、窒素雰囲気中で450℃、0.5時間
加熱することにより、2つの基体を、強固に貼り合わせ
た。次いでKOH.6M溶液を用いて多孔質化Si基体
61をエッチング除去した。すると、200ミクロンの
厚みをもった多孔質化されたSi基体61は、2分で除
去された。低軟化点ガラス基体63上に5μmの厚みを
持った単結晶Si層62を有する基体が形成できた。
【0288】(実施例43)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0289】P型(100)多孔質Si基体61上にバ
イアススパッター法により、Siエピタキシャル層62
を1.0ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以
下のとおりである。 RF周波数:100MHz 高周波電力:600W 温度:300℃ Arガス圧力:8×10-3Torr 成長速度:120分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス:+5V
【0290】次に、このエピタキシャル層62の表面に
光学研磨を施した500℃近辺に軟化点のあるガラス基
体63を重ねあわせ、窒素雰囲気中で450℃、0.5
時間加熱することにより、2つの基体を強固に貼り合わ
せた。次いでNaOH 7M溶液を用いて多孔質Si基
体61をエッチング除去した。
【0291】前述したように通常のSi単結晶の7M
NaOH溶液にたいするエッチング速度は、約毎分1ミ
クロン弱程度であるが、多孔質層のエッチング速度はそ
の百倍ほど増速される。すなわち、200ミクロンの厚
みをもった多孔質化されたSi基体61は、2分で除去
された。低融点ガラス基体63上に1.0μmの厚みを
持った単結晶Si層62を有する基体が形成できた。
【0292】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、3inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して5%以下に抑えられ
ていた。
【0293】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。又、単結晶Si層につ
き、MOS c−t法を用いて少数キャリアーのライフ
タイムを測定したところ、2.1×10-3secという
高い値を示した。
【0294】(実施例44)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0295】P型(100)多孔質Si基体61上に液
相成長法により、Siエピタキシャル層62を10ミク
ロンの厚みに成長させた。成長条件は、以下のとおりで
ある。 溶媒:Sn 成長温度:900℃ 成長雰囲気:H2 成長時間:20分
【0296】次に、このエピタキシャル層62の表面に
光学研磨を施した800℃近辺に軟化点のあるガラス基
体63を重ねあわせ、窒素雰囲気中で750℃、0.5
時間加熱することにより、2つの基体を、強固に貼り合
わせた。次いでフッ硝酸酢酸溶液を用いて多孔質Si基
体61をエッチング除去した。すると、200ミクロン
の厚みをもった多孔質化されたSi基体61は、2分で
除去された。ガラス基体63上に10μmの厚みを持っ
た単結晶Si層62を有する基体が形成できた。
【0297】(実施例45)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、100mA/cm2であった。この時の
多孔質化速度は、8.4μm/min.であり200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体全体は、
24分で多孔質化された。
【0298】P型(100)多孔質Si基体61上に減
圧CVD法により、Siエピタキシャル層52を1.0
ミクロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとお
りである。 ソースガス:SiH4 800SCCM キャリヤーガス:H2 150l/min. 温度:850℃ 圧力:1×10-2Torr 成長速度:3.3nm/sec
【0299】次に、このエピタキシャル層62の表面に
光学研磨を施した溶融石英ガラス基体63を重ねあわ
せ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱すること
により、2つの基体は、強固に貼り合わせた。次いで、
フッ硝酸酢酸溶液を用いて多孔質Si基体61をエッチ
ング除去した。すると、200ミクロンの厚みをもった
多孔質化されたSi基体61は、2分で除去された。石
英ガラス基体63上に1.0μmの厚みを持った単結晶
Si層62を有する基体が形成できた。ソースガスとし
て、SiH2Cl2をもちいた場合には、成長温度を数十
度上昇させる必要があるが、多孔質基体に特有な増速エ
ッチング特性は、維持された。
【0300】(実施例46)直径4inchで300ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体161上
にCVD法により、Siエピタキシャル層162を1ミ
クロンの厚みに成長させた。堆積条件は、以下のとおり
である。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:2min.
【0301】この基体を50%のHF溶液中において陽
極化成を行った。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。又、この時の多孔質化速度は、8.4μ
m/minであり300ミクロンの厚みを持ったP型
(100)Si基体161全体は、37分で多孔質化さ
れた。この陽極化成では、P型(100)Si基体16
1のみが多孔質化され、Siエピタキシャル層162に
は変化がなかった。次に、このエピタキシャル層の表面
に光学研磨を施した溶融石英ガラス基体164を重ねあ
わせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱するこ
とにより、2つの基体を、強固に貼り合わせた。次いで
フッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用いて多孔質Si基
体163をエッチング除去した。すると、300ミクロ
ンの厚みをもった多孔質化されたSi基体163は、4
分で除去された。石英ガラス基体164上に1μmの厚
みを持った単結晶Si層162を有する基体が形成でき
た。
【0302】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、4inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して7%以下に抑えられ
ていた。
【0303】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。又、単結晶Si層につ
き、MOS c−t法を用いて少数キャリアーのライフ
タイムを測定したところ、2.0×10-3secという
高い値を示した。
【0304】(実施例47)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体161上
にCVD法により、Siエピタキシャル層162を0.
5ミクロンの厚みで成長させた。堆積条件は、以下のと
おりである。 反応ガス流量:SiH2Cl2 1000SCCM H2 230l/min. 温度:1080℃ 圧力:80Torr 時間:1min.
【0305】この基体に50%のHF溶液中において陽
極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/c
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/
minであり200ミクロンの厚みを持ったP型(10
0)Si基体全体161は、24分で多孔質化された。
この陽極化成では、P型(100)Si基体161のみ
が多孔質化されSiエピタキシャル層162には変化が
なかった。 次に、このエピタキシャル層162の表面
に光学研磨を施した溶融石英ガラス基体164を重ねあ
わせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱するこ
とにより、2つの基体を、強固に貼り合わせた。次いで
フッ硝酸酢酸溶液を用いて多孔質Si基体163をエッ
チング除去した。すると、200ミクロンの厚みをもっ
た多孔質化されたSi基体は、2分で除去された。ガラ
ス基体上に0.5μmの厚みを持った単結晶Si層が形
成できた。透過電子顕微鏡による断面観察の結果、Si
層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶
性が維持されていることが確認された。
【0306】(実施例48)直径3inchで200ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)Si基体161上
の表面にプロトンのイオン注入によって、N型Si層1
62を1ミクロンの厚みに形成した。H+注入量は、5
×1015(ions/cm2)であった。この基体に5
0%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時の
電流密度は、100mA/cm2であった。この時の多
孔質化速度は、8.4μm/minであり、200ミク
ロンの厚みを持ったP型(100)Si基体161全体
は、24分で多孔質化された。この陽極化成では、P型
(100)Si基体161のみが多孔質化されN型Si
層162には変化がなかった。次に、このエピタキシャ
ル層162の表面に光学研磨を施した溶融石英ガラス基
体164を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.
5時間加熱することにより、2つの基体を、強固に貼り
合わせた。次いでフッ硝酸酢酸溶液(1:3:8)を用
いて多孔質Si基体163をエッチング除去した。する
と、200ミクロンの厚みをもった多孔質化されたSi
基体163は、2分で除去された。ガラス基体164上
に1.0μmの厚みを持った単結晶Si層162が形成
できた。透過電子顕微鏡による断面観察の結果、Si層
には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性
が維持されていることが確認された。
【0307】(実施例49)直径6inchで600ミ
クロンの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基体に
50%のHF溶液中において陽極化成を施した。この時
の電流密度は、10mA/cm2であった。10分で表
面に20ミクロンの厚みを持った多孔質層が形成され
た。該P型((100)多孔質Si基体上に減圧CVD
法により、Siエピタキシャル層を0.5ミクロンの厚
みに成長させた。堆積条件は、以下のとおりである。 ガス:SiH2Cl2(0.6 l/min)、H2(1
00 l/min) 温度:850℃ 圧力:50Torr 成長速度:0.1μm/min.
【0308】次に、このエピタキシャル層の表面を50
nm熱酸化した。こうして得られた熱酸化膜上に0.8
ミクロンの酸化層を表面に有する別のシリコン基体を重
ねあわせ、窒素雰囲気中で900℃、1.5時間加熱す
ることにより、2つの基体を強固に貼り合わせた。
【0309】そののちに、シリコン基体の裏面側から5
80ミクロンの研削研磨を施し、多孔質層を表出させ
た。
【0310】プラズマCVD法によってSi34を0.
1μmの厚みに堆積させて、貼りあわせた2つの基体を
被覆した。次いで、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性
イオンエッチングによって除去した。
【0311】その後、該貼り合わせた基体をフッ硝酸酢
酸溶液を用いて選択エッチングした。15分後には、単
結晶Si層だけがエッチングされずに残り、単結晶Si
エッチング・ストップの材料として、多孔質Si層は選
択エッチングされ、完全に除去された。
【0312】非多孔質Si単結晶の該エッチング液にた
いするエッチング速度は、極めて低く15分後でも40
Å程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比は
非常に大きく、非多孔質Si層におけるエッチング量は
実用上無視できる程度であった。Si34層を除去した
後には、絶縁層を表面に有するシリコン基体上に0.5
μmの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。
【0313】また、Si34層の代わりに、アピエゾン
ワックス、或いは、エレクトロンワックスを被覆した場
合にも同様の効果があり、多孔質化されたSi層のみを
完全に除去しえた。
【0314】又、得られた単結晶Si層の厚みを走査型
エリプソメトリーを用いて調べたところ、6inchウ
エハーの面内において単結晶Si層の厚みの最大値と最
小値の差は、厚みの最大値に対して10%以下に抑えら
れていた。
【0315】又、透過電子顕微鏡による単結晶Si層の
平面観察の結果、転移欠陥密度は1×103/cm2以下
に抑えられており、単結晶Si層形成工程において、新
たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持
されていることが確認された。又、単結晶Si層につ
き、MOS c−t法を用いて少数キャリアーのライフ
タイムを測定したところ、2.0×10-3secという
高い値を示した。
【0316】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の半導体
部材は、絶縁物上にキャリアライフタイムが大きく欠陥
の極めて少ない単結晶半導体領域を優れた膜厚の均一性
をもって有するものであり、種々の半導体デバイスに応
用可能なものである。又、本発明の半導体部材は高速応
答が可能で信頼性に富んだ半導体デバイスに応用可能で
ある。又、本発明の半導体部材は、高価なSOSやSI
MOXの代替足り得るものである。
【0317】本発明の半導体部材の製造方法は、絶縁物
上に結晶性が単結晶ウエハー並に優れたSi結晶層を得
るうえで、生産性、均一性、制御性、経済性の面におい
て卓越した方法を提供するものである。
【0318】更に、本発明の半導体部材の製造方法によ
れば、従来のSOIデバイスの利点を実現し、応用可能
な半導体部材の製造方法を提供することができる。
【0319】また、本発明の半導体部材の製造方法によ
れば、SOI構造の大規模集積回路を作製する際にも、
高価なSOSやSIMOXの代替足り得る半導体部材の
製造方法を提供することができる。
【0320】本発明の半導体部材の製造方法は、実施例
にも詳細に記述したように、処理を短時間に効率良く行
うことが可能となり、その生産性と経済性に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図2】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図3】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図4】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図5】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図6】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図7】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図8】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図9】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例を
模式的に示した模式図である。
【図10】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例
を模式的に示した模式図である。
【図11】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例
を模式的に示した模式図である。
【図12】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例
を模式的に示した模式図である。
【図13】本発明の半導体部材の製造方法の工程の1例
を模式的に示した模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C30B 25/02 Z 9040−4G H01L 21/02 B 8518−4M 21/306 B 7342−4M 21/316 Z 8518−4M 21/76 D 9169−4M 27/12 Z 8728−4M // H01L 21/304 321 M 8831−4M

Claims (127)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質単
    結晶半導体領域を配した部材を形成し、 前記非多孔質単結晶半導体領域の表面に、表面が絶縁性
    物質で構成された部材の表面を貼り合わせた後、 前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去す
    ることを特徴とする半導体部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記単結晶半導体はシリコンからなる請
    求項1に記載の半導体部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型であ
    る請求項1に記載の半導体部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚さが
    50ミクロン以下である請求項1に記載の半導体部材の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰囲
    気中で行われる請求項1に記載の半導体部材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰囲
    気中での加熱処理を含む請求項1に記載の半導体部材の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記非多孔質単結晶半導体領域は、エピ
    タキシャル成長により形成される請求項1に記載の半導
    体部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記非多孔質単結晶半導体領域は分子線
    エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧CVD法、
    光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッター法から
    選ばれる方法によって形成される請求項1に記載の半導
    体部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化成
    により非多孔質半導体単結晶領域を多孔質化したもので
    ある請求項1に記載の半導体部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項9に記載の半導体部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記非多孔質単結晶半導体領域は中性
    あるいはN型である請求項2に記載の半導体部材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記N型のシリコンはプロトン照射ま
    たはエピタキシャル成長により形成されている請求項1
    1に記載の半導体部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は光透過性材料からなる請求項1に記載の半導体部材
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は表面を酸化したシリコン基体である請求項1に記載
    の半導体部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記多孔質単結晶半導体領域のエッチ
    ングは前記貼り合わせられた部材どうしをエッチング防
    止材料で覆った状態で行われる請求項1に記載の半導体
    部材の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記エッチング防止材料は窒化珪素で
    ある請求項15に記載の半導体部材の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記エッチング防止材料はアピエゾン
    ワックスである請求項15に記載の半導体部材の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質
    単結晶半導体領域を配した部材を形成し、 前記部材の非多孔質層単結晶半導体側に絶縁性物質で構
    成された領域を形成した後、 前記絶縁性物質で構成された領域の表面に、表面が絶縁
    性物質で構成された部材の表面を貼り合わせ、前記多孔
    質単結晶半導体領域をエッチングにより除去することを
    特徴とする半導体部材の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記単結晶半導体はシリコンからなる
    請求項18に記載の半導体部材の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型で
    ある請求項18に記載の半導体部材の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚さ
    が50ミクロン以下である請求項18に記載の半導体部
    材の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中で行われる請求項18に記載の半導体部材の製造
    方法。
  23. 【請求項23】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中での加熱処理を含む請求項18に記載の半導体部
    材の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記非多孔質単結晶半導体領域は、エ
    ピタキシャル成長により形成される請求項18に記載の
    半導体部材の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記非多孔質単結晶半導体領域は分子
    線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧CVD
    法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッター法
    から選ばれる方法によって形成される請求項18に記載
    の半導体部材の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化
    成により非多孔質半導体単結晶領域を多孔質化したもの
    である請求項18に記載の半導体部材の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項18に記載の半導体部材の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記非多孔質単結晶半導体領域は中性
    あるいはN型である請求項19に記載の半導体部材の製
    造方法。
  29. 【請求項29】 前記N型のシリコンはプロトン照射ま
    たはエピタキシャル成長により形成されている請求項2
    8に記載の半導体部材の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は光透過性材料からなる請求項18に記載の半導体部
    材の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は表面を酸化したシリコン基体である請求項18に記
    載の半導体部材の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記多孔質単結晶半導体領域のエッチ
    ングは前記貼り合わせられた部材どうしをエッチング防
    止材料で覆った状態で行われる請求項18に記載の半導
    体部材の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記エッチング防止材料は窒化珪素で
    ある請求項32に記載の半導体部材の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記エッチング防止材料はアピエゾン
    ワックスである請求項32に記載の半導体部材の製造方
    法。
  35. 【請求項35】 非多孔質単結晶半導体部材を多孔質化
    して多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、 該多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質単結晶半導体領
    域を形成する工程と、該非多孔質層単結晶半導体領域の
    表面に、表面が絶縁性物質で構成された部材を貼り合わ
    せる工程と、 前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去す
    る工程と、 を有することを特徴とする半導体部材の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記単結晶半導体はシリコンからなる
    請求35に記載の半導体部材の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型で
    ある請求項35に記載の半導体部材の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚さ
    が50ミクロン以下である請求項35に記載の半導体部
    材の製造方法。
  39. 【請求項39】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中で行われる請求項35に記載の半導体部材の製造
    方法。
  40. 【請求項40】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中での加熱処理を含む請求項35に記載の半導体部
    材の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記非多孔質単結晶半導体領域は、エ
    ピタキシャル成長により形成される請求項35に記載の
    半導体部材の製造方法。
  42. 【請求項42】 前記非多孔質単結晶半導体領域は分子
    線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧CVD
    法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッター法
    から選ばれる方法によって形成される請求項35に記載
    の半導体部材の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化
    成により形成されたものである請求項35に記載の半導
    体部材の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項43に記載の半導体部材の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記非多孔質単結晶半導体領域は中性
    あるいはN型である請求項36に記載の半導体部材の製
    造方法。
  46. 【請求項46】 前記N型のシリコンはプロトン照射ま
    たはエピタキシャル成長により形成されている請求項4
    5に記載の半導体部材の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は光透過性材料からなる請求項35に記載の半導体部
    材の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は表面を酸化したシリコン基体である請求項35に記
    載の半導体部材の製造方法。
  49. 【請求項49】 非多孔質単結晶半導体部材を多孔質化
    して多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、 該多孔質単結晶半導体領域上に非多孔質単結晶半導体領
    域を形成する工程と、 該非多孔質単結晶半導体領域側に絶縁性物質で構成され
    た領域を形成する工程と、 該絶縁性物質で構成された領域の表面に、表面が絶縁性
    物質で構成された部材の表面を貼り合わせる工程と、 前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去す
    る工程と、 を有することを特徴とする半導体部材の製造方法。
  50. 【請求項50】 前記単結晶半導体はシリコンからなる
    請求49に記載の半導体部材の製造方法。
  51. 【請求項51】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型で
    ある請求項49に記載の半導体部材の製造方法。
  52. 【請求項52】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚さ
    が50ミクロン以下である請求項49に記載の半導体部
    材の製造方法。
  53. 【請求項53】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中で行われる請求項49に記載の半導体部材の製造
    方法。
  54. 【請求項54】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中での加熱処理を含む請求項49に記載の半導体部
    材の製造方法。
  55. 【請求項55】 前記非多孔質単結晶半導体領域は、エ
    ピタキシャル成長により形成される請求項49に記載の
    半導体部材の製造方法。
  56. 【請求項56】 前記非多孔質単結晶半導体領域は分子
    線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧CVD
    法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッター法
    から選ばれる方法によって形成される請求項49に記載
    の半導体部材の製造方法。
  57. 【請求項57】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化
    成により形成されたものである請求項49に記載の半導
    体部材の製造方法。
  58. 【請求項58】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項57に記載の半導体部材の製造方法。
  59. 【請求項59】 前記非多孔質単結晶半導体領域は中性
    あるいはN型である請求項50に記載の半導体部材の製
    造方法。
  60. 【請求項60】 前記N型のシリコンはプロトン照射ま
    たはエピタキシャル成長により形成されている請求項5
    9に記載の半導体部材の製造方法。
  61. 【請求項61】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は光透過性材料からなる請求項49に記載の半導体部
    材の製造方法。
  62. 【請求項62】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は表面を酸化したシリコン基体である請求項49に記
    載の半導体部材の製造方法。
  63. 【請求項63】 第1の非多孔質単結晶半導体領域を部
    分的に多孔質化して多孔質単結晶半導体領域と、第2の
    非多孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、 該多孔質単結晶半導体領域上に第3の非多孔質単結晶半
    導体領域を形成する工程と、 該第3の非多孔質層単結晶半導体領域の表面に、表面が
    絶縁性物質で構成された部材の表面を貼り合わせる工程
    と、 前記第2の非多孔質単結晶半導体を機械的研磨により除
    去し、前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより
    除去する工程と、 を有することを特徴とする半導体部材の製造方法。
  64. 【請求項64】 前記単結晶半導体はシリコンからなる
    請求63に記載の半導体部材の製造方法。
  65. 【請求項65】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型で
    ある請求項63に記載の半導体部材の製造方法。
  66. 【請求項66】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    の厚さが50ミクロン以下である請求項63に記載の半
    導体部材の製造方法。
  67. 【請求項67】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中で行われる請求項63に記載の半導体部材の製造
    方法。
  68. 【請求項68】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中での加熱処理を含む請求項63に記載の半導体部
    材の製造方法。
  69. 【請求項69】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    は、エピタキシャル成長により形成される請求項63に
    記載の半導体部材の製造方法。
  70. 【請求項70】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    は分子線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧C
    VD法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッタ
    ー法から選ばれる方法によって形成される請求項63に
    記載の半導体部材の製造方法。
  71. 【請求項71】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化
    成により形成されたものである請求項63に記載の半導
    体部材の製造方法。
  72. 【請求項72】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項71に記載の半導体部材の製造方法。
  73. 【請求項73】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    は中性あるいはN型である請求項64に記載の半導体部
    材の製造方法。
  74. 【請求項74】 前記N型のシリコンはプロトン照射ま
    たはエピタキシャル成長により形成されている請求項7
    3に記載の半導体部材の製造方法。
  75. 【請求項75】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は光透過性材料からなる請求項1に記載の半導体部材
    の製造方法。
  76. 【請求項76】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は表面を酸化したシリコン基体である請求項63に記
    載の半導体部材の製造方法。
  77. 【請求項77】 第1の非多孔質単結晶半導体領域の一
    部を多孔質化して多孔質単結晶半導体領域と第2の非多
    孔質単結晶半導体領域を形成する工程と、 該多孔質単結晶半導体領域上に第3の非多孔質単結晶半
    導体領域を形成する工程と、 該第3の非多孔質単結晶半導体領域側に絶縁性物質で構
    成された領域を形成する工程と、 該絶縁絶縁性物質で構成された領域の表面に、表面が絶
    縁性物質で構成された部材の表面を貼り合わせる工程
    と、 前記第2の非多孔質単結晶半導体を機械的研磨により除
    去し、前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより
    除去する工程と、 を有することを特徴とする半導体部材の製造方法。
  78. 【請求項78】 前記単結晶半導体はシリコンからなる
    請求項77に記載の半導体部材の製造方法。
  79. 【請求項79】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型で
    ある請求項77に記載の半導体部材の製造方法。
  80. 【請求項80】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    の厚さが50ミクロン以下である請求項77に記載の半
    導体部材の製造方法。
  81. 【請求項81】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中で行われる請求項77に記載の半導体部材の製造
    方法。
  82. 【請求項82】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中での加熱処理を含む請求項77に記載の半導体部
    材の製造方法。
  83. 【請求項83】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    は、エピタキシャル成長により形成される請求項77に
    記載の半導体部材の製造方法。
  84. 【請求項84】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    は分子線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧C
    VD法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッタ
    ー法から選ばれる方法によって形成される請求項77に
    記載の半導体部材の製造方法。
  85. 【請求項85】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化
    成により形成されたものである請求項1に記載の半導体
    部材の製造方法。
  86. 【請求項86】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項85に記載の半導体部材の製造方法。
  87. 【請求項87】 前記第3の非多孔質単結晶半導体領域
    は中性あるいはN型である請求項78に記載の半導体部
    材の製造方法。
  88. 【請求項88】 前記N型のシリコンはプロトン照射ま
    たはエピタキシャル成長により形成されている請求項8
    7に記載の半導体部材の製造方法。
  89. 【請求項89】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は光透過性材料からなる請求項77に記載の半導体部
    材の製造方法。
  90. 【請求項90】 前記表面が絶縁性物質で構成された部
    材は表面を酸化したシリコン基体である請求項77に記
    載の半導体部材の製造方法。
  91. 【請求項91】 第1の導電型の第1の単結晶半導体領
    域上に、第2の導電型の第2の単結晶半導体領域を形成
    する工程と、 前記第1の単結晶半導体領域を多孔質化して多孔質単結
    晶半導体領域を形成する工程と、 前記第2の単結晶半導体領域の表面に、表面が絶縁性物
    質で構成された部材の表面を貼り合わせる工程と、 前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去す
    る工程と、 を有することを特徴とする半導体部材の製造方法。
  92. 【請求項92】 前記単結晶半導体はシリコンからなる
    請求91に記載の半導体部材の製造方法。
  93. 【請求項93】 前記第1の非単結晶半導体領域はP型
    である請求項91に記載の半導体部材の製造方法。
  94. 【請求項94】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中での加熱処理を含む請求項91に記載の半導体部
    材の製造方法。
  95. 【請求項95】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む雰
    囲気中で行われる請求項91に記載の半導体部材の製造
    方法。
  96. 【請求項96】 前記第2の非多孔質単結晶半導体領域
    は、エピタキシャル成長により形成される請求項91に
    記載の半導体部材の製造方法。
  97. 【請求項97】 前記第2の非多孔質単結晶半導体領域
    は分子線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧C
    VD法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッタ
    ー法から選ばれる方法によって形成される請求項91に
    記載の半導体部材の製造方法。
  98. 【請求項98】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極化
    成により形成されたものである請求項91に記載の半導
    体部材の製造方法。
  99. 【請求項99】 前記陽極化成はHF溶液中で行われる
    請求項98に記載の半導体部材の製造方法。
  100. 【請求項100】 前記第2の非多孔質単結晶半導体領
    域は中性あるいはN型である請求項92に記載の半導体
    部材の製造方法。
  101. 【請求項101】 前記N型のシリコンはプロトン照射
    またはエピタキシャル成長により形成されている請求項
    100に記載の半導体部材の製造方法。
  102. 【請求項102】 前記表面が絶縁性物質で構成された
    部材は光透過性材料からなる請求項91に記載の半導体
    部材の製造方法。
  103. 【請求項103】 前記表面が絶縁性物質で構成された
    部材は表面を酸化したシリコン基体である請求項91に
    記載の半導体部材の製造方法。
  104. 【請求項104】 第1の導電型の第1の単結晶半導体
    領域上に、第2の導電型の第2の単結晶半導体領域を形
    成する工程と、 前記第1の単結晶半導体領域を多孔質化して多孔質単結
    晶半導体領域を形成する工程と、 前記第2の単結晶半導体領域側に絶縁性物質で構成され
    た領域を形成する工程と、 前記絶縁性物質で構成された領域の表面に、表面が絶縁
    性物質で構成された部材を貼り合わせる工程と、 前記多孔質単結晶半導体領域をエッチングにより除去す
    る工程と、 を有することを特徴とする半導体部材の製造方法。
  105. 【請求項105】 前記単結晶半導体はシリコンからな
    る請求104に記載の半導体部材の製造方法。
  106. 【請求項106】 前記第1の非単結晶半導体領域はP
    型である請求項104に記載の半導体部材の製造方法。
  107. 【請求項107】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚
    さが50ミクロン以下である請求項104に記載の半導
    体部材の製造方法。
  108. 【請求項108】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む
    雰囲気中で行われる請求項104に記載の半導体部材の
    製造方法。
  109. 【請求項109】 前記貼り合わせの工程が窒素を含む
    雰囲気中での加熱処理を含む請求項104に記載の半導
    体部材の製造方法。
  110. 【請求項110】 前記第2の非多孔質単結晶半導体領
    域は、エピタキシャル成長により形成される請求項10
    4に記載の半導体部材の製造方法。
  111. 【請求項111】 前記第2の非多孔質単結晶半導体領
    域は分子線エピタキシャル法、プラズマCVD法、減圧
    CVD法、光CVD法、液相成長法、バイアス・スパッ
    ター法から選ばれる方法によって形成される請求項10
    4に記載の半導体部材の製造方法。
  112. 【請求項112】 前記多孔質単結晶半導体領域は陽極
    化成により形成されたものである請求項104に記載の
    半導体部材の製造方法。
  113. 【請求項113】 前記陽極化成はHF溶液中で行われ
    る請求項104に記載の半導体部材の製造方法。
  114. 【請求項114】 前記第2の非多孔質単結晶半導体領
    域は中性あるいはN型である請求項105に記載の半導
    体部材の製造方法。
  115. 【請求項115】 前記N型のシリコンはプロトン照射
    またはエピタキシャル成長により形成されている請求項
    114に記載の半導体部材の製造方法。
  116. 【請求項116】 前記表面が絶縁性物質で構成された
    部材は光透過性材料からなる請求項104に記載の半導
    体部材の製造方法。
  117. 【請求項117】 前記表面が絶縁性物質で構成された
    部材は表面を酸化したシリコン基体である請求項104
    に記載の半導体部材の製造方法。
  118. 【請求項118】 多孔質単結晶半導体領域上に非多孔
    質単結晶半導体領域を配した第1の部材と、 前記非多孔質単結晶半導体領域の表面に、絶縁性物質で
    構成された表面が貼り合わせられた第2の部材と、 を有することを特徴とする半導体部材
  119. 【請求項119】 前記単結晶半導体はシリコンからな
    る請求項118に記載の半導体部材の製造方法。
  120. 【請求項120】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型
    である請求項118に記載の半導体部材。
  121. 【請求項121】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚
    さが50ミクロン以下である請求項118に記載の半導
    体部材の製造方法。
  122. 【請求項122】 多孔質単結晶半導体領域上に非多孔
    質単結晶半導体領域と、絶縁性物質で構成された領域と
    をこの順に配した第1の部材と、 前記絶縁性物質で構成された領域の表面に、絶縁性物質
    で構成された領域を介して貼り合わせられた第2の部材
    と、 を有することを特徴とする半導体部材。
  123. 【請求項123】 前記単結晶半導体はシリコンからな
    る請求項122に記載の半導体部材。
  124. 【請求項124】 前記多孔質単結晶半導体領域はP型
    である請求項122に記載の半導体部材。
  125. 【請求項125】 前記非多孔質単結晶半導体領域の厚
    さが50ミクロン以下である請求項122に記載の半導
    体部材の製造方法。
  126. 【請求項126】 絶縁性物質で構成された領域上に非
    多孔質シリコン単結晶半導体領域を配した半導体部材で
    あって、 前記非多孔質シリコン単結晶半導体領域における転移欠
    陥密度が2.0×104/cm2以下、キャリアーのライ
    フタイムが5.0×10-4sec以上であることを特徴
    とする半導体部材。
  127. 【請求項127】 絶縁性物質で構成された領域上に非
    多孔質シリコン単結晶半導体領域を配した半導体部材で
    あって、 前記非多孔質シリコン単結晶半導体領域における転移欠
    陥密度が2.0×104/cm2以下、キャリアーのライ
    フタイムが5.0×10-4sec以上であり、且つ、前
    記シリコン単結晶半導体領域の厚みの最大値と最小値の
    差が前記最大値の10%以下であることを特徴とする半
    導体部材。
JP3194138A 1990-08-03 1991-08-02 半導体部材及び半導体部材の製造方法 Expired - Fee Related JP2608351B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3194138A JP2608351B2 (ja) 1990-08-03 1991-08-02 半導体部材及び半導体部材の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-206548 1990-08-03
JP20654890 1990-08-03
JP3194138A JP2608351B2 (ja) 1990-08-03 1991-08-02 半導体部材及び半導体部材の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8285165A Division JPH09121039A (ja) 1996-10-28 1996-10-28 半導体部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0521338A true JPH0521338A (ja) 1993-01-29
JP2608351B2 JP2608351B2 (ja) 1997-05-07

Family

ID=26508330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3194138A Expired - Fee Related JP2608351B2 (ja) 1990-08-03 1991-08-02 半導体部材及び半導体部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2608351B2 (ja)

Cited By (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0757377A2 (en) * 1995-08-02 1997-02-05 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and fabrication method for the same
US5966620A (en) * 1996-11-15 1999-10-12 Canon Kabshiki Kaisha Process for producing semiconductor article
EP0975012A2 (en) * 1998-07-23 2000-01-26 Canon Kabushiki Kaisha Porous silicon with uniform pore size distribution
KR100249456B1 (ko) * 1995-07-13 2000-03-15 미다라이 후지오 반도체기판의 제조방법
US6054363A (en) * 1996-11-15 2000-04-25 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing semiconductor article
US6100165A (en) * 1996-11-15 2000-08-08 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing semiconductor article
US6100166A (en) * 1996-12-18 2000-08-08 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing semiconductor article
US6136684A (en) * 1995-07-21 2000-10-24 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and process for production thereof
US6143629A (en) * 1998-09-04 2000-11-07 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing semiconductor substrate
US6190937B1 (en) 1996-12-27 2001-02-20 Canon Kabushiki Kaisha Method of producing semiconductor member and method of producing solar cell
US6258240B1 (en) 1997-12-26 2001-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing apparatus and method
US6306729B1 (en) 1997-12-26 2001-10-23 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor article and method of manufacturing the same
US6335269B1 (en) 1998-09-04 2002-01-01 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and method for producing the same
US6376332B1 (en) 1999-02-02 2002-04-23 Canon Kabushiki Kaisha Composite member and separating method therefor, bonded substrate stack and separating method therefor, transfer method for transfer layer, and SOI substrate manufacturing method
US6382292B1 (en) 1997-03-27 2002-05-07 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating composite member using fluid
US6383890B2 (en) 1997-12-26 2002-05-07 Canon Kabushiki Kaisha Wafer bonding method, apparatus and vacuum chuck
US6417069B1 (en) 1999-03-25 2002-07-09 Canon Kabushiki Kaisha Substrate processing method and manufacturing method, and anodizing apparatus
US6426270B1 (en) 1999-02-02 2002-07-30 Canon Kabushiki Kaisha Substrate processing method and method of manufacturing semiconductor substrate
US6427748B1 (en) 1998-07-27 2002-08-06 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing apparatus and method
US6527031B1 (en) 1998-11-06 2003-03-04 Canon Kabushiki Kaisha Sample separating apparatus and method, and substrate manufacturing method
US6540861B2 (en) 1998-04-01 2003-04-01 Canon Kabushiki Kaisha Member separating apparatus and processing apparatus
US6547938B1 (en) 1999-03-25 2003-04-15 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing apparatus, utilizing a perforated negative electrode
US6566255B2 (en) 2000-09-28 2003-05-20 Canon Kabushiki Kaisha SOI annealing method and SOI manufacturing method
US6593211B2 (en) 1998-09-04 2003-07-15 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and method for producing the same
US6605518B1 (en) 1999-04-30 2003-08-12 Canon Kabushiki Kaisha Method of separating composite member and process for producing thin film
EP0940483A3 (en) * 1998-02-26 2003-08-13 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing method and apparatus and semiconductor substrate manufacturing method
US6609446B1 (en) 1999-02-02 2003-08-26 Canon Kabushiki Kaisha Separating apparatus, separating method, and method of manufacturing semiconductor substrate
US6624047B1 (en) 1999-02-02 2003-09-23 Canon Kabushiki Kaisha Substrate and method of manufacturing the same
US6629539B1 (en) 1998-11-06 2003-10-07 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing system
US6653209B1 (en) 1999-09-30 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Method of producing silicon thin film, method of constructing SOI substrate and semiconductor device
US6653206B2 (en) 2000-07-31 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for processing composite member
US6660606B2 (en) 2000-09-29 2003-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor-on-insulator annealing method
US6672358B2 (en) 1998-11-06 2004-01-06 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing system
US6712288B2 (en) 2000-08-25 2004-03-30 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating sample
US6756289B1 (en) 1996-12-27 2004-06-29 Canon Kabushiki Kaisha Method of producing semiconductor member and method of producing solar cell
US6825099B2 (en) 2001-06-29 2004-11-30 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating member
US6833312B2 (en) 2001-05-25 2004-12-21 Canon Kabushiki Kaisha Plate member separating apparatus and method
US6852187B2 (en) 2001-06-29 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating member
US6867110B2 (en) 2001-05-25 2005-03-15 Canon Kabushiki Kaisha Separating apparatus and processing method for plate member
US7148119B1 (en) 1994-03-10 2006-12-12 Canon Kabushiki Kaisha Process for production of semiconductor substrate
US7245002B2 (en) 1998-02-04 2007-07-17 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate having a stepped profile
US7333196B2 (en) 2004-03-22 2008-02-19 Canon Kabushiki Kaisha Evaluation apparatus and evaluation method
US7368332B2 (en) 2004-12-15 2008-05-06 Canon Kabushiki Kaisha SOI substrate manufacturing method
US7396734B2 (en) 2004-05-31 2008-07-08 Canon Kabushiki Kaisha Substrate manufacturing method
US7642112B2 (en) 2004-09-09 2010-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing bonded substrate stack
JP2013016791A (ja) * 2011-06-10 2013-01-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 半導体デバイス、半導体基板、半導体基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法
JP2013016789A (ja) * 2011-06-10 2013-01-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 半導体デバイス、半導体基板、半導体基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法
FR3085538A1 (fr) 2018-09-05 2020-03-06 Sumco Corporation Tranche soi et son procede de production

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6171982B1 (en) 1997-12-26 2001-01-09 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for heat-treating an SOI substrate and method of preparing an SOI substrate by using the same
US20010038153A1 (en) 2000-01-07 2001-11-08 Kiyofumi Sakaguchi Semiconductor substrate and process for its production
JP2002110688A (ja) 2000-09-29 2002-04-12 Canon Inc Soiの熱処理方法及び製造方法
JP2004134672A (ja) 2002-10-11 2004-04-30 Sony Corp 超薄型半導体装置の製造方法および製造装置、並びに超薄型の裏面照射型固体撮像装置の製造方法および製造装置
JP2004335642A (ja) 2003-05-06 2004-11-25 Canon Inc 基板およびその製造方法
JP2007297657A (ja) 2006-04-28 2007-11-15 Canon Inc 吸着パット及び基板処理装置
US9136134B2 (en) 2012-02-22 2015-09-15 Soitec Methods of providing thin layers of crystalline semiconductor material, and related structures and devices

Cited By (67)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7148119B1 (en) 1994-03-10 2006-12-12 Canon Kabushiki Kaisha Process for production of semiconductor substrate
US6103598A (en) * 1995-07-13 2000-08-15 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing semiconductor substrate
KR100249456B1 (ko) * 1995-07-13 2000-03-15 미다라이 후지오 반도체기판의 제조방법
US6136684A (en) * 1995-07-21 2000-10-24 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and process for production thereof
EP0757377A2 (en) * 1995-08-02 1997-02-05 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and fabrication method for the same
EP0757377B1 (en) * 1995-08-02 2003-04-09 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and fabrication method for the same
US6100165A (en) * 1996-11-15 2000-08-08 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing semiconductor article
US6054363A (en) * 1996-11-15 2000-04-25 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing semiconductor article
US5966620A (en) * 1996-11-15 1999-10-12 Canon Kabshiki Kaisha Process for producing semiconductor article
US6100166A (en) * 1996-12-18 2000-08-08 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing semiconductor article
US6534382B1 (en) 1996-12-18 2003-03-18 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing semiconductor article
US6190937B1 (en) 1996-12-27 2001-02-20 Canon Kabushiki Kaisha Method of producing semiconductor member and method of producing solar cell
US6756289B1 (en) 1996-12-27 2004-06-29 Canon Kabushiki Kaisha Method of producing semiconductor member and method of producing solar cell
US6746559B2 (en) 1997-03-27 2004-06-08 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating composite member using fluid
US6382292B1 (en) 1997-03-27 2002-05-07 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating composite member using fluid
US6475323B1 (en) 1997-03-27 2002-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating composite member using fluid
US6306729B1 (en) 1997-12-26 2001-10-23 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor article and method of manufacturing the same
US6258240B1 (en) 1997-12-26 2001-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing apparatus and method
US6383890B2 (en) 1997-12-26 2002-05-07 Canon Kabushiki Kaisha Wafer bonding method, apparatus and vacuum chuck
US6429095B1 (en) 1997-12-26 2002-08-06 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor article and method of manufacturing the same
US7245002B2 (en) 1998-02-04 2007-07-17 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate having a stepped profile
EP0940483A3 (en) * 1998-02-26 2003-08-13 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing method and apparatus and semiconductor substrate manufacturing method
US6540861B2 (en) 1998-04-01 2003-04-01 Canon Kabushiki Kaisha Member separating apparatus and processing apparatus
US6180497B1 (en) 1998-07-23 2001-01-30 Canon Kabushiki Kaisha Method for producing semiconductor base members
EP0975012A3 (en) * 1998-07-23 2003-10-08 Canon Kabushiki Kaisha Porous silicon with uniform pore size distribution
EP0975012A2 (en) * 1998-07-23 2000-01-26 Canon Kabushiki Kaisha Porous silicon with uniform pore size distribution
US6609553B2 (en) 1998-07-27 2003-08-26 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing apparatus and method
US6427748B1 (en) 1998-07-27 2002-08-06 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing apparatus and method
US6773534B2 (en) 1998-07-27 2004-08-10 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing apparatus and method
US6593211B2 (en) 1998-09-04 2003-07-15 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and method for producing the same
US6335269B1 (en) 1998-09-04 2002-01-01 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor substrate and method for producing the same
US6143629A (en) * 1998-09-04 2000-11-07 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing semiconductor substrate
US6527031B1 (en) 1998-11-06 2003-03-04 Canon Kabushiki Kaisha Sample separating apparatus and method, and substrate manufacturing method
US6629539B1 (en) 1998-11-06 2003-10-07 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing system
US6971432B2 (en) 1998-11-06 2005-12-06 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing system
US7579257B2 (en) 1998-11-06 2009-08-25 Canon Kabuhsiki Kaisha Sample separating apparatus and method, and substrate manufacturing method
US6672358B2 (en) 1998-11-06 2004-01-06 Canon Kabushiki Kaisha Sample processing system
US6609446B1 (en) 1999-02-02 2003-08-26 Canon Kabushiki Kaisha Separating apparatus, separating method, and method of manufacturing semiconductor substrate
US6624047B1 (en) 1999-02-02 2003-09-23 Canon Kabushiki Kaisha Substrate and method of manufacturing the same
US6426270B1 (en) 1999-02-02 2002-07-30 Canon Kabushiki Kaisha Substrate processing method and method of manufacturing semiconductor substrate
US6900114B2 (en) 1999-02-02 2005-05-31 Canon Kabushiki Kaisha Separating apparatus, separating method, and method of manufacturing semiconductor substrate
US6376332B1 (en) 1999-02-02 2002-04-23 Canon Kabushiki Kaisha Composite member and separating method therefor, bonded substrate stack and separating method therefor, transfer method for transfer layer, and SOI substrate manufacturing method
US6417069B1 (en) 1999-03-25 2002-07-09 Canon Kabushiki Kaisha Substrate processing method and manufacturing method, and anodizing apparatus
US7014748B2 (en) 1999-03-25 2006-03-21 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing method, substrate processing method, and substrate manufacturing method
US6547938B1 (en) 1999-03-25 2003-04-15 Canon Kabushiki Kaisha Anodizing apparatus, utilizing a perforated negative electrode
US6605518B1 (en) 1999-04-30 2003-08-12 Canon Kabushiki Kaisha Method of separating composite member and process for producing thin film
US6653209B1 (en) 1999-09-30 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Method of producing silicon thin film, method of constructing SOI substrate and semiconductor device
US6979629B2 (en) 2000-07-31 2005-12-27 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for processing composite member
US6653206B2 (en) 2000-07-31 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for processing composite member
US7017830B2 (en) 2000-08-25 2006-03-28 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating sample
US6712288B2 (en) 2000-08-25 2004-03-30 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating sample
US6566255B2 (en) 2000-09-28 2003-05-20 Canon Kabushiki Kaisha SOI annealing method and SOI manufacturing method
US6660606B2 (en) 2000-09-29 2003-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor-on-insulator annealing method
US6946052B2 (en) 2001-05-25 2005-09-20 Canon Kabushiki Kaisha Separating apparatus and processing method for plate member
US6833312B2 (en) 2001-05-25 2004-12-21 Canon Kabushiki Kaisha Plate member separating apparatus and method
US6867110B2 (en) 2001-05-25 2005-03-15 Canon Kabushiki Kaisha Separating apparatus and processing method for plate member
US6852187B2 (en) 2001-06-29 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating member
US6946046B2 (en) 2001-06-29 2005-09-20 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating member
US6825099B2 (en) 2001-06-29 2004-11-30 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for separating member
US7333196B2 (en) 2004-03-22 2008-02-19 Canon Kabushiki Kaisha Evaluation apparatus and evaluation method
US7468792B2 (en) 2004-03-22 2008-12-23 Canon Kabushiki Kaisha Evaluation apparatus and evaluation method
US7396734B2 (en) 2004-05-31 2008-07-08 Canon Kabushiki Kaisha Substrate manufacturing method
US7642112B2 (en) 2004-09-09 2010-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing bonded substrate stack
US7368332B2 (en) 2004-12-15 2008-05-06 Canon Kabushiki Kaisha SOI substrate manufacturing method
JP2013016791A (ja) * 2011-06-10 2013-01-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 半導体デバイス、半導体基板、半導体基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法
JP2013016789A (ja) * 2011-06-10 2013-01-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 半導体デバイス、半導体基板、半導体基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法
FR3085538A1 (fr) 2018-09-05 2020-03-06 Sumco Corporation Tranche soi et son procede de production

Also Published As

Publication number Publication date
JP2608351B2 (ja) 1997-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2608351B2 (ja) 半導体部材及び半導体部材の製造方法
JP3112121B2 (ja) 半導体基材の作製方法および半導体部材
EP0747935B1 (en) Process for preparing an SOI-member
JP3261685B2 (ja) 半導体素子基体及びその作製方法
JP3250673B2 (ja) 半導体素子基体とその作製方法
JP3214631B2 (ja) 半導体基体及びその作製方法
JP3112126B2 (ja) 半導体物品の製造方法
JP2994837B2 (ja) 半導体基板の平坦化方法、半導体基板の作製方法、及び半導体基板
JP2910001B2 (ja) 半導体基材及びその作製方法
JP2901031B2 (ja) 半導体基材及びその作製方法
JP3347354B2 (ja) エッチング方法および半導体基材の作製方法
JP3119384B2 (ja) 半導体基板及びその作製方法
JPH09121039A (ja) 半導体部材
JP3342442B2 (ja) 半導体基板の作製方法及び半導体基板
JP3237889B2 (ja) 半導体基体及びその作製方法
JP3112100B2 (ja) 半導体基材の作製方法
JP3112102B2 (ja) 半導体装置
JP3112101B2 (ja) 半導体基材の作製方法
JP3098810B2 (ja) 絶縁ゲート型電界効果トランジスタ及びそれを用いた半導体装置
JPH04349621A (ja) 半導体基材の作製方法
JP3237890B2 (ja) 半導体基体及びその作製方法
JP3098811B2 (ja) 絶縁ゲート型電界効果トランジスタ及びそれを用いた半導体装置
JP3112103B2 (ja) 半導体装置
JPH0541488A (ja) 半導体装置
JPH05218316A (ja) 半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100213

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100213

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110213

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154