JPH05212538A - コンタクトウェルド用鋼管 - Google Patents

コンタクトウェルド用鋼管

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Publication number
JPH05212538A
JPH05212538A JP4018890A JP1889092A JPH05212538A JP H05212538 A JPH05212538 A JP H05212538A JP 4018890 A JP4018890 A JP 4018890A JP 1889092 A JP1889092 A JP 1889092A JP H05212538 A JPH05212538 A JP H05212538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
welding
toughness
steel tube
welded
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4018890A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Ishikawa
肇 石川
Rikio Chijiiwa
力雄 千々岩
Hiroshi Tamehiro
博 為広
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPH05212538A publication Critical patent/JPH05212538A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現地溶接性の優れた、かつ接合部の低温靭性
の優れたコンタクトウェルド用鋼管を提供すること。 【構成】 低合金または炭素鋼管の両端にステンレス,
9%Ni鋼またはNi基高合金から製造した該鋼管と同
径,同厚の20〜100mm長さのリングを溶接すること
を特徴とするコンタクトウェルド用鋼管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は現地溶接性の優れた、か
つ接合部の低温靭性の優れたコンタクトウェルド鋼管に
関する。この鋼管は天然ガス,原油輸送用大径ラインパ
イプの現地溶接に用いられる。
【0002】
【従来の技術】大径ラインパイプの現地での中継溶接に
は、高能率でしかも安定した溶接部を得ることが可能で
あることから、コンタクトウェルド方式が採用されつつ
ある。しかし、コンタクトウェルドを行った接合部や溶
接熱影響部(HAZ)における低温靭性の確保が困難で
あるという問題がある。即ち、この溶接方法では鋼管端
部が溶融状態になるまで加熱され、その後圧着されるた
め接合部の組織が粗大化し、低温靭性が著しく劣化す
る。また、接合部の溶接欠陥も問題となる。
【0003】特開平1−92320号公報では、コンタ
クトウェルド後の熱処理(PWHT:post weld heat t
reatment)による接合部の靭性改善を図っているが、0
℃における靭性値の評価であり、十分な低温靭性が得ら
れているとは言えない。加えて、低温靭性の要求される
寒冷地使用におけるPWHTにおいて、800℃から5
00℃までの冷速を5〜15℃/sに規定しており作業
上困難(冷却水の凍結等)であり、空冷による処理が望
まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
タクトウェルド部のHAZを含めた接合部において、溶
接まま(以後As-welded )で高靭性を得る有効な方法を
提案するところにある。すなわち、ラインパイプ用鋼管
として通常用いられている低合金、または炭素鋼の鋼管
に、熱影響により低温靭性の劣化を受けにくいステンレ
スまたはNi基高合金鋼を溶接することにより、コンタ
クトウェルド部の近傍のミクロ組織を改善し、優れた接
合部低温靭性を得ようとするものである。
【0005】さらに、本発明の目的は、鋼管製造時に事
前に靭性改善を行うことにより、コンタクトウェルド後
に靭性改善のために行なうPWHTを省略できることに
ある。すなわち、現地溶接において作業性に優れ、コン
タクトウェルド部の高靭化を得ようとするものである。
特に、寒冷地,オフショアラインパイプの現地溶接に効
果を発揮する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低合金または
炭素鋼管の両端にステンレス、9%Ni鋼またはNi基
高合金から製造した該鋼管と同径、同厚の20〜100
mm長さのリングを溶接することを特徴とするコンタクト
ウェルド用鋼管である。
【0007】
【作用】本発明において、鋼種の違いによるコンタクト
ウェルド接合部靭性の関係において、詳しく調査した結
果次の事実が判明した。 通常の低合金または炭素鋼においては溶接ままではフ
ェライトサイドプレートが生成し、コンタクトウェルド
接合部の靭性の改善は不可能である。 一方、ステンレスまたはNi基高合金鋼においては熱
影響によるコンタクトウェルド接合部の低温靭性の劣化
は認められず、良好な靭性値が得られる。
【0008】すなわち、溶接部が高温にさらされ組織の
粗大化が顕著で、溶着金属酸素量も高いような組織にお
ける靭性改善はNi添加(重量%で9%以上)が最も良
い方法である。しかしながら、高Niでラインパイプの
ような大径鋼管を製造すると経済的メリットが得られな
い。よって、コンタクトウェルド突合せ部のみ高Ni鋼
にするため低合金または普通鋼の鋼管の管端部のみ高N
i鋼のリングを取り付けることを見いだした。なお、リ
ングの組成は望ましくはオーステナイト系のステンレス
およびNi基高合金にする方がよい。また、管端部とリ
ングとの溶接方法に関しては手溶接等の従来の溶接方法
によればよい。
【0009】なお、本発明における靭性の改善方法では
主に大径ラインパイプの中継溶接に有用であるが、鋼
板,型鋼等の溶接にも可能である。また、現地溶接とし
てコンタクトウェルド以外の溶接(例えばshielded act
ive gas welding )の靭性改善、PWHT工程の省略化
にも有効である。
【0010】ラインパイプの形状は一定の円管にするた
めにリングは同厚,同径にしなければならない。また、
リングの長さに関してはコンタクトウェルド溶接が十分
行なわれる長さでなければならないので20mm(全寄り
代+10mm程度)とする。また、あまり長いと経済的な
メリットがなくなるので100mm以下とする。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明する。表
1に示すようなサイズの低合金または炭素鋼の鋼管2に
同径,同厚のステンレス,9%Ni鋼,Ni基高合金の
リング1を溶接しその後、図1に示すような試験片3を
切り出しコンタクトウェルドを実施した。溶接部5から
シャルピー試験片6を図2に示すように採取した。
【0012】鋼Hは通常の低合金鋼をそのままコンタク
トウェルドを行なった溶接ままの靭性は著しく悪かっ
た。また、H鋼に特開平1−92320号公報のPWH
Tを行なった後の靭性に改善は見られたものの5kgf・m
以下で不足であった。鋼JはNi量が少なく靭性が不足
であった。これに対し鋼A〜Gは溶接ままで5kgf・m 以
上を示し良好なコンタクトウェルド部靭性が得られた。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明により、コンタクトウェルド溶接
を行った鋼管のHAZを含む溶接部の靭性を有効に改善
することが可能となり、寒冷地における作業性を害する
PWHT工程の省略化が可能となり、安全性に優れたラ
インパイプの設置が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンタクトウェルド試験片の略式説明図であ
る。
【図2】シャルピー試験片の略式説明図である。
【符号の説明】
1 ステンレス,9%Ni鋼またはNi基合金のリン
グ 2 低合金または炭素鋼の鋼管 3 コンタクトウェルド試験片 4 HAZ 5 溶接部 6 シャルピー試験片

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低合金または炭素鋼管の両端にステンレ
    ス、9%Ni鋼またはNi基高合金から製造した該鋼管
    と同径、同厚の20〜100mm長さのリングを溶接する
    ことを特徴とするコンタクトウェルド用鋼管。
JP4018890A 1992-02-04 1992-02-04 コンタクトウェルド用鋼管 Withdrawn JPH05212538A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015076218A1 (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 三菱日立パワーシステムズ株式会社 厚肉大径管の溶接継手構造とその溶接施工方法

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Effective date: 19990518