JPH05209878A - 過酸化活性物質測定用組成物及びそれを用いた試験片 - Google Patents

過酸化活性物質測定用組成物及びそれを用いた試験片

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JPH05209878A
JPH05209878A JP3839392A JP3839392A JPH05209878A JP H05209878 A JPH05209878 A JP H05209878A JP 3839392 A JP3839392 A JP 3839392A JP 3839392 A JP3839392 A JP 3839392A JP H05209878 A JPH05209878 A JP H05209878A
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Junji Sato
純司 佐藤
Hitoshi Kunii
均 国井
Hiroshi Wada
博 和田
Yuzo Kosaka
高坂勇造
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Eiken Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】製造が容易で、長期保存安定性に優れ、還元性
物質による偽陰性化、添加した酸化剤による偽陽性化、
を起こさないレドックス反応に基づく安定な過酸化活性
物質測定用組成物及びそれを用いた試験片を提供する。 【構成】緩衝物質及び色原体を含んでなるレドックス反
応に基ずく過酸化活性物質測定用組成物であって、安定
剤としてコンプレクサンのホスホン酸アナログ及び、還
元性物質を酸化するに充分量の酸化剤、を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生物学的試料、例えば体
液や排泄物中の過酸化活性物質を検出するための試薬組
成物及びそれを用いた試験片に関するものである。更に
詳しくは、本発明は、製造が容易で、長期安定性に優
れ、さらに試料中に存在するアスコルビン酸などの還元
性物質の影響を回避した、レドックス反応に基づく安定
な過酸化活性物質測定用組成物及びそれを用いた試験片
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】体液や排泄物、例えば尿、吐寫物、胃腸
内容物、糞便等に含まれている過酸化活性物質、例えば
血液(潜血)の検出は、腎炎、腫瘍、出血性素因、膀胱
炎などの種々の疾病の早期発見において臨床医学上非常
に重要である。しかしこれらの疾病における排泄物等の
試料中の血液の量は極めて少なく、肉眼では鑑別し得な
いことが多い。
【0003】そのため臨床化学の分野ではレドックス反
応を利用した過酸化活性物質の測定法が重要な位置を占
めており、多くの迅速測定法が知られている。特に近年
では試薬組成物を吸収性担体に担持させる試験紙法など
のいわゆるドライケミストリーの分野が簡易、迅速であ
ることより汎用されている。
【0004】代表的な例として、試料中の潜在性血液
(いわゆる潜血)の存在を知るために、試料中に含まれ
るヘモグロビンのペルオキシダーゼ様触媒作用を利用し
て、ヒドロペルオキシドを分解し、その際発生する酸素
がレドックス反応により色原体を酸化呈色せしめる測定
法が挙げられる。又レドックス反応の利用例として、グ
ルコースオキシダーゼ/ペルオキシダーゼ/レドックス
反応系に基づく試料中のグルコースの測定法も挙げられ
る。
【0005】このようにレドックス反応は臨床化学分野
において広く利用されている。しかし、試験紙法におい
てはヒドロペルオキシドと色原体が同一の試験片上に同
時に存在するため、長期保存時にヒドロペルオキシドと
色原体が徐々に反応し、着色を起こすため、偽陽性と判
定されることがある。この現象を防ぐため、特公昭39
−14747号ではマイクロカプセルを利用し、特開昭
51−40980号ではナイロンメッシュを、特開昭5
1−65694号ではフィルム形成重合体を使用し、特
開平3−242539号では多層にするなどヒドロペル
オキシドと色原体とを隔離することにより、直接の接触
を妨げ、安定化を図っている。しかし製造工程が複雑と
なる。
【0006】安定化剤を添加することによりヒドロペル
オキシドと色原体の反応による着色を防止する方法も開
示されている。例えば特開昭49−54093号ではリ
ン酸アミドを、特開昭53−143396号及び特開昭
57−131061号ではアクリルアミドを、特開昭5
3−115288号ではスルホキシド化合物を、特開昭
55−138655号ではエチレンジアミンテトラキス
(メチレンホスホン酸)を、特開昭57−103054
号ではトリエタノールアミンボレートを、添加し経時安
定性を図っており、これら安定剤の添加により、長期保
存安定性は改善された。しかし、次に述べる還元性物質
の影響回避の手段とはなり得なかった。つまり、試料と
なる尿や血液等はアスコルビン酸やその他の還元性物質
を含むことが多く、この還元性物質は、過酸化活性物質
を消費し、レドックス反応の測定結果へ偽陰性の発生な
どの悪影響を与えることが問題になっている。しかし、
これら安定剤の添加も還元性物質の影響回避の手段を与
えるものではなかった。
【0007】この還元性物質の影響を消去するため適当
な酸化剤を用いる試みが多数報告されている。例えば特
開昭56−151358号、特開昭60−86467号
ではヨウ素酸、過ヨウ素酸などのハロゲン酸素酸類を、
特開昭57−13357号、特開昭57−161650
号、特開昭59−193354号、特開昭62−169
053号、特開平3−30697号ではコバルト(I
I、III)、鉄(III)、セリウム(IV)等の金
属が錯体等の形で用いられており、本願出願人もヨード
キシベンゼン誘導体を酸化剤として用いた特許をさきに
出願(特開平3−282259号)している。これらは
還元性物質を消去し得る有効な酸化剤である。しかし酸
化剤と色原体を同一層に担持せしめると、酸化剤自身が
色原体を酸化することにより、試験前に望ましくない着
色がみられたり、あるいは試験時に潜血が存在しないに
も係わらず発色するいわゆる偽陽性化がみられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記現状に鑑
み、製造が容易で、長期保存安定性に優れ、還元性物質
による偽陰性化、添加した酸化剤による偽陽性化、を起
こさない過酸化活性物質測定用組成物及びそれを用いた
試験片を提供することを主な目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、緩衝物質及び
色原体を含んでなるレドックス反応に基づく過酸化活性
物質測定用組成物であって、安定剤としてコンプレクサ
ンのホスホン酸アナログと、還元性物質を酸化するに充
分量の酸化剤とを含有することを特徴とするレドックス
反応に基づく過酸化活性物質測定用組成物及びそれを用
いた試験片である。
【0010】前記安定剤としては、例えば式I、式I
I、式IIIで表されるコンプレクサンのホスホン酸ア
ナログ化合物よりなる群より選ばれた安定剤が好まし
い。
【化8】
【化9】
【化10】 (式中、R1,R2,R3,R4,の内少なくとも一つ
はアルキレンホスホン酸基もしくはその塩であり、その
他は水素、カルボキシアルキル基、ヒドロキシアルキル
基であり、それぞれ同一、または異なっていて構わな
い)前記酸化剤としては、例えば式IVで表されるヨー
ドキシベンゼン化合物、式Vで表されるヨードソベンゼ
ン化合物、式VI式VIIで表されるハロゲン酸素酸化
合物よりなる群より選ばれた酸化剤が好ましい。
【化11】
【化12】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5,は同一または
異なり、各々水素原子、ハロゲン、カルボキシ基、スル
ホン基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ヨードキ
シ基、ボロン基、アルソン基、ホスホン基及び置換又は
未置換のアルキル基、アミノ基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールスルホニル基、アリールオキシ基、アリ
ールアゾ基よりなる群から選択された置換基)
【化13】
【化14】 (式中、Mは1価の陽イオンになりうる原子を、Xはハ
ロゲンを表す)
【0011】緩衝物質、色原体はレドックス反応で用い
られるものであれば種類は問わない。例えば、反応pH
が4〜8であれば、クエン酸、リン酸、コハク酸、フタ
ル酸及びその塩類が緩衝物質として使用され、色原体と
しては、ο−トリジン、ο−ジアニシジン、3,3’,
5,5’−テトラメチルベンチジン、およびそれらの誘
導体等が用いられる。
【0012】安定剤として添加するコンプレクサンのホ
スホン酸アナログに関しては「化学の領域」26巻、5
81〜583頁(1972年)にその種類、性質などが
詳しく載っているので詳細は省略する。
【0013】その中でも本発明に好適なコンプレクサン
のホスホン酸アナログは式Iとして、ニトリロトリス
(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリス(エチレンホ
スホン酸)、ニトリロトリス(n−プロピレンホスホン
酸)、ニトリロジ酢酸−メチレンホスホン酸、ニトリロ
酢酸−ビス(メチレンホスホン酸)、ジエタノールアミ
ン−N−メチレンホスホン酸、エタノールアミン−N,
N’−ビス(メチレンホスホン酸)、等が挙げられる。
【0014】式IIとして、エチレンジアミンテトラキ
ス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキ
ス(エチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキ
ス(n−プロピレンホスホン酸)、エチレンジアミン−
N,N’−ビス(メチレンホスホン酸)、エチレンジア
ミン−N,N’−ジ酢酸−N,N’−ビス(メチレンホ
スホン酸)、エチレンジアミン−N,N’−ビス(ヒド
ロキシメチル)−N,N’−ビス(メチレンホスホン
酸)、等が挙げられる。
【0015】式IIIとして、シクロヘキサン−1,2
−ジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、シクロ
ヘキサン−1,2−ジアミンテトラキス(エチレンホス
ホン酸)、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラキ
ス(n−プロピレンホスホン酸)、シクロヘキサン−
1,2−ジアミン−N,N’−ジ酢酸−N,N’−ビス
(メチレンホスホン酸)、シクロヘキサン−1,2−ジ
アミン−N,N’−ビス(ヒドロキシメチル)−N,
N’−ビス(メチレンホスホン酸)、等が挙げられる。
【0016】特にその中でもニトリロトリス(メチレン
ホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレン
ホスホン酸)、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテト
ラキス(メチレンホスホン酸)が好ましい。安定剤の量
としては、含浸液中の濃度として、5mmol/l〜1
30mmol/l、特に10mmol/l〜40mmo
l/lが好ましい。
【0017】酸化剤としては、式IVとして、ヨードキ
シベンゼン、3−ヨードキシベンゼンカルボン酸、3−
ヨードキシベンゼンスルホン酸、3−ヨードキシフェノ
ール、3−ヨードキシベンゼンアルソン酸、3−ヨード
キシベンゼンボロン酸、等が挙げられる。
【0018】式Vとして、ヨードソベンゼン、3−ヨー
ドソベンゼンカルボン酸、3−ヨードソベンゼンスルホ
ン酸、3−ヨードソフェノール、3−ヨードソベンゼン
アルソン酸、3−ヨードソベンゼンボロン酸、等が挙げ
られる。
【0019】式VIとして、ヨウ素酸、ヨウ素酸カリウ
ム、ヨウ素酸ナトリウム、臭素酸、臭素酸カリウム、臭
素酸ナトリウム、等が挙げられる。
【0020】式VIIとして、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸
カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過臭素酸、過臭素酸
カリウム、過臭素酸ナトリウム、等が挙げられる。
【0021】特にその中でも3−ヨードキシベンゼンカ
ルボン酸、3−ヨードソベンゼンカルボン酸、ヨウ素酸
カリウム、過ヨウ素酸ナトリウムが好ましい。酸化剤の
添加量は、含浸液中の濃度として、1mmol/l〜2
0mmol/l、特に5mmol/l〜15mmol/
lが好ましい。
【0022】上記緩衝物質、色原体、安定剤、酸化剤、
の組合せは特に限定されず、それぞれ1種類のみの使用
または数種類の併用どちらでも構わない。
【0023】また上記組成物と測定項目に必要な試薬と
を共に吸収性担体に含浸し、プラスチック等の支持体に
貼付し、試験片を得る。この際の吸収性担体としては、
濾紙が最も多用されるが、綿、不繊布、木片等も使用可
能であり、さらにゼラチン、合成樹脂等の有機ポリマー
に試薬組成物を含有させ、支持体に固着して用いること
も可能である。
【0024】このようにして得られた試験片は次のよう
に使用する。試験片を尿のような試料に浸し、直ちに引
き上げ、一定時間後に過酸化活性物質と色原体による呈
色を予め作成しておいた標準の色調表と肉眼で比較する
ことにより、測定対照の定性半定量を行う。又機械を用
いて反射率を測定し検量線から濃度を求めることも可能
である。
【0025】尚、本発明の組成物による安定化の機構、
原理は明らかではない。しかし本発明の組成物は、レド
ックス反応に基づく過酸化活性物質の測定において、極
めて有利に使用することができる。以下、実施例に基づ
き具体的に本発明の作用、効果を説明する。
【0026】
【実施例】
実施例1.尿中ヘモグロビン測定用試験片の製造 ニトリロトリス(メチレンホスホン酸) 1.5mmo
l、3−ヨードキシベンゼンカルボン酸 1mmol、
クメンヒドロペルオキシド 1.5g、β−シクロデキ
ストリン 7g、2−アミノベンゾチアゾール塩酸塩
1g、ラウリル硫酸ナトリウム 1g、1.0Mクエン
酸緩衝液(pH5) 50ml、エチレンジアミン四酢
酸二ナトリウム 100mg、エタノール 30mlを
精製水に溶解し、全量100mlとし、第1含浸液とす
る。ο−トリジン 1.5gをアセトンに溶解し、全量
100mlとし、第2含浸液とする。クロマトグラフィ
ー用の濾紙(ワットマン社製:3MM)に上記第1含浸
液を含浸させ、60℃で60分間乾燥し、次いで上記第
2含浸液で含浸し、50℃で20分間乾燥した後、所定
の大きさに(5×5mm)に裁断し、プラスチックの支
持体(5×80mm)に両面テープで貼着し、ヘモグロ
ビン測定用試験片(以下試験片A−1とする)を作成し
た。対照として上記第1含浸液中にニトリロトリス(メ
チレンホスホン酸)を無添加の試験片(試験片A−2)
も同時に作成した。
【0027】実施例2 実施例1の第1含浸液中のニトリロトリス(メチレンホ
スホン酸)の代わりにニトリロジ酢酸−メチレンホスホ
ン酸を添加し、実施例1と同様にヘモグロビン測定用試
験片(試験片B−1)を作成した。対照として上記第1
含浸液中にニトリロジ酢酸−メチレンホスホン酸を無添
加の試験片(試験片B−2)も同時に作成した。
【0028】実施例3 実施例1の第1含浸液中のニトリロトリス(メチレンホ
スホン酸)の代わりにエチレンジアミンテトラキス(メ
チレンホスホン酸)を添加し、実施例1と同様にヘモグ
ロビン測定用試験片(試験片C−1)を作成した。対照
として上記第1含浸液中にエチレンジアミンテトラキス
(メチレンホスホン酸)を無添加の試験片(試験片C−
2)も同時に作成した。
【0029】実施例4 実施例1の第1含浸液中のニトリロトリス(メチレンホ
スホン酸)の代わりにシクロヘキサン−1,2−ジアミ
ンテトラキス(メチレンホスホン酸)を添加し、実施例
1と同様にヘモグロビン測定用試験片(試験片D−1)
を作成した。対照として上記第1含浸液中にシクロヘキ
サン−1,2−ジアミンテトラキス(メチレンホスホン
酸)を無添加の試験片(試験片D−2)も同時に作成し
た。
【0030】実施例5 実施例1の第1含浸液中の3−ヨードキシベンゼンカル
ボン酸の代わりに3−ヨードソベンゼンカルボン酸を添
加し、実施例1と同様にヘモグロビン測定用試験片(試
験片E−1)を作成した。対照として上記第1含浸液中
にニトリロトリス(メチレンホスホン酸)を無添加の試
験片(試験片E−2)も同時に作成した。
【0031】実施例6 実施例1の第1含浸液中の3−ヨードキシベンゼンカル
ボン酸の代わりにヨウ素酸カリウムを添加し、実施例1
と同様にヘモグロビン測定用試験片(試験片F−1)を
作成した。対照として上記第1含浸液中にニトリロトリ
ス(メチレンホスホン酸)を無添加の試験片(試験片F
−2)も同時に作成した。
【0032】実施例7 実施例1の第1含浸液中の3−ヨードキシベンゼンカル
ボン酸の代わりに過ヨウ素酸ナトリウムを添加し、実施
例1と同様にヘモグロビン測定用試験片(試験片G−
1)を作成した。対照として上記第1含浸液中にニトリ
ロトリス(メチレンホスホン酸)を無添加の試験片(試
験片G−2)も同時に作成した。
【0033】実施例8 実施例1の第2含浸液中のο−トリジンの代わりに3,
3’,5,5’−テトラメチルベンチジンを添加し、実
施例1と同様にヘモグロビン測定用試験片(試験片H−
1)を作成した。対照として上記第1含浸液中にニトリ
ロトリス(メチレンホスホン酸)を無添加の試験片(試
験片H−2)も同時に作成した。
【0034】実施例9 実施例1の第2含浸液中のο−トリジンの代わりにο−
ジアニシジンを添加し、実施例1と同様にヘモグロビン
測定用試験片(試験片I−1)を作成した。対照として
上記第1含浸液中にニトリロトリス(メチレンホスホン
酸)を無添加の試験片(試験片I−2)も同時に作成し
た。
【0035】実施例10 性能比較試験−1(アスコル
ビン酸耐性) 実施例1から実施例9で作成した試験片A−1〜I−1
のアスコルビン酸耐性能を、3−ヨードキシベンゼンカ
ルボン酸を無添加の他は実施例1と同様にして作成した
従来の試験片と比較した。試料は、ヘモグロビンを0.
06mg/dl加えたヒト正常尿に、アスコルビン酸
0、25、50mg/dl添加したものを試料とし、各
々を測定し、肉眼で色調表により判定した。結果を表1
に示す。
【0036】
【表1】
【0037】コンプレクサンのホスホン酸アナログを含
み、酸化剤を含まない従来の試験片は、アスコルビン酸
の影響を受け、偽陰性を示した。それに対し、還元性物
質に対する酸化剤を添加した試験片A−1〜I−1で
は、酸化剤の種類に係わらず(A−1、E−1、F−
1、G−1)還元性物質(アスコルビン酸)の影響を回
避することができた。またどの種類のホスホン酸アナロ
グ(A−1、B−1、C−1、D−1)を添加しても、
また色原体の種類(A−1、H−1、I−1)によって
も、アスコルビン酸耐性には差が無い。尚、通常得られ
る尿検体のアスコルビン酸濃度は一般に50mg/dl
以下である。
【0038】実施例11 性能比較試験−2(添加酸化
剤による着色) 実施例1から実施例9で作成した試験片A−1〜I−1
の添加した酸化剤による着色(偽陽性化)を各実施例中
の対照の試験片(A−2〜I−2)と比較した。試料は
ヘモグロビン陰性のヒト正常尿を用い、色調表により肉
眼で判定した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】安定剤を含まない対照例(A−2〜I−
2)は還元性物質に対する酸化剤の影響を受け色原体が
酸化され偽陽性化した。それに対し、安定剤としてホス
ホン酸アナログを含む実施例(A−1〜I−1)は陰性
であった。
【0041】実施例12 長期保存安定性 実施例1の試験片A−1,A−2を乾燥剤を入れたバイ
アル瓶中で密栓して室温で6カ月保存後、ヘモグロビン
陰性のヒト正常尿を試料として測定を行い、作成直後の
試験片と比較した。実施例2〜9の試験片も同様に保存
し、測定した。結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】安定剤としてホスホン酸アナログを添加す
ることにより、長期保存に於いても安定性は保持され、
添加した酸化剤による着色(偽陽性化)の進行を抑える
ことができた。また、実施例A−1〜I−1の未使用試
験片は6カ月後であっても外観色にまったく変化はなか
った。しかし対照例A−2〜I−2の未使用試験片では
6カ月後で外観にわずかではあるが着色がみられた。従
って安定剤は使用時の着色(偽陽性化)防止のみならず
外観の着色防止にも有効であり、長期保存安定性は向上
した。
【0044】実施例13 湿度安定性 (外観色) 実施例1の試験片A−1,A−2を温度25℃、湿度6
0%の環境に暴露し、6時間後に試験片の外観色を肉眼
測定し、暴露していない試験片と比較した。実施例2〜
9の試験片も同様に暴露し、測定比較した。
【0045】
【表4】
【0046】高湿度の条件に放置すると、安定剤を含ま
ない対照例は、全て外観に着色がみられたが、実施例で
は安定剤としてホスホン酸アナログを添加することによ
り、湿度に対する安定性は向上し、外観色の着色化の進
行を防ぐことができた。
【0047】実施例14.尿中ブドウ糖測定用試験片の
製造 ニトリロトリス(メチレンホスホン酸) 1.5mmo
l、3−ヨードキシベンゼンカルボン酸 1mmol、
0.5Mクエン酸緩衝液(pH6) 30ml、グルコ
ースオキシダーゼ 5000単位、ペルオキシダーゼ
5000単位、エタノール 30mlを精製水に溶解
し、全量100mlとし、第1含浸液とする。3,
3’,5,5’−テトラメチルベンチジン 1g、ポリ
メチルメタクリレート 1g、ポリビニルホルマール
1gをアセトンに溶解し、全量100mlとし、第2含
浸液とする。以下実施例1と同様に操作し、尿中ブドウ
糖測定用試験片(以下試験片J−1とする)を作成し
た。対照として上記第1含浸液中にニトリロトリス(メ
チレンホスホン酸)を無添加の試験片(試験片J−
2)、又は3−ヨードキシベンゼンカルボン酸を無添加
の試験片(試験片J−3)も同時に作成した。
【0048】実施例15. 尿中ブドウ糖測定用試験片
の性能比較 実施例14で作成した試験片の性能比較を行った。ま
ず、試料は、ブドウ糖を100mg/dl加えたヒト正
常尿に、アスコルビン酸0、25、50mg/dl添加
したものを試料とし、各々を測定し、色調表により判定
し、アスコルビン酸耐性能を比較した。結果を表5に示
す。
【0049】
【表5】
【0050】また、添加した酸化剤による着色(偽陽
性)を対照の試験片(J−2、J−3)と比較した。試
料はブドウ糖陰性のヒト正常尿を用い、色調表により判
定した。結果を表6に示す。
【0051】
【表6】
【0052】尿中ブドウ糖測定用試験片も尿中ヘモグロ
ビン測定用試験片の場合と同様に安定剤としてホスホン
酸アナログを添加することによりアスコルビン酸耐性能
は増し、さらに添加した酸化剤による着色(偽陽性化)
を防ぐことができた。又ここには載せなかったが長期保
存安定性、湿度安定性も良好であった。安定剤、酸化
剤、色原体、緩衝物質の種類によらず効果がある事は尿
中ヘモグロビン試験片の場合と同じである。
【0053】
【発明の効果】試料中に還元性物質(アスコルビン酸)
が存在すると過酸化活性物質が消費されて偽陰性を生じ
る。この還元性物質の影響を回避するために充分量の酸
化剤を添加すると、ヘモグロビン陰性もしくはブドウ糖
陰性の試料でも色原体が酸化されて偽陽性(±)の判定
となる。しかし安定剤としてコンプレクサンのホスホン
酸アナログを添加することにより、色原体と酸化剤の反
応が抑制され、本来の陰性の判定となる。又、長期保存
や湿度に対しての安定化効果も増大する。ホスホン酸ア
ナログは色原体や酸化剤の種類に捕らわれる事なく広範
囲にわたって安定化作用をもたらす。
【0054】従って、本発明により、製造が容易で、長
期保存安定性に優れ、さらに試料中の還元性物質による
偽陰性化、添加した酸化剤による偽陽性化、を起こさな
い過酸化活性物質測定用組成物及びそれを用いた試験片
を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 酸化剤としては、式IVとして、ヨード
キシベンゼン、3−ヨードキシベンゼンカルボン酸、4
−ヨードキシベンゼンカルボン酸、ヨードキシベンゼン
−3,4−ジカルボン酸、3−ヨードキシベンゼンスル
ホン酸、4−ヨードキシベンゼンスルホン酸、3−ヨー
ドキシフェノール、3−ヨードキシベンゼンアルソン
酸、3−ヨードキシベンゼンボロン酸、等が挙げられ
る。

Claims (4)

    【整理番号】P−000256 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緩衝物質及び色原体を含んでなるレドッ
    クス反応に基づく過酸化活性物質測定用組成物におい
    て、安定剤としてコンプレクサンのホスホン酸アナログ
    と、試料中の還元性物質を酸化するに充分量の酸化剤と
    を含有することを特徴とするレドックス反応に基づく過
    酸化活性物質測定用組成物
  2. 【請求項2】 前記安定剤が、式I、式II、式III
    で表されるコンプレクサンのホスホン酸アナログ化合物
    よりなる群より選ばれた請求項1記載の過酸化活性物質
    測定用組成物 【化1】 【化2】 【化3】 (式中、R1,R2,R3,R4,の内少なくとも一つ
    はアルキレンホスホン酸基もしくはその塩であり、その
    他は水素、カルボキシアルキル基、ヒドロキシアルキル
    基であり、それぞれ同一、または異なっていて構わな
    い)
  3. 【請求項3】 前記酸化剤が、式IVで表されるヨード
    キシベンゼン化合物、式Vで表されるヨードソベンゼン
    化合物、式VI式VIIで表されるハロゲン酸素酸化合
    物よりなる群より選ばれた請求項1もしくは請求項2記
    載の過酸化活性物質測定用組成物 【化4】 【化5】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5,は同一または
    異なり、各々水素原子、ハロゲン、カルボキシ基、スル
    ホン基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ヨードキ
    シ基、ボロン基、アルソン基、ホスホン基及び置換又は
    未置換のアルキル基、アミノ基、アルコキシ基、アリー
    ル基、アリールスルホニル基、アリールオキシ基、アリ
    ールアゾ基よりなる群から選択された置換基) 【化6】 【化7】 (式中、Mは1価の陽イオンになりうる原子を、Xはハ
    ロゲンを表す)
  4. 【請求項4】 担体に請求項1から請求項3いずれかに
    記載の過酸化活性物質測定用組成物を担持させた試験片
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