JPH05209681A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH05209681A
JPH05209681A JP4016839A JP1683992A JPH05209681A JP H05209681 A JPH05209681 A JP H05209681A JP 4016839 A JP4016839 A JP 4016839A JP 1683992 A JP1683992 A JP 1683992A JP H05209681 A JPH05209681 A JP H05209681A
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JP
Japan
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oil temperature
hydraulic
line pressure
oil
temperature sensor
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JP4016839A
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English (en)
Inventor
Yasuo Shigenaka
康夫 重中
Mitsukazu Tasaka
満一 田坂
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油温センサフェイル時に、摩擦要素の耐久性
を高めつつ、変速ショックの発生を防止することができ
る自動変速機の油圧制御装置を提供する。 【構成】 変速歯車機構3の油圧機構18のライン圧
が、コントロールユニット19からの信号に従って、ス
ロットル開度と車速と油温とに基づいて、ライン圧制御
手段20によって制御される。コントロールユニット1
9によってラジエータ水温から疑似油温が演算され、油
温センサ23フェイル時には、疑似油温に基づいてライ
ン圧制御が行われる。オイルクーラ15がラジエータ1
1内に配置され、ラジエータ水温と油温の相関関係が強
められる。また、疑似油温の設定は、低温域ではラジエ
ータ水温を減少補正することによって行われ、高温域で
は増加補正することによって行われ、疑似油温から演算
される目標ライン圧が、真の油温から演算される目標ラ
イン圧以下にならないようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の油圧制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用の自動変速機にはトル
クコンバータと変速歯車機構とが設けられ、トルクコン
バータはエンジン出力軸のトルクを変速してタービンシ
ャフトに伝達し、変速歯車機構は上記タービンシャフト
のトルクをさらに変速して駆動輪側に伝達するようにな
っている。ここで、変速歯車機構は、通常、サンギヤ、
ピニオンギヤ、リングギヤ等の複数のギヤを備えたプラ
ネタリギヤシステムからなり、かかる変速歯車機構には
所定のギヤないしキャリアへのトルクの伝達をオン・オ
フする油圧式クラッチ、あるいは所定のギヤないしキャ
リアを固定(オン)または解放(オフ)する油圧式ブレーキ
等の各種摩擦要素が設けられる。そして、これらの各摩
結要素を作動させるために油圧機構が設けられ、この油
圧機構によって各摩擦要素のオン・オフ状態が切り替え
られ、変速動作が行なわれるようになっている。
【0003】そして、電子制御式の自動変速機において
は、マイクロコンピュータを備えたコントロールユニッ
トによって、スロットル開度とタービン回転数とをパラ
メータとする変速マップに従って、各種ソレノイドバル
ブを介して油圧機構が制御され、これによって変速歯車
機構の変速段が切り替えられるようになっている。ま
た、かかる電子制御式の自動変速機において、油圧機構
の変速時の作動油圧は、該変速にかかわる摩擦要素での
動力伝達量等に適合する圧でなければならず、作動油圧
が必要以上に高い場合には摩擦締結要素が急激に締結さ
れ、これによって変速ショックが生じてしまう。反面、
作動油圧が低過ぎると摩擦締結要素の締結に要する時間
が長くなり、迅速な変速動作が行なうことができなくな
り、かつ擦締結要素の異常摩耗あるいは異常発熱が生じ
てしまう。このため、通常、油圧機構の変速時のライン
圧(元圧)は、コントロールユニットによって、スロット
ル開度と変速の種類とをパラメータとするライン圧制御
マップに従って、好ましく制御されるようになってい
る。
【0004】ここにおいて、かかる油圧機構の油温は、
環境あるいはパワープラント(エンジンと自動変速機の
組立体)の運転状態等によって変化し、かかる油温の変
化に伴って作動油の粘度が大きく変化する。そして、前
記したとおり、油圧機構においては、コントロールユニ
ットによってライン圧すなわち元圧が制御されるように
なっているが、かかるライン圧は複雑な油圧回路を通し
て末端の各摩擦要素に供給されるので、実際に各摩擦要
素にかかる作動油圧は、作動油の粘度によって大きく左
右される。そこで、かかる作動油の粘度変化に対処する
ため、油圧機構に対して油温センサを設け、油温センサ
検出値に応じてすなわち作動油の粘度に応じてライン圧
を補正するようにした自動変速機の油圧制御装置が提案
されている(例えば、特開昭62−63248号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
油温センサ検出値に応じてライン圧を補正するようにし
た油圧制御装置では、油温センサフェイル時に油圧補正
を行なうことができない。そこで、かかる従来の油圧制
御装置においては、油温センサフェイル時には、摩擦要
素の摩擦係合部材の破損を防止するために、ライン圧を
ほぼ最高値に保持するようにしている。けだし、ライン
圧が必要ライン圧より低くなると、各摩擦要素のオン・
オフに要する時間が長くなり、摩擦係合部材が過度なす
べりにより破損するおそれがあるからである。
【0006】しかしながら、このように油温センサフェ
イル時に、ライン圧をほぼ最高値に保持すると、摩擦係
合部材の破損は防止されるものの、変速時に摩擦要素の
締結が急激となり、変速ショックが生じてしまうといっ
た問題がある。本発明は、上記従来の問題点を解決する
ためになされたものであって、油温センサフェイル時に
おいても、摩擦係合部材の破損を防止しつつ、変速ショ
ックの発生を防止することができる自動変速機の油圧制
御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、変速機構の摩擦要素を作動させる油
圧機構と、該油圧機構の油圧を制御する油圧制御手段
と、上記油圧機構の油温を検出する油温センサと、該油
温センサの検出値に基づいて上記油圧を補正する油圧補
正手段とが設けられた自動変速機の油圧制御装置におい
て、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサの検出
値に、油圧機構の油温とエンジンの冷却水温との相関特
性に基づく補正を施すことによって疑似油温を演算する
疑似油温演算手段が設けられ、油温センサフェイル時に
は、上記油圧補正手段が、疑似油温演算手段によって演
算された疑似油温に基づいて上記油圧を補正するように
なっていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置
を提供する。
【0008】第2の発明は、第1の発明にかかる自動変
速機の油圧制御装置において、油圧補正手段の油圧補正
特性が、所定の基準温度で油圧が極小値をとるように設
定されていて、疑似油温演算手段が、水温センサ検出値
が上記基準温度より低いときには該水温センサ検出値を
減少方向に補正することによって疑似油温を演算する一
方、水温センサ検出値が上記基準温度以上のときには該
水温センサ検出値を増加方向に補正することによって疑
似油温を演算するようになっていることを特徴とする自
動変速機の油圧制御装置を提供する。
【0009】第3の発明は、第1または第2の発明にか
かる自動変速機の油圧制御装置において、油圧機構の作
動油を冷却するオイルクーラがラジエータ内に配設さ
れ、かつ水温センサがラジエータ水温を検出するように
なっていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置
を提供する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1に示すように、FF車用の横置き搭載型パワープラ
ントPTは、実質的に、第1〜第4気筒#1〜#4を備
えた4気筒エンジンEと、該エンジンEの出力トルクを
変速する自動変速機Tとで構成されている。そして、こ
のパワープラントPTにおいては、エンジン出力軸1の
トルクが、トルクコンバータ2で変速された後、さらに
変速歯車機構3で変速され、フロントディファレンシャ
ル装置4を介して両フロントアクスルシャフト5,6に
出力されるようになっている。なお、変速歯車機構3
は、請求項1に記載された「変速機構」に相当する。
【0011】エンジンEには、夫々第1〜第4気筒#1
〜#4にエアを供給する独立吸気通路9が設けられ、こ
れらの独立吸気通路9は上流で1つの共通吸気通路7に
集合されている。そして、共通吸気通路7には、アクセ
ルペダル(図示せず)と連動して開閉されるスロットル弁
8が介設されている。また、エンジンEの冷却水を冷却
するラジエータ11が設けられ、このラジエータ11
は、エンジンEから冷却水導入通路12を通して導入さ
れる冷却水を空冷した後、冷却水戻し通路13を通して
エンジンEに戻すようになっている。なお、ラジエータ
11に対して強制通風を行なう冷却ファン14が設けら
れている。
【0012】トルクコンバータ2は、詳しくは図示して
いないが、ポンプとタービンとステータとを備えた普通
のトルクコンバータであって、エンジン出力軸1のトル
クを、ポンプ回転数とタービン回転数の差に対応する変
速比で減速(トルク増大)して変速歯車機構3に出力する
ようになっている。
【0013】変速歯車機構3は、詳しくは図示していな
いが、サンギヤ、ピニオンギヤ、リングギヤ、キャリア
等を備えたプラネタリギヤシステムからなり、この変速
歯車機構3には、所定のギヤないしキャリアへのトルク
の伝達をオン・オフする複数の油圧式クラッチ、所定の
ギヤないしキャリアをオン・オフする複数の油圧式ブレ
ーキ等の各種摩擦要素が設けられている。そして、これ
らの各摩結要素を作動させるために油圧機構18が設け
られ、この油圧機構18によって各摩擦要素のオン・オ
フ状態が切り替えられ、変速歯車機構3の変速が行なわ
れるようになっている。
【0014】ここで、自動変速機Tないし油圧機構18
の潤滑油ないし作動油(以下、これらを潤滑油と総称す
る)を冷却するオイルクーラ15が、ラジエータ11内
に設けられ、このオイルクーラ15は、自動変速機Tな
いし油圧機構18からオイル導入通路16を通して導入
される潤滑油を冷却した後、オイル戻し通路17を通し
て自動変速機Tないし油圧機構18に戻すようになって
いる。
【0015】コントロールユニット19から印加される
信号に従って、運転状態に応じて、油圧機構18のライ
ン圧を制御するライン圧制御手段20が設けられてい
る。なお、コントロールユニット19とライン圧制御手
段20とからなる組立体は、請求項1に記載された「油
圧制御手段」ないし「油圧補正手段」を含む。またコント
ロールユニット19は請求項1に記載された「疑似油温
演算手段」を含む。このライン圧制御手段20では、詳
しくは図示していないが、コントロールユニット19か
らデューティ比信号が印加されるデューティソレノイド
バルブを備えたモジュレータバルブによってパイロット
圧が形成され、プレッシャレギュレータバルブによって
パイロット圧にほぼ比例するライン圧が油圧機構18内
に形成されるようになっている。
【0016】コントロールユニット19は、マイクロコ
ンピュータを備えた、パワープラントPTの総合的な制
御装置であって、スロットル弁8に対して設けられたス
ロットル開度センサ21によって検出されるスロットル
開度TVO、水温センサ22によって検出されるラジエ
ータ水温Tw、油温センサ23によって検出される自動
変速機Tの潤滑油温度Tj、車速センサ24によって検
出される車速SP等を制御情報として、パワープラント
PTの各種制御を行なうようになっているが、以下で
は、本発明の要旨である、ライン圧制御についてのみ説
明する。なお、ここでは水温センサ22が冷却水導入通
路12に臨設されているが、水温センサ22をラジエー
タ11あるいは冷却水戻し通路13に臨設してもよい。
【0017】以下、図2に示すフローチャートに従っ
て、適宜図1を参照しつつ、コントロールユニット18
によるライン圧制御の制御方法を説明する。このライン
圧制御は、基本的には、ライン圧を、スロットル開度T
VOと車速SPとに基づいてまた変速時にはさらに変速
の種類に基づいて設定される目標ライン圧に追従させる
とともに、潤滑油温度Tjに基づいて目標ライン圧に油
温補正を施すようになっている。さらに、油温センサ2
3がフェイルしたときには、ラジエータ水温Twに基づ
いて演算される疑似油温を用いて目標ライン圧に油温補
正を施すようになっている。
【0018】制御が開始されると、まずステップ#1
で、スロットル開度TVOと、車速SPと、ラジエータ
水温Twと、潤滑油温度Tj(油温Tj)と、油温センサフ
ェイル信号とが制御情報として読み込まれる。次に、ス
テップ#2で、油温センサフェイル信号に基づいて、油
温センサ23がフェイルしているか否かが比較・判定さ
れる。ここで、油温センサ23がフェイルしていないと
判定されれば(NO)、ステップ#9で、油温センサ23
によって検出された油温Tjが、そのまま最終的な目標
ライン圧補正用油温Tとされる(T=Tj)。図5中の曲
線G1で示すように、本実施例では、油温センサ23が
フェイルしていないときには、基準温度T0で目標ライ
ン圧が極小値をとり、T0より低温側ではTjの上昇に伴
って目標ライン圧が低下する一方、T0より高温側では
Tjの上昇に伴って目標ライン圧が上昇するといったラ
イン圧補正特性が設定されている。
【0019】すなわち、油温Tjが低いときほど潤滑油
の粘度が高くなり、油圧機構18内での圧力損失が大き
くなり、したがって各摩擦要素に実際に供給される油圧
が低下するので、この圧力損失分を補償するために低温
域ではTjが低いときほど目標ライン圧を高めるように
している。しかしながら、油温Tjが高すぎると潤滑油
の粘度が低くなりすぎ、油圧機構18の種々の摺接部か
らの潤滑油漏れが増加し、かかる潤滑油漏れによって各
摩擦要素に実際に供給される油圧が低下するので、これ
補償するために高温域ではTjが高いときほど目標ライ
ン圧を高めるようにしている。そして、基準温度T
0は、潤滑油の粘度と潤滑油漏れとを総合的に考慮し
て、油圧のロスが最も小さくなるところに設定される。
【0020】続いて、ステップ#10で、変速タイミン
グないし変速時であるか否かが比較・判定される。ここ
で、変速タイミングは、例えば図3に示すような変速マ
ップ(シフトスケジュール)を用いて、スロットル開度T
VOと車速SPとに基づいて判定される。ステップ#1
0で変速タイミングであると判定された場合は(YE
S)、ステップ#7で、所定の変速時用のライン圧マッ
プを用いて、スロットル開度TVOと車速SPと変速の
種類と目標ライン圧補正用油温Tとに基づいて目標ライ
ン圧が演算(設定)される。なお、このライン圧マップに
おいては、目標ライン圧の油温T(Tj)による補正も包
含されており、かかる油温T(Tj)によるライン圧補正
特性は、前記の図5中の曲線G1のとおりである。この
後、ステップ#12が実行される。他方、ステップ#1
0で変速タイミングないし変速時でないと判定された場
合は(NO)、ステップ#11で、通常時用(非変速時用)
のライン圧マップを用いて、スロットル開度TVOと車
速SPと目標ライン圧補正用油温Tとに基づいて目標ラ
イン圧が演算される。
【0021】次に、ステップ#12で、コントロールユ
ニット19からライン圧制御手段20に、実際のライン
圧の目標ライン圧に対する偏差に応じたデューティ比信
号が印加され、ライン圧が目標ライン圧に追従させられ
る。なお、ステップ#7の次にこのステップ#12が実
行されたとき、すなわち変速時には、スロットル開度T
VOと車速SPとに基づいて演算される変速所要時間最
大値が経過するまで、このステップ#12が実行されつ
づける。この後、ステップ#1に復帰する。
【0022】ところで、前記のステップ#2で、油温セ
ンサ23がフェイルしていると判定された場合は(YE
S)、ステップ#3で、ラジエータ水温Twが基準温度T
0より低いか否かが比較・判定される。ここで、Tw<T
0であると判定されれば(YES)、ステップ#4で、Tw
より所定値a(a>0)だけ小さい値(Tw−a)が疑似油温と
され、この疑似油温が目標ライン圧補正用油温Tとされ
る。他方、Tw≧T0であると判定されれば(NO)、ステ
ップ#5で、Twより所定値b(b>0)だけ大きい値(Tw
+b)が疑似油温とされ、この疑似油温が目標ライン圧補
正用油温Tとされる。ここで、定数a、bは、以下のよう
に設定される。
【0023】本実施例においては、オイルクーラ15が
ラジエータ11内に設けられているので、エンジン始動
後一定時間(例えば、4min)経過後は、ラジエータ水温
Twと油温Tjとの間に強い相関関係が生じ、油温Tj
は、例えば次の式1で示す範囲内にある。
【数1】 Tw−10℃≦Tj≦Tw+20℃………………………………式1 そこで、例えば式1が成立する場合には、Tw<T0の領
域では、aを10℃付近の所定の値に設定して、実質的
に、疑似油温が真の油温Tjを上回らないようにする。
このようにすれば、Tw<T0の領域では、目標ライン圧
が、油温センサ23がフェイルしていない場合の目標ラ
イン圧(適正な目標ライン圧)以下になることがなく、し
たがって摩擦要素のオン・オフに要する時間が長くなら
ず、摩擦係合部材の耐久性が高められる。また、Tw≧
0の領域では、bを20℃付近の所定の値に設定して、
実質的に、疑似油温が真の油温Tjを下回らないように
する。このようにすれば、Tw≧T0の領域では、目標ラ
イン圧が、油温センサ23がフェイルしていない場合の
目標ライン圧以下になることがなく、したがって摩擦係
合部材の耐久性が高められる。なお、式1における定数
10℃あるいは定数20℃は、単なる例示であって、こ
れに限定されるものではないのはもちろんである。
【0024】このようにして設定される疑似油温ないし
目標ライン圧補正用油温Tのラジエータ水温Twに対す
る特性は、図4のようになる。また、かかる疑似油温な
いし目標ライン圧補正用油温Tを用いた場合の目標ライ
ン圧の、真の油温Tjに対する特性は、図5中の曲線G3
のようになる。図5から明らかなように、油温センサ2
3のフェイル時においても(G3)、油温センサ23がフ
ェイルしていない場合(G1)とほぼ同様の目標ライン圧
が得られ(若干高い)、変速ショックの発生が有効に防止
される。なお、図5中においてG2は、油温センサフェ
イル時において、目標ライン圧をほぼ最高値に設定する
従来の油圧制御装置の場合を示している。
【0025】次に、ステップ#6で、変速タイミングで
あるか否かが比較・判定される。ここで、変速タイミン
グは、前記のステップ#10の場合と同様の方法で判定
される。ステップ#6で変速タイミングであると判定さ
れた場合は(YES)、ステップ#7、前記のステップ#
10の次にこのステップ#7が実行された場合と同様
に、変速時用のライン圧マップを用いて、スロットル開
度TVOと車速SPと変速の種類と目標ライン圧補正用
油温T(疑似油圧)とに基づいて目標ライン圧が演算(設
定)される。この後、前記したステップ#12が実行さ
れ、ステップ#1に復帰する。他方、ステップ#6で変
速タイミングでないと判定された場合は(NO)、ステッ
プ#8で、目標ライン圧がほぼライン最高値近傍の所定
圧に固定される。かかる非変速時には、変速ショックが
発生することがないので、ライン圧を十分に高めて摩擦
要素の締結を確実にするようにしている。なお、かかる
非変速時においても、目標ライン圧を通常時用のライン
圧マップを用いて、目標ライン圧を演算(設定)するよう
にしてもよい。この場合は、ステップ#6の次に、ステ
ップ#11を実行すればよい。この後、前記したステッ
プ#12が実行され、ステップ#1に復帰する。
【0026】以上、本実施例によれば、油温センサ23
のフェイル時においても、油温センサ23がフェイルし
ていない場合とほぼ同様のライン圧制御を行なうことが
でき、摩擦要素の耐久性を高めつつ、変速ショックの発
生を有効に防止することができる。
【0027】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、油温センサ
フェイル時においても、疑似油温演算手段によって、油
温と冷却水温との相関特性に基づいて、冷却水温から疑
似油温が演算され、かかる疑似油温に基づいて油圧補正
が行なわれるので、油温の変化に応じた油圧を設定する
ことができ、摩擦要素の耐久性を高めつつ、変速ショッ
クの発生を防止することができる。
【0028】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、油圧が極小
となる基準温度より低温側では、水温センサ検出値を減
少方向に補正して疑似油温が演算されるので、疑似油温
が真の油温より低めに演算され、疑似油温を用いて設定
される油圧が適正な油圧を下回らない。また、基準温度
より高温側では、水温センサ検出値を増加方向に補正し
て疑似油温が演算されるので、疑似油温が真の油温より
高めに演算され、疑似油温を用いて設定される油圧が適
正な油圧を下回らない。したがって、摩擦要素のオン・
オフに要する時間が長くならず、摩擦要素の耐久性が一
層高められる。
【0029】第3の発明によれば、基本的には第1また
は第2の発明と同様の作用・効果が得られる。さらに、
オイルクーラがラジエータ内に配設されるので、冷却水
温と油温の相関関係が強くなり、疑似油温が真の油温に
近くなり、油温センサがフェイルしていない場合とほぼ
同様の油圧制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる油圧制御装置を備えた自動変
速機と、エンジンとで構成されるパワープラントの模式
図である。
【図2】 コントロールユニットによるライン圧制御の
制御方法を示すフローチャートである。
【図3】 スロットル開度と車速とをパラメータとする
変速マップを示す図である。
【図4】 疑似油温のラジエータ水温に対する特性を示
す図である。
【図5】 目標ライン圧の油温に対する特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
PT…パワープラント E…エンジン T…自動変速機 3…変速歯車機構 11…ラジエータ 15…オイルクーラ 18…油圧機構 19…コントロールユニット 20…ライン圧制御手段 22…水温センサ 23…油温センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機構の摩擦要素を作動させる油圧機
    構と、該油圧機構の油圧を制御する油圧制御手段と、上
    記油圧機構の油温を検出する油温センサと、該油温セン
    サの検出値に基づいて上記油圧を補正する油圧補正手段
    とが設けられた自動変速機の油圧制御装置において、 エンジンの冷却水温度を検出する水温センサの検出値
    に、油圧機構の油温とエンジンの冷却水温との相関特性
    に基づく補正を施すことによって疑似油温を演算する疑
    似油温演算手段が設けられ、油温センサフェイル時に
    は、上記油圧補正手段が、疑似油温演算手段によって演
    算された疑似油温に基づいて上記油圧を補正するように
    なっていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された自動変速機の油圧
    制御装置において、 油圧補正手段の油圧補正特性が、所定の基準温度で油圧
    が極小値をとるように設定されていて、疑似油温演算手
    段が、水温センサ検出値が上記基準温度より低いときに
    は該水温センサ検出値を減少方向に補正することによっ
    て疑似油温を演算する一方、水温センサ検出値が上記基
    準温度以上のときには該水温センサ検出値を増加方向に
    補正することによって疑似油温を演算するようになって
    いることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された自
    動変速機の油圧制御装置において、 油圧機構の作動油を冷却するオイルクーラがラジエータ
    内に配設され、かつ水温センサがラジエータ水温を検出
    するようになっていることを特徴とする自動変速機の油
    圧制御装置。
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