JPH05209067A - 樹脂材料の製造方法 - Google Patents

樹脂材料の製造方法

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JPH05209067A
JPH05209067A JP1409792A JP1409792A JPH05209067A JP H05209067 A JPH05209067 A JP H05209067A JP 1409792 A JP1409792 A JP 1409792A JP 1409792 A JP1409792 A JP 1409792A JP H05209067 A JPH05209067 A JP H05209067A
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俊司 河野
Naoki Shimoyama
直樹 下山
Shinichi Yamada
申一 山田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラス転移温度が130℃以上である三次元架
橋樹脂を、アルカリを含有する溶液と接触させた後に、
硬化被膜を設けることを特徴とする樹脂材料の製造方
法。 【効果】本発明によって、耐熱性、耐溶剤性、機械的特
性に優れた硬化被膜を有する樹脂材料を製造することが
できる。さらに、本発明により得られた樹脂材料は、三
次元架橋樹脂と、硬化被膜との接着性に優れるため、上
記効果の耐久性にも優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐溶剤性、機
械的特性に優れた樹脂材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック材料は軽量で、耐衝
撃性、加工性および大量生産性などに優れることから、
多くの用途に用いられている。このような特徴を有する
プラスチック材料をさらに高機能化する目的で各種の表
面加工が試みられている。
【0003】例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリカ
ーボネートなどの熱可塑性樹脂に硬化被膜を設けた材料
が数多く知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の熱可塑性樹脂を用いた材料においては、耐熱性、耐溶
剤性、機械的特性が不十分であるという問題点を有して
いた。
【0005】本発明は、これらの問題点を解消しようと
するものであり、耐熱性、耐溶剤性、機械的特性に優れ
た樹脂材料の製造方法を提供することを目的とする。さ
らには、これらの特性において、優れた耐久性を有する
樹脂材料の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成を有する。
【0007】「ガラス転移温度が130℃以上である三
次元架橋樹脂を、アルカリを含有する溶液と接触させた
後に、硬化被膜を設けることを特徴とする樹脂材料の製
造方法。」本発明における三次元架橋樹脂としては、ガ
ラス転移温度130℃以上の三次元架橋樹脂であれば特
に限定されず使用可能であるが、150℃以上のガラス
転移温度を持つ樹脂であれば、耐熱性がさらに良好とな
りより好ましく用いられる。ここで、ガラス転移温度と
は、高分子が非晶性のガラス状態からゴム状態へ変わる
温度を示すが、転移領域においては弾性率、膨脹率、熱
含量、屈折率、誘電率などの諸特性が変化する。これら
の特性の変化からガラス転移温度の測定が可能であり、
具体的には示差走査熱量分析(DSC)などによる公知
の手法により評価できる(例えばJIS K712
1)。示差走査熱量分析によるガラス転移温度の測定の
場合、三次元樹脂自体あるいはそれを加熱処理したもの
を評価することによりガラス転移温度を求めることがで
きる。
【0008】また、三次元架橋樹脂の機械的特性として
は、曲げ弾性率を指標として表した場合、200kg/mm
2 以上、さらには330kg/mm2 以上であることが好ま
しい。
【0009】ガラス転移温度が130℃以上の三次元架
橋樹脂の成分としては、例えばポリメタクリル酸、ポリ
カルボキシフェニルメタクリルアミドなどのポリメタク
リル酸系樹脂やポリ(ビフェニル)スチレンなどのポリ
スチレン系樹脂などに代表されるポリオレフィン系樹
脂、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキ
シド)に代表されるポリエーテル系樹脂、ポリ(オキシ
カルボニルオキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデ
ン−1,4−フェニレン)に代表されるポリカーボネー
ト系樹脂、ポリ(オキシ−2,2,4,4−テトラメチ
ル−1,3−シクロブチレンオキシテレフタロイル)に
代表されるポリエステル系樹脂、ポリ(オキシ−1,4
−フェニレンスルホニル−1,4−フェニレン)、ポリ
(オキシ−1,4−フェニレンイソプロピリデン−1,
4−フェニレンオキシ−1,4−フェニレンスルホニル
−1,4−フェニレン)などに代表されるポリスルホン
系樹脂、ポリ(イミノイソフタロイルイミノ−4,4´
−ビフェニレン)に代表されるポリアミド系樹脂、ポリ
(チオ−1,4−フェニレンスルホニル−1,4−フェ
ニレン)に代表されるポリスルフィド系樹脂、不飽和ポ
リエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、
フェノール系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ポリイ
ミド系樹脂、ポリフォスファゼン系樹脂などを挙げるこ
とができ、これらの高分子群において三次元架橋構造を
導入して上記熱的特性を示す三次元架橋樹脂を得ること
が可能である。特に、成型性の観点からポリオレフィン
系樹脂が好ましく、不飽和基を2個以上有する多官能単
量体を含有してなる組成物を重合してなるポリオレフィ
ン系共重合体がより好ましく用いられる。
【0010】上記ポリオレフィン系共重合体としては、
一般式(A)で表される単量体を20〜98重量%、不
飽和基を2個以上有する多官能単量体を2〜80重量%
含有し、かつ、該一般式(A)で表される単量体と該不
飽和基を2個以上有する多官能単量体との合計重量割合
が、30重量%以上である組成物を重合してなる共重合
体が好ましく用いられる。
【0011】
【化2】 (式中、R3 は水素、炭素数1〜20の炭化水素基から
選ばれる置換基を表わす。R1 、R2 は水素、メチル基
およびエチル基から選ばれる置換基を表わす。) 一般式(A)で表されるマレイミド誘導体化合物に含ま
れるR1 とR2 については、それぞれが同種であって
も、異種であってもよい。
【0012】R3 が炭化水素基である場合、具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基、
オクタデシル基などの直鎖状アルキル基、イソプロピル
基、sec-ブチル基、tert- ブチル基、イソペンチル基な
どの分枝状アルキル基、シクロヘキシル基、メチルシク
ロヘキシル基などの脂環式炭化水素基、フェニル基、メ
チルフェニル基などのアリール基、ベンジル基、フェネ
チル基などのアラルキル基など各種の例を挙げることが
できる。
【0013】さらに、R1 、R2 およびR3 は、フッ
素、塩素、臭素などのハロゲノ基、シアノ基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アル
コキシ基などの各種置換基で置換されたものであっても
よい。
【0014】一般式(A)で示される化合物の具体例と
しては、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、N−o−メチルフェニル
マレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−
p−メチルフェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフ
ェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイ
ミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メ
トキシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニル
マレイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド、N
−o−クロロフェニルマレイミド、N−m−クロロフェ
ニルマレイミド、N−p−クロロフェニルマレイミド、
N−o−カルボキシフェニルマレイミド、N−p−カル
ボキシフェニルマレイミド、N−p−ニトロフェニルマ
レイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシル
マレイミド、N−イソプロピルマレイミドなどが挙げら
れる。
【0015】これらの単量体は、1種で、あるいは、2
種以上の混合物として用いてもよい。また、かかるマレ
イミド化合物の中でも耐熱性テスト後の黄変、耐候性の
点からは、とくにアルキルマレイミド、シクロアルキル
マレイミドが好ましく、とくにN−イソプロピルマレイ
ミド、N−シクロヘキシルマレイミドが好ましい。さら
には、キャスト重合時のモノマ溶液の調製の容易さ、お
よび前記特性を満足させ得るという点から、N−イソプ
ロピルマレイミドとN−シクロヘキシルマレイミドなど
のN−アルキルマレイミドとN−脂環式アルキルマレイ
ミドの併用が最も好ましい。併用時のN−アルキルマレ
イミドとN−脂環式アルキルマレイミドの比率は、不飽
和基を2個以上有する多官能単量体の種類、量などによ
り、適宜、実験的に定められるべきものであるが、通常
は併用の効果を発現させるためには、N−アルキルマレ
イミド100重量部に対して、N−脂環式マレイミドを
10重量部から500重量部の範囲で使用することが好
ましい。
【0016】次いで、不飽和基を2個以上有する多官能
単量体について説明する。すなわち、不飽和基を2個以
上有する多官能単量体とは、前記マレイミドと共重合可
能な不飽和官能基を2個以上有するモノマであり、共重
合可能な官能基としては、ビニル基、メチルビニル基、
アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。また、一
分子中に異なる共重合可能な官能基が2個以上含まれる
モノマも本発明で言うところの多官能単量体に含まれ
る。
【0017】以上のような不飽和基を2個以上有する多
官能単量体の好ましい具体例としては、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、グリセロール(ジ/トリ)(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパン(ジ/トリ)
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(ジ/ト
リ/テトラ)(メタ)アクリレートなどの多価アルコー
ルのジ−,トリ−,テトラ−(メタ)アクリレート類、
p−ジビニルベンゼン、o−ジビニルベンゼンなどの芳
香族多官能モノマ、(メタ)アクリル酸ビニルエステ
ル、(メタ)アクリル酸アリルエステルなどのエステル
類、ブタジエン、ヘキサジエン、ペンタジエンなどのジ
エン類、ジクロロホスファゼンを原料として重合多官能
基を導入したホスファゼン骨格を有するモノマ、トリア
リルジイソシアヌレートなどの異原子環状骨格を有する
多官能モノマなどが挙げられる。
【0018】上記ポリオレフィン系共重合体中には、前
述の一般式(A)で表わされる単量体が20〜98重量
%含有されていることが好ましいが、20重量%未満の
場合には充分な耐熱性、機械的強度、光学等方性などの
特性を満足させることができない傾向がある。また、9
8重量%を越える場合には、架橋度が低下し、耐溶剤
性、低吸水率化などが不十分である場合がある。さら
に、前述の一般式(A)で表わされる単量体の含有量
が、30〜80重量%であることが好ましく、さらに好
ましくは40〜60重量%である。
【0019】一方、不飽和基を2個以上有する多官能単
量体は、三次元架橋重合体中に2〜80重量%の割合で
含有されていることが好ましい。2重量%未満の場合に
は三次元架橋が充分に進行しない場合があり、耐熱性、
耐溶剤性などが低下する傾向がある。また、80重量%
を越えると、耐衝撃性などが低下し、プラスチックとし
ての特性低下が生じる場合がある。
【0020】さらに、上記ポリオレフィン系共重合体中
には、機械的強度の向上、光学等方性向上、高屈折率
化、低吸水率化、染色性向上、耐熱性向上、耐衝撃性向
上などを目的として、各種の共重合可能なモノマが好ま
しく併用される。かかる併用可能なモノマとしては、芳
香族ビニル系単量体、オレフィン系ビニル単量体、(メ
タ)アクリル酸およびそのエステル系単量体、多価カル
ボン酸無水物などが挙げられる。かかる芳香族ビニル系
単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ビニルトルエン、クロロスチレンおよびブロモスチ
レンなどが挙げられる。通常は、性能および工業的に入
手し易いなどの点からスチレン、α−メチルスチレンお
よびp−メチルスチレンなどが用いられる。また、その
他のビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、メタク
リル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ベン
ジル、アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリ
ル酸(エステル)系単量体、無水マレイン酸などが好ま
しい具体例として挙げられる。
【0021】上記一般式(A)で表されるモノマと、不
飽和基を2個以上有する多官能単量体との合計含有量
は、三次元架橋樹脂中、30重量%以上であることが好
ましく、さらに好ましくは40重量%以上である。すな
わち、30重量%未満では、得られたポリマにおいて、
透明性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性などが不十分であ
る。
【0022】本発明における三次元架橋樹脂には、耐光
性、耐酸化劣化性、帯電防止性を向上させる目的から各
種紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤を添加するこ
とも有用である。とくに耐薬品性や耐熱性を低下させず
に、これらの性能を向上させることが可能なことから紫
外線吸収性、あるいは、酸化防止性を有するモノマを共
重合することが好ましい。かかるモノマの好ましい例と
しては、不飽和二重結合を有するベンゾフェノン系紫外
線吸収剤、不飽和二重結合を有するフェニルベンゾエー
ト系紫外線吸収剤、ヒンダードアミノ基を置換基として
有する(メタ)アクリルモノマなどが挙げられる。これ
らの共重合モノマは、全モノマ中0.5〜20重量%の
範囲で使用されることが好ましい。0.5重量%未満の
場合には添加効果が認められず、また、20重量%を越
える場合には、耐熱性、機械的強度などが低下する傾向
がある。
【0023】本発明の三次元架橋樹脂の重合方法に関し
ては、特に制限はなく、通常公知の方法で重合すること
ができる。透明三次元架橋樹脂がポリオレフィン系共重
合体の場合、ラジカル発生性開始剤の存在下または非存
在下に上記の単量体混合物を所定の温度条件下に保つこ
とによって重合することができる。塊状重合、溶液重
合、懸濁重合および注型重合等各種の方法を用いること
ができる。本発明の三次元架橋樹脂の重合度に関して
は、特に制限はないが、重合率は高い方が好ましく、硬
化被膜などの溶液コーティング、真空蒸着などの後加工
を考慮すると90%以上が好ましい。
【0024】また、本発明の三次元架橋樹脂の成形法に
関しても特に制限はないが、効果的な成形法としては、
注型重合法が挙げられる。
【0025】本発明における硬化被膜とは、有機高分子
を主成分としてなるものであるが、有機高分子としては
特に限定されるものではない。有機高分子の具体例とし
ては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、セルロース類、ポリビニルアルコール系樹
脂、尿素樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート系樹脂
などが挙げられる。また、これらの樹脂はそれぞれ単独
での使用あるいは2種以上を併用することが可能であ
り、さらに各種硬化剤、架橋剤などを用いて三次元架橋
することも可能である。特に表面硬度が重要な用途に
は、硬化可能な樹脂であることが好ましく、例えばアク
リル系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂などの単独系ないしは
複合系が好ましく使用される。また、表面硬度、耐熱
性、耐薬品性、透明性などの諸特性を考慮した場合で
は、シリコーン系樹脂を用いることが好ましく、より好
ましくは、下記一般式(B)で示される有機ケイ素化合
物ないしはその加水分解物から得られるポリマを挙げる
ことができる。
【0026】R4 a 5 b SiX4-a-b (B) (ここで、R4 は炭素数1〜10の有機基であり、R5
は炭素数1〜6の炭化水素基およびハロゲン化炭化水素
基から選ばれ、Xは加水分解性基であり、aおよびbは
0または1である。) 一般式(B)で示される有機ケイ素化合物の例として
は、メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピ
ルシリケート、iso−プロピルシリケート、n−ブチ
ルシリケート、sec−ブチルシリケート、およびt−
ブチルシリケートなどのテトラアルコキシシラン類、お
よびその加水分解物さらにはメチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシエ
トキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルト
リプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルト
リエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセ
トキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、
クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラ
ン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリ
シドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシ
エチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルト
リメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキ
シシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリ
シドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノ
キシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−
グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシド
キシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエ
トキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシ
ラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、
(3、4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキ
シシラン、(3、4−エポキシシクロヘキシル)メチル
トリエトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β
−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロ
ポキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリブトキシシラン、β−(3、4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシエトキシシラ
ン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リフェノキシシラン、γ−(3、4−エポキシシクロヘ
キシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3、4−
エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラ
ン、δ−(3、4−エポキシシクロヘキシル)ブチルト
リメトキシシラン、δ−(3、4−エポキシシクロヘキ
シル)ブチルトリエトキシシランなどのトリアルコキシ
シラン、トリアシルオキシシラン、またはトリフェノキ
シシラン類またはその加水分解物およびジメチルジメト
キシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジア
セトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチ
ルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシ
ラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グ
リシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシ
ドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキ
シエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエ
チルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチル
メチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポ
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルメトキシエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェ
ノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジアセ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシ
ランなどのジアルコキシシラン、ジフェノキシシランま
たはジアシルオキシシラン類またはその加水分解物がそ
の例である。
【0027】これらの有機ケイ素化合物は1種または2
種以上添加することも可能である。とくに染色性を付与
する目的にはエポキシ基、グリシドキシ基を含む有機ケ
イ素化合物の使用が好適であり、高付加価値なものとな
る。
【0028】これらの有機ケイ素化合物は、キュア温度
を下げ、硬化をより促進させるために加水分解して使用
することが好ましい。加水分解は純水または塩酸、酢
酸、あるいは硫酸などの酸性水溶液を添加、撹拌するこ
とによって製造される。さらに、純水あるいは酸性水溶
液の添加量を調節することによって加水分解の度合いを
コントロールすることも容易に可能である。
【0029】該硬化被膜には、耐擦傷性、耐熱性の向上
を目的として微粒子無機酸化物を添加することが好まし
い。微粒子無機酸化物は1種または2種以上混合して用
いることが可能であり、とくに限定されないものの、作
業性の観点からコロイド状に分散したゾルが好ましく用
いられる。その具体的な例としては、シリカゾル、チタ
ニアゾル、酸化アンチモンゾル、アルミナゾルなどが挙
げられる。
【0030】本発明におけるアルカリとは、アルカリ金
属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、有機アル
カリ金属化合物、有機塩基を指し、これらのアルカリ
は、1種または2種以上混合して用いられる。本発明に
おいては、これらのアルカリを水および/または有機溶
剤に溶解した溶液が用いられ、好ましくはpH10以
上、より好ましくはpH12以上の溶液が用いられる。
アルカリ金属の水酸化物の具体例としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビ
ジウムなどが挙げられる。また、アルカリ土類金属の水
酸化物の具体例としては、水酸化カルシウム、水酸化ベ
リリウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。有機
アルカリ金属化合物の具体例としては、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、
カリウムエトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエ
トキシドなどが挙げられる。有機塩基の具体例として
は、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族ア
ミン類、アニリンなどの芳香族アミン類などが挙げられ
る。これらの化合物の中でも、入手の容易さ、経済性な
どの点から特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどが好ま
しく適用される。
【0031】アルカリ溶液において、アルカリの濃度は
特に限定されるものではないが、処理時間の短縮、処理
液の安定性などの点から1〜50重量%が好ましく適用
され、より好ましくは5〜30重量%の範囲で用いられ
る。
【0032】また、本発明のアルカリ溶液には、硬化被
膜の接着性向上あるいはアルカリ処理時間の短縮を目的
として、界面活性剤を添加することが可能であり、界面
活性剤としては、カチオン界面活性剤、アニオン界面活
性剤、ノニオン界面活性剤を1種または2種以上混合し
て用いることができる。カチオン界面活性剤の具体例と
しては、オクタデシルアミンアセテート、テトラデシル
アミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムク
ロライド、およびテトラデシルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライドなどのアミン塩類、オキシエチレンド
デシルアミンなどのアミン類などが挙げられる。アニオ
ン界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリン酸ナトリ
ウム、およびジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなど
のスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル
硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン
などの硫酸塩類、などが挙げられる。ノニオン界面活性
剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオ
キシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオ
クチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテルなどのポリオキシエチレン誘導体類、ポ
リオキシエチレンモノラウリレート、ポリオキシエチレ
ンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエー
ト、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリ
ステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタン
トリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビ
タンモノラウレートなどのエステル類などが挙げられ
る。
【0033】界面活性剤は三次元架橋樹脂の組成、特性
などによって適宜選択されるが、アルカリ溶液中での安
定性、処理効果の点からカチオン界面活性剤が好ましく
用いられる。アルカリ溶液中の界面活性剤の含有量は、
実験的に定められるべきであるが、通常は0.01重量
%〜20重量%が適用されるが、処理効果、安定性の点
から0.1重量%〜10重量%が好ましく適用される。
【0034】本発明における有機溶剤とは、常温あるい
はアルカリ処理温度にて液体の有機化合物である。有機
溶剤の具体例としては、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪
族化合物類、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの脂
肪族ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、フェノール、フェネチルアルコール、ベンジ
ルアルコール、2−メトキシエタノールなどの1価アル
コール類、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコールなどの多価アルコール類、
アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、プロピ
オンアルデヒドなどのアルデヒド類、酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン
などの芳香族炭化水素化合物類などが挙げられる。アル
カリおよび有機溶剤を含む溶液には水が添加されていて
も差しつかえない。有機溶剤の種類、濃度は実験によっ
て定められるべきであるが、全溶媒の0.1〜100重
量%の濃度で使用されることが好ましい。
【0035】本発明においては、三次元架橋樹脂をアル
カリを含む溶液と接触させた後に硬化被膜を設けるが、
接触方法としては特に限定されるものではなく、浸漬
法、シャワー法などが適宜選択され用いられる。
【0036】処理時間は実験的に定めらるものである
が、好ましくは1分間〜100時間、さらに好ましくは
1分間〜5時間の範囲で処理される。また、処理温度
は、三次元架橋樹脂の組成及び特性を考慮して実験的に
決められるものであるが、好ましくは5℃〜95℃、さ
らに好ましくは50℃〜90℃が適用される。アルカリ
処理は、処理効果を高めるために超音波処理を併用して
行うことができる。
【0037】本発明により得られた樹脂材料は、透明
性、耐熱性、耐光性、耐候性、耐衝撃性、グレージング
性、耐薬品性、光学等方性などに優れることから、眼鏡
レンズ、サングラスレンズ、カメラ用レンズ、ビデオカ
メラ用レンズ、ゴーグル用レンズ、コンタクトレンズな
どの光学レンズ用に、さらには、液晶ディスプレイ用基
板、液晶ディスプレイの光導光板、エレクトロクロミッ
ク用基板、エレクトロルミネッセンス用基板など各種デ
ィスプレイの基板材料に、自動車、航空機などのフロン
ト、サイド、リヤ、ルーフなどの窓用に、また、光学等
方性に優れることから光ディスク基板などにも適用され
るものである。とくに本発明の樹脂材料上にITOなど
の透明導電膜を形成した場合、その導電性は高温におい
ても維持されることから耐熱性透明導電膜基板としての
利用が可能であり、TN型やSTN型などの液晶ディス
プレイなどに好ましく用いられる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとにさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0039】(a)三次元架橋樹脂の特性評価 全光線透過率はASTM D−648に基づいて測定
し、耐溶剤性はアセトンを含浸させたガーゼで表面をラ
ビングし、そのときの表面状態の変化を目視により評価
した。また、曲げ試験はJIS K−7203に基づい
て行なった。ガラス転移温度は、Mettler TA
3000を用いて測定した(2nd runにて測
定)。
【0040】(b)接触角評価 接触角計としては、協和界面科学社製“FACE CO
NTACT ANGLEMETER CA−D”を用
い、アルカリ処理を行なった三次元架橋樹脂表面の水の
静止接触角(以下、接触角と略す)の測定を室温にて行
なった。
【0041】(c)硬化被膜の接着性評価 被膜表面に1mmの基材に達するゴバン目を被膜の上か
ら鋼ナイフで100個いれて、セロハン粘着テープ(ニ
チバン社製、商品名“セロテープ”)を強く貼りつけ、
90度方向に急速にはがし、塗膜剥離の有無を調べた。
【0042】実施例1 (1)三次元架橋樹脂の調製 イソプロピルマレイミド26.5g、スチレン18.5
g、ジビニルベンゼン5.0g、アゾビスイソブチロニ
トリル0.05gを混合、溶解させ、キャスト重合によ
り、注型成型した。キャスト重合は、次のように行っ
た。
【0043】大きさ150mm×150mm、厚さ5mmの2
枚のガラス板の外周辺部を、軟質塩化ビニル製ガスケッ
トで貼り、2枚のガラス板の距離が2mmになるように組
立てた。この組立てたガラス板の中へ、前記の単量体混
合物を注入し、70℃で8時間、100℃で1時間、さ
らに160℃で1時間重合させ、透明な注型板(以下、
注型板(I)という)を得た。
【0044】この注型板(I)のガラス転移温度は18
0℃であり、全光線透過率は90%であった。また、曲
げ弾性率は398kg/mm2 、曲げ強さ9kg/mm2 を示
し、耐溶剤性も良好なものであった。
【0045】(2)コーティング組成物の調製 (a)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加
水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン95.3gを仕込み、液温を10℃に
保ち、マグネチックスターラーで撹拌しながら0.01
規定の塩酸水溶液21.8gを徐々に滴下した。滴下終
了後冷却を止めて、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランの加水分解物を得た。
【0046】(b)塗料の調製 前記シラン加水分解物にメタノール216g,ジメチル
ホルムアミド216g、シリコン系界面活性剤0.5
g,ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名エピコート827)67.5gを添加
混合し、さらにコロイド状五酸化アンチモンゾル(日産
化学社製、商品名アンチモンゾルA−2550、平均粒
子径50mμ)270g、アルミニウムアセチルアセト
ネート13.5gを添加し、充分撹拌した後、コーティ
ング組成物とした。
【0047】(3)アルカリ処理液の調製 水300gに水酸化ナトリウム100gを溶解し、さら
にアルキルアンモニウム型カチオン界面活性剤(日本油
脂社製、商品名カチオンBB、ドデシルトリメチルアン
モニウムクロライド)1.2gを添加し、アルカリ処理
液を調製した。 (4)樹脂のアルカリ処理 前記(3)で調製したアルカリ処理液を80℃に加熱し
た。この加熱したアルカリ処理液に(1)で得た注型板
(I)を10分間浸漬した後、50℃の熱水で10分間
洗浄を行い、乾燥し、処理板(以下、処理板(I)とい
う)を作成した。得られた処理板(I)の接触角を表1
に示す。
【0048】(5)コーティング剤の塗布、硬化 前記(4)で得られた処理板(I)に前記(2)で調製
したコーティング組成物を、引上げ速度20cm/分の条
件で浸漬塗布し、ついで100℃で、10分の予備硬化
を行い、さらに、110℃で、4時間加熱して、処理板
(I)上に硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表1
に示す。
【0049】実施例2 実施例1のアルカリ処理液の調製においてアルキルアン
モニウム型カチオン界面活性剤をスルホン酸型アニオン
界面活性剤(日本油脂社製、商品名ラピゾールB−8
0、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)に代えた以
外は、実施例1と同様にして処理板(以下、処理板(I
I)という)を作成した。得られた処理板(II)の接触
角を表1に示す。
【0050】得られた処理板(II)上に実施例1と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表1に示
す。
【0051】実施例3 実施例1のアルカリ処理液の調製においてアルキルアン
モニウム型カチオン界面活性剤をエーテル型ノニオン界
面活性剤(日本油脂社製、商品名ノニオンS−220、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル)に代えた以外
は、実施例1と同様にして処理板(以下、処理板(III
)という)を作成した。得られた処理板(III )の接
触角を表1に示す。
【0052】得られた処理板(III )上に実施例1と同
様にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表1に
示す。
【0053】実施例4 実施例1のアルカリ処理液の調製においてアルキルアン
モニウム型カチオン界面活性剤をベンジルアンモニウム
型カチオン界面活性剤(日本油脂社製、商品名カチオン
2 −20R、アルキルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド)に代えた以外は、実施例1と同様にして処
理板(以下、処理板(IV)という)を作成した。得られ
た処理板(IV)の接触角を表1に示す。
【0054】得られた処理板(IV)上に実施例1と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表1に示
す。
【0055】実施例5 実施例1のアルカリ処理液の調製においてアルキルアン
モニウム型カチオン界面活性剤を加えない他は、実施例
1と同様にして処理板(以下、処理板(V)という)を
作成した。得られた処理板(V)の接触角を表1に示
す。
【0056】得られた処理板(V)上に実施例1と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表1に示
す。
【0057】実施例6 実施例1の注型板(I)の調製においてイソプロピルマ
レイミドをイソプロピルマレイミド50重量%、シクロ
ヘキシルマレイミド50重量%からなる混合物26.5
gに代えた以外は、実施例1と同様にして透明な注型板
(以下注型板(II)という)を得た。
【0058】この注型板(II)のガラス転移温度は19
0℃であり、全光線透過率は90%であった。また、曲
げ弾性率は400kg/mm2 、曲げ強さ8kg/mm2 を示
し、耐溶剤性も良好なものであった。
【0059】得られた注型板(II)を実施例1と同様に
アルカリ処理を行い、処理板(VI)を作成した。得られ
た処理板(VI)の接触角を表1に示す。
【0060】得られた処理板(VI)上に実施例1と同様
に硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表1に示す。
【0061】比較例1 実施例1で製造した注型板(I)(アルカリ処理を行わ
ない状態)について、接触角を調べた。結果を表1に示
す。
【0062】さらに上記の注型板(I)に、実施例1と
同様にして硬化被膜を設け、その接着性の評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0063】比較例2 実施例6で製造した注型板(II)(アルカリ処理を行わ
ない状態)について、接触角を調べた。結果を表1に示
す。
【0064】さらに上記の注型板(II)に、実施例1と
同様にして硬化被膜を設け、その接着性の評価を行なっ
た。結果を表1に示す。
【0065】 実施例7 メタノール360gに、水酸化ナトリウム40gを溶解
し、アルカリ処理液を調製した。このアルカリ処理液を
用いて60℃にて、30分間アルカリ処理を行う以外
は、実施例1と同様にして、処理板(以下、処理板(VI
I )という)を作成した。得られた処理板(VII )の接
触角を表2に示す。
【0066】得られた処理板(VII)上に実施例1と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表2に示
す。
【0067】実施例8 水180gに水酸化ナトリウム160gを溶解し、メタ
ノール60gを添加し、アルカリ処理液を調製した。樹
脂のアルカリ処理において、このアルカリ処理液を用い
る以外は、実施例7と同様にして処理板(以下、処理板
(VIII)という)を作成した。得られた処理板(VIII)
の接触角を表2に示す。
【0068】得られた処理板(VIII)上に実施例7と同
様にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表2に
示す。
【0069】実施例9 水300gに水酸化ナトリウム100gを溶解し、ベン
ジルアルコール20gを添加し、アルカリ処理液を調製
した。このアルカリ処理液を用いて、90℃にてアルカ
リ処理を行う以外は、実施例7と同様にして処理板(以
下、処理板(IX)という)を作成した。得られた処理板
(IX)の接触角を表2に示す。
【0070】得られた処理板(IX)上に実施例7と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表2に示
す。
【0071】実施例10 アルカリ処理液として28%ナトリウムメトキサイド・
メタノール溶液(和光純薬工業(株)製、商品名ナトリ
ウムメチラート)を用いる他は、実施例7と同様にして
処理板(以下、処理板(X)という)を作成した。得ら
れた処理板(X)の接触角を表2に示す。
【0072】得られた処理板(X)上に実施例7と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表2に示
す。
【0073】実施例11 実施例6で得られた注型板(II)を用い、実施例7と同
様にしてアルカリ処理を行い、処理板(以下、処理板
(XI)という)を作成した。得られた処理板(XI)の接
触角を表2に示す。
【0074】得られた処理板(XI)上に実施例7と同様
にして硬化被膜を設けた。硬化被膜の接着性を表2に示
す。
【0075】
【0076】
【発明の効果】本発明によって、耐熱性、耐溶剤性、機
械的特性に優れた硬化被膜を有する樹脂材料を製造する
ことができる。さらに、本発明により得られた樹脂材料
は、三次元架橋樹脂と、硬化被膜との接着性に優れるた
め、上記効果の耐久性にも優れる。また、本発明におい
ては、連続処理が可能で、簡単な操作により、物品の形
状による影響を受けずに表面処理を行うことができ、上
記特性に優れた硬化被膜を有する樹脂材料を効率的に得
ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度が130℃以上である三次
    元架橋樹脂を、アルカリを含有する溶液と接触させた後
    に、硬化被膜を設けることを特徴とする樹脂材料の製造
    方法。
  2. 【請求項2】アルカリを含有する溶液が、アルカリ水溶
    液であることを特徴とする請求項1記載の樹脂材料の製
    造方法。
  3. 【請求項3】アルカリを含有する溶液が、アルカリおよ
    び有機溶剤を含む溶液であることを特徴とする請求項1
    記載の樹脂材料の製造方法。
  4. 【請求項4】アルカリ水溶液が、界面活性剤を含有する
    溶液であることを特徴とする請求項2記載の樹脂材料の
    製造方法。
  5. 【請求項5】三次元架橋樹脂が、一般式(A)で表され
    る単量体を20〜98重量%、不飽和基を2個以上有す
    る多官能単量体を2〜80重量%含有し、かつ、該一般
    式(A)で表される単量体と該不飽和基を2個以上有す
    る多官能単量体との合計重量割合が、30重量%以上で
    ある組成物を重合してなる共重合体であることを特徴と
    する請求項1記載の樹脂材料の製造方法。 【化1】 (式中、R3 は水素、炭素数1〜20の炭化水素基から
    選ばれる置換基を表わす。R1 、R2 は水素、メチル基
    およびエチル基から選ばれる置換基を表わす。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006060092A1 (en) * 2004-12-01 2006-06-08 3M Innovative Properties Company Hybrid thermosetting composition

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