JPH05207336A - 波形補正装置 - Google Patents

波形補正装置

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JPH05207336A
JPH05207336A JP4035595A JP3559592A JPH05207336A JP H05207336 A JPH05207336 A JP H05207336A JP 4035595 A JP4035595 A JP 4035595A JP 3559592 A JP3559592 A JP 3559592A JP H05207336 A JPH05207336 A JP H05207336A
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JP
Japan
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signal
waveform
circuit
value
output
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JP4035595A
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English (en)
Inventor
Shigehiro Ito
茂広 伊藤
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種ビデオ機器に好適な波形補正装置であ
り、波形エッジを急峻化することで画質を改善するが、
観賞者に違和感を与えることなく自然な形で、再生画像
の鮮鋭度及び解像度を改善できる装置を提供することを
目的としている。本発明は、特に、振幅変調波に対して
有効に働く装置である。 【構成】 ラインL1に供給される入力信号から、遅延回
路1-4 により一定時間間隔ごとに信号xn が配置された
信号列を得、この信号列から、平均値回路1-1 で平均値
mと差信号(x0 −m)を求め、標準偏差値回路1-2 で
標準偏差値σを求める。次に、波形変換器1-3 で、振幅
が標準偏差値σで極性が差信号(x0 −m)から与えら
れる信号sgn(x0 −m)σと、平均値mとの和を求
めて、波形変化部を急峻化した出力信号y0 を得てい
る。sgn(x0 −m)σがエッジ強調成分である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テレビジョン(TV)
受像機、ヒデオテープレコーダ(VTR )等の各種ビデオ
機器、及び、画像データを扱う各種画像処理装置等に好
適な波形補正装置に関する。そして、この発明は、波形
の変化部即ち波形エッジを急峻化することで画質を改善
するが、観賞者に違和感を与えることなく自然な形で、
再生画像の鮮鋭度及び解像度を改善できる波形補正装置
を提供することを目的としている。本発明は、特に、振
幅変調波に対して有効に働く装置である。
【0002】
【従来の技術】従来、画質改善のために用いられる輪郭
補正では、2次微分処理によって輪郭補正成分を求め、
この補正成分を元の信号に適量付加していた。この方法
による輪郭補正では、輪郭補正成分である2次微分波形
が、元の信号の波形変化部(エッジ部)の中点よりもか
なり外側にピークを持つ波形となる。従って、この2次
微分波形を元の信号に付加すると、プリシュートやオー
バーシュートが発生することがあり、期待する程の画質
改善効果がなく、また、再生画像のエッジ部分に白黒の
縁どりができるなどの不自然な輪郭補正となることがあ
った。さらに、色信号のような変調されている信号(被
変調波が色信号の場合には、その変調波は色差信号、搬
送波は色副搬送波)に対しては、変調状態のままで処理
することが難しく、一旦復調して色差信号にした後で輪
郭補正を行い、必要なら再度変調して色信号に戻すなど
の処理を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、元の信号の波形変化部、即ちエッジ部の
略中点位置にできるだけ滑らかなスロープで波形を急峻
化するための信号成分を付加することでエッジ強調を行
い、過度のプリシュートやオーバーシュートによる不自
然な輪郭補正を防ぎ、観賞者に対して違和感を与えるこ
となく、かつ自然な形で最適な鮮鋭度及び解像度を向上
させることができると共に、IC化に適した波形補正装
置とするには、どのような手段を講じればよいかという
点にある。さらに、元の信号が、TV信号の色信号のよ
うに振幅変調されている被変調波であっても、変調状態
のままでその包絡線の変化部を急峻化できると共に、変
調波(例えば色差信号)の波形変化部をも急峻化でき、
周波数帯域不足に伴う色ニジミ現象等を改善できる波形
補正装置とするには、どのような手段を講じればよいか
という点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために本発明は、入力信号である第1の信号から、
所定の一定時間間隔ごとに信号が配置された信号列を得
て第2の信号として出力する遅延回路と、前記第2の信
号の平均値を求めて第3の信号として出力する平均値回
路と、前記第2及び第3の信号から標準偏差値を求めて
第4の信号として出力する標準偏差値回路と、前記第2
の信号に含まれる前記一定時間間隔ごとに配置された信
号の中央値と、前記第3の信号との差を求めて第5の信
号として出力する減算回路と、前記第3、第4、及び第
5の信号が供給され、前記第4の信号から求めた振幅値
と、前記第5の信号から求めた極性と、前記第3の信号
の値とにより第6の信号を得て出力信号とする波形変換
回路とより構成し、前記入力信号の振幅変化部を急峻化
させ、エッジ強調を行うことを特徴とする波形補正装置
を提供するものである。
【0005】
【実施例】図1はこの発明の第1実施例の機能ブロック
構成図であり、図2は第1実施例のさらに具体的な構成
例を示す図であり、図3は第1実施例の評価システム例
を示す図である。図4〜図8は第1実施例の動作説明図
である。以下の動作説明に際しては、便宜上、簡略化し
た模擬的な表現法も採用している。また、具体的回路例
としてデジタル回路を挙げる場合でも、その動作説明を
わかりやすくするため、その回路の信号波形をアナログ
波形として示すものとする。さらに、以下では一定時間
ずつ隔てた複数個の信号を使用しているが、これらの信
号に対して次式のような簡略化した表現法を用いること
にする。
【0006】
【数1】
【0007】まず、図1の機能ブロック構成図を用い
て、第1実施例の基本動作を説明する。第1実施例は4
つの機能ブロックで構成されている。1−1は平均値回
路(減算回路も兼ねる)、1−2は標準偏差値回路、1
−3は波形変換器、1−4は遅延回路である。なお、以
下の説明では便宜上、各回路自体の処理時間による信号
の遅れ、及びその遅れを単に補正するためだけに通常用
いられる遅延回路等は、説明上必要な場合を除いて省略
するものとする。ラインL1 に供給される入力信号を、
遅延回路1−4により一定時間間隔ごとに抽出した信号
を図4(b)に示すようなxn 、ラインL2 に出力され
る信号を図4(c)に示すようなyn としたとき、平均
値回路1−1では次式に基づき、平均値mを求め、
【0008】
【数2】
【0009】標準偏差値回路1−2では次式に基づき、
標準偏差値σを求め、
【0010】
【数3】
【0011】波形変換器1−3では次式に基づき、信号
y0 を求めて、ラインL2 より出力する。
【0012】
【数4】
【0013】このように、本装置は、入力信号xn から
平均値mと標準偏差値σ、さらに、入力信号の中央値x
0 と平均値mとの差信号(x0 −m)を求め、次に、振
幅が標準偏差値σで極性が差信号(x0 −m)から与え
られる信号sgn(x0 −m)σと、平均値mとの和を
求めて、波形変化部を急峻化した出力信号y0 を得てい
る。sgn(x0 −m)σがエッジ強調成分である。図
1をさらに具体化した例が図2である。図2(a)に示
す構成例は、図4(b)に示すx-1、x0 、x1 から、
図4(c)に示すy0 を求めるものであり、図2(a)
示す装置を用いて図3のような評価システムを構成した
場合の動作と効果とを説明する。図2(a)において、
ブロック2−1,2−2は遅延回路であり(この2つが
図1に示す遅延回路1−4を構成している)、その遅延
時間td は次式のようにTV信号の色副搬送波の一周期
である。
【0014】
【数5】
【0015】ブロック2−4,2−5,2−6は減算
器、ブロック2−7,2−8,2−9は2乗回路、ブロ
ック2−3,2−10は合成器、ブロック2−11は符
号器、ブロック2−12は乗算器そしてブロック2−1
3は加算器である。合成器2−3と減算器2−5とが図
1に示す平均値回路1−1を構成し(但し、減算器2−
5は標準偏差値回路1−2と共用)、ブロック2−4〜
2−10が図1に示す標準偏差値回路1−2を構成し、
ブロック2−11〜2−13が図1に示す波形変換器を
構成している。
【0016】図2(a)に示す入力ラインL1には、図
6(a)に示す色信号が加えられる。この色信号は、変
調波である色差信号のエッジの主成分が500kHzと
なるように、図4(a)に示す特性のようなLPF(低
域濾波器)でフィルタリングし、かつ、幅が3.5μs
で振幅が1のパルスを2つ、π/2の位相差で変調して
得た信号である。中央の時間基準位置(t=0)に対し
て、右側が色副搬送波と同位相のφ=0であり、左側が
φ=π/2である。ラインL1上の信号をx1 とする
と、図2に示す遅延回路2−1の出力はx0であり、遅
延回路2−2の出力はx-1となる。合成器2−3でこれ
ら3つの信号が次式のように合成され、平均値mが求め
られる。
【0017】
【数6】
【0018】図6(b)が平均値mの波形図である。減
算器2−4、2−5、2−6では、各々x1 、x0 、x
-1から平均値mが差し引かれ、2乗回路2−7、2−
8、2−9で各々の差の値が2乗され、合成器2−10
で次式のような標準偏差値σが求められる。
【0019】
【数7】
【0020】図6(c)がσ0 の波形図であるが、合成
器2−10には本来の合成機能の外に、βによる増幅機
能を持たせて、後で述べるようにエッジ強調の度合いの
調節に活用している。このような合成器はディジタル回
路の場合は加算器及び平方根を求めるテーブルルックア
ップ方式によるROMなどで容易に実現できる。一方、
減算器2−5の出力(x0 −m)の波形は、図6(d)
に示すようになる。この出力(x0 −m)は符号器2−
11で次式の処理が行われ、
【0021】
【数8】
【0022】その後、乗算器2−12で標準偏差値σと
乗算される。乗算された値は、加算器2−13で平均値
mと加算され、波形補正装置の出力ラインL2に出力信
号y0として出力される。このy0 は結果的に次式で表
される。
【0023】
【数9】
【0024】図6(e)は上の式でβ=1、即ち本来の
標準偏差値σ0 と同じ大きさの値を標準偏差値σとした
時のy0 の波形図である。この出力波形y0 を図6
(a)に示す色信号の入力波形と比較すると、色信号の
包絡線の振幅変化部(エッジ部)が明らかに急峻化され
ていることがわかる。
【0025】さらに詳しく、出力波形y0 を入力波形と
比較すると、出力波形y0 は、入力波形の包絡線の波形
変化部(エッジ部)のほぼ中間点に滑らかな波形段差が
付加され、包絡線の波形変化部の傾斜が急峻化されてお
り、的確にエッジ強調された波形となっていることがわ
かる。出力信号y0 を再生すれば、輪郭補正された画像
が得られる。また、この波形補正装置のエッジ強調処理
は、従来の輪郭補正のようなプリシュート、オーバーシ
ュートなどの原信号の振幅を越えたエッジ強調処理とな
らず、原信号の振幅内のエッジ強調処理である。従っ
て、この波形補正装置を組込んだ機器を、デジタル回路
で構成した場合でもオーバーフローの問題が発生せず、
その機器は、良好な画質改善が行える。
【0026】こうして、ラインL2から出力される信号
y0 は、エッジ強調が行われた結果、新たな側波帯成分
が形成され、入力信号が本来有する帯域を越えたスペク
トルが新たに付加された信号となる。この新たなスペク
トルの付加は、等価的に、原信号の解像度が向上したと
の印象を観賞者に与え、画像の鮮鋭度を改善する働きを
している。なお、信号y0 の包絡線のエッジ部の急峻さ
(エッジ強調の度合)は、標準偏差値回路1−2の増幅
率βが固定値であれば、エッジ強調前の元の信号におけ
る包絡線のエッジ部が有する周波数特性に依存してい
る。元の信号の包絡線の立上がり部及び立下がり部(エ
ッジ部)が、より急峻な傾斜であれば、強い度合のエッ
ジ強調が行われる。一方、緩かな傾斜に対しては、弱い
度合のエッジ強調が行われる。
【0027】このように、エッジ強調処理は、入力信号
の周波数特性に依存し、入力信号と位相情報を含めて完
全な相関関係があるので、この波形補正装置は、観賞者
に対して違和感を与えることなく、自然な形で、鮮鋭度
及び解像度を向上させることができる。さらに、本装置
は、変調波である色差信号の波形変化部をも急峻化でき
る。実際に、変調波である色差信号がとのように処理さ
れているかを調べるために、色復調回路を含めた図3に
示す評価システムを組んでみることにする。
【0028】図3において、ブロック3−1は図1、即
ち図2(a)に示す波形補正装置である。ブロック3−
2、3−3は同期検波器に相当する乗算器であり、各々
入力ラインL3−1、L3−2から、色副搬送波に対し
て位相φ=0、及びπ/2の正弦波が加えられている。
ブロック3−4と3−5とは、図4(a)の特性のよ
うに0〜4MHzで100%ロールオフとなるようなL
PFである。ラインL2からの信号を、乗算器3−2と
LPF3−4とを通したときのラインL3−3からの出
力1を求めると、図6(f)のの様な波形になる。一
方、ラインL2からの信号を、乗算器3−3とLPF3
−5とを通したときのラインL3−4からの出力2を求
めると、図6(f)のの様な波形になる。色差信号と
して見たときには、出力1をB−Y信号とすれば、出力
2はR−Y信号に相当する。2つの色差信号は分離度も
良好で、波形の中間点でクロスしており、位相ずれが発
生していない(位相情報も保存されている)。
【0029】これらの波形図だけではエッジ強調効果が
あったかどうかがわからないので、エッジ強調処理を行
わないで、直接ラインL1の信号を復調した時の波形図
を求めてみると、出力1及び2は各々図6(g)の及
びの様な波形になる。図6(g)と図6(f)の波形
図を比べてみると、図6(g)の波形が明らかに急峻化
されていることが分かる。この急峻化により、色ニジミ
等を改善できる。周波数特性上で両者を比較すると、図
6(g)の波形のスペクトルが図5(a)のようにな
るのに対して、図6(f)の波形のスペクトルは図5
(b)のようになる。従って、波形補正装置は、本来の
帯域外の周波数領域に側波帯成分を再生して、波形変化
部を急峻化するような働きをしていることになる。
【0030】次に、数7(数9)に示した標準偏差値回
路1−2の増幅率βの効果を見るために、β=1.25
とやや大きめの値にして出力1及び2を求めると、図6
(h)の及びの様な波形になる。図6(f)に示す
β=1の場合に比べて、さらに波形傾斜部が急峻化され
ているのがわかる。このように、βの値により、エッジ
強調の度合いを調整できる。しかし、β=1.25とす
ると、わずかではあるが、プリシュート、オーバーシュ
ート気味になっている。よって、本発明の主旨から言う
とβを余り大きな値にすることは好ましいことではない
が、従来技術との比較で言えば、プリシュート、オーバ
ーシュートの量は問題になるような量では全然ない。何
れにしても、最終的にはユーザの好みに合わせた最適な
エッジ強調の設定ができるようにしておくことが大切で
ある。
【0031】次に、図2(a)の入力ラインL1に図7
(a)に示す色信号を加えてみる。この信号は図6
(a)に示す色信号と同様、変調波である色差信号のエ
ッジの主成分が500kHzとなるようにフィルタリン
グし、幅が3.5μsで振幅が1のパルスを2つ、π/
2の位相差で変調して得た色信号であるが、中央の時間
基準位置(t=0)に対して、右側を色副搬送波と同位
相のφ=0とし、左側をφ=−π/2とした例である。
図7(a)〜(g)は、図6(a)〜(g)と一対一に
対応した図2(a)及び図3の各部の波形図である。標
準偏差値回路1−2の増幅率も同一の設定でβ=1であ
る。図3の評価システムの出力を波形図で見てみると、
図7(f)の波形は図6(f)の波形と全く同じで
あり、図7(f)の波形は図6(f)の波形と極性
が反転している点を除いて同一の波形になっている。こ
のように、本実施例による波形補正装置は、色信号のよ
うな変調された信号を直接処理をしているのにもかかわ
らず、被変調波の包絡線の振幅を急峻化するだけでな
く、色差信号のような変調波の波形変化部をも急峻化し
てしまうという、2重の効果をもたらす。
【0032】次に、図1に示す第1実施例のもう1つの
具体例である、図2(b)に示す装置について説明す
る。これは図2(a)に示す装置によりも扱う標本点の
数が2つ増えて、図4(b)に示すx-2、x-1、x0 、
x1 、x2 となり、図4(c)のy0 を求める例であ
る。図3のブロック3−1に図2(b)に示す装置を組
み込み復調評価システムを構成する点は、図2(a)の
装置の場合と全く同じである。図2(b)に示す波形補
正装置において、2−21〜2−24の4つのブロック
は遅延回路であり、その遅延時間は数5で表される色副
搬送波の一周期td である。2−26〜2−30の5つ
のブロックは減算器、2−31〜2−35の5つのブロ
ックは2乗回路、ブロック2−25、2−36は合成
器、ブロック2−37は符号器、ブロック2−38は乗
算器、そしてブロック2−39は加算器である。遅延回
路、減算器、2乗回路、合成器、符号器、乗算器及び加
算器の各回路は図2(a)に示すものと同じ機能であ
る。
【0033】図2(b)の入力ラインL1には、図6
(a)に示す信号と同一の図8(a)に示す色信号が加
えられる。ラインL1上の信号をx2 とすると、遅延回
路2−21の出力はx1 であり、遅延回路2−22の出
力はx0 であり、遅延回路2−23の出力はx-1であ
り、遅延回路2−24の出力はx-2となる。次の合成器
2−25でこれら5つの信号が次式のように合成され、
平均値mが求められる。
【0034】
【数10】
【0035】図8(b)が平均値mの波形図である。5
つの減算器2−26〜2−30では、各々x2 〜x-2か
ら平均値mが差し引かれ、減算器2−26〜2−30の
各々の出力は次の2乗回路2−31〜2−35で2乗さ
れ、合成器2−36で次式のような標準偏差値σが求め
られる。
【0036】
【数11】
【0037】図8(c)がσ0 の波形図である。一方、
減算器2−28の出力波形(x0 −m)は図8(d)の
ようになり、符号器2−37で次式の処理が行われる。
【0038】
【数12】
【0039】その後、符号器2−37の出力は乗算器2
−38で標準偏差値σとの間で乗算され、加算器2−3
9で平均値mと加算され、出力ラインL2に次式で表さ
れる出力信号y0 として出力される。
【0040】
【数13】
【0041】図8(e)は上の式でβ=1とした時のy
0 の波形図である。色信号の包絡線の変化部が、入力信
号に比べて明らかに急峻化されている。急峻化の度合い
は、図6(e)に示す3個の標本値から得られる出力波
形よりも進んでいることがわかる。さらに、図3のシス
テムで変調波である色差信号がとのようになっているか
を調べることにする。ラインL2からの信号を、乗算器
3−2とLPF3−4とを通したときのラインL3−3
からの出力1を求めると、図8(f)のの様な波形に
なる。一方、ラインL2からの信号を、乗算器3−3と
LPF3−5とを通したときのラインL3−4からの出
力2を求めると、図8(f)のの様な波形になる。
【0042】エッジ強調効果の比較のために、図3のブ
ロック3−1の装置での処理を行わずに、直接ラインL
1の信号を復調した時の出力1,2の波形図を、各々図
8(g)の及びに示す(即ち図6(g)と同一)。
図8(g)と図8(f)の波形図を比べてみると、図8
(f)の波形の方が明らかにエッジが急峻化されてい
る。また、図8(f)は図6(f)に比較してもさらに
急峻化されている。図8(h)は図6(h)に対応する
波形図であるが、ここでは標準偏差値回路の増幅率を1
よりやや小さい値β=0.85として出力1(波形図
)と出力2(波形図)を求めている。図8(f)と
比べてややエッジの急峻化は抑えられるもののオーバー
シュート、プリシュート量は減っている。このようにパ
ラメータβを調整して、エッジ強調の最適値を選ぶこと
ができる。
【0043】以上のように、第1実施例の波形補正装置
は、入力信号から所定の一定時間々隔td を隔てた複数
個の信号列を得て、平均値や標準偏差値などを用いてエ
ッジ強調処理を行っているが、時間々隔td を十分小さ
な値、例えば1/4fscや1/8fscなどにすることに
より、テレビジョンの輝度信号やRGB信号などのベー
スバンド信号に対するエッジ強調処理を行うことができ
る。そして、第1実施例が、最も効果的に機能するのは
振幅変調波に対してである。前記の一定時間々隔td を
搬送波の一周期とすることにより、本実施例は、被変調
波の振幅変化及び位相の変化等を検出し、被変調波の包
絡線の振幅変化部を急峻化でき、合わせて変調波の波形
変化部をも急峻化できる。従って、第1実施例は、従来
技術で必要であった復調−エッジ強調−再変調という複
雑なプロセスを経なくても、振幅変調波を処理でき、さ
らに、従来技術よりも格段にエッジ強調性能が向上して
いる。
【0044】なお、前記の時間々隔td は変調波の占有
周波数帯域と搬送波の周波数との関係で定まる。そし
て、搬送波の周波数の値が、変調波の占有周波数帯域よ
りも十分に高い値である時には、td の値を搬送波の周
期の整数倍に設定することができる。このことは、搬送
波の周波数を標本化周波数に置き換えて考え、ナイキス
トの定理をイメージすればわかりやすい。また、図3の
評価システムにおける同期検波後のLPF3−4,3−
5の特性を、図4(a)ののようにしたのは、エッジ
強調後のスペクトルが、例えば図5(b)のようになる
ことを想定して、復調後の波形変化部に不要なリンギン
グ等が生じない様に滑らかに急峻化するための配慮であ
ったが、この配慮は、実際にも良好な結果をもたらし
た。
【0045】図示した実施例の各ブロックは、市販のI
C等を用いて簡単に構成できるので、装置全体を低コス
トで実現できる。さらに、本実施例は、ディジタル化さ
れた画像データに対しても、前述の時間々隔td を標本
点間隔に置き換えることにより、本発明と等価な輪郭補
正処理、エッジ強調処理が、コンピュータを使用したソ
フトウェア処理上で実現できるなど、画像データのソフ
トウェアによる加工処理にも応用できることになる。さ
らにまた、本実施例は、一般のデジタル伝送通信系の波
形劣化を改善することにも有効である。
【0046】次に第2実施例について説明する。第2実
施例は、第1実施例に位相整合回路を加えたものであ
る。第1実施例では、同極性の信号を抽出点として使用
したが(図4(b)参照)、第2実施例では、位相整合
回路により、逆の極性の信号も抽出点として使用してい
る(図14(a),(b)参照)。よって、第2実施例
は、原信号からより多くの抽出点が得られ、より細かく
精度のよいエッジ強調が行える。図9は第2実施例の機
能ブロック構成図であり、図10は第2実施例のさらに
具体的な構成例を示す図であり、図11は第2実施例の
評価システム例を示す図である。図12は第2実施例の
おける遅延回路及び位相整合回路を一般化した例を示す
図である。図13〜図18は第2実施例の動作説明図で
ある。各実施例を説明するための図における符号は、あ
る実施例と他の実施例において同一のものであっても、
その符号部分は必ずしも同一の機能を果たすものではな
い。
【0047】以下の動作説明に際しては、便宜上、簡略
化した模擬的な表現法も採用している。また、具体的回
路例としてデジタル回路を挙げる場合でも、その動作説
明を分かり易くするため、その回路の信号波形をアナロ
グ波形として示すものとする。さらに、以下では一定時
間ずつ隔てた複数個の信号を使用しているが、これらの
信号に対して次式のような簡略化した表現法を用いるこ
とにする。
【0048】
【数14】
【0049】まず、図9の機能構成図を用いて、第2実
施例の基本動作を説明する。図9は5つの機能ブロック
で構成されている。21−1は遅延回路、21−2は位
相整合回路、21−3は平均値回路、21−4は標準偏
差値回路、21−5は波形変換器である。なお、以下の
説明では便宜上、各回路自体の処理時間による信号の遅
れ、及びその遅れを単に補正するためだけに通常用いら
れる遅延回路等は、説明上必要な場合を除いて省略する
ものとする。動作波形図についても、各ブロックでの処
理に伴う遅延時間を省略し、各部の波形図の時間軸を揃
えて表示している。ラインL1 に供給される入力信号
は、ブロック21−1の遅延回路において、所定の一定
時間々隔ずつ遅延した奇数個の信号列gn (n=−N〜
N)となる。ブロック21−2の位相整合回路では、次
式のように前記の信号列gn に各々係数値Cn を乗算
し、信号列xn を得ている。
【0050】
【数15】
【0051】図12は遅延回路21−1及び位相整合回
路21−2の具体的回路例である。図12において、D
-N〜D+Nは遅延回路21−1に相当し、それぞれ入力信
号に一定の遅延を与える遅延素子である。W-N〜W+Nは
位相整合回路21−2に相当し、それぞれ入力gn を係
数値Cn 倍した信号xn を出力する乗算器である。図1
4(a)に示すような遅延回路出力gn 、図14(b)
に示すような位相整合回路出力xn に対して、ラインL
2 に出力される信号を図14(c)に示すようなyn と
する。平均値回路21−3では次式に基づき、平均値m
を求めている。
【0052】
【数16】
【0053】標準偏差値回路21−4では次式に基づ
き、標準偏差値σを求めている。
【0054】
【数17】
【0055】波形変換器21−5では次式に基づき、信
号y0 を求め、ラインL2 に出力する。
【0056】
【数18】
【0057】このように、本装置は、入力信号xn から
平均値mと標準偏差値σ、さらに、入力信号の中央値x
0 と平均値mとの差信号(x0 −m)を求め、次に、振
幅が標準偏差値σで極性が差信号(x0 −m)から与え
られる信号sgn(x0 −m)σと、平均値mとの和を
求めて、波形変化部を急峻化した出力信号y0 を得てい
る。
【0058】図9をさらに具体化した回路例が図10で
ある。図14(a)に示すg-3〜g3 の様な7つの信号
列を、図14(b)に示すx-3〜x3 に変換し、図14
(c)に示すy0 を求める本装置(図10に示すもの)
を、図11に示す評価システムに組み込み、本装置の動
作と効果を説明する。図10において、ブロック2−1
〜2−6はそれぞれ遅延回路であり、ブロック2−1〜
2−6全体が、図9の遅延回路21−1に相当する。遅
延回路2−1〜2−6の各遅延時間td は、次式のよう
に色副搬送波の1/2周期である。
【0059】
【数19】
【0060】ブロック2−7〜2−13により、図9の
位相整合回路21−2が構成される。ブロック2−15
〜2−21は減算器、ブロック2−22〜2−28は2
乗回路、ブロック2−14、2−29は合成器、ブロッ
ク2−30は符号器、ブロック2−31は乗算器そして
ブロック2−32は加算器である。ブロック2−14と
ブロック2−18とにより平均値回路21−3が構成さ
れ(ブロック2−18は標準偏差値回路21−4と共
用)、ブロック2−15〜2−29により標準偏差値回
路21−4が構成され、ブロック2−30〜2−32に
より波形変換器21−5が構成されている。
【0061】図10の入力ラインL1には図16(a)
のような色信号が加えられる。この色信号は、変調波
(色差信号)のエッジの主成分が500kHzとなるよ
うに、図13の特性のようなLPF(低域濾波器)で
フィルタリングし、かつ、幅が3.5μsで振幅が1の
パルスを2つ、π/2の位相差で変調して得た信号であ
る。中央の時間基準位置(t=0)に対して、右側が色
副搬送波と同位相のφ=0であり、左側がφ=π/2で
ある。
【0062】ラインL1上の信号をg3 とすると、遅延
回路2−1〜2−6の出力はそれぞれg2 〜g-3であ
る。g3 〜g-3の各信号は次段の位相整合回路ブロック
2−7〜2−13で、1または−1の係数値が乗算され
る。ブロック2−8、2−10、2−12を通過する信
号には係数値=1が、そしてブロック2−7、2−9、
2−11、2−13を通過する信号には係数値=−1が
設定され、入力される信号と同極性または逆極性の信号
x3 〜x-3が出力される。
【0063】このような位相整合回路の機能は、入力信
号が振幅変調波である事に関連している。遅延回路2−
3の出力g0 を基準にして考えると、信号が被変調波で
あるから、特に急激な位相の変化がなければ、その1/
2周期毎に位相即ち極性が逆になると言う単純な事実に
基づいて、他の信号(g3 〜g1 、g-1〜g-3)を中央
値(基準値)g0 と同位相になるような処理をしている
ことになる。この位相整合回路の動作は次式に表され
る。
【0064】
【数20】
【0065】入力信号からの抽出点を増やすために、遅
延回路の遅延時間を短くして、遅延回路から出力される
信号の間隔を短くすると、各信号の極性が異なったもの
となる。位相整合回路31−2は、この場合でも、上記
のように各信号の極性を中央値の信号の極性に合わせる
ことができる。よって、位相整合回路を設けたことによ
り、第2実施例は、入力信号からより多くの抽出点(よ
り多くの情報)を得ることができるので、精度の高いエ
ッジ強調処理を行うことができる。次段の合成器2−1
4で、これら7つの信号x3 〜x-3が次式のように加算
合成され、平均値mが求められる。
【0066】
【数21】
【0067】図16(b)が平均値mの波形図である。
減算器2−15〜2−21では、各々入力される信号x
n (−3≦n≦3)から平均値mが差し引かれ、次段の
2乗回路2−22〜2−28で各々の差の値が2乗さ
れ、合成器2−29で次式のような標準偏差値σが求め
られる。
【0068】
【数22】
【0069】図16(c)がσ0 の波形図である。合成
器2−29には本来の合成機能の外に、パラメータβに
よる増幅機能を持たせて、後で述べるようにエッジ強調
の度合いの調節に活用している。このような合成器は、
ディジタル回路の場合は加算器及び平方根を求めるテー
ブルルックアップ方式によるROMなどで容易に実現で
きる。
【0070】一方、減算器2−18の出力波形(x0 −
m)は図16(d)のようになるが、符号器2−30で
次式の処理が行われ、
【0071】
【数23】
【0072】乗算器2−31で標準偏差値σとの間で積
がとられ、その後、加算器2−32で平均値mと加算さ
れ、波形補正装置の出力ラインL2にy0 として出力さ
れる。このy0 は結果的に次式で表される。
【0073】
【数24】
【0074】図16(e)は、上式でβ=1、即ち本来
の標準偏差値σ0 と同じ大きさの値を標準偏差値σとし
た時の出力信号y0 の波形図であるが、第1実施例と同
様に、色信号の包絡線の振幅変化部が明らかに急峻化さ
れている事がわかる。この時、変調波である色差信号が
どのようになっているかを調べるために、色復調回路を
含めた図11に示す評価システムを組んでみることにす
る。図11において、ブロック3−1は図9、即ち図1
0に示す波形補正装置である。ブロック3−2、3−3
は同期検波器に相当する乗算器であり、各々入力ライン
L3−1、L3−2から色副搬送波に対して位相φ=
0、及びπ/2の正弦波が加えられている。ブロック3
−4と3−5とは、図13の特性のように0〜4MH
zで100%ロールオフとなるようなLPFである。
【0075】ラインL2からの信号を乗算器3−2とL
PF3−4とを通したときの、ラインL3−3からの出
力1を求めると、図16(f)に示すの様な波形にな
る。一方、ラインL2からの信号を乗算器3−3とLP
F3−5をと通したときの、ラインL3−4からの出力
2を求めると、図16(f)のの様な波形になる。色
差信号として見たときには、出力1をB−Y信号とすれ
ば、出力2はR−Y信号に相当する。2つの色差信号は
分離度も良好で、波形の中間点でクロスしている。
【0076】これらの波形図だけではエッジ強調効果が
あったかどうかがわからないので、エッジ強調処理を行
わないで、直接ラインL1の入力信号を復調した時の波
形図を求めてみると、出力1及び2は各々図16(g)
の及びの様な波形になる。図16(g)と図16
(f)の波形図を比べてみると、図16(f)の波形は
明らかに急峻化されていることがわかる。周波数特性上
で両者を比較すると、図16(g)の波形のスペクト
ルが図15(a)のようになるのに対して、図16
(f)の波形のスペクトルは図15(b)のようにな
る。波形補正装置は本来の帯域外の周波数領域に側波帯
成分を再生して波形変化部を急峻化するような働きをし
ていることになる。
【0077】数22(数24)における増幅率βの効果
を見るために、β=1.25とやや大きめの値にして出
力1及び2を求めると、図16(h)の及びの様な
波形になる。図16(f)のβ=1の場合に比べて、さ
らに波形傾斜部が急峻化されていることがわかる。しか
し、僅かではあるが、プリシュート、オーバーシュート
気味になっている。よって、本発明の主旨から言うとβ
を余り大きな値にすることは好ましいことではないが、
従来技術との比較で言えば、プリシュート、オーバーシ
ュートの量は問題になるような量では全然ない。何れに
しても、最終的にはユーザの好みに合わせた最適なエッ
ジ強調の設定ができるようにしておくことが大切であ
る。
【0078】次に図10の入力ラインL1に図17
(a)に示す色信号を加えてみる。この信号は図16
(a)同様、変調波(色差信号)のエッジの主成分が5
00kHzとなるようにフィルタリングし、幅が3.5
μsで振幅が1のパルスを2つ、π/2の位相差で変調
して得た色信号であるが、中央の時間基準位置(t=
0)に対して、右側を色副搬送波と同位相のφ=0と
し、左側をφ=−π/2とした例である。
【0079】図17(a)〜(g)は図16(a)〜
(g)と一対一に対応した、図10及び図11の各部の
波形図である。標準偏差値回路21−4の増幅率も同一
の設定でβ=1である。図11の評価システムの出力を
波形図で見てみると、図17(f)の波形は図16
(f)の波形と全く同じであり、図17(f)の波形
は図16(f)の波形と極性が反転している点を除
いて同一の波形になっている。このように、本実施例に
よる波形補正装置は、色信号のような変調された信号を
直接処理しているのにもかかわらず、被変調波の包絡線
の振幅を急峻するだけでなく、色差信号のような変調波
の波形変化部をも急峻化してしまうという、2重の効果
をもたらす。
【0080】次に、図9に示す第2実施例の2つ目の具
体例を、同じ図10を用いて説明する。上述の具体例と
の違いは、図10における位相整合回路の係数値の与え
方にあり、ブロック2−8,2−12の係数値を零と
し、この系の信号を扱わないようにした例である。これ
に伴い、ブロック2−16と2−20の減算器、2−2
3と2−27の2乗回路が図10から削除され、図14
(a)で扱う標本点の数が2つ減る。この具体例は、図
14(a)に示すg-3、g-1、g0 、g1 、g3から、
図14(b)のx-3、x-1、x0 、x1 、x3 を得て、
図14(c)のy0 を求める例である。図11のブロッ
ク3−1に図10に示す装置を組み込み復調評価システ
ムを構成する点は、前記1つ目の具体例と全く同じであ
る。
【0081】図10の入力ラインL1には図16(a)
と同じ色信号が加えられる。ラインL1上の信号をg3
とすると、遅延回路2−2の出力はg1 であり、遅延回
路2−3の出力はg0 であり、遅延回路2−4の出力は
g-1であり、遅延回路2−6の出力はg-3となる。これ
らの遅延回路の出力は、次段の位相整合回路ブロックで
中央値と位相を揃える処理が成されているが、ブロック
2−10の係数値C0 だけが1で、残りのブロック2−
7、2−9、2−11、2−13の係数値は何れも−1
である。従って、次式、
【0082】
【数25】
【0083】の様に、xn が求められる。次段の合成器
2−14で5つの信号が次式のように合成され、平均値
mが求められる。
【0084】
【数26】
【0085】5つの減算器2−15、2−17、2−1
8、2−19、2−21では、各々xn (n=3、1、
0、−1、−3)から平均値mが差し引かれ、各々次の
2乗回路2−22、2−24、2−25、2−26、2
−28で差の値が2乗され、合成器2−29で次式のよ
うな標準偏差値σが求められる。
【0086】
【数27】
【0087】一方、減算器2−18の出力は符号器2−
30で次式の処理が行われ、
【0088】
【数28】
【0089】乗算器2−31で標準偏差値σとの間で積
がとられ、その後、加算器2−32で平均値mと加算さ
れ、波形補正装置の出力ラインL2に次式で表される出
力信号y0 として出力される。
【0090】
【数29】
【0091】次に、色復調回路を含めた図11の評価シ
ステムのブロック3−1に本装置を組み込んで、変調波
である色差信号がどのように処理されて出力されるかを
調べることにする。標準偏差値回路の増幅率をβ=1と
して処理した信号をラインL2から加え、乗算器3−2
とLPF3−4とを通したときの、ラインL3−3から
の出力1を求めると図18(a)のの様な波形にな
る。一方、ラインL2からの信号を、乗算器3−3とL
PF3−5とを通したときの、ラインL3−4からの出
力2を求めると図18(a)のの様な波形になる。
【0092】次に、標準偏差値回路の増幅率をβ=1.
25として処理した信号をラインL2から加え、乗算器
3−2とLPF3−4とを通したときの出力1を求める
と、図18(b)のの様な波形になる。一方、ライン
L2からの信号を、乗算器3−3とLPF3−5とを通
したときの出力2を求めると、図18(b)のの様な
波形になる。図18(a)及び(b)は、各々図16
(f)及び(h)に対応している。5つの標本点を使用
した場合の図18の波形は、7つの標本点を使用した場
合の図16の波形に比べてやや急峻化の度合いは緩やか
になっているものの、エッジ強調の効果が現れている。
【0093】さらに、同様の評価システムで、ラインL
1から図17(a)に示す信号と同じ信号を入力した時
の、2つの出力1,2を求めてみる。上記と同様の処理
を行った結果、図17(f)(β=1)に対応して図1
8(c)の出力波形図が求められ、図17(h)(β=
1.25)に対応して図18(d)の出力波形図が求め
られる。この場合も、5つの標本点を使用した場合の図
18の波形は、7つの標本点を使用した場合の図17の
波形に比べてやや急峻化の度合いは緩やかになっている
ものの、エッジ強調の効果が現れている。
【0094】以上の如く、第2実施例が最も効果的に働
くのは、振幅変調波に対してである。前記の一定時間々
隔td を搬送波の1/2周期として、本実施例は、被変
調波の振幅変化及び位相の変化等を検出し、被変調波の
包絡線の振幅変化部を急峻化でき、合わせて変調波の波
形変化部をも急峻化できる。従って、第2実施例は、従
来技術で必要であった復調−エッジ強調−再変調という
複雑なプロセスを経なくても、振幅変調波を処理でき、
さらに、従来技術よりも格段にエッジ強調性能が向上し
ている。なお、前記の一定時間々隔td は変調波と搬送
波との相対関係で定まり、変調波の占有周波数帯域に対
して搬送波の周波数が十分に大きいなど、余裕がある場
合には搬送波の1/2周期の整数倍の値をtd とするこ
とができる。これは搬送波を標本化パルス、変調波を標
本化される信号に置き換えた時の、ナイキスト条件のよ
うなものである。
【0095】また、図11の評価システムにおける同期
検波後のLPF3−4,3−5の特性を図13ののよ
うにしたのは、エッジ強調後のスペクトルが、例えば図
15(b)のようになることを想定して、復調後の波形
変化部に不要なリンギング等が生じない様に滑らかに急
峻化するための配慮であったが、この配慮は、実際にも
良好な結果をもたらした。
【0096】上記第2実施例は、入力信号例として、テ
レビジョンの色信号を用いたが、もちろん、一般の振幅
変調波に対しても効果があり、第1実施例と同様な効果
を有する。
【0097】次に第3実施例を説明する。この第3実施
例は、第1実施例の標準偏差値回路の代わりに変位値回
路を設けたものである。変位値回路は、標準偏差値回路
のような2乗回路が必要でないので、簡略な回路構成で
よく、第3実施例は、低コスト化が図れる。但し、変位
値回路を用いた場合には、標準偏差値回路を用いた場合
に比べて僅かながらエッジ強調精度が低下するので、コ
スト重視か、性能重視かといった使用目的に合わせて、
どちらを用いるかを決めればよい。図19は第3実施例
の機能ブロック構成図であり、図20は第3実施例の具
体的な回路構成図であり、図21は評価システムの例を
示す図である。図22〜図27は動作説明図である。
【0098】以下の動作説明に際しては、便宜上、簡略
化した模擬的な表現法も採用している。また、具体的回
路例としてデジタル回路を挙げる場合でも、その動作説
明を分かり易くするため、その回路の信号波形をアナロ
グ波形として示すものとする。さらに、以下では一定時
間ずつ隔てた複数個の信号を使用しているが、これらの
信号に対して次式のような簡略化した表現法を用いるこ
とにする。
【0099】
【数30】
【0100】まず、図19の機能構成図を用いて、第3
実施例の基本動作を説明する。図19は4つの機能ブロ
ックで構成されている。31−1は平均値回路、31−
2は変位値回路、31−3は波形変換器、31−4は遅
延回路である。なお、以下の説明では便宜上、各回路自
体の処理時間による信号の遅れ、及びその遅れを単に補
正するためだけに通常用いられる遅延回路等は、説明上
必要な場合を除いて省略するものとする。ラインL1 に
供給される入力信号を、遅延回路31−4により一定時
間間隔ごとに抽出した信号を図23(a)に示すような
xn 、ラインL2 に出力される信号を図23(b)に示
すようなyn としたとき、平均値回路31−1では次式
に基づき、平均値mを求めている。
【0101】
【数31】
【0102】変位値回路31−2では、複数の信号列x
n (−N≦n≦N)と平均値mとの差の絶対値和の平均
から、次式の変位値sを求めている。
【0103】
【数32】
【0104】波形変換器31−3では次式に基づき、信
号y0 を求めて、ラインL2 より出力する。
【0105】
【数33】
【0106】このように、本装置は、入力信号xn から
平均値mと変位値s、さらに、入力信号の中央値x0 と
平均値mとの差信号(x0 −m)を求め、次に、振幅が
変位値sで極性が差信号(x0 −m)から与えられる信
号sgn(x0 −m)sと、平均値mとの和を求め、波
形変化部を急峻化した出力信号y0 を得ている。sgn
(x0 −m)sがエッジ強調成分である。
【0107】図19をさらに具体化した例が図20であ
る。図20に示す構成例は、図23(a)のような入力
信号列x-2、x-1、x0 、x1 、x2 から、図23
(b)の出力信号y0 を求めるものであり、この装置を
組み込んだ図21に示す評価システムで、第3実施例の
動作と効果を説明する。扱う信号は本発明が最も効果的
に働く振幅変調波の例である色信号とする。図20にお
いて、ブロック2−1〜2−4は遅延回路である。この
ブロック2−1〜2−4により、図19に示す遅延回路
31−4が構成されている。各ブロックの遅延時間td
は次式のように色副搬送波の一周期である。
【0108】
【数34】
【0109】ブロック2−6〜2−10は減算器、ブロ
ック2−11〜2−15は絶対値回路、ブロック2−
5、2−16は合成器、ブロック2−17は符号器、ブ
ロック2−18は乗算器そしてブロック2−19は加算
器である。ブロック2−5とブロック2−8により平均
値回路31−1が構成され(ブロック2−8は変位値回
路31−2と共用)、ブロック2−6〜2−16により
変位値回路31−2が構成され、ブロック2−17〜2
−19により波形変換器31−3が構成されている。
【0110】図20の入力ラインL1には図25(a)
のような色信号が加えられる。この色信号は、変調波
(色差信号)のエッジの主成分が500kHzとなるよ
うに、図22の特性のようなLPF(低域濾波器)で
フィルタリングし、かつ、幅が3.5μsで振幅が1の
パルスを2つ、π/2の位相差で変調して得た信号であ
る。中央の時間基準位置(t=0)に対して、右側が色
副搬送波と同位相のφ=0であり、左側がφ=π/2で
ある。ラインL1上の信号をx2 とすると、遅延回路2
−1〜2−4の各出力はx1〜x-2となる。次段の合成
器2−5で5つの信号x2 、x1 、x0 、x-1、x-2が
次式のように合成され、平均値mが求められる。
【0111】
【数35】
【0112】図25(b)が平均値mの波形図である。
減算器2−6〜2−10では、各々x2 、x1 、x0 、
x-1、x-2から平均値mが差し引かれ、絶対値回路2−
11〜2−15で各々の差の絶対値が求められ、合成器
2−16で次式のような変位値sが求められる。
【0113】
【数36】
【0114】図25(c)がs0 (増幅率β=1の時の
変位値s)の波形図である。合成器2−16には本来の
合成機能の外に、パラメータβによる増幅機能を持たせ
て、後で述べるようにエッジ強調の度合いの調節に活用
している。このような合成器は、ディジタル回路の場合
は加算器と増幅率を調節するテーブルルックアップ方式
によるROMなどで容易に実現できる。一方、減算器2
−8の出力波形(x0 −m)は図25(d)のようにな
るが、符号器2−17で次式の処理が行われ、
【0115】
【数37】
【0116】乗算器2−18で変位値sとの間で積がと
られ、加算器2−19で平均値mと加算され、波形補正
装置の出力ラインL2にy0 として出力される。このy
0 は結果的に次式で表される。
【0117】
【数38】
【0118】図25(e)は上式でβ=1、即ち本来の
変位値s0 と同じ大きさの値を変位値sとした時のy0
の波形図であるが、色信号の包絡線の振幅変化部が明ら
かに急峻化されていることがわかる。この時、変調波で
ある色差信号がとのようになっているかを調べるため
に、色復調回路を含めた図21のような評価システムを
組んでみることにする。
【0119】図21において、ブロック3−1は図1
9、即ち図20に示す波形補正装置である。ブロック3
−2、3−3は同期検波器に相当する乗算器であり、各
々入力ラインL3−1、L3−2から、色副搬送波に対
して位相φ=0、及び位相φ=π/2の正弦波が加えら
れている。ブロック3−4,3−5は、図22の特性
のように0〜4MHzで100%ロールオフとなるよう
なLPFである。ラインL2からの信号を、乗算器3−
2とLPF3−4とを通したときの、ラインL3−3へ
の出力1を求めると、図25(f)のの様な波形にな
る。一方、ラインL2からの信号を、乗算器3−3とL
PF3−5とを通したときの、ラインL3−4への出力
2を求めると、図25(f)のの様な波形になる。2
つの出力を色差信号として見たときには、出力1をB−
Y信号とすれば、出力2はR−Y信号に相当する。2つ
の色差信号は分離度も良好で、波形の中間点でクロスし
ている。
【0120】これらの波形図だけではエッジ強調効果が
あったかどうかがわからないので、ブロック3−1の装
置によるエッジ強調処理を行わないで直接ラインL1の
信号を復調した時の波形図を求めてみると、出力1,2
は各々図25(g)の及びの様な波形になる。図2
5(g)と図25(f)との波形図を比べてみると、図
25(f)に示す波形は明らかに急峻化されていること
がわかる。周波数特性上で両者を比較すると、図25
(g)の波形のスペクトルが図24(a)のようにな
るのに対して、図25(f)の波形のスペクトルは図
24(b)のようになる。この波形補正装置は、本来の
帯域外の周波数領域に側波帯成分を再生して、波形変化
部を急峻化するような働きをしている。
【0121】ここで、数36(数38)における増幅率
βの効果を見るために、β=1.25とやや大きめの値
にして出力1及び2を求めると、図25(h)の及び
の様な波形になる。β=1.25とした場合には、図
25(f)のβ=1の場合に比べて、さらに波形傾斜部
が急峻化されているのがわかる。しかし、僅かではある
が、プリシュート、オーバーシュート気味になってい
る。本発明の主旨から言うとβを余り大きな値にするこ
とは好ましいことではないが、従来技術との比較で言え
ば、プリシュート、オーバーシュートの量は問題になる
ような量では全然ない。何れにしても、最終的にはユー
ザの好みに合わせた最適なエッジ強調の設定ができるよ
うにしておくことが大切な事である。
【0122】次に、図20の入力ラインL1に図26
(a)に示す色信号を加えた場合について説明する。こ
の信号は図25(a)同様、変調波(色差信号)のエッ
ジの主成分が500kHzとなるようにフィルタリング
し、幅が3.5μsで振幅が1のパルスを2つ、π/2
の位相差で変調して得た色信号であるが、中央の時間基
準位置(t=0)に対して、右側を色副搬送波と同位相
のφ=0とし、左側をφ=−π/2とした例である。
【0123】図26(a)〜(h)は図25(a)〜
(h)と一対一に対応した、図20及び図21に示す装
置の各部の波形図である。変位値回路31−2の増幅率
βも同一の設定で、β=1である。図21のに示す実施
例の出力を見てみると、図26(f)の波形は図25
(f)の波形と全く同じである。また、図26(f)
の波形は図25(f)の波形と極性が反転している
点を除いて同一の波形になっている。このように、第3
実施例も、色信号のような変調された信号に対して直接
処理をしているのにもかかわらず、被変調波の包絡線の
変化部を急峻化できるだけなく、色差信号のような変調
波の波形変化部をも急峻化できるという、2重の効果を
もたらす。
【0124】次に、図20の入力ラインL1に図27
(a)のような色信号を加えてみる。この信号は図26
(a)同様、変調波(色差信号)のエッジの主成分がを
500kHzとなるようにフィルタリングし、幅が3.
5μsで振幅が1のパルスを2つ分、同位相(φ=0)
で変調して得た色信号であるが、中央の時間基準位置
(t=0)に対して、パルスの振幅が右側に対して、左
側がその半分になるようにした例である。図27(a)
〜(h)は図25(a)〜(h)と一対一に対応した、
図20及び図21に示す装置の各部の波形図である。変
位値回路31−2の増幅率βも同一の設定でβ=1であ
る。図21に示す装置の出力を見てみると、図27
(f)の波形は、エッジ強調処理をせず直接復調した
図27(g)の波形に比較して波形エッジが急峻化さ
れている。かつ、中央部(t=0)にある波形段差のと
ころも急峻化されていることがわかる。一方、図27
(f),(g)の波形は、出力が得られず零である。
このように、図27に示す波形は、振幅変化に対しても
正しく応答していることがわかる例である。
【0125】なお、図20では一例として、5つの等間
隔の信号列を扱う場合について説明したが、数30〜数
33を用いた基本動作の説明でも明かなように、一信号
列内の信号の数は、5個に限らず3つでもよいし、7個
でもよいし、さらに多くてもよい。しかし、色信号に関
して言うならば、3〜7個ぐらいがよい。
【0126】以上のように、第3実施例は、入力信号か
ら所定の一定時間々隔td を隔てた複数個の信号列を得
て、平均値や変位値などを用いてエッジ強調処理を行っ
ているが、時間々隔td を十分小さな値、例えば1/4
fscや1/8fscなどにすることにより、テレビジョン
の輝度信号やRGB信号などのベースバンド信号に対す
るエッジ強調処理を行うことができる。しかし、本実施
例が最も効果的に機能するのは色信号のような振幅変調
波に対してであり、前記の一定時間々隔td を搬送波の
一周期とすることにより、被変調波の振幅変化及び位相
変化等を検出し、被変調波の包絡線の振幅変化部を急峻
化でき、合わせて変調波の波形変化部をも急峻化でき
る。従って、第3実施例は、従来技術で必要であった復
調−エッジ強調−再変調という複雑なプロセスを経なく
ても、振幅変調波を処理でき、さらに、従来技術よりも
格段にエッジ強調性能が向上している。
【0127】なお、前記の時間々隔td は変調波の占有
周波数帯域と搬送波の周波数との関係で定まり、搬送波
周波数の値が変調波の帯域よりも十分に高い値である時
には、td の値を搬送波周期の整数倍に設定することが
できる。これは、搬送波周波数を標本化周波数に置き換
えて考え、ナイキストの定理をイメージすればわかりや
すい。
【0128】図21の評価システムにおける同期検波後
のLPFの特性を、図22ののようにしたのは、エッ
ジ強調後のスペクトルが、例えば図24(b)のように
なることを想定して、復調後の波形変化部に不要なリン
ギング等が生じない様に滑らかに急峻化するための配慮
であった。この配慮は、結果的に良好な配慮であった。
第3実施例も第1実施例とほぼ同様な効果を有する。
【0129】次に、第4実施例について説明する。この
第4実施例は、第3実施例に極性整合回路(第2実施例
の位相整合回路と同様な回路)を加えたものである。第
3実施例では、同極性の信号を抽出点として使用したが
(図23(a)参照)、第4実施例では、極性整合回路
により、逆の極性の信号も抽出点として使用している
(図33(a),(b)参照)。よって、第4実施例
は、原信号からより多くの抽出点が得られ、より細かく
精度のよいエッジ強調が行える。図28は第4実施例の
機能ブロック構成図であり、図29は第4実施例の具体
的な回路構成例を示す図である。図30は第4実施例の
評価システム構成例を示す図であり、図31は図28に
おける遅延回路及び極性整合回路を一般化した例を示す
図である。図32〜図36は動作説明図である。
【0130】以下の動作説明に際しては、便宜上、簡略
化した模擬的な表現法も採用している。また、具体的回
路例としてデジタル回路を挙げる場合でも、その動作説
明をわかり易くするため、その回路の信号波形をアナロ
グ波形として示すものとする。さらに、以下では一定時
間ずつ隔てた複数個の信号を使用しているが、これらの
信号に対して次式のような簡略化した表現法を用いるこ
とにする。
【0131】
【数39】
【0132】まず、図28の機能ブロック構成図を用い
て、第4実施例の基本動作を説明する。図28は5つの
機能ブロックで構成されている。41−1は遅延回路、
41−2は極性整合回路、41−3は平均値回路、41
−4は変位値回路、41−5は波形変換器である。な
お、以下の説明では便宜上、各回路自体の処理時間によ
る信号の遅れ、及びその遅れを単に補正するためだけに
通常用いられる遅延回路等は、説明上必要な場合を除い
て省略するものとする。動作波形図についても、各ブロ
ックでの処理に伴う遅延時間を省略し、各部の波形図の
時間軸を揃えて表示している。
【0133】ラインL1 に供給される入力信号は、ブロ
ック41−1の遅延回路において、所定の一定時間々隔
ずつ遅延した奇数個の信号列gn (n=−N〜N、N=
正の整数値)となる。ブロック41−2の極性整合回路
では、次式のように前記の信号列gn に各々係数値Cn
を乗算し、信号列xn を得ている。
【0134】
【数40】
【0135】式の信号列gn 、xn は各ブロックの入出
力信号名であり、時間tと共に変化する関数である。図
31は遅延回路41−1及び極性整合回路41−2の具
体的回路例である。図31において、D-N〜DN は遅延
回路41−1に相当し、それぞれ入力信号に一定の遅延
を与える遅延素子群である。W-N〜WN は極性整合回路
41−2に相当し、それぞれ入力gn を係数値Cn 倍し
た信号xn を出力する乗算器である。係数値Cn は入力
信号が色信号のような被変調波である時に、中央値g0
から搬送波の1/2周期、即ち半周期毎にその信号の極
性を反転し、中央値の極性に合わせる為のものであり、
係数値は1かまたは−1の値である。
【0136】入力信号からの抽出点を増やすために、遅
延回路41−1の遅延時間を短くして、遅延回路41−
1から出力される信号の間隔を短くすると、各信号の極
性が異なったものとなる。極性整合回路41−2は、こ
の場合でも、上記のように各信号の極性を中央値の信号
の極性に合わせることができる。よって、極性整合回路
を設けたことにより、第4実施例は、入力信号からより
多くの抽出点(より多くの情報)を得ることができるの
で、精度の高いエッジ強調処理を行うことができる。
【0137】図33(a)に示すような遅延回路出力g
n 、図33(b)に示すような極性整合回路出力xn に
対して、ラインL2 に出力される信号を図33(c)に
示すようなyn とする。平均値回路41−3では次式に
基づき、平均値mを求め、ている。
【0138】
【数41】
【0139】変位値回路41−4では、複数の信号列x
n (−N≦n≦N)と平均値mとの差の絶対値和の平均
から、次式の変位値sを求めている。
【0140】
【数42】
【0141】波形変換器41−5では次式に基づき、信
号y0 を求め、ラインL2 に出力する。
【0142】
【数43】
【0143】このように、本装置は、入力信号xn から
平均値mと変位値s、さらに、入力信号の中央値x0 と
平均値mとの差信号(x0 −m)を求め、次に、振幅が
変位値sで極性が差信号(x0 −m)から与えられる信
号sgn(x0 −m)sと、平均値mとの和を求め、波
形変化部を急峻化した出力信号y0 を得ている。
【0144】図28をさらに具体化した回路例が図29
である。図33(a)のg-3〜g3の様な7つの信号列
を、図33(b)のx-3〜x3 に変換し、図33(c)
のy0 を求める本装置を(図29に示すもの)を、図3
0に示す評価システムに組み込み、本装置の動作と効果
を説明する。図29において、ラインL1からの入力信
号を色信号とする。ブロック2−1〜2−6は、図28
の遅延回路41−1に相当し、その遅延時間td は次式
のように色副搬送波の1/2周期となる。
【0145】
【数44】
【0146】ブロック2−7〜2−13は図28の極性
整合回路41−2に相当する。ブロック2−15〜2−
21は減算器、ブロック2−22〜2−28は絶対値回
路、ブロック2−14、2−29は合成器、ブロック2
−30は符号器、ブロック2−31は乗算器そしてブロ
ック2−32は加算器である。ブロック2−14とブロ
ック2−18とにより平均値回路41−3が構成され
(ブロック2−18は変位値回路41−4と共用)、ブ
ロック2−15〜2−29により変位値回路41−4が
構成され、ブロック2−30〜2−32により波形変換
器41−5が構成されている。
【0147】図29の入力ラインL1には図35(a)
のような色信号が加えられる。この信号は、変調波(色
差信号)のエッジの主成分が500kHzとなるよう
に、図32の特性のようなLPF(低域濾波器)でフ
ィルタリングし、幅が3.5μsで振幅が1のパルスを
2つ、π/2の位相差で変調して得た信号である。中央
の時間基準位置(t=0)に対して、右側が色副搬送波
と同位相のφ=0であり、左側がφ=π/2である。ラ
インL1上の信号をg3 とすると、遅延回路2−1〜2
−6の出力はそれぞれg2 〜g-3である。g3 〜g-3の
各信号は次段の極性整合回路ブロック2−7〜2−13
で1または−1の係数値が乗算される。ブロック2−
8、2−10、2−12を通過する信号には係数値=1
が、そしてブロック2−7、2−9、2−11、2−1
3を通過する信号には係数値=−1が設定され、入力さ
れる信号と同極性または逆極性の信号x3 〜x-3が出力
される。
【0148】このような極性整合回路の機能は、入力信
号が振幅変調波であることに関連している。遅延回路の
出力g0 を基準にして考えると、信号が被変調波である
から、特に急激な位相の変化がなければ、搬送波の1/
2周期毎に位相即ち極性が逆になると言う単純な事実に
基づいて、他の信号(g3 〜g1 、g-1〜g-3)を中央
値(基準値)g0 と同位相になるような処理をしている
ことになる。この極性整合回路の動作は次式の様に表さ
れる。
【0149】
【数45】
【0150】次の合成器2−14でこれら7つの信号x
3 〜x-3が次式のように加算合成され、平均値mが求め
られる。
【0151】
【数46】
【0152】図35(b)が平均値mの波形図である。
減算器2−15〜2−21では、各々入力される信号x
n (−N≦n≦N)から平均値mが差し引かれ、次段の
絶対値回路2−22〜2−28で各々の差の振幅、即ち
絶対値が求められ、合成器2−29で次式のような変位
値sが求められる。
【0153】
【数47】
【0154】図35(c)がs0 (増幅率β=1の時の
s)の波形図である。合成器2−29には本来の合成機
能の外に、パラメータβによる増幅機能を持たせて、後
で述べるようにエッジ強調の度合いの調節に活用してい
る。このような合成器はディジタル回路の場合は加算器
と増幅率を調節するテーブルルックアップ方式によるR
OMなどで容易に実現できる。一方、減算器2−18の
出力波形(x0 −m)は図35(d)のようになるが、
符号器2−30で次式の処理が行われ、
【0155】
【数48】
【0156】乗算器2−31で変位値sとの間で積がと
られ、その後、加算器2−32で平均値mと加算され、
波形補正装置の出力ラインL2にy0 として出力され
る。このy0 は結果的に次式で表される。
【0157】
【数49】
【0158】図35(e)は、上式でβ=1、即ち本来
の変位値s0 と同じ大きさの値を変位値sとした時の出
力信号y0 の波形図であるが、色信号の包絡線の振幅変
化部が明らかに急峻化されていることがわかる。この
時、変調波である色差信号がどのようになっているかを
調べるために、色復調回路を含めた図30に示す評価シ
ステムを組んでみることにする。
【0159】図30において、ブロック3−1は図2
8、即ち図29に示す波形補正装置である。ブロック3
−2、3−3は同期検波器に相当する乗算器であり、各
々入力ラインL3−1、L3−2から色副搬送波に対し
て位相φ=0、及びπ/2の正弦波が加えられている。
ブロック3−4と3−5とは図32の特性のように0
〜4MHzで100%ロールオフとなるようなLPFで
ある。
【0160】ラインL2からの信号を乗算器3−2とL
PF3−4とを通したときに、ラインL3−3から得ら
れる出力1を求めると、図35(f)のの様な波形に
なる。一方、ラインL2からの信号を乗算器3−3とL
PF3−5とを通したときに、ラインL3−4から得ら
れる出力2を求めると、図35(f)のの様な波形に
なる。色差信号として見たときには、出力1をB−Y信
号とすれば、出力2はR−Y信号に相当する。2つの色
差信号は分離度も良好で、波形の中間点でクロスしてい
る。
【0161】これらの波形図だけではエッジ強調効果が
あったかどうかがわからないので、エッジ強調処理を行
わないで直接ラインL1の信号を復調した時の波形図を
求めてみると、出力1及び2は各々図35(g)の及
びの様な波形になる。図35(g)と図35(f)の
波形図を比べてみると、図35(f)の波形は明らかに
急峻化されていることがわかる。周波数特性上で両者を
比較すると、図35(g)の波形のスペクトルが図3
4(a)のようになるのに対して、図35(f)の波形
のスペクトルは図34(b)のようになる。波形補正
装置は本来の帯域外の周波数領域に側波帯成分を再生し
て波形変化部を急峻化するような働きをしていることに
なる。
【0162】数47(数49)における増幅率βの効果
を見るために、β=1.25とやや大きめの値にして出
力1及び2を求めると、図35(h)の及びの様な
波形になる。図35(f)のβ=1の場合に比べて、さ
らに波形傾斜部が急峻化されていることがわかる。しか
し、僅かではあるが、プリシュート、オーバーシュート
気味になっている。よって、本発明の主旨から言うとβ
を余り大きな値にすることは好ましいことではないが、
従来技術との比較で言えば、プリシュート、オーバーシ
ュートの量は問題になるような量では全然ない。何れに
しても、コストとパフォーマンスとを考慮して出来るだ
け簡単な回路構成を心がけながら、ユーザの好みに合わ
せた最適なエッジ強調の設定ができるようにしておくこ
とも大切なことである。
【0163】次に図29の入力ラインL1に図36
(a)に示す色信号を加えてみる。この信号は図35
(a)同様、変調波(色差信号)のエッジの主成分が5
00kHzとなるようにフィルタリングし、幅が3.5
μsで振幅が1のパルスを2つ、π/2の位相差で変調
して得た色信号であるが、中央の時間基準位置(t=
0)に対して、右側を色副搬送波と同位相のφ=0と
し、左側をφ=−π/2とした例である。
【0164】図36(a)〜(h)は図35(a)〜
(h)と一対一に対応した、図29及び図30の各部の
波形図である。変位値回路の増幅率も同一の設定でβ=
1である。図30の評価システムの出力を波形図で見て
みると、図36(f)の波形は図35(f)の波形
と全く同じであり、図36(f)の波形は図35
(f)の波形と極性が反転している点を除いて同一の
波形になっている。このように、本実施例による波形補
正装置は、色信号のような変調された信号を直接処理を
しているのにもかかわらず、被変調波の包絡線の振幅を
急峻化させるだけでなく、色差信号のような変調波の波
形変化部をも急峻化させてしまうという、2重の効果を
もたらす。
【0165】図29の例では入力信号から遅延回路によ
って、7つの信号を得てエッジ強調を行っているが、こ
れ以外の個数の信号を用いることも可能である。しか
し、当所での検討によれば、色信号に対する処理を行う
場合には、用いる信号の個数は5〜9個ぐらいが妥当で
あった。また、数40に示すように、極性整合回路の係
数の与え方を搬送波の周期を考慮して、−1か1のどち
らかに設定するとしてきたが、これまでの説明からわか
るように、他の設定も可能である。例えば、図29にお
いて、ブロック2−8と2−12の係数設定を0とし、
遅延回路出力g-3、g-1、g0 、g1 、g3 から、次式
のように遅延回路出力x-3、x-1、x0 、x1 、x3 を
得て、
【0166】
【数50】
【0167】数41〜数43に対応した次式の数51〜
数53の処理手順に従い、最終出力y0 を求めることも
できる。
【0168】
【数51】
【0169】
【数52】
【0170】
【数53】
【0171】この場合、図29の減算器2−16と2−
20、絶対値回路2−23と2−27が省略でき、回路
が簡略化できる。そのぶん波形変化部の急峻化の度合い
は弱くなるが、変位値回路での増幅率βを大きくするこ
とである程度カバーできる。高性能化か、回路の簡略化
かは、コストと性能のバランスを考慮して決めることが
らである。
【0172】以上の如く、第4実施例が最も効果的に働
くのは、振幅変調波に対してである。前記の一定時間々
隔td を搬送波の1/2周期として、本実施例は、被変
調波の振幅変化及び位相の変化等を検出し、被変調波の
包絡線の振幅変化部を急峻化でき、合わせて変調波の波
形変化部をも急峻化できる。従って、第4実施例は、従
来技術で必要であった復調−エッジ強調−再変調という
複雑なプロセスを経なくても、振幅変調波を処理でき、
さらに、従来技術よりも格段にエッジ強調性能が向上し
ている。なお、前記の一定時間々隔td は変調波と搬送
波との相対関係で定まり、変調波の占有周波数帯域に対
して搬送波の周波数が十分に大きいなど、余裕がある場
合には搬送波の1/2周期の整数倍の値をtd とするこ
とができる。これは搬送波を標本化パルス、変調波を標
本化される信号に置き換えた時の、ナイキスト条件のよ
うなものである。
【0173】また、図30の評価システムにおける同期
検波後のLPFの特性を図32ののようにしたのは、
エッジ強調後のスペクトルが例えば図34(b)のよう
になることを想定して、復調後の波形変化部に不要なリ
ンギング等が生じない様に滑らかに急峻化するための配
慮であったが、この配慮は、実際にも良好な結果をもた
らした。この第4実施例も第3実施例と同様の効果を有
する。
【0174】
【発明の効果】以上の通り本発明の波形補正装置は、以
下の効果を有する。 (イ)エッジ強調を、入力信号の傾斜部分の略略中点位
置に波形段差を適格に付加することにより行い、その結
果、入力信号の有する周波数帯域外の周波数成分が付加
された出力信号が得られ、輪郭が強調される。 (ロ)従来の輪郭補正のようなプリシュート、オーバー
シュートなどの原信号の振幅を越えたエッジ強調に対
し、本装置のエッジ強調処理は、原信号の振幅内の振幅
変化に極力押え込むことができる処理である。従って、
この波形補正装置を組込んだ機器を、デジタル回路で構
成した場合でもオーバーフローの問題が少なく、その機
器は良好な画質改善が行える。
【0175】(ハ)入力信号に対するエッジ強調の度合
は、入力信号の含有周波数に依存し、振幅情報と位相情
報とを含めて入力信号と完全な相関関係がある。また、
このエッジ強調成分は波形変化部を滑らかに急峻化させ
る。従って、エッジ強調処理後の画質は観賞者に対して
違和感を与えることなく、この波形補正装置は自然な形
で鮮鋭度及び解像度の向上感を抱かせることができる。 (ニ)色信号のような振幅変調された入力信号に対して
は特に有効に働き、被変調波の包絡線の振幅変化部を急
峻化させると同時に、変調波の波形変化部をも急峻化さ
せるという2重の効果を発揮し、コストパフォーマンス
に優れている。
【0176】(ホ)本発明の波形補正装置における各構
成要素は、市販のIC等の汎用部品を用いて、簡単な回
路構成で実現できる。よって、この波形補正装置は、低
コストで容易に製造でき、幅広い用途を有しているので
工業上有効、有益である。 (ヘ)変位値回路は、標準偏差値回路のような2乗回路
が必要でないので、簡略な回路構成でよく、変位値回路
を用いた場合には、標準偏差値回路を用いた場合に比べ
てより一層低コスト化が図れる。一方、エッジ強調処理
の精度を重視する場合には、性能的に優れている標準偏
差値回路を用いればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の機能ブロック構成図である。
【図2】第1実施例の具体的な回路構成例を示す図であ
る。
【図3】第1実施例の評価システム例を示す図である。
【図4】第1実施例の動作説明図である。
【図5】第1実施例の動作説明図である。
【図6】第1実施例の動作説明図である。
【図7】第1実施例の動作説明図である。
【図8】第1実施例の動作説明図である。
【図9】第2実施例の機能ブロック構成図である。
【図10】第2実施例の具体的な回路構成例を示す図で
ある。
【図11】第2実施例の評価システム例を示す図であ
る。
【図12】第2実施例の遅延回路及び位相整合回路の構
成例を示す図である。
【図13】第2実施例の動作説明図である。
【図14】第2実施例の動作説明図である。
【図15】第2実施例の動作説明図である。
【図16】第2実施例の動作説明図である。
【図17】第2実施例の動作説明図である。
【図18】第2実施例の動作説明図である。
【図19】第3実施例の機能ブロック構成図である。
【図20】第3実施例の具体的な回路構成例を示す図で
ある。
【図21】第3実施例の評価システム例を示す図であ
る。
【図22】第3実施例の動作説明図である。
【図23】第3実施例の動作説明図である。
【図24】第3実施例の動作説明図である。
【図25】第3実施例の動作説明図である。
【図26】第3実施例の動作説明図である。
【図27】第3実施例の動作説明図である。
【図28】第4実施例の機能ブロック構成図である。
【図29】第4実施例の具体的な回路構成例を示す図で
ある。
【図30】第4実施例の評価システム例を示す図であ
る。
【図31】第4実施例の遅延回路及び極性整合回路の構
成例を示す図である。
【図32】第4実施例の動作説明図である。
【図33】第4実施例の動作説明図である。
【図34】第4実施例の動作説明図である。
【図35】第4実施例の動作説明図である。
【図36】第4実施例の動作説明図である。
【符号の説明】
1−1,21−3,31−1,41−3 平均値回路 1−2,21−4 標準偏差値回路 1−3,21−5,31−3,41−5 波形変換器 1−4,21−1,31−4,41−1 遅延回路 31−2,41−4 変位値回路 21−2 位相整合回路 41−2 極性整合回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号である第1の信号から、所定の一
    定時間間隔ごとに信号が配置された信号列を得て第2の
    信号として出力する遅延回路と、 前記第2の信号の平均値を求めて第3の信号として出力
    する平均値回路と、 前記第2及び第3の信号から標準偏差値を求めて第4の
    信号として出力する標準偏差値回路と、 前記第2の信号に含まれる前記一定時間間隔ごとに配置
    された信号の中央値と、前記第3の信号との差を求めて
    第5の信号として出力する減算回路と、 前記第3、第4、及び第5の信号が供給され、前記第4
    の信号から求めた振幅値と、前記第5の信号から求めた
    極性と、前記第3の信号の値とにより第6の信号を得て
    出力信号とする波形変換回路とより構成し、 前記入力信号の振幅変化部を急峻化させ、エッジ強調を
    行うことを特徴とする波形補正装置。
  2. 【請求項2】入力信号である第1の信号から、所定の一
    定時間間隔ごとに信号が配置された信号列を得て第2の
    信号として出力する遅延回路と、 前記第2の信号の平均値を求めて第3の信号として出力
    する平均値回路と、 前記第2の信号から前記第3の信号を減算して得られる
    差の振幅値を平均し変位値を求めて第4の信号として出
    力する変位値回路と、 前記第2の信号に含まれる前記一定時間間隔ごとに配置
    された信号の中央値と、前記第3の信号との差を求めて
    第5の信号として出力する減算回路と、 前記第3、第4、及び第5の信号が供給され、前記第4
    の信号から求めた振幅値と、前記第5の信号から求めた
    極性と、前記第3の信号の値とにより第6の信号を得て
    出力信号とする波形変換回路とより構成し、 前記入力信号の振幅変化部を急峻化させ、エッジ強調を
    行うことを特徴とする波形補正装置。
JP4035595A 1992-01-27 1992-01-27 波形補正装置 Pending JPH05207336A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08317255A (ja) * 1995-05-19 1996-11-29 Nec Corp 画質改善方法および画質改善装置

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JPH08317255A (ja) * 1995-05-19 1996-11-29 Nec Corp 画質改善方法および画質改善装置

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