JPH0520666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は各種機械装置の完成品あるいはそれら
の部品を大型コンテナに収容して輸送する場合に
用いる枠組み式の梱包箱に関するものである。

〔従来の技術〕

荷受側に屋内保管できる場所がある場合は、組
立て・梱包・解梱が簡単で且つ輸送コストを低減
できる枠組み式の梱包箱がよく用いられている。

上記の梱包箱は、方形底板と一対の側枠部材と
一対のつま枠部材から成り、必要に応じて天部材
を加え、それらをもつて６面体に組立てる構成で
ある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが上記従来の梱包箱は、方形底板に対す
る側枠部材およびつま枠部材の組付け固定、さら
に側枠部材とつま枠部材どうしの連結固定を、上
下各４箇所でボルト締めしているので、１人では
組立てが難しく、ボルト・ナツトのための回し工
具を必要とし時間もかかる。

本考案は上記従来の枠組み式梱包箱における上
記の問題点に鑑み、１人で簡単に組立て分解で
き、回し工具も必要としない低コストの枠組み式
の梱包箱を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記の目的を達成するために、方形底
板と１対の側部材と１対のつま部材とで６面体に
組立てる梱包箱において、方形底板の４隅に側部
材のコーナ支柱の下端を差込む受筒を設け、側部
材を１対のコーナ支柱とその上端間をつなぐ上か
まちと剣桟とを一体結合して形成し、つま部材を
上かまちと交差剣桟とを一体結合して形成し、つ
ま部材の上かまちの両端に下向きピン、側部材の
上かまちの両端に、上記つま部材の下向きピンが
入る穴をそれぞれ設け、コーナ支柱受筒のつま面
側とコーナ支柱の下端部のつま面側とつま部材の
面剣桟の下端部の対応位置にピン通し穴を設け、
上記コーナ支柱受筒・コーナ支柱下端部および剣
桟下端部の各穴に共通に挿通するピンと、そのピ
ンに挿脱する抜止め部品とを備えたものである。

〔作用〕

方形底板の対向２辺に側部材を、各コーナ支柱
の下端を受筒に差込むことによつてたて込む。こ
のときコーナ支柱の下端部のピン通し穴と受筒の
ピン通し穴とが合致する。

次につま面側につま部材を配置して、そのつま
部材の下向きピンを側部材の穴にはめる。そうす
ると剣桟の下端部の穴が前記コーナ支柱受筒のピ
ン通し穴に重なる。

そして上記コーナ支柱・受筒・剣桟の穴にピン
を挿通し、そのピンに抜止め部品をはめて梱包箱
の組立てを終わる。解梱は上記と反対の順序で行
う。

梱包する荷は、方形底板にあらかじめ載置固定
しておく、あるいは両側部材をたて込んだ後、つ
ま側から荷を入れる等任意である。

方形底板の下にフオークリフトトラツクのフオ
ークを差込んで抱え上げ、移動する。あるいは方
形底板の下にロープを掛け回してクレーンで吊り
上げ、移動する。また梱包箱どうし積重ねるもの
である。

〔実施例〕

本考案梱包箱の一実施例を図面について説明す
ると、１は方形底板で、平行に並ぶ複数本のすり
材１Ａの上にヘツダ１Ｂ、滑材１Ｃ、桟１Ｄ、板
１Ｅ等を渡して溶接結合している。

２は門形に形成された側部材で、一対のコーナ
支柱２Ａ，２Ａの上端間を上かまち２Ｂで溶接結
合すると共に少なくとも１本の剣桟２Ｃを溶接し
て取付けている。この側部材２は同一のものを２
個用意している。

前記方形底板１の４隅に、側部材２の各コーナ
支柱２Ａの下端を差込む受筒３が溶接によつて固
定されている。

４は「又」の字形に形成されたつま部材で、上
かまち４Ａの下に剣桟４Ｂが交差状に溶接で取付
けられており、上かまち４Ａの両端には下向きの
ピン５が溶接されている。このつま部材４も、同
一のものを２個用意している。

上記つま部材４の下向きピン５が入る穴６が側
部材２の上かまち２Ｂの両端上面に開いている。

コーナ支柱２Ａの下端部およびコーナ支柱受筒
３の各つま面側の対応位置に、ピン通し穴７，８
が開いている。更につま部材４の両剣桟４Ｂの下
端部にも、上記コーナ支柱受筒３の穴８と合致す
るピン通し穴９が開いている。

そして上記ピン通し穴７，８，９に共通に挿通
されるピン１０と、そのピン１０にはめる松葉ピ
ン１１が用意されている。

上記穴７，８，９に挿通するピン１０はあらか
じめ、コーナ支柱２Ａの穴７に通して支持させて
おく。松葉ピン１１に代えてクリツプその他の抜
止め部品を用意することもある。

側部材２のコーナ支柱２Ａの下端を方形底板１
のコーナ支柱受筒３に差込むと側部材２が自立す
る。

方形底板１の対向２辺に側部材２，２をたて込
んだ状態において、つま部材４をつま面に配置し
て下向きピン５を第３図・第４図のように側部材
２の上面の穴６にはめると、側部材２およびつま
部材４の上かまち２Ｂ，４Ａどうしが結合され
る。すなわち箱の天面の４辺が固定する。

そして各コーナ支柱２Ａの下端において合致し
ているピン通し穴７，８，９に、第５図に示すよ
うにピン１０を挿通し、剣桟４Ｂの外側に突き出
たピン１０の先端部に松葉ピン１１をはめること
により、第１図に示す枠組み式の梱包箱が組上が
る。

天面にはふたをすることがあるが、その場合必
要により天面中央に１乃至数本の桟１２を渡すこ
とがある。

〔考案の効果〕

本考案の梱包箱は上記のようにたて込み式枠組
み構成であると共に、各面部材相互はピン結合で
あるから、インパクトレンチその他の回し工具な
しで、１人で短時間に組立てられ、解梱も簡単で
あり、梱包輸送コストを低減する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案梱包箱の組上がつた状態の斜視
図、第２図は分解斜視図、第３図は側部材とつま
部材の上かまちどうしの結合部の拡大平面図、第
４図は第３図Ａ−Ａ線に沿う縦断正面図、第５図
は方形底板と側部材とつま部材の結合部の拡大縦
断正面図。 １は方形底板、２は側部材、２Ａはコーナ支
柱、２Ｂは上かまち、２Ｃは剣桟、３はコーナ支
柱受筒、４はつま部材、４Ａは上かまち、４Ｂは
剣桟、５は下向きピン、６，７，８，９はピン通
し穴、１０はピン、１１は抜止め部品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形底板と一対の側部材と一対のつま部材とで
   ６面体に組立てる梱包箱において、方形底板の４
   隅に側部材のコーナ支柱の下端が差込まれる受筒
   を有し、側部材は、１対のコーナ支柱とその上端
   間をつなぐ上かまちと剣桟とを一体結合して成
   り、つま部材は上かまちと交差剣桟とを一体結合
   して成り、つま部材の上かまちの両端に下向きピ
   ン、側部材の上かまちの両端に、上記つま部材の
   下向きピンが入る穴をそれぞれ有し、コーナ支柱
   受筒のつま面側とコーナ支柱の下端部のつま面側
   とつま部材の両剣桟の下端部の対応位置にピン通
   し穴を有し、上記コーナ支柱受筒・コーナ支柱下
   端部および剣桟下端部の各穴に共通に挿通するピ
   ンと、そのピンに挿脱する抜止め部品とを備えて
   いる梱包箱。