JPH0520539A - 電子式キヤツシユレジスタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】取扱金額に応じてドロワの開放状態を切り換え
ることにより、防犯上の安全性を向上する。 【構成】取扱金額が高額である場合にはドロワ２を全開
にして硬貨収納部３および紙幣収納部４を露出し、取扱
金額が低額である場合にはドロワ２を半開状態にして硬
貨収納部３のみが外部に露出するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、現金を金種毎に個別
に収納するドロワを備えた電子式キャッシュレジスタに
関し、特にドロワの開閉制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】店舗における金銭出納処理を登録する電
子式キャッシュレジスタでは、出納処理に係る現金をド
ロワ内に収納する。このドロワは内部において現金をそ
の金種毎に個別に収納するようにされており、預かり金
額キーや合計キー等の操作により本体から露出し、現金
収納部が開放されることによって現金の出納が可能にな
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子式キャッシュレジスタでは、所定のキー操作により
ドロワの現金収納部の全面が開放され、ドロワ内に収納
されている全ての現金が露出することになる。このた
め、硬貨のみによる比較的低額の現金の出納処理を行う
場合にもドロワ内に収納されている紙幣等の高額の現金
が露出してしまい、防犯上の安全性に欠けるという問題
があった。

【０００４】この発明の目的は、取扱金額に応じてドロ
ワの開放部分を切り換えることにより、低額の出納処理
時に紙幣等の高額の現金が露出することのないように
し、防犯上の安全性を向上することができる電子式キャ
ッシュレジスタを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の電子式キャッ
シュレジスタは、現金を金種毎に個別に収納し、所定の
操作により開閉されるドロワを備えた電子式キャッシュ
レジスタにおいて、取扱金額に対応するドロワの収納部
分を開放する開放部分切換手段を設けたことを特徴とす
る。

【０００６】

【作用】この発明においては、現金の出納処理における
取扱金額に応じて開放される収納部分が切り換えられ
る。したがって、低額の現金の出納処理時には高額の現
金を収納する収納部分が開放されることがなく、紙幣等
の高額の現金が外部に露出することがない。

【０００７】

【実施例】図１は、この発明の実施例である電子式キャ
ッシュレジスタの外観図であり、同図（Ａ）はドロワの
全開状態を示し、同図（Ｂ）はドロワの半開状態を示し
ている。電子式キャッシュレジスタ１の本体の操作面８
には、複数のキーを備えた操作パネル５が設けられてい
る。また、操作面８の上部にはレシートを印字するプリ
ンタ６が備えられている。さらに、上面にはディスプレ
イ７が設けられており、出納金額等を表示する。この電
子式キャッシュレジスタ１の下部にドロワ２が開閉自在
にされている。ドロワ２の内部には手前側に硬貨収納部
３が構成され、後方に紙幣収納部４が形成されている。
ドロワ２の半開状態では硬貨収納部３のみが外部に露出
し、ドロワ２が全開にされた際に紙幣収納部４が硬貨収
納部３とともに露出する。

【０００８】図２は、上記電子式キャッシュレジスタの
制御部のブロック図である。ＣＰＵ１１には内部バス１
２によりＲＯＭ１３およびＲＡＭ１４が接続されてお
り、インタフェイス１５，２０を介してフロッピィディ
スクドライバ２１、プリンタ６、キーコントローラ２
２、スキャナ２３およびソレノイドドライバ２４，２５
が接続されている。フロッピィディスクドライバ２１は
ＰＯＳに用いられるデータをフロッピィディスクに格納
する。。キーコントローラ２２にはキーパネル５が接続
されており、キーパネル５の操作内容がキーコントロー
ラ２２からＣＰＵ１１に入力される。スキャナ２３は商
品に貼付されたバーコードを読み取り、その商品データ
をＣＰＵ１１に入力する。

【０００９】ソレノイドドライバ２４，２５にはそれぞ
れオープンソレノイド２６およびストッパソレノイド２
７が接続されている。オープンソレノイド２６は、ドロ
ワ２を前方に突出させて現金収納部を開放するためのも
のであり、ストッパソレノイド２７はドロワ２の露出時
における停止位置を規定するためのものである。すなわ
ち、図３に示すようにドロワ２にはガイド３１を介して
スプリング３２の弾性力が作用している。このスプリン
グ３２は一端において固定部材３３により電子式キャッ
シュレジスタ１の内部に固定されており、他端はガイド
３１に当接している。オープンソレノイド２６のアクチ
ュエータ２６ａはガイド３１の後端に設けられたストッ
パ３４に係合している。オープンソレノイド２６が駆動
されてアクチュエータ２６ａが矢印Ａ方向に移動する
と、アクチュエータ２６ａはストッパ３４に係合しなく
なり、ガイド３１はスプリング３２の矢印Ｂ方向の弾性
力により前方に移動する。このガイド３１の前方への移
動によりドロワ２が電子式キャッシュレジスタ１の本体
から外部に露出する。

【００１０】ストッパソレノイド２７がオフされている
状態ではストッパソレノイド２７のアクチュエータ２７
ａは図中実線で示す位置にあり、ガイド３１と共に前方
に移動してきたストッパ３４に当接する。これによって
ガイド３１の前方方向への移動は規制され、ドロワ２は
中間位置で前方への突出を停止する。一方、ストッパソ
レノイド２７が駆動されると、アクチュエータ２７ａは
矢印Ａ方向に移動し、ストッパ３４との当接が解除され
る。これによってストッパ３４はアクチュエータ２７ａ
の位置を越えてガイド３１とともに前方に移動し、ドロ
ワ２は全開状態にされる。

【００１１】このストッパソレノイド２７の設置位置
は、電子式キャッシュレジスタ１においてドロワ２が図
１（Ｂ）に示すように硬貨収納部３のみが露出する位置
にされている。したがって、ドロワ２の開放時にオープ
ンソレノイド２６のみが駆動され、ストッパソレノイド
２７が駆動されなかった場合にはアクチュエータ２７ａ
とストッパ３４との当接によりドロワ２は図１（Ｂ）に
示す半開状態とになる。

【００１２】また、オープンソレノイド２６とストッパ
ソレノイド２７との両方が駆動された場合にはストッパ
３４はアクチュエータ２７ａに当接せず、ドロワ２は図
１（Ａ）に示す全開状態となる。

【００１３】なお、オープンソレノイド２６およびスト
ッパソレノイド２７は電子式キャッシュレジスタ１内に
おいて適当なスペースに設置される。この場合に、アク
チュエータ２６ａ，２７ａは適宜リンク機構等を介して
オープンソレノイド２６およびストッパソレノイド２７
の動作が伝達されるようにすることができる。

【００１４】図４は、上記電子式キャッシュレジスタの
制御部の処理手順を示すフローチャートである。キーパ
ネル５の操作またはスキャナ２３の読み取りにより商品
の金額が入力されると（ｎ１）、入力された金額を読み
取り（ｎ２）、連続的に入力された金額を加算していく
（ｎ３）。この後、合計キーが操作されると加算金額を
基準金額と比較し（ｎ４，ｎ５）、加算金額が基準値以
上の高額である場合にはオープンソレノイド２６および
ストッパソレノイド２７の両方を駆動してドロワ２を図
１（Ａ）に示す全開状態にする（ｎ６→ｎ７）。一方、
加算金額が基準金額より低額である場合にはオープンソ
レノイド２６のみを駆動し、ドロワ２を図１（Ｂ）に示
す半開状態にする（ｎ６→ｎ８）。以上の処理により、
購入商品の加算金額、すなわち入金処理における取扱金
額が高額である場合にはドロワ２が全開され、低額であ
る場合にはドロワ２が半開状態にされる。したがって、
ｎ５において加算金額と比較される基準金額として千円
を設定すると、取扱金額が硬貨のみによって賄われる場
合にはドロワ２が半開状態にされて硬貨収納部３のみが
外部に露出し、紙幣収納部４内に収納された紙幣が外部
に露出することがない。以上の処理においてｎ６〜ｎ８
の処理がこの発明の開放部分切換手段に相当する。

【００１５】なお、取扱金額が低額である場合にも顧客
が紙幣により支払いを行う場合があるが、キーパネル５
に全開キーを設けるとともに、この全開キーが操作され
た時にストッパソレノイド２７を駆動してドロワ２が全
開にされるようにすることにより、このような場合にも
対処できる。

【００１６】また、顧客の支払い金額が入力される場合
には、商品の合計金額でなくこの支払い金額を基準金額
と比較し、支払い金額が高額であるか低額であるかに応
じてドロワ２を全開にするか半開にするかを決定するよ
うにしてもよい。

【００１７】さらに、図５に示すように、電子式キャッ
シュレジスタ１に別体の現金収納装置４１を接続し、電
子式キャッシュレジスタ１の本体に設けられたドロワ２
に硬貨収納部３のみを構成し、現金収納装置４１のドロ
ワ４２の内部に紙幣収納部４３のみを構成するようにし
た場合には、取扱金額と基準金額との比較結果にしたが
ってドロワ２またはドロワ４２のいずれかを全開にする
ことにより、この発明を実施することができる。

【００１８】加えて、ドロワ２の内部が収納金額に応じ
て三分割以上にされている場合には取扱金額を各収納金
額と比較し、その比較結果に応じてドロワの開閉状態を
三種類以上に設定することもできる。

【００１９】

【発明の効果】この発明によれば、取扱金額に応じてド
ロワの開閉状態を切り換えることにより、取扱金額が比
較的低額である場合に高額の現金が外部に露出すること
がなく、防犯上の安全性を向上することができる利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例である電子式キャッシュレジ
スタにおけるドロワの開閉状態を示す外観図である。

【図２】同電子式キャッシュレジスタの制御部のブロッ
ク図である。

【図３】同電子式キャッシュレジスタにおけるドロワの
開閉機構を示す模式図である。

【図４】同電子式キャッシュレジスタの制御部の処理手
順を示すフローチャートである。

【図５】この発明の別の実施例に係る電子式キャッシュ
レジスタにおけるドロワの開放状態を示す外観図であ
る。

【符号の説明】

１−電子式キャッシュレジスタ ２−ドロワ ３−硬貨収納部 ４−紙幣収納部 ２６−オープンソレノイド ２７−ストッパソレノイド

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】現金を金種毎に個別に収納し、所定の操作
   により開閉されるドロワを備えた電子式キャッシュレジ
   スタにおいて、取扱金額に対応するドロワの収納部分を
   開放する開放部分切換手段を設けたことを特徴とする電
   子式キャッシュレジスタ。