JP4055117B2 - Posシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、小売店などで利用され、買い上げ商品の登録と代金の精算とを行うPOSレジスタPRに係り、特に、扱者毎に現金管理を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
扱者毎に現金管理を行う小売店では、扱者毎に専用のドロアーを持たせ、レジをオープンする際に、各自のドロアーをセットするとともに、扱者番号を入力させることで、レジの操作が可能となり、扱者毎に現金データを集計できるようになる。
また、扱者がレジ業務を終了する場合、又は他の扱者と交代する場合には、レジを一旦クローズさせる必要があるが、その際、ドロアー内の現金を金種毎に数えて入力する在高申告を必須要項とすることにより、実現金在高の入力を必ず行うようにしている。
このように、実現金在高の入力を行った場合、従来のレジでは、理論現金在高と実現金在高とが比較記載されているクローズレポートが自動的に出力されるため、扱者はこのクローズレポートを確認することにより、違算の有無を簡単に確認することができる上、また、出力されたクローズレポートと、自己のドロアーを事務所に持参することにより、ドロアーを個別に保管することも可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、扱者がしばらく休憩するような場合に、上述したようなクローズ操作を行ってしまうと、在高申告が必要となり作業が面倒である。
そこで、特許第2501478号公報に開示されているように、休憩の際には、休憩キーを操作するような仕様にすれば、上記在高申告が不要となり便利である。しかし、この場合、同じ扱者でない限り、レジを再オープンできないため、同一扱者が休憩から戻るまでの間は、そのレジが使用不可となってしまい、不都合である。また、扱者が他のレジに移動する場合には、レジを一旦クローズ操作し、その都度、在高申告を行わなければならないため、非常に面倒であり、労力を要する。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、クローズ操作の際に在高申告を不要とすることにより扱者の労力を軽減し、且つ、扱者毎に、現金管理を正確に行うことが可能なPOSシステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、扱者識別情報の入力と共にオープン操作がされた場合に、商品の登録と代金の精算とを行い、理論現金在高情報を扱者毎に集計して出力できるPOSシステムであって、レジ操作を禁止する第1のクローズ操作手段と、レジ操作を禁止し、在高申告と共に行われる第2のクローズ操作手段とを具備するPOSシステムを提供する。
【0006】
この発明によれば、扱者が一時休憩などを取るために操作するための第1のクローズ操作手段(図9における一時終了のタッチキー)と、本日のレジ業務を終了する際に操作する第2のクローズ操作手段(図9における本日の終了キー)とを備え、一時終了キーが操作された場合には、レジ操作を禁止し、一方、本日の終了キーが操作された場合には、レジ操作を禁止するとともに、在高申告の要求を行う。
【0007】
また、本発明は、扱者識別情報の入力と共にオープン操作がされた場合に、商品の登録と代金の精算とを行い集計装置へ送信するPOS端末と、各POS端末から受信した理論現金在高情報を扱者毎に集計する集計装置とからなるPOSシステムであって、前記集計装置は、前記POS端末からオープン操作の際に入力される扱者識別情報を受信すると、受信した扱者識別情報に該当する理論現金在高情報を前記集計結果から取得し、前記POS端末へ送信するPOSシステムを提供する。
【0008】
また、上記記載の発明において、前記POS端末は、レジ操作を禁止し、在高申告と共に行われる第2のクローズ操作手段と、該第2のクローズ手段が操作された場合に、理論現金在高と在高申告された在高とを比較印字したクローズレポートを出力するクローズレポート出力手段とを具備することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るPOSシステムのシステム構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明のPOS端末として機能するPOSレジスタPRと、本発明の集計装置として機能するストアコントローラSCは、互いにLANを介して接続されており、LANを介して互いにデータの交信可能となっている。
上記POSレジスタPRは、小売店の売り場において、顧客が購入する商品の精算を行うチェックアウト場に設置されており、それぞれバーコードリーダを備え、これによって精算を行う。
また、ストアコントローラSCは、データの集計や会計処理などといった事務処理や、このデータに基づいて仕入れ量や生産・加工量などに関する意志決定が行われるエリア(例えば、オフィス)に設置され、商品登録に係る各種ファイルや、商品の加工・生産に係る各種ファイル(例えば、商品実績ファイル等)を保持している。
そして、上記構成において、上記ストアコントローラSCが保持している商品ファイルを、LANを介して各POSレジスタPRへ送信することにより、各POSレジスタPRは商品ファイルを取得することができる。
【0010】
次に、図2に上記POSレジスタPRの外観を示す。
図2において、符号1はレシート発行口で、奥にレシート、ジャーナル印字部がある。符号2は操作部で、テンキー、各種締めキー、締めキー以外のドロアーを開放する機能のあるキー(入金、支払、釣準備、売上げ回収、ドロアー開放等のキー)、商品登録に関する各キー等がある。符号3は液晶タッチパネルで、表示を見ながらタッチすることによって、登録モードや設定モード、訓練モード、実績加算をマイナス方向に行う訂正モード等のモード切り換えやプリセットキーによる商品登録や、各種ファイル設定等を行うことができる。符号4は客側表示部で、お客に対して買い上げ金額、釣り銭の金額等を表示する。
【0011】
符号5はPOSレジスタPRに接続されたカードリーダライタであり、プリペイドカードを挿入した状態で、対応する会計キーを操作すると、このお客の支払額分をプリペイドカードにより精算することができる。符号6はPOSレジスタPRの下に置かれ、この本体部に接続されたドロアーで、現金、品券等や掛売伝票等を収納する。必要時に、POSレジスタPRからソレノイドをONさせることによって開放され、手動によって押すことで閉じるようになっている。
【0012】
また、POSレジスタPRには、商品に付された商品コードを示すバーコードを読み取って商品登録を行うためのバーコードスキャナ10(図1には図示せず)が接続される。
【0013】
図3は、図2に示すPOSレジスタPRの構成を示す電気ブロック図である。この図において、符号21はCPUで、ROM22、RAM23とともにPOSレジスタPRに具備されコンピュータを形成している。ROM22には予め制御プログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU21が各部を制御する。RAM23は一時記憶エリアで、制御のための入力データの記憶や、各種設定ファイルの記憶場所として使用される。
【0014】
印字部1aはレシート発行口1の奥に配設され、レシート、ジャーナル印字を行う。操作部2、液晶タッチパネル3、客側表示部4、カードリーダライタ5及びバーコードスキャナ10は上述の図1で説明した機能を持っている。
また、ドロアー6にはこのドロアーを開放するソレノイド6aが配設され、CPU21の制御により駆動回路24によって駆動される。
【0015】
続いて、上記RAM23に格納されている種々の情報について説明する。
上述したRAM23は、CPU21の演算結果、即ち各種レジスタやフラグデータを一時記憶するワークエリアと、CPU21が実行する各種処理に必要なデータが登録されるファイル群を格納するファイルエリアとを備える。
上記ワークエリアには、商品登録処理を行う際に、登録された商品の商品データを一時記憶するレシートバッファ等が設けられている。
【0016】
また、上記ファイルエリアには、PLUファイル(商品ファイル)、会員ファイル(顧客ファイル)、レシートフォーマットファイルの他、扱者ファイル、扱者実績ファイルなどが格納されている。
ここで、図4に扱者ファイルの一構成例を示す。
図4に示すように扱者ファイル210には、扱者番号毎に、氏名等の扱者データが設定されている。
また、図5に扱者実績ファイルの一構成例を示す。
この扱者実績ファイル220は、POSレジスタPRのオープン中の実績を集計するファイルであり、扱者番号、現金売上、理論上の現金在高(理論現金在高)、実際の現金在高(実現金在高)、釣銭準備金額などの各項目が設定されている。
【0017】
上記扱者実績ファイル220は、POSレジスタPRがオープン時にストアコントローラSCから取得するファイルであり、また、クローズ時にストアコントローラSCへ送信するファイルである。なお、この扱者実績ファイル220の更新処理などの詳細については後述する。
また、ストアコントローラSCは、扱者毎に扱者実績ファイル220を管理している。なお、この扱者実績ファイル220は、ストアコントローラSCが備えるメモリ(本実施形態では、RAM)に格納されているものとする。
以下、ストアコントローラSCの上記扱者実績ファイル220の管理に関する動作の概要について図6を参照して説明する。
【0018】
まず、ステップS1で、POSレジスタPRから扱者実績ファイル220が送られてきたか否かを判断し、YESならばステップS2に、NOならばステップS3に処理を移行する。
【0019】
ステップS2では、ステップS1で受信した扱者実績ファイル220の情報を自己が管理する当該扱者の扱者実績ファイルに反映させる。即ち、今回受信した扱者実績ファイル220の扱者番号をキーとして、自己が備えるRAMから該当する扱者実績ファイルを読み出し、読み出した扱者実績ファイルの内容を、ステップS1で受信した扱者実績ファイル220に基づいて更新し、更新後の扱者実績ファイルをRAMへ格納する。
そして、扱者実績ファイルの更新処理が終了すると、ステップS1へ戻る。
【0020】
ステップS3では、POSレジスタPRから扱者実績ファイルの送信要求と、扱者番号とを受信したか否かを判断し、YESならばステップS4へ、NOならばステップS5へ処理を移行する。
ステップS4では、ステップS3で受信した扱者番号に該当する扱者実績ファイルを自己が備えるRAMから読み出し、このファイルを当該扱者実績ファイルの送信要求元であるPOSレジスタPRへ送信する。そして、その後、ステップS1へ戻る。
ステップS5では、上述した以外の処理、例えば、各ファイルの設定や、回転処理、閉店処理、メンテナンス、レポート出力などの処理を行い、ステップS1へ戻る。
【0021】
次に、本実施形態に係るPOSレジスタPRの動作を説明する。
図7は、CPU21が行う処理全体の流れを示すフローチャートである。
先ず、ステップS11で、フラグの内容がオープン状態を示しているか否かを判断し、NOならばステップS12に、YESならばステップS17に処理を移行する。
ステップS12では、扱者が液晶タッチパネルを操作して、図8に示すようなオープン/クローズ画面を表示させて、扱者番号の入力と共に、オープン操作を行ったか否かを判断する。この判断結果が、NOならばステップS11へ戻り、YESならばステップS13に処理を移行する。
ステップS13では、ステップS12で入力された扱者番号をRAM23の所定エリアに記憶する。
ステップS14では、入力された扱者番号と扱者実績ファイルの送信要求とをストアコントローラSCへ送信する。
ステップS15では、ステップS14で送信した扱者番号に該当する扱者実績ファイルをストアコントローラSCから受信し、RAM23の所定の格納エリアに書き込む。これにより、当該扱者の扱者実績ファイルを取得することができる。
ステップS16では、フラグをオープン状態にし、その後、ステップS11へ戻る。これにより、レジ操作が可能になる。
【0022】
ステップS17では、扱者が液晶タッチパネルを操作してクローズ操作を行ったか否かを判断し、NOならばステップS18に、YESならばS20に処理を移行する。
ステップS18では、商品登録と代金の精算を行う。代金の精算を現金で行う場合には、現金売り上げとして、また、理論現金在高としても計上される。
ステップS19では、RAM23の所定のエリアに格納された扱者実績ファイルにステップS18で計上した実績データを加算する。その後、ステップS11へ戻る。
ステップS20では、タッチパネルが操作されて、図9に示すようなオープン/クローズ画面が表示され、この画面において、一時終了のキー(第1のクローズ操作手段)がタッチされたか否かを判断し、YESならばステップS24に、NOならばステップS21に処理を移行する。
ステップS21では、図9に示したオープン/クローズ画面において本日の終了のキー(第2のクローズ操作手段)がタッチされたため、レジ業務終了であると判断し、液晶タッチパネル3上に図10に示すような在高申告画面を表示する。扱者は、ドロアー内の現金を金種毎に数え、その結果を液晶タッチパネル3を操作して入力し、確認キーをタッチして在高申告を行う。
ステップS22では、ステップS21で入力された在高を合計し、RAM23に格納されている扱者実績ファイルの実現金在高に加算する。
ステップS23では、RAM23に格納されている扱者実績ファイルに基づいて、理論現金在高と実現金在高とを比較し易いように並べて記載したクローズレポートを作成し、印字部1aにより印字し、出力する。図11に、クローズレポートの一構成例を示す。
ステップS24では、RAM23に格納されている扱者実績ファイルをストアコントローラSCへ送信し、送信完了を確認した後、RAM23内に格納していた当該扱者実績ファイルを消去する。
ステップS25では、フラグをクローズ状態にし、POSレジスタPRにおけるオープン操作以外の操作を禁止し、その後、ステップS11へ戻る。
【0023】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0024】
例えば、上述した実施形態においては、理論現金在そのものを集計することに代えて、現金売上げやお釣準備金など、容易に理論現金在高を算出できるデータを集計してこれらから算出するようにしても良い。
【0025】
また、ドロアーだけでなく、釣銭機を接続した場合でも、POSレジスタPRがオープン中の釣銭機内の現金の増減をPOSレジスタPRのドロアーの在高に反映させてドロアー内の在高のみで現金管理するようにしても良い。
また、POSレジスタを親子システムとし、ストアコントローラSCの機能を親POSレジスタに具備させる構成としても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、POS端末のクローズ操作を複数回行っても、本日のレジ業務終了の場合に限って在高申告を行うので、クローズ操作を簡単に行うことができる。
これにより、例えば、休憩を取る際には、POS端末をクローズしてドロアーを事務所などに保管しておけば、簡単で確実な現金管理ができ、更に、クローズしたPOS端末を他の扱者が使用することも可能となる。
【0027】
また、請求項2に記載の発明によれば、集計装置が各POS端末から通信により受信した理論現金在高情報を扱者毎に管理し、また、各POS端末は、オープン操作の際に、扱者の理論現金在高情報を集計装置から取得することができるので、扱者は他のPOS端末に移動しても、移動先のPOS端末にて容易に、本日行った自分の理論現金在高に基づいて、業務を続行することができる。
【0028】
また、請求項3に記載の発明によれば、扱者は、本日最後のレジ業務をクローズする際に、第2のクローズ操作手段を操作すれば、在高申告を何度も行うことなく、理論現金在高と在高申告された在高とを比較印字したクローズレポートを取得できるので、レジ業務のクローズ作業を非常に簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るPOSシステムのシステム構成を示す図である。
【図2】 同実施形態に係るPOSレジスタの概観図である。
【図3】 同実施形態に係るPOSレジスタの電気系構成を示す図である。
【図4】 扱者ファイルの一構成例を示す図である。
【図5】 扱者実績ファイルの一構成例を示す図である。
【図6】 同実施形態に係るストアコントローラの動作を示すフローチャートである。
【図7】 同実施形態に係るPOSレジスタの動作を示すフローチャートである。
【図8】 オープン/クローズ画面の一例を示す図である。
【図9】 オープン/クローズ画面の一例を示す図である。
【図10】 在高申告画面の一例を示す図である。
【図11】 クローズレポートの一構成例を示す図である。
【符号の説明】
1a…印字部(クローズレポート出力手段)、2…操作部、3…液晶タッチパネル、6…ドロアー、21…CPU、22…ROM、23…RAM、SC…ストアコントローラ(集計装置)、PR…POSレジスタ(POS端末)
Claims (2)
- 扱者毎の専用ドロアーをセットし、扱者識別情報の入力と共にオープン操作がされた場合に、商品の登録と代金の精算とを行い集計装置へ送信するPOS端末と、各POS端末から受信した理論現金在高情報を扱者毎に集計する集計装置とからなるPOSシステムであって、
前記POS端末は、
レジ操作を禁止する第1のクローズ操作手段と、
当該第1のクローズ操作手段とは二者択一的に操作可能であって、レジ操作を禁止し、在高申告と共に行われる第2のクローズ操作手段と
を具備するPOSシステム。 - 前記集計装置は、前記POS端末からオープン操作の際に入力される扱者識別情報を受信すると、受信した扱者識別情報に該当する理論現金在高情報を前記集計結果から取得し、前記POS端末へ送信し、
前記POS端末は、前記第2のクローズ手段が操作された場合に、扱者毎の理論現金在高と、前記専用ドロアーから在高申告された在高とを比較印字したクローズレポートを出力するクローズレポート出力手段を具備する請求項1に記載のPOSシステム。
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