JPH05202734A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JPH05202734A
JPH05202734A JP4013940A JP1394092A JPH05202734A JP H05202734 A JPH05202734 A JP H05202734A JP 4013940 A JP4013940 A JP 4013940A JP 1394092 A JP1394092 A JP 1394092A JP H05202734 A JPH05202734 A JP H05202734A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタ19,21に対し排気をバイパスさ
せることなく、かつ簡単な構造で、捕集した排気微粒子
の燃焼を効率よく行う。 【構成】 排気通路1を第1排気通路5と第2排気通路
7との2つの通路に分岐して構成し、この第1,第2の
各排気通路5,7に排気中の排気微粒子を捕集するフィ
ルタ19,21をそれぞれ設け、この各フィルタ19,
21より排気微粒子の捕集効率が高い、ヒータ機能を備
えた発泡金属フィルタ27,29をフィルタ19,21
の排気上流側に隣接して配置する。第1,第2の各排気
通路5,7への排気の流量を制御する第1,第2制御弁
55,56を設け、前記2つの発泡金属フィルタ27,
29のうち一方を発熱動作させたときにこの動作中の発
泡金属フィルタが設けられた排気通路への排気の流入を
制限するよう第1,第2制御弁55,56を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、排気を通過させるこ
とによって排気中の排気微粒子を捕集する捕集部材が設
けられたディーゼル機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関は、燃焼室内における燃
料の燃焼によって排気中にカーボンなどの排気微粒子を
含んでおり、これをそのまま大気中に放出すると、環境
汚染を招いて好ましくない。これを防ぐため、排気通路
に多孔質のセラミックなどからなるフィルタを設け、こ
のフィルタを排気が通過することによって排気微粒子を
捕集する方法が、従来からよく知られている。
【0003】フィルタ材としては、例えば特開昭56−
124417号公報のように、排気入口側が開口して排
気出口側が閉塞している第1通路と、これとは逆に排気
入口側が閉塞して排気出口側が開口している第2通路と
が相互に隣接して複数設けられ、第1通路と第2通路と
の多孔質の隔壁を排気が通過することで、排気中の排気
微粒子を捕集する、ハニカム構造のいわゆる目封じトラ
ップや、特開昭62−45309号公報のように、多孔
質のフォームフィルタタイプが一般的である。
【0004】このようなフィルタを用いた場合、捕集し
た排気微粒子の堆積量が増大すると、排気圧力が増大し
て機関性能に悪影響を及ぼすので、捕集した排気微粒子
を定期的に、例えばヒータなどの再生装置により燃焼除
去してフィルタの再生作業を行う必要がある。
【0005】ところが、目封じトラップは、多孔質の隔
壁によって濾過捕集するため、高い捕集効率が得られる
一方、オイル添加物などの堆積が問題となるとともに、
捕集した排気微粒子を確実に燃焼除去する必要がある。
このため、再生時期の検出や再生作業を失敗した場合に
は、フィルタ温度が過度に上昇して破損に至る可能性が
ある。
【0006】これに対し、フォームフィルタタイプは、
付着捕集により排気微粒子を捕集するため、オイル添加
物などによる堆積などの問題はないが、捕集が排気流れ
に対して入口面に集中するため、捕集の進行とともに圧
力損失が大幅に増加するばかりでなく、目封じタイプに
比べて捕集有効面積が少ないため、面積を大きくする工
夫が必要であり、フィルタ自体の大型化を招く。また、
このフォームフィルタは、捕集が進行した状態で排気圧
力の急上昇があると、捕集した排気微粒子が急激に離脱
する、いわゆるブローオフが発生するという問題があ
り、これはフィルタ自体の大型化を防止するために排気
流れ方向の厚さを薄くした場合には、より顕著なものと
なる。このため、フォームフィルタについても、ブロー
オフが発生する以前に、排気微粒子を確実に燃焼除去す
る必要がある。
【0007】フィルタの再生装置としては、特開昭60
−135612号公報に示されるバーナを用いたもの
や、特開昭59−90713号公報,特開昭58−16
2711号公報,特公平3−27732号公報,実開平
2−3011号公報に示されるフィルタ前面にヒータを
配置したもの、特開昭56−130545号公報,特開
昭61−112716号公報,特開昭59−16231
6号公報に示される燃料の酸化熱によってフィルタを加
熱するもの、あるいは特開昭60−153413号公報
に示される燃料系あるいは排気系に再生温度を下げる添
加剤を供給するものなどがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このうち、バーナを用
いたものは、排気系に燃料供給装置や着火源を設けるな
ど構造が複雑になるという問題があり、また安全面でも
排気系に燃料を供給し、かつ火炎を形成するため、排気
系の耐蝕性、構造的な強度の向上などが必要である。ま
た、燃料の酸化熱によってフィルタを加熱するものは、
バーナ同様燃料の供給装置が必要であり、再生温度を下
げる添加剤を供給するものは、再生装置のほかに新たに
添加剤を供給する装置を設けるなど、いずれも構造が複
雑化する傾向にある。
【0009】一方、ヒータを用いるものでは、自動車で
のバッテリ,オルタネータで形成される電力供給系の供
給電力で、燃焼除去しようとした場合、燃焼を維持する
ためにフィルタへの排気流量を減少すべくフィルタに対
して排気のバイパスを行う必要がある。このため、再生
時にはバイパスされた清浄化されていない排気がそのま
ま大気中に排出されるという問題があった。これは、ヒ
ータによって排気全体を昇温してフィルタに堆積した排
気微粒子を再生させる場合に顕著であるが、堆積した排
気微粒子に直接点火する場合でも、ヒータから熱が奪わ
れないようにするため排気バイパスが必要であり、しか
もこの場合、排気微粒子の燃焼時には、排気微粒子の堆
積量がある程度に達していないと、フィルタの上流から
下流に向かって火炎伝播が良好に進行せず、このため堆
積量の多い状態での燃焼によってフィルタの溶損などの
問題が発生する。
【0010】特に、ヒータを用いた前記特公平3−27
732号公報のものは、フィルタの排気入口側のほぼ全
域に、8本のヒータ線を近接させて配置したものである
ため、これらのヒータ線がフィルタの捕集動作を妨げ、
ヒータ線とフィルタとの隙間に排気微粒子が入り込んで
堆積し、この状態でヒータに通電すると、熱によりカー
ボンの剥離が生じ、効率よく排気微粒子を燃焼させるこ
とができず、フィルタでの良好な火炎伝播が形成できな
いという問題がある。
【0011】また、ヒータを用いた実開平2−3011
号公報では、フィルタの排気入口側に設けたヒータとの
間のフィルタ前面に、熱容量の小さい金属製の多孔体を
接触して配置している。これは、ヒータに通電すること
で金属製の多孔体の温度が短時間に上昇し、これにより
金属製の多孔体が着火源となってフィルタに堆積する排
気微粒子に着火しその燃焼が順次進行して行くものであ
る。
【0012】しかしながら、この金属製の多孔体は、温
度上昇しやすいものとすることを前提としており、排気
微粒子を積極的に捕集するものではないため、着火源と
するには、ある程度多量に排気微粒子を捕集する必要が
あることからかなりの時間を要し、着火源となるころに
はフィルタ自体の捕集量が多量となって燃焼時には過度
な高温となりフィルタ寿命を低下させ、また許容量を超
えることによって、ブローオフを招く虞もある。
【0013】そこで、この発明は、フィルタに対し排気
をバイパスさせることなく、かつ簡単な構造で、捕集し
た排気微粒子の燃焼を効率よく行うことができて信頼性
のある排気浄化装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、機関に接続される排気通路を第1排気
通路と第2排気通路との2つの通路に分岐して構成し、
この第1,第2の各排気通路に排気中の排気微粒子を捕
集する主捕集部材をそれぞれ設け、この各主捕集部材よ
り排気微粒子の捕集効率が高く、捕集される排気微粒子
を燃焼させる加熱手段を備えた副捕集部材を各主捕集部
材の排気上流側に隣接してそれぞれ配置し、前記第1,
第2の各排気通路への排気の流量を制御する制御弁を排
気通路に設け、前記2つの加熱手段のうち一方を動作さ
せたときにこの動作中の加熱手段が設けられた排気通路
への排気の流入を制限するよう前記制御弁を制御する制
御手段を設けた構成としてある。
【0015】また、この発明は、機関に接続される排気
通路を第1排気通路と第2排気通路との2つの通路に分
岐して構成し、この第1,第2の各排気通路に排気中の
排気微粒子を捕集する主捕集部材をそれぞれ設け、この
各主捕集部材より排気微粒子の捕集効率が高く、捕集さ
れる排気微粒子を燃焼させる加熱手段を備えた副捕集部
材を、各主捕集部材の排気上流側に耐熱繊維材を介して
それぞれ配置し、前記第1,第2の各排気通路への排気
の流量を制御する制御弁を排気通路に設け、前記2つの
加熱手段のうち一方を動作させたときにこの動作中の加
熱手段が設けられた排気通路への排気の流入を制限する
よう前記制御弁を制御する制御手段を設ける構成として
もよい。
【0016】さらに、副捕集部材を耐熱繊維材で構成す
る一方、加熱手段をヒータ板で構成し、前記ヒータ板を
耐熱繊維材で覆ってヒータユニットを形成し、このヒー
タユニットを渦巻状に形成したものとすることもでき
る。
【0017】
【作用】このような構成の内燃機関の排気浄化装置によ
れば、機関から排出される排気が排気通路を流れ副捕集
部材に達すると、ここで排気微粒子は効率よく捕集さ
れ、ここでの捕集量が飽和状態となると、排気微粒子は
その後流の主捕集部材に達して捕集される。ここで、排
気微粒子を捕集した状態の一方の副捕集部材の加熱手段
を動作させ、これと同時にこの動作させる側の加熱手段
が設けられた排気通路への排気流量を制限するよう制御
弁を制御すると、加熱手段による熱は排気によって奪わ
れることなく、高捕集された副捕集部材での排気微粒子
が着火源となって着火燃焼し、その燃焼は後流の主捕集
部材に移行して順次進行する。このとき、他方の排気通
路への排気の流入は制限されることなく所望に行われて
おり、ここでの副捕集部材及び主捕集部材にて排気微粒
子の捕集が前記と同様にして行われ、今度はこの他方の
排気通路側への排気流量の制限を行って捕集部材の再生
を行う。
【0018】また、副捕集部材に排気微粒子が大量に堆
積すると、排気圧力が増大するが、この圧力は主捕集部
材と副捕集部材との間に介装した耐熱繊維材が吸収す
る。
【0019】さらに、ヒータ板を耐熱繊維材で覆ったヒ
ータユニットを渦巻状に形成することで、ヒータ板に供
給される電流は渦巻き状に流れるので、ヒータ板は均一
に発熱する。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0021】図1は、この発明の第1実施例に係わる排
気浄化装置を示し、図2は図1の要部の拡大図である。
この排気浄化装置は、ディーゼル機関に適用したもの
で、機関の排気管に接続されるフロントチューブ1と、
図示しないマフラが設けられるリヤチューブ3との間に
介装されている。フロントチューブ1及びリヤチューブ
3を含む排気通路は、第1排気通路5と第2排気通路7
とに分岐構成されている。分岐構成するために、フロン
トチューブ1側には上流側分岐管9が、リヤチューブ3
側には下流側分岐管11がそれぞれ設けられ、これら各
分岐管9,11間には、各分岐管9,11相互を接続す
る筒状ケース13が設けられている。
【0022】筒状ケース13は、2つの筒状部15,1
7を有し、各筒状部15,17内には、主捕集部材とし
ての例えばオープンハニカムタイプのセラミック製のフ
ィルタ19,21が、緩衝材となるワイヤメッシュ2
3,25を介して収納されている。各フィルタ19,2
1の排気上流側には、約1mmの隙間をおいて、排気微
粒子の捕集効率が高い副捕集部材としての、ヒータ機能
を備えた加熱手段を兼ねる発泡金属フィルタ27,29
が、筒状部15,17の内壁にそれぞれ保持されてい
る。発泡金属フィルタ27,29は、図2に示すよう
に、金属部27a(29a)の隙間に空間部30が形成
され、この空間部30にカーボンCなどの排気微粒子が
捕集される。
【0023】発泡金属フィルタ27,29の排気上流側
に近接した位置には、発泡金属フィルタ27,29に通
電するための電極31,33がそれぞれ設けられてい
る。電極31,33は、筒状部15,17に形成した平
面部35の孔37に内側から挿入され、筒状部15,1
7の内側に位置するフランジ部39と平面部35との
間、及び平面部35の外側にそれぞれ配したセラミック
製のワッシャ41,43を介してナット45により筒状
部15,17に固定される。電極31,33の先端部
は、発泡金属フィルタ27,29の中心部に位置し、こ
の先端部に貫通孔47が形成されている。一方、発泡金
属フィルタ27,29の中心部には、めねじ49が形成
され、発泡金属フィルタ27,29先端の貫通孔47に
挿入したボルト51を、ワッシャ53,55を介してめ
ねじ49にねじ込むことで、電極31,33の先端側が
発泡金属フィルタ27,29に固定され、かつ電極3
1,33と発泡金属フィルタ27,29とは、ボルト5
1及びワッシャ53,54を介して電気的に導通状態と
なる。発泡金属フィルタ27,29は、電極31,33
を介して通電されることで発熱し、捕集した排気微粒子
を燃焼させる。
【0024】上流側分岐管9の第1排気通路5及び第2
排気通路7を構成するそれぞれの部位には、第1及び第
2の各排気通路5及び7への排気の流れを制御する第1
制御弁55及び第2制御弁56がそれぞれ設けられてい
る。第1制御弁55及び第2制御弁56には、上流側分
岐管9の外部に設けられる回動部材57及び59が接続
されている。回動部材57,59の切欠57a,59a
には図示しないワイヤの一端が固定され、他端はアクチ
ュエータ61に接続されている。アクチュエータ61の
作動により第1制御弁55及び第2制御弁56が開弁
し、作動が停止すると、図示しないリターンスプリング
により閉弁状態となる。このアクチュエータ61の作動
及び、電極31,33への通電制御は、マイクロコンピ
ュータなどから構成される制御手段としてのコントロー
ルユニット63により行われる。65,67はヒータ制
御回路であり、電極31,33には図示しないバッテリ
から電力が供給される。
【0025】コントロールユニット63は、一方の例え
ば第1排気通路5側の電極31に通電するときは第1制
御弁55を閉じ(再生動作)、このとき他方の第2制御
弁56を開弁させて排気を第2排気通路7に導く(捕集
動作)よう制御する。逆に、第2排気通路7側の電極3
3に通電するときは第2制御弁56を閉じ(再生動
作)、このとき他方の第1制御弁55を開弁させて排気
を第1排気通路5に導く(捕集動作)ようにする。
【0026】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置においては、機関の運転が開始されると、第1,第
2排気通路5,7のうち一方の、例えば第1排気通路5
側の第1制御弁55を全開させる。このとき、他方の第
2排気通路7の第2制御弁56は全閉となっている。こ
の状態で機関から排出されてフロントチューブ1を流れ
る排気は、ほとんどが開弁状態の第1制御弁55を有す
る第1排気通路5に流入する。
【0027】第1排気通路5に流入した排気は、まず高
捕集効率の発泡金属フィルタ27に導入されることで、
カーボンなどの排気微粒子が空間部30内に入り込んで
効率よく付着捕集される。発泡金属フィルタ27での排
気微粒子の捕集量が飽和状態になると、排気微粒子はそ
の後流のフィルタ19の表面に付着し始め、徐々に下流
側に向けて捕集が進行する。そして、この捕集量が所定
量以上となってフィルタ19の再生時期になったこと
を、コントロールユニット63が、例えばフィルタ19
の排気流入側及び流出側相互の排気圧力差や、機関への
燃料噴射に基づく機関の運転履歴などにより判断する
と、コントロールユニット63は、今まで全開となって
いた第1制御弁55を全閉にすると同時に、全閉となっ
ていた第2制御弁56を全開にし、電極31に通電す
る。
【0028】これにより、フロントチューブ1を流れる
排気は開弁状態の第2制御弁56を備えた第2排気通路
7に流れ、前記第1排気通路5側と同様にして発泡金属
フィルタ29及びフィルタ21にて排気微粒子が捕集さ
れる。一方、電極31が通電されることで、発泡金属フ
ィルタ27はその全体にわたって均一に発熱し、密度高
く捕集されている排気微粒子は周囲から加熱されて、こ
れが着火源となって確実に燃焼する。発泡金属フィルタ
27での排気微粒子の燃焼により、フィルタ19の排気
流入側に付着している排気微粒子が、第1制御弁55の
隙間から僅かに洩れる排気により着火し、その火炎は下
流側に向けて徐々に伝播し、フィルタ19の再生が効率
よく行われる。再生終了時期は、あらかじめ設定した適
当な時間に達したときとすればよい。
【0029】フィルタ19の再生が終了したら、今度は
第2制御弁56を全閉にすると同時に第1制御弁55を
全開にしてフィルタ19側で捕集を行い、電極33に通
電することで今まで捕集していた発泡金属フィルタ29
及びフィルタ21の再生を行う。
【0030】このように、上記実施例では、第1排気通
路5側と第2排気通路7側とで、捕集動作と再生動作と
を交互に繰り返すので、一方のフィルタ19(21)で
再生動作を行っているときには、他方のフィルタ21
(19)では必ず捕集動作を行うことになり、このため
浄化されていない排気がそのまま大気中に放出されるこ
とはない。
【0031】図3は、この発明の第2実施例に係わる要
部の断面図である。この実施例は、前記図2の実施例に
おいて、主捕集部材であるフィルタ19(21)と、副
捕集部材である発泡金属フィルタ27(29)との間の
隙間に、約1mm厚の耐熱繊維材であるセラミックファ
イバ製の布69を介装したものである。この実施例で
は、発泡金属フィルタ27(29)に排気微粒子が大量
に堆積して排気圧力が増大した場合、セラミックファイ
バ製の布69がクッション材として機能して排気圧力を
吸収し、排気圧力のフィルタ19(21)への影響が回
避され、フィルタ19(21)の耐久性が向上する。ま
た、発泡金属フィルタ27(29)で発生した火炎は、
セラミックファイバ製の布69を介してフィルタ19
(21)に確実に伝播する。
【0032】図4は、この発明の第3実施例に係わる排
気浄化装置を示している。この実施例は、前記第1実施
例における発泡金属フィルタ27,29に代えて、高捕
集効率の副捕集部材としてステンレス製の波板と平板と
からなるステンレスフィルタ71,73を用いている。
ステンレスフィルタ71,73は、ボルト51が捩じ込
まれるめねじを備えたパイプ75,77の外周に、ステ
ンレス製の波板と平板とを巻き付けて形成したもので、
各ステンレス板は電気絶縁及び、酸化触媒を担持するた
めのウォッシュコート処理を施している。
【0033】このような構成の排気浄化装置において
は、前記第1実施例と同様な作用効果を有するほか、ス
テンレスフィルタ71,73に担持された触媒により、
SOF(可溶性有機物質)や、CO,HCを酸化除去す
ることができる。このような酸化除去作用は、排気が触
媒の活性化温度(約300℃)に達しない機関低負荷時
でも、電極31,33に通電してステンレスフィルタ7
1,73を発熱させることで、可能となる。
【0034】図5及び図6は、この発明の第4実施例に
係わる副捕集部材ユニット80を示している。この副捕
集部材ユニット80は、高捕集効率の副捕集部材である
フィルタ79と加熱手段であるワイヤメッシュヒータ8
1とを交互に多段に積層して構成したものである。これ
らフィルタ79及びワイヤメッシュヒータ81は、めね
じ82aを備えたパイプ82の外周に巻き付けられてい
る。図7は、この副捕集部材ユニット80を用いた排気
浄化装置の全体構成図である。この排気浄化装置は、フ
ィルタ19,21がそれ専用のケース83,85にワイ
ヤメッシュ23,25を介して収納されている。ケース
83,85と上流側分岐管87との間には、前記図5に
示した副捕集部材ユニット80、及び前記図1で示した
電極31,33などが設けられる入口管89,91が介
装されている。また、ケース83,85と下流側分岐管
93との間には出口管95,97が介装されており、こ
の出口管95,97に前記図1に示したものと同様な第
1制御弁55及び第2制御弁56がそれぞれ設けられて
いる。
【0035】この実施例では、フィルタ79を排気上流
側端部に、ワイヤメッシュヒータ81を排気下流側端部
に配置して、これらを相互に分離して構成してあるの
で、フィルタ79による排気微粒子の捕集効率が向上す
るとともに、ワイヤメッシュヒータ81の熱が上流側の
気体に逃げなくなって省電力化が可能になるなど、それ
ぞれの機能をより有効に発揮させることができる。
【0036】図10は、この発明の第5実施例に係わる
副捕集部材ユニットの分解斜視図である。この実施例
は、加熱手段であるヒータ板101をニッケルクロム鋼
などで帯状に成形し、ヒータ板101の外側をその両端
部101a及び101bを残して、セラミックファイバ
などの耐熱繊維材を袋状に編んだ高捕集効率の副捕集部
材であるカバー103で被覆してヒータユニット104
を形成する。円柱状のベース105には、半円カット部
105aを形成し、半円カット部105aには二つのめ
ねじ孔105bが形成されるとともに、電極31(3
3)を固定するためのめねじ105cが形成されてい
る。一方、ヒータ板101には、二つのねじ挿入孔10
1cが形成され、半円カット部105a上に、端部10
1a及び、二つのねじ孔107aを有するリテーナ10
7を順に重ね、2本の皿ねじ109で、これらを固定す
る。
【0037】そして、ヒータユニット104をベース1
05に巻き付けて渦巻状に形成し、これを図11に示す
ような円筒状のケース111内に収納する。図11は、
フィルタ19(21)とは反対側の排気流入側から見た
図で、図12は図11のA−A断面図である。円筒状の
ケース111の外周には孔111aが形成され、この孔
111aから露出したヒータ板101の端部101bを
溶接にてケース111に固定する。
【0038】副捕集部材ユニットを上記のように構成す
ることで、ヒータユニット104に供給される電流は渦
巻き状に流れるので、ヒータユニット104は均一に発
熱し、このためカバー103を構成するセラミックファ
イバに捕集した排気微粒子に少ない電力で着火させるこ
とができる。また、ヒータ板101を渦巻状に形成する
と、ヒータ長が大きくとれ、電気抵抗が大きくなるた
め、目標のヒータ発熱量に設定できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明によれ
ば、主捕集部材の排気上流側に設けられた副捕集部材
は、排気微粒子の捕集効率が高いので、副捕集部材に密
度高く捕集された排気微粒子は、加熱手段を動作させつ
つこの動作中の加熱手段への排気の流入を制限すること
で確実に着火し、これが着火源となって主捕集部材の排
気微粒子に着火して燃焼し、この燃焼伝播は下流側に向
けて順次進行し、捕集部材の再生が効率よく行われる。
また、一方の捕集部材で再生動作を行っているときに
は、他方の捕集部材では必ず捕集動作を行っているの
で、浄化されていない排気がそのまま大気中に放出され
ることはない。
【0040】また、主捕集部材と副捕集部材との間に耐
熱繊維材を介装することで、副捕集部材に排気微粒子が
大量に堆積して排気圧力が増大した場合、この圧力は耐
熱繊維材が吸収するので、排気圧力の主捕集部材への影
響が回避され、主捕集部材の耐久性が向上する。また、
副捕集部材で発生した火炎は、耐熱繊維材を介して主捕
集部材に確実に伝播する。
【0041】さらに、ヒータ板を耐熱繊維材で覆ってヒ
ータユニットを形成し、このヒータユニットを渦巻状に
形成することで、ヒータ板に供給される電流は渦巻き状
に流れるので、ヒータ板は均一に発熱し、このため耐熱
繊維材に捕集した排気微粒子に少ない電力で着火させる
ことができる。また、ヒータ板を渦巻状に形成すると、
ヒータ長が大きくとれ、電気抵抗が大きくなるため、目
標のヒータ発熱量に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す排気浄化装置の全
体構成図である。
【図2】図1の要部の拡大された断面図である。
【図3】この発明の第2実施例を示す排気浄化装置の要
部の断面図である。
【図4】この発明の第3実施例を示す排気浄化装置の全
体構成図である。
【図5】この発明の第4実施例を示す副捕集部材の断面
図である。
【図6】図5の左側面図である。
【図7】図5の副捕集部材を用いた排気浄化装置の全体
構成図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】図7の右側面図である。
【図10】この発明の第5実施例を示す副捕集部材の分
解斜視図である。
【図11】図10の副捕集部材の排気流入側からの正面
図である。
【図12】図11のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 排気通路 5 第1排気通路 7 第2排気通路 19,21 フィルタ(主捕集部材) 27,29 発泡金属フィルタ(副捕集部材,加熱手
段) 55 第1制御弁 56 第2制御弁 63 コントロールユニット(制御手段) 71,73 ステンレスフィルタ(副捕集部材,加熱手
段) 79 フィルタ(副捕集部材) 81 ワイヤメッシュヒータ(加熱手段) 101 ヒータ板(加熱手段) 103 カバー(副捕集部材) 104 ヒータユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関に接続される排気通路を第1排気通
    路と第2排気通路との2つの通路に分岐して構成し、こ
    の第1,第2の各排気通路に排気中の排気微粒子を捕集
    する主捕集部材をそれぞれ設け、この各主捕集部材より
    排気微粒子の捕集効率が高く、捕集される排気微粒子を
    燃焼させる加熱手段を備えた副捕集部材を各主捕集部材
    の排気上流側に隣接してそれぞれ配置し、前記第1,第
    2の各排気通路への排気の流量を制御する制御弁を排気
    通路に設け、前記2つの加熱手段のうち一方を動作させ
    たときにこの動作中の加熱手段が設けられた排気通路へ
    の排気の流入を制限するよう前記制御弁を制御する制御
    手段を設けたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 機関に接続される排気通路を第1排気通
    路と第2排気通路との2つの通路に分岐して構成し、こ
    の第1,第2の各排気通路に排気中の排気微粒子を捕集
    する主捕集部材をそれぞれ設け、この各主捕集部材より
    排気微粒子の捕集効率が高く、捕集される排気微粒子を
    燃焼させる加熱手段を備えた副捕集部材を、各主捕集部
    材の排気上流側に耐熱繊維材を介してそれぞれ配置し、
    前記第1,第2の各排気通路への排気の流量を制御する
    制御弁を排気通路に設け、前記2つの加熱手段のうち一
    方を動作させたときにこの動作中の加熱手段が設けられ
    た排気通路への排気の流入を制限するよう前記制御弁を
    制御する制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の
    排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 副捕集部材を耐熱繊維材で構成する一
    方、加熱手段をヒータ板で構成し、前記ヒータ板を耐熱
    繊維材で覆ってヒータユニットを形成し、このヒータユ
    ニットを渦巻状に形成したことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の内燃機関の排気浄化装置。
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