JPH05201071A - プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】印字情報の描画開始から印字開始までの時間を
短縮して、印字処理全体の処理時間を短縮する。 【構成】第１の描画メモリ及び第２の描画メモリと、第
１の印字部及び第２の印字部と、それらの印字部を制御
する印字制御部とを設け、印字情報の描画開始に先立っ
て印字制御部の印字処理を起動させて所定時間の待機状
態となり、第１の描画メモリの赤色の印字情報の描画完
了に合わせて用紙が第１の印字部に供給されるように用
紙をプリフィードし、第１の描画メモリの描画が完了す
ると、第１の描画メモリに描画されたドットイメージに
基づいて、第１の印字部により用紙への印字を開始す
る。第２の描画メモリの黒色の印字情報の描画が完了す
ると、第２の印字部による上記用紙への印字を開始す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、１枚の用紙に印字す
る印字情報を分割して複数の描画メモリに描画し、この
複数の描画メモリに描画されたドットイメージに基づい
て複数の印字ヘッドにより印字を行うプリンタに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えばラベル又はタグ等に複数色の印字
を行うラベルプリンタで、複数色に対応して複数の印字
ヘッドを設け、この各印字ヘッドにそれぞれ対応する色
のインクリボンをセットしているものが知られている。
このようなラベルプリンタではさらに、１枚のラベル又
はタグ等に印字する印字情報を印字の各色に対応して分
割し、その分割された各色の印字情報をドットイメージ
として描画する複数の描画メモリが設けられているもの
がある。

【０００３】このラベルプリンタにおいては、１枚のラ
ベル又はタグ等に印字する印字情報を全てドットイメー
ジとして描画完了してから、すなわち複数の描画メモリ
の全てが、それぞれ各色の印字情報をドットイメージと
して描画完了してから、印字開始するようになってい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の複数色の印字を行うラベルプリンタにおいては、１枚
のラベル又はタグ等に印字する印字情報を分割し、複数
の描画メモリにおけるそれらの分割された印字情報のド
ットイメージとしての描画が、全て完了するまで印字開
始されなかった。従って、印字情報の描画開始から印字
開始までの時間が長くかかり、印字処理全体の処理時間
が長いという問題があった。

【０００５】そこでこの発明は、印字情報の描画開始か
ら印字開始までの時間を短縮でき、しかも印字処理全体
の処理時間を短縮できるプリンタを提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、複数の印字
ヘッドとこの印字ヘッドに対応した複数の描画メモリを
備え、１枚の用紙に印字する印字情報を分割し、この分
割した印字情報を各描画メモリにドットイメージとして
描画し、この各ドットイメージに基づいて対応する各印
字ヘッドにより１枚の用紙に印字を行うプリンタにおい
て、印字ヘッドが用紙に印字を行う順番に対応して、分
割された印字情報を各描画メモリにドットイメージとし
て描画する描画制御手段と、この描画制御手段により分
割された印字情報の１つが描画完了すると、この描画完
了した描画メモリに対応する印字ヘッドの印字を開始さ
せる印字開始制御手段とを設けたものである。

【０００７】

【作用】このような構成の本発明において、描画制御手
段により、分割された印字情報は印字ヘッドが用紙に印
字を行う順番に対応して、各描画メモリにドットイメー
ジとして描画される。

【０００８】この描画制御手段により分割された印字情
報の１つがドットイメージとして描画完了すると、印字
開始制御手段により、描画完了した描画メモリに対応す
る印字ヘッドの印字が開始される。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。なおこの実施例はこの発明を赤色印字及び黒
色印字の２色印字を行うラベルプリンタに適用したもの
で、図１はこのラベルプリンタの全体構成を示すブロッ
ク図である。

【００１０】１は制御部本体を構成する制御部で、この
制御部１には、それぞれＣＰＵ（central processing u
nit ）を備えたを印字制御部１ａ及び描画制御部１ｂが
設けられ、前記印字制御部１ａは、用紙に対して赤色印
字を行う第１の印字部（１−印字部）２、黒色印字を行
う第２の印字部（２−印字部）３及び用紙を積層して収
納し印字時に１枚の用紙を取出して前記第１の印字部２
に供給するホッパ部４を制御するようになっている。

【００１１】また、前記描画制御部１ｂは、用紙に印字
する赤色の印字情報をドットイメージとして描画される
第１の描画メモリ５及び黒色の印字情報をドットイメー
ジとして描画される第２の描画メモリ６を制御するよう
になっている。

【００１２】さらに前記制御部１は、電源のオン／オフ
及び各種設定等を行う操作部７、各種データ等の入力を
行う端末装置８と接続された外部インターフェイス９、
印字済み用紙が収納されるスタッカ部１０と接続されて
いる。

【００１３】前記第１の印字部２及び第２の印字部３
は、図２に示すように構成されている。すなわち、前記
第１の印字部２は、第１の印字ヘッド２ａ、この第１の
印字ヘッド２ａに対向配置された第１のプラテン２ｂ、
前記第１の印字ヘッド２ａの印字面に張架された赤色の
インクリボン２ｃ、前記第１の印字ヘッド２ａと前記第
１のプラテン２ｂとの間に供給される用紙の有無を検出
する第１の用紙センサ２ｄから構成されている。前記第
２の印字部３も同様に、第２の印字ヘッド３ａ、この第
２の印字ヘッド３ａに対向配置された第２のプラテン３
ｂ、前記第２の印字ヘッド３ａの印字面に張架された黒
色のインクリボン３ｃ、前記第２の印字ヘッド３ａと前
記第２のプラテン３ｂとの間に供給される用紙の有無を
検出する第２の用紙センサ３ｄから構成されている。そ
して前記第１の印字ヘッド２ａと前記第２の印字ヘッド
３ａは、所定間隔で用紙の搬送路上に設けられている。
なお図２中の矢印Ｐは用紙の搬送方向を示す。前記端末
装置８等からの所定のデータが入力されると、前記描画
制御部１ｂを構成するＣＰＵは描画処理を行う。図３に
描画処理の流れを示す。まず、印字制御部１ａに対して
発行要求を出力して、印字制御部１ａを構成するＣＰＵ
による印字処理を起動させる。

【００１４】次に印字情報のうちの赤色の印字情報（赤
面）を第１の描画メモリ５にドットイメージとして描画
する。この第１の描画メモリ５の描画が終了すると、印
字情報のうち残された黒色の印字情報（黒面）を第２の
描画メモリ６にドットイメージとして描画する。（描画
制御手段） この第２の描画メモリ６の描画が終了すると、この描画
処理を終了するようになっている。図４に、前記印字制
御部１ａを構成するＣＰＵが行う印字処理の流れを示
す。

【００１５】まず、所定時間待機状態となる。所定時間
が経過すると、ホッパ部４を制御して用紙を１枚取出
し、この取出した用紙を第１の印字部２を構成する第１
の印字ヘッド２ａと第１のプラテン２ｂとの間に搬送す
るプリフィードを行う。

【００１６】次に、第１の描画メモリ５が赤色の印字情
報をドットイメージに描画完了し、かつ第１の用紙セン
サ２ｄによる用紙の検出を確認するまでの待機状態とな
り、第１の描画メモリ５の描画完了と第１の用紙センサ
２ｄにより用紙の検出が確認されると赤面印字開始と判
断して、第１の描画メモリ５に描画されたドットイメー
ジに基づいて第１の印字部２により用紙への赤色イメー
ジの印字（赤面印字）を開始する。（印字開始制御手
段）

【００１７】赤色イメージの印字が開始されると、第２
の描画メモリ６が黒色の印字情報をドットイメージに描
画完了し、かつ第２の用紙センサ３ｄによる用紙の検出
を確認するまでの待機状態となる。第２の描画メモリ６
の描画完了と第２の用紙センサ３ｄにより用紙の検出が
確認されると黒面印字開始と判断して、第２の描画メモ
リ６に描画されたドットイメージに基づいて第２の印字
部３により上記用紙への黒色イメージの印字（黒面印
字）を開始する。（印字開始制御手段）

【００１８】黒色イメージの印字が開始されると、黒色
イメージの印字が終了するまでの待機状態となり、黒色
イメージの印字が終了すると、この印字処理を終了する
ようになっている。

【００１９】このような構成の本実施例においては、端
末装置８等から所定のデータが入力されると、まず、描
画制御部１ｂは印字制御部１ａに対して発行要求を出力
し、印字情報のうち赤色の印字情報を第１の描画メモリ
５にドットイメージとして描画する。発行要求を入力し
た印字制御部１ａは所定時間の待機状態の後、ホッパ部
４から１枚の用紙を第１の印字部２に供給するプリフィ
ードを行う。すなわち、赤色の印字情報を第１の描画メ
モリ５にドットイメージとして描画完了するのに合わせ
て、プリフィードより用紙が第１の印字部２の第１の印
字ヘッド２ａと第１のプラテン２ｂの間に供給されるよ
うに、所定時間の待機状態が設けられている。

【００２０】従って、第１の描画メモリ５における描画
が完了するとすぐに、この第１の描画メモリ５に描画さ
れたドットイメージに基づいて第１の印字部２により用
紙への赤色イメージの印字が開始される。

【００２１】さらに第１の描画メモリ５の描画完了に続
いて、印字情報のうちの残りの黒色の印字情報を第２の
描画メモリ６にドットイメージに描画し、この第２の描
画メモリ６における描画が完了し、第２の用紙センサ３
ｄにより上記用紙が検出されれば、第２の描画メモリ６
に描画されたドットイメージに基づいて、第２の印字部
３により上記用紙への黒色イメージの印字が開始され
る。

【００２２】このように本実施例によれば、印字情報の
描画開始に先立って発行要求を出力して、印字制御手段
による印字処理を起動させ、第１の描画メモリ５の描画
が完了するとすぐに、第１の印字部２による用紙への赤
色イメージの印字が開始され、第２の描画メモリ６の描
画が完了すると、第２の印字部３の第２の用紙センサ３
ｄにより上記用紙の検出されれば第２の印字部による上
記用紙への黒色イメージの印字が開始される。

【００２３】従って、印字情報の描画開始から、印字情
報のうちの黒色の印字情報の描画の時間分だけ短縮して
印字開始を早く行うことができ、その結果印字処理全体
の処理時間もその黒色の描画の時間分だけ短縮させるこ
とができる。

【００２４】なおこの実施例においては、印字情報を赤
色及び黒色の２つの印字情報に分割してそれぞれ第１の
描画メモリ５及び第２の描画メモリ６にドットイメージ
として描画してそれぞれ第１の印字部２及び第２の印字
部３により用紙に印字するものについて説明したが、こ
の発明はこれに限定されるものではなく、例えばブラッ
ク、シアン、イエロー、マゼンタ等のように複数色の印
字情報に分割するものでも良く、また色により印字情報
を分割するのではなく、例えばグラフィックデータと文
字・数字データ等のように印字情報を分割しても良いも
のである。

【００２５】

【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
印字情報の描画開始から印字開始までの時間を短縮で
き、しかも印字処理全体の処理時間を短縮できるプリン
タを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の要部構成を示すブロック
図。

【図２】同実施例の第１の印字部及び第２の印字部の概
略構成を示す図。

【図３】同実施例の描画制御部のＣＰＵが行う描画処理
の流れを示す図。

【図４】同実施例の印字制御部のＣＰＵが行う印字処理
の流れを示す図。

【符号の説明】

１…制御部、１ａ…印字制御部、１ｂ…描画制御部、２
…第１の印字部、３…第２の印字部、５…第１の描画メ
モリ、６…第２の描画メモリ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の印字ヘッドとこの印字ヘッドに対
   応した複数の描画メモリを備え、１枚の用紙に印字する
   印字情報を分割し、この分割した印字情報を前記各描画
   メモリにドットイメージとして描画し、この各ドットイ
   メージに基づいて対応する前記各印字ヘッドにより前記
   １枚の用紙に印字を行うプリンタにおいて、前記印字ヘ
   ッドが用紙に印字を行う順番に対応して、前記分割され
   た印字情報を各描画メモリにドットイメージとして描画
   する描画制御手段と、この描画制御手段により分割され
   た印字情報の１つが描画完了すると、この描画完了した
   描画メモリに対応する印字ヘッドの印字を開始させる印
   字開始制御手段とを設けたことを特徴とするプリンタ。