JPH05200980A - フイルム・シート状物への変幻皮膜形成装置 - Google Patents

フイルム・シート状物への変幻皮膜形成装置

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JPH05200980A
JPH05200980A JP29527291A JP29527291A JPH05200980A JP H05200980 A JPH05200980 A JP H05200980A JP 29527291 A JP29527291 A JP 29527291A JP 29527291 A JP29527291 A JP 29527291A JP H05200980 A JPH05200980 A JP H05200980A
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sheet
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Kazuichi Sugiura
和一 杉浦
Shoji Nakamura
昇司 中村
Hiroyoshi Emiya
弘喜 江宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 互いに相溶性に乏しい樹脂を2種以上含有
し、且つ熱硬化性樹脂を含有する変幻皮膜形成液を用い
て、長尺の表面が金属光沢面であるフイルム・シート状
物のその表面に、見る角度によって色彩や図柄の像が変
化するような虹彩色の変幻皮膜を、ロールコーターを用
いて連続的に、或いは、多種類にわたり経済的に形成す
るための量産装置を提供することにある。 【構成】 これらの量産装置としては、原反の巻出軸、
ロールコーター部、図柄形成装置、乾燥・焼付け装置、
巻取り軸等が配列された構成よりなるが、本発明に該当
する主要部は、各種の図柄形成装置とその補助装置の部
分で、表面に凹凸版を付設した加熱ドラム又は加熱シリ
ンダー、加熱ベルトコンベアーや、或いは、滴下型図柄
形成装置、水蒸気噴射装置、空気噴射装置、凹凸面のゴ
ムロール等を適宜組み合わせて設置するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は長尺のフイルムやシート
面に連続的に虹彩色や眺める角度によって色彩や図柄の
像が変化する変幻皮膜を形成するための装置に係り、主
として金属反射面を有するフイルム・シート等へ、ロー
ルコーターを用いてコーティング、焼付けを行う装置
に、新規な図柄形成装置を組込んだものである。
【0002】
【従来の技術】従来金銀糸や金属色の包装材等に使用さ
れる金銀色のフイルムの製造において例えば、アルミニ
ウムホイルや表面に金属蒸着膜が施されたプラスチック
フイルム等の長尺のロール状原反に、連続して着色加工
を行うには、主としてロールコーターに乾燥・焼付け装
置を連続配設した装置が一般的に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、近年、装
飾シートの分野において市場のニーズが従来の単調な金
銀色から複雑で変化に富んだ色調、光沢、図柄を有する
ものが求められている点に着目して、先に変化に富んだ
虹彩色や眺める方向によって色彩や図柄の像が変化する
といった変幻皮膜を形成した物品の製造方法に関して特
許出願(特願平2−50095号)を行った。本発明
は、この先の発明の一部に使用する製造装置に関するも
のである。
【0004】即ち、先の発明における変幻皮膜形成液
は、互いに相溶性に乏しいか又は相溶性を有しない合成
樹脂を少なくとも2種類含有し且つ熱硬化性樹脂を含有
する溶液からなるものであるが、該変幻皮膜形成液を用
いて図柄を形成するための一方法であるところの「変幻
皮膜形成液をフイルム基材上の金属光沢面上に一様に又
は厚さを変化させて塗布した後、基材の裏面より適温に
加熱した凸版を接触させて図柄を発現させる」方法、換
言すれば、変幻皮膜形成液の温度差による流動性の変化
を利用して図柄を形成するための装置や、或いは液面に
更に液を滴下して得られる拡散図柄の形成装置等につい
て研究開発を続けてきたが、係る装置は、上記従来のコ
ーティング機等において見当たらず、よって本装置の開
発が必要となった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続的に供給
されるフイルム・シート状物へ、ロールコーターを用い
てインキ又は塗料を塗布し、続いて乾燥・焼付けを行っ
て塗膜を形成するための周知の印刷又は塗布機におい
て、ロールコーターと乾燥・焼付け装置の間の任意の場
所に、表面に所望の図柄の凹凸版を付設した駆動回転又
は自由回転する加熱ドラム又は加熱シリンダーを、その
凹凸版の版面が、ロールコーターによって表面に変幻皮
膜形成液の塗布層が施されたフイルム・シート状物のそ
の裏面側と接触を保持しながら回転できるように設置す
ることを特徴とするフイルム・シート状物への変幻皮膜
形成装置である。
【0006】本発明においては上記装置の他、上記加熱
ドラム又は加熱シリンダーの後部の外側に、変幻皮膜形
成液の塗布層の乾燥を促進するための温風又は熱風を吹
き付けるところの空気噴射装置を付設するもの、又変幻
皮膜形成液の塗布量に変化をもたせるため、金属製のグ
ラビアロールとゴムロールとからなるロールコーターの
該ゴムロールの表面に凹凸図柄を付与したもの、或いは
変幻皮膜形成液の塗布液の水平面での流動作用を利用し
て図柄を形成するために、先の加熱ドラム又は加熱シリ
ンダーの代りにフイルム・シート状物の裏面と接触を保
持しながら進行方向に水平に走行するところの表面に凹
凸版を付設した加熱ベルトコンベアーを設置したもの
や、更には該装置の加熱ベルトコンベアーの前方上面
に、変幻皮膜形成液の滴下による拡散模様形成のための
滴下型図柄形成装置として、例えば、変幻皮膜形成液の
貯蔵タンク、該貯蔵タンクの下方に設けた細管と流量調
節用コック等を設置したもの、更に又、変幻皮膜形成液
塗布層の乾燥を促進するための温風又は熱風吹付け用の
空気噴射装置を付設したもの、その他変幻皮膜形成液塗
布層に、該塗布層が乾燥しない間に湿気を付与し、塗料
のブラッシング作用を利用してクラック図柄を形成する
ための水蒸気噴射装置を設置したもの等々があげられ
る。
【0007】尚、本発明において使用するフイルム・シ
ート状物は、表面に金属光沢面や光学的に屈折率の大き
な反射光沢面が形成されたものを適用する。この場合の
基材としては、例えば、耐熱性のよいポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート等のプラスチックフイルム
に真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティ
ング法、CVD法その他により、アルミニウム、銅、
銀、ニッケル、クロム等の金属皮膜や、或いは金属の酸
化物皮膜等を設けたもの、又アルミニウム箔、銅箔、錫
箔等の反射光沢に優れた金属箔が利用でき、更にこれら
のプラスチックフイルムや金属箔の裏面に、紙、布帛、
不織布、織物等を貼着一体化して得たシート状物等々が
あげられる。
【0008】又、上記フイルム・シート状物へ塗布する
ための変幻皮膜形成液としては、例えば、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリエステル、ポリアミド、セルロース樹脂、アク
リル樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性樹脂や、ユリア、
メラミン、エポキシ、フェノール、アクリル等の熱硬化
性樹脂等から相溶性に乏しいものを2種以上と且つ熱硬
化性樹脂とを硬化可能に有機溶剤中に配合した溶液を使
用すればよく、必要により染料、顔料等の着色剤を混入
したものも適用できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の変幻皮膜形成装置の具体的実
施例を図面を示して説明するが、本発明はこれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0010】実施例1.図1は本発明の請求項1及び2
に係る装置の構成図であり、1は巻出し軸であってフイ
ルム・シート状物2のロール状原反を保持しながら駆動
回転により原反を送り出すもので、送り出された原反は
位置センサー3によって原反の両側端が常に一定の位置
に保持されガイドロール4を経てロールコーター部へ至
るように配設される。
【0011】次にこのロールコーター部は、少くとも金
属製のグラビアロール5、耐溶剤性を有するゴムロール
6、ドクター7、変幻皮膜形成液8を入れるバット9及
びフイルム傾斜調節ロール10等からなり、これらによ
ってフイルム・シート状物2の表面に変幻皮膜形成液8
を塗布できるように構成されている。
【0012】続いて本発明の装置の主要部となる図柄形
成装置は、表面に凹凸版12を着脱可能に付設したとこ
ろの駆動回転する加熱ドラム又は加熱シリンダー13
と、必要により該加熱ドラム又は加熱シリンダー13の
後方の位置に設ける空気噴射装置14等により構成さ
れ、前記ロールコーター部と後方の乾燥・焼付け装置1
5との間の位置に設置される。又この加熱ドラム又は加
熱シリンダー13は、表面に固定された凹凸版12の版
面とフイルム・シート状物2の裏面とが、接触を保持し
ながら、即ち版面とフイルム・シート状物2の裏面とが
接触しながら同一の速度で走行、即ち回転できるように
するためその回転軸が回転速度変換装置と連結されて速
度調整ができるように配設されているが、又駆動回転で
はなく自由回転のものも使用できる。
【0013】上記空気噴射装置14は、フイルム・シー
ト状物2の表面に塗布された変幻皮膜形成液の層が、フ
イルム・シート状物2の裏面から加熱された凹凸版12
によって加熱されることによって、該凹凸版12の図柄
に対応して発現した図柄からなる変幻皮膜形成層の乾燥
を早く行うために設置するもので、従って、温風又は熱
風をこの変幻皮膜形成層の面に向けて噴射する装置であ
る。
【0014】上記の加熱ドラム又は加熱シリンダー13
の前方に設けるガイドロール11は、フイルム・シート
状物2面上の未硬化の変幻皮膜形成層の表面と直接に接
触する関係で、傷発生防止上できうれば表面層の軟か
い、例えば、表面にテフロン加工等を施したロール等を
使用することが望ましい。
【0015】又上記加熱ドラム又は加熱シリンダー13
の加熱方法としては、内部に加熱スチーム又は加熱空気
等を通すか或いは電熱ヒーターを内蔵させて通常50℃
から100℃程度に昇温すればよく、又該加熱ドラム又
は加熱シリンダー13の表面に付設する凹凸版12は、
例えば、金属の薄板や合成樹脂板からなる凸版や、耐熱
性のよい紙、布等の上へ熱伝導性のよいインクや塗料を
用いてスクリーン印刷法等により盛り上げ印刷柄を形成
したもの、或いは、金属薄板や合成樹脂板に打抜き柄を
形成したもの、更には、織目や網目の粗い織布、編布の
他金網等も十分適用できる。
【0016】これらの図柄形成装置の後方には、内部に
遠赤外線ヒーター17が多数配設された乾燥・焼付け装
置15が設置される。16は排気口であり炉内の温度調
節の役割も兼ねる。このような乾燥・焼付け装置15の
内部を、表面に変幻皮膜の図柄が形成されたフイルム・
シート状物2を通過させることにより、変幻皮膜層を充
分に乾燥すると同時に加熱硬化させる。通常この乾燥・
焼付け装置15内の温度としては、120℃から200
℃程度が適し、又通過時間としては変幻皮膜形成液の種
類やフイルム・シート状物の種類等によって異なるが、
通常10秒から20秒程度が好適である。なお、該乾燥
・焼付け装置15の内部の加熱方法としては遠赤外線ヒ
ーター17の他に、例えば、ニクロム線ヒーター、熱風
等も使用される。
【0017】この乾燥・焼付け装置の後方には、ガイド
ロール4、位置センサー3、エキスパインダロール18
及び駆動回転する巻取り軸19等が設置され、該巻取り
軸19によって十分に硬化が完了した変幻皮膜が形成さ
れたフイルム・シート状物20が巻取られるが、この巻
取り軸19の駆動モーターは勿論、上記巻出し軸1の駆
動モーターや、加熱ドラム又は加熱シリンダー13の駆
動モーターは、何れも独立の駆動源ではあるが、これら
の装置において、フイルム・シート状物を円滑に送り出
して走行させ巻取る必要から、各駆動モーターは電気的
に連結されて出力の調整がなされ、回転速度の調整、張
力の調整等が自動的に図れるほか、加熱ドラム又は加熱
シリンダー13の駆動モーターについては更にマニュア
ル操作も可能に構成されている。
【0018】実施例2.図2は請求項3に係る装置の構
成図であり、請求項1及び2で示したロールコーター部
において、金属製のグラビアロール5にその上方から接
するゴムロール6が、表面に凹凸模様26を形成したも
のからなるものであり、この場合の凹凸模様26の形成
方法としては、例えば、ゴムロールの表面に直接凹凸図
柄を彫刻するか、或いは図柄を彫刻したシートをロール
の表面全面に巻付けて貼着するか、或いは又任意の形状
に裁断した片面粘着テープをロール表面に部分的に貼着
するかして凹凸模様を形成すればよい。なお、このよう
にロールの表面に凹凸模様を形成したものを使用する理
由は、フイルム・シート状物への変幻皮膜形成液の塗布
量に変化をもたせて得られた変幻皮膜の変幻効果をより
高めるためである。なお、この場合の塗布量の変化とし
ては、膜厚として1ミクロンから0.2ミクロン程度の
変化をもたせることが可能である。
【0019】実施例3.図3は請求項4、5及び7に係
る装置の構成図であり、この場合、先の加熱ドラム又は
加熱シリンダー13の代わりに、乾燥・焼付け装置15
の前方に、表面が加熱されたベルトコンベアー23を、
進行方向に水平に走行するフイルム・シート状物2のそ
の裏面側に設置するもので、従ってこのベルトコンベア
ー23のベルト21は加熱されたベルトで且つその表面
には実施例1と同様に凹凸版12が付設されており、そ
の版面はフイルム・シート状物2の裏面と接触を保持し
ながら同じく進行方向に水平に走行できるように配設さ
れる。このベルトコンベアー23のベルト21の走行
は、ベルト駆動ロール22の回転によって行われるが、
同時にベルト駆動ロール22に内蔵された電熱器によっ
て加熱されながら走行するため凹凸版12の版面は加熱
状態を維持できる。又このベルト駆動ロール22の駆動
用モーターは、フイルム・シート状物2とベルト21と
の走行速度を同一にするための調整の必要性から、実施
例1の場合と同様に、巻出し軸1及び巻取り軸19の各
駆動モーターと連動できるように配設する場合と、上記
ベルト駆動ロール22の駆動用モーターのみ独立してマ
ニュアルで操作できるように構成される場合とが適用で
きる。このベルト21の走行速度は、ベルト21の長さ
によって異なるが、本発明においては通常1分間に数メ
ートルから60メートル程度の速さにまでマニュアルに
よって調節が容易に行えるように配設されるほか、ベル
ト21の加熱温度としては実施例1の加熱ドラム又は加
熱シリンダー13の温度と同様に、通常50℃から10
0℃程度の間で温度調節を行えばよい。なお、このベル
トコンベアー23に使用する凹凸版12は、円筒面と平
面の両方にわたって走行する関係で、フレキシブルなシ
ート状のものを使用する必要がある。
【0020】次に上記の如く構成されたベルトコンベア
ー23の後部上方に、図3に示すような温風又は熱風を
吹付けるための空気噴射装置14を設けてもよく、該装
置を付設する理由は実施例1の場合と同様フイルム・シ
ート状物2面上の図柄を発現した変幻皮膜形成層の乾燥
を早めるためである。
【0021】実施例4.図3に示すように、上記実施例
3で説明したベルトコンベアー23や空気噴射装置14
の他に、ベルトコンベアー23とロールコータ−部との
間で且つ進行方向に水平に走行するフイルム・シート状
物の上方の位置に、任意の支持台29によって支持され
たところの内部に変幻皮膜形成液24を貯蔵する貯蔵タ
ンク25、該貯蔵タンクの下部から下方に伸びる細管2
7及び該細管27の途中に設けた流量調節用コック28
等からなる滴下型図柄形成装置30を設置する。本発明
においてこのような滴下型図柄形成装置30を設ける理
由は、フイルム・シート状物2の表面の全面に、ロール
コーター部によって塗布された変幻皮膜形成液層の上に
更に変幻皮膜形成液を滴下することにより、該滴下液の
拡散図柄を形成して複雑な二層構造からなる変化に富ん
だ変幻皮膜を得るためである。従ってこの場合、塗布さ
れた第一層目の変幻皮膜形成液層が乾燥しない前に第二
層目を滴下させる必要がある。又この滴下型図柄形成装
置30によって各種の図柄を形成するには、第一層に使
用する変幻皮膜形成液とその上に滴下する変幻皮膜形成
液とが組成の異なるものを使用する方法とは別に、滴下
液の一滴の量を変化させることも適法であり、従ってこ
の適下量の調整には細管27の先端部の太さに変化をも
たせればよく、その他滴下距離の調節も加えればよい。
このような滴下型図柄形成装置30を実際に使用するに
際しては、通常該装置をフイルム・シート状物2の巾方
向に3組から10組程度を適当な間隔で配列して使用す
る。その際、各装置に使用する変幻皮膜形成液を異なっ
たカラーにしておけば、多色図柄のものが容易に得られ
る。なお、この滴下型図柄形成装置にはスプレーガンや
ジェットプリンター等も適用できる。
【0022】上記多色図柄の形成において更に変化をも
たせるための装置を第4図に示す。この装置は請求項6
に係るものであるが、滴下型図柄形成装置30を多数組
フイルム・シート状物2の巾方向に配列し、該装置の各
細管27をフレキシブルなものを使用して支持板32に
適当な間隔で取り付けると共に、該支持板32の両側、
両端部の夫々に滑車33を設け、この滑車33をフイル
ム・シート状物2の上方に該フイルム・シート状物2と
平行して設置されたレール34上に係合させて上記支持
板32がレール34上を移動できるようにし、円板35
に設けたピン36と支持板32の一端に設けた継手38
とをアーム37で連結してクランクを構成し、該クラン
クの円板35の駆動回転によって支持板32が左右に移
動するように構成されると共に、フイルム・シート状物
2の両側端部の上方に滴下液の受皿39及び該受皿39
からの液回収管40を付設してなる装置である。従って
この装置を使用するときは、滴下液がフイルム・シート
状物2面上において、フイルム・シート状物の長さ方向
と巾方向の両方向にわたり滴下して拡散するので美麗な
多色の水玉柄等が配列よく形成可能となる。
【0023】実施例5.図5は請求項8に係る装置の構
成図であり、この場合、上記のベルトコンベアー23の
前部上方に、下向きに水蒸気又は熱蒸気を吹付けるため
の水蒸気噴射装置41を設けた装置からなるもので、走
行するフイルム・シート状物2の表面に塗布された変幻
皮膜形成液の層へ、該層が乾燥しない間に水蒸気又は湿
気を付与することにより生ずる塗膜のブラッシング効果
を利用して、複雑なクラック模様の変幻皮膜を得るため
の装置でもある。
【0024】本発明における装置は上記各実施例に示し
た態様の他、例えば、加熱ドラム又は加熱シリンダー、
ベルトコンベアー、滴下型図柄形成装置等の図柄形成装
置を使用せず、図2に示すようなロールコーター部のゴ
ムロールの表面に凹凸模様を形成したもので変幻皮膜の
塗布量に変化をもたせて塗布した後、直接乾燥・焼付装
置へ送り込むといった態様のもの、或いは、該凹凸模様
を設けたゴムロールを有するロールコーターに、上記滴
下型図柄形成装置及びベルトコンベアー等の装置を組み
合わせて配列した態様のもの等が実施でき、この様な場
合、より複雑で変化に富んだ美麗な変幻皮膜層が得られ
ることになる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による変幻
皮膜形成装置は、走行するフイルム・シート状物の裏面
に加熱された凹凸版を接触させ、該接触を保持しながら
走行させることによりフイルム・シート状物の表面に図
柄を発現させるといった新規な図柄形成装置に関するも
のであり、本装置を使用すれば、変幻皮膜形成液の塗布
層が凹凸版の版画から受ける温度差によって流動性に変
化を生じながら乾燥する際に図柄を形成するといった作
用を有するところから、凹凸版の図柄に対応して塗膜の
膜厚、高分子の配列等に変化が生じ、極めて変化に富ん
だ虹彩色や、見る角度によって図柄を構成する像が変化
するといった変幻皮膜をフイルム・シート状物上に連続
して形成することができる。
【0026】又、滴下型の図柄形成装置を用いるとき
は、二層構造の拡散図柄からなる美麗な変幻皮膜特に多
色模様が得られる他、表面に凹凸模様を形成したゴムロ
ールを有するロールコーターを併せて用いれば、更に変
化に富んだ複雑な図柄、色彩、像変化するものが得られ
るが、更に又水蒸気噴射装置を使用するときは、優雅な
クラック模様を現出できる等、上記した各図柄形成装置
を組み合わせて使用すれば多種多様の図柄のものが容易
に形成できる。
【0027】この他、本装置に使用する凹凸版の製作費
が兼価であるため、極めて経済的に多種に亘る図柄のも
のが量産でき、得られた変幻皮膜も、その形成液に熱硬
性樹脂を用い且つ乾燥・焼付け装置で十分熱硬化される
ので、極めて物性的に優れたものが得られるところか
ら、得られたフイルム・シート状物の用途や応用範囲は
広く産業上利用価値の高い装置としてその効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフイルム・シート状物への変幻皮
膜形成装置の一部の実施態様に係る装置の主要部の構成
を示す側面説明図である。
【図2】本発明によるロールコーター部の一実施態様に
係る装置の主要部の構成を示す側面説明図である。
【図3】本発明によるフイルム・シート状物への変幻皮
膜形成装置の異なった実施態様に係る装置の主要部の構
成を示す側面説明図である。
【図4】本発明による滴下型図柄形成装置の一実施態様
に係る装置の主要部の構成を示す正面説明図である。
【図5】本発明によるクラック柄形成装置の一実施態様
に係る装置の主要部の構成を示す側面説明図である。
【符号の説明】
1 巻出し軸 2 フイルム・シート状物 3 位置センサー 4 ガイドロール 5 グラビアロール 6 ゴムロール 7 ドクター 8 変幻皮膜形成液 9 バット 10 フイルム傾斜調節ロール 11 ガイドロール 12 凹凸版 13 加熱ドラム又は加熱シリンダー 14 空気噴射装置 15 乾燥・焼付け装置 16 排気口 17 遠赤外線ヒーター 18 エキスパインダーロール 19 巻取り軸 20 変幻皮膜が形成されたフイルム・シート状物 21 ベルト 22 ベルト駆動ロール 23 ベルトコンベアー 24 変幻皮膜形成液 25 貯蔵タンク 26 凹凸模様 27 細管 28 流量調節用コック 29 支持台 30 滴下型図柄形成装置 31 変幻皮膜形成液層 32 支持板 33 滑車 34 レール 35 円板 36 ピン 37 アーム 38 継手 39 受皿 40 液回収管 41 水蒸気噴射装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 昇司 京都市西京区大原野北春日町867番地 (72)発明者 江宮 弘喜 京都市右京区梅津構口町11番地の12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に供給されるフイルム・シート状
    物へ、ロールコーターを用いてインキ又は塗料を塗布
    し、続いて乾燥・焼付けを行って塗膜を形成する印刷又
    は塗布機において、ロールコーターと乾燥・焼付け装置
    の間の任意の場所に、表面に所定の図柄の凹凸版を付設
    した駆動回転又は自由回転する加熱ドラム又は加熱シリ
    ンダーを、その凹凸版の版面が、ロールコーターによっ
    て表面に変幻皮膜形成液の塗布層が施されたフイルム・
    シート状物のその裏面側と接触を保持しながら回転でき
    るように設置することを特徴とするフイルム・シート状
    物への変幻皮膜形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の加熱ドラム又は加熱シリンダ
    ーの後方の任意の場所に、該加熱ドラム又は加熱シリン
    ダーの表面方向へ温風又は熱風を吹付けるための空気噴
    射装置を付設することを特徴とする請求項1記載のフイ
    ルム・シート状物への変幻皮膜形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のロールコーターのロールが、
    金属製のグラビアロールとゴムロールとからなり、該ゴ
    ムロールの表面が、任意の図柄の凹凸模様が形成された
    ものであることを特徴とする請求項1又は2記載のフイ
    ルム・シート状物への変幻皮膜形成装置。
  4. 【請求項4】 連続的に供給されるフイルム・シート状
    物へ、ロールコーターを用いてインキ又は塗料を塗布
    し、続いて乾燥・焼付けを行って塗膜を形成する印刷又
    は塗布機において、ロールコーターと乾燥・焼付け機の
    間の任意の場所に、表面に平滑版又は所定の図柄の凹凸
    版を付設した加熱ベルトを駆動させるベルトコンベアー
    を、その版面が、ロールコーターによって表面に変幻皮
    膜形成液の塗布層が施され且つ水平方向に維持されたフ
    イルム・シート状物のその裏面側と接触を保持しながら
    進行方向に水平に走行できるように設置することを特徴
    とするフイルム・シート状物への変幻皮膜形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4のロールコーターとベルトコン
    ベアーとの間で且つ水平方向に走行するフイルム・シー
    ト状物の上方の位置に、少なくとも変幻皮膜形成用の溶
    液の貯蔵タンク及び該貯蔵タンクから溶液を下方に滴下
    させるための細管と流量調節用コック等を有してなる滴
    下型図柄形成装置を付設したことを特徴とする請求項4
    記載のフイルム・シート状物への変幻皮膜形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の滴下型図柄形成装置が、フイ
    ルム・シート状物の上方において、該フイルム・シート
    状物の巾方向に多数組配列され、各装置から伸びる夫々
    の細管をフレキシブルなものとすると共にこれを適当な
    間隔で支持板に取り付け、この支持板をその両側両端部
    に付設した滑車によってフイルム・シート状物の上方巾
    方向に水平に固設されたレール上を移動可能にし、更に
    該支持板の一端を、駆動回転する円板と該円板の一端に
    回転移動可能なアームを設けてなるクランク装置と連結
    し、該クランク装置の駆動によって支持板がレール上を
    左右に一定速度で移動できるように構成されたものであ
    ることを特徴とする請求項5記載のフイルム・シート状
    物への変幻皮膜形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項6のベルトコンベアーの後部上方
    に、下向きに温風又は熱風を吹付けるための空気噴射装
    置を付設することを特徴とする請求項6記載のフイルム
    ・シート状物への変幻皮膜形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7のベルトコンベアーの前部上方
    に、下向きに水蒸気を吹付けるための水蒸気噴射装置を
    付設することを特徴とする請求項7記載のフイルム・シ
    ート状物への変幻皮膜形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項4のロールコーターのロールが、
    金属製のグラビアロールとゴムロールとからなり、該ゴ
    ムロールの表面が、任意の図柄の凹凸模様が形成された
    ものであることを特徴とする請求項4又は5又は6又は
    7又は8記載のフイルム・シート状物への変幻皮膜形成
    装置。
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