JPH051989A - 生化学分析用キユベツト - Google Patents
生化学分析用キユベツトInfo
- Publication number
- JPH051989A JPH051989A JP18026591A JP18026591A JPH051989A JP H051989 A JPH051989 A JP H051989A JP 18026591 A JP18026591 A JP 18026591A JP 18026591 A JP18026591 A JP 18026591A JP H051989 A JPH051989 A JP H051989A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cuvette
- thymol
- polystyrene
- cuvettes
- permeability
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- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
［目的］ チモール試薬に対する耐久性、良好な成形
性、透過率を有したキュベットを提供する。 ［構成］ ポリスチレンによりキュベットを形成する。
性、透過率を有したキュベットを提供する。 ［構成］ ポリスチレンによりキュベットを形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は生化学分析用反応器、特
に反応と測光とを同一容器で行うようにした生化学分析
用キュベットに関するものである。
に反応と測光とを同一容器で行うようにした生化学分析
用キュベットに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動分析機は種々の形式のものが提案さ
れ実用化されているが、反応ラインにある反応容器に血
清等の試料と試薬を入れて反応させ、検液の吸光度を光
学的に測光して定量分析を行うものがある。このような
装置において、検液を反応容器にいれたままで測光する
方式と、反応容器から検液をフローセルに導いて測光す
る方式とがあるが、機構の簡易化の点では前者の方式が
優れている。また反応ラインに沿って移動する反応容器
は繰り返し使用する方式と、特開昭５８−１３１５４０
号公報、特開昭６２−１１８２５８号公報に示すような
順次に新たな反応容器を反応ラインに送り込む方式とが
ある。前者の方式では反応容器を洗浄し、乾燥する機構
が必要となり、装置が大型で高価となる欠点がある。ま
た、大量の洗浄水を必要とすると共に廃液処理も面倒と
なる欠点もある。この洗浄が十分でないと前の液体との
コンタミネーションが生じ、測定精度が低下してしま
う。さらに繰り返し使用中に反応容器に傷がつき、これ
も測定精度を悪くする原因となる。これに対し、後者の
方式では反応容器は使い捨てとなるので上述した繰り返
し使用方式の欠点がなく、広く用いられている。
れ実用化されているが、反応ラインにある反応容器に血
清等の試料と試薬を入れて反応させ、検液の吸光度を光
学的に測光して定量分析を行うものがある。このような
装置において、検液を反応容器にいれたままで測光する
方式と、反応容器から検液をフローセルに導いて測光す
る方式とがあるが、機構の簡易化の点では前者の方式が
優れている。また反応ラインに沿って移動する反応容器
は繰り返し使用する方式と、特開昭５８−１３１５４０
号公報、特開昭６２−１１８２５８号公報に示すような
順次に新たな反応容器を反応ラインに送り込む方式とが
ある。前者の方式では反応容器を洗浄し、乾燥する機構
が必要となり、装置が大型で高価となる欠点がある。ま
た、大量の洗浄水を必要とすると共に廃液処理も面倒と
なる欠点もある。この洗浄が十分でないと前の液体との
コンタミネーションが生じ、測定精度が低下してしま
う。さらに繰り返し使用中に反応容器に傷がつき、これ
も測定精度を悪くする原因となる。これに対し、後者の
方式では反応容器は使い捨てとなるので上述した繰り返
し使用方式の欠点がなく、広く用いられている。
【０００３】このような測光を行うキュベットとして
は、試験管形状、箱形状等、その使用態様により種々の
形状のものが使用されているが、その材質として機械的
強度を有したポリカーボネート（ＰＣ）を使用した場
合、耐薬品性がないため、実用的でない。このためキュ
ベットとしては、従来よりポリメチルペンテン（例え
ば、商品名ＴＰＸ，三井石油化学（株）製）あるいはポ
リメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）のいずれかが使用
されている。
は、試験管形状、箱形状等、その使用態様により種々の
形状のものが使用されているが、その材質として機械的
強度を有したポリカーボネート（ＰＣ）を使用した場
合、耐薬品性がないため、実用的でない。このためキュ
ベットとしては、従来よりポリメチルペンテン（例え
ば、商品名ＴＰＸ，三井石油化学（株）製）あるいはポ
リメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）のいずれかが使用
されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリメ
チルペンテンは結晶性樹脂であるため成形時の収縮が大
きく、面形状が出しにくく、そのため分析時の測定精
度，再現性が悪くなる。また、ガスの発生量が多く、成
形金型等のメンテナンスを頻繁に行う必要もある。さら
には、それ自体が黄色がかっており、測定精度を低下さ
せる等の問題もあり、材料コストも高い問題がある。
チルペンテンは結晶性樹脂であるため成形時の収縮が大
きく、面形状が出しにくく、そのため分析時の測定精
度，再現性が悪くなる。また、ガスの発生量が多く、成
形金型等のメンテナンスを頻繁に行う必要もある。さら
には、それ自体が黄色がかっており、測定精度を低下さ
せる等の問題もあり、材料コストも高い問題がある。
【０００５】一方、ＰＭＭＡは非晶質であり、成形性が
良好であると共に、透過率も優れている。しかし、ＰＭ
ＭＡは分析用の試薬として用いるチモールに対し反応性
があり、そのためチモールを用いる分析を行うことがで
きない問題がある。すなわち、ＰＭＭＡ内のカルボニル
基（−ＣＯ）が酸化して、カルボキシル基（−ＣＯＯ
Ｈ）となり、このカルボキシル基が化１に示す構造のチ
モール内の水酸基（−ＯＨ）と反応する。
良好であると共に、透過率も優れている。しかし、ＰＭ
ＭＡは分析用の試薬として用いるチモールに対し反応性
があり、そのためチモールを用いる分析を行うことがで
きない問題がある。すなわち、ＰＭＭＡ内のカルボニル
基（−ＣＯ）が酸化して、カルボキシル基（−ＣＯＯ
Ｈ）となり、このカルボキシル基が化１に示す構造のチ
モール内の水酸基（−ＯＨ）と反応する。
【０００６】
【化１】
【０００７】この反応により、エステル（−ＣＯＯ）が
生成するため、チモールが消費されて正確な分析値を得
ることができないためである。
生成するため、チモールが消費されて正確な分析値を得
ることができないためである。
【０００８】本発明は上記事情を考慮してなされ、成形
性，透過率，耐チモール性を満足し、かつ、コストパフ
ォーマンスに優れた生化学分析用キュベットを提供する
ことを目的とする。
性，透過率，耐チモール性を満足し、かつ、コストパフ
ォーマンスに優れた生化学分析用キュベットを提供する
ことを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の生化
学分析用キュベットはポリスチレンにより成形したこと
を特徴とする。ポリスチレンは構造式（ＣＨ（Ｃ
6 Ｈ5 ）ＣＨ2 ）n となっており、非極性であると共
に、エステル化を行うカニボニル基，カルボキシル基を
含んでおらず、チモールとの反応性がない。また、波長
４００ｎｍの光線に対し、その透過率は３ｍｍの厚さで
９０％程度となっており、測定光として短波長光を用い
ても十分な測定を行うことができる。
学分析用キュベットはポリスチレンにより成形したこと
を特徴とする。ポリスチレンは構造式（ＣＨ（Ｃ
6 Ｈ5 ）ＣＨ2 ）n となっており、非極性であると共
に、エステル化を行うカニボニル基，カルボキシル基を
含んでおらず、チモールとの反応性がない。また、波長
４００ｎｍの光線に対し、その透過率は３ｍｍの厚さで
９０％程度となっており、測定光として短波長光を用い
ても十分な測定を行うことができる。
【００１０】
【実施例】図１に示す形状のキュベット１をそれぞれポ
リスチレン（ＰＳ），ポリメチルペンテンおよびＰＭＭ
Ａにより成形した。図１において、２は測光部であり、
鏡面状態となっている。また、このキュベット１は厚さ
を１ｍｍとした。このキュベット１内にチモール試薬お
よび蒸留水を投入して、濃度１重量％のチモール溶液
０．５ｍｌを調整した。そして、初期、２０時間後およ
び５０時間後における吸光度を測定すると共に、各キュ
ベットの表面状態を観察した。ポリスチレン，ポリメチ
ルペンテン，ＰＭＭＡの各キュベットの吸光度の特性を
図２，図３，図４にそれぞれ示す。これらの特性図にお
いて、特性曲線ａ（実線）は初期の、特性曲線ｂ（破
線）は２０時間後の、特性曲線ｃ（一点鎖線）は５０時
間後の吸光度を示し、ポリスチレンからなるキュベット
（図２）は経時的に吸光度変動が少なくなっている。ま
た、表１はキュベットの表面状態を示し、ポリスチレン
の場合、良好な耐チモール特性を有している。
リスチレン（ＰＳ），ポリメチルペンテンおよびＰＭＭ
Ａにより成形した。図１において、２は測光部であり、
鏡面状態となっている。また、このキュベット１は厚さ
を１ｍｍとした。このキュベット１内にチモール試薬お
よび蒸留水を投入して、濃度１重量％のチモール溶液
０．５ｍｌを調整した。そして、初期、２０時間後およ
び５０時間後における吸光度を測定すると共に、各キュ
ベットの表面状態を観察した。ポリスチレン，ポリメチ
ルペンテン，ＰＭＭＡの各キュベットの吸光度の特性を
図２，図３，図４にそれぞれ示す。これらの特性図にお
いて、特性曲線ａ（実線）は初期の、特性曲線ｂ（破
線）は２０時間後の、特性曲線ｃ（一点鎖線）は５０時
間後の吸光度を示し、ポリスチレンからなるキュベット
（図２）は経時的に吸光度変動が少なくなっている。ま
た、表１はキュベットの表面状態を示し、ポリスチレン
の場合、良好な耐チモール特性を有している。
【００１１】
【表１】
【００１２】次に上述したキュベットを用いて各試薬の
分析を行った。分析項目は、ＺＴＴ（クンケル），ＴＰ
（総蛋白）とＣｕ（銅），Ａｌｂ（アルブミン）とＴ
Ｐ，ＡｌｂとＦｅ（鉄），ＩｇＧ（免疫グロブリンＧ）
とＦｅ，ＩｇＧとＴＰ，ＩｇＡ（免疫グロブリンＡ）と
Ｆｅ，ＩｇＡとＴＰ，ＩｇＭ（免疫グロブリンＧ）とＦ
ｅ，ＩｇＭとＴＰであり、これらを自動分析装置により
分析した。結果を表２に示し、同表において「×」は作
動不良、差異のある分析を、「○」は差異のない分析を
示す。
分析を行った。分析項目は、ＺＴＴ（クンケル），ＴＰ
（総蛋白）とＣｕ（銅），Ａｌｂ（アルブミン）とＴ
Ｐ，ＡｌｂとＦｅ（鉄），ＩｇＧ（免疫グロブリンＧ）
とＦｅ，ＩｇＧとＴＰ，ＩｇＡ（免疫グロブリンＡ）と
Ｆｅ，ＩｇＡとＴＰ，ＩｇＭ（免疫グロブリンＧ）とＦ
ｅ，ＩｇＭとＴＰであり、これらを自動分析装置により
分析した。結果を表２に示し、同表において「×」は作
動不良、差異のある分析を、「○」は差異のない分析を
示す。
【００１３】
【表２】
【００１４】図５はポリスチレン，ポリメチルペンテ
ン，ＰＭＭＡの厚さ３ｍｍ板に対する透過率を示し、特
性曲線ｄはポリスチレン，特性曲線ｅはポリメチルペン
テン，特性曲線ｆはＰＭＭＡである。図５においてはＰ
ＭＭＡは生化学分析に用いる紫外線光，可視光の波長領
域において優れた透過率を示す一方、ポリメチルペンテ
ンは波長４００ｎｍで透過率が低下しており、分析精度
が低下する。これに対し、ポリスチレンは波長４００ｎ
ｍ前後においても、良好な透過率を示しており、高度な
分析精度とすることができる。
ン，ＰＭＭＡの厚さ３ｍｍ板に対する透過率を示し、特
性曲線ｄはポリスチレン，特性曲線ｅはポリメチルペン
テン，特性曲線ｆはＰＭＭＡである。図５においてはＰ
ＭＭＡは生化学分析に用いる紫外線光，可視光の波長領
域において優れた透過率を示す一方、ポリメチルペンテ
ンは波長４００ｎｍで透過率が低下しており、分析精度
が低下する。これに対し、ポリスチレンは波長４００ｎ
ｍ前後においても、良好な透過率を示しており、高度な
分析精度とすることができる。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、キュベッ
トをポリスチレンで成形したため、チモールに対する反
応性がないと共に、透明性に優れるため、チモールを含
むあらゆる分析を精度良く行うことができる。また、材
料コストが安価であり成形性に優れるため低コストで提
供することができる。
トをポリスチレンで成形したため、チモールに対する反
応性がないと共に、透明性に優れるため、チモールを含
むあらゆる分析を精度良く行うことができる。また、材
料コストが安価であり成形性に優れるため低コストで提
供することができる。
【図１】キュベットの一例の斜視図。
【図２】ポリスチレン製キュベットの吸光度特性図。
【図３】ＰＭＭＡ製キュベットの吸光度特性図。
【図４】ポリメチルペンテン製キュベットの吸光度特性
図。
図。
【図５】各波長光に対する透過率特性図。
１ キュベット
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】 ポリスチレンにより形成したことを特徴
とする生化学分析キュベット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18026591A JPH051989A (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 生化学分析用キユベツト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18026591A JPH051989A (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 生化学分析用キユベツト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051989A true JPH051989A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=16080222
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18026591A Withdrawn JPH051989A (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 生化学分析用キユベツト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH051989A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011511942A (ja) * | 2008-02-05 | 2011-04-14 | ポカード・ディアグノスティクス・リミテッド | 生体サンプル中のバクテリアの同定を行うシステム |
| US9862920B2 (en) | 2012-12-11 | 2018-01-09 | Pocared Diagnostics Ltd. | Optics cup with curved bottom |
| US10288632B2 (en) | 2009-09-21 | 2019-05-14 | Pocared Diagnostics Ltd. | System for conducting the identification of bacteria in biological samples |
-
1991
- 1991-06-24 JP JP18026591A patent/JPH051989A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011511942A (ja) * | 2008-02-05 | 2011-04-14 | ポカード・ディアグノスティクス・リミテッド | 生体サンプル中のバクテリアの同定を行うシステム |
| US8519358B2 (en) | 2008-02-05 | 2013-08-27 | Pocared Diagnostics Ltd. | System for conducting the identification of bacteria in biological samples |
| US9506866B2 (en) | 2008-02-05 | 2016-11-29 | Pocared Diagnostics Ltd. | System for conducting the identification of bacteria in biological samples |
| US10073036B2 (en) | 2008-02-05 | 2018-09-11 | Pocared Diagnostics Ltd. | System for conducting the identification of bacteria in biological samples |
| JP2020095050A (ja) * | 2008-02-05 | 2020-06-18 | ポカード・ディアグノスティクス・リミテッドＰｏｃａｒｅｄ Ｄｉａｇｎｏｓｔｉｃｓ， Ｌｔｄ． | 冷却システムおよび光学カップ |
| US10288632B2 (en) | 2009-09-21 | 2019-05-14 | Pocared Diagnostics Ltd. | System for conducting the identification of bacteria in biological samples |
| US9862920B2 (en) | 2012-12-11 | 2018-01-09 | Pocared Diagnostics Ltd. | Optics cup with curved bottom |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980903 |