JPH05198284A - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JPH05198284A
JPH05198284A JP4240739A JP24073992A JPH05198284A JP H05198284 A JPH05198284 A JP H05198284A JP 4240739 A JP4240739 A JP 4240739A JP 24073992 A JP24073992 A JP 24073992A JP H05198284 A JPH05198284 A JP H05198284A
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JP
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electrode
tip
metal halide
bromine
diameter
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JP4240739A
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English (en)
Inventor
Hideki Ito
秀樹 伊藤
Toshihiko Ishigami
敏彦 石神
Atsushi Saida
淳 斉田
Toshio Hiruta
寿男 蛭田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光束維持率を高く維持し、電極の先端や電極軸
の根元の変形を防止して電極の寿命特性を改善すること
ができるメタルハライドランプを提供する。 【構成】石英からなる発光管バルブ1の端部に電極3を
封装し、このバルブ内に臭化物およびヨウ化物のハロゲ
ン化金属と、水銀および希ガスを封入したメタルハライ
ドランプにおいて、上記臭素Brとヨウ素Iの封入モル
比を1≦Br/I≦5としたことを特徴とする。 【作用】臭素Brとヨウ素Iの封入モル比を1≦Br/
I≦5としたから、臭素Brの管壁浄化作用により早期
黒化を防止し、光束維持率を高め、しかも電極先端にタ
ングステンWが付着するのを規制し、電極軸の根元部の
折損を防止するから電極に寿命が長くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲンとしてヨウ素
Iと臭素Brを用いた小形メタルハライドランプにおい
て 光束維持率および電極の寿命特性を改善したランプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】メタルハライドランプは、高効率および
高演色性に優れた放電灯であるため、従来、道路、広
場、球場などのような広域照明に使用されていたが、最
近では店舗等の屋内照明、プロジェクターなどの投光器
などにも使用されつつある。
【0003】このような普及の拡大に伴ってこの種のラ
ンプは反射鏡などの器具と組み合わせて用いられるよう
になり、このため光源としてのこの種のランプは、光の
制御を容易にするため点光源に近いことが望まれる。し
たがって、この種のメタルハライドランプはショートア
ーク形、つまり小形化が進められている。しかし、ラン
プを小形化すると一般に、管壁負荷が高くなり、発光管
の温度が高くなる傾向がある。
【0004】一方、この種のランプは、さらに一層の高
効率および高演色性を得るため、発光金属として、D
y、Ho、Tm、Sc、Li、Nd、Csなどの希土類
金属を、ヨウ素Iおよび臭素Brなどのハロゲン化物と
して封入する工夫がなされている。つまり、上記希土類
金属を発光金属として用いた場合は、高効率および高演
色性が得られる利点がある。特に、ハロゲンとしてヨウ
素Iを用いると、ランプの色温度を所望のレベルに維持
することができ、演色性がよくなる。
【0005】しかしながら、ハロゲンとしてヨウ素Iの
みを用いた場合は、管壁に早期黒化が発生し易い。すな
わち、例えばCsIを発光金属として封入したランプ
は、ヨウ素Iと発光管材料の石英(SiO2 )が反応し
てSiI4 を生成する。このような反応は、管壁負荷が
高く、発光管温度が高いほど発生し易く、したがって、
上記のような小形メタルハライドランプに発生し易い。
【0006】上記の反応によりSiI4 が発生した場
合、これは電極先端に付着し、電極を構成するタングス
テンWとの間でタングステンWとケイ素Siの低融点合
金を作る。この合金は低融点であるため電子衝撃を受け
て電極先端から飛散する。この飛散した低融点金属はバ
ルブの内面に付着し、バルブを黒化させる原因になる。
バルブの黒化は可視光を吸収するようになるため光束維
持率を低下させる。
【0007】このような不具合を防止するため、ハロゲ
ンとしてヨウ素Iのほかに臭素Brを混合すると、臭素
Brは管壁に付着したタングステンWとケイ素Siの低
融点合金のうちのタングステンWと結合し易く、したが
って管壁に付着したタングステンWを電極に戻す作用が
あり、このため管壁を浄化し、管壁の黒化を防止して光
束維持率を向上させる利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、臭素Brとと
もに管壁から戻されてきたタングステンWは温度の高い
ところに付着しようとする性質があるため、温度の高い
電極先端に堆積する。電極先端に堆積したタングステン
Wが次第に成長すると、電極先端がどんどん伸びてい
き、電極間距離Lを短縮し、ランプ特性を大幅に変動さ
せる不具合がある。また、上記のように、臭素Brがタ
ングステンWとケイ素Siの低融点合金のうちのタング
ステンWと結合して電極先端の高温部に戻す作用を生じ
ると、結局タングステンWは比較的温度の低い電極軸の
根元から供給されるようになる。つまり電極軸の根元の
タングステンWがSiI4 との間でWとSiの低融点合
金を作り、この低融点合金のうちタングステンWが臭素
Brの作用で電極先端の高温部に付着されるため、タン
グステンは温度の低い電極軸の根元から電極先端の高温
部に運ばれて電極先端に堆積するようになる。このた
め、電極軸の根元では電極の細りが発生し、電極軸の折
損が生じるようになる。すなわち、臭素Brの封入量が
過剰な場合は、上記のように電極の細りを促し、早期に
電極軸の折損が生じる不具合がある。このようなことか
ら、臭素Brとヨウ素Iの封入割合が光束維持率および
電極の寿命特性を左右する。
【0009】一方、電極先端の温度が高いと、上記した
ように臭素Brとともに管壁から戻されてきたタングス
テンWが温度の高いところに付着しようとする性質が強
いため電極先端に堆積し、電極先端の成長割合が早くな
り、早期に電極間距離Lを短かくする不具合がある。電
極先端の温度は、ランプ電流と電極軸の径とで決まり、
ランプ電流が一定ならば電極軸の径が細いほど電極先端
の温度は高くなる。
【0010】よって、電極先端にタングステンWが付着
するのを防止し、かつ付着したタングステンWの成長発
達を抑制するには、電極軸を太くして電極先端の温度を
下げるようにすればよい。しかしこの場合、上記したよ
うに電極軸の根元では細りを生じる傾向があるため折損
し易く、よって電極軸を太くする場合は電極軸の根元を
太くすることが望まれる。
【0011】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、光束維持率を高く
維持し、しかも電極の先端や電極軸の根元の変形を防止
して電極の寿命特性を改善することができるメタルハラ
イドランプを提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、まず第1番目は、
【0013】石英からなる発光管バルブの端部に電極を
封装し、このバルブ内に臭化物およびヨウ化物のハロゲ
ン化金属と、水銀および希ガスを封入したメタルハライ
ドランプにおいて、上記臭素Brとヨウ素Iの封入モル
比を1≦Br/I≦5としたことを特徴とする。また、
本発明の2番目は、上記電極軸の先端部の径をd1 (m
m)、ランプ電流をIL (アンペア)とした場合、 0.12・IL <d1 2 <0.47・IL とし、かつ電極軸先端部の径d1 を根元部の径d2 より
小さくしたことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の1番目によれば、臭素Brとヨウ素I
の封入モル比を1≦Br/I≦5としたから、臭素Br
の管壁浄化作用により早期黒化を防止し、光束維持率を
高め、しかも電極先端にタングステンWが付着するのを
規制し、電極軸の根元部の折損を防止するから電極に寿
命が長くなる。
【0015】また本発明の2番目によれば、電極軸先端
の電流密度が規制されるので電極軸先端部の温度が規制
され、電極先端にタングステンWが付着するのを防止す
ることができ、また電極の根元部の径d2 を先端部の径
1 より大きくしたので根元部の折損が生じ難くなり、
しかも先端が細いのでランプ効率を低下させないように
なる。
【0016】
【実施例】以下本発明について、図1ないし図4に示す
第1の実施例にもとづき説明する。
【0017】図1は2KW定格出力の小形メタルハライ
ドランプを示し、1は発光管バルブであり、透明な石英
ガラスにより形成されている。このバルブ1は略楕円形
をなしており、たとえば長軸方向の内径40mm、短軸方
向の内径が36mm程度になっている。(内表面積は約4
5cm2 、内容積は約38cc)
【0018】このバルブ1の両端部にはそれぞれ封止管
2、2が接合されている。これら封止管2、2は透光性
石英ガラスまたは硬質ガラスにより形成されており、上
記バルブ1の両端部に融着されている。これら封止管
2、2には電極3、3が封装されている。電極3、3
は、後述する電極軸4の先端に電極コイル5を取付けて
構成されている。これら電極3、3はバルブ1内に臨ま
されており、互いの電極軸4、4の先端がバルブ1内で
所定の電極間距離L、例えば30mmを存して対向されて
いる。
【0019】電極軸5の基端部はモリブデンなどのよう
な第1の金属箔導体6に溶接されており、この第1の金
属箔導体6はモリブデンなどからなる中間リード線7に
接合されている。この中間リード線7は、モリブデンな
どのような第2の金属箔導体8に溶接されており、この
第2の金属箔導体8はモリブデンなどからなる外部リー
ド線9に接合されている。
【0020】このような1の金属箔導体6、中間リード
線7、第2の金属箔導体8および外部リード線9は、上
記封止管2、2内でこれら封止管2、2を圧潰封止する
ことにより気密の封着されている。なお、外部リード線
9、9は封止管2、2の端部に被着された図示しない口
金に接続されている。
【0021】上記発光管バルブ1内には、希土類金属の
ハロゲン化物と、水銀およびアルゴンなどの希ガスが封
入されている。希土類金属のハロゲン化物は、例えばD
yBr3 が4mg、HoBr3 が4mg、TmBr3 が4m
g、およびCsIが12mgそれぞれ封入されている。ま
た余剰のハロゲンとしてハロゲン化水銀の形態で、Hg
Br2 10mg、およびHgI2 3mgがそれぞれ封入され
ている。さらに、水銀Hgが単独に100mg、とアルゴ
ンガスが100Torr封入されている。
【0022】このような希土類金属のハロゲン化物にお
いては、臭素Brの封入総量は11.7mg、ヨウ素Iの
封入総量が7.6mgとなっており、これら臭素Brとヨ
ウ素Iの封入総量の比は1.5倍であり、モル比Br/
Iは2.47となっている。
【0023】一方、上記電極3の構造は図2および図3
に示されており、これを説明すると、電極軸4は純タン
グステンWからなり、細い径d1 をなした先端部41
と、これに一体に連なる大きな径d2 を有する根元部4
2とに区分されている。
【0024】電極軸4の先端部41は外径d1 が1.5
〜3.0mmの範囲、実際は2.3mmに設定されており、
これに対し電極軸4の根元部42は外径d2 が上記先端
部41の径d1 よりも必ず大きく(d1 <d2 )、例え
ば2.5〜3.0mm、実際は2.8mm程度に形成されて
いる。
【0025】そして、本実施例の電極軸4の根元部42
には、石英ガラスに封着される箇所に、複数本の凹溝リ
ング43…が間隔を存して形成されている。なお、複数
本の凹溝リング43…に代わって螺旋溝であってもよ
い。
【0026】このような電極軸4には、細い径の先端部
41から太い径の根元部42に跨がり電極コイル5が巻
装されている。電極コイル5はトリア(ThO2 )を含
有したタングステンW(トリタン)からなり、線径1.
5〜2.0mm程度で6〜7回巻かれている。なお、電極
コイル5は太い径の根元部42には一重巻とし、細い径
の先端部41には二重巻としてある。
【0027】このようなメタルハライドランプは、2k
Wで点灯した場合、ランプ電流ILが19.0アンペア
となるように構成されている。したがって、管壁負荷は
約45W/cm2 である。また、ランプ電流IL と電極軸
4の先端部41の径d1 との関係は、 d1 2 =0.28IL …(1) となっている。このような構成のショートアーク形メタ
ルハライドランプについて、作用を説明する。
【0028】上記ランプは、ハロゲンとしてヨウ素Iを
使用してあるから色温度が規制され、演色性が良い。そ
して、このようなヨウ素Iに臭素Brを併用してあるか
ら、既に説明した通り、臭素が管壁に付着しようとする
タングステンWとケイ素Siの低融点合金のうちのタン
グステンと結合して電極に戻す作用を生じ、このため管
壁を浄化し、管壁の黒化を防止して光束維持率を向上さ
せる。この場合、臭素Brとヨウ素Iのモル比Br/I
は、前記した通り、 1≦Br/I≦5 …(2) の範囲が望ましい。
【0029】臭素とヨウ素の比Br/Iが1未満である
と、光束維持率が低下して臭素Brを混合する初期の目
的が達成できず、またア−クが太くなって色温度が低下
する現象がみられる。またモル比Br/Iが5を越える
と、臭素BrがタングステンWを温度の高い電極先端部
に運ぶ作用が強くなり、電極先端が伸びて電極間距離L
が短くなり、かつ電極根元部が浸蝕されて細りを生じ、
早期に折損する不具合がある。この点を実験して確かめ
た結果を説明する。
【0030】すなわち、図4は上記実施例におけるラン
プで、臭素とヨウ素の比Br/Iを変化させた場合の光
束維持率を示す。なお、臭素の封入総量を変化させる場
合は、余剰ハロゲンとして封入するHgBr2 の封入量
を変える。図4から、2000時間点灯後において光束
維持率を70%以上に保つためには、臭素とヨウ素の比
Br/Iを1以上にしなければならないことが判る。
【0031】また、下記表1は、点灯2000時間にお
ける電極の折損を調べるために、臭素とヨウ素の比Br
/Iを変化させたランプをそれぞれ6灯づつ点灯試験し
た結果である。
【0032】
【表1】 この結果から、臭素とヨウ素の比Br/Iを5以下に規
制しなければ、電極の寿命がもたないことが判る。よっ
て、図4および表1から、 1≦Br/I≦5 であることが必要とされる。
【0033】さらにこのようなランプでは、上記実施例
に記載した通り、電極軸4の先端部41を1.5〜3.
0mmに規制したので、19Aのランプ電流に対して相対
的に電流密度を低くするようになり、先端部41の温度
上昇を規制する。
【0034】このため、電極先端部41の温度が抑えら
れるから、臭素が管壁に付着したタングステンWとケイ
素Siの低融点合金のうちのタングステンと結合して電
極の先端部41に堆積させようとするのを軽減し、タン
グステンが電極先端で次第に成長して伸びるのを防止す
る。このため、電極間距離Lが変化することがなく、ラ
ンプ特性の変動を防止する。しかも、ランプ効率lm/W
をたいして低下させることがない。この点の効果も、本
発明者等の実験により確認しており、その実験結果を図
5に示す。
【0035】図5はランプ電流IL (アンペア)を19
A一定とし、電極軸先端部41の径d1 (mm)を種々変
化させた場合のランプ効率(lm/W)と、電極間距離の
変化率ΔLの関係を調べたものである。
【0036】ランプ効率(lm/W)は、電極軸先端部4
1の径d1 (mm)が細いほど高くなり、これは電極先端
部41から根元部42を通じて熱の逃げが少なくなり、
よって電極損失が少なくなるためである。一方、電極間
距離の変化率ΔLは電極軸先端部41の径d1 (mm)が
大きい程少なくなる。これは電極先端部41の温度上昇
が抑えられるためである。
【0037】図5から、ランプ効率を80lm/W以上と
し、かつ電極間距離の変化率ΔLを20%以下にするた
めには、ランプ電流IL が19アンペアの場合は、電極
軸先端部41の径d1 を1.5〜3.0mmの範囲に設定
する必要があること判る。電極軸先端部41の径d
1 (mm)とランプ電流IL (アンペア)との関係(電流
密度)を計算すると、 0.12・IL ≦d1 2 ≦0.47・IL の範囲になる。そこで、本発明者等は、他の定格でラン
プ電流の異なるランプについても調べたが、これら他の
ランプも 0.12・IL ≦d1 2 ≦0.47・IL …(3) を満足すればよいことを確認した。
【0038】すなわち、d1 2 が0.12・IL 未満の
場合は電流密度が高くなり、電極軸先端部41の温度が
上昇して先端にタングステンWの堆積が多くなり、電極
間距離Lが短縮する。逆に、d1 2 が0.47・IL
超える場合は、先端部全体の温度は下がるが、熱損失が
増えてランプ効率が低下するものである。
【0039】また、電極軸の根元部42の径d2 は、例
えば2.5〜3.0mm程度に形成し、従来の同等定格の
ランプの電極軸の径(2.0mm程度)よりも大きくして
あるから、電極全体の温度の上昇を抑止することができ
る。よって、電極先端部41の温度も抑えることがで
き、このこともタングステンが電極先端部41に堆積す
るのを軽減し、タングステンが電極先端で次第に成長し
て伸びるのを防止し、電極間距離Lの変化を抑制して、
ランプ特性の変動を防止するのに有効となっている。ま
た、タングステンが電極先端部41に堆積するのが軽減
されるから、電極軸の根元部42から運ばれる割合が少
なくなり、根元部42の細りも減少する。
【0040】さらに、根元部42の径d2 を太くしたの
で、多少この根元部42のタングステンが電極先端の高
温部に運ばれて細っても、もともと太くしてあるから折
損するまでには時間がかかり、従来よりも寿命が長くな
る。
【0041】なお、本実施例の電極軸4は、封止部2の
石英ガラスに封着される箇所に対応して根元部42に、
複数本の凹溝リング43…を互いに間隔を存して形成し
たので、ハロゲン化希土類金属などの封入物が金属箔導
体7に侵入して、箔切れを起こすなどの不具合が防止さ
れる。
【0042】つまり、この種の発光管は、電極軸4の熱
膨脹により封止部2の石英にクラックを生じさせないよ
うに、電極軸4と石英との間に微小な隙間を形成してあ
るが、この隙間を通じて放電空間から発光物質が侵入
し、これが金属箔導体7に達してこれと反応し、箔切れ
を生じることがある。
【0043】しかしながら、電極軸4の石英に封着され
る箇所、複数本の凹溝リング43…を互いに間隔を存し
て形成すれば、沿面距離が増し、ラビリンス効果により
放電空間の発光物質が金属箔導体7に達するのを防止、
または軽減する。したがって箔切れを防止することがで
きる。
【0044】なお、上記電極軸4の石英に封着される箇
所に形成される凹溝リング43…は、図6に示す第2の
実施例のように、複数の突条リング53…であってもよ
い。つまり、溝43に代わって突条53…であっても、
放電空間と金属箔導体7との間の沿面距離が増し、ラビ
リンス効果により箔切れを防止する。この場合、複数の
突条リング53…は螺旋突条であってもよい。また、本
発明は上記各実施例に制約されるものではない。
【0045】すなわち、図7に示す第3の実施例の場
合、電極コイル5を電極軸4の径の細い先端部41のみ
に巻回した例を示す。この場合、電極コイル5の後端と
電極軸4の径の太い根元部42との間に隙間sが発生す
るのを避けるのが望ましいが、例え隙間sが生じてもこ
れは1mm以下に規制する必要がある。この隙間sが大き
いと、この隙間からタングステンが先端部に運ばれてこ
の隙間の箇所から電極の折損が生じる虞れがある。
【0046】さらに、図8に示す第4の実施例の場合、
電極軸4は先端部の径が細いテーパ形70をなしてい
る。このような形状であっても、第1の実施例と同様の
効果を奏する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の1番目によ
れば、臭素Brとヨウ素Iの封入モル比を1≦Br/I
≦5としたから、臭素Brの管壁浄化作用により早期黒
化を防止して、光束維持率を高めることができ、しかも
電極先端にタングステンWが付着するのを規制し、電極
軸の根元部の折損を防止するから電極に寿命が長くな
る。
【0048】また本発明の2番目によれば、電極軸先端
の電流密度を規制したので電極軸先端部の温度が過剰に
なるのが規制され、電極先端にタングステンWが付着す
るのを防止することができ、よって電極間距離の変化を
防止することができる。また、電極軸先端部の温度の下
降も規制するので、ランプ効率の低下を防止することが
できる。さらに電極先端部の径d1 を根元部の径d2
り小さくしたので根元部の折損が生じ難くなり、電極の
寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すメタルハライドラ
ンプの断面図。
【図2】同実施例の電極軸の断面図。
【図3】同実施例の電極軸に電極コイルを巻いた状態の
断面図。
【図4】臭素とヨウ素のモル比と光束維持率との関係を
示す特性図。
【図5】電極先端部の径とランプ効率および電極間距離
の変化率の関係を示す特性図。
【図6】本発明の第2の実施例を示す電極の断面図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す電極の断面図。
【図8】本発明の第4の実施例を示す電極の断面図。
【符号の説明】
1…バルブ、2…封止管、3…電極、4…電極軸、5…
電極コイル、6、8…金属箔導体、7…中間リ−ド線、
9…外部リ−ド線、41…電極軸の先端部、42…電極
軸の根元部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蛭田 寿男 東京都港区三田一丁目4番28号 東芝ライ テック株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英からなる発光管バルブの端部に電極
    を封装し、このバルブ内に臭化物およびヨウ化物のハロ
    ゲン化金属と、水銀および希ガスを封入したメタルハラ
    イドランプにおいて、 上記臭素Brとヨウ素Iの封入モル比を1≦Br/I≦
    5としたことを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】 上記ランプは管壁負荷が40〜50W/
    cm2 であることを特徴とする請求項1に記載のメタルハ
    ライドランプ。
  3. 【請求項3】 上記ハロゲン化金属は、希土類金属のハ
    ロゲン化物であることを特徴とする請求項1に記載のメ
    タルハライドランプ。
  4. 【請求項4】 上記電極を構成する電極軸の先端部の径
    をd1 (mm)、ランプ電流をIL (アンペア)とした場
    合、 0.12・IL <d1 2 <0.47・IL とし、 かつ、電極軸先端部の径d1 は根元部の径d2 より小さ
    くしたことを特徴とする請求項1に記載のメタルハライ
    ドランプ。
  5. 【請求項5】 上記電極軸のバルブに封着される箇所に
    は、凹溝リング部または突条リング部を形成してあるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のメタルハライドラン
    プ。
JP4240739A 1991-09-30 1992-09-09 メタルハライドランプ Pending JPH05198284A (ja)

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JP4240739A JPH05198284A (ja) 1991-09-30 1992-09-09 メタルハライドランプ

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JP25251491 1991-09-30
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