JP3269976B2 - 高圧紫外線水銀ランプ - Google Patents

高圧紫外線水銀ランプ

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JP3269976B2 JP28286496A JP28286496A JP3269976B2 JP 3269976 B2 JP3269976 B2 JP 3269976B2 JP 28286496 A JP28286496 A JP 28286496A JP 28286496 A JP28286496 A JP 28286496A JP 3269976 B2 JP3269976 B2 JP 3269976B2
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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    • HELECTRICITY
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    • H01J61/12Selection of substances for gas fillings; Specified operating pressure or temperature
    • H01J61/18Selection of substances for gas fillings; Specified operating pressure or temperature having a metallic vapour as the principal constituent
    • H01J61/20Selection of substances for gas fillings; Specified operating pressure or temperature having a metallic vapour as the principal constituent mercury vapour

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線硬化装置等
の光源に使用する高圧紫外線水銀ランプに関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】従来の高圧紫外線水銀ランプにおいては、
通常は、放電しやすくするためにその電極の電極芯棒の
先端部に二重あるいは三重のコイルを設け、このコイル
に酸化バリウムなどからなるエミッター材を保持させた
構造を有している。しかし、このエミッター材は、ラン
プ点灯中に放電容器内で加熱され飛散し、放電容器の壁
に付着して、該放電容器壁の紫外線透過率を低下させ
る。すなわち、紫外線を利用する処理に必要な光出力を
低下し短寿命の原因の一つになっている。
【0003】そして近年、紫外線利用機器の装置の小型
化の進展とともに、ランプの小型化が進んでいる。ショ
ートアーク型の高圧紫外線水銀ランプはその内容積が約
2.5cm3 程度の寸法のランプまでは上記エミッター
材保持構造が実用化されている。 しかし、それ以下の
寸法の小型の高圧紫外線水銀ランプでは、電極の芯棒に
エミッター材を担持することは構造上困難を伴う。ま
た、たとえ電極の芯棒にエミッター材を担持できたとし
ても、小型の高圧紫外線水銀ランプにおいては、放電容
器の内壁面積が小さいので、上記のエミッター材の壁面
への飛散による光量低下の影響は大きい。特に400n
m以下の波長の紫外線を利用する場合には、放電容器壁
に付着したエミッター材は可視光領域の光に比較して短
波長領域の紫外域光の吸収度合いが大きいので、エミッ
ター材の飛散による放電容器壁の膜付着の影響は著しく
大きいものとなる。また、放電容器が2.5cm3 以下
の内容積になると、寸法精度を出すのが難しくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に示したように本
発明において解決しようとする課題は、放電容器の内容
積が2.5cm3 以下の高圧紫外線水銀ランプにおい
て、電極の芯棒にエミッター材を担持させない構造とす
ることによって、該エミッター材が、ランプ点灯中に飛
散し、放電容器の壁に付着して、該壁の紫外線透過率を
低下させて短寿命となることがない高圧紫外線水銀ラン
プをつくることである。また、寸法精度の高い小型の紫
外線水銀ランプをつくることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】内容積が2.5cm3
下の小型の放電容器に、一対の電極と主発光成分として
水銀を封入した高圧紫外線水銀ランプにおいて、イット
リウム、ランタン、セリウム、ジスプロシウム、ガドリ
ニウム、トリウムのハロゲン化物からなる第一群のハロ
ゲン化物の中から選ばれた少なくとも一種のハロゲン化
物と、前記第一群のハロゲン化物がエミッター材として
機能するためにアルカリ金属元素のハロゲン化物からな
る第二群のハロゲン化物の中から選ばれた少なくとも一
種のハロゲン化物とを、第一群のハロゲン化物と第二群
のハロゲン化物のモル分率での封入比で1:4〜1:2
0の範囲で封入し、ランプ電流を電流芯棒の軸方向に垂
直な方向の断面積で除した値を電流密度としたとき、定
常点灯状態における電流密度を3A/mm 2 から15A
/mm 2 の範囲にして点灯される高圧紫外線水銀ランプ
とすることで、小型の高圧紫外線水銀ランプにおいても
電極の芯棒にエミッター材を担持するのと同等の機能が
生じるし、また該エミッター材がランプ点灯中に飛散し
なくなり、ランプの長寿命化を図ることができる。
【0006】前記第一群のハロゲン化物と第二群のハロ
ゲン化物の封入比をモル分率で1:5〜1:20にする
と、さらに上記の効果が良好となる。
【0007】また、請求項1に記載の高圧紫外線水銀ラ
ンプにおいて、前記放電容器を透光性セラミック製とす
ることもでき、透光性セラミック製にすることで石英ガ
ラス製より小型の高圧紫外線水銀ランプにおいて寸法精
度の確保ができる。
【0008】そして、請求項1あるいは請求項2に記載
の高圧紫外線水銀ランプにおいて、具体的な第一のハロ
ゲン化物の選択として、ジスプロシウムのハロゲン化物
としたときには、定常状態において波長422.5nm
のジスプロシウム原子のスペクトル線の発光強度を波長
404.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.
25以下にすることにより、前記課題解決を実現する。
【0009】あるいは、具体的な第一のハロゲン化物の
選択として、ランタンのハロゲン化物としたときには、
定常状態において波長406.0nmのランタン原子の
スペクトル線の発光強度を波長404.6nmの水銀原
子の発光強度で除した値を0.1以下にするとよい。
【0010】あるいは、具体的な第一のハロゲン化物の
選択として、ガドリニウムのハロゲン化物としたときに
は、定常状態において波長402.8nmのガドリニウ
ム原子のスペクトル線の発光強度を波長404.6nm
の水銀原子の発光強度で除した値を0.15以下にした
請求項1あるいは請求項2に記載の高圧紫外線水銀ラン
プにしてもよい。
【0011】あるいは、具体的な第一のハロゲン化物の
選択として、セリウムのハロゲン化物としたときには、
定常状態において波長397.2nmのセリウム原子の
スペクトル線の発光強度を波長404.6nmの水銀原
子の発光強度で除した値を0.1以下にしてもよい。
【0012】あるいは、具体的な第一のハロゲン化物の
選択として、イットリウムのハロゲン化物としたときに
は、定常状態において波長410.2nmのイットリウ
ム原子のスペクトル線の発光強度を波長404.6nm
の水銀原子の発光強度で除した値を0.15以下にして
もよい。
【0013】あるいは、具体的な第一のハロゲン化物の
選択として、トリウムのハロゲン化物としたときには、
定常状態において波長408.5nmのトリウム原子の
スペクトル線の発光強度を波長404.6nmの水銀原
子の発光強度で除した値を0.2以下にしてもよい。
【0014】
【0015】本願の請求の範囲に示した第一群のハロゲ
ン化物と第二群のハロゲン化物の組合せの例として沃化
ジスプロシウムと沃化ナトリウム系を考えると、既知の
文献から同系の蒸気圧と活量については図2と図3にそ
れぞれ示したようになっている。これらの図はランプ点
灯時の放電容器内の最冷点温度に近い1260Kにおけ
る状態を示している。
【0016】図3において、とりわけ沃化ナトリウムの
モル分率の高い領域では沃化ジスプロシウムの活量は急
速に低下する。同系内には複合化合物であるNaDyI
4 と沃化ジスプロシウム、沃化ナトリウムが存在する。
そして各蒸気相の全圧は図2の上の曲線(a)のように
なる。またNaDyI4 の蒸気圧曲線は図2の下の曲線
(b)のようにあらわされる。この図からNaDyI4
の蒸気圧は沃化ナトリウムのモル分率の高い領域では急
速に下がることがわかる。すなわち蒸発しにくくなる。
気相中で活動するジスプロシウム原子の密度はNaDy
4 、沃化ジスプロシウムの両相を構成するジスプロシ
ウム原子合計の密度となり、それは図4に示したNaD
yI4 と沃化ジスプロシウムを合わせた蒸気圧曲線で近
似される。図4は図2と図3を組み合わせることによっ
て得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】本願発明の高圧紫外線ランプの考
え方は、図4において言えば、ナトリウムのハロゲン化
物の多い領域の混合比組成のハロゲン化物を封入物とし
て使用することにより、気相中でのジスプロシウムの蒸
気圧をコントロールし、ひいては密度をコントロールし
て低く抑え発光に寄与しないようにしたものである。そ
れゆえに水銀の発光が主となり、演色評価指数が40以
下という紫外線ランプを完成することができるというこ
とである。
【0018】上記のランプにおいては次のことが考えら
れる。アルカリ金属元素のハロゲン化物からなる第二群
のハロゲン化物の中から選ばれた少なくとも一種である
沃化ナトリウムを封入すると、このハロゲン化物は、蒸
気圧が比較的高いので、放電容器内の最冷部である放電
容器壁と電極根元部の間に形成される隙間に液体状にな
って入り込み、該隙間を埋め尽くし、放電空間の温度を
実質的に高くするはたらきをする。そうすることによ
り、放電容器内の第一のハロゲン化物の蒸気の接触する
最冷部温度が上昇し、蒸気圧の低い第一群のハロゲン化
物が蒸発し易くなって蒸発分解し、電極にハロゲン化物
の構成金属が付着するのである。
【0019】そして、第一群のハロゲン化物を構成する
ジスプロシウムは、仕事関数が小さいので、電極先端に
付着することにより電極先端域の仕事関数が低下し、そ
の結果、電極先端域からの熱電子放出が盛んになり、電
極の温度が低下する。すなわち、第一群のハロゲン化物
はエミッター材の役割をする。しかも、電極に付着後あ
らためて電極から蒸発したジスプロシウムは、ふたたび
ハロゲン原子と結合しハロゲン化物となり再使用される
ので、放電容器壁に膜付着することなく紫外線透過率を
低下させることがない。そして、ジスプロシウムは電極
先端部に付着してエミッター機能を果たすのである。
【0020】以上のように第二群のナトリウムのハロゲ
ン化物は、ジスプロシウムのハロゲン化物がエミッター
材として機能するために働いている。また、第二群のハ
ロゲン化物は、放電時のアーク安定化にも貢献する。
【0021】ここまでの説明では、第一群のハロゲン化
物として沃化ジスプロシウム、アルカリ金属元素のハロ
ゲン化物からなる第二群のハロゲン化物として沃化ナト
リウムとを選定して説明したが、第一群のハロゲン化物
としてディスプロシウムのハロゲン化物の他にもイット
リウム、ランタン、セリウム、ガドリニウム、トリウム
のいずれかのハロゲン化物と、アルカリ金属元素のハロ
ゲン化物としてナトリウムのハロゲン化物の他にもリチ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金
属元素のハロゲン化物とを適宜選定して組合せ放電容器
に封入しても、点灯状態において、放電容器内の熱力学
的状態は沃化ジスプロシウム+沃化ナトリウム系と同様
であって、第一群のハロゲン化物と第二群のハロゲン化
物のモル分率での封入比を第二群のハロゲン化物のモル
分率が高い領域に選択して封入することによって、第一
群のハロゲン化物はランプ点灯時に発光に寄与せず、エ
ミッター材としての役割を果たすことが考えられる。
【0022】
〔発光管(1)〕
寸法:外径4.0mm、内径3.0mm(肉厚0.5m
m) 材質:多結晶イットリウム・アルミニウム・ガ−ネット
(YAG) 内容積:0.025cm3 〔電極(2a、2b)〕 寸法:放電容器内突出長 1.0mm、直径:0.3m
m 材質:タングステン 電極間距離:1.0mm 〔封入物〕 封入ガス:Ar 300Torr 水銀:0.9mg 沃化セシウム:2.6mg 沃化ジスプロシウム:0.25mg 封止部はYAG製発光管の内部において電極のタングス
テン棒をアルミナセラミック材4にて巻き込み封止部内
壁面3と接合している。そして封止部端部領域内にてニ
オブ線5を介して白金リード線6に接合し、封止部端は
フリットガラス7にて封止している。点灯条件は、ラン
プ電流0.5A、ランプ電力15Wである。
【0023】図5は本実施例の紫外線高圧水銀ランプの
発光スペクトル図を示したもので、沃化ジスプロシウム
と沃化セシウムのモル分率比で1:10の割合で封入し
ている。第一群のハロゲン化物である沃化ジスプロシウ
ムの封入量を制御することによってジスプロシウムの発
光ピークが抑制され平均演色指数は25になり、ランプ
の可視光領域の発光に対して400nm以下の紫外線の
発光割合が大きくなり、高効率の紫外線高圧水銀ランプ
が得られた結果を示している。
【0024】図7は放電容器内の沃化ディスプロシウム
の封入割合を変えていき、その封入割合と電極温度の関
係を測定した結果を示したもので、沃化セシウムの封入
比を上げていきジスプロシウム原子の密度が減少してい
くと、もはや電極を被覆してエミッター機能を有するだ
けのジスプロシウム原子が存在しなくなり、沃化ディス
プロシウムの沃化セシウムに対する封入量が1/20よ
り小さくなると、ついにはエミッター原子の電極被覆率
が略ゼロになり、電極温度が急激に上昇してしまうこと
を示している。電極温度の急激な増加は放電ランプの短
寿命につながる。このことから、第一群のハロゲン化物
の第二群のハロゲン化物に対する封入量は1/20以上
にしなくてはならないことがわかる。
【0025】図6は、沃化ジスプロシウムと沃化セシウ
ムのモル分率比を1:4とした高圧紫外線水銀ランプの
発光スペクトルを示すもので、ジスプロシウムの発光の
ピークが出てきて、そのため水銀の発光強度が低下して
高圧紫外線水銀ランプとしては効率が若干悪くなってい
る。
【0026】図8は放電容器内の沃化ディスプロシウム
の封入割合と波長365nmの紫外線の発光強度の関係
を示したものである。縦軸の365nmの波長の紫外線
の発光強度は、封入ハロゲン化物の構成金属の発光が4
50nm以下の短波長域でみられない、紫外線高圧水銀
ランプの365nmの発光強度を1としたときの比較値
である。沃化ジスプロシウムの封入比を上げていき、沃
化ディスプロシウムの沃化セシウムに対する封入量を1
/4より大きくすると、水銀の発光強度が紫外線水銀ラ
ンプとしての実用的許容限度の90%より低下してしま
う。このことから、第一群のハロゲン化物の第二群のハ
ロゲン化物に対する封入量は1/4以下にしなくてはな
らないことがわかる。
【0027】さらには、第一群のハロゲン化物の第二群
のハロゲン化物に対する封入量を1/5以下にすると、
365nmの発光強度は95%以上を確保でき、効率の
良い紫外線高圧水銀ランプとできるので一層良い。
【0028】なお、ここではハロゲン化物として沃化物
を例として示したが、臭化物や塩化物等の他のハロゲン
化物であってもよい。
【0029】本発明のランプにおいて第一群のハロゲン
化物としてジスプロシウムのハロゲン化物を選択した場
合は、水銀の発光強度が紫外線水銀ランプとしての実用
的許容限度以上であるためには、定常点灯状態におい
て、波長422.5nmのジスプロシウム原子のスペク
トル線の発光強度を波長404.6nmの水銀原子の発
光強度で除した値が0.25以下に抑える必要があり、
第一群のジスプロシウムのハロゲン化物と第二群のハロ
ゲン化物のモル分率での封入比が前述のように1:4〜
1:20の間の値であればその条件を満足する。
【0030】また、水銀の発光強度が紫外線水銀ランプ
としての実用的許容限度以上であるためには、同様に第
一群のハロゲン化物としてランタンのハロゲン化物を選
択した本発明のランプにおいては、定常点灯状態におい
て、波長406.0nmのランタン原子のスペクトル線
の発光強度を波長404.6nmの水銀原子の発光強度
で除した値を0.1以下に抑える必要があり、その時の
第一群のランタンのハロゲン化物と第二群のハロゲン化
物のモル分率での封入比が1:4〜1:20の間の値で
あればその条件を満足する。
【0031】また、第一群のハロゲン化物としてガドリ
ニウムのハロゲン化物を選択した本発明のランプにおい
ては、定常点灯状態において、波長402.8nmのガ
ドリニウム原子のスペクトル線の発光強度を波長40
4.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.15
以下に抑える必要があり、その時の第一群のハロゲン化
物と第二群のハロゲン化物のモル分率での封入比が1:
4〜1:20の間の値であればその条件を満足する。
【0032】また、第一群のハロゲン化物としてセリウ
ムのハロゲン化物を選択した本発明のランプにおいて
は、定常点灯状態において、波長397.2nmのセリ
ウム原子のスペクトル線の発光強度を波長404.6n
mの水銀原子の発光強度で除した値を0.1以下にする
必要があり、その時の第一群のセリウムのハロゲン化物
と第二群のハロゲン化物のモル分率での封入比が1:4
〜1:20の間の値であればその条件を満足する。
【0033】また、第一群のハロゲン化物としてイット
リウムのハロゲン化物を選択した本発明のランプにおい
ては、定常点灯状態において、波長410.2nmのイ
ットリウム原子のスペクトル線の発光強度を波長40
4.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.15
以下に抑える必要があり、その時の第一群のイットリウ
ムのハロゲン化物と第二群のハロゲン化物のモル分率で
の封入比が1:4〜1:20の間の値であればその条件
を満足する。
【0034】また、第一群のハロゲン化物としてトリウ
ムのハロゲン化物を選択したランプにおいては、定常点
灯状態において、波長408.5nmのトリウム原子の
スペクトル線の発光強度を波長404.6nmの水銀原
子の発光強度で除した値を0.2以下に抑える必要があ
り、その時の第一群のトリウムのハロゲン化物と第二群
のハロゲン化物のモル分率での封入比が1:4〜1:2
0の間の値であればその条件を満足する。
【0035】さらに、電極径とランプ電流の関係として
電流密度をとらえ、ランプ性能との関係を検討したが、
電流密度が15A/mm2 を越えると電極温度が高くな
るために、電極の地金が露出し、仕事関数低下の効果が
少なくなることが判明した。また、電流密度が3A/m
2 未満では、電極輝点が電極先端の一部分に集中する
ために、放電が不安定になるという欠点が生じることも
判明した。
【0036】ランプ電流を電極芯棒の軸方向に垂直な方
向の断面積で除した値を電流密度と定義すると、定常点
灯状態における電流密度が3A/mm2 から15A/m
2の範囲では、電極輝点は電極先端全面に広がり、第
一群のハロゲン化物がエミッター材として最適に動作す
るので、長寿命のランプが可能になることが判明した。
【0037】また、内容積が2.5cm3 以下になると
放電容器が小さくなるため、容器の製作加工が困難にな
り、従来のように石英ガラスを使用する場合にはガラス
を溶融して加工するので、寸法精度が不正確になりがち
であるが、該放電容器を焼結法で製作する透光性アルミ
ナやYAG等の透光性セラミックで構成すると、寸法精
度が正確にでて、バラツキの小さなランプを製作するこ
とができる利点がある。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、内容積が
2.5cm3 以下の高圧紫外線水銀ランプにおいて、イ
ットリウム、ランタン、セリウム、ジスプロシウム、ガ
ドリニウム、トリウムのハロゲン化物からなる第一群の
ハロゲン化物の中から選ばれた少なくとも一種のハロゲ
ン化物と、前記第一群のハロゲン化物がエミッター材と
して機能するためにアルカリ金属元素のハロゲン化物か
らなる第二群のハロゲン化物の中から選ばれた少なくと
も一種のハロゲン化物とを、第一群のハロゲン化物と第
二群のハロゲン化物のモル分率での封入比で1:4〜
1:20の範囲で封入し、ランプ電流を電流芯棒の軸方
向に垂直な方向の断面積で除した値を電流密度としたと
き、定常点灯状態における電流密度を3A/mm 2 から
15A/mm 2 の範囲にして点灯される高圧紫外線水銀
ランプとすることで、小型の高圧紫外線水銀ランプにお
いても電極の芯棒にエミッター材を担持するのと同等の
機能を生じさせ、また該エミッター材がランプ点灯中に
飛散しなくなり、放電容器の壁の紫外線透過率の低下を
阻止し、当該ランプが短寿命となることを防ぐことがで
て長寿命化を図ることができる。
【0039】また、放電容器を透光性セラミック製とす
ることもでき、透光性セラミック製にすることで石英ガ
ラス製より小型の高圧紫外線水銀ランプにおいて寸法精
度の確保ができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧紫外線水銀ランプの説明用断面図
を示す。
【図2】沃化ナトリウムと沃化ディスプロシウム系の熱
力学的活量を示す。
【図3】1260Kにおける沃化ナトリウムと沃化ディ
スプロシウム系の蒸気圧曲線を示す。
【図4】1260Kにおける沃化ディスプロシウムと複
合化合物のNaDyI4 の蒸気圧曲線を示す。
【図5】本発明の高圧紫外線水銀ランプのスペクトル図
の一例を示す。
【図6】沃化ジスプロシウムと沃化セシウムのモル分率
比を1:4とした高圧紫外線水銀ランプの発光スペクト
ル図の一例を示す。
【図7】放電容器内の沃化ディスプロシウムの封入割合
と電極温度の関係を示す。
【図8】放電容器内の沃化ディスプロシウムの封入割合
と波長365nmの紫外線の発光強度の関係を示す。
【符号の説明】
1 発光管 2a 電極 2b 電極 3 封止部内壁面 4 アルミナセラミック材 5 ニオブ線 6 白金リード線 7 フリットガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 博光 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 審査官 江成 克己 (56)参考文献 特開 平3−4435(JP,A) 特開 平2−5357(JP,A) 特開 平7−272677(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/20 H01J 61/30 H01J 61/88

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容積が2.5cm3 以下の放電容器
    に、一対の電極と主発光成分として水銀を封入した高圧
    紫外線水銀ランプにおいて、 イットリウム、ランタン、セリウム、ジスプロシウム、
    ガドリニウム、トリウムのハロゲン化物からなる第一群
    のハロゲン化物の中から選ばれた少なくとも一種のハロ
    ゲン化物と、 前記第一群のハロゲン化物がエミッター材として機能す
    るためにアルカリ金属元素のハロゲン化物からなる第二
    群のハロゲン化物の中から選ばれた少なくとも一種のハ
    ロゲン化物とを、 第一群のハロゲン化物と第二群のハロゲン化物のモル分
    率での封入比で1:4〜1:20の範囲で封入し、ランプ電流を電流芯棒の軸方向に垂直な方向の断面積で
    除した値を電流密度としたとき、定常点灯状態における
    電流密度を3A/mm 2 から15A/mm 2 の範囲にし
    て点灯される ことを特徴とする高圧紫外線水銀ランプ。
  2. 【請求項2】 前記第一群のハロゲン化物と第二群のハ
    ロゲン化物のモル分率での封入比で1:5〜1:20の
    範囲で封入したことを特徴とする請求項1に記載の高圧
    紫外線水銀ランプ。
  3. 【請求項3】 前記放電容器を透光性セラミックで構成
    したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2のいず
    れかに記載の高圧紫外線水銀ランプ。
  4. 【請求項4】 定常点灯状態において波長422.5n
    mのジスプロシウム原子のスペクトル線の発光強度を波
    長404.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を
    0.25以下にしたことを特徴とする請求項1、請求項
    2あるいは請求項3のいずれかに記載の高圧紫外線水銀
    ランプ。
  5. 【請求項5】 定常点灯状態において波長406.0n
    mのランタン原子のスペクトル線の発光強度を波長40
    4.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.1以
    下にしたことを特徴とする請求項1、請求項2あるいは
    請求項3のいずれかに記載の高圧紫外線水銀ランプ。
  6. 【請求項6】 定常点灯状態において波長402.8n
    mのガドリニウム原子のスペクトル線の発光強度を波長
    404.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.
    15以下にしたことを特徴とする請求項1、請求項2あ
    るいは請求項3のいずれかに記載の高圧紫外線水銀ラン
    プ。
  7. 【請求項7】 定常点灯状態において波長397.2n
    mのセリウム原子のスペクトル線の発光強度を波長40
    4.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.1以
    下にしたことを特徴とする請求項1、請求項2あるいは
    請求項3のいずれかに記載の高圧紫外線水銀ランプ。
  8. 【請求項8】 定常点灯状態において波長410.2n
    mのイットリウム原子のスペクトル線の発光強度を波長
    404.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.
    15以下にしたことを特徴とする請求項1、請求項2あ
    るいは請求項3のいずれかに記載の高圧紫外線水銀ラン
    プ。
  9. 【請求項9】 定常点灯状態において波長408.5n
    mのトリウム原子のスペクトル線の発光強度を波長40
    4.6nmの水銀原子の発光強度で除した値を0.2以
    下にしたことを特徴とする請求項1、請求項2あるいは
    請求項3のいずれかに記載の高圧紫外線水銀ランプ。
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