JPH05198211A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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JPH05198211A
JPH05198211A JP4007450A JP745092A JPH05198211A JP H05198211 A JPH05198211 A JP H05198211A JP 4007450 A JP4007450 A JP 4007450A JP 745092 A JP745092 A JP 745092A JP H05198211 A JPH05198211 A JP H05198211A
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JP
Japan
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composition
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dielectric
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Pending
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JP4007450A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Tsuruta
智広 鶴田
Yoichiro Yokoya
洋一郎 横谷
Koichi Kugimiya
公一 釘宮
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロ波、ミリ波帯などの高周波領域にお
いて使用される誘電体共振器、及び誘電体フィルター等
に好適な誘電体磁器組成物であって、高い無負荷Qと小
さい共振周波数の温度変化率を有し、かつ小さいQ値の
湿度変化率を同時に満足する高性能、高信頼性の誘電体
磁器を提供する。 【構成】 組成式Ba1-X-Y (Mg1-Z-V CoZ
V X TaY n で表わされ特定のz+v、x、yの
範囲において特に0.5002≦x+y≦0.52の範囲にある誘
電体磁器組成物とすることにより、BaO−MgO−T
2 5 系の複合ペロブスカイト型組成物の高い無負荷
Qを劣化させることなく、共振周波数の温度変化率を低
減しながら湿度変化に対するQ値の変化率をも低減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波、ミリ波帯
などの高周波領域において使用される誘電体共振器、及
び誘電体フィルター等に好適な誘電体磁器組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から高周波領域において、回路のイ
ンピーダンス整合、誘電体共振器、及びフィルター等に
誘電体が応用されているが、近年通信の高周波化及び高
密度化に対応するため無負荷Qが大きく、共振周波数の
温度変化率が小さいという基本特性に加え、性能の安定
化を図るため湿度変化に対するQ値の変動が小さい誘電
体が求められている。
【0003】BaO−MgO−Ta2 5 系の複合ペロ
ブスカイト型組成物は既存の材料の中で高い無負荷Qを
有する材料のひとつとして知られるが、共振周波数の温
度変化率に問題があった。
【0004】これに対し共振周波数の温度変化率の低減
を図った組成として、BaO−MgO−Ta2 5 系の
MgOの一部をNiOで置き換えた組成系(特開昭60
ー216407号公報)及び、BaO−MgO−Ta2
5 系のMgOの一部をCoOで置き換えた組成系など
が提案されている(特開昭61ー8804号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらのMgO
へのNiO,CoOの置換組成系は共振周波数の温度変
化率の低減がはかれる一方で、使用される環境の湿度変
化に応じてQ値が変動する、すなわち高い湿度域におい
てQが劣化するという問題点を有していた。
【0006】本発明はかかる従来の問題点を解決するた
め、BaO−MgO−Ta2 5 系の複合ペロブスカイ
ト型組成物において、共振周波数の温度変化率を低減し
ながら、湿度変化に対して安定な無負荷Qが得られる誘
電体磁器組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1番目の誘電体磁器組成物は、一般式B
1-X-Y (Mg1-Z CoZ X TaY n で表わされ、
0.01≦z≦0.45の範囲にあるzに対し0.13≦x≦0.19,
0.31≦y≦0.37かつ0.5002≦x+y≦0.52の範囲にとい
う構成を備えたものである(ただしnは任意の数)。
【0008】また本発明の第2番目の誘電体磁器組成物
は、一般式Ba1-X-Y (Mg1-Z NiZ X TaY n
で表わされ、0.01≦z≦0.40の範囲にあるzに対し 0.1
2 ≦x≦0.18, 0.32 ≦y≦0.38かつ0.5002≦x+y≦
0.52の範囲にあるという構成を備えたものである(ただ
しnは任意の数)。
【0009】さらに本発明の第3番目の誘電体磁器組成
物は、一般式Ba1-X-Y (Mg1-Z- V CoZ NiV X
TaY n で表わされ、0.01≦z+v≦0.40,およびz
>0かつv>0 の範囲にあるzとvに対し 0.13 ≦x≦
0.18, 0.32 ≦y≦0.37かつ0.5002≦x+y≦0.52の範
囲にあるという構成を備えたものである(ただしnは任
意の数)。
【0010】
【作用】前記した本発明の第1〜3番目の誘電体磁器組
成物の構成によれば、組成式Ba1-X-Y (Mg1-Z-V
Z NiV X TaY n で表わされる誘電体磁器組成
物で特定のz+v、x,yの範囲において特に0.5002≦
x+y≦0.52の範囲にある誘電体磁器組成物を用いるこ
とにより、共振周波数の温度依存性が小さく、湿度変化
に対して無負荷Q値が安定な誘電体磁器を得ることがで
きる。
【0011】
【実施例】
実施例1 出発原料として、化学的に高純度なBaCO3 ,Mg
O,CoO,Ta2 5 を使用し、表1〜表3に示され
た所定の組成に秤量を行い、これをボールミルを用い湿
式混合処理した。
【0012】この混合物を乾燥し、800℃で2時間仮
焼成を行った後、この仮焼成粉をさらにボールミルで粉
砕し、脱水乾燥後に粘結材としてポリビニルアルコール
を適当量加え、1ton/cm2 の圧力を加えて、直径
8mm、厚み4mmの円板に成形した。
【0013】この成形体を1500〜1550℃で12
時間本焼成を行い磁器試料を得た。尚、焼成は高温にお
ける成分の蒸発を考慮して、同一組成の仮焼成粉体で十
分に充填された白金容器中に成形体試料を入れた状態で
行った。
【0014】得られた各磁器試料について、10GHz
の周波数における比誘電率: εr 、無負荷Q値: Q、−
50℃〜50℃における共振周波数の温度依存性: τf
(ppm/ ℃) 、及び25℃、50%RHにおけるQ値: Q
0 を基準とした場合の25℃、95%RHにおけるQ値
の変化率:△Q0 /Q(%) を測定した(表1〜3)。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】表1〜表3から明かなようにx+y>0.52
の組成ではQ値が著しく低下し、x+y<0.5002の組成
では湿度に対するQ値の変化率が大きくなるが、0.5002
≦x+y≦0.52の範囲では高いQ値を有し、Q値の湿度
に対する変化率も小さかった。y>0.37の組成ではτf
が極めて大きく、x>0.19の組成では焼結性が悪いため
に実用的ではなく、またz<0.01ではτf が大きく、z
>0.45の組成ではQ値が低下するために同様に実用的で
はなかった。本実施例による組成範囲では、いずれの組
成でもQ値が7000以上で、共振周波数の温度依存性が8p
pm/ ℃以下、且つ湿度に対するQ値の負の変化率が10
%以下と非常に良好かつ安定な電気的特性を有している
ことが確認できた。
【0019】実施例2 出発原料として、化学的に高純度なBaCO3 ,Mg
O,NiO,Ta2 5 を使用し、表4〜表6に示され
た所定の組成に秤量を行い、これをボールミルを用いて
湿式混合処理した。以下実施例1と同様の方法で供試試
料を得た。
【0020】得られた磁器試料について、各組成毎の周
波数10GHzにおける比誘電率:εr 、無負荷Q値:
Q、及び−50℃〜50℃における共振周波数の温度依
存性: τf(ppm/℃) 、及び25℃、50%RHにおける
Q値: Q0 を基準とした場合の25℃、95%RHにお
けるQ値の変化率:△Q0 /Q(%) を測定した。この結
果を表4〜表6に示す。
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】表4〜表6から明かなようにx+y>0.52
の組成ではQ値が著しく低下し、x+y<0.5002の組成
では湿度に対するQ値の変化率が大きくなるが、0.5002
≦x+y≦0.52の範囲では高いQ値を有し、Q値の湿度
に対する変化率も小さい。y>0.38の組成ではτf が極
めて大きく、x>0.18の組成では焼結性が悪いために実
用的ではなく、またz<0.01ではτf が大きく、z>0.
40の組成ではQ値が低下するために同様に実用的ではな
い。本実施例による組成範囲では、いずれの組成でもQ
値が8000以上で、共振周波数の温度依存性が8ppm/ ℃以
下、且つ湿度に対するQ値の負の変化率が10%以下と
非常に良好かつ安定な電気的特性を有していることが確
認できた。
【0025】実施例3 出発原料として、化学的に高純度なBaCO3 ,Mg
O,CoO,NiO,Ta2 5 を使用し、表7〜表9
に示された所定の組成に秤量を行い、これをボールミル
を用い湿式混合処理した。以下実施例1と同様の方法で
供試試料を得た。
【0026】得られた磁器試料について、各組成毎の周
波数10GHzにおける比誘電率:εr 、無負荷Q値:
Q、及び−50℃〜50℃における共振周波数の温度依
存性: τf (ppm/ ℃) 、及び25℃、50%RHにおけ
るQ値: Q0 を基準とした場合の25℃、95%RHに
おけるQ値の変化率:△Q0 /Q(%) を測定した(表7
〜表9)。
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【表9】
【0030】表7〜表9から明かなように各電気特性、
湿度に対するQ値の変化率は実施例1及び2と同様の挙
動を示す。またCoとNiの組成比に応じてCo,Ni
各単体時の特性の中間的な特性を示す。すなわちCoと
Niの比を調製することにより任意のεr に対して必要
なτf を制御することができる。
【0031】誘電体磁器を用いた高周波デバイスでは、
デバイス自体から生じる温度依存性を有する場合もあ
り、この場合デバイスに必要な磁器の誘電率を保ちなが
ら誘電体の温度依存性で全体としての温度依存性を補償
する必要がある。ゆえに任意のεr に対しτf を制御す
ることは、温度依存性のない高周波デバイスを設計する
うえで極めて有用なこととなる。
【0032】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、組成
式Ba1-X-Y (Mg1-Z-V CoZ Ni V X TaY n
で表わされる誘電体磁器組成物で特定のz+v、x,y
の範囲において特に0.5002≦x+y≦0.52の範囲にある
誘電体磁器組成物を用いることにより、高い無負荷Q値
と小さい共振周波数の温度変化率、及び湿度に対するQ
値の高い安定性を同時に満足する誘電体磁器を得ること
が可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式Ba1-X-Y (Mg1-Z CoZ X
    Y n で表わされ、0.01≦z≦0.45の範囲にあるzに
    対し、0.13≦x≦0.19,0.31≦y≦0.37かつ0.5002≦x
    +y≦0.52の範囲にある誘電体磁器組成物(ただしnは
    任意の数)。
  2. 【請求項2】一般式Ba1-X-Y (Mg1-Z NiZ X
    Y n で表わされ、0.01≦z≦0.40の範囲にあるzに
    対し、 0.12 ≦x≦0.18, 0.32 ≦y≦0.38かつ0.5002
    ≦x+y≦0.52の範囲にある誘電体磁器組成物(ただし
    nは任意の数)。
  3. 【請求項3】一般式Ba1-X-Y (Mg1-Z-V CoZ Ni
    V X TaY n で表わされ、0.01≦z+v≦0.40,お
    よびz>0 かつv>0 の範囲にあるzとvに対し、 0.1
    3 ≦x≦0.18, 0.32 ≦y≦0.37かつ0.5002≦x+y≦
    0.52の範囲にある誘電体磁器組成物(ただしnは任意の
    数)。
JP4007450A 1992-01-20 1992-01-20 誘電体磁器組成物 Pending JPH05198211A (ja)

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ID=11666174

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5171888A (en) * 1989-05-16 1992-12-15 Betz Laboratories, Inc. Methods and compositions for inhibiting (meth)acrylic acid polymerization

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5171888A (en) * 1989-05-16 1992-12-15 Betz Laboratories, Inc. Methods and compositions for inhibiting (meth)acrylic acid polymerization

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