JPH05198080A - ディスク駆動装置の回転部の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスク駆動装置の回転部において、材質の
異なる部品を組合わせた構造と、塵埃の流れを阻止する
シール構造とを提供すること。 【構成】 ディスク駆動装置用スピンドルモータのロー
タは、ディスク装着部と磁石取付部とに分離し、ディス
ク装着部をアルミ製とし、磁石取付部を磁性体製として
加締加工により互いに一体にした構造になっている。こ
のため、ロータは、ディスクを回転させる役目とヨーク
の役目とを兼用しているため、従来必要とされていたリ
ング状のヨークが不要になり、その分、磁石の外径を大
きくすることができ、回転トルクを増加させることがで
きる。又、ディスク駆動装置の磁気ヘッドアームの回転
軸を支持するベアリングの外部側側面は、ベアリング内
で発生した塵埃が外部に流出しないようにシールで覆わ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディスク駆動装置の回
転部の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ディスク駆動装置（図示省略）
は、情報処理装置に具えられ、予めディスクに記憶され
た情報を読み出して情報処理装置に送ったり、逆に、情
報処理装置から受取った情報をディスクに書込んだりす
るようになっている。ディスク駆動装置には、ディスク
（磁気ディスク、光ディスク）を回転させる、一般にス
ピンドルモータと呼ばれているモータが組込まれてい
る。このスピンドルモータは、ディスクを回転させる全
体としてアルミ製のロータを有している。ロータの回転
は、ロータの内周に具えられたリング状の永久磁石と固
定の電機子との磁気作用によって行なわれる。磁石とロ
ータの内周との間にはリング状のヨークが具えられてい
る。又、ディスク駆動装置には、ディスクに磁気ヘッド
を接近離間させる磁気ヘッドアームが回動自在に設けら
れている。この磁気ヘッドアームは、ベースの開口孔に
配置されたベアリングによって支持された回転軸と一体
になっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ディスク駆動装置のスピンドルモータは、ヨークの厚み
分だけ、磁石の外径を小さくしなければならず、その
分、回転トルクが減少するという問題点を有している。
又、ディスク駆動装置の磁気ヘッドアームの回転軸を支
持しているベアリングがディスク駆動装置のベースの外
側に剥出しになっているため、ベアリング内に発生する
塵埃が情報処理装置に流れこみ、情報処理装置の性能を
低下させるという問題点を有している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、第１に、リン
グ状の永久磁石を具えてディスクを回転させるロータを
有するディスク駆動装置用スピンドルモータにおいて、
前記ロータをディスク装着部と磁石取付部とに分離し、
前記ディスク装着部をアルミ製とし、前記磁石取付部を
磁性体製として加締加工により互いに一体にしたディス
ク駆動装置用スピンドルモータと、第２に、ディスクに
磁気ヘッドを接近離間させる磁気ヘッドアームの回転軸
をベースの開口孔に配置されたベアリングによって支持
したディスク駆動装置において、前記ベアリングの外部
側側面を覆うシールを設けたディスク駆動装置の磁気ヘ
ッドアームの回転軸支持構造により、前記の課題を解決
したものである。

【０００５】

【作用】第１の発明のスピンドルモータにおける磁性体
の磁石取付部は、磁石のヨークとしての機能も果たして
いる。第２の発明の回転軸支持構造の磁気ヘッドアーム
のベアリング内で発生する塵埃の外部への流出は、シー
ルによって阻止される。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ディスク駆動装置１０は、ディスクＤを回転させ
るスピンドルモータ１１と、磁気ヘッドアーム１３とを
有している。ディスク駆動装置１０は、ベース１４の部
分が情報処理装置（図示省略）に取付けられている。ス
ピンドルモータ１１は、ディスク駆動装置１０のベース
１４に一体に形成された円筒状の支持筒２１の外周に具
えられた電機子２２と、この電機子２２と対向するリン
グ状の永久磁石（以下、単に「磁石」と称する。）２３
を具えたロータ２４とを有している。支持筒２１内には
一対のベアリング２５，２６が具えられている。

【０００７】ロータ２４は、ベアリング２５，２６に圧
入された軸部２７と、ディスクＤが装着されるディスク
装着部２８と、磁石２３が取付られる磁石取付部２９と
で構成されている。軸部２７とディスク装着部２８は、
加工が容易なアルミ製であり一体に成形されている。磁
石取付部２９は、磁石２３のヨークの役目をもたせるた
め、鉄（磁性体）製にしてある。磁石取付部２９はプレ
ス機械によって作られる。ロータ２４のディスク装着部
２８と磁石取付部２９は、ディスク装着部２８に形成さ
れた加締突条片２８１の少なくとも４箇所の部分に加締
加工を施すことによって、一体になっている。この加締
加工は、ディスク装着部２８と磁石取付部２９を圧入や
接着により一体化する方法より、簡単且つ確実に一体化
することができる。従って、ロータ２４は、加工性、特
に切削加工性を損なうことなく、且つ、従来必要として
いたリング状のヨークが不要な構造になる。

【０００８】磁気ヘッドアーム１３は、一端に磁気ヘッ
ド４１，４１、他端にコイル４２、中間部に回転軸４４
を有している。回転軸４４は、ねじ４３によって互いに
連結された上部軸４４１と下部軸４４２とで構成されて
いる。磁気ヘッド４１，４１は、ディスクＤに対向し、
書込・読取りをするようになっている。コイル４２は、
ベース１４と蓋１５に具えられた磁石４５，４５と対向
して磁気ヘッドアーム４１に回動力を与えるようになっ
ている。回転軸４４（図２参照）は、ベース１４の開口
孔１６に設けられた一対のベアリング４６，４７に回転
自在に支持されている。

【０００９】一対のベアリング４６，４７は、ベース１
４の厚みが薄いため、ベース１４に圧入或いは接着剤に
よって取付けられた支持筒４８内に設けられている。支
持筒４８の下端（図１、図２において下端側）には、一
方のベアリング４７の外部側側面４７１を覆うシール４
９が一体に形成されている。シール４９の先端４９１は
回転軸４４の下部軸４４２に接触しない範囲で許容され
る限界まで延びている。従って、ベアリング４６，４７
内で発生した塵埃の流れは、シール４９によって遮断さ
れ、情報処理装置へ流れ込むようなことがない。

【００１０】次に、動作を説明する。スピンドルモータ
１１のロータ２４は、磁石２３と電機子２２との磁気作
用によって回転する。ロータ２４には、装着キャップ３
０によってディスクＤが一体に設けられており、ディス
クＤがロータ２４と一体に回転させられる。回転中のデ
ィスクＤには、磁気ヘッド４１，４１が接近し、ディス
クＤの読取りが行なわれる。ディスクＤへの磁気ヘッド
４１の接近離間動作は、コイル４２と磁石４５，４５と
の磁気作用によって回転させられる磁気ヘッドアーム１
３の回動によって行なわれる。

【００１１】

【発明の効果】請求項１のディスク駆動装置用スピンド
ルモータによると、ロータがディスクを回転させる役目
とヨークの役目とを兼用しているため、従来必要とされ
ていたリング状のヨークが不要になり、その分、磁石の
外径を大きくすることができ、回転トルクを増加させる
ことができる。又、ロータのディスク装着部と磁石取付
部の一体化は、加締加工により行なっているため、圧入
や接着により一体化する方法よりも簡単且つ確実に一体
化することができる。請求項２の回転軸支持構造による
と、磁気ヘッドアームを支持するベアリング内で発生す
る塵埃の流出がシールによって阻止されるため、ディス
ク駆動装置が取付けられる情報処理装置の性能低下を防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスク駆動装置の正面断面図であ
る。

【図２】図１の磁気ヘッドアームの軸受部分の詳細図で
ある。

【符号の説明】

１０ ディスク駆動装置 １１ スピンドルモータ １３ 磁気ヘッドアーム １４ ベース １６ 開口孔 ２３ 磁石 ２４ ロータ ２８ ディスク装着部 ２８１ 加締突条片 ２９ 磁石取付部 ４１ 磁気ヘッド ４６ ベアリング ４７ ベアリング ４７１ ベアリングの外部側側面 ４９ シール

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リング状の永久磁石を具えてディスクを
   回転させるロータを有するディスク駆動装置用スピンド
   ルモータにおいて、前記ロータをディスク装着部と磁石
   取付部とに分離し、前記ディスク装着部をアルミ製と
   し、前記磁石取付部を磁性体製として加締加工により互
   いに一体にしたことを特徴とする、ディスク駆動装置用
   スピンドルモータ。
2. 【請求項２】 ディスクに磁気ヘッドを接近離間させる
   磁気ヘッドアームの回転軸をベースの開口孔に配置され
   たベアリングによって支持したディスク駆動装置におい
   て、前記ベアリングの外部側側面を覆うシールを設けた
   ことを特徴とする、ディスク駆動装置の磁気ヘッドアー
   ムの回転軸支持構造。