JPH05197195A - 消色型トナーおよびそれからなる形成画像の消色方法 - Google Patents

消色型トナーおよびそれからなる形成画像の消色方法

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JPH05197195A
JPH05197195A JP4009420A JP942092A JPH05197195A JP H05197195 A JPH05197195 A JP H05197195A JP 4009420 A JP4009420 A JP 4009420A JP 942092 A JP942092 A JP 942092A JP H05197195 A JPH05197195 A JP H05197195A
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toner
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JP4009420A
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English (en)
Inventor
Katsumi Murofushi
克己 室伏
Kiichi Hosoda
喜一 細田
Toshio Arai
俊男 新居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存安定性にすぐれた消色型トナー、および
該消色型トナーで形成された画像を速やかに消色しうる
消色方法を提供すること。 【構成】 結着用樹脂および近赤外線吸収性染料を主成
分としてなる消色型トナーおよび前記消色型トナーによ
り画像支持体上に形成された画像を消色剤で処理したの
ち、近赤外線を該画像に照射することを特徴とする前記
消色型トナーにより形成された画像の消色方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消色型トナーおよびそれ
からなる形成画像の消色方法に関する。さらに詳しく
は、保存安定性にすぐれた消色型トナーおよび該消色型
トナーにより形成された画像を速やかに消色しうる形成
画像の消色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自然保護、とくに森林資源の保護
および都市部におけるゴミの削減のため、使用済みの紙
類の再利用、再生利用が見直されつつある。その一環と
して、企業のオフィス内で生じる不要になった使用済み
の複写紙、印刷物、ファクシミリ用紙などの廃紙の再利
用などについて検討されている。
【0003】そこで、企業が製紙会社をグループに入
れ、廃紙を回収後、溶解させて再生紙として再加工して
再利用しているが、これらの紙類には一般に企業秘密と
されている企業内部機密書類が大半を占めているため、
これらの紙類を該企業外部の製紙会社で回収し、再生利
用することはきわめて困難であり、しかも印刷物、複写
物などの記録部分、印字部分は容易に消去することがで
きないため、焼却したり破砕して廃棄処分せざるをえ
ず、このような紙類の再利用などは事実上ほぼ不可能で
あると考えられていた。また、シュレッダーなどで破砕
した廃紙の再生利用について一部検討が行なわれている
が、このように破砕された廃紙を用いて製造された再生
紙は、その強度が一般に小さいため、たとえば情報用紙
などとして使用に耐えないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、近赤
外線を吸収して分解、消色しうる近赤外光消色型記録材
料を見出し、かかる記録材料を用いたトナーを開発して
いる(特願平2-194187号明細書)。
【0005】しかし、前記トナーは、充分に満足しうる
保存安定性を有せず、保存した際には、自然光により退
色や変色するという欠点があり、また近赤外線を照射し
て消色する際には、消色速度が小さいという欠点があ
る。
【0006】本発明は、かかる欠点を解決するためにな
されたものであり、保存安定性にすぐれた消色型トナー
および消色時の消色速度が大きい該消色型トナーからな
る形成画像の消色方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は結着
用樹脂および一般式(I) :
【0008】
【化5】
【0009】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - を示す)または一般式(II):
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する
陽イオンを示す)で表わされる近赤外線吸収性染料を主
成分としてなる消色型トナー、ならびに前記消色型トナ
ーにより画像支持体上に形成された画像を消色剤で処理
したのち、近赤外線を該画像に照射することを特徴とす
る前記消色型トナーからなる形成画像の消色方法に関す
る。
【0012】
【作用および実施例】本発明の消色型トナーは、結着用
樹脂および一般式(I) :
【0013】
【化7】
【0014】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - を示す)または一般式(II):
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する
陽イオンを示す)で表わされる近赤外線吸収性染料を主
成分としたものである。
【0017】前記消色型トナーに用いられる結着用樹脂
としては、たとえばポリスチレンなどで代表されるポリ
スチレン系樹脂、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステ
ルなどで代表されるポリエステル系樹脂、エポキシ樹
脂、ポリメチルメタクリレートなどで代表される(メ
タ)アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチ
ラール系樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ロジ
ン変性フェノールホルムアルデヒド樹脂などがあげられ
るが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。これら結着用樹脂は通常単独でまたは2種以上を混
合して用いられる。
【0018】なお、本発明においては、前記結着用樹脂
には必要により、たとえばポリオレフィンワックス、パ
ラフィン系ワックスなどのワックスが配合される。かか
るワックスの配合量は、かかるワックスを配合すること
による効果を充分に発現せしめるために前記結着用樹脂
100 部(重量部、以下同様)に対して0.1 部以上、好ま
しくは0.5 部以上とすることが望ましいが、かかるワッ
クスの配合量が多すぎるばあいには、ワックス自体およ
び他のトナー特性付与剤の分散性がわるくなるため、ト
ナーとしての機能を充分発揮しないばかりか、感光体へ
のフィルミングなど、他の部材にも悪影響を及ぼす傾向
があるので、前記結着用樹脂100 部に対して20部以下、
好ましくは10部以下とすることが望ましい。
【0019】本発明において、近赤外線吸収性染料とし
て一般式(I) :
【0020】
【化9】
【0021】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - を示す)または一般式(II):
【0022】
【化10】
【0023】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する
陽イオンを示す)で表わされるものが用いられる。
【0024】一般式(I) において、ハロゲンイオンとし
ては、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオンおよびヨ
ウ素イオンがあげられ、またスルホン酸イオンとして
は、たとえばCH3 SO3 - などのメチルスルホン酸イ
オン、FCH2 SO3 - 、F2 CHSO3 - 、F3 CS
3 - 、ClCH2 SO3 - 、Cl2 CHSO3 - 、C
3 CSO3 - 、CH3 OCH2 SO3 - 、(CH3
2 NCH2 SO3 - などの置換メチルスルホン酸イオ
ン、C6 5 SO3 - などのフェニルスルホン酸イオ
ン、CH3 6 4 SO3 - 、(CH3 2 6 3
3 - 、(CH3 3 6 2 SO3 - 、HOC6 4
SO3 - 、(HO)2 6 3 SO3 - 、(HO)3
6 2 SO3 - 、CH3 OC6 4 SO3 - 、C6 4
ClSO3 - 、C6 3 Cl2 SO3 - 、C6 2 Cl
3 SO3 - 、C6 HCl4 SO3 - 、C6 Cl5 SO3
- 、C6 4 FSO3 - 、C6 3 2 SO3 - 、C6
2 3 SO3 - 、C6 HF4 SO3 - 、C6 5 SO
3 - 、(CH3 2 NC6 4 SO3 - などの置換フェ
ニルスルホン酸イオンなどがあげられる。
【0025】また、一般式(II)において、R1 、R2
3 およびR4 の具体例としては、たとえば水素原子、
アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置換
アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラ
ルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換
シリル基などがあげられる。これらのなかで好ましいも
のの具体例としては、たとえば水素原子、フェニル基、
アニシル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル
基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ドデシル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘキセニル基、メトキシメチル
基、メトキシエチル基、エトキシフェニル基、トルイル
基、t-ブチルフェニル基、フルオロフェニル基、クロロ
フェニル基、ジエチルアミノフェニル基、ビニル基、ア
リル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリ
ル基、ジブチルフェニルシリル基、トリメチルシリル
基、ピペリジル基、チエニル基、フリル基などがあげら
れる。また、R1 、R2 、 R3 およびR4 のうち少な
くとも1個は炭素数1〜12のアルキル基であることが好
ましいが、かかるアルキル基のなかでもより好ましいも
のとしては、たとえばn-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘ
キシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ドデシル基
などの炭素数が4〜12のアルキル基があげられる。
【0026】また、Yとして好ましいものは、たとえば
近赤外領域に吸収特性を有するシアニン、トリアリール
メタン、アミニウム、ジインモニウム、チアジン、キサ
ンテン、オキサジン、スチリル、ピリリウム系陽イオン
染料などがあげられる。かかるYの代表例としては、た
とえば
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】などがあげられる。
【0030】前記近赤外線吸収性染料の配合量は、前記
結着用樹脂100 部に対して0.01〜25部、好ましくは0.1
〜15部である。かかる近赤外線吸収性染料の配合量が前
記範囲よりも少ないばあいには、えられるトナーに充分
な着色が付与されなくなり、また前記範囲よりも多いば
あいには、えられるトナー固有のトリボ電荷量に悪影響
を与えることがある。
【0031】前記消色型トナーは、結着用樹脂および近
赤外線吸収性染料を主成分として含有したものである
が、必要によりたとえば耐熱性老化防止剤、紫外線吸収
剤、可塑剤などの添加剤を配合してもよい。
【0032】前記消色型トナーの調製方法には、主とし
て溶液法と溶融混練法とがある。
【0033】前記溶液法とは、結着樹脂および近赤外線
吸収性染料を有機溶剤に溶解混練し、これに必要により
ワックス、添加剤を配合して溶解混合し、えられた混合
物から有機溶剤を除去したのち、たとえばハンマーミ
ル、カッターミルなどで粗粉砕したのち、たとえばジェ
ットミルなどで微粉砕して重量平均粒子径が8〜12μm
程度のトナー用粒子を調製する方法である。
【0034】また、前記溶融混練法とは、近赤外線吸収
性染料を結着用樹脂に加熱溶融混練し、これに必要によ
りワックス、添加剤を配合し、混練後、冷却したのち、
前記溶液法と同様にして微粉砕してトナーを調製する方
法である。
【0035】つぎに前記消色型トナーを用いて画像支持
体上に画像を形成させる。
【0036】本明細書にいう画像支持体とは、消色型ト
ナーにより形成された画像を定着することができる基材
をいい、かかる画像支持体の具体例としては、たとえば
パルプ、天然または合成繊維、合成樹脂、ゴム、金属な
どの材料を紙、フィルム、織布、不織布、シートまたは
プレートなどに加工されたものなどがあげられる。
【0037】なお本明細書にいう画像とは、とくに限定
はないが、たとえば画像支持体上に形成される色付の印
字、図形、模様などの画像支持体を部分的に色付けした
ものや全面を色付けしたものなどをいう。
【0038】前記画像の形成方法としてはとくに限定は
ないが、たとえば前記消色型トナーを画像支持体上に通
常の複写機を用いて定着させる方法などがあげられる。
【0039】前記複写機としては、通常静電荷像現像用
複写機が用いられ、かかる複写機の機種にはとくに限定
がなく、種々のものを用いることができる。
【0040】前記画像支持体上に形成された画像は、つ
ぎに消色剤で処理される。
【0041】前記消色剤としては、たとえば一般式(II
I) :
【0042】
【化13】
【0043】(式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアル
キル基:R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立し
て水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基
を示す)で表わされるものなどが用いられる。
【0044】前記消色剤の具体例としては、たとえばテ
トラメチルアンモニウムn-ブチルトリフェニルホウ素、
テトラメチルアンモニウムn-ブチルトリアニシルホウ
素、テトラメチルアンモニウムn-オクチルトリフェニル
ホウ素、テトラメチルアンモニウムn-オクチルトリアニ
シルホウ素、テトラエチルアンモニウムn-ブチルトリフ
ェニルホウ素、テトラエチルアンモニウムn-ブチルトリ
アニシルホウ素、テトラブチルアンモニウムn-ブチルト
リフェニルホウ素、テトラブチルアンモニウムn-ブチル
トリアニシルホウ素、テトラオクチルアンモニウムn-オ
クチルトリフェニルホウ素、テトラブチルアンモニウム
n-ドデシルトリフェニルホウ素、トリメチルハイドロゲ
ンアンモニウムn-ブチルトリフェニルホウ素、トリエチ
ルハイドロゲンアンモニウムn-ブチルトリフェニルホウ
素、テトラハイドロゲンアンモニウムn-ブチルトリフェ
ニルホウ素、テトラメチルアンモニウムテトラブチルホ
ウ素、テトラエチルアンモニウムテトラブチルホウ素、
テトラn-ブチルアンモニウムテトラn-ブチルホウ素、テ
トラメチルアンモニウムトリn-ブチル(トリフェニルシ
リル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムトリn-ブチル
(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモニ
ウムn-ブチル(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラメ
チルアンモニウムトリn-ブチル(ジメチルフェニルシリ
ル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムトリn-ブチル
(ジメチルフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアン
モニウムトリn-ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ
素、テトラメチルアンモニウムn-オクチルジフェニル
(ジn-ブチルフェニルシリル)ホウ素、テトラエチルア
ンモニウムn-オクチルジフェニル(ジn-ブチルフェニル
シリル)ホウ素、テトラブチルアンモニウムn-オクチル
ジフェニル(ジn-ブチルフェニルシリル)ホウ素、テト
ラメチルアンモニウムジメチルフェニル(トリメチルシ
リル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムジメチルフェ
ニル(トリメチルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムジメチルフェニル(トリメチルシリル)ホウ素な
どがあげられ、これらの消色剤は単独でまたは2種以上
を混合して用いられる。
【0045】前記消色剤で画像支持体上に形成された画
像を処理する方法としては、たとえば消色剤を含有した
消色処理液を調製し、(イ)該消色処理液に画像支持体
を浸漬させる方法、(ロ)前記消色処理液のミストを画
像支持体に付着させる方法や(ハ)前記消色処理液で画
像支持体をコーティングする方法などがあげられる。
【0046】前記消色処理液に用いられる溶媒として
は、たとえばエタノール、イソプロパノールなどのアル
コール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系
溶媒;ジエチルエーテル、ベラトール、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル系溶媒;ベンゼン、ブロモベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族系溶媒;ジクロロメタン、四
塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒;フェノー
ル、クレゾールなどのフェノール系溶媒;水などの水系
溶媒などがあげられるが、消色剤に対する溶解性の点か
らテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジクロロ
メタン、クロロホルム、アセトン、ベラトールなどが好
ましく、また消色性の点からテトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ブロモベンゼン、メチルエチルケトン、
ベラトールなどが好ましい。なお、さらに消色剤に対す
る溶解性および消色性の両面を考慮するとテトラヒドロ
フランおよびベラトールがとくに好ましい。
【0047】前記消色処理液中の消色剤の濃度は、0.01
〜30重量%、好ましくは0.5 〜15重量%の範囲内からえ
らばれる。かかる消色剤の濃度が前記範囲よりも低いば
あいには、消色速度が遅くなり、また前記範囲よりも高
いばあいには、消色剤の含有量が多くなりすぎて消色処
理作業に支障をきたす傾向がある。
【0048】前記(イ)の方法によれば、前記画像支持
体を該処理液に0.1 〜10秒間浸漬することによって処理
を行なうことができる。
【0049】前記(ロ)の方法によれば、前記処理液を
スプレーなどでミスト状にして画像支持体の表面に噴霧
し、画像支持体に処理液を付着させることにより処理を
行なうことができる。前記噴霧の方法としてはとくに限
定がなく、たとえば噴霧機などを用いて行なえばよく、
また噴霧は、画像支持体の全面が均一に濡れるように行
なわれることが好ましい。
【0050】前記(ハ)の方法によれば、前記処理液を
ハケ塗り、ロールコーター、ナイフコーター、リバース
コーター、フローティングコーターなどの手段によって
画像支持体にコーティングすることによって処理を行な
うことができる。
【0051】つぎに前記処理液で処理した画像支持体に
近赤外線を照射する。近赤外線の照射の際には、画像支
持体は、前記処理液で湿らせた状態であってもよく、ま
た前記画像支持体を乾燥させた状態であってもよいが、
近赤外線吸収性染料と消色剤との反応性を高めるために
は、前記処理液で湿らせた状態が好ましいことが多い。
【0052】前記近赤外線の光源としては、たとえば半
導体レーザー、ハロゲンランプ、発光ダイオードなどを
用いることができる。近赤外線の照射時間は、通常光源
の種類に応じて画像が消色されるように適宜調整され
る。
【0053】かかる近赤外線の照射により画像支持体上
に形成された画像は速やかに消色する。
【0054】本発明の消色型トナーは、消色剤が含まれ
ていないため、画像支持体上に形成された画像の保存安
定性にすぐれたものであり、また本発明の消色型トナー
からなる形成画像の消色方法は、該画像を消色剤で処理
したのち、近赤外線を照射すると速やかに画像が消色す
るという利点がある。
【0055】つぎに本発明を実施例にもとづいて説明す
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0056】実施例1〜4 消色型トナーの原料として、表1〜3に示すものを用い
た。
【0057】まず、結着用樹脂、近赤外線吸収性染料お
よびワックスの配合量を表4に示すように調整したの
ち、これらを有効容量が2リットルの加圧型ニーダーに
投入し、該ニーダーを加熱して原料の混練温度が130 ℃
となるようにして10分間混練したのち、該ニーダーから
混練物を取り出して冷却して固化した。
【0058】えられた固化物をジェットミルで粉砕した
のち、風力分級機を用いて平均粒子径が約11μmのトナ
ー粒子をえ、このトナー粒子に対してシリカ(日本アエ
ロジル(株)製、R-972 )を0.3 重量%添加し、ヘンシ
ェルミキサーで混合してトナーをえた。
【0059】えられた消色型トナーを三洋電機(株)製
複写機SFT-70に入れて電子写真学会テストチャートNo.1
-R1975を用いてPPC 用紙上に印字して、画像を形成し
た。
【0060】可視光線の照射による形成された画像の退
色性または変色性を以下の方法によって調べた。その結
果を表4に示す。
【0061】(イ)画像の退色性または変色性 前記のようにしてPPC 用紙上に形成された画像の片側半
分を、自然光が当たらないようにアルミニウム箔で被覆
したうえ、この画像を室内で自然光下、室温中で10日間
放置した。そののちアルミニウム箔を除去し、アルミニ
ウム箔で被覆されていた部分と被覆されていなかった部
分との色調の変化を、室内で5mの距離から目視により
観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
【0062】(評価基準) A:アルミニウム箔で被覆されていた部分と被覆されて
いなかった部分とで、色調に差がまったく認められな
い。
【0063】B:アルミニウム箔で被覆されていなかっ
た部分は、アルミニウム箔で被覆されていた部分と比べ
て、少し退色している。
【0064】C:アルミニウム箔で被覆されていなかっ
た部分は、アルミニウム箔で被覆されていた部分と比べ
て、明らかに退色している。
【0065】つぎに前記PPC 用紙上の画像に、テトラヒ
ドロフランを溶媒とし、表3に示す消色剤を表4に示す
濃度に調整した処理液(液温30℃)をミスト状に噴霧し
てその全面を均一に濡らしたのち、消色性を以下の方法
によって調べた。その結果を表4に示す。
【0066】(ロ)消色性 近赤外線の光源としてアルミニウムコート型ハロゲンラ
ンプ(4W/cm2 )を用い、画像に20cmの距離から近赤外
線を照射し、5mの距離から目視により観察し、消色に
要する時間を調べ、以下の評価基準にしたがって評価し
た。
【0067】(評価基準) A:近赤外線を5秒間照射すると完全に消色。
【0068】B:近赤外線を6〜15秒間照射すると消
色。
【0069】C:近赤外線を16〜30秒間照射すると消
色。
【0070】D:近赤外線を31〜60秒間照射しても画像
の残存が明らかに認められる。
【0071】E:近赤外線を60秒間照射しても消色が認
められない。
【0072】実施例5〜8 消色型トナーの原料として、表1〜3に示すものを用
い、表4に示す配合量で実施例1と同様にして消色型ト
ナーをえた。えられたトナーを用いて実施例1と同様に
して画像を形成し、該画像の退色性または変色性を実施
例1と同様にして調べた。その結果を表4に示す。
【0073】つぎに前記PPC 用紙上に画像に、ベラトー
ルを溶媒とし、表3に示す消色剤を表4に示す濃度で調
整した処理液(液温30℃)をロールコーターを用いてそ
の全面を均一に濡らしたのち、消色性を実施例1と同様
にして調べた。その結果を表4に示す。
【0074】比較例1および2 実施例1および2で用いた原料にさらに、結着用樹脂RE
-1またはRE-2 100部に対してそれぞれ消色剤としてSE-1
を2部(比較例1)またはSE-2を2部(比較例2)添加
したほかは実施例1と同様にして消色型トナーをえた。
【0075】えられたトナーを用いて、実施例1と同様
にして画像を形成し、該画像の退色性または変色性を実
施例1と同様にして調べた。また該画像の消色性につい
ても実施例1と同様にして調べた。これらの結果を表4
に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】表4に示した結果から、実施例1〜8でえ
られた消色型トナーはいずれも、退色または変色が認め
られず、比較例1および2でえられた消色型トナーと比
較して保存安定性が著しくすぐれていることがわかる。
また、実施例1〜8でえられた消色型トナーはさらに、
消色性にもすぐれていることがわかる。
【0081】
【発明の効果】本発明の消色型トナーは、保存安定性お
よび消色性にすぐれたものであり、また、本発明の消色
型トナーを用いて形成された画像は、本発明の消色方法
によれば、きわめて短時間で消色されうるという効果が
奏される。
フロントページの続き (72)発明者 新居 俊男 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着用樹脂および一般式(I) : 【化1】 (式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イオン、PF6
    - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオンまたはBF
    4 - を示す)または一般式(II): 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独立し
    て水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水
    素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する陽イオンを示
    す)で表わされる近赤外線吸収性染料を主成分としてな
    る消色型トナー。
  2. 【請求項2】 結着用樹脂および一般式(I) : 【化3】 (式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イオン、PF6
    - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオンまたはBF
    4 - を示す)または一般式(II): 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独立し
    て水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水
    素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する陽イオンを示
    す)で表わされる近赤外線吸収性染料を主成分としてな
    る消色型トナーにより画像支持体上に形成された画像を
    消色剤で処理したのち、近赤外線を該画像に照射するこ
    とを特徴とする消色型トナーからなる形成画像の消色方
    法。
JP4009420A 1992-01-22 1992-01-22 消色型トナーおよびそれからなる形成画像の消色方法 Pending JPH05197195A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102736460A (zh) * 2011-04-13 2012-10-17 卡西欧电子工业株式会社 带负电性消色型电子照相调色剂及其制造方法

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