JPH051969U - 貯氷庫のアーチング防止装置 - Google Patents

貯氷庫のアーチング防止装置

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JPH051969U
JPH051969U JP5563291U JP5563291U JPH051969U JP H051969 U JPH051969 U JP H051969U JP 5563291 U JP5563291 U JP 5563291U JP 5563291 U JP5563291 U JP 5563291U JP H051969 U JPH051969 U JP H051969U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 氷搬出空間側に放出されたフレーク氷群が、
アーチングするのを防止する。 【構成】 樋部材22における傾斜部22cの延長線上
に、揺動板26が上端部において揺動自在に枢支され
る。揺動板26の裏面に配設したローラ36に近接し
て、モータ44により回転駆動されるカム体40が軸支
される。カム体40には、ローラ36を受け入れ可能な
切欠部40aが形成される。カム体40の回転により揺
動板26が上方に押上げられた後、切欠部40aにロー
ラ36が臨むと、該切欠部40aの落差だけ揺動板26
が落下して大きな衝撃が加わる。 【効果】 揺動板上にアーチングしたフレーク氷を、揺
動板に大きな衝撃を加えることにより崩壊し得る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、貯氷庫の内部に画成した氷貯留空間に堆積貯留された氷群をクラ ッシャーにより掻き崩して氷搬出空間側に放出し、これを氷搬出空間に配設した スクリューコンベヤにより庫外に搬出するようにした貯氷庫において、前記氷搬 出空間側に放出された氷群がアーチングするのを防止して確実に搬出させ得るア ーチング防止装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
例えば漁港では、大量の薄片状の氷(以下「フレーク氷」という)を使用して漁獲 物を冷凍保存するのが一般的であり、この使用目的に向けてフレーク氷には旺盛 な需要がある。フレーク氷は、一般に円筒状をなす冷凍ケーシングの内壁面に氷 を層状に氷結させ、この氷層を剥離刃により掻き削ることにより得られるもので あって、これは貯氷庫内に大量に堆積貯留され、庫内底部に配設したスクリュー 等の氷搬出手段により、必要量だけ庫外に搬出される。
【0003】 ここでフレーク氷は、可融性固体である氷の物理的性質として、結晶粒子が凝 固して大塊化する現象(ケーキング)を有する。また大量のフレーク氷の集積は、 貯氷庫内で架橋(アーチング)する傾向があり、このため貯氷庫の底部からフレー ク氷をスクリューにより搬出する間に内部でアーチングして空洞を生じ、その後 のフレーク氷の庫外への搬出を著しく困難にしている。
【0004】 このように貯氷庫内でフレーク氷が大塊化したり、アーチングしたりして、当 該フレーク氷の搬出が困難となる現象に対処する手段として、図4および図5に 示す如き構造の貯氷庫が提案されている。すなわち、全体が略箱形をなす貯氷庫 10の内部に、大量のフレーク氷を所定レベルまで堆積貯留し得る空間12が画 成される。この空間12は、後述するクラッシャー16により氷貯留空間12a と氷搬出空間12bとに画成され、氷貯留空間12a側の底部にスラットコンベ ヤ15が走行自在に配設される。また、貯氷庫10の上部には、フレーク氷製造 機13が搭載され、ここで製造されたフレーク氷はシュート14を介して前記氷 貯留空間12aに落下放出される。なお貯氷庫10の側壁外面には断熱材が被覆 され、貯氷庫10の内部は冷凍ユニット(何れも図示せず)により強制冷却される ようになっている。
【0005】 図4に示す如く、前記スラットコンベヤ15の走行方向下流側の上部に、前記 空間12を氷貯留空間12aと氷搬出空間12bとに画成すると共に、氷貯留空 間12aに堆積されたフレーク氷群11を掻き崩すべく機能するクラッシャー1 6が配設されている。このクラッシャー16は、図5に示す如く、スラットコン ベヤ15の走行方向と交差する方向に延在する回転自在な回転軸17に、多数の 突出ピン18を適宜の配列で植設した角形クラッシャー体19を、上下方向に所 定間隔離間して複数段配置して構成される。また、氷搬出空間12b側の底部に スクリューコンベヤ20が回転自在に配設され、該空間12b内に放出されたフ レーク氷を、当該スクリューコンベヤ20により貯氷庫10の側壁に開設した開 口21を介して庫外に搬出するようになっている。
【0006】 すなわち、前記製造機13で製造されたフレーク氷は、図4に示す如く、氷貯 留空間12aに配置したスラットコンベヤ15の上に放出貯留され、ここで堆積 したフレーク氷は相互に固結して大塊化するに到る。大塊化したフレーク氷群1 1は、スラットコンベヤ15の走行に伴ってクラッシャー16に向けて搬送され る。このときクラッシャー16を構成する各角形クラッシャー体19を強制回転 させることにより、フレーク氷群11は走行方向下流側から順次掻き崩されて氷 搬出空間12bに放出される。そして掻き崩されたフレーク氷は、前記スクリュ ーコンベヤ20により庫外に搬出されるものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
前記氷貯留空間12aから氷搬出空間12bに放出されるフレーク氷の量が、 前記スクリューコンベヤ20の搬出能力以下の場合は、該スクリューコンベヤ2 0により氷搬出空間12bに放出された全てのフレーク氷は円滑に庫外に搬出さ れる。しかるに、氷貯留空間12aから氷搬出空間12bに放出されるフレーク 氷の量が、スクリューコンベヤ20の搬出能力以上となる場合があり、このとき にはフレーク氷は氷搬出空間12b側でスクリューコンベヤ20の上部に堆積し てしまう。この場合に、フレーク氷は粉状で軽いためにスクリューコンベヤ20 に接触する部分のみが搬出されてアーチングによる空洞を生じ、その後のフレー ク氷の庫外への搬出を著しく困難にする問題があった。
【0008】
【考案の目的】
本考案は、前述した貯氷庫の氷搬出に内在する前記欠点に鑑み、これを好適に 解決するべく提案されたものであって、氷搬出空間側での氷群のアーチングを防 止して氷群の確実な搬出を達成させ得る手段を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を克服し、所期の目的を達成するため本考案は、庫内をクラッシ ャーによって氷片または氷塊の貯留空間と搬出空間とに画成し、前記氷貯留空間 に堆積貯留された氷群を前記クラッシャーに向けて移送しつつ、該クラッシャー で掻き崩して氷搬出空間側に放出し、この氷搬出空間に配設したスクリューコン ベヤにより氷片または氷塊を庫外に搬出するようにした貯氷庫において、 前記氷搬出空間に配設したスクリューコンベヤの側方に、上端部において揺動 自在に枢着されると共に、その下端部がスクリューコンベヤに向かって傾斜する 状態で該コンベヤの軸方向と平行に延在する揺動板と、 前記揺動板におけるスクリューコンベヤから離間する裏面に回転自在に枢支し たローラと、 前記揺動板の下方に臨む回転軸に偏心固定され、前記ローラに当接可能なカム 体とを備え、 前記カム体によりローラをカム付勢することによって、前記揺動板にその枢着 点を中心とする揺動運動を付与するよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【実施例】
次に、本考案に係る貯氷庫のアーチング防止装置につき、好適な実施例を挙げ て、添付図面を参照しながら以下説明する。なお貯氷庫の基本的な構造は、図4 および図5に関連して、従来技術で説明したと略同一であるので、既出の同一部 材には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0011】 図2に示す如く、貯氷庫10の内部空間12を氷貯留空間12aと氷搬出空間 12bとに画成するクラッシャー16は、複数のクラッシャー体54を上下方向 に平行に所要間隔で段配置して構成される。このクラッシャー体54は、前記回 転軸17に、半径方向に突出して軸方向の全長に亘って延在する山形の羽根17 a,17aを軸心を挟んで対向的に配設して構成される。これによりクラッシャ ー体54の外表面に大きな凸凹を生じないようにして、該クラッシャー体54の 外表面にフレーク氷が付着するのを有効に防止するようになっている。
【0012】 なおクラッシャー16は、適宜の制御手段により前記各クラッシャー体54の 羽根17a,17aが縦方向に整列した際に停止するよう設定されている(図2参 照)。この結果、前記氷貯留空間12aと氷搬出空間12bとが遮蔽され、氷貯 留空間12aのフレーク氷が、各クラッシャー体54,54の間から氷搬出空間 12bへなだれ込むのを確実に防止するよう構成されている。
【0013】 前記クラッシャー16により画成される氷搬出空間12bの底部には、スラッ トコンベヤ15の走行方向と交差する方向に延在する樋部材22が配設され、該 樋部材22内にスクリューコンベヤ20が回転自在に配設されている。この樋部 材22は、図1に示す如く、スクリューコンベヤ20の下方に水平に臨む底部2 2aと、該底部22aにおけるスラットコンベヤ15から離間する端部に垂直に 立設された垂直側部22bと、底部22aのスラットコンベヤ15の下方に臨む 端部に配設され、斜め上方に小さく延在する傾斜部22cとから構成されている 。また、スラットコンベヤ15の折り返し部(スラットコンベヤ15を駆動する スプロケット52の配設位置の下方)に近接して固定配置したステー24に、揺 動板26の上端部が蝶番28を介して揺動自在に枢着されている。この揺動板2 6は、スクリューコンベヤ20の軸方向と平行に延在すると共に、その下端部が 該コンベヤ20に向けて傾斜するよう設定されている。なお、揺動板26の下端 開放端は、樋部材22における傾斜部22cの開放端と対向して近接するように なっている。
【0014】 前記揺動板22の裏面(スクリューコンベヤ20を指向する面と反対側の面)に は、長手方向(スクリューコンベヤ20の延在方向)に所定間隔離間して複数(1 個のみ図示)の支持部材30が突設されている。この支持部材30は、常には貯 氷庫10の固定部32に当接して、揺動板32の表面が樋部材22における傾斜 部22cの表面と整列する傾斜状態となるよう支持するべく機能する。また支持 部材30は、後述するカム体40により揺動板26が揺動落下された際に、固定 部32に衝突して揺動板26に衝撃を与える機能も兼ねるので、その下端に騒音 防止用にゴム板等のクッション材34を設けておくのが好ましい。
【0015】 前記揺動板26における裏面の下端部近傍には、長手方向に所定間隔離間して 複数(1個のみ図示)のローラ36が回転自在に枢支されている。また揺動板26 の下方で、かつ前記ローラ36に近接して、回転軸38が軸受(図示せず)を介し て回転自在に枢支され、この回転軸38の各ローラ36と対応する位置に、カム 体40が夫々偏心的に固定されている。そして、回転軸38が回転することによ り、カム体40が対応のローラ36に当接しつつ回転するようになっている。こ のカム体40は、図1に示すように、その外部輪郭が略楕円形ないし卵形を呈す るよう形成されると共に、前記回転軸38の偏心固定位置側に、前記ローラ36 を受入れ可能な切欠部40aが形成されている。また前記回転軸38の適宜位置 にスプロケット42が固定され、該スプロケット42と、前記揺動板26の下方 に固定配置したモータ44の回転軸に固着したスプロケット46との間にチェン 48が巻掛けられて、所要方向への回転が与えられるようになっている。
【0016】 なお前記カム体40とローラ36との位置関係は、図3に示すように、回転軸 38が時計方向に回転される際に、その偏心的に固定したカム体40の切欠部4 0aを伴わないカム面40bが前記ローラ36に当接し、当該ローラ36を回転 させつつ揺動板26を上方へ押上げ付勢可能なように設定してある。またカム体 40には、前述の如く切欠部40aが形成されているから、回転軸38の回転が 進行するにつれて、カム体40のカム面40bはローラ36から徐々に離間し、 次第に前記切欠部40aに移行する。そしてカム体40の切欠部40aにおける 部分がローラ36の配設部位に達すると、その時点で切欠部40aに形成した落 差に対応する分だけ、揺動板26が一挙に落下する仕組みとなっている。そして 、このとき前記支持部材30が固定部32に急激に衝突することにより、揺動板 26に大きな衝撃を与えるものである。
【0017】 なお符号50は、前記スクリューコンベヤ20により搬出されるフレーク氷の 量を検出し、前記開口21等でフレーク氷が詰まるおそれのある場合に、スラッ トコンベヤ15とクラッシャー16とを停止させて氷搬出空間12bへのフレー ク氷の放出を停止させるべく機能する検知手段を示す。またこの検知手段50は 、スクリューコンベヤ20によるフレーク氷の搬出量が少なくなると、再びスラ ットコンベヤ15およびクラッシャー16を始動させる運転を繰返す制御を行な うよう設定してある。
【0018】 (貯氷庫に配設される付帯設備について) ここで、前記貯氷庫10にシュート14を介して落下放出されるフレーク氷に は粉氷が多量に含まれており、自然落下状態では粉氷とフレーク氷とが分離した 状態で堆積してしまうこととなっていた。このようにフレーク氷と粉氷とを分離 した状態で堆積すると、氷貯留空間12a内でアーチングやブロッキングを生じ 易くなると云う難点がある。そこで実施例では、シュート14を介して落下放出 されるフレーク氷と粉氷とを均一に堆積させる手段が設けられている。
【0019】 すなわち、前記貯氷庫10の氷貯留空間12aには、図2に示す如く、貯氷庫 10に連設されたシュート14の氷落下口に近接する位置に送風ダクト56が配 設され、該ダクト56は庫内または庫外に配設したエアー供給源(図示せず)に接 続されている。送風ダクト56は、その送風口56aをシュート14の氷落下口 の真下に指向するよう位置決めされ、該シュート14の下方に向けてエアーを吹 出し得るよう構成されている。これにより、シュート14を介して庫内に落下す るフレーク氷と粉氷とは、送風ダクト56から吹出されるエアーにより飛散され て、均一に混合した状態で堆積する。なお符号58は、氷貯留空間12aに堆積 されるフレーク氷群11の上部を均すための均し装置を示し、また符号60は、 氷貯留空間12aに堆積貯留されるフレーク氷の貯留状態を検出する貯氷検知装 置を示す。
【0020】 また、前記スラットコンベヤ15における下流側の内部には、該スラットコン ベヤ15の表面に付着した付着氷を剥離させる氷除去装置62が設けられている 。この氷除去装置62は、コンベヤ15の走行と同期して駆動され、該装置62 に設けたハンマー64によりコンベヤ15の裏面を打撃することにより、その表 面に付着している付着氷を前記樋部材22の内部に剥離落下させるようになって いる。
【0021】
【実施例の作用】
次に、本考案に係る貯氷庫のアーチング防止装置の作用につき説明する。貯氷 庫10において、フレーク氷製造機13で製造されたフレーク氷は、前記シュー ト14を介して氷貯留空間12aに所定レベルまで堆積貯留される(図2参照)。 このときシュート14の氷落下口の下方には、前記送風ダクト56によりエアー が吹出されているので、氷落下口から落下するフレーク氷と粉氷とは飛散される と共に、両者が均一に混合した状態で堆積する。なお貯氷庫10内は、前述した 如く図示しない冷凍ユニットにより冷却保持され、前記スラットコンベヤ15, クラッシャー16およびスクリューコンベヤ20は駆動を停止して待機状態にあ る。また前記カム体40は揺動板26のローラ36から離間し、図1に示す如く 、揺動板26は支持部材30が固定部32に当接した状態で待機している。
【0022】 次いで貯氷庫10内に貯留されたフレーク氷を取り出す場合は、氷放出ボタン (図示せず)の操作により前記スラットコンベヤ15,クラッシャー16およびス クリューコンベヤ20を始動させる。これにより前記氷貯留空間12aに貯留さ れているフレーク氷群11は、スラットコンベヤ15の走行に伴いゆっくりと前 進し、その前端部が回転するクラッシャー16により掻き崩されて、氷搬出空間 12bに放出される。
【0023】 前記氷搬出空間12bに放出されたフレーク氷は、前記スクリューコンベヤ2 0の回転により開口21を介して庫外に搬出される。このとき、氷搬出空間12 bに該コンベヤ20の搬出能力以上のフレーク氷が放出されると、該フレーク氷 は前記樋部材22内にスクリューコンベヤ20を覆う位置まで堆積する。前述し た如く、フレーク氷は結晶粒子が相互に凝固してケーキングやアーチングする傾 向がある。従って、スクリューコンベヤ20に接触する部分のフレーク氷のみが 搬出されて、その他のフレーク氷(スクリューコンベヤ20の上方に臨むフレー ク氷)は、図3(a)に示す如く、樋部材22の垂直側部22bと傾斜部22cお よび揺動板26との間にアーチングする。しかし実施例の貯氷庫10では、揺動 板26に定期的に大きな衝撃を与えてアーチングしたフレーク氷を崩壊している ので、氷搬出空間12bに放出された全てのフレーク氷は確実に庫外に搬出され る。
【0024】 すなわち、前記氷放出ボタンの操作により各機構が作動した際に、アーチング 防止装置のモータ44も駆動され、前記チェン−スプロケットからなる伝達系を 介して回転軸38を時計方向に回転駆動している(図3参照)。このように回転軸 38が時計方向に回転されると、図3(a)に示すように、その偏心的に固定した カム体40の切欠部40aを伴わないカム面40bが、前記ローラ36に当接し た状態で回転し、当該ローラ36を回転させつつ揺動板26を上方へ押上げる。 前記カム体40は、図3図(b)に示すように更に時計方向に回動し、当該カム体 40の切欠部40aがローラ36の配設部位に到来する。この切欠部40aは、 図示のように所要の落差を有しているから、揺動板26は前記落差に対応する分 だけ一挙に落下する。このとき表面側においてアーチングしたフレーク氷による 過大な荷重が加わっている当該揺動板26は、その裏面に配設した支持部材30 が前記固定部32に急激に衝突し、大きな衝撃を揺動板26に与える。
【0025】 このように揺動板26の上方への揺動と、ローラ36がカム体40の切欠部4 0aに落ち込む際に与えられる急激かつ大きな衝撃とによって、氷搬出空間12 b中でアーチングしているフレーク氷は有効に崩壊させられる。そしてこのフレ ーク氷はスクリューコンベヤ20上に落下し、貯氷庫10からのフレーク氷の確 実かつ安定した搬出が達成される。なお氷搬出作動中は、前記カム体40の回転 によって定期的に揺動板26に大きな衝撃が与えられる。
【0026】 なお、実施例では貯氷庫に貯留したフレーク氷を搬出する場合につき説明した が、本考案はこれに限られるものでなく、例えば大型製氷機で製造した板氷をク ラッシャーにより破砕して得られる砕氷塊を貯氷庫に貯留し、該氷塊を搬出する 場合であっても同様の効果を奏する。
【0027】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案に係る貯氷庫のアーチング防止装置によれば、氷搬 出空間に揺動板を配設し、該揺動板に大きな衝撃を与えるようにしたので、氷貯 留空間から氷搬出空間に放出された氷群がアーチングした場合であっても、これ を確実に崩壊することができる。従って、氷搬出空間に放出された全ての氷群を 、スクリューコンベヤにより確実に庫外に搬出し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係るアーチング防止装置の要
部概略側面図である。
【図2】実施例に係るアーチング防止装置を配設した貯
氷庫の縦断側面図である。
【図3】アーチング防止装置の動作説明図である。
【図4】従来技術に係る貯氷庫の縦断側面図である。
【図5】図4に示す貯氷庫の縦断正面図である。
【符号の説明】
11 フレーク氷群 12a 氷貯留空間 12b 氷搬出空間 16 クラッシャー 20 スクリューコンベヤ 26 揺動板 32 固定部 36 ローラ 38 回転軸 40 カム体 40a 切欠部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 庫内をクラッシャー(16)によって氷片ま
    たは氷塊の貯留空間(12a)と搬出空間(12b)とに画成し、
    前記氷貯留空間(12a)に堆積貯留された氷群(11)を前記
    クラッシャー(16)に向けて移送しつつ、該クラッシャー
    (16)で掻き崩して氷搬出空間(12b)側に放出し、この氷
    搬出空間(12b)に配設したスクリューコンベヤ(20)によ
    り氷片または氷塊を庫外に搬出するようにした貯氷庫に
    おいて、前記氷搬出空間(12b)に配設したスクリューコ
    ンベヤ(20)の側方に、上端部において揺動自在に枢着さ
    れると共に、その下端部がスクリューコンベヤ(20)に向
    かって傾斜する状態で該コンベヤ(20)の軸方向と平行に
    延在する揺動板(26)と、前記揺動板(26)におけるスクリ
    ューコンベヤ(20)から離間する裏面に回転自在に枢支し
    たローラ(36)と、前記揺動板(26)の下方に臨む回転軸(3
    8)に偏心固定され、前記ローラ(36)に当接可能なカム体
    (40)とを備え、前記カム体(40)によりローラ(36)をカム
    付勢することによって、前記揺動板(26)にその枢着点を
    中心とする揺動運動を付与するよう構成したことを特徴
    とする貯氷庫のアーチング防止装置。
  2. 【請求項2】 前記カム体(40)にローラ(36)を受入れ可
    能な切欠部(40a)を形成し、該カム体(40)により上方へ
    揺動した揺動板(26)のローラ(36)が切欠部(40a)に臨ん
    だ際に、この揺動板(26)を下方に揺動させて貯氷庫の固
    定部(32)に衝突させることによって、該揺動板(26)に大
    きな衝撃を与えるよう構成した請求項1記載の貯氷庫の
    アーチング防止装置。
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