JPH0519576U - ピストン式流体ポンプ - Google Patents
ピストン式流体ポンプInfo
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- JPH0519576U JPH0519576U JP6661891U JP6661891U JPH0519576U JP H0519576 U JPH0519576 U JP H0519576U JP 6661891 U JP6661891 U JP 6661891U JP 6661891 U JP6661891 U JP 6661891U JP H0519576 U JPH0519576 U JP H0519576U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピストン摺動部の潤滑性を向上し、ポンプ性
能の低下や機構の異常摩耗を防止する。 【構成】 ポンプ室14,15に連通する吐出弁19,
20と、ポンプ駆動用カム軸24と、該カム軸24に潤
滑用オイルを供給するオイル供給手段を有するものにお
いて、吐出弁19,20の開口部29,30をカム軸2
4の半径方向に配置したことを特徴とする。
能の低下や機構の異常摩耗を防止する。 【構成】 ポンプ室14,15に連通する吐出弁19,
20と、ポンプ駆動用カム軸24と、該カム軸24に潤
滑用オイルを供給するオイル供給手段を有するものにお
いて、吐出弁19,20の開口部29,30をカム軸2
4の半径方向に配置したことを特徴とする。
Description
【0001】
本考案は自動車車輌に装備され、エンジン等により駆動されてバキュームポン プ等として機能するピストン式流体ポンプに関する。
【0002】
この種のポンプとして、ディーゼルエンジンのブレーキブースタに用いるバキ ュームポンプがある。
【0003】 このバキュームポンプは、作動ピストンの上下に形成されたポンプ上室とポン プ下室とを有し、ピストンの外周に設けた環状溝に嵌合したシール部材がピスト ンとシリンダとの間の摺動部として機能する。そして車輌エンジンによってこの ポンプが駆動されるように、前記ピストンのロッドの一端に設けたローラが、エ ンジンに連動するカムによって駆動されて、作動ピストンが上下動する。
【0004】 ピストンが上昇すると、ポンプ上室内の空気が第1の吐出弁を経てエンジンの ヘッドカバー内の空間に吐出され、ポンプ下室にはブレーキブースタから第2の 吸入弁を経て空気が吸入される。
【0005】 ピストンの下降時には、ポンプ下室内の空気は第2の吐出弁を経てヘッドカバ ー内の空間へ吐出され、ポンプ上室には、ブレーキブースタから第1の吸入弁を 経て空気が吸入される。
【0006】 又、ロッドは、ロッドシール内を上下に摺動する構造になっており、エンジン 内部に開口しているロッドとロッドシールとの微小隙間を通じて微量のオイルミ ストがポンプ下室に吸入される構造になっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】 上記従来の技術では、ロッドとロッドシールとの微小隙間から、微量のオイル ミストがポンプ下室に吸入されるのみである。そのため、高温雰囲気中でポンプ が運転され、ポンプ室内に導入された空気が排気されると、ポンプ室内に溜って いる微量のオイルが排気によって持ち去られ、ピストン摺動部が潤滑不良となり 、ピストンリングの摩耗やシリンダの焼付きが発生する。
【0008】 又、ピストンリングやシリンダ摺動面の面荒れ、ピストンリングの摩耗により 、ピストン摺動部のシール性が低下し、シール洩れに起因してポンプ性能が低下 する。
【0009】 又、摺動面の面荒れにより摺動発熱が増加することにより、摺動抵抗がより一 層増加するという悪循環を生じる。 そして、このようなピストンとシリンダの摺動抵抗の増加によってピストン摺 動部が異常摩耗したり、ローラとカムの当接部の作用力や、ローラ、カムの軸受 荷重が増大して、ローラとカムの当接部や、これ等の、軸受摺動部が異常摩耗す るという問題点があった。
【0010】 そこで、本考案は、作動ピストン摺動部へ充分な量の潤滑用オイルを供給する ことにより、上記従来技術の問題点であるポンプ性能の低下や、機構の異常摩耗 を防止できるピストン式流体ポンプを提供することを目的とする。
【0011】
上記目的を達成するために本考案のピストン式流体ポンプは、ポンプ室(14 ,15)に連通する吐出弁(19,20)と、ポンプ駆動用カム軸(24)と、 該カム軸(24)に潤滑用オイルを供給するオイル供給手段を有するものにおい て、吐出弁(19,20)の開口部(29,30)をカム軸(24)の半径方向 に配置したことを特徴とする。
【0012】 吐出弁(19,20)の開口部(29,30)を、カム軸(24)に設けたエ ンジンバルブ駆動用カム(28)の半径方向に配置すると効果的である。
【0013】
カム軸(24)のカム部に付着した潤滑用オイルが、カム軸(24)の回転に 伴ない遠心力によって飛散し、吐出弁(19,20)の開口部(29,30)周 辺に放出される。
【0014】 一方ポンプ室内では、吐出工程から吸入工程に変る際の吐出弁の応答遅れによ り、ポンプ室内が負圧発生状態に変ってから短期間吐出弁が開弁したままである 。従って、吐出弁開口部周辺にある潤滑用オイルが、ポンプ室内の負圧で吸引さ れてポンプ室内に流入する。
【0015】 この繰り返しにより、ポンプ室内に潤滑用オイルが供給され、ピストン摺動部 の潤滑性を向上させる。
【0016】
図1に示す実施例において、1はバキュームポンプで、ロワーケーシング2と アッパーケーシング3とを備え、ロワーケーシング2の下部においてエンジンの シリンダヘッドカバー4に固定されている。
【0017】 5はロワーケーシング2に固定されたシリンダ、6はシリンダ5内を上下動す るピストンで、その外周に設けた環状溝7にはOリング8とテフロンのピストン リング9が嵌合されている。Oリング8はその弾力でピストンリング9をシリン ダ5の内周面に押圧するとともに、温度変化によるピストンリング9の寸法変化 を吸収する。
【0018】 10はピストンロッドで、ロワーケーシング2に設けた軸受11により上下に 摺動可能に軸承され、その上端はピストン6の中央に固着されている。 12はロッド10に嵌合するようロワーケーシング2に設けられたテフロンの シールリングである。
【0019】 13はシールリング12の周りに設けたOリングで、13はその弾力によって シールリング12をピストンロッド10の外周に押圧するとともに温度変化によ るシールリング12の寸法変化を吸収する。
【0020】 14と15はそれぞれピストン6の上下に形成されたポンプ上室とポンプ下室 、16はロワーケーシング2に固定したパイプで、図示されてないブレーキブー スタに連通される。
【0021】 17、18は第1、第2の吸入弁で、夫々パイプ16とポンプ上室14の間と 、パイプ16とポンプ下室15の間に配設されている。19、20は第1、第2 の吐出弁でポンプ上室14とポンプ下室15は、夫々吐出弁19、20を経てヘ ッドカバー4内の空間を連通している。
【0022】 21はピストンロッド10の下端部に固定されたピン、22はピン21に回動 可能に嵌合された小径ローラ、23は小径ローラ22の外周に嵌合する大径ロー ラで、ローラ23はエンジンのカム軸24に形成されたポンプ駆動用カム25に 当接している。
【0023】 26はピストンロッド10の下端近くに形成されたフランジ、27はフランジ 26とロワーケーシング2との間に配設された圧縮スプリングで、ピストンロッ ド10を下方に付勢してローラ23をカム25に押圧当接している。
【0024】 28はカム軸24に設けられた周知のエンジンバルブ駆動用カム、29,30 は夫々吐出弁19,20の(本来の)出口側である開口部で、エンジン駆動用カ ム28の半径方向に位置してカム軸24に対向配置されている。
【0025】 なお、カム軸24には図示されてない周知のオイル供給手段から潤滑用オイル が供給される構造になっている。 上記実施例で、エンジンに連動してカム25が回転すると、カム25がローラ 23を駆動して、ポンプロッド10とピストン6を上下動させる。
【0026】 ピストン6が上昇すると、ポンプ上室14内の空気が吐出弁19を経てヘッド カバー4内の空間に吐出され、ポンプ下室15には図示されてないブレーキブー スタからパイプ16、吸入弁18を経て空気が吸入される。同時に、潤滑オイル が、ポンプ下室15の負圧によって、連通軸受11とピストンロッド10との隙 間、及びシールリング12とピストンロッド10との隙間を経てポンプ下室15 内に吸入され、ポンプ下室15内に拡散する。
【0027】 ピストン6の下降時には、ポンプ下室15内の空気は吐出弁20を経てヘッド カバー4内の空間へ吐出され、ポンプ上室14には、ブレーキブースタからパイ プ16と吸入弁17を経て空気が吸入される。又、ポンプ下室15側のシリンダ 5とピストンリング9付近に付着した潤滑オイルは、ポンプ上室14の負圧によ りポンプ下室15からポンプ上室14側へ流入し、ポンプ上室14内に拡散する 。
【0028】 又、エンジン運転中、図示されてないオイル供給手段からカム軸24に供給さ れた潤滑オイルは、エンジンバルブ駆動用カム28に付着し、遠心力によって飛 散し、吐出弁19,20の開口部29,30周辺に放出される。
【0029】 一方ポンプ室内では、吐出工程から吸入工程に変る際の吐出弁19,20の応 答遅れにより、ポンプ室14,15内が負圧発生状態に変ってからも短時間の間 は吐出弁19,20がなお開弁したままである。従って、吐出弁開口部周辺の潤 滑オイルがポンプ室14,15内に吸引されてポンプ室内に流入拡散する。
【0030】 こうした繰り返しにより、ポンプ室内に多量の潤滑用オイルが供給される。そ して、ピストンが上下に往復動を繰り返すことにより、ポンプ下室15内に充分 の潤滑オイルが流入し、ピストンリング9とシリンダ5との摺動面に付着し、良 好な摺動状態を維持する。
【0031】 ポンプ下室15に連通するシールリング12とピストンロッド10との隙間に は、潤滑オイルが付着して、この隙間からポンプ下室15への過大な(不要)空 気の吸い込みを防止する。
【0032】
本考案のピストン式流体ポンプは上述のように構成されているので、ピストン リングとシリンダとの摺動面への潤滑オイルの供給ができるため、摺動面の摩擦 力や発熱が減少し、摺動面の摩耗や面荒れを低減できる。
【0033】 又、ピストンリングとシリンダとの摺動面の摩擦力の異常増加が防止される結 果、カム当接面にかかる当接力や、軸受押圧力の異常を防止し、これ等の部の異 常摩耗を防止できる。
【0034】 さらに又、上記ピストンリングとシリンダの摺動面の摩耗、面荒れの低減や、 カム当接部等の異常摩耗の防止によるピストンのストロークの安定維持の結果、 安定したポンプ性能を長期間にわたり維持できる。
【図1】本考案の実施例の縦断面図。
14 ポンプ上室 15 ポンプ下室 19,20 吐出弁 24 カム軸 28 エンジン駆動用カム 29,30 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 安藤 一也 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 ポンプ室(14,15)に連通する吐出
弁(19,20)と、ポンプ駆動用カム軸(24)と、
該カム軸(24)に潤滑用オイルを供給するオイル供給
手段を有するものにおいて、吐出弁(19,20)の開
口部(29,30)をカム軸(24)の半径方向に配置
したことを特徴とするピストン式流体ポンプ。 - 【請求項2】 吐出弁(19,20)の開口部(29,
30)を、カム軸(24)に設けたエンジンバルブ駆動
用カム(28)の半径方向に配置したことを特徴とする
請求項1のピストン式流体ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991066618U JP2589152Y2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | ピストン式流体ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991066618U JP2589152Y2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | ピストン式流体ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519576U true JPH0519576U (ja) | 1993-03-12 |
JP2589152Y2 JP2589152Y2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=13321065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991066618U Expired - Lifetime JP2589152Y2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | ピストン式流体ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589152Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0296485U (ja) * | 1989-01-17 | 1990-08-01 | ||
JPH02105586U (ja) * | 1989-02-09 | 1990-08-22 |
-
1991
- 1991-08-22 JP JP1991066618U patent/JP2589152Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0296485U (ja) * | 1989-01-17 | 1990-08-01 | ||
JPH02105586U (ja) * | 1989-02-09 | 1990-08-22 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2589152Y2 (ja) | 1999-01-20 |
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Legal Events
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