JPH05194266A - ネコの呼吸器疾患ワクチン - Google Patents
ネコの呼吸器疾患ワクチンInfo
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Abstract
onchiseptica抗原を使用し、前記抗原は、
ネコヘルペスウイルス抗原、ネコカリチウイルス抗原及
び/又はクラミジアChlamydia抗原と組合わせ
てもよい。
Description
を予防するワクチンを製造するための気管支敗血病菌
(Bordetella bronchiseptic
a)抗原の使用、並びに前記疾患の予防方法に関する。
呼吸器系感染は小動物臨床医の関心を集めている病気で
ある。市販のネコ呼吸器疾患用ワクチンの導入以来、ネ
コを飼っている家庭又はネコ飼育所(open cat
teries)では若いネコに見られる上部呼吸器疾患
(upper respiratory diseas
e=URD)の兆候を示す愛玩ネコの数が実質的に減少
した。URDで観察される最初の臨床的兆候は通常、く
しゃみの急性発作である。その後間もなくして、眼分泌
物を伴う結膜炎、鼻分泌物を伴う鼻炎、潰瘍性疾患、腸
炎又は急性関節炎が発生し得る。発熱、食欲不振及び抑
鬱も様々な程度で見られる。
である。これはまず片眼に発症し得るが、通常は時間が
たつにつれて両眼に及ぶ。羞明、眼の内眼角の下側で顔
面を濡らす過剰流涙及び結膜水腫は殆ど不可避的に生じ
る。眼分泌物は通常、水状から粘液性又は粘液膿性に変
わり、多くの場合は膿状になって眼の周りに乾燥痂皮を
形成する。その結果、眼瞼が付着し、結膜のうに多量の
膿状分泌物が蓄積されることもある。
最初は水状の鼻分泌物が観察され、この分泌物が後で粘
液状又は粘液膿状になる。この分泌物が乾燥すると、乾
燥痂皮によって外鼻孔が詰まるため、ネコは口で呼吸を
するようになる。病気が気管及び気管支に及ぶと、炎症
性滲出物、ラ音及び咳が出るようになる。
液過多が発生し得る。舌、硬口蓋、下顎角及び鼻尖には
潰瘍が生じ得る。
る物質に関して広く一致した意見が存在していた。ネコ
ヘルペスウイルス(FHV)及びネコカリチウイルス
(FCV)がネコの呼吸器感染の二大病原体と見なされ
ていたのである。これに加えて、別の病原体もネコのU
RDの兆候を誘起できることが明らかにされた。即ち、
ネコオウム病クラミジア(Chlamydia psi
ttaci)である。
床的兆候を誘起する能力を有することは文献で十分に立
証されている。そこで、このような能力の認識に基づい
て、FHV、FCV及び/又はクラミジア抗原を含むワ
クチンでネコを免疫する方法が開示されてきた。これに
ついては、例えば下記の文献を参照されたい:Bitt
le,J.L.及びRubic,W.J.,Am.J.
Vet.Res.36,89,1975;Povey,
R.C.及びWilson,M.R.,Feline
Pract.8,35,1978;Scott,F.
W.,Am.J.Vet.Res.38,229,19
77;Bittle,J.L.及びRubic,W.
J.,Am.J.Vet.Res.37,275,19
76;Gaskell,C.J.ら,Res.Vet.
Sci.32,23,1982;Kahn,D.E.及
びHoover,E.A.,Am.J.Vet.Re
s.37,279,1976;Povey,C.,Fe
line Pract.7,12,1977;Chap
puis,G.ら,Comp.Immun.Micro
biol.Infect.Dis.3,221,197
9;Wilson,J.S.ら,Vet.Med.Sm
all Anim.Clin.78,1869,198
3;Cocker,F.M.ら,Vet.Rec.11
4,353,1984;Johnson,R.P.,R
es.Vet.Sci.37,44,1984;Web
b,P.J.,Vet.Update 1,5,198
7;Morris,T.H.,Vet.Rec.12
6,250,1990;Harbour,D.A.ら,
Vet.Rec.128,77,1991。
merican Veterinary Medica
l Association(AVMA)は、イヌ及び
ネコがかかる重大な病気に関する情報をまとめ且つこれ
らの病気を防ぐための免疫を推奨する改訂報告書を出版
している。報告書の改訂は、新知識及び新製品を考慮す
る上で必要とされたのである。ネコURDの免疫予防の
ための免疫ガイドラインは、ネコにFHV及びFCVに
対する予防接種を行うことを推奨している。一方で、ク
ラミジア症に対するネコの予防接種も要求通りに行わな
ければならない。これらのガイドラインは、気管支敗血
病菌をネコURDの病原体として考慮することも、又は
この病原体に対するネコの予防接種を提案することもし
ていない(J.Am.Vet.Med.Assoc.1
95,314,1989)。
l Market For Animal Healt
h Products”(Ed.:G.Bloomfi
eld,PJB Publications Ltd,
1990)には、獣医分野に見られる問題、及びその措
置に使用し得る動物用健康製品の概要が記されている。
ネコの呼吸器疾患に関しては、3つの病原体、即ちFH
V、FCV及びオウム病クラミジアが同定されている。
ネコURDワクチンに関する情報も記述されている。こ
れらのワクチンはいずれも、FHV、FCV及び/又は
クラミジア抗原を、弱毒化した生の状態又は不活性化状
態で含んでいる。
炎を引き起こす。
染性気管気管支炎(イヌ咳)の主要病原体であると特徴
付けられてきた。
うな実験動物も含めて、他の哺乳動物も気道が気管支敗
血病菌感染にかかり、この感染の臨床的症状を示す。前
述のように同定された動物の呼吸器疾患の予防に使用す
るための気管支敗血病菌の使用は先行技術で広く開示さ
れている。これについては、例えば下記の文献を参照さ
れたい:US(米国特許)4,857,318号、US
4,888,169号、US4,530,832号、E
P(欧州特許)72,656号、DE(西ドイツ特許)
3,517,805号、FR(仏国特許)2,571,
618号、NL(オランダ特許)8702728号、U
S4,456,588号、US4,250,265号、
EP12,718号、NL179,875号、US4,
016,253号等の公開特許出願明細書、Novot
ny,P.ら,Infect.Immun.50,19
0,1985;Vernier,L.ら,Am.J.V
et.Res.45,2634,1984;Sakan
o,T.ら,Am.J.Vet.Res.45,181
4,1984並びにMcCarthy,D.H.ら,V
et.Med.79,694,1984。これらの出版
物には、ネコURDの免疫予防にそれぞれの気管支敗血
病菌ワクチンを使用することを提案しているものは1つ
もない。
余り報告されていない。Switzer,W.P.ら,
Am.J.Vet.Res.27,1134,1966
及びFisk,S.K.及びSoave,O.A.,L
ab.Animal Sci.23,33,1973
は、気管支敗血病菌が少数の健康なネコから単離された
と報告している。また、Snyder,S.B.ら,
J.Am.Vet.Med.Assoc.163,29
3,1973は、呼吸器疾患を有する127匹のネコの
うち10匹から気管支敗血病菌が単離されたと報告して
いる。Roudebush,P.及びFales,W.
M.,J.Am.Anim.Hospital Aso
c.17,793,1981には、気管支敗血病菌のキ
ャリヤーで呼吸器疾患の臨床的兆候を示した一匹のネコ
の事例が記述されている。しかしながら、最後の2つの
事例では他の呼吸器病原体を単離する試みは行われてお
らず、特にFHV、FCV及びクラミジアは探求されて
おらず、病原体として考慮されていない。特に、これら
2つの事例では、URDが気管支敗血病菌によって発生
し得ることは明らかにされていない。
ネコのURDの病原体としては認識されてこなかった。
実際、気管支敗血病菌は健康なネコから単離し得ると報
告されている(前出のSwitzer,W.P.ら並び
にFisk,S.K.及びSoave,O.A.の文献
参照)。ネコは、他の動物、特に気管支敗血病菌が呼吸
器疾患の主要病原体であることが明らかにされているブ
タ及びイヌと異なり、気管支敗血病菌のキャリヤーであ
るとしかみなされなかった(US4,530,832号
及びEP出願第12,718号)。従ってこれまでは、
ネコに気管支敗血病菌感染の予防接種をするという発想
はなかった。
で、ネコ特に野良ネコのURDを起こし得ることが判明
した。また、気管支敗血病菌を用いてネコを実験的誘発
試験にかけた結果、野良ネコに見られるURD兆候と類
似の臨床的兆候が観察された。
URDの予防に適したワクチンの製造に気管支敗血病菌
抗原を使用することを提案する。
胞、即ちバクテリン、生きた弱毒化細菌及び気管支敗血
病菌細胞のサブユニット、即ち接種した動物の対内で防
護免疫応答を誘起させることができる関連抗原(rel
evant antigens)が含まれる。
る気管支敗血病菌ワクチン及び/又はブタもしくはイヌ
の気道疾患の予防に有用な市販の気管支敗血病菌ワクチ
ンを使用し得る。
病菌細胞を適当な培養培地中に導入し、これを該微生物
の増殖を促進する温度でインキュベートする。好ましく
は、該微生物を増殖させるためにトリプトースホスフェ
ートブイヨン(Tryptose Phosphate
Broth=TPB)を使用し得る。増殖温度は36
℃〜38℃が好ましい。次いで、任意に機械的処理方法
で細胞を濃縮して、培養培地から細胞を回収し得る。
菌細胞を、例えばホルムアルデヒド、■−プロピオラク
トンエチレンイミン又はその誘導体、NaN3及びチメ
ロサールのような公知の物質で殺す。
加え、所望であれば1種類以上の乳化剤、例えばTwe
en(登録商標)及びSpan(登録商標)も加える。
適当なアジュバントとしては、例えばBayol(登録
商標)及びMarcol(登録商標)の(鉱)油エマル
ジョン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、酸
化アルミニウム、ビタミンEアセテート可溶化物(so
lubilisate)又はサポニンが挙げられる。
管支敗血病菌を使用する。弱毒細菌は、当業者に公知の
弱毒化方法、例えば細菌を十分な回数にわたって(固
体)培養培地に通す方法、ニトロソグアニジン、5−ブ
ロモウラシルを含む突然変異誘発物質を適用する方法、
及び紫外線放射等によって得られる。このようにして、
例えば温度感受性(ts)突然変異株を得ることができ
る。弱毒生ワクチンの具体例は前述の通りである。
製単離サブユニット抗原を含んでいるのが好ましい。こ
のような気管支敗血病菌サブユニット抗原の具体例は、
Novotny,P.ら,Infect.Immun.
50,190及び199,1985;US4,250,
265号及びUS4,857,318号に記載されてい
る。
病菌の単離フィムブリエを使用する。
ニット抗原の他に、例えば前述のようなアジュバントを
も含み得る。
薬キャリヤー、例えば細菌ワクチンの製造で当業者に知
られている安定剤及び緩衝液等を含む。
CV及び/又はクラミジア抗原を生のた弱毒化形態又は
不活性化形態で含む。気管支敗血病菌抗原を含む本発明
のワクチンには勿論、FHV、FCV及び/又はクラミ
ジア抗原をも含ませ得る。あるいは、予防接種の直前
に、本発明のワクチンを前述の他の1種類以上のネコU
RD病原体の抗原と組合わせてもよい。
ウイルス抗原を含み得る。
に、FHVワクチン、FCVワクチン、ネコ感染性腸炎
ウイルス及びネコクラミジアから選択した1種類以上の
ワクチンをも含むワクチンキットも提供する。
筋内注射もしくは皮下注射、又は鼻腔内、口内、眼内も
しくは気管内投与によってネコに投与し得る。
2〜1010個の細胞、又は用量当たり1〜500マイク
ログラムの抗原を含み得る。
8〜10週間及び12〜16週間でそれぞれ一次接種及
び二次接種を行うことからなる。所望であれば、その後
毎年ブースター接種を行う。
ily FarmsLTD.,Oxford,UKから
12匹入手して、記録試験(registration
trials)にかけた。到着後72時間以内に何匹
かのネコが急性鼻炎を起こし、くしゃみと粘液膿状鼻分
泌物とを伴う臨床的兆候を示した。これらのネコはネコ
カリチウイルス及びネコヘルペスウイルスのバックパッ
セージ(backpassage)試験に使用すべきも
のであったため、ウイルス培養及び細菌培養用にスワブ
を採取した。FEF細胞の融合単層上に接種したスワブ
物質はFCV又はFHV感染の兆候を示さなかった。し
かしながら、血液寒天プレート及びG−20G(ボルデ
テラBordetella単離培地)にプレートしたス
ワブ物質からは気管支敗血病菌が著しく増殖した。この
気管支敗血病菌はテトラサイクリン抗生物質に敏感であ
ることが判明した。次いで培養物を精製した後、このネ
コボルデテラを−70℃で凍結した。
nary Investigation Center
に送って確認してもらった。病気のネコから単離した微
生物は確かに気管支敗血病菌であると同定された。物質
の同定の前に、まず感染した動物をアモキシシリンで処
理し、感受性を調べた。一時的な改善が観察された。そ
の後、感染が解消されるまで最低5日間にわたりネコを
テトラサイクリンで処理した。このグループのネコには
その後問題は起こらなかった。呼吸器疾患の主要なウイ
ルス性病原体は関与していなかったという証拠に、これ
らのネコはいずれもFCV及びFHV抗体に関して血清
反応陰性のままであった。また、血清学的検査及び単離
では、クラミジア感染は発見されなかった。
週間のネコQQ2から採取した喉のスワブから気管支敗
血病菌株を単離した。この検査にかけたネコはLibe
rty Cattery(Liberty,New J
ersey)から購入したものである。トリキャット
(Tricat)ワクチン(ネコ汎白血病ウイルス+F
CV+FHV)を接種する前に、広範囲のネコウイルス
に対して感受性を示すFEF細胞株を用いてネコをスク
リーニングし、外因性ウイルスの存在を調べた。外因性
ウイルスは検出されなかった。ネコにまずトリキャット
ワクチンを接種し、2ケ月後に再接種した。ネコQQ2
では、最初の接種後約5日で白血球(WBC)の数が増
え始めた。WBC数値が高いことから細菌感染の疑いが
あったため、細菌単離を試みた。気管支敗血病菌が単離
された。
素増殖させた後、1つのコロニーをトリプトースホスフ
ェートブイヨン(TPB)に接種し、37℃で24時間
にわたり有酸素培養した。この培養物を用いてより大量
のTPBに接種し(1:99)、これを再び37℃で2
4時間有酸素培養した。増殖後、培養物を0.5%ホル
マリン(v/v)で不活性化した。次いで、培養物をH
VLP0.45マイクロフィルターにかけて2.22×
1011細菌/mlに濃縮した。この濃縮細胞懸濁液を用
いて、ワクチン1g当たり5.55×109個の細菌を
含むw/o(エマルジョン)ワクチンを調製した。
製 Bb−7培養物(実施例2参照)を0.02%NaN3
と共にインキュベートし、65℃で15分間加熱して、
細胞からフィムブリエを放出させた。次いで、連続流遠
心分離によって細胞を除去し、フィムブリエを含んでい
る上清をPM−500フィルター(Romicon)に
かけて1/100に濃縮した。濃縮後、8%のPEG−
8000と1MのNaClとを含む溶液を等量加えるこ
とにより、フィムブリエを沈澱させた。この混合物を4
℃で24時間インキュベートし、その後フィムブリエを
遠心分離(35.000×g)によって回収した。ペレ
ットを少量(初期の培養物量の0.3%)の50mM
トリス−HCl緩衝液(pH7.5)に再懸濁させた。
Sを加え、この混合物を室温で3時間インキュベート
し、その後フィムブリエを遠心分離(20.000×
g)によって回収し、0.01%のチオメルサールと
0.07%のEDTAとを含むpH7.5のトリス−H
Cl緩衝液50mM中に再懸濁させた。
いて抗原濃度を調べた。フィムブリエ抗原濃度は単位量
当たりのEIA単位(EU)で表す。最終的ワクチン製
剤抗原濃度(10%)を得るために、生理食塩水+0.
01%チメロサール溶液(40%)をビタミンEアセテ
ート可溶化物(50%)と混合して、均質懸濁液(40
0EU/ml)を得た。
CV91801)には、週齢8週間のネコを4匹使用し
た(No.125、127、129及び131)。これ
ら4匹のネコはいずれも、気管支敗血病菌に関しては、
血清学的にも(力価<22)培養的にも(喉のスワブ)
陰性であった。防護実験(実験KCV91809)には
週齢4週間のネコを15匹使用した。これら15匹のネ
コは総て培養的にはボルデテラに関して陰性であった
が、母性抗体を有しており、これらの抗体が抗原投与の
日(週齢8週間)に<22まで減少した。
記載のようにアジュバントと混合した。このワクチン
(バッチno.710−2)は400EU/ml(1m
l当たり約40マイクログラムのフィムブリエタンパク
質)を含んでいた。
接種し、5匹のネコを非予防接種対照として残した。一
次免疫(priming)から2週間後に、10匹のネ
コ(週齢6週間)をブースター処理した。
now,R.A.ら、J.Vet.Res.44,20
7−211,1983)と株Bb−UK−1と株Bb−
USA−1との混合培養物にエーロゾル暴露することに
より抗原投与を行った。前記混合培養物は、各々が0.
5〜1.0×1010(cfu/ml)を含む3つの培養
物を等量ずつ混合して調製した。ネコ4匹のグループ
(実験KCV91801)又は15匹のグループ(実験
KCV91809)を閉鎖隔離容器(約0.7×0.7
×1.0m)に入れ、DeVilbiss 65ネビュ
ライザーを用いて混合ボルデテラ培養物(約20mlの
混合培養物)のエーロゾルに暴露した。ネコは隔離容器
内に30分間閉じ込めておいた。この操作は全体を、減
圧下のHepaフィルター付き室内で行った。
株D2とBb−UK−1とBb−USA−1とを、強い
撹拌下37℃で24時間にわたりTPB(コットンウー
ルで閉塞した1000mlフラスコ内に100ml)中
で培養した。
の1週間前(週齢3週間)、一次免疫の当日(週齢4週
間)、ブースターの当日(週齢6週間)及び実験KCV
91809の抗体投与の当日(週齢8週間)に血液試料
を採取した。ボルデテラ抗体の力価をELISAシステ
ムで測定した。
日目、11日目及び14日目と、実験KCV91809
の抗原投与後1日目、5日目、8日目、12日目、15
日目、18日目、22日目及び29日目に喉のスワブを
集めた。この喉のスワブを2mlの0.85%NaCl
中に渦を描きながら導入し、段階的10倍希釈物を血液
寒天にプレートした。
(臨床的兆候が減退するまで)ネコを検査し、点数によ
る臨床評価システムに記録した(表1)。
V91801)、鼻炎、くしゃみ、咳、触診に敏感な気
管及び喉頭、並びに聴診できる乾性もしくは湿性ラ音を
特徴とする上部呼吸器疾患の兆候を示した(表2〜5の
個々のネコの採点参照)。また、喉のスワブから気管支
敗血病菌が多数再単離された(表6)。実験KCV91
809で使用したネコは3つの同腹子グループから得た
ものである。3匹の母ネコはボルデテラ抗体の力価が低
く、これが子ネコに伝搬された(子宮内及び初乳で)。
子ネコは週齢6週間まで母親と一緒に生活させ授乳させ
た。週齢4週間(一次免疫の日)で母性抗体は減少した
(予防接種すべきネコはいずれも力価が<22であっ
た)。週齢6週間(一次免疫後2週間、ブースターの
日)で、予防接種したネコは最初の予防接種に応答した
が(平均力価23・1)、対照ネコは低い母性抗体力価を
示し、これが更に低下した(表7)。週齢8週間では、
予防接種したネコの総てが高い力価(平均力価29・5)
を示したが、対照ネコの母性抗体は<22に減少した。
また、抗原投与の前日には総てのネコが気管支敗血病菌
に関して培養的に陰性であった。更に、ブースター接種
後1又は2週間では局部的反応は観察されなかった。抗
原投与の一日前に総てのネコを臨床検査したところ、全
員が健康で良好な状態にあった。
員が実験KCV91809で見られたような上部呼吸器
疾患の兆候を示した(表8〜12)。呼吸器疾患の兆候
は約2週間続き、その後減退した。これに対し、予防接
種したネコは(殆ど)全く臨床的兆候を示さなかった。
臨床的採点の数値を総合して表13に示す。臨床的兆候
に対する防護率は下記の通りであった:自然の又は誘発
された咳(防護率95%)、くしゃみ(防護率5%)、
乾性もしくは湿性ラ音(防護率100%)。これらのパ
ラメータを総て考慮すると、総合的防護率は98%とな
った(表13)。
2週間(臨床的兆候が対照ネコに見られた間)は、予防
接種したネコの細菌数が対照ネコと比べて明らかに少な
いということはなかった。その後、対照ネコの細菌数が
相変わらず多いのに対し予防接種したネコの細菌数は減
少し、抗原投与後15日及び18日で約80%減少し、
抗原投与後22日及び29日で約99%減少した。
主要病原体として作用してURD症状を誘起し得るこ
と、そしてワクチン(用量400EU/ml)が、気管
支敗血病菌のみを病原体として生起した上部呼吸器疾患
の前記兆候に対する防護作用を有することは明らかであ
る。
Claims (13)
- 【請求項1】 ネコの上部呼吸器疾患の予防に適したワ
クチンを製造するための気管支敗血病菌Bordete
lla bronchiseptica抗原の使用。 - 【請求項2】 抗原がフィムブリエであることを特徴と
する請求項1に記載の使用。 - 【請求項3】 抗原がバクテリンであることを特徴とす
る請求項1に記載の使用。 - 【請求項4】 抗原が生きた弱毒化細菌であることを特
徴とする請求項1に記載の使用。 - 【請求項5】 ワクチンが更に、ネコヘルペスウイルス
抗原、ネコカリチウイルス抗原、オウム病クラミジアC
hlamydia psittaci抗原及びネコ感染
性腸炎ウイルス抗原から選択した1種類以上の抗原をも
含んでいることを特徴とする請求項1から4のいずれか
一項に記載の使用。 - 【請求項6】 ワクチンがネコ感染性腸炎ウイルス抗原
をも含んでいることを特徴とする請求項5に記載の使
用。 - 【請求項7】 気管支敗血病菌抗原を含むワクチンをネ
コに投与することからなるネコ上部呼吸器疾患予防方
法。 - 【請求項8】 ワクチンがフィムブリエを抗原として含
む請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 ワクチンがバクテリンを抗原として含む
請求項7に記載の方法。 - 【請求項10】 ワクチンが生きた弱毒化細菌を抗原と
して含む請求項7に記載の方法。 - 【請求項11】 ワクチンが更に、ネコヘルペスウイル
ス抗原、ネコカリチウイルス抗原、オウム病クラミジア
抗原及びネコ感染性腸炎ウイルス抗原から選択した1種
類以上の抗原をも含む請求項7から10のいずれか一項
に記載の方法。 - 【請求項12】 ワクチンがネコ感染性腸炎ウイルス抗
原をも含む請求項11に記載の方法。 - 【請求項13】 気管支敗血病菌ワクチンの他に、ネコ
ヘルペスウイルスワクチン、ネコカリチウイルスワクチ
ン、オウム病クラミジアワクチン及びネコ感染性腸炎ワ
クチンから選択した1種類以上のワクチンをも含むワク
チンキット。
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