JPH05192988A - エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体中空管の製造方法 - Google Patents
エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体中空管の製造方法Info
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- JPH05192988A JPH05192988A JP4271894A JP27189492A JPH05192988A JP H05192988 A JPH05192988 A JP H05192988A JP 4271894 A JP4271894 A JP 4271894A JP 27189492 A JP27189492 A JP 27189492A JP H05192988 A JPH05192988 A JP H05192988A
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- die
- ethylene
- tetrafluoroethylene copolymer
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 押出成形条件を工夫することにより、比較的
外径の大きな中空管が効率良く得られるようにする。 【構成】 ETFEと耐熱性有機液状体および無機微粉
末と、あるいはETFEと耐熱性有機液状体とを混合し
た材料を押出機Aを用いて中空管状に溶融押出成形した
後、冷却水槽Bにより中空管状を保持しつつ冷却硬化さ
せ、しかるのち得られた中空管から耐熱性有機液状体お
よび無機微粉末を抽出して多孔膜中空管を得るETFE
中空管の製造方法において、前記押出機Aの出口側に設
けられたダイリップ4と前記冷却水槽Bの入口側に設け
られたサイジングダイ8とを所定距離だけ離すととも
に、前記ダイリップ4の温度を210〜〜255℃の範
囲にコントロールし、引落し比率(即ち、ダイリップ4
の出口開口面積πD1 2/4とサイジングダイ8の入口開
口面積πD2 2/4との比)を1〜2程度の低比率に設定
している。
外径の大きな中空管が効率良く得られるようにする。 【構成】 ETFEと耐熱性有機液状体および無機微粉
末と、あるいはETFEと耐熱性有機液状体とを混合し
た材料を押出機Aを用いて中空管状に溶融押出成形した
後、冷却水槽Bにより中空管状を保持しつつ冷却硬化さ
せ、しかるのち得られた中空管から耐熱性有機液状体お
よび無機微粉末を抽出して多孔膜中空管を得るETFE
中空管の製造方法において、前記押出機Aの出口側に設
けられたダイリップ4と前記冷却水槽Bの入口側に設け
られたサイジングダイ8とを所定距離だけ離すととも
に、前記ダイリップ4の温度を210〜〜255℃の範
囲にコントロールし、引落し比率(即ち、ダイリップ4
の出口開口面積πD1 2/4とサイジングダイ8の入口開
口面積πD2 2/4との比)を1〜2程度の低比率に設定
している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、エチレンーテトラフ
ルオロエチレン共重合体(以下、ETFEと略称)からな
り、加湿器用として有用な中空管の製造方法に関するも
のである。
ルオロエチレン共重合体(以下、ETFEと略称)からな
り、加湿器用として有用な中空管の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ETFEは、耐熱性に優れた弗素系樹脂
の一種であり、弗素系樹脂の中でも機械的物性に優れた
樹脂であって、耐熱性・高機械的物性を備えた多孔膜素
材として期待されている。
の一種であり、弗素系樹脂の中でも機械的物性に優れた
樹脂であって、耐熱性・高機械的物性を備えた多孔膜素
材として期待されている。
【0003】このETFEからなる多孔膜の製造方法と
しては、特公昭63ー11370号公報に開示されてい
るように、ETFEと耐熱性有機液状体および無機微粉
末とを混合した材料を押出機を用いて中空管状に溶融押
出成形した後、耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽
出して多孔膜を得る方法がある。
しては、特公昭63ー11370号公報に開示されてい
るように、ETFEと耐熱性有機液状体および無機微粉
末とを混合した材料を押出機を用いて中空管状に溶融押
出成形した後、耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽
出して多孔膜を得る方法がある。
【0004】ところが、上記方法による場合、当該材料
(即ち、ETFE、耐熱性有機液状体、無機微粉末の混
合物)を押出機を用いて中空管状に溶融押出成形する際
に、材料の溶融粘度が低いため、中空管の外径が2mm以
上になると、ちぎれ易くなって径の引き落としが非常に
困難となり、通常の押出成形条件では成形できないとい
う問題がある。また、外径が2mm以上でしかも肉厚が薄
い(例えば、0.3mm以下)の中空管を製造する場合に
も、径の引落し比率等を特別に工夫する必要がある。
(即ち、ETFE、耐熱性有機液状体、無機微粉末の混
合物)を押出機を用いて中空管状に溶融押出成形する際
に、材料の溶融粘度が低いため、中空管の外径が2mm以
上になると、ちぎれ易くなって径の引き落としが非常に
困難となり、通常の押出成形条件では成形できないとい
う問題がある。また、外径が2mm以上でしかも肉厚が薄
い(例えば、0.3mm以下)の中空管を製造する場合に
も、径の引落し比率等を特別に工夫する必要がある。
【0005】一方、空気等の気体に対して適当な湿度を
付与するための加湿器として、多孔膜中空管の内部ある
いは外部に気体を流通させ、多孔膜中空管の外部あるい
は内部に水を流通させることにより、多孔膜中空管を介
した水蒸気の浸透により気体を加湿するものが開発され
ている。
付与するための加湿器として、多孔膜中空管の内部ある
いは外部に気体を流通させ、多孔膜中空管の外部あるい
は内部に水を流通させることにより、多孔膜中空管を介
した水蒸気の浸透により気体を加湿するものが開発され
ている。
【0006】そして、この加湿器用として用いられる多
孔膜中空管に、最適な耐熱性および高機械的物性を備え
た素材として上記ETFEが注目されるようになってき
ている。
孔膜中空管に、最適な耐熱性および高機械的物性を備え
た素材として上記ETFEが注目されるようになってき
ている。
【0007】ところで、用途が特に空気調和機用加湿器
の多孔膜中空管の場合、中空管の内部に通水する場合は
水中のゴミや硬質分等のスケールによる目詰まりを防ぐ
必要があり、また中空管の外部に通水する場合には内部
を流通する空気の通風抵抗を小さくするために、外径が
比較的大きなもの(即ち、2〜5mm程度)が必要となる。
しかも、多孔膜中空管を介しての水蒸気の浸透は、中空
管の肉厚が薄い程良好となる。
の多孔膜中空管の場合、中空管の内部に通水する場合は
水中のゴミや硬質分等のスケールによる目詰まりを防ぐ
必要があり、また中空管の外部に通水する場合には内部
を流通する空気の通風抵抗を小さくするために、外径が
比較的大きなもの(即ち、2〜5mm程度)が必要となる。
しかも、多孔膜中空管を介しての水蒸気の浸透は、中空
管の肉厚が薄い程良好となる。
【0008】ところが、上記したように、ETFEを通
常の押出成形条件により中空管に成形する場合、2mm以
上の外径のもの、肉厚の薄いものが得られにくいところ
から、押出成形条件に工夫を凝らす必要があり、解決を
要する重要課題となっている。
常の押出成形条件により中空管に成形する場合、2mm以
上の外径のもの、肉厚の薄いものが得られにくいところ
から、押出成形条件に工夫を凝らす必要があり、解決を
要する重要課題となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記のよ
うな課題に基づいてなされたもので、押出成形条件を工
夫することにより、比較的外径の大きな中空管が効率良
く得られるようにすることを目的とするものである。
うな課題に基づいてなされたもので、押出成形条件を工
夫することにより、比較的外径の大きな中空管が効率良
く得られるようにすることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、図面に示すよう
に、ETFEと耐熱性有機液状体および無機微粉末と、
あるいはETFEと耐熱性有機液状体とを混合した材料
を押出機Aを用いて中空管状に溶融押出成形した後、冷
却水槽Bにより中空管状を保持しつつ冷却硬化させ、し
かるのち得られた中空管から耐熱性有機液状体および無
機微粉末を抽出して多孔膜中空管を得るETFE中空管
の製造方法において、前記押出機Aの出口側に設けられ
たダイリップ4と前記冷却水槽Bの入口側に設けられた
サイジングダイ8とを所定距離だけ離すとともに、前記
ダイリップ4の温度を210〜〜255℃の範囲にコン
トロールし、引落し比率(即ち、ダイリップ4の出口開
口面積πD1 2/4とサイジングダイ8の入口開口面積π
D2 2/4との比)を1〜2程度に設定して中空管を連続
溶融押出成形するようにしている。
記課題を解決するための手段として、図面に示すよう
に、ETFEと耐熱性有機液状体および無機微粉末と、
あるいはETFEと耐熱性有機液状体とを混合した材料
を押出機Aを用いて中空管状に溶融押出成形した後、冷
却水槽Bにより中空管状を保持しつつ冷却硬化させ、し
かるのち得られた中空管から耐熱性有機液状体および無
機微粉末を抽出して多孔膜中空管を得るETFE中空管
の製造方法において、前記押出機Aの出口側に設けられ
たダイリップ4と前記冷却水槽Bの入口側に設けられた
サイジングダイ8とを所定距離だけ離すとともに、前記
ダイリップ4の温度を210〜〜255℃の範囲にコン
トロールし、引落し比率(即ち、ダイリップ4の出口開
口面積πD1 2/4とサイジングダイ8の入口開口面積π
D2 2/4との比)を1〜2程度に設定して中空管を連続
溶融押出成形するようにしている。
【0011】請求項2の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、エチレンーテト
ラフルオロエチレン共重合体と耐熱性有機液状体および
無機微粉末と、あるいはエチレンーテトラフルオロエチ
レン共重合体と耐熱性有機液状体とを混合した材料を押
出機Aを用いて中空管状に溶融押出成形した後、冷却水
槽Bにより中空管状態を保持しつつ冷却硬化させ、しか
るのち得られた中空管から耐熱性有機液状体および無機
微粉末を抽出して多孔膜中空管を得るエチレンーテトラ
フルオロエチレン共重合体中空管の製造方法において、
前記押出機Aの出口側に設けられたダイリップ4と前記
冷却水槽Bの入口側に設けられたサイジングダイ8とを
所定距離だけ離すとともに、前記ダイリップ4の温度を
210〜〜255℃の範囲にコントロールし、引落し比
率(即ち、ダイリップ4の出口開口面積πD1 2/4とサ
イジングダイ8の入口開口面積πD2 2/4との比)を1
〜5程度に設定して、外径3mm以上で肉厚0.3mm以下
の中空管を連続溶融押出成形するようにしている。
ための手段として、図面に示すように、エチレンーテト
ラフルオロエチレン共重合体と耐熱性有機液状体および
無機微粉末と、あるいはエチレンーテトラフルオロエチ
レン共重合体と耐熱性有機液状体とを混合した材料を押
出機Aを用いて中空管状に溶融押出成形した後、冷却水
槽Bにより中空管状態を保持しつつ冷却硬化させ、しか
るのち得られた中空管から耐熱性有機液状体および無機
微粉末を抽出して多孔膜中空管を得るエチレンーテトラ
フルオロエチレン共重合体中空管の製造方法において、
前記押出機Aの出口側に設けられたダイリップ4と前記
冷却水槽Bの入口側に設けられたサイジングダイ8とを
所定距離だけ離すとともに、前記ダイリップ4の温度を
210〜〜255℃の範囲にコントロールし、引落し比
率(即ち、ダイリップ4の出口開口面積πD1 2/4とサ
イジングダイ8の入口開口面積πD2 2/4との比)を1
〜5程度に設定して、外径3mm以上で肉厚0.3mm以下
の中空管を連続溶融押出成形するようにしている。
【0012】
【作用】請求項1あるいは2の発明では、上記手段によ
って次のような作用が得られる。
って次のような作用が得られる。
【0013】即ち、通常270℃程度の成形温度で押出
機Aから押し出される樹脂が、ダイリップ4を出る時に
は210〜255℃の温度に降下せしめられることによ
り、押し出された直後の樹脂の粘度が高くなる。従っ
て、外径2mm以上(あるいは外径3mm以上で肉厚0.3
もmm以下)の中空管を成形する場合であっても、ダイリ
ップ4から押し出される中空管状樹脂1′はスムーズに
サイジングダイ8に引き込まれることとなる。その後、
押出機Aを出た中空管状樹脂1′は、冷却水槽Bにおけ
るサイジングダイ8において外径を所定値に規正される
が、引落し比率を1〜2(あるいは1〜5)程度に設定し
たことにより、外径2mm以上(あるいは外径3mm以上で
肉厚0.3mm以下)の中空管を成形する場合であって
も、引き取り時にちぎれてしまうおそれはない。
機Aから押し出される樹脂が、ダイリップ4を出る時に
は210〜255℃の温度に降下せしめられることによ
り、押し出された直後の樹脂の粘度が高くなる。従っ
て、外径2mm以上(あるいは外径3mm以上で肉厚0.3
もmm以下)の中空管を成形する場合であっても、ダイリ
ップ4から押し出される中空管状樹脂1′はスムーズに
サイジングダイ8に引き込まれることとなる。その後、
押出機Aを出た中空管状樹脂1′は、冷却水槽Bにおけ
るサイジングダイ8において外径を所定値に規正される
が、引落し比率を1〜2(あるいは1〜5)程度に設定し
たことにより、外径2mm以上(あるいは外径3mm以上で
肉厚0.3mm以下)の中空管を成形する場合であって
も、引き取り時にちぎれてしまうおそれはない。
【0014】また、ダイリップ4とサイジングダイ8と
の間を所定距離離したことにより、材料の押出量が変動
した場合にも、押し出された中空管状樹脂1′がダイリ
ップ4・サイジングダイ8間においてたわむ余裕がで
き、押出量の変動が吸収できることとなる。
の間を所定距離離したことにより、材料の押出量が変動
した場合にも、押し出された中空管状樹脂1′がダイリ
ップ4・サイジングダイ8間においてたわむ余裕がで
き、押出量の変動が吸収できることとなる。
【0015】なお、一般的な押出工程においてはダイリ
ップ4の温度が210℃未満になると、樹脂粘度が高く
なり過ぎてスムーズな押出が難しくなり、一方、ダイリ
ップ4の温度が255℃を超えると、逆に樹脂粘度が低
くなり過ぎてちぎれ易くなる。従って、ダイリップ4の
温度は210〜255℃の範囲とするのが望ましく、特
に220〜250℃が最適範囲となる。
ップ4の温度が210℃未満になると、樹脂粘度が高く
なり過ぎてスムーズな押出が難しくなり、一方、ダイリ
ップ4の温度が255℃を超えると、逆に樹脂粘度が低
くなり過ぎてちぎれ易くなる。従って、ダイリップ4の
温度は210〜255℃の範囲とするのが望ましく、特
に220〜250℃が最適範囲となる。
【0016】また、引落し比率が5を実質的に超える
と、急激な縮径に耐えられなくなってちぎれるおそれが
ある。従って、引落し比率は中空管の破損の生じない1
〜5程度の低比率とするのが望ましいのである。
と、急激な縮径に耐えられなくなってちぎれるおそれが
ある。従って、引落し比率は中空管の破損の生じない1
〜5程度の低比率とするのが望ましいのである。
【0017】さらに、ダイリップ4とサイジングダイ8
とをあまり近付けすぎると、押出量が変動した場合にダ
イリップ4から押し出された中空管状樹脂1′がダイリ
ップ4・サイジングダイ8間に挟まって形状確保ができ
にくくなるおそれがある。このことを勘案すると、ダイ
リップ4とサイジングダイ8との間の距離は、数十ミリ
程度とするのが望ましい。
とをあまり近付けすぎると、押出量が変動した場合にダ
イリップ4から押し出された中空管状樹脂1′がダイリ
ップ4・サイジングダイ8間に挟まって形状確保ができ
にくくなるおそれがある。このことを勘案すると、ダイ
リップ4とサイジングダイ8との間の距離は、数十ミリ
程度とするのが望ましい。
【0018】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ETFEと耐
熱性有機液状体および無機微粉末と、あるいはETFE
と耐熱性有機液状体とを混合した材料を押出機Aを用い
て中空管状に溶融押出成形した後、冷却水槽Bにより中
空管状を保持しつつ冷却硬化させ、しかるのち得られた
中空管から耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽出し
て多孔膜中空管を得るETFE中空管の製造方法におい
て、前記押出機Aの出口側に設けられたダイリップ4と
前記冷却水槽Bの入口側に設けられたサイジングダイ8
とを所定距離だけ離して押出量の変動を吸収し得るよう
するとともに、前記ダイリップ4の温度を210〜〜2
55℃の範囲にコントロールして押し出された直後の中
空管状樹脂1′の粘度を高め、さらに引落し比率を1〜
2程度に設定して急激な縮径によるちぎれを防止するよ
うにしたので、上記材料によっては従来不可能であった
2mm以上の外径を有する中空管が連続押出成形できると
いう優れた効果がある。
熱性有機液状体および無機微粉末と、あるいはETFE
と耐熱性有機液状体とを混合した材料を押出機Aを用い
て中空管状に溶融押出成形した後、冷却水槽Bにより中
空管状を保持しつつ冷却硬化させ、しかるのち得られた
中空管から耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽出し
て多孔膜中空管を得るETFE中空管の製造方法におい
て、前記押出機Aの出口側に設けられたダイリップ4と
前記冷却水槽Bの入口側に設けられたサイジングダイ8
とを所定距離だけ離して押出量の変動を吸収し得るよう
するとともに、前記ダイリップ4の温度を210〜〜2
55℃の範囲にコントロールして押し出された直後の中
空管状樹脂1′の粘度を高め、さらに引落し比率を1〜
2程度に設定して急激な縮径によるちぎれを防止するよ
うにしたので、上記材料によっては従来不可能であった
2mm以上の外径を有する中空管が連続押出成形できると
いう優れた効果がある。
【0019】請求項2の発明によれば、ETFEと耐熱
性有機液状体および無機微粉末と、あるいはETFEと
耐熱性有機液状体とを混合した材料を押出機Aを用いて
中空管状に溶融押出成形した後、冷却水槽Bにより中空
管状を保持しつつ冷却硬化させ、しかるのち得られた中
空管から耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽出して
多孔膜中空管を得るETFE中空管の製造方法におい
て、前記押出機Aの出口側に設けられたダイリップ4と
前記冷却水槽Bの入口側に設けられたサイジングダイ8
とを所定距離だけ離して押出量の変動を吸収し得るよう
するとともに、前記ダイリップ4の温度を210〜〜2
55℃の範囲にコントロールして押し出された直後の中
空管状樹脂1′の粘度を高め、さらに引落し比率を1〜
5程度に設定して急激な縮径によるちぎれを防止するよ
うにしたので、上記材料によっては従来不可能であった
外径2mm以上で肉厚0.3mm以下の中空管が連続押出成
形できるという優れた効果がある。
性有機液状体および無機微粉末と、あるいはETFEと
耐熱性有機液状体とを混合した材料を押出機Aを用いて
中空管状に溶融押出成形した後、冷却水槽Bにより中空
管状を保持しつつ冷却硬化させ、しかるのち得られた中
空管から耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽出して
多孔膜中空管を得るETFE中空管の製造方法におい
て、前記押出機Aの出口側に設けられたダイリップ4と
前記冷却水槽Bの入口側に設けられたサイジングダイ8
とを所定距離だけ離して押出量の変動を吸収し得るよう
するとともに、前記ダイリップ4の温度を210〜〜2
55℃の範囲にコントロールして押し出された直後の中
空管状樹脂1′の粘度を高め、さらに引落し比率を1〜
5程度に設定して急激な縮径によるちぎれを防止するよ
うにしたので、上記材料によっては従来不可能であった
外径2mm以上で肉厚0.3mm以下の中空管が連続押出成
形できるという優れた効果がある。
【0020】
【実施例】以下、添付の図面に示す具体例に基づいて本
願発明のエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)多孔膜中空管の製造方法を説明する。
願発明のエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)多孔膜中空管の製造方法を説明する。
【0021】実施例1 図1および図2には、本願発明の実施例1にかかるET
EF多孔膜中空管の製造方法に使用される装置が示され
ている。本実施例は請求項1の発明に対応するものであ
る。
EF多孔膜中空管の製造方法に使用される装置が示され
ている。本実施例は請求項1の発明に対応するものであ
る。
【0022】本実施例にかかるETFE多孔膜中空管の
製造方法においては、図2に示す押出成形装置が使用さ
れる。
製造方法においては、図2に示す押出成形装置が使用さ
れる。
【0023】この押出成形装置は、材料から中空管状樹
脂1′を溶融押出成形する単軸押出機A、該単軸押出機
Aから押し出された中空管状樹脂1′を所望の中空管1
の外径に規正した後冷却硬化させる真空冷却水槽B、該
真空冷却水槽Bから出た中空管1を引き取る引取機Cお
よび該引取機Cにより引き取られた中空管1を所定寸法
に切断する切断機Dを備えている。
脂1′を溶融押出成形する単軸押出機A、該単軸押出機
Aから押し出された中空管状樹脂1′を所望の中空管1
の外径に規正した後冷却硬化させる真空冷却水槽B、該
真空冷却水槽Bから出た中空管1を引き取る引取機Cお
よび該引取機Cにより引き取られた中空管1を所定寸法
に切断する切断機Dを備えている。
【0024】前記単軸押出機Aは、材料を供給するため
のホッパー2を有するシリンダ12を備えており、該シ
リンダ12の出口部には、図1に示すように、中空管成
形用ダイボディ3および樹脂押出用ノズルとなるダイリ
ップ4と、該ダイリップ4内に所定隙間を介在させた状
態で挿入されるマンドレル5とが設けられている。そし
て、ダイリップ4とマンドレル5との間に形成される環
状部が樹脂押出通路6とされている。該樹脂押出通路6
における出口開口(換言すれば、ダイリップ4の出口開
口)の内径D1は、押出機Aから押し出される中空管状樹
脂1′の外径となる。符号7は前記マンドレル5の中心
部に形成された空気通路である。なお、前記シリンダ1
2内には、図示しない樹脂通路および押出用スクリュー
が設けられている。
のホッパー2を有するシリンダ12を備えており、該シ
リンダ12の出口部には、図1に示すように、中空管成
形用ダイボディ3および樹脂押出用ノズルとなるダイリ
ップ4と、該ダイリップ4内に所定隙間を介在させた状
態で挿入されるマンドレル5とが設けられている。そし
て、ダイリップ4とマンドレル5との間に形成される環
状部が樹脂押出通路6とされている。該樹脂押出通路6
における出口開口(換言すれば、ダイリップ4の出口開
口)の内径D1は、押出機Aから押し出される中空管状樹
脂1′の外径となる。符号7は前記マンドレル5の中心
部に形成された空気通路である。なお、前記シリンダ1
2内には、図示しない樹脂通路および押出用スクリュー
が設けられている。
【0025】前記真空冷却水槽Bは、図示しない冷却水
槽を備えており、その入口側には、押出機Aから出た中
空管状樹脂1′の外径を規正するサイジングダイ8が設
けられている。
槽を備えており、その入口側には、押出機Aから出た中
空管状樹脂1′の外径を規正するサイジングダイ8が設
けられている。
【0026】該サイジングダイ8には、図1に示すよう
に、押出機Aから押し出された中空管状樹脂1′を引き
込まれる引込み孔9が形成されている。該引込み孔9の
内径D2は、所望の中空管1の外径と同径とされてい
る。また、前記引込み孔9の外周側には、放射状に多数
の吸引孔11,11・・が形成されており、該吸引孔1
1,11・・は、真空ポンプ10に接続されている。つ
まり、サイジングダイ8の引込み孔9に引き込まれた中
空管状樹脂1′の外周面が、真空ポンプ10による吸引
作用により吸引孔11,11・・が負圧状態となること
により引込み孔9の内周面に引き付けられて、中空管1
の外径規正が行なわれることとなっているのである。な
お、前記引込み孔9の入口端は、中空管状樹脂1′の引
き込みが容易となるようにテーパ状とされている。
に、押出機Aから押し出された中空管状樹脂1′を引き
込まれる引込み孔9が形成されている。該引込み孔9の
内径D2は、所望の中空管1の外径と同径とされてい
る。また、前記引込み孔9の外周側には、放射状に多数
の吸引孔11,11・・が形成されており、該吸引孔1
1,11・・は、真空ポンプ10に接続されている。つ
まり、サイジングダイ8の引込み孔9に引き込まれた中
空管状樹脂1′の外周面が、真空ポンプ10による吸引
作用により吸引孔11,11・・が負圧状態となること
により引込み孔9の内周面に引き付けられて、中空管1
の外径規正が行なわれることとなっているのである。な
お、前記引込み孔9の入口端は、中空管状樹脂1′の引
き込みが容易となるようにテーパ状とされている。
【0027】前記引取機Cおよび切断機Dは、押出成形
装置において通常用いられる公知のものなので、詳細な
説明を省略する。
装置において通常用いられる公知のものなので、詳細な
説明を省略する。
【0028】ついで、上記押出成形装置を用いたETF
E多孔膜中空管の製造工程を以下に説明する。
E多孔膜中空管の製造工程を以下に説明する。
【0029】まず、無定形シリカ(アエロジルR972:
日本アエロジル製)13.6重量%、クロロトリフルオ
ロエチレンオリゴマー(ダイフロイル#100:ダイキン
工業製)51.6重量%、ジメチルシリコンオイル(KF
96−350:信越シリコン製)8.1重量%をヘンシェ
ルミキサーで混合し、これにETFE(EP−540P
W:ダイキン工業製)26.7重量%を添加し、再度ヘン
シェルミキサーで混合し、さらに二軸押出機で溶融混練
して材料となるペレットを作製した。
日本アエロジル製)13.6重量%、クロロトリフルオ
ロエチレンオリゴマー(ダイフロイル#100:ダイキン
工業製)51.6重量%、ジメチルシリコンオイル(KF
96−350:信越シリコン製)8.1重量%をヘンシェ
ルミキサーで混合し、これにETFE(EP−540P
W:ダイキン工業製)26.7重量%を添加し、再度ヘン
シェルミキサーで混合し、さらに二軸押出機で溶融混練
して材料となるペレットを作製した。
【0030】一方、押出機Aにおけるダイリップ4の口
径D1を6mmとし且つマンドレル5の先端部の外径を
4.5mmとするとともに、真空冷却水槽Bにおけるサイ
ジングダイ8の口径D2を5mmとした。つまり、本実施
例の場合、引落し比率(即ち、ダイリップ4の出口開口
面積とサイジングダイ8の入口開口面積との比)D1 2/
D2 2≒1.44とされているのである。また、ダイリッ
プ4とサイジングダイ8との間の距離Lを70mmとし
た。さらに、ダイボディ3の温度を270℃、ダイリッ
プ4の温度を240℃にコントロールした。
径D1を6mmとし且つマンドレル5の先端部の外径を
4.5mmとするとともに、真空冷却水槽Bにおけるサイ
ジングダイ8の口径D2を5mmとした。つまり、本実施
例の場合、引落し比率(即ち、ダイリップ4の出口開口
面積とサイジングダイ8の入口開口面積との比)D1 2/
D2 2≒1.44とされているのである。また、ダイリッ
プ4とサイジングダイ8との間の距離Lを70mmとし
た。さらに、ダイボディ3の温度を270℃、ダイリッ
プ4の温度を240℃にコントロールした。
【0031】上記の押出成形条件のもとに、押出機Aの
ホッパー2より上記組成のペレットを投入し、樹脂押出
量2.7kg/hrで押し出し、引取機Cにより2.8m/m
inの引取速度で引き取っていった。すると、ダイリップ
4から押し出された中空管状樹脂1′は、真空冷却水槽
Bのサイジングダイ8における引込み孔9に引き込まれ
つつ、真空ポンプ10により70cmHgの圧力で吸引さ
れることにより外径規正され、その後冷却水槽にて冷却
されることによって所望の外径(4.8〜5mm)の中空管
1が安定して成形された。
ホッパー2より上記組成のペレットを投入し、樹脂押出
量2.7kg/hrで押し出し、引取機Cにより2.8m/m
inの引取速度で引き取っていった。すると、ダイリップ
4から押し出された中空管状樹脂1′は、真空冷却水槽
Bのサイジングダイ8における引込み孔9に引き込まれ
つつ、真空ポンプ10により70cmHgの圧力で吸引さ
れることにより外径規正され、その後冷却水槽にて冷却
されることによって所望の外径(4.8〜5mm)の中空管
1が安定して成形された。
【0032】かくして得られた中空管1は、切断機Dに
より所定寸法に切断された後、室温のCFC113中に
3時間浸漬して、クロロトリフルオロエチレンオリゴマ
ーとジメチルシリコンオイルとを抽出し、その後乾燥さ
せ、ついで、70℃の40%苛性ソーダ水溶液中に2時
間浸漬して無定形シリカを抽出した後、水洗し、さらに
乾燥して多孔膜中空管とされた。
より所定寸法に切断された後、室温のCFC113中に
3時間浸漬して、クロロトリフルオロエチレンオリゴマ
ーとジメチルシリコンオイルとを抽出し、その後乾燥さ
せ、ついで、70℃の40%苛性ソーダ水溶液中に2時
間浸漬して無定形シリカを抽出した後、水洗し、さらに
乾燥して多孔膜中空管とされた。
【0033】上記したように、本実施例の場合、押出機
Aの出口側に設けられたダイリップ4と真空冷却水槽B
の入口側に設けられたサイジングダイ8とを所定距離
(即ち、70mm)だけ離して押出量の変動を吸収し得るよ
うするとともに、前記ダイリップ4の温度を240℃に
コントロールして押し出された直後の中空管状樹脂1′
の粘度を高め、さらに引落し比率を1.44に設定して
急激な縮径によるちぎれを防止するようにしているた
め、上記材料によっては従来不可能であった2mm以上の
外径を有する中空管1が連続押出成形できるのである。
Aの出口側に設けられたダイリップ4と真空冷却水槽B
の入口側に設けられたサイジングダイ8とを所定距離
(即ち、70mm)だけ離して押出量の変動を吸収し得るよ
うするとともに、前記ダイリップ4の温度を240℃に
コントロールして押し出された直後の中空管状樹脂1′
の粘度を高め、さらに引落し比率を1.44に設定して
急激な縮径によるちぎれを防止するようにしているた
め、上記材料によっては従来不可能であった2mm以上の
外径を有する中空管1が連続押出成形できるのである。
【0034】なお、上記実施例では、ダイリップの温度
を240℃にコントロールするようにしているが、21
0〜255℃の範囲であれば通常の作業条件下でスムー
ズな樹脂押出が得られ、また溶融温度の変化等にも21
0〜255℃の範囲であれば対処できる。また、上記実
施例では、引落し比率を1.44としているが、ダイリ
ップ温度等の条件変動に対しても1〜2程度の低比率範
囲に抑えればちぎれることはない。
を240℃にコントロールするようにしているが、21
0〜255℃の範囲であれば通常の作業条件下でスムー
ズな樹脂押出が得られ、また溶融温度の変化等にも21
0〜255℃の範囲であれば対処できる。また、上記実
施例では、引落し比率を1.44としているが、ダイリ
ップ温度等の条件変動に対しても1〜2程度の低比率範
囲に抑えればちぎれることはない。
【0035】実施例2 本実施例にかかるETFE多孔膜中空管の製造方法にお
いて使用される押出成形装置は、押出機Aとして二軸押
出機を用いている点を除いて実施例1と同様である(図
1および図2参照)。
いて使用される押出成形装置は、押出機Aとして二軸押
出機を用いている点を除いて実施例1と同様である(図
1および図2参照)。
【0036】ついで、上記押出成形装置を用いたETF
E多孔膜中空管の製造工程を以下に説明する。
E多孔膜中空管の製造工程を以下に説明する。
【0037】まず、無定形シリカ(アエロジルR972:
日本アエロジル製)13.5重量%、クロロトリフルオ
ロエチレンオリゴマー(ダイフロイル#100:ダイキン
工業製)65.2重量%、をヘンシェルミキサーで混合
し、これにETFE(EP−540PW:ダイキン工業
製)21.3重量%を添加し、再度ヘンシェルミキサー
で混合し、さらに二軸押出機で溶融混練して材料となる
ペレットを作製した。
日本アエロジル製)13.5重量%、クロロトリフルオ
ロエチレンオリゴマー(ダイフロイル#100:ダイキン
工業製)65.2重量%、をヘンシェルミキサーで混合
し、これにETFE(EP−540PW:ダイキン工業
製)21.3重量%を添加し、再度ヘンシェルミキサー
で混合し、さらに二軸押出機で溶融混練して材料となる
ペレットを作製した。
【0038】一方、押出機Aにおけるダイリップ4の口
径D1を10mmとし且つマンドレル5の先端部の外径を
8.5mmとするとともに、真空冷却水槽Bにおけるサイ
ジングダイ8の口径D2を5mmとした。つまり、本実施
例の場合、引落し比率(即ち、ダイリップ4の出口開口
面積とサイジングダイ8の入口開口面積との比)D1 2/
D2 2≒4.00とされているのである。また、ダイリッ
プ4とサイジングダイ8との間の距離Lを90mmとし
た。さらに、ダイボディ3の温度を250℃、ダイリッ
プ4の温度を240℃にコントロールした。
径D1を10mmとし且つマンドレル5の先端部の外径を
8.5mmとするとともに、真空冷却水槽Bにおけるサイ
ジングダイ8の口径D2を5mmとした。つまり、本実施
例の場合、引落し比率(即ち、ダイリップ4の出口開口
面積とサイジングダイ8の入口開口面積との比)D1 2/
D2 2≒4.00とされているのである。また、ダイリッ
プ4とサイジングダイ8との間の距離Lを90mmとし
た。さらに、ダイボディ3の温度を250℃、ダイリッ
プ4の温度を240℃にコントロールした。
【0039】上記の押出成形条件のもとに、押出機Aの
ホッパー2より上記組成のペレットを投入し、樹脂押出
量1.5kg/hrで押し出し、引取機Cにより3.6m/m
inの引取速度で引き取っていった。すると、ダイリップ
4から押し出された中空管状樹脂1′は、真空冷却水槽
Bのサイジングダイ8における引込み孔9に引き込まれ
つつ、真空ポンプ10により70cmHgの圧力で吸引さ
れることにより外径規正され、その後冷却水槽にて冷却
されることによって所望の外径(4.5〜4.8mm)で所
望の肉厚(0.2〜0.3mm)の中空管1が安定して成形
された。
ホッパー2より上記組成のペレットを投入し、樹脂押出
量1.5kg/hrで押し出し、引取機Cにより3.6m/m
inの引取速度で引き取っていった。すると、ダイリップ
4から押し出された中空管状樹脂1′は、真空冷却水槽
Bのサイジングダイ8における引込み孔9に引き込まれ
つつ、真空ポンプ10により70cmHgの圧力で吸引さ
れることにより外径規正され、その後冷却水槽にて冷却
されることによって所望の外径(4.5〜4.8mm)で所
望の肉厚(0.2〜0.3mm)の中空管1が安定して成形
された。
【0040】かくして得られた中空管1は、切断機Dに
より所定寸法に切断された後、室温のCFC113中に
3時間浸漬して、クロロトリフルオロエチレンオリゴマ
ーを抽出し、その後乾燥させ、ついで、70℃の40%
苛性ソーダ水溶液中に2時間浸漬して無定形シリカを抽
出した後、水洗し、さらに乾燥して多孔膜中空管とされ
た。
より所定寸法に切断された後、室温のCFC113中に
3時間浸漬して、クロロトリフルオロエチレンオリゴマ
ーを抽出し、その後乾燥させ、ついで、70℃の40%
苛性ソーダ水溶液中に2時間浸漬して無定形シリカを抽
出した後、水洗し、さらに乾燥して多孔膜中空管とされ
た。
【0041】上記したように、本実施例の場合、押出機
Aの出口側に設けられたダイリップ4と真空冷却水槽B
の入口側に設けられたサイジングダイ8とを所定距離
(即ち、90mm)だけ離して押出量の変動を吸収し得るよ
うするとともに、前記ダイリップ4の温度を240℃に
コントロールして押し出された直後の中空管状樹脂1′
の粘度を高め、さらに引落し比率を4.00に設定して
急激な縮径によるちぎれを防止するようにしているた
め、上記材料によっては従来不可能であった外径3mm以
上で肉厚0.3mm以下の中空管1が連続押出成形できる
のである。
Aの出口側に設けられたダイリップ4と真空冷却水槽B
の入口側に設けられたサイジングダイ8とを所定距離
(即ち、90mm)だけ離して押出量の変動を吸収し得るよ
うするとともに、前記ダイリップ4の温度を240℃に
コントロールして押し出された直後の中空管状樹脂1′
の粘度を高め、さらに引落し比率を4.00に設定して
急激な縮径によるちぎれを防止するようにしているた
め、上記材料によっては従来不可能であった外径3mm以
上で肉厚0.3mm以下の中空管1が連続押出成形できる
のである。
【0042】なお、上記実施例では、ダイリップの温度
を240℃にコントロールするようにしているが、21
0〜255℃の範囲であれば通常の作業条件下でスムー
ズな樹脂押出が得られ、また溶融温度の変化等にも21
0〜255℃の範囲であれば対処できる。また、上記実
施例では、引落し比率を4.00としているが、ダイリ
ップ温度等の条件変動に対しても1〜5程度の低比率範
囲に抑えればちぎれることはない。
を240℃にコントロールするようにしているが、21
0〜255℃の範囲であれば通常の作業条件下でスムー
ズな樹脂押出が得られ、また溶融温度の変化等にも21
0〜255℃の範囲であれば対処できる。また、上記実
施例では、引落し比率を4.00としているが、ダイリ
ップ温度等の条件変動に対しても1〜5程度の低比率範
囲に抑えればちぎれることはない。
【図1】本願発明の実施例において使用される押出成形
装置における要部拡大断面図である。
装置における要部拡大断面図である。
【図2】本願発明の実施例において使用される押出成形
装置のレイアウト図である。
装置のレイアウト図である。
1は中空管、1′は中空管状樹脂、4はダイリップ、5
はマンドレル、8はサイジングダイ、Aは押出機、Bは
真空冷却水槽。
はマンドレル、8はサイジングダイ、Aは押出機、Bは
真空冷却水槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 27:18 105:04 B29L 23:22 4F C08L 27:18 9166−4J (72)発明者 上田 泰史 大阪府大阪市北区中崎西2丁目4番12号 梅田センタービル ダイキン工業株式会社 内
Claims (2)
- 【請求項1】 エチレンーテトラフルオロエチレン共重
合体と耐熱性有機液状体および無機微粉末と、あるいは
エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体と耐熱性有
機液状体とを混合した材料を押出機(A)を用いて中空管
状に溶融押出成形した後、冷却水槽(B)により中空管状
態を保持しつつ冷却硬化させ、しかるのち得られた中空
管から耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽出して多
孔膜中空管を得るエチレンーテトラフルオロエチレン共
重合体中空管の製造方法であって、前記押出機(A)の出
口側に設けられたダイリップ(4)と前記冷却水槽(B)の
入口側に設けられたサイジングダイ(8)とを所定距離だ
け離すとともに、前記ダイリップ(4)の温度を210〜
〜255℃の範囲にコントロールし、引落し比率を1〜
2程度の低比率に設定して中空管を連続溶融押出成形す
ることを特徴とするエチレンーテトラフルオロエチレン
共重合体中空管の製造方法。 - 【請求項2】 エチレンーテトラフルオロエチレン共重
合体と耐熱性有機液状体および無機微粉末と、あるいは
エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体と耐熱性有
機液状体とを混合した材料を押出機(A)を用いて中空管
状に溶融押出成形した後、冷却水槽(B)により中空管状
態を保持しつつ冷却硬化させ、しかるのち得られた中空
管から耐熱性有機液状体および無機微粉末を抽出して多
孔膜中空管を得るエチレンーテトラフルオロエチレン共
重合体中空管の製造方法であって、前記押出機(A)の出
口側に設けられたダイリップ(4)と前記冷却水槽(B)の
入口側に設けられたサイジングダイ(8)とを所定距離だ
け離すとともに、前記ダイリップ(4)の温度を210〜
〜255℃の範囲にコントロールし、引落し比率を1〜
5程度の低比率に設定して、外径3mm以上で肉厚0.3
mm以下の中空管を連続溶融押出成形することを特徴とす
るエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体中空管の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4271894A JPH05192988A (ja) | 1991-11-06 | 1992-10-09 | エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体中空管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29015191 | 1991-11-06 | ||
JP3-290151 | 1991-11-06 | ||
JP4271894A JPH05192988A (ja) | 1991-11-06 | 1992-10-09 | エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体中空管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05192988A true JPH05192988A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=26549934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4271894A Pending JPH05192988A (ja) | 1991-11-06 | 1992-10-09 | エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体中空管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05192988A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010044425A1 (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-22 | 旭硝子株式会社 | エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体多孔体の製造方法およびエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体多孔体 |
JP2019006005A (ja) * | 2017-06-23 | 2019-01-17 | 株式会社アオイ | グライドフレックスチューブ |
CN110001075A (zh) * | 2019-04-10 | 2019-07-12 | 嘉善东方氟塑有限公司 | 一种聚四氟乙烯反应釜内衬的制造方法及其设备 |
CN114805994A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-07-29 | 上海新旺科技有限公司 | 一种氟塑定型真空膜管及成型工艺 |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP4271894A patent/JPH05192988A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010044425A1 (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-22 | 旭硝子株式会社 | エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体多孔体の製造方法およびエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体多孔体 |
JP2019006005A (ja) * | 2017-06-23 | 2019-01-17 | 株式会社アオイ | グライドフレックスチューブ |
CN110001075A (zh) * | 2019-04-10 | 2019-07-12 | 嘉善东方氟塑有限公司 | 一种聚四氟乙烯反应釜内衬的制造方法及其设备 |
CN114805994A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-07-29 | 上海新旺科技有限公司 | 一种氟塑定型真空膜管及成型工艺 |
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