JPH05192240A - ニードルパンチカーペット - Google Patents
ニードルパンチカーペットInfo
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- JPH05192240A JPH05192240A JP4148797A JP14879792A JPH05192240A JP H05192240 A JPH05192240 A JP H05192240A JP 4148797 A JP4148797 A JP 4148797A JP 14879792 A JP14879792 A JP 14879792A JP H05192240 A JPH05192240 A JP H05192240A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 基布、ラテックスおよびラミネ−ト材の使用
を省略して、軽量且つ安価でしかも充分な強度を有し、
さらに、使用後の廃品カ−ペットが再生利用可能なニ−
ドルパンチカ−ペットを提供する。 【構成】 ポリプロピレンからなる第1成分と、第1成
分の融点より20℃以上低い融点を有するプロピレンを
主体とするオレフィン系の二元共重合体および/または
三元共重合体からなる第2成分とを、第2成分が繊維表
面の過半を占めるように並列型または鞘芯型に複合紡糸
して得た、熱融着型の複合ステ−プル繊維25〜90重
量%と、ポリプロピレンのステ−プル繊維75〜10重
量%とからなる混合繊維をニ−ドルパンチ加工した後、
該複合ステ−プル繊維の第2成分の融点以上第1成分の
融点以下の温度で加熱処理された、引張り強度が60k
g/5cm以上であるニ−ドルパンチカ−ペット。
を省略して、軽量且つ安価でしかも充分な強度を有し、
さらに、使用後の廃品カ−ペットが再生利用可能なニ−
ドルパンチカ−ペットを提供する。 【構成】 ポリプロピレンからなる第1成分と、第1成
分の融点より20℃以上低い融点を有するプロピレンを
主体とするオレフィン系の二元共重合体および/または
三元共重合体からなる第2成分とを、第2成分が繊維表
面の過半を占めるように並列型または鞘芯型に複合紡糸
して得た、熱融着型の複合ステ−プル繊維25〜90重
量%と、ポリプロピレンのステ−プル繊維75〜10重
量%とからなる混合繊維をニ−ドルパンチ加工した後、
該複合ステ−プル繊維の第2成分の融点以上第1成分の
融点以下の温度で加熱処理された、引張り強度が60k
g/5cm以上であるニ−ドルパンチカ−ペット。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋内外の敷込み用或は
車両用のカ−ペットであって、さらに詳しくは、基布、
ラミネ−ト材及びラテックスの使用を不要とすることに
より、軽量性、経済性に優れ、更に使用後の再生利用を
容易にしたニ−ドルパンチカ−ペットに関するものであ
る。
車両用のカ−ペットであって、さらに詳しくは、基布、
ラミネ−ト材及びラテックスの使用を不要とすることに
より、軽量性、経済性に優れ、更に使用後の再生利用を
容易にしたニ−ドルパンチカ−ペットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、展示会場、イベント会場等の床に
敷込むカ−ペット(以下、展装用カ−ペットと略する)
は、表層を形成するニ−ドルパンチ不織布から成るパイ
ル部分と、パイル部分を裏打ちする基布、更に裏面に含
浸させたラテックスとから成るものが一般的で、カ−ペ
ットに難燃性を付与するためラテックスに難燃剤を添加
したものが多い。自動車のフロア用ニ−ドルパンチカ−
ペットは、表層を形成するパイル部分の裏面にラテック
スを含浸させ、このパイル部分に更にポリオレフィン等
のシ−トをラミネ−トしたものが一般的に用いられてい
る。これら展装用カ−ペット及び車両用フロアカ−ペッ
トでは、現行の各々の規格値として、前者では60kg
/5cm以上、後者では80kg/5cm以上の強度が
要求されている。
敷込むカ−ペット(以下、展装用カ−ペットと略する)
は、表層を形成するニ−ドルパンチ不織布から成るパイ
ル部分と、パイル部分を裏打ちする基布、更に裏面に含
浸させたラテックスとから成るものが一般的で、カ−ペ
ットに難燃性を付与するためラテックスに難燃剤を添加
したものが多い。自動車のフロア用ニ−ドルパンチカ−
ペットは、表層を形成するパイル部分の裏面にラテック
スを含浸させ、このパイル部分に更にポリオレフィン等
のシ−トをラミネ−トしたものが一般的に用いられてい
る。これら展装用カ−ペット及び車両用フロアカ−ペッ
トでは、現行の各々の規格値として、前者では60kg
/5cm以上、後者では80kg/5cm以上の強度が
要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、展装用、車両用
ニ−ドルパンチカ−ペットともに、経済性、軽量性の要
求が高まっている。また、最近環境汚染の防止対策とし
て廃棄物の再生利用が課題となっており、カ−ペットの
分野でも使用済みカ−ペットの再生利用が検討され始め
ている。中でも展装用カ−ペットは、使用期間が展示会
やイベント等の開催期間中のみと短いにもかかわらず、
使用後は全て廃棄処分されているため再生利用の必要性
が特に高い。しかしながら、現行のニ−ドルパンチカ−
ペットのほとんどは、パイル部分と他の構造材の素材が
異なっており、また、各素材が強固に接合されているた
め、再生利用の為に望ましい素材別の分離が非常に困難
な状況にある。上記のような、経済性、軽量性の要求、
或は再生利用の要求を満たす方法として、カ−ペットの
構造材である基布やラミネ−ト材、ラテックスを省略し
てしまうことが考えられる。しかし、基布、ラミネ−ト
材、あるいはラテックス等の構造材の省略は、カ−ペッ
トの強度低下、難燃性の低下など、カ−ペット物性の低
下を伴う。本発明の目的は、経済性、軽量性に優れ、再
生利用が容易で、且つカ−ペット物性の低下を伴わな
い、ニ−ドルパンチカ−ペットを提供することにある。
ニ−ドルパンチカ−ペットともに、経済性、軽量性の要
求が高まっている。また、最近環境汚染の防止対策とし
て廃棄物の再生利用が課題となっており、カ−ペットの
分野でも使用済みカ−ペットの再生利用が検討され始め
ている。中でも展装用カ−ペットは、使用期間が展示会
やイベント等の開催期間中のみと短いにもかかわらず、
使用後は全て廃棄処分されているため再生利用の必要性
が特に高い。しかしながら、現行のニ−ドルパンチカ−
ペットのほとんどは、パイル部分と他の構造材の素材が
異なっており、また、各素材が強固に接合されているた
め、再生利用の為に望ましい素材別の分離が非常に困難
な状況にある。上記のような、経済性、軽量性の要求、
或は再生利用の要求を満たす方法として、カ−ペットの
構造材である基布やラミネ−ト材、ラテックスを省略し
てしまうことが考えられる。しかし、基布、ラミネ−ト
材、あるいはラテックス等の構造材の省略は、カ−ペッ
トの強度低下、難燃性の低下など、カ−ペット物性の低
下を伴う。本発明の目的は、経済性、軽量性に優れ、再
生利用が容易で、且つカ−ペット物性の低下を伴わな
い、ニ−ドルパンチカ−ペットを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するため鋭意研究した結果、ポリプロピレンの
ステ−プル繊維とポリプロピレン系熱融着複合ステ−プ
ル繊維(以下、単に複合ステ−プル繊維と略称すること
がある)との混合繊維をニ−ドルパンチ加工し、ついで
熱処理により繊維間の接点を複合繊維の低融点成分で融
着固定することにより、所期の目的を達することが出来
ることを知り、本発明を完成するに至った。即ち本発明
は、ポリプロピレンからなる第1成分と、第1成分の融
点より20℃以上低い融点を有するプロピレンを主体と
するオレフィン系の二元共重合体および/または三元共
重合体からなる第2成分とを、第2成分が繊維表面の過
半を占めるように並列型または鞘芯型に複合紡糸して得
た、熱融着型の複合ステ−プル繊維25〜90重量%
と、ポリプロピレンのステ−プル繊維75〜10重量%
とからなる混合繊維をニ−ドルパンチ加工した後、該複
合ステ−プル繊維の第2成分の融点以上第1成分の融点
以下の温度で加熱処理された、引張り強度が60kg/
5cm以上であることを特徴とするニ−ドルパンチカ−
ペットである。以下、本発明を詳細に説明する。
的を達成するため鋭意研究した結果、ポリプロピレンの
ステ−プル繊維とポリプロピレン系熱融着複合ステ−プ
ル繊維(以下、単に複合ステ−プル繊維と略称すること
がある)との混合繊維をニ−ドルパンチ加工し、ついで
熱処理により繊維間の接点を複合繊維の低融点成分で融
着固定することにより、所期の目的を達することが出来
ることを知り、本発明を完成するに至った。即ち本発明
は、ポリプロピレンからなる第1成分と、第1成分の融
点より20℃以上低い融点を有するプロピレンを主体と
するオレフィン系の二元共重合体および/または三元共
重合体からなる第2成分とを、第2成分が繊維表面の過
半を占めるように並列型または鞘芯型に複合紡糸して得
た、熱融着型の複合ステ−プル繊維25〜90重量%
と、ポリプロピレンのステ−プル繊維75〜10重量%
とからなる混合繊維をニ−ドルパンチ加工した後、該複
合ステ−プル繊維の第2成分の融点以上第1成分の融点
以下の温度で加熱処理された、引張り強度が60kg/
5cm以上であることを特徴とするニ−ドルパンチカ−
ペットである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】本発明でいうプロピレンを主体とするオレ
フィン系の二元共重合体とは、プロピレン85〜99%
とエチレン1〜15%のランダム共重合体またはプロピ
レン50〜99%とブテン−1 1〜50%のランダム
共重合体をいう。また、プロピレンを主体とするオレフ
ィン系の三元共重合体とは、プロピレン84〜97%、
エチレン1〜10%とブテン−1 1〜15%の結晶性
共重合体をいう。上記のプロピレンを主体とするオレフ
ィン系の二元共重合体または三元共重合体は、プロピレ
ン、エチレン、ブテン−1を上記各成分含量となるよう
に公知のチ−グラ−ナッタ型触媒により重合した重合体
であり、本質的にはランダム共重合体である。初めから
混合ガスを重合する方法の他、生産性を向上させるため
に、予め全ポリマ−量の20%以下のポリマ−をプロピ
レン単独重合で得た後、各成分の混合ガスをフィ−ドし
て重合する方法によってもよい。エチレン含量は融点
に、ブテン−1含量は融点及び熱融着性に大きく影響す
る。該共重合体の中のコモノマ−(エチレン及びブテン
−1)の含量のいづれかが1%より少ないと熱融着性に
おいて不十分なものとなる。一方、コモノマ−の含量が
増加するに従い、共重合体の融点は低下し、熱融着性も
増すが、同時に重合時における重合溶媒(炭化水素)に
可溶性の副生物の生成割合が増加して生産性が低下する
ので、前期上限より多い含量のものは工業的生産には不
適である。これら二元共重合体及び三元共重合体は、そ
れぞれ単独で複合ステープル繊維の第2成分として用い
ることができるが、二元共重合体及び三元共重合体を混
合して用いることもできる。
フィン系の二元共重合体とは、プロピレン85〜99%
とエチレン1〜15%のランダム共重合体またはプロピ
レン50〜99%とブテン−1 1〜50%のランダム
共重合体をいう。また、プロピレンを主体とするオレフ
ィン系の三元共重合体とは、プロピレン84〜97%、
エチレン1〜10%とブテン−1 1〜15%の結晶性
共重合体をいう。上記のプロピレンを主体とするオレフ
ィン系の二元共重合体または三元共重合体は、プロピレ
ン、エチレン、ブテン−1を上記各成分含量となるよう
に公知のチ−グラ−ナッタ型触媒により重合した重合体
であり、本質的にはランダム共重合体である。初めから
混合ガスを重合する方法の他、生産性を向上させるため
に、予め全ポリマ−量の20%以下のポリマ−をプロピ
レン単独重合で得た後、各成分の混合ガスをフィ−ドし
て重合する方法によってもよい。エチレン含量は融点
に、ブテン−1含量は融点及び熱融着性に大きく影響す
る。該共重合体の中のコモノマ−(エチレン及びブテン
−1)の含量のいづれかが1%より少ないと熱融着性に
おいて不十分なものとなる。一方、コモノマ−の含量が
増加するに従い、共重合体の融点は低下し、熱融着性も
増すが、同時に重合時における重合溶媒(炭化水素)に
可溶性の副生物の生成割合が増加して生産性が低下する
ので、前期上限より多い含量のものは工業的生産には不
適である。これら二元共重合体及び三元共重合体は、そ
れぞれ単独で複合ステープル繊維の第2成分として用い
ることができるが、二元共重合体及び三元共重合体を混
合して用いることもできる。
【0006】本発明で用いる複合ステ−プル繊維は、ポ
リプロピレンからなる第1成分と、第1成分の融点より
20℃以上低い融点を有する前記プロピレンを主体とす
るオレフィン系の二元共重合体および/または三元共重
合体からなる第2成分とを、第2成分が繊維表面の過半
を占めるように並列型または鞘芯型に複合紡糸して得た
熱融着型複合ステ−プル繊維である。複合ステ−プル繊
維の第2成分の融点は第1成分の融点より20℃以上低
くないと、第2成分を融解させるための加熱時に第1成
分までが軟化あるいは溶融して繊維形状を失い、製品の
カ−ペットの外観を損なうので好ましくない。これら第
1成分と第2成分とを第2成分が繊維表面の過半を占め
るように複合紡糸する方法は、公知の並列型複合紡糸あ
るいは鞘芯型複合紡糸によれば良い。鞘芯型複合紡糸で
は第2成分を鞘とする。この複合ステ−プル繊維の好ま
しい単糸繊度は2〜150デニ−ルであり、更に好まし
くは4〜100デニ−ルである。ニ−ドルパンチカ−ペ
ットに用いられるポリプロピレンのステ−プル繊維の単
糸繊度は通常2〜150デニ−ルが用いられるので、複
合ステ−プル繊維の単糸繊度が2デニ−ル未満になる
と、混合後のカ−ディング工程で複合ステ−プル繊維の
混合状態が不均一になったり、ネップが発生したりする
ので好ましくない。また、複合ステ−プル繊維の単糸繊
度が150デニ−ルを越すと複合ステ−プル繊維の融着
による繊維間接着点の数が少なくなる。従ってカ−ペッ
トパイル中の網目構造が粗くなるのでカ−ペットの引張
り強度や引裂き強度が不十分となるので好ましくない。
リプロピレンからなる第1成分と、第1成分の融点より
20℃以上低い融点を有する前記プロピレンを主体とす
るオレフィン系の二元共重合体および/または三元共重
合体からなる第2成分とを、第2成分が繊維表面の過半
を占めるように並列型または鞘芯型に複合紡糸して得た
熱融着型複合ステ−プル繊維である。複合ステ−プル繊
維の第2成分の融点は第1成分の融点より20℃以上低
くないと、第2成分を融解させるための加熱時に第1成
分までが軟化あるいは溶融して繊維形状を失い、製品の
カ−ペットの外観を損なうので好ましくない。これら第
1成分と第2成分とを第2成分が繊維表面の過半を占め
るように複合紡糸する方法は、公知の並列型複合紡糸あ
るいは鞘芯型複合紡糸によれば良い。鞘芯型複合紡糸で
は第2成分を鞘とする。この複合ステ−プル繊維の好ま
しい単糸繊度は2〜150デニ−ルであり、更に好まし
くは4〜100デニ−ルである。ニ−ドルパンチカ−ペ
ットに用いられるポリプロピレンのステ−プル繊維の単
糸繊度は通常2〜150デニ−ルが用いられるので、複
合ステ−プル繊維の単糸繊度が2デニ−ル未満になる
と、混合後のカ−ディング工程で複合ステ−プル繊維の
混合状態が不均一になったり、ネップが発生したりする
ので好ましくない。また、複合ステ−プル繊維の単糸繊
度が150デニ−ルを越すと複合ステ−プル繊維の融着
による繊維間接着点の数が少なくなる。従ってカ−ペッ
トパイル中の網目構造が粗くなるのでカ−ペットの引張
り強度や引裂き強度が不十分となるので好ましくない。
【0007】カ−ペットに所望の色調を与えるために
は、複合ステ−プル繊維の紡糸時に第1成分及び第2成
分のいずれか一方、もしくは両方に顔料を添加して所謂
原液着色紡糸し、原液着色複合ステ−プル繊維とするこ
とができる。また、カ−ペットの多くは一定レベルの難
燃性を必要とされるが、この要求を満たすには複合ステ
−プル繊維の第2成分に必要量の難燃剤を添加すればよ
い。複合ステ−プル繊維の第2成分にのみ難燃剤を添加
することにより、繊維全体に添加するよりも小量の難燃
剤で充分な効果を得ることができる。また、原液着色複
合ステ−プル繊維についても同様に、難燃剤を必要に応
じて第2成分に添加しても良い。本発明で用いる一方の
ポリプロピレンのステ−プル繊維は、実質的にプロピレ
ンの単独重合体である結晶性ポリプロピレンを溶融紡糸
して得られる単糸繊度2〜150デニ−ルのステ−プル
繊維である。混合繊維中の複合ステ−プル繊維/ポリプ
ロピレンのステ−プル繊維の単糸繊度比の関係は特に限
定されないが、好ましくは1/2〜1/10がカ−ペッ
ト物性上適している。
は、複合ステ−プル繊維の紡糸時に第1成分及び第2成
分のいずれか一方、もしくは両方に顔料を添加して所謂
原液着色紡糸し、原液着色複合ステ−プル繊維とするこ
とができる。また、カ−ペットの多くは一定レベルの難
燃性を必要とされるが、この要求を満たすには複合ステ
−プル繊維の第2成分に必要量の難燃剤を添加すればよ
い。複合ステ−プル繊維の第2成分にのみ難燃剤を添加
することにより、繊維全体に添加するよりも小量の難燃
剤で充分な効果を得ることができる。また、原液着色複
合ステ−プル繊維についても同様に、難燃剤を必要に応
じて第2成分に添加しても良い。本発明で用いる一方の
ポリプロピレンのステ−プル繊維は、実質的にプロピレ
ンの単独重合体である結晶性ポリプロピレンを溶融紡糸
して得られる単糸繊度2〜150デニ−ルのステ−プル
繊維である。混合繊維中の複合ステ−プル繊維/ポリプ
ロピレンのステ−プル繊維の単糸繊度比の関係は特に限
定されないが、好ましくは1/2〜1/10がカ−ペッ
ト物性上適している。
【0008】本発明は、上記の第1成分と第2成分とか
らなる複合ステ−プル繊維とポリプロピレンステ−プル
繊維を混合して用いる。繊維を混合する方法としては、
エア−レイ法あるいはカ−ド法等公知の方法が利用でき
る。混合繊維中の複合ステ−プル繊維の量は25〜90
重量%、好ましくは30〜80重量%、さらに好ましく
は40〜70重量%である。混合繊維中の複合ステ−プ
ル繊維の量が25重量%未満になると、複合ステ−プル
繊維の融着による繊維間接着点の数が少なくなる。従っ
てカ−ペットパイル中の編目構造が粗くなるのでカ−ペ
ットの引張り強度が不十分となると共に、カ−ペットの
使用中にパイル部分からの繊維の抜け落ちや引きつりが
発生してカ−ペットの外観を損なうので好ましくない。
一方、混合繊維中の複合ステ−プル繊維の量が多くなる
につれて、ニ−ドルパンチ加工後のウェッブは幅方向に
伸びる傾向が強く、かつ熱処理後の収縮が大きくなり寸
法安定性に欠けるようになる。複合ステ−プル繊維の混
合量が90重量%を越すとこの影響を顕著に受け易くな
る。また、複合ステ−プル繊維が90重量%を越えるよ
うな高い混合量になると、展装用カ−ペットの引張り強
度(B.I)の現行規格値(60kg/5cm以上)を
満足し難くなる。また展装用カ−ペットの外観特性とも
いえる摩耗強さの低下や、摩耗後の表面状態には引きつ
りが目立ち、品位低下が認められるようになる。本発明
では、上記の混合繊維(ウェッブ)を公知のニ−ドルパ
ンチ法でニ−ドルパンチ加工した後、複合ステ−プル繊
維の第2成分の融点以上第1成分の融点以下の温度で加
熱処理を施し、引張り強度(B.I.)が60kg/5
cm以上のカ−ペットとする。カ−ペットに所望の引張
り強度を与えるには、カ−ペット目付を300g/cm
2以上とし、複合ステ−プル繊維の第2成分の融点を考
慮して熱処理の温度及び時間を試行法により決定する。
本発明のニ−ドルパンチカ−ペットは、引張り強度が6
0kg/5cm以上を有しているが、この他、前述の摩
耗強さ300mg以下であり、摩耗後の表面状態が3級
以上という品位を保持している。本発明で用いられるプ
ロピレンを主体とするオレフィン系の二元共重合体およ
び/または三元共重合体は、第1成分と第2成分の親和
性が極めて高く、複合構造の並列型の場合でも両成分間
は非常に剥離し難い。このため通常使用されるポリエチ
レンとポリプロピレンを複合成分とする複合繊維のカ−
ペットで問題となるいわゆるチョ−クマ−クの発生がな
い。また、熱融着性も良好であり、ポリプロピレンのス
テ−プル繊維と混合後の熱処理時には複合繊維自身が繊
維形状を保持した状態で融着するので、カ−ペット中の
混合繊維は3次元の編目構造を形成するのである。
らなる複合ステ−プル繊維とポリプロピレンステ−プル
繊維を混合して用いる。繊維を混合する方法としては、
エア−レイ法あるいはカ−ド法等公知の方法が利用でき
る。混合繊維中の複合ステ−プル繊維の量は25〜90
重量%、好ましくは30〜80重量%、さらに好ましく
は40〜70重量%である。混合繊維中の複合ステ−プ
ル繊維の量が25重量%未満になると、複合ステ−プル
繊維の融着による繊維間接着点の数が少なくなる。従っ
てカ−ペットパイル中の編目構造が粗くなるのでカ−ペ
ットの引張り強度が不十分となると共に、カ−ペットの
使用中にパイル部分からの繊維の抜け落ちや引きつりが
発生してカ−ペットの外観を損なうので好ましくない。
一方、混合繊維中の複合ステ−プル繊維の量が多くなる
につれて、ニ−ドルパンチ加工後のウェッブは幅方向に
伸びる傾向が強く、かつ熱処理後の収縮が大きくなり寸
法安定性に欠けるようになる。複合ステ−プル繊維の混
合量が90重量%を越すとこの影響を顕著に受け易くな
る。また、複合ステ−プル繊維が90重量%を越えるよ
うな高い混合量になると、展装用カ−ペットの引張り強
度(B.I)の現行規格値(60kg/5cm以上)を
満足し難くなる。また展装用カ−ペットの外観特性とも
いえる摩耗強さの低下や、摩耗後の表面状態には引きつ
りが目立ち、品位低下が認められるようになる。本発明
では、上記の混合繊維(ウェッブ)を公知のニ−ドルパ
ンチ法でニ−ドルパンチ加工した後、複合ステ−プル繊
維の第2成分の融点以上第1成分の融点以下の温度で加
熱処理を施し、引張り強度(B.I.)が60kg/5
cm以上のカ−ペットとする。カ−ペットに所望の引張
り強度を与えるには、カ−ペット目付を300g/cm
2以上とし、複合ステ−プル繊維の第2成分の融点を考
慮して熱処理の温度及び時間を試行法により決定する。
本発明のニ−ドルパンチカ−ペットは、引張り強度が6
0kg/5cm以上を有しているが、この他、前述の摩
耗強さ300mg以下であり、摩耗後の表面状態が3級
以上という品位を保持している。本発明で用いられるプ
ロピレンを主体とするオレフィン系の二元共重合体およ
び/または三元共重合体は、第1成分と第2成分の親和
性が極めて高く、複合構造の並列型の場合でも両成分間
は非常に剥離し難い。このため通常使用されるポリエチ
レンとポリプロピレンを複合成分とする複合繊維のカ−
ペットで問題となるいわゆるチョ−クマ−クの発生がな
い。また、熱融着性も良好であり、ポリプロピレンのス
テ−プル繊維と混合後の熱処理時には複合繊維自身が繊
維形状を保持した状態で融着するので、カ−ペット中の
混合繊維は3次元の編目構造を形成するのである。
【0009】
【実施例】実施例及び比較例によって本発明を更に具体
的に説明する。なお、カ−ペットの評価は以下の方法に
よった。 カ−ペット厚み : JIS L1021の 6.4.1項による 測定条件 加圧子面積 20 cm2 加圧時間 10 sec 加圧圧力 40 gf/cm2 引張り強度: 引張り強度値(Bonding Index)は、タテ強度とヨコ強度の相 乗 平均とし、下式を用いて計算した。 引張り強度(B.I.)= √(タテ強度 × ヨコ強度) 測定条件 JIS L1021の 6.9.1項により 試験片幅 5 cm つかみ間隔 20 cm 引張速度 10 cm/min で タテ方向及びヨコ方向の破断強度を測定する。 摩耗強さ : JIS L1021の 6.12項による 測定条件 摩耗輪 H−38 荷重 1 kg 摩擦回数 1000 回 注)摩耗強さは、摩耗により脱落した繊維の重量(m
g)で表示した。 摩耗試験後の表面状態 摩耗試験後の表面状態の評価は、目視判定による5段階
評価で行い、3級以上を合格とした。 判定基準は、 5級: 摩耗面が平坦で、繊維の毛羽立ちが見られな
い。 4級: 繊維長が1mm以下の毛羽立ちが見られる。 3級: 繊維長が2〜4mmの毛羽あるいは房の発生が
見られる。 2級: 繊維長が5〜9mmの毛羽あるいは房の発生が
見られる。 1級: 繊維長が10mm以上の毛羽あるいは房の発生
が見られる。 難燃性能 : 消防法施行規則第4条の3に規定
された、45°エア−ミックスバ−ナ−法 再生化適性の評価 再生化適性の評価は、以下に記するような再生ペレット
の加工適性を判定基準とした。再生ペレットの加工工程
は、 カ−ペットをシュレッダ−にかけて、平均の大きさ
が3〜5mmの小片となるように破砕する。破砕後の小
片を、ベント付き押出機によりストランド状に溶融押し
出しする。 溶融状態のストランドを水槽中で冷却する。 冷却固化したストランドをペレタイザ−により粒状
にカットして再生ペレットとする。 再生化適性の判定基準は、 ○:工程〜工程まで完遂可能 △:工程で、押出機から吐出した溶融ストランドが時
々切断する。 ×:工程で、押出機から吐出した溶融ストランドが容
易に切断する。 注)JIS L1021 Testing Methods for Textil
e Floorcoveringsなお、難燃剤として、デカブロモヂフ
ェニルエーテルと三酸化アンチモンの重量比2:1の混
合物を用いた。
的に説明する。なお、カ−ペットの評価は以下の方法に
よった。 カ−ペット厚み : JIS L1021の 6.4.1項による 測定条件 加圧子面積 20 cm2 加圧時間 10 sec 加圧圧力 40 gf/cm2 引張り強度: 引張り強度値(Bonding Index)は、タテ強度とヨコ強度の相 乗 平均とし、下式を用いて計算した。 引張り強度(B.I.)= √(タテ強度 × ヨコ強度) 測定条件 JIS L1021の 6.9.1項により 試験片幅 5 cm つかみ間隔 20 cm 引張速度 10 cm/min で タテ方向及びヨコ方向の破断強度を測定する。 摩耗強さ : JIS L1021の 6.12項による 測定条件 摩耗輪 H−38 荷重 1 kg 摩擦回数 1000 回 注)摩耗強さは、摩耗により脱落した繊維の重量(m
g)で表示した。 摩耗試験後の表面状態 摩耗試験後の表面状態の評価は、目視判定による5段階
評価で行い、3級以上を合格とした。 判定基準は、 5級: 摩耗面が平坦で、繊維の毛羽立ちが見られな
い。 4級: 繊維長が1mm以下の毛羽立ちが見られる。 3級: 繊維長が2〜4mmの毛羽あるいは房の発生が
見られる。 2級: 繊維長が5〜9mmの毛羽あるいは房の発生が
見られる。 1級: 繊維長が10mm以上の毛羽あるいは房の発生
が見られる。 難燃性能 : 消防法施行規則第4条の3に規定
された、45°エア−ミックスバ−ナ−法 再生化適性の評価 再生化適性の評価は、以下に記するような再生ペレット
の加工適性を判定基準とした。再生ペレットの加工工程
は、 カ−ペットをシュレッダ−にかけて、平均の大きさ
が3〜5mmの小片となるように破砕する。破砕後の小
片を、ベント付き押出機によりストランド状に溶融押し
出しする。 溶融状態のストランドを水槽中で冷却する。 冷却固化したストランドをペレタイザ−により粒状
にカットして再生ペレットとする。 再生化適性の判定基準は、 ○:工程〜工程まで完遂可能 △:工程で、押出機から吐出した溶融ストランドが時
々切断する。 ×:工程で、押出機から吐出した溶融ストランドが容
易に切断する。 注)JIS L1021 Testing Methods for Textil
e Floorcoveringsなお、難燃剤として、デカブロモヂフ
ェニルエーテルと三酸化アンチモンの重量比2:1の混
合物を用いた。
【0010】実施例1 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン92重量
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)25重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)75重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は3級程度
で実用可能であった。再生ペレットの加工工程では、支
障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)25重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)75重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は3級程度
で実用可能であった。再生ペレットの加工工程では、支
障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
【0011】実施例2 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン92重量
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)50重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)50重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は5級程度
で非常に優れていた。再生ペレットの加工工程では、支
障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)50重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)50重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は5級程度
で非常に優れていた。再生ペレットの加工工程では、支
障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
【0012】実施例3 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン92重量
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)75重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)25重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は4級程度
で優れていた。再生ペレットの加工工程では、支障なく
ペレット化が可能で、再生化適性は良好であった。
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)75重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)25重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は4級程度
で優れていた。再生ペレットの加工工程では、支障なく
ペレット化が可能で、再生化適性は良好であった。
【0013】実施例4 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン92重量
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)90重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)10重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は3級程度
で実用可能であった。再生ペレットの加工工程では、支
障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)90重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)10重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、基布を用いることなく60kg/5cm以上の値を
示し、ラテックスを用いることなく優れた難燃性能を示
した。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は3級程度
で実用可能であった。再生ペレットの加工工程では、支
障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
【0014】実施例5 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン96.1
重量%、エチレン3.9重量%から成る二元共重合体
(融点139℃)を鞘成分とし、結晶性ポリプロピレン
(融点160℃)を芯成分とする、複合比50/50の
鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度
5デニ−ル)50重量%と、ポリプロピレンステ−プル
繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デニ−ル)50重
量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目付約440g/
m2のウェッブとした後、30番手のフェルトニ−ドル
を用い、針密度400本/cm2にてニ−ドルパンチ加
工を行ってカ−ペット原反とした。このカ−ペット原反
をサクションバンドドライヤ−にて、熱風温度135℃
で12分間加熱し、自然空冷した。展装用カ−ペットを
モデルに試作した本カ−ペットの強度は、基布を用いる
ことなく60kg/5cm以上の値を示し、ラテックス
を用いることなく優れた難燃性能を示した。摩耗強さ測
定後のカ−ペット表面状態は5級程度で非常に優れてい
た。再生ペレットの加工工程では、支障なくペレット化
が可能で、再生化適性は良好であった。
重量%、エチレン3.9重量%から成る二元共重合体
(融点139℃)を鞘成分とし、結晶性ポリプロピレン
(融点160℃)を芯成分とする、複合比50/50の
鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度
5デニ−ル)50重量%と、ポリプロピレンステ−プル
繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デニ−ル)50重
量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目付約440g/
m2のウェッブとした後、30番手のフェルトニ−ドル
を用い、針密度400本/cm2にてニ−ドルパンチ加
工を行ってカ−ペット原反とした。このカ−ペット原反
をサクションバンドドライヤ−にて、熱風温度135℃
で12分間加熱し、自然空冷した。展装用カ−ペットを
モデルに試作した本カ−ペットの強度は、基布を用いる
ことなく60kg/5cm以上の値を示し、ラテックス
を用いることなく優れた難燃性能を示した。摩耗強さ測
定後のカ−ペット表面状態は5級程度で非常に優れてい
た。再生ペレットの加工工程では、支障なくペレット化
が可能で、再生化適性は良好であった。
【0015】比較例1 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン92重量
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)をカ−ド機を用いて目付約
440g/m2のウェッブとした後、30番手のフェル
トニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ−ド
ルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。鞘芯型複
合繊維ステ−プル100%から成るこの原反は、ニ−ド
ルパンチ加工中にウェッブが幅方向に伸びてしまう傾向
が強く、加工後のカ−ペット原反の目付は、加工前の目
付約440g/m2から約390g/m2にまで減少し、
寸法安定性に欠けていた。このカ−ペット原反をサクシ
ョンバンドドライヤ−にて、熱風温度135℃で12分
間加熱し、自然空冷した。展装用カ−ペットをモデルに
試作した本カ−ペットの強度は、60kg/5cmに至
らず、強力不足であった。摩耗強さ測定後のカ−ペット
表面状態は1〜2級程度で繊維の引きつりが激しかっ
た。再生ペレットの加工工程では、支障なくペレット化
が可能で、再生化適性は良好であった。
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)をカ−ド機を用いて目付約
440g/m2のウェッブとした後、30番手のフェル
トニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ−ド
ルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。鞘芯型複
合繊維ステ−プル100%から成るこの原反は、ニ−ド
ルパンチ加工中にウェッブが幅方向に伸びてしまう傾向
が強く、加工後のカ−ペット原反の目付は、加工前の目
付約440g/m2から約390g/m2にまで減少し、
寸法安定性に欠けていた。このカ−ペット原反をサクシ
ョンバンドドライヤ−にて、熱風温度135℃で12分
間加熱し、自然空冷した。展装用カ−ペットをモデルに
試作した本カ−ペットの強度は、60kg/5cmに至
らず、強力不足であった。摩耗強さ測定後のカ−ペット
表面状態は1〜2級程度で繊維の引きつりが激しかっ
た。再生ペレットの加工工程では、支障なくペレット化
が可能で、再生化適性は良好であった。
【0016】比較例2 臭素系難燃剤を10重量%添加したプロピレン92重量
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)20重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)80重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、60kg/5cmに至らず、強力不足であった。摩
耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は2級程度で繊維の
引きつりが激しかった。再生ペレットの加工工程では、
支障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
%、エチレン3.5重量%、ブテン4.5重量%から成
る三元共重合体(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性
ポリプロピレン(融点160℃)を芯成分とする、複合
比50/50の鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64
mm、単糸繊度5デニ−ル)20重量%と、ポリプロピ
レンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デ
ニ−ル)80重量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目
付約440g/m2のウェッブとした後、30番手のフ
ェルトニ−ドルを用い、針密度400本/cm2にてニ
−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とした。この
カ−ペット原反をサクションバンドドライヤ−にて、熱
風温度135℃で12分間加熱し、自然空冷した。展装
用カ−ペットをモデルに試作した本カ−ペットの強度
は、60kg/5cmに至らず、強力不足であった。摩
耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は2級程度で繊維の
引きつりが激しかった。再生ペレットの加工工程では、
支障なくペレット化が可能で、再生化適性は良好であっ
た。
【0017】比較例3 臭素系難燃剤を10重量%添加した高密度ポリエチレン
(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性ポリプロピレン
(融点160℃)を芯成分とする、複合比50/50の
鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度
5デニ−ル)50重量%と、ポリプロピレンステ−プル
繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デニ−ル)50重
量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目付約440g/
m2のウェッブとした後、30番手のフェルトニ−ドル
を用い、針密度400本/cm2にてニ−ドルパンチ加
工を行ってカ−ペット原反とした。このカ−ペット原反
をサクションバンドドライヤ−にて、熱風温度135℃
で12分間加熱し、自然空冷した。展装用カ−ペットを
モデルに試作した本カ−ペットは、鞘成分として高密度
ポリエチレンを用いた以外、実施例2と同条件で作製し
たが、カ−ペットの引張り強度は60kg/5cm未満
となり強度不足となった。繊維間の接着が複合繊維間の
みで行われており、編目構造の密度が低いためと考えら
れる。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は2級程度
で繊維の引きつりが激しかった。再生ペレットの加工工
程では、高密度ポリエチレンとポリプロピレンの相溶性
が劣るので、押出機から吐出した溶融ストランドが時々
切断する現象がみられ、再生化適性はやや不良であっ
た。
(融点130℃)を鞘成分とし、結晶性ポリプロピレン
(融点160℃)を芯成分とする、複合比50/50の
鞘芯型複合ステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸繊度
5デニ−ル)50重量%と、ポリプロピレンステ−プル
繊維(繊維長64mm、単糸繊度18デニ−ル)50重
量%との混合繊維をカ−ド機を用いて目付約440g/
m2のウェッブとした後、30番手のフェルトニ−ドル
を用い、針密度400本/cm2にてニ−ドルパンチ加
工を行ってカ−ペット原反とした。このカ−ペット原反
をサクションバンドドライヤ−にて、熱風温度135℃
で12分間加熱し、自然空冷した。展装用カ−ペットを
モデルに試作した本カ−ペットは、鞘成分として高密度
ポリエチレンを用いた以外、実施例2と同条件で作製し
たが、カ−ペットの引張り強度は60kg/5cm未満
となり強度不足となった。繊維間の接着が複合繊維間の
みで行われており、編目構造の密度が低いためと考えら
れる。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は2級程度
で繊維の引きつりが激しかった。再生ペレットの加工工
程では、高密度ポリエチレンとポリプロピレンの相溶性
が劣るので、押出機から吐出した溶融ストランドが時々
切断する現象がみられ、再生化適性はやや不良であっ
た。
【0018】比較例4 ポリプロピレンステ−プル繊維(繊維長64mm、単糸
繊度18デニ−ル)をカ−ド機を用いて目付220g/
m2のウェッブとした後、目付100g/m2のポリエス
テルスパンボンドの基布と重ね合わせ、実施例1と同条
件でニ−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とし
た。このカ−ペット原反の基布側にラテックスを100
g/m2含浸させカ−ペットを作製した。本比較例4
は、基布、ラテックスを用いた従来のニ−ドルパンチの
典型である。パイル部分の目付は220g/m2である
が、基布、ラテックスを加えるとカ−ペット全体の目付
は実施例のカ−ペット目付とほぼ同等の420g/m2
となる。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は4級程
度で優れていた。しかし再生ペレットの加工工程では、
押出機から吐出した溶融ストランドが容易に切断し、ペ
レット化が不能であった。再生化適性は不良であった。
実施例、及び比較例のニ−ドルパンチカ−ペットの諸デ
−タを第1表に示す。
繊度18デニ−ル)をカ−ド機を用いて目付220g/
m2のウェッブとした後、目付100g/m2のポリエス
テルスパンボンドの基布と重ね合わせ、実施例1と同条
件でニ−ドルパンチ加工を行ってカ−ペット原反とし
た。このカ−ペット原反の基布側にラテックスを100
g/m2含浸させカ−ペットを作製した。本比較例4
は、基布、ラテックスを用いた従来のニ−ドルパンチの
典型である。パイル部分の目付は220g/m2である
が、基布、ラテックスを加えるとカ−ペット全体の目付
は実施例のカ−ペット目付とほぼ同等の420g/m2
となる。摩耗強さ測定後のカ−ペット表面状態は4級程
度で優れていた。しかし再生ペレットの加工工程では、
押出機から吐出した溶融ストランドが容易に切断し、ペ
レット化が不能であった。再生化適性は不良であった。
実施例、及び比較例のニ−ドルパンチカ−ペットの諸デ
−タを第1表に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の基本的な構想は、ポリプロピレ
ンのステ−プル繊維に複合ステ−プル繊維を混合した混
合ステ−プル繊維をニ−ドルパンチ加工し、これを加熱
処理し、カ−ペットパイル中に繊維同士の融着による三
次元の網目構造を形成することにより、カ−ペットパイ
ルの強度を向上させ、基布、ラミネ−ト材、或はラテッ
クスを使用しなくとも充分なカ−ペット強度を発現させ
ることにある。このように不織布中に複合ステ−プル繊
維同士の融着による網目構造を形成することによって不
織布の強度を向上させる方法は既に広く行われている
が、単に複合ステ−プル繊維の網目構造を形成するだけ
では、規格を満足するに充分なカ−ペット強度は得られ
なかった。本発明の特徴は、網目構造が複合ステ−プル
繊維間のみではなく、複合ステ−プル繊維と非複合ステ
−プル繊維間でも三次元的に形成されることにある。即
ち、熱融解して網目構造の形成に寄与する複合ステ−プ
ル繊維の低融点成分と、混合するステ−プル繊維をポリ
プロピレン系樹脂に統一することにより複合ステ−プル
繊維間のみならず、複合ステ−プル繊維と非複合ステ−
プル繊維間でも強い接着点が形成され、より高密度の三
次元網目構造が得られる。これにより、複合ステ−プル
繊維間のみによる網目構造では得られなかった高いパイ
ル強度が得られ、基布、ラミネ−ト材、或はラテックス
を使用しない場合でも規格を満足するに充分なカ−ペッ
ト強度が得られるようになった。さらに、カ−ペットは
外観品位ともいえる摩耗強さや、摩耗後の表面状態も優
れている。本発明のカ−ペットに於いては、カ−ペット
を構成する熱可塑性樹脂成分が全てポリプロピレン系樹
脂で統一されている。ポリプロピレンは加熱融解時に於
ける加水分解がなく、通常の加工温度条件下では熱劣化
も小さいことから、再生加工に最も適している樹脂の一
つに挙げられる。従って、本発明によるカ−ペットは優
れた再生加工適性を有している。カ−ペットには一定レ
ベルの難燃性能が必要とされ、従来はラテックスに難燃
剤が添加されたいたが、本発明では複合ステ−プル繊維
の第2成分に必要量の難燃剤を添加した場合、カ−ペッ
トに難燃性能が付与されるため、ラテックスの難燃性能
を代替することが出来る。ニ−ドルパンチカ−ペットに
基布、ラミネ−ト材或はラテックスを使用しない場合、
以下の利点も得られる。 (1)製造工程の簡略化になる。 (2)展装用カ−ペットでは、基布を使用しないことに
より、柄出し加工用のニ−ドルの使用が可能となり、コ
−ド調やディロア調などの表面の意匠性に優れた高度な
ニ−ドルパンチ加工が可能となった。
ンのステ−プル繊維に複合ステ−プル繊維を混合した混
合ステ−プル繊維をニ−ドルパンチ加工し、これを加熱
処理し、カ−ペットパイル中に繊維同士の融着による三
次元の網目構造を形成することにより、カ−ペットパイ
ルの強度を向上させ、基布、ラミネ−ト材、或はラテッ
クスを使用しなくとも充分なカ−ペット強度を発現させ
ることにある。このように不織布中に複合ステ−プル繊
維同士の融着による網目構造を形成することによって不
織布の強度を向上させる方法は既に広く行われている
が、単に複合ステ−プル繊維の網目構造を形成するだけ
では、規格を満足するに充分なカ−ペット強度は得られ
なかった。本発明の特徴は、網目構造が複合ステ−プル
繊維間のみではなく、複合ステ−プル繊維と非複合ステ
−プル繊維間でも三次元的に形成されることにある。即
ち、熱融解して網目構造の形成に寄与する複合ステ−プ
ル繊維の低融点成分と、混合するステ−プル繊維をポリ
プロピレン系樹脂に統一することにより複合ステ−プル
繊維間のみならず、複合ステ−プル繊維と非複合ステ−
プル繊維間でも強い接着点が形成され、より高密度の三
次元網目構造が得られる。これにより、複合ステ−プル
繊維間のみによる網目構造では得られなかった高いパイ
ル強度が得られ、基布、ラミネ−ト材、或はラテックス
を使用しない場合でも規格を満足するに充分なカ−ペッ
ト強度が得られるようになった。さらに、カ−ペットは
外観品位ともいえる摩耗強さや、摩耗後の表面状態も優
れている。本発明のカ−ペットに於いては、カ−ペット
を構成する熱可塑性樹脂成分が全てポリプロピレン系樹
脂で統一されている。ポリプロピレンは加熱融解時に於
ける加水分解がなく、通常の加工温度条件下では熱劣化
も小さいことから、再生加工に最も適している樹脂の一
つに挙げられる。従って、本発明によるカ−ペットは優
れた再生加工適性を有している。カ−ペットには一定レ
ベルの難燃性能が必要とされ、従来はラテックスに難燃
剤が添加されたいたが、本発明では複合ステ−プル繊維
の第2成分に必要量の難燃剤を添加した場合、カ−ペッ
トに難燃性能が付与されるため、ラテックスの難燃性能
を代替することが出来る。ニ−ドルパンチカ−ペットに
基布、ラミネ−ト材或はラテックスを使用しない場合、
以下の利点も得られる。 (1)製造工程の簡略化になる。 (2)展装用カ−ペットでは、基布を使用しないことに
より、柄出し加工用のニ−ドルの使用が可能となり、コ
−ド調やディロア調などの表面の意匠性に優れた高度な
ニ−ドルパンチ加工が可能となった。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリプロピレンからなる第1成分と、第
1成分の融点より20℃以上低い融点を有するプロピレ
ンを主体とするオレフィン系の二元共重合体および/ま
たは三元共重合体からなる第2成分とを、第2成分が繊
維表面の過半を占めるように並列型または鞘芯型に複合
紡糸して得た、熱融着型の複合ステ−プル繊維25〜9
0重量%と、ポリプロピレンのステ−プル繊維75〜1
0重量%とからなる混合繊維をニ−ドルパンチ加工した
後、該複合ステ−プル繊維の第2成分の融点以上第1成
分の融点以下の温度で加熱処理された、引張り強度が6
0kg/5cm以上であることを特徴とするニ−ドルパ
ンチカ−ペット。 - 【請求項2】 複合ステ−プル繊維が、その第1成分及
び第2成分のいずれか一方、もしくは両方に顔料を添加
した原液着色複合ステ−プル繊維である請求項1に記載
のニ−ドルパンチカ−ペット。 - 【請求項3】 複合ステ−プル繊維が、その第2成分に
難燃剤を添加した難燃複合ステ−プル繊維である請求項
1に記載のニ−ドルパンチカ−ペット。 - 【請求項4】 原液着色複合ステ−プル繊維が、その第
2成分に難燃剤を添加した原液着色難燃複合ステ−プル
繊維である請求項2に記載のニ−ドルパンチカ−ペッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14879792A JP3237196B2 (ja) | 1991-06-13 | 1992-05-15 | ニードルパンチカーペット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-168776 | 1991-06-13 | ||
JP16877691 | 1991-06-13 | ||
JP14879792A JP3237196B2 (ja) | 1991-06-13 | 1992-05-15 | ニードルパンチカーペット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05192240A true JPH05192240A (ja) | 1993-08-03 |
JP3237196B2 JP3237196B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=26478870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14879792A Expired - Fee Related JP3237196B2 (ja) | 1991-06-13 | 1992-05-15 | ニードルパンチカーペット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3237196B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5876840A (en) * | 1997-09-30 | 1999-03-02 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Crimp enhancement additive for multicomponent filaments |
US6410138B2 (en) | 1997-09-30 | 2002-06-25 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Crimped multicomponent filaments and spunbond webs made therefrom |
JP2020041241A (ja) * | 2018-09-12 | 2020-03-19 | 日本バイリーン株式会社 | 内装用表面材 |
EP3763430A1 (en) * | 2019-07-10 | 2021-01-13 | Hyundai Motor Company | Intake filter for vehicle and manufacturing method thereof |
-
1992
- 1992-05-15 JP JP14879792A patent/JP3237196B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5876840A (en) * | 1997-09-30 | 1999-03-02 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Crimp enhancement additive for multicomponent filaments |
US6410138B2 (en) | 1997-09-30 | 2002-06-25 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Crimped multicomponent filaments and spunbond webs made therefrom |
JP2020041241A (ja) * | 2018-09-12 | 2020-03-19 | 日本バイリーン株式会社 | 内装用表面材 |
EP3763430A1 (en) * | 2019-07-10 | 2021-01-13 | Hyundai Motor Company | Intake filter for vehicle and manufacturing method thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3237196B2 (ja) | 2001-12-10 |
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