JPH05191884A - 雑音低減装置 - Google Patents

雑音低減装置

Info

Publication number
JPH05191884A
JPH05191884A JP4024486A JP2448692A JPH05191884A JP H05191884 A JPH05191884 A JP H05191884A JP 4024486 A JP4024486 A JP 4024486A JP 2448692 A JP2448692 A JP 2448692A JP H05191884 A JPH05191884 A JP H05191884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
adaptive
output
component
main input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4024486A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3084883B2 (ja
Inventor
Toru Sasaki
徹 佐々木
Hitoshi Okubo
仁 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP04024486A priority Critical patent/JP3084883B2/ja
Publication of JPH05191884A publication Critical patent/JPH05191884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3084883B2 publication Critical patent/JP3084883B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雑音成分の除去を行なうと共に、音声信号に
対する外部からの影響を最小限のものとする。雑音成分
の除去に関しては、風防を使用せず、機器の小型化に貢
献でき、収音品質の低下を防止する。 【構成】 マイクロホン1の出力から主要入力(S+
n)、マイクロホン2の出力から参照入力〔(S*)+
(n*)〕が形成される。適応ノイズキャンセラ6から
は、主要入力(S+n)と残差成分ε0が適応ノイズキ
ャンセラ21に供給される。適応ノイズキャンセラ21
の適応フイルタ23では、主要入力(S+n)から雑音
成分nがキャンセルされて音声信号成分Sが出力され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、雑音低減装置、特に
マイクロホン出力の雑音成分を低減せしめる雑音低減装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロホンは、音波の音圧の変化を振
動板の機械的な振動に変換し該振動に基づき電気音響変
換系を動作させる構造のものが多い。従って、マイクロ
ホンで収音する際、何らかの要因によって振動板に影響
が及ぼされると雑音が発生することになる。
【0003】上述の要因が風であれば風による雑音〔以
下、これを風雑音と称する〕が発生する。上述の風雑音
を低減する従来技術としては、例えば、以下のようなも
のがある。 (1)ウインドスクリーン〔風防〕の使用 (2)電気的/音響的ハイパスフィルタの使用 (3)低音域で無指向性を示す構成の採用
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の風雑音を低減す
る従来技術にあっては、夫々、以下のような問題点があ
った。 (1)に対して・・・機器に設ける場合には機器の小型
化に反する。 一般的に、風防の外形寸法が大きい程、また、マイクロ
ホンと風防内壁との距離が大きい程、風雑音は小さくな
る。
【0005】 (2)に対して・・・収音品質が低下する。 風雑音は低域成分が主体であるため、低域をカットする
ことは風雑音に対して有効である。しかしながら、この
場合には、風雑音のみならず音声の低域成分も同様にカ
ットされてしまう。
【0006】(3)に対して・・・風雑音の低下するレ
ベルが不十分である。 有指向性のマイクロホンに比較して無指向性のマイクロ
ホンでは、風雑音のレベルが低下するが、実際にはマイ
クロホン周囲の筐体の影響等によって、「低音域で無指
向性を示す構成」を採用するだけでは、十分に低いレベ
ルとはならない。
【0007】従って、マイクロホンを備えてなる機器が
一層小型化すると共に、より高い収音品質が望まれる現
在の状況にあって、上述の従来技術のみを以てしては風
雑音をより一層低減させることが困難になりつつある。
【0008】従って、この発明の目的は、小型化が可能
で、雑音の除去と、音声入力に対する外部の影響の除去
を確実になし得る雑音低減装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、近接して設
けられた一対のマイクロホンと、一対のマイクロホンの
内、一方のマイクロホンの出力を主要入力とし、他方の
マイクロホンの出力を参照入力とする前段の適応処理手
段と、一方のマイクロホンの出力を主要入力とし、前段
の適応処理手段から出力される残差成分を参照入力とし
て適応的に処理する後段の適応処理手段とを備えた構成
としている。
【0010】
【作用】近接して設けられた一対のマイクロホンの夫々
の出力には、音声信号成分と雑音成分が含まれている。
一対のマイクロホンは近接して設けられているため音声
信号成分同士の相関は高くなる。また、雑音成分の相関
は低く、略々無相関となる。
【0011】この前段の適応処理手段では、原理的に音
声信号成分の相関が高ければ、マイクロホンの感度の違
い、入力される音声信号間の位相差〔時間差〕等は吸収
される。従って、前段の適応処理手段に於いて、相関の
高い音声信号成分が除去され、雑音成分のみが残差成分
として出力される。
【0012】後段の適応処理手段の主要入力は、一方の
マイクロホンの出力であり、参照入力は、前段の適応処
理手段の残差成分である。
【0013】この後段の適応処理手段では、参照入力が
主要入力の雑音成分に等しくなるように適応的に処理さ
れ、該適応的に処理された参照入力が主要入力から減算
される。従って、主要入力の内、雑音成分のみが最小
化、即ち、キャンセルされ、音声信号成分は最大化され
る。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図1乃至
図6を参照して説明する。近接して配置されている一対
のマイクロホン1、2では、周囲の音声が風雑音と共に
収音され、電気信号に変換されて出力される。該マイク
ロホン1、2は近接して配置されているため、略々同一
の音声及び風雑音が収音され、電気信号に変換されて出
力される。マイクロホン1、2の出力に含まれる風雑音
成分の周波数スペクトラムの例が図3に示されている。
この図3からも明らかなように、風雑音は低域成分が主
体であることが判る。
【0015】マイクロホン1、2は同一方向に向けて配
置されるだけではなく、例えば、マイクロホン1、2間
の距離が所望の信号の周波数で規定される波長の範囲内
であれば相互に逆向きであってもよい。マイクロホン1
から出力される電気信号はA/D変換回路3に供給さ
れ、マイクロホン2から出力される電気信号はA/D変
換回路4に供給される。
【0016】A/D変換回路3、4では、マイクロホン
1、2から供給される電気信号がデジタル信号に変換さ
れる。A/D変換回路3にて変換されたデジタル信号
は、(S+n)で表わされ、該信号(S+n)は適応ノ
イズキャンセラ6への主要入力とされる。また、A/D
変換回路4にて変換されたデジタル信号は、〔(S*)
+(n*)〕で表わされ、該信号〔(S*)+(n
*)〕は適応ノイズキャンセラ6への参照入力とされ
る。
【0017】上述の信号に於いて、S及び(S*)は音
声信号成分を表わし、n及び(n*)は風雑音成分を表
わす。また、雑音成分n及び(n*)は加法性を有し、
雑音成分(n*)とnは相関を有するものとされてい
る。
【0018】上述の主要入力(S+n)が適応ノイズキ
ャンセラ6に設けられている遅延回路7で所定時間、遅
延せしめられた後、適応ノイズキャンセラ6の加算器
8、適応ノイズキャンセラ21の遅延回路22に供給さ
れる。この遅延量は、適応処理のための演算に要する時
間遅れ或いは適応フイルタ9に於ける時間遅れ等に相当
するものとされ、システムの構成により適宜、設定可能
とされている。そして、A/D変換回路4の出力が適応
ノイズキャンセラ6に設けられている適応フイルタ9に
供給される。
【0019】適応フイルタ9では、フイルタ特性が逐次
自己調整され、参照入力〔(S*)+(n*)〕の音声
信号成分(S*)に基づいて、主要入力(S+n)の音
声信号成分Sに類似する成分としての信号Y0が形成さ
れる。尚、適応フイルタ9の構成及び、該適応フイルタ
9を適応動作させるためのアルゴリズムについては、適
応ノイズキャンセラ21に設けられている適応フイルタ
23と同様であるので、詳細な説明は適応フイルタ23
の説明にて行うこととし重複する説明を省略する。
【0020】適応フイルタ9から出力され、負符号の付
されてなる信号Y0は、加算器8に供給される。また、
遅延回路7からは、主要入力(S+n)が加算器8、適
応ノイズキャンセラ21の遅延回路22に供給される。
【0021】加算器8では、上述の主要入力(S+n)
と信号Y0との間で減算がなされる。加算器8では、信
号Y0によって音声信号成分Sが除去され、雑音成分、
即ち、(n−(n*))のみが残る。
【0022】ところで、前述したように、マイクロホン
1、2は近接して配置されているので、音声信号成分
S、(S*)は、特に低域に於いて、高い相関を示し、
他方、雑音成分n、(n*)は低い相関を示す。
【0023】適応ノイズキャンセラ6の適応処理に於い
て、原理的に音声信号成分S、(S*)の相関が高けれ
ば、マイクロホン1、2の感度の違い、入力される音声
信号間の位相差〔時間差〕等を吸収することが可能とな
る。従って、音声信号成分S、(S*)同士が除去され
る。これによって、残差成分ε0としては雑音成分のみ
とされる。
【0024】また、一対のマイクロホン1、2にて生ず
る風雑音成分のコヒーレンスの例が図4に示されてい
る。この図4に示されるように、一般的に2つの音響端
子に生ずる風雑音成分は相関の低いことが知られてい
る。従って、マイクロホン1、2の出力の差分をとって
も零にならず、上述の残差成分ε0〔=(n−(n
*))〕の形成が可能となる。この残差成分ε0〔=
(n−(n*))〕の周波数スペクトラムが図5に示さ
れている。
【0025】該残差成分ε0〔=(n−(n*))〕は
参照入力として適応ノイズキャンセラ21の適応フイル
タ23に供給されると共に、適応フイルタ9にフイード
バックされる。
【0026】適応ノイズキャンセラ21の遅延回路22
では、主要入力(S+n)が所定時間、遅延せしめられ
た後に出力される。この遅延量は、適応処理のための演
算に要する時間遅れ或いは適応フイルタ23に於ける時
間遅れ等に相当するものとされ、システムの構成により
適宜、設定可能とされている。遅延回路22を経た主要
入力(S+n)は加算器24に供給される。
【0027】適応フイルタ23では、フイルタ特性が逐
次、自己調整されて主要入力(S+n)の雑音成分nに
類似する成分としての信号Y1が形成される。即ち、適
応ノイズキャンセラ21への参照入力(n−(n*))
が、該適応ノイズキャンセラ21への主要入力(S+
n)の音声信号成分Sに似るように、フイルタ特性が逐
次、自己調整される。該信号Y1は加算器24に供給さ
れる。
【0028】適応フイルタ23の構成について説明す
る。この適応フイルタ23は、図2に示されるFIRフ
イルタ型の適応形線形結合器が用いられている。図2の
構成に於いて、DL1〜DLLは遅延回路を表わし、M
P1〜MPLは係数乗算器を表している。また、16は
加算器、15、17は夫々、端子を表している。
【0029】上述の遅延回路DL1〜DLLに於ける
〔Z-1〕は単位サンプリング時間の遅延を表し、係数乗
算器MP1〜MPLに供給されるWnkは加重係数を夫
々、表している。加重係数Wnkが固定されていれば通常
のFIRデジタルフイルタである。
【0030】加算器24では、遅延回路22からの出力
と、負符号が付され後述する適応フイルタ23から出力
される信号Y1との加算がなされる。この信号Y1は、
後述するように、主要入力(S+n)中の雑音成分nに
類似する成分とされている。従って、加算器24では、
主要入力(S+n)から雑音成分nが減算され、音声信
号成分Sが最大化される。換言すれば、主要入力(S+
n)の雑音成分nは最小化され、実質的にはキャンセル
される。
【0031】音声信号成分Sは、適応フイルタ23にフ
イードバックされると共に、D/A変換回路10に供給
される。該D/A変換回路10では、音声信号成分Sが
アナログ信号に変換され、該アナログ信号が端子11か
ら取出される。
【0032】この一実施例にかかる雑音低減の効果が図
6に示されている。図6には、実線にて示される主要入
力(S+n)、即ち、マイクロホン1の出力と、破線に
て示されるシステム出力、即ち、端子11から取出され
る適応ノイズキャンセラ21の出力が示されている。そ
して、音声信号成分Sを擬似的に表すものとして500
Hzの正弦波が加えられている。
【0033】この図6からも明らかなように、マイクロ
ホン1の出力に於ける雑音成分nのレベル〔図6中の実
線〕に対して、適応ノイズキャンセラ21の出力〔図6
中の破線〕のレベルの低下が顕著である。また、500
Hzの正弦波は、適応ノイズキャンセラ21の有無に係わ
らず、そのレベルを保持していることが判る。
【0034】ここで、適応フイルタ23を適応動作させ
るためのアルゴリズムについて説明する。この適応フイ
ルタ23に於ける演算のアルゴリズムは、各種のものを
使用できるが、計算量が比較的少なく、実用的で且つ多
用されているLMS(最小平均自乗)アルゴリズムにつ
いて、以下に説明する。このLMS(最小平均自乗)ア
ルゴリズムは、以下の説明中、特に明示しないが、適応
ノイズキャンセラ6に設けられている適応フイルタ9に
於いても用いられている。
【0035】入力ベクトルXkを Xk =〔Xk k-1 k-2 ・・・・・・Xk-L 〕 として表せば、適応フイルタ23の出力Yk は、 で与えられる。
【0036】遅延回路22の出力をdk とすれば、その
差分出力〔残差出力〕は、 εk =dk −Xk T k となる。LMS(最小平均自乗)法では、加重ベクトル
の更新は以下の式に従って行われる。 Wk+1 =Wk +2μεk k 上式に於けるμは、適応の速度を安定性を決める利得因
子、いわゆるステップゲインである。
【0037】加重ベクトルを上述のようにして更新して
いくことによって、システムの出力パワーを最小化する
ように動作がなされる。以下、この動作を定式化して説
明する。簡単のため遅延回路22を無視した場合、加算
器24からの差分出力εは ε=S+n−Y である。
【0038】(ε)の自乗の期待値は、以下の式で表さ
れる。 E〔ε2 〕=E〔S2 〕+E〔(n−Y)2 〕+2E〔S(n−Y)〕 ここで、Sはn及びYと無相関であるところから、上式
に於いて、 E〔S(n−Y)〕=0 となる。従って、(ε)の自乗の期待値E〔ε2 〕は以
下の式で表される。 E〔ε2 〕=E〔S2 〕+E〔(n−Y)2
【0039】適応フイルタ23は、E〔ε2 〕が最小に
なるように調整されるが、E〔S2 〕は影響を受けない
ので、以下の式のようになる。 Emin 〔ε2 〕=E〔S2 〕+Emin 〔(n−Y)2
【0040】E〔S2 〕は影響を受けないことから、E
〔ε2 〕が最小化されることは、E〔(n−Y)2 〕が
最小化されることを意味している。従って、適応フイル
タ23の出力Yは、〔n〕の最良の最小自乗推定値にな
っている。
【0041】E〔(n−Y)2 〕が最小化される時、
〔ε−S=n−Y〕であることから、E〔(ε−
S)2 〕も最小化される。従って、適応フイルタ23を
調整して全出力パワ−を最小化することは、差分出力ε
が音声信号成分Sの最良の最小自乗推定値になることに
等しい。
【0042】差分出力εは、一般的に音声信号成分Sに
多少の雑音成分が加わったものとなるが、出力される雑
音成分は(n−Y)で与えられるので、E〔(n−Y)
2 〕を最小化することは出力の信号対雑音比を最大化す
ることに等しい。
【0043】この一実施例によれば、近接して配置され
ている一対のマイクロホン1、2の出力の内、マイクロ
ホン1の出力に基づき主要入力(S+n)が形成され、
マイクロホン2の出力に基づき参照入力〔(S*)+
(n*)〕が形成される。
【0044】適応ノイズキャンセラ6の適応フイルタ9
では、音声信号成分(S*)が音声信号成分Sになるよ
うに逐次、自己調整がなされ、音声信号成分(S*)に
基づいて形成された信号Y0が上述の主要入力(S+
n)から減算される。この結果、音声信号成分S、(S
*)は除去され、加算器8からは雑音成分のみの残差成
分ε0〔=(n−(n*))〕が出力される。つまり、
適応ノイズキャンセラ6からは、主要入力(S+n)と
残差成分ε0〔=雑音成分(n−(n*))が適応ノイ
ズキャンセラ21に供給される。
【0045】即ち、適応ノイズキャンセラ6の主要入力
(S+n)が、適応ノイズキャンセラ21の主要入力
(S+n)となり、適応ノイズキャンセラ6の残差成分
ε0が、適応ノイズキャンセラ21の参照入力となる。
【0046】適応ノイズキャンセラ21の適応フイルタ
23では、上述の参照入力(n−(n*))に基づき、
主要入力(S+n)中の雑音成分nに類似する信号Y1
が形成される。該信号Y1が加算器8にて主要入力(S
+n)から減算されることによって、雑音成分nがキャ
ンセルされて音声信号成分Sが出力される。
【0047】従って、通常の一対のマイクロホン1、2
を用いることによって、風雑音成分を確実にキャンセル
することができる。この雑音成分の除去に関しては、風
防を使用せず、また、マイクロホン1、2が近接して配
置されるため機器の小型化に貢献でき、そして、電気的
/音響的ハイパスフィルタ等を使用する必要がないため
収音品質の低下を防止することができる。
【0048】また、適応ノイズキャンセラ6、21を用
いているので、風雑音の特性〔例えば、レベル或いはス
ペクトル分布等〕が変化しても、適応フイルタ9、23
の特性が自動的に更新され、風雑音成分を安定して低減
させることができる。
【0049】更に、マイクロホン1、2の感度の違い、
入力される音声信号間の位相差〔時間差〕等を吸収する
ことが可能となり、これら外部の要因による音声信号成
分Sに対する影響を最小限のものとできる。
【0050】この一実施例に示される雑音低減装置は、
多方面の収音システムに対して適用が可能である。例え
ば、小型携帯用のビデオカメラ装置に対して、或いは単
品のマイクロホンに対して適用が可能である。この実施
例に示される一対のマイクロホン1、2は、指向性の有
無を問わず使用可能である。
【0051】この一実施例では、殆ど同一構成の適応ノ
イズキャンセラ6、21を2段に縦続接続して用いる例
が示されているが、これに限定されるものではない。例
えば、適応ノイズキャンセラ6、21をソフトウェア及
びDSPで実現し、時分割的に用いるようにしてもよ
い。
【0052】
【発明の効果】この発明にかかる雑音低減装置によれ
ば、雑音成分を確実にキャンセルすることができるとい
う効果がある。また、雑音成分の除去に関しては、風防
を使用せず、一対のマイクロホンを近接して配置するた
め機器の小型化に貢献でき、そして、電気的/音響的ハ
イパスフィルタ等を使用する必要がないため収音品質の
低下を防止することができるという効果がある。更に、
雑音の種類毎に処理系を用意せずとも、単一の処理系で
良好な収音品質を実現しうるという効果がある。
【0053】また、実施例によれば、適応ノイズキャン
セラを用いているので、風雑音の特性〔例えば、レベル
或いはスペクトル分布等〕が変化しても、適応フイルタ
の特性が自動的に更新され、風雑音成分を安定して低減
させることができるという効果がある。
【0054】前段の適応処理手段により、外部の要因に
よる音声信号成分に対する影響を吸収でき、音声信号成
分に及ぼされる影響を最小限のものとすることができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】適応フイルタの構成を示すブロック図である。
【図3】風雑音成分の周波数スペクトラムを示す図であ
る。
【図4】一対のマイクロホンにて収音された風雑音成分
の相関度を示す図である。
【図5】一対のマイクロホンで収音された風雑音成分の
差分出力例を示す図である。
【図6】雑音低減効果を示す波形図である。
【符号の説明】
1、2 マイクロホン素子 6、21 適応ノイズキャンセラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近接して設けられた一対のマイクロホン
    と、 上記一対のマイクロホンの内、一方のマイクロホンの出
    力を主要入力とし、他方のマイクロホンの出力を参照入
    力とする前段の適応処理手段と、 上記一方のマイクロホンの出力を主要入力とし、上記前
    段の適応処理手段から出力される残差成分を参照入力と
    して適応的に処理する後段の適応処理手段とからなるこ
    とを特徴とする雑音低減装置。
JP04024486A 1992-01-14 1992-01-14 雑音低減装置 Expired - Fee Related JP3084883B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04024486A JP3084883B2 (ja) 1992-01-14 1992-01-14 雑音低減装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04024486A JP3084883B2 (ja) 1992-01-14 1992-01-14 雑音低減装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05191884A true JPH05191884A (ja) 1993-07-30
JP3084883B2 JP3084883B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=12139520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04024486A Expired - Fee Related JP3084883B2 (ja) 1992-01-14 1992-01-14 雑音低減装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3084883B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5754665A (en) * 1995-02-27 1998-05-19 Nec Corporation Noise Canceler
US6560345B1 (en) 2000-02-29 2003-05-06 Yasuhiro Hachisuka Microphone
JP2012194415A (ja) * 2011-03-17 2012-10-11 Yamaha Corp マスカ音測定装置、およびサウンドマスキング装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7577262B2 (en) 2002-11-18 2009-08-18 Panasonic Corporation Microphone device and audio player

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5754665A (en) * 1995-02-27 1998-05-19 Nec Corporation Noise Canceler
US6560345B1 (en) 2000-02-29 2003-05-06 Yasuhiro Hachisuka Microphone
JP2012194415A (ja) * 2011-03-17 2012-10-11 Yamaha Corp マスカ音測定装置、およびサウンドマスキング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3084883B2 (ja) 2000-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3279612B2 (ja) 雑音低減装置
US6917688B2 (en) Adaptive noise cancelling microphone system
US7092529B2 (en) Adaptive control system for noise cancellation
JP4767166B2 (ja) ハウリング抑圧装置、プログラム、集積回路、およびハウリング抑圧方法
US8000482B2 (en) Microphone array processing system for noisy multipath environments
JP3154151B2 (ja) マイクロホン装置
US20020094100A1 (en) Apparatus and methods for combining audio compression and feedback cancellation in a hearing aid
JP2000217187A (ja) フィ―ドフォワ―ドの雑音打消しを採用している電話の受話器
WO2001086639A1 (en) System for noise suppression, transceiver and method for noise suppression
EP3506651A1 (en) Microphone apparatus and headset
US20040258255A1 (en) Post-processing scheme for adaptive directional microphone system with noise/interference suppression
CN107005268B (zh) 回波消除装置和回波消除方法
JP3381112B2 (ja) エコー除去装置
JP3084883B2 (ja) 雑音低減装置
CN110731088B (zh) 信号处理装置、远程会议装置以及信号处理方法
JP3460229B2 (ja) 雑音低減装置
JP3561920B2 (ja) 雑音低減装置
JP3489587B2 (ja) 適応型雑音低減装置
JP2009015209A (ja) 音声明瞭度改善システム及び音声明瞭度改善方法
JPH05218805A (ja) 適応処理装置
JPH10198387A (ja) 能動騒音制御装置
US9578426B2 (en) Method for feedback cancelling in hearing devices and hearing device with a feedback canceller
JP3271076B2 (ja) 適応処理装置
JPH06284490A (ja) 適応型雑音低減システム及びこれを用いた未知の系の伝達特性同定方法
JPH06292291A (ja) マイクロホン装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees