JPH05190561A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH05190561A
JPH05190561A JP4004632A JP463292A JPH05190561A JP H05190561 A JPH05190561 A JP H05190561A JP 4004632 A JP4004632 A JP 4004632A JP 463292 A JP463292 A JP 463292A JP H05190561 A JPH05190561 A JP H05190561A
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cathode
bipolar transistor
electrode
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Toronnamuchiyai Kuraison
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching, or capacitors or resistors with at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof  ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/70Bipolar devices
    • H01L29/72Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals
    • H01L29/73Bipolar junction transistors
    • H01L29/7302Bipolar junction transistors structurally associated with other devices

Abstract

(57)【要約】 【目的】エミッタにバラスト抵抗を接続することなく、
コレクタの電流集中化を防止しターンオフ特性を改善す
るに好適なパワー・バイポーラ・トランジスタを提供す
る。 【構成】N+半導体基板1上にP+ベース領域3を形成
し、ベース領域3に接してP+ベース引出し領域4と第
1のP+カソード領域13を形成し、ベース領域3の所
定位置にN+フローティングエミッタ領域12とN+カソ
ード領域14を形成し、N+フローティングエミッタ領
域12とN+カソード領域14の中間のベース領域3の
表面にゲート絶縁層16を介してゲート電極Gを接続
し、ベース引出し領域4にベース電極18を接続し、第
1のカソード領域13と第2のカソード領域14が共に
カソード電極Kに接続された半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に係り、特に
耐圧が高くオン抵抗が低くターンオフ特性が優れたMO
SFETを集積してなる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置、例えばパワー・バイ
ポーラ・トランジスタは図10に示すようなものがあ
り、その構成を説明すると、高濃度N形の半導体基板1
表面上に低濃度N形のエピタキシャル層2が形成されて
いる。エピタキシャル層2の表面上に所定の濃度と厚み
を有するベース領域3が形成され、ベース領域3の表面
所定個所に高濃度N形のエミッタ領域5が形成されてい
る。エミッタ領域5は多結晶Siエミッタ引き出し領域
6を介してエミッタ電極7に接続されている。ベース領
域3は、高濃度ベース引き出し領域4を介してベース電
極8に接続されている。絶縁層9はベース電極8と多結
晶Siエミッタ引き出し領域6を分離するために形成さ
れている。図10(b)は、図10(a)に示すバイポ
ーラ・トランジスタセルを複数個並列に接続した場合の
等価回路図である。
【0003】作用を説明する。バイポーラ・トランジス
タがオフ状態になっている場合、コレクタ電圧がエピタ
キシャル層2に印加される。エピタキシャル層2は濃度
が低く十分な厚みを有しているためその耐圧が高い。次
にベース電流を流し、バイポーラ・トランジスタをター
ンオンさせた場合について説明する。ベース領域3や高
濃度ベース引き出し領域4からエピタキシャル層2へ大
量の正孔が注入され、エピタキシャル層2の伝導度が変
調され、その結果、エピタキシャル層2の抵抗が減少す
る。伝導度変調効果によって特に高耐圧のバイポーラ・
トランジスタは同等な耐圧をもつMOSFETよりもオ
ン抵抗が低い。
【0004】半導体装置の他の例として、例えば、図1
2に示すものは、縦型パワーMOSFETの断面を示す
ものであって、高濃度基板31上に低濃度ドリフト領域
32と、ドリフト領域32上の所定個所にゲート電圧に
応じて表面にチャネル形成用のボディ領域33が形成さ
れ、ボディ領域33上の所定個所にソース領域34およ
びボディ・コンタクト領域35が形成されている。さら
に低濃度ドリフト領域32とソース領域34によって挾
まれたボディ領域33の表面上にゲート絶縁膜36を介
してゲート電極37が形成されている。なお高濃度基板
31はドレイン電極、ソース領域34とボディ・コンタ
クト領域35はともにソース電極に接続されている。
【0005】次に作用を説明すると、ゲート電圧を印加
するとボディ領域33の表面上にチャネルとなる反転層
38が形成され、電流がドレイン電極から31→32→
38→34を経てソース電極へ流れる。従ってこのとき
のオン抵抗は低濃度ドリフト領域32の濃度が高いほ
ど、また低濃度ドリフト領域32の厚みが薄いほど小さ
くなる。しかしながら低濃度ドリフト領域32の濃度を
高くするか、または低濃度ドリフト領域32の厚みを薄
くするとドレインとソース間の耐圧が低下する。そのた
めに所定耐圧を有するMOSFETのオン抵抗はある一
定値以下にすることができず、MOSFETは耐圧を高
くするとオン抵抗が大きくなってしまう問題点があっ
た。このために、特に数百V以上の高耐圧MOSFET
は実用化されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のパワー・バイポ
ーラ・トランジスタには以下のような問題点があった。
【0007】(a)温度上昇にともなってコレクタ電流
が増加し、消費電力も増加する。その結果、さらに温度
が上昇し電流集中による局部破壊を引き起すおそれがあ
る。
【0008】(b)バイポーラ・トランジスタをターン
オフさせるときエピタキシャル層2に蓄積された正孔が
電子と再結合して消滅するまで継続してコレクタ電流が
流れターンオフ時間が長くなる。
【0009】従来は上記電流集中を防ぐため、エミッタ
にバラスト抵抗REを接続することにより、集中して電
流が流れているバイポーラ・トランジスタセルのエミッ
タ電位が上昇し、その結果としてベースとエミッタ間の
電圧が減少し、ベースおよびコレクタ電流が減少する。
図10に示す例では多結晶Siエミッタ引き出し領域6
の抵抗がバラスト抵抗REとして作用する。
【0010】バイポーラ・トランジスタのターンオフ特
性を改善するために、図11に示す回路が考えられてい
る。(例えば“MOS-Controlled Thyristors-A New Clas
s ofPower Devices”,V.A.K.Temple, IEEE-ED vol.33
No.10,Oct.1986, p.1609)その構成は、高耐圧パワー・
バイポーラ・トランジスタ10のエミッタに低耐圧パワ
ーMOSFET11が直列に接続されカスコード構成に
なっている。この構成の作用を説明すると、オン状態で
はバイポーラ・トランジスタ10および低耐圧パワーM
OSFET11に電流が流れる。バイポーラ・トランジ
スタ10のオン抵抗は伝導度変調効果によって小さい。
また低耐圧パワーMOSFET11が低耐圧でよいため
に短チャネル化ができ、オン抵抗を十分小さく設計する
ことができる。高耐圧パワー・バイポーラ・トランジス
タ10および低耐圧パワーMOSFET11をターンオ
フすると低耐圧パワーMOSFET11が先にターンオ
フし、その結果として電流が流れることができなくな
り、従ってターンオフ時間が短くなる。さらにオフ状態
ではバイポーラ・トランジスタ10のエミッタがフロー
ティングしているためにその耐圧が高い。
【0011】本発明は、図11の高耐圧パワー・バイポ
ーラ・トランジスタ10と低耐圧パワーMOSFET1
1のカスコード接続を同一半導体基板上に集積し、集積
によって生じる寄生デバイスが動作に悪影響を与えない
構成を提供すること、及び集積によって低耐圧パワーM
OSFET11が高耐圧パワー・バイポーラ・トランジ
スタ10のバラスト抵抗として働くようにし、バイポー
ラ・トランジスタ10のバラスト抵抗を不要にし、構成
を簡略にすることを目的とするものである。また図12
に示すような縦型パワーMOSFETに対する耐圧を高
めることをもう一つの目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
第1の発明は、第1の導電形を有する半導体基板と、前
記半導体基板の一主面に形成した第2の導電形を有する
ベース領域と、前記ベース領域に接して独立にそれぞれ
形成した、前記ベース領域と同じ導電形を有する高不純
物濃度のベース引き出し領域及び第1のカソード領域
と、前記ベース領域内の所定個所に形成した、第1の導
電形を有する高不純物濃度のフローティングエミッタ領
域並びに第2のカソード領域と、前記フローティングエ
ミッタ領域と前記第2のカソード領域によって挾まれた
前記ベース領域の一主面にゲート絶縁層を介して形成し
たゲート電極と、前記高不純物濃度のベース引き出し領
域に接続したベース電極と、前記第1のカソード領域と
前記第2カソード領域が共に短絡接続されたカソード電
極とから構成される。また第2の発明は、第1の導電形
を有する半導体基板と、前記半導体基板の一主面に形成
した第2の導電形を有するベース領域と、該ベース領域
と同じ導電形で高不純物濃度を有しかつ該ベース領域に
接して形成したベース引き出し領域並びにボディ・コン
タクト領域と、前記ベース領域内所定個所に形成した第
1導電形の高不純物濃度を有するソース領域と、前記ベ
ース領域の一主面上に前記ソース領域に接するゲート絶
縁膜を介して形成したゲート電極と、前記ボディ・コン
タクト領域と前記ソース領域が共に短絡短絡されたカソ
ード電極とから構成される。
【0013】
【作用】上記の構成により、第1の発明は、半導体基板
とエピタキシャル層とベース領域とフローティングエッ
ミッタ領域によりバイポーラ・トランジスタセルが形成
され、また、フローティングエミッタ領域と第2カソー
ド領域とゲート電極によってMOSFETセルが形成さ
れ、またベース領域は、バイポーラ・トランジスタセル
及びMOSFETセルのベース領域を兼ねる構成になっ
ている。バイポーラ・トランジスタセルとMOSFET
セルの集積により半導体基板、エピタキシャル層、第1
のカソード領域によって寄生ダイオードが構成され、半
導体基板、エピタキシャル層、ベース領域、第2のカソ
ード領域により、また、フローティングエミッタ領域、
ベース領域、第2のカソード領域により、2種の寄生バ
イポーラ・トランジスタが生成される。
【0014】ゲート電極に電圧を印加し、低耐圧パワー
MOSFETセルをターンオンし、ベース電極から電流
を流すと高耐圧バイポーラ・トランジスタセルがターン
オンし電流がアノードとカソードに流れ、このとき寄生
バイポーラ・トランジスタのベース電位は、バイポーラ
・トランジスタセルの電位より低く、寄生バイポーラ・
トランジスタのベース抵抗が十分小さければ、寄生バイ
ポーラ・トランジスタは何れもターンオンすることがで
きない。ターンオン時、電流はパワー・バイポーラ・ト
ランジスタセルとMOSFETセルを流れる。バイポー
ラ・トランジスタセルのオン抵抗は伝導度変調効果によ
って抵抗値が小さく、MOSFETセルのオン抵抗が小
さいので全体としてのオン抵抗も小さい。また、MOS
FETセルのエミッタがバイポーラ・トランジスタセル
に接続されているために、バイポーラ・トランジスタセ
ルはMOSFETセルのエミッタバラスト抵抗として働
き電流集中効果を緩和する。
【0015】ベース電流及びゲート電圧印加を止めると
バイポーラ・トランジスタセルMOSFETセルがター
ンオフする。バイポーラ・トランジスタセルのターンオ
フが遅いために、先ずMOSFETセルがターンオフす
る。バイポーラ・トランジスタセル、MOSFETセル
を通って流れるためにMOSFETセルがターンオフす
ると電流が流れることができなくなり、全体としてのタ
ーンオフ時間は短い。
【0016】寄生ダイオードは上記正常動作時の特性に
影響を及ぼさない。カソードの電位がアノードの電位よ
り高くなるような異常動作時に、寄生ダイオードがフラ
イホイールダイオードとしての作用により電流を流す結
果、高い電圧がMOSFETセルに印加されず、高い電
圧による破壊からMOSFETセルを保護する。
【0017】さらに、第2の発明は、MOSFETの反
転層が実質エミッタとして働き、ボディ領域につながる
ように、新たにベース領域およびベース引き出し領域を
設け、ベースおよびベース引き出し領域から少数キャリ
アを注入することによって低濃度ドリフト領域の伝導度
が変調される。
【0018】
【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の第1実施例を示す断面図であって、
まず構成を説明すると高濃度N形の半導体基板1上に低
濃度N形のエピタキシャル層2、エピタキシャル層2上
に所定濃度と厚みを有するP形のベース領域3が形成さ
れている。ベース領域3上の所定個所に高濃度N形のフ
ローティングエミッタ領域12とN+カソード領域14
が形成されている。フローティングエミッタ領域12と
N+カソード領域14の間のP形のベース領域3表面上
にゲート絶縁膜絶縁層16を介してゲート多結晶Si膜
15が形成されている。P+ベース領域3が高濃度P形
ベース引き出し領域4を介してベース電極8に接続され
るとともに、P+カソード領域13を介してカソード電
極17に接続されている。カソード電極17は絶縁層1
6によってゲート多結晶Si膜15から絶縁され、N+
カソード領域14に接続されている。
【0019】以上の構成の特徴をまとめると次のように
なる。 (A)フローティングエミッタ領域12が外部端子に直
接接続されていない。
【0020】(B)フローティングエミッタ領域12
は、 半導体基板1と エピタキシャル層2と ベース領域3と フローティングエミッタ領域12と からなるN+N-P-N+バイポーラ・トランジスタセル1
9のエミッタを構成すると同時に、 フローティングエミッタ領域12と ゲート多結晶Si膜15と N+カソード領域14と によって構成されている低耐圧パワーMOSFETセル
20のドレインにもなっている。
【0021】(C)ベース領域3は、高耐圧パワー・バ
イポーラ・トランジスタセル19のベース領域であると
同時に低耐圧パワーMOSFETセル20のベース領域
にもなっている。
【0022】(D)P+カソード領域13とN+カソード
領域14は、ともにカソード電極17に接続されてい
る。
【0023】図1(b)は、図1(a)の等価回路図で
ある。図1(b)には集積によって生じる寄生デバイス
も示されている。すなわち、高耐圧パワー・バイポーラ
・トランジスタセル19と低耐圧パワーMOSFETセ
ル20を集積した結果、半導体基板1、エピタキシャル
層2、P+カソード領域13によって構成された寄生ダ
イオード21と、半導体基板1、エピタキシャル層2、
ベース領域3、N+カソード領域14によって構成され
た寄生バイポーラ・トランジスタ22aと、フローティ
ングエミッタ領域12、ベース領域3、N+カソード領
域14によって構成された寄生バイポーラ・トランジス
タ22bとが生成される。またベース電極8がベース領
域3によって構成された抵抗R1を介してカソード電極
17に接続されている。
【0024】次に作用を説明する。ゲートGに電圧を印
加して低耐圧パワーMOSFETセル20をターンオン
し、ベースBから電流を流すと高耐圧バイポーラ・トラ
ンジスタセル19がターンオンし、電流がアノードAと
カソードKを流れる。このとき寄生バイポーラ・トラン
ジスタ22a、22bのベース電位は、R1によって高
耐圧パワー・バイポーラ・トランジスタセル19の電位
より低く、寄生バイポーラ・トランジスタ22a、22
bのベース抵抗を十分小さく設計しておけば寄生バイポ
ーラ・トランジスタ22a、22bともにターンオンす
ることができない。寄生バイポーラ・トランジスタ22
a、22bのベース抵抗を小さくするにはP+カソード
領域13の不純物濃度を濃くし深く拡散するようにすれ
ばよい。
【0025】従って、ターンオン時、電流は必ず高耐圧
パワー・バイポーラ・トランジスタセル19と低耐圧パ
ワーMOSFETセル20を流れる。高耐圧パワー・バ
イポーラ・トランジスタセル19のオン抵抗は伝導度変
調効果によって抵抗値が小さく、低耐圧パワーMOSF
ETセル20のオン抵抗が小さいので全体としてのオン
抵抗も小さい。また低耐圧パワーMOSFETセル20
のエミッタが高耐圧パワー・バイポーラ・トランジスタ
セル19に接続されているために高耐圧パワー・バイポ
ーラ・トランジスタセル19は低耐圧パワーMOSFE
Tセル20のエミッタバラスト抵抗として働き、電流集
中効果を緩和する。従ってこの構造の場合にはほかのバ
ラスト抵抗を必要としない。
【0026】次にベース電流およびゲート電圧の印加を
止めると高耐圧パワー・バイポーラ・トランジスタセル
19、低耐圧パワーMOSFETセル20がターンオフ
する。高耐圧パワー・バイポーラ・トランジスタセル1
9のターンオフが遅いために、先ず低耐圧パワーMOS
FETセル20がターンオフする。電流が必ず高耐圧パ
ワー・バイポーラ・トランジスタセル19、低耐圧パワ
ーMOSFETセル20を通って流れるために低耐圧パ
ワーMOSFETセル20がターンオフすると電流が流
れることができなくなる。従って全体としてのターンオ
フ時間が短い。
【0027】寄生ダイオード21は以上述べた正常動作
時の特性に影響を及ぼさない。カソードKの電位がアノ
ードAの電位より高くなるような異常動作時に、寄生ダ
イオード21がフライホイールダイオードとしての作用
により電流を流す結果、高い電圧が低耐圧パワーMOS
FETセル20に印加されず、従って高い電圧による破
壊から低耐圧パワーMOSFETセル20を保護するこ
とができる。
【0028】図2は平面レイアウトパターンの実施例図
である。このパターンの場合には高濃度ベース引き出し
領域4、フローティングエミッタ領域12、N+カソー
ド領域14、P+カソード領域13およびゲート15の
全てがストライプ状になっており、コンタクト孔23を
介してN+カソード領域13、P+カソード領域14がカ
ソード電極17に、また高濃度ベース引き出し領域4が
ベース電極8にそれぞれ接続されている。
【0029】図3は別の平面レイアウトパターンの実施
例図である。これはN+カソード領域14とP+カソード
領域13が、同心円状になってカソードセルを形成した
ものである。またベース引き出し領域4とフローティン
グエミッタ領域12も同心円状に配置されベースセルを
形成する。ベースセルが正6角形の中心に配置されカソ
ードセルは正6角形の各頂点に配置されている。この正
6角形配置によって円形セルを最密に配置できるために
オン抵抗をさらに低減できる。正6角形配置でも、図3
とは逆にカソードセルを中心に、ベースセルを各頂点に
それぞれ配置するレイアウトパターンも図3の応用実施
例として適用することができる。
【0030】また、カソード電極17、ベース電極8の
平面レイアウトパターンとして、図4に示すフィンガー
パターンによる実施例がある。
【0031】さらにまた、多層金属配線技術を用いてカ
ソード電極17とベース電極8を配置することが可能で
あり、例えば、図5に示すものは、2層に金属配線した
実施例図である。本実施例ではベース電極として第1金
属層24を用い、カソード電極として第1金属層24お
よび第2金属層26を用いており、カソード電極とベー
ス電極の間は、層間絶縁膜25によって絶縁されてい
る。このように、多層金属配線技術を用いることによ
り、カソードセルおよびベースセルをさらに密に配置で
きるためオン抵抗を単層配線よりも一層小さくすること
ができる。
【0032】図6に本発明の第2実施例を示す。この実
施例では各バイポーラ・トランジスタセルにUMOSが
集積されている。この場合でもフローティングエミッタ
領域12がバイポーラ・トランジスタのエミッタとなっ
ているほか、UMOSFETのドレインにもなってい
る。またベース領域3はバイポーラ・トランジスタのベ
ースとして働くと同時にUMOSFETのベースにもな
っており、ベース領域3の溝側面にUMOSFETのチ
ャネルが形成される。さらに、P+カソード領域13を
介してベース領域3の一方がカソード電極17に接続さ
れ、ベース領域3の他方がベース引き出し領域4を介し
てベース電極8に接続される。MOSFETをUMOS
にしたことによりセルを図1(a)に示す表面形MOS
FETの場合よりも密に配置できる。さらにUMOSに
した場合寄生バイポーラ・トランジスタ22a、22b
のベース抵抗を容易に小さくできる効果がある。
【0033】上記各実施例の説明は、NPN形バイポー
ラ・トランジスタと、N形MOSFETを集積した構造
について説明を述べてきたが、本発明はPNP形バイポ
ーラ・トランジスタとP形MOSFETを集積する場合
にも適用することができる。
【0034】図7は、第3実施例を示す図であって、ま
ず構成を説明すると、図12の従来技術と同様に高濃度
基板31上に低濃度ドリフト領域32、ボディ領域3
3、ソース領域34、ボディ・コンタクト領域35、ゲ
ート絶縁膜36、ゲート電極7が形成されている。さら
にボディ領域33につながるようにベース領域39が低
濃度ドリフト領域32の表面上に形成される。最後にボ
ディ領域33やボディ・コンタクト領域35とは独立に
ベース領域39とベース外部端子を接続するためのベー
ス引き出し領域40が形成される。
【0035】図7に示す半導体装置をターンオンするに
はゲート電圧を印加し、さらにベース電極Bよりベース
電流を流す。ゲート電圧によって反転層38がゲートG
直下に形成される。反転層38は、高濃度基板31→ド
リフト領域32→ベース領域39→反転層38なるバイ
ポーラ・トランジスタの実質エミッタとして働くために
ゲート直下にバイポーラ・トランジスタが形成される。
ベース電流によってベース引き出し領域側に近いゲート
G直下に形成されたバイポーラ・トランジスタがターン
オンし、電流がドレインDから上記バイポーラ・トラン
ジスタ、反転層38を通ってソース電極へ流れる。この
とき、ベース電流によってドリフト領域32に少数キャ
リアが注入され、ドリフト領域32の伝導度が変調され
る。その結果ドリフト領域32の抵抗が小さくなり、本
半導体装置のオン抵抗が同じ耐圧を有するMOSFET
よりも小さくなる。
【0036】このときボディ・コンタクト領域35側に
近いゲートG直下に形成されたバイポーラ・トランジス
タや基板31→ドリフト領域32→ボディ領域33→ソ
ース領域34によって構成される寄生バイポーラ・トラ
ンジスタのベースがボディ・コンタクト領域35を介し
てエミッタとなるソース領域34に短絡されているため
に、これらのバイポーラ・トランジスタがターンオンで
きない。その結果として本半導体装置のドレインD・ソ
ースS間を流れる電流は必ず反転層38を通って流れ
る。温度が上昇すると反転層38の抵抗が大きくなり、
本半導体装置を流れる電流が減少する。従ってこの場合
バイポーラ・トランジスタのように温度上昇部に電流が
集中して局部破壊することはない。
【0037】図8に、図7に示す実施例のボディ領域3
3を省略した第4実施例の断面図を示す。この場合でも
図7と同様に動作し、オン抵抗が同等耐圧のMOSFE
Tよりも小さくなる。
【0038】図9は、第5実施例を示す図である。この
実施例は、図8に示す実施例のゲート電極を溝内に形成
したものである。この構造の場合、基板31→ドリフト
領域32→ベース領域39→ソース領域34によって構
成される寄生バイポーラ・トランジスタが図8に示す構
造のそれよりもターンオンしにくい。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1の発明に
よれば、その構成を各バイポーラ・トランジスタセルの
エミッタをフローティングにし、フローティングエミッ
タをMOSFETセルのドレイン(キャリアの吸入口)
として用い、バイポーラ・トランジスタのベースとその
表面にチャネルが形成されるMOSFETのベースを共
通の領域で構成し、ベース領域の所定個所とMOSFE
Tセルのソース(キャリア供給源)を短絡しカソード電
極に接続するようにしたため、バイポーラ・トランジス
タと、MOSFETをモノリシックにカスコード接続
し、かつ寄生バイポーラトランジスタがターンオンでき
ず、オン電流が必ずMOSFETを流れ、従ってターン
オフ特性を改善できること、MOSFETセルがバラス
ト抵抗の働きをするので構造が簡単になること、および
アノードとカソード間にフライホイールダイオードを同
時に集積できるという効果が得られる。また、第2の発
明によれば、その構成をボディ・コンタクト領域または
ボディ領域に隣接したベース領域およびベース引き出し
領域を設け、ベース引き出し領域よりベース電流を流
し、MOSFETの反転層が実質エミッタとして作動す
るようにしたため、ベース電流によってドリフト領域に
少数キャリアが注入され、ドリフト領域の伝導度が変調
され、同等の耐圧を有するMOSFETよりもオン抵抗
を小さくできるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例図(a)およびその等価回
路図(b)である。
【図2】本発明の平面レイアウトパターンの実施例を示
す図である。
【図3】本発明の平面レイアウトパターンの別の実施例
を示す図である。
【図4】本発明のフィンガーパターンによる電極レイア
ウトの実施例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例に2層金属配線を用いた図
である。
【図6】本発明の第2実施例図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図10】従来のパワー・バイポーラ・トランジスタを
示す図である。
【図11】パワー・バイポーラ・トランジスタとMOS
FETをカスコード接続した従来の回路構成図である。
【図12】他の従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…エピタキシャル層 3
…ベース領域 4…高濃度ベース引き出し領域 5
…エミッタ領域 6…多結晶Siエミッタ引き出し領域 7
…エミッタ電極 8…ベース電極 9…絶縁層 RE…エミ
ッタ・バラスト抵抗 10…高耐圧パワー・バイポーラ・トランジスタ 11…低耐圧パワーMOSFET 12…フローティングエミッタ領域 13…P+カソード領域 14…N+カソード領域 1
5…ゲート多結晶Si膜 16…絶縁層 17…カソード電極 1
8…ベース電極 19…高耐圧パワー・バイポーラ・トランジスタセル 20…低耐圧パワーMOSFETセル 21…寄生ダイオード 22…寄生バイポーラ・トラ
ンジスタ 23…コンタクト孔 24…第1金属層 2
5…層間絶縁層 26…第2金属層 31…高濃度基板 32…低濃度ドリフト領域 33…ボディ領域 34…ソース領域 35…ボディ・コンタクト領域 3
6…ゲート絶縁膜 37…ゲート電極 38…反転層 3
9…ベース領域 40…ベース引き出し領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の導電形を有する半導体基板と、 前記半導体基板の一主面に形成した第2の導電形を有す
    るベース領域と、 前記ベース領域に接して独立にそれぞれ形成した、前記
    ベース領域と同じ導電形を有する高不純物濃度のベース
    引き出し領域及び第1のカソード領域と、 前記ベース領域内の所定個所に形成した、第1の導電形
    を有する高不純物濃度のフローティングエミッタ領域並
    びに第2のカソード領域と、 前記フローティングエミッタ領域と前記第2のカソード
    領域によって挾まれた前記ベース領域の一主面にゲート
    絶縁層を介して形成したゲート電極と、 前記高不純物濃度のベース引き出し領域に接続したベー
    ス電極と、 前記第1のカソード領域と前記第2のカソード領域が共
    に短絡接続されたカソード電極と、 を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】第1の導電形を有する半導体基板と、 前記半導体基板の一主面に形成した第2の導電形を有す
    るベース領域と、 該ベース領域と同じ導電形で高不純物濃度を有しかつ該
    ベース領域に接して形成したベース引き出し領域並びに
    ボディ・コンタクト領域と、 前記ベース領域内所定個所に形成した第1導電形の高不
    純物濃度を有するソース領域と、 前記ベース領域の一主面上に前記ソース領域に接するゲ
    ート絶縁膜を介して形成したゲート電極と、 前記ボディ・コンタクト領域と前記ソース領域が共に短
    絡接続されたカソード電極と、 を備えることを特徴とする半導体装置。
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