JPH05190502A - 反応性イオンエッチング法 - Google Patents

反応性イオンエッチング法

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JPH05190502A
JPH05190502A JP574092A JP574092A JPH05190502A JP H05190502 A JPH05190502 A JP H05190502A JP 574092 A JP574092 A JP 574092A JP 574092 A JP574092 A JP 574092A JP H05190502 A JPH05190502 A JP H05190502A
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JP
Japan
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etched
dummy
etching
reactive ion
etching method
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Withdrawn
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JP574092A
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Masahisa Iketani
昌久 池谷
和之 ▲猪▼口
Kazuyuki Inoguchi
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 SiN膜をRIE法によりパターニングする
際、RIE法が持つ下地のイオン損傷が少ないという特
長を維持しつつSiN膜でのサイドエッチングの進行が
従来より起こりにくい方法を提供する。 【構成】 GaAs基板上にn形活性層、被エッチング
物としてのSiN膜、レジストパターン17を順に形成
してエッチング試料11sとする。GaAs基板の外形
に類似の貫き部分を有するシリコン基板(シリコンリン
グ)で構成したダミー物41を用意する。エッチング試
料11sがダミー物41の貫き部分に納まるように、エ
ッチング試料11s及びダミー物41を反応室31内に
共に配置する。反応性ガスとしてSF6 ガスを用いたR
IE法によりSiN膜のレジストパターンから露出して
いる部分をエッチングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置の製造な
どで用いられる反応性イオンエッチング法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】イオンエッチング法は不活性ガスを用い
るもの及び反応性ガスを用いるものに大別される。後者
は、反応性イオンエッチング法(RIE法)と称され、
前者に比べ材料間の選択比が大きい、被エッチング物の
下層物(以下、「下地」。)の損傷が少ないなどの長所
がある。このため、微細パターン形成技術として広く利
用されている。
【0003】このようなRIE法の従来例について、G
aAs電界効果トランジスタ(以下、FETと略称する
こともある。)のリセスを形成する例により説明する。
図7(A)〜(C)及び図8(A)〜(C)はその説明
に供する工程図である。いずれの図もFETのゲート長
方向に沿って素子を切った断面図により示してある。
【0004】GaAs基板11上にエピタキシャル成長
法によりn型活性層13が約100nmの膜厚で形成さ
れ、次に、このn型活性層13上にCVD法によりシリ
コン窒化膜(SiN膜)15が約100nmの膜厚で形
成される(図7(A))。
【0005】次に、このSiN膜15上にホトリソグラ
フィ法によりゲート長方向の開口幅W(図7(B)参
照)が例えば約1μm程度の開口部17aを有するレジ
ストパターン17が形成される(図7(B))。
【0006】次に、このレジストパターン17がマスク
とされSiN膜15の開口部17aから露出する部分が
RIE法によりエッチングされる(図7(C))。この
際のエッチングは一般に次のように行なわれる。図9
(A)及び(B)はその説明に供する図であり、その
(A)は平行平板型のRIE装置及びエッチング試料1
1sの位置関係を説明するための概略的な平面図、
(B)はその側面図である。ここで、エッチング試料1
1sとは、この場合、被エッチング物であるSiN膜1
5を有するGaAs基板11のことである。
【0007】RIE装置の反応室(チャンバー)31の
側壁に設けたガス導入管33から反応室31内に反応性
ガスが導入される。この反応性ガスは対向電極35及び
電極37間でこれら電極に印加される高周波電圧により
プラズマ状態とされる。反応性ガスとして例えばSF6
を用いた場合上記高周波電圧によりこのSF6 ガスはS
5 、SF4 、・・・、S及びFに分解されさらにこの
Fは活性イオン(F+ )と、Fラジカル(F* )などに
なる。そして、図7(C)に示すように、この活性イオ
ン(F+ )19が両電極35,37間の電界に沿って被
エッチング物であるSiN膜15に入射されその部分が
異方的にエッチングされる。一方、Fラジカル21(図
7(C)参照)は、電荷を持たないためランダムな運動
をし被エッチング物にランダムに吸着しそこで被エッチ
ング物と反応し反応生成物(気体)を生じさせる。この
反応生成物が排気系39(図9参照)から排気され等方
的なエッチングが行なわれる。しかし、活性イオンが入
射されたSiN膜部分は変質されるのでFラジカルと反
応し易いためSiN膜15の膜厚方向のエッチングが比
較的優位に起こるので異方性エッチングが優位に行なわ
れる。このようにして、このSiN膜15には開口部1
5aが形成される(図8(A))。なお、このエッチン
グの際の下地(この場合n型活性層13)の損傷は不活
性ガスを用いたイオンエッチングと比べ少ない。また、
このRIE法において反応室31内の真空度を2×10
-2Torr程度の圧力にすると異方性のエッチングが優
位になる。しかし、Fラジカルの影響がある程度は残っ
ているため、SiN膜15にはサイドエッチング15s
が生じるので開口部15aの幅W1 (図8(A)参照)
は約3μm程度になる。
【0008】次に、この開口部15aを有するSiN膜
15をマスクとし今度はウエットエッチング法によりn
型活性層13がエッチングされリセス23が形成される
(図8(B))。ただしこのウエットエッチングは完全
に化学反応であるのでエッチングは等方的に進むためn
型活性層13にはサイドエッチング23aが入る。この
ため、リセス23の長さは4μm程度になる。
【0009】次に、この試料全面上に真空蒸着法により
ゲート電極形成用の薄膜(図示せず)が形成され、次い
で、レジストパターン17を除去することによりこのレ
ジストパターン17上のゲート電極形成用の薄膜部分が
共に除去され(リフトオフされ)て、リセス23内にゲ
ート電極25が形成される(図8(C))。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のRIE法では、ラジカルに起因する等方的なエ
ッチングの影響がまだ大きいため被エッチング物にサイ
ドエッチングが生じ易い。したがって、例えば上述のリ
セス形成工程であれば、リセス長が所望の寸法より長く
なるのでn型活性層13の厚さの薄い部分13a(図8
(C)参照)が長くなりソース抵抗の低減が図れないた
め、リセス構造本来のFET特性が得られない。
【0011】また、これを防止するためにRIE装置の
両電極35,37(図9)間の電界を強めて活性イオン
の作用を強めることも考えられるが、そうすると、活性
イオンによる下地(この場合はn型活性層)の損傷具合
が大きくなってしまい好ましいことではない。
【0012】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従ってこの発明の目的は、RIE法が持つ下
地のイオン損傷が少ないという特長を維持しつつ被エッ
チング物でのサイドエッチングの進行を従来より起こり
にくくできそのためエッチングマスクに対する寸法変換
差を従来より少なくできる反応性イオンエッチング法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、被エッチング物を反応性イオン
エッチング法によりエッチングするに当たり、ラジカル
消費量が被エッチング物より多いダミー物を反応室内に
設置した状態で該被エッチング物をエッチングすること
を特徴とする。
【0014】この発明の実施に当たり、前述のダミー物
を前述の被エッチング物と同程度かそれ以上のエッチン
グレートを示す物質で構成するのが好適である。
【0015】さらにこの発明の実施に当たり、前述のダ
ミー物を前述の被エッチング物の周囲全域近傍に又は周
囲の一部近傍に設置するのが好適である。
【0016】さらにこの発明の実施に当たり、前述のダ
ミー物を被エッチング物の外形形状と類似の貫き部分を
有する板状物とし、該貫き部分内に該被エッチング物を
置いた状態で被エッチング物のエッチングを行なうのが
好適である。或いは、前述のダミー物を被エッチング物
より平面形状が大きな板状物とし該ダミー物上に該被エ
ッチング物を置いた状態で被エッチング物のエッチング
を行なうのが好適である。なお、この場合の貫き部分の
形状、板状物(貫き部分を有する板状物も含む。)の形
状はダミー効果が有効に得られるように被エッチング物
の形状に応じて任意のものとできる。被エッチング物が
例えば半導体装置のウエハである場合では、円形の貫き
部分を有する板状物(例えばリング状板状物)や当該ウ
エハより直径が大きな円形の板状物をダミー物とするの
が好適である。
【0017】さらにこの発明の実施に当たり、前述のダ
ミー物の形状(ダミー物が貫き部分を有するものの場合
は貫き部分の形状も含む。)及びダミー物の被エッチン
グ物に対する位置(ダミー物が貫き部分を有する場合は
ダミー物における貫き部分の位置も含む。)の一方又は
双方を少なくとも反応性ガスの流れ方向を考慮して変更
して、前述の被エッチング物のエッチングを行なうのが
好適である。
【0018】さらにこの発明の実施に当たり、前述の被
エッチング物をシリコン窒化膜、タングステン、モリブ
デンまたは多結晶シリコンとした場合、反応性ガスとし
てフッ素系ガスを用い、前述のダミー物をシリコンで構
成するのが好適である。
【0019】
【作用】上述したこの発明の構成によれば、RIE装置
の反応室内のラジカルはダミー物により主に消費され、
被エッチング物のエッチングは活性イオンと少量のラジ
カルにより行なわれるようになるので、ダミー物を共存
させない場合に比べ異方性のエッチングが優位に行なわ
れる。
【0020】また、ダミー物を被エッチング物の外形形
状と類似の貫き部分を有する板状物としこの貫き部分に
被エッチング物を置く構成或いはダミー物を被エッチン
グ物より平面形状が大きな板状物としこの板状物上に被
エッチング物を置く構成の場合、被エッチング物とダミ
ー物とを近接させた状態で共存させることができるの
で、そうしない場合に比べ、ダミー物の作用を有効に発
揮させることができる。
【0021】また、ダミー物の形状及びダミー物の被エ
ッチング物に対する位置の一方又は双方を変更する構成
の場合、例えば反応性ガスの流れ方向に起因する被エッ
チング物のエッチングレートの不均一さの是正、被エッ
チング物の形状制御が可能になる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の反応性イ
オンエッチング法の実施例について説明する。なお、説
明に用いる各図は、この発明が理解できる程度に、各構
成成分の形状、大きさおよび配置関係を概略的に示して
あるにすぎない。また、以下の実施例では、直径3イン
チ(1インチは約2.54cm。)のGaAs基板に図
7及び図8を参照して説明したFETを作製する場合に
このGaAs基板に形成されるSiN膜15を、被エッ
チング物とする。したがって、説明に用いる各図におい
て、図7〜図9ですでに説明した構成成分と同様な成分
については、同一の符号をつけて示し、その詳細な説明
を省略する。
【0023】1.第1実施例 先ず、図1(A)及び(B)と図2(A)〜(C)と図
3(A)及び(B)とを参照して第1実施例の説明を行
なう。ここで、図1(A)及び(B)は被エッチング物
を有するGaAs基板(エッチング試料11s)とダミ
ー物41とをRIE装置の反応室に設置した状態を概略
的に示した平面図及び側面図、図2及び図3はFETの
製造工程図である。
【0024】この第1実施例では、ダミー物として、直
径4インチのシリコン基板であって中央部に直径3イン
チのGaAs基板が収納できる程度の円形の貫き部分を
有するシリコン基板41(図1参照)を用意する。な
お、貫き部分はシリコン基板の中央部分を機械的にくり
貫くことによって形成した。
【0025】一方、図7(A)及び(B)を用いて説明
した方法に従いGaAs基板11上にn型活性層13、
SiN膜15及びレジストパターン17を形成して、被
エッチング物であるSiN膜15を有するエッチング試
料11sを得る(図2(A)参照)。なお、レジストパ
ターン17の開口部17aの寸法W(図2(A)参照)
はこの場合約1μmとしている。
【0026】そしてこれらエッチング試料11sとダミ
ー物41とを、RIE装置の反応室31内の電極37上
に、エッチング試料11sがダミー物41の貫き部分内
に位置するようにそれぞれ設置する(図1及び図2
(B)参照)。
【0027】次に、反応性ガスとしてSF6 ガスを用い
かつ反応室31内の圧力を2×10-2Torr程度とし
た条件(従来から多用される条件)により、エッチング
試料11sのエッチングを行なう。このエッチングにお
いて反応室31内では従来同様に活性イオン(F+ )と
Fラジカル(F* )とが生じる。そして、活性イオンは
反応室31内の圧力が2×10-2Torr程度であるの
で散乱されないため両電極35,37間の電界に沿って
エッチング試料11sに入射される。一方、Fラジカル
は中性であるので本来は等方的な運動をしSiN膜15
にランダムに吸着して反応するはずであるが、エッチン
グ試料11s近傍にSiN膜に比べラジカル消費量が多
い(ラジカルと反応し易い)ダミー物41が設置されて
いるので、このダミー物41とほとんど反応する。この
ため、SiN膜15と反応するラジカルはダミー物41
を設置しない場合に比べ極めて少なくなると思われ、被
エッチング物としてのSiN膜15は膜厚方向に垂直な
方向のエッチングが従来より優位に起こる。この結果、
SiN膜15にレジストパターン17の開口部17aの
幅Wと実質的に同程度の幅の開口部15aが形成される
(図2(C))。
【0028】次に、この開口部15aを有するSiN膜
15をマスクとし今度はウエットエッチング法によりn
型活性層13を従来同様にエッチングしてリセス23を
形成する(図3(A))。ただしこのウエットエッチン
グは完全に化学反応であるのでn型活性層13のエッチ
ングは等方的に進むためn型活性層13にはサイドエッ
チング23aが入るが、SiN膜15の開口部15aの
寸法が本来の寸法に実質的になっているためリセス23
の寸法WR はこの場合2μm程度と従来より狭くでき
る。
【0029】次に、この試料全面上に例えば真空蒸着法
によりゲート電極形成用の薄膜(図示せず)を従来同様
に形成し、次いで、レジストパターン17を除去するこ
とによりこのレジストパターン17上のゲート電極形成
用の薄膜部分を共に除去し(リフトオフし)てリセス2
3内にゲート電極25を従来同様に形成する(図3
(B))。
【0030】この第1実施例の場合、ゲート電極25の
長さは従来同様であるがn型活性層13のリセスにより
薄くなった部分13a(図3(B)参照)の長さは約
0.5μm程度と従来より1/3程度に短くなるためソ
ース抵抗を従来より低減できるので、相互コンダクタン
スなどのFETの特性を向上させることができる。
【0031】2.第2実施例 次に、ダミー物の形状及びダミー物と被エッチング物と
の配置を違えた場合に被エッチング物のエッチングのさ
れ方がどのように変わるかについて以下に説明するよう
に調べる。図4(A)及び(B)と図5(A)及び
(B)と図6とはその説明に供する図である。特に、図
4(A)及び(B)は比較例の説明図であり被エッチン
グ物(エッチング試料11s)のみを反応室31内に設
置した際の被エッチング物のエッチング具合の面内分布
の、反応性ガスの流れ方向依存性を示した図である。ま
た、図5(A)及び(B)は反応室31内に被エッチン
グ物とダミー物141とを共存させる場合の両者の配置
関係条件を説明する平面図及び側面図である。なお、こ
の第2実施例では直径4インチのシリコン基板そのもの
をダミー物として用いる。また、図6は図5に示した各
配置条件での被エッチング物のエッチング具合の面内分
布に違いが生じることを示した図である。
【0032】先ず、比較例として、図4(A)に示すよ
うに、円形の反応室31の壁に沿って設けた無数の穴を
有するステンレス管から成るガス導入管33から反応性
ガスが反応室に供給される場合で、反応室31の電極3
7上にエッチング試料11sのみを設置した条件でRI
E法によるエッチングを行なう。そして、このエッチン
グによりエッチング試料11s上に多数形成されるSi
N膜15の開口部(図8(A)、図2(C)参照)のう
ちの、図4(A)のI−I線に沿った各位置での開口部
15aの寸法をそれぞれ測定する。この結果を、図4
(B)に、縦軸に開口部15aの寸法をとり、横軸にエ
ッチング試料11s上での位置をとって示した。この図
4(B)から明らかなように、比較例では、反応性ガス
の流れ方向の下流に形成された開口部ほど開口寸法が大
きくなることが分かった。また、開口寸法も2〜4μm
の範囲にばらつくことが分かった。
【0033】比較例においてこのような結果となる理由
は、反応性ガスの流れ方向上流ではラジカルの生成が未
だ少ないためにSiN膜にサイドエッチングが生じにく
く、これに対し下流側ではラジカルが多く生成されるよ
うになるのでその分サイドエッチングが生じるためと考
えられる。なお、エッチング試料11sの反応性ガスの
流れ方向に対する位置の特定はGaAs基板のオリエン
テーションフラット11aを用いて行なっている(以下
の第2実施例において同じ。)。
【0034】これに対し、この第2実施例では、図5
(A)及び(B)に示すように、反応室31の電極37
上にダミー物としての4インチシリコン基板141及び
エッチング試料11sをこの順に重ねて配置すると共に
シリコン基板141のエッチング試料11sに対する位
置を、(a)反応性ガスの流れ方向上流側にシリコン基
板141が寄るようにした場合、(b)シリコン基板1
41がエッチング試料11sと同心となるようにした場
合、(c)反応性ガスの流れ方向下流側にシリコン基板
141が寄るようにした場合、それぞれとし、比較例と
同様な条件でそれぞれRIEを行なう。そして、
(a),(b),(c)それぞれの配置条件でのエッチ
ング試料11sの図4(A)のI−I線に沿った各位置
でのSiN膜15の開口部15aの寸法をそれぞれ測定
する。その結果を図6に図4(B)と同様な表記法によ
り示した。
【0035】図6から明らかなように、(a),
(b),(c)それぞれの配置条件いずれの場合も、各
開口部15aの寸法は比較例に比べ小さくなりいずれも
レジストパターンの開口部寸法と同程度の1μm程度に
抑えられることが分かった。これは、ダミー物141を
共存させたためにラジカルが充分に減少したためと思わ
れる。
【0036】さらに、上記(a),(b),(c)それ
ぞれの配置条件で開口部15aの寸法ばらつき具合は異
なったものになることが分かった。
【0037】具体的には、上記(a)の条件の場合は、
反応性ガスの流れ方向上流側程、開口部の寸法が短くな
ることが分かった。これは、ダミー物であるシリコン基
板141が上流側で広い面積で露出されているので反応
性ガスの分解で生じるラジカル及び活性イオンはこのシ
リコン基板141によって消費されてしまうためエッチ
ング試料の反応性ガスの流れ方向上流側のエッチングレ
ートが低下すること、及び、下流側ではダミー物がない
ためラジカルが消費されにくくなることによると思われ
る。
【0038】また、上記(b)の条件の場合は上流側で
の開口部長は下流側のそれより15%程短い。これは、
反応性ガスの流れ方向上流側での反応性ガスの分解程度
が下流側に比べ少ないためと思われる。
【0039】また、上記(c)の条件の場合はエッチン
グ試料上の各開口部の寸法は比較的均一であり5%のば
らつきに抑えられる。これは、反応性ガスの流れ方向下
流程ガスが分解されラジカルが多く生じるがこのラジカ
ルを消費するためのダミー物141の面積が広いために
このラジカルがダミー物により消費されるためと思われ
る。
【0040】これらの結果から、エッチング試料11s
に対するダミー物141の位置を変えることにより、換
言すれば、シリコン基板141のエッチング試料で覆わ
れていない部分をシリコンリングと考えるとこのシリコ
ンリング(ダミー物41)の貫き部分の偏心のさせ具合
により、エッチング試料のエッチングレートの面内均一
性が是正できまたエッチング形状の制御ができることが
理解できる。
【0041】なお、上述の各実施例ではダミー物の構成
材料としてシリコン(Si)を用いていた。これは、直
径3インチのシリコン基板と別の3インチのシリコン基
板表面に例えばCVD法により形成したSiN膜とを、
実施例で設定した反応性ガス及び真空度の条件のRIE
法でそれぞれエッチングした場合のシリコンのエッチン
グレートがSiN膜のそれより2倍程度大きかったため
である。しかし、エッチング条件によってはシリコンの
エッチングレートはSiN膜のそれの1〜3倍程度の間
で変化するが、そのいずれのエッチング条件の場合もシ
リコンはSiN膜のサイドエッチングを抑制する効果を
示すことが認められた。
【0042】上述においてはこの発明の反応性イオンエ
ッチングの各実施例について説明したがこの発明はこれ
ら実施例に限られるものではない。
【0043】例えば実施例では被エッチング物をSiN
膜としダミー物をシリコンで構成していたが、被エッチ
ング物をタングステン(W)としダミー物をシリコンで
構成した組み合わせ、被エッチング物をモリブデン(M
o)としダミー物をシリコンで構成した組み合わせ、被
エッチング物をポリシリコンとしダミー物をシリコンで
構成した組み合わせなどのように、同一の反応性ガスこ
の例示の場合は例えばCF4 などに対し反応速度差を示
す組み合わせについても、この発明の方法を適用でき
る。
【0044】また、ダミー物の構成材料もシリコンに限
られず他の好適なものとできる。
【0045】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の反応性イオンエッチング法によれば、RIE装
置の反応室内のラジカルはダミー物により主に消費さ
れ、被エッチング物のエッチングは活性イオンと少量の
ラジカルにより行なわれるようになるので、ダミー物を
共存させない場合に比べ異方性のエッチングが優位に行
なわれる。このため、反応性イオンエッチング法の特長
である下地の損傷が少ないエッチングが可能になり然も
被エッチング物のサイドエッチングが従来より少なく従
ってエッチングマスクに対する寸法変換差が従来より少
ないエッチングが可能になる。
【0046】また、ダミー物を被エッチング物の外形形
状と類似の貫き部分を有する板状物にする構成或いはダ
ミー物を被エッチング物より平面形状が大きな板状物と
する構成の場合、被エッチング物とダミー物とを近接さ
せた状態で共存させることができるので、そうしない場
合に比べ、ダミー物の作用を有効に発揮させることがで
きる。
【0047】また、ダミー物の形状及びダミー物の被エ
ッチング物に対する位置の一方又は双方を変更する構成
の場合、例えば反応性ガスの流れ方向に起因する被エッ
チング物のエッチングレートの不均一さの是正、被エッ
チング物の形状制御が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は、第1実施例の説明に供す
る図である。
【図2】(A)〜(C)は、第1及び第2実施例の説明
に供する工程図である。
【図3】(A)および(B)は、第1及び第2実施例の
説明に供する図2に続く工程図である。
【図4】(A)及び(B)は、第2実施例に対する比較
例の説明図である。
【図5】(A)及び(B)は、第2実施例でのダミー物
とエッチング試料との配置関係を説明するための図であ
る。
【図6】第2実施例での特性説明に供する図である。
【図7】(A)〜(C)は、従来技術の説明に供する工
程図である。
【図8】(A)〜(C)は、従来技術の説明に供する図
7に続く工程図である。
【図9】(A)及び(B)は、従来技術の説明に供する
図である。
【符号の説明】
11:GaAs基板 11s:エッチング試料 13:n型活性層(下地) 13a:n形活性層のリセスにより薄くされた部分 15:被エッチング物(例えばSiN膜) 15a:被エッチング物に形成された開口部 17レジストパターン 17a:レジストパターンの開口部 19:活性イオン 21:ラジカル 31:反応室 33:反応性ガス導入管 35:対向電極 37:電極 39:排気系 41:ダミー物(中央部分をくり貫いたシリコン基板) 141:ダミー物(シリコン基板)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被エッチング物を反応性イオンエッチン
    グ法によりエッチングするに当たり、 ラジカル消費量が被エッチング物より多いダミー物を反
    応室内に設置した状態で該被エッチング物をエッチング
    することを特徴とする反応性イオンエッチング法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の反応性イオンエッチン
    グ法において、 前記ダミー物を前記被エッチング物と同程度かそれ以上
    のエッチングレートを示す物質で構成したことを特徴と
    する反応性イオンエッチング法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の反応性イオンエ
    ッチング法において、 前記ダミー物を前記被エッチング物の周囲全域近傍に又
    は周囲の一部近傍に設置することを特徴とする反応性イ
    オンエッチング法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の反応性イオ
    ンエッチング法において、 前記ダミー物を前記被エッチング物の外形形状と類似の
    貫き部分を有する板状物とし、該貫き部分内に該被エッ
    チング物を置いた状態で該被エッチング物のエッチング
    を行なうことを特徴とする反応性イオンエッチング法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載の反応性イオ
    ンエッチング法において、 前記ダミー物を被エッチング物より平面形状が大きな板
    状物とし該ダミー物上に該被エッチング物を置いた状態
    で該被エッチング物のエッチングを行なうことを特徴と
    する反応性イオンエッチング法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の反応性イオンエ
    ッチング法において、 前記ダミー物の形状及び該ダミー物の前記被エッチング
    物に対する位置の一方又は双方を少なくとも反応性ガス
    の流れ方向を考慮して変更して被エッチング物のエッチ
    ングを行なうことを特徴とする反応性イオンエッチング
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の反
    応性イオンエッチング法において、 前記被エッチング物をシリコン窒化膜、タングステン、
    モリブデンまたは多結晶シリコンとした場合、反応性ガ
    スとしてフッ素系ガスを用い、前記ダミー物をシリコン
    で構成することを特徴とする反応性イオンエッチング
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589706A (en) * 1995-05-31 1996-12-31 International Business Machines Corp. Fuse link structures through the addition of dummy structures
US5658833A (en) * 1996-01-30 1997-08-19 United Microelectronics Corporation Method and dummy disc for uniformly depositing silicon nitride

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