JPH05189758A - 磁気ディスクと磁気ヘッドおよびそれらの製造方法 - Google Patents

磁気ディスクと磁気ヘッドおよびそれらの製造方法

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JPH05189758A
JPH05189758A JP33093891A JP33093891A JPH05189758A JP H05189758 A JPH05189758 A JP H05189758A JP 33093891 A JP33093891 A JP 33093891A JP 33093891 A JP33093891 A JP 33093891A JP H05189758 A JPH05189758 A JP H05189758A
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magnetic disk
pattern
magnetic head
magnetic
protrusion
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、磁気ヘッドの浮上と走行を安定化
させることができる磁気ディスクおよび磁気ヘッドとそ
れらの製造方法の提供を目的とする。 【構成】 本発明は、回転駆動される磁気ディスクにお
いて、磁気ディスクの表面と裏面の少なくとも一方に、
磁気ディスクの回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備
するパターン突部が複数形成され、前記パターン突部の
表面にパターン突部よりも小さな突起が複数形成された
ものである。 【効果】 本発明によれば、パターン突部の空気圧縮部
が作用して磁気ディスク表面部分に正圧領域を発生させ
ることで、磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘッドを速
やかに浮上させることができる。また、磁気ディスク上
に形成されたパターン突部上の突起を介して磁気ヘッド
を磁気ディスクに接触させることができるので、磁気ヘ
ッドが磁気ディスクに吸着する現象は生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ヘッドの浮上と走行
を安定化させることができる磁気ディスクおよび磁気ヘ
ッドとそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの磁気記録装置などに用い
られている円盤状の磁気ディスクにあっては、磁気ヘッ
ドによって信号の書き込みと読み取りがなされている。
この磁気ヘッドは、磁気ディスクが停止されている時は
磁気ディスク表面に接触し、磁気ディスクが回転される
と磁気ディスク表面に発生する気流の圧力によって浮上
するいわゆるCSS(コンタクト・スタート・ストッ
プ)を行なう磁気ヘッドは浮上した状態で信号の書き込
みと読み取りを行なうようになっている。
【0003】ここで、磁気ヘッドの停止状態と浮上走行
状態について更に詳細に説明する。磁気ディスクの起動
時において、磁気ヘッドはそれ自身を支持するばね板部
材のばね圧により磁気ディスク表面に押し付けられた状
態になっている。この状態から磁気ディスクが回転を開
始すると、磁気ヘッドは回転する磁気ディスクに接触し
たまま摺動する。次に磁気ディスクの回転速度の向上に
伴ない、磁気ディスクの表面に生じた気流による揚力が
上昇し、この揚力が磁気ヘッドに対する前記ばね圧に打
ち勝つと、磁気ヘッドはゆるやかに磁気ディスク表面か
ら浮上し、磁気ヘッドの形状とばね圧と磁気ディスクの
周速とにより決定される浮上高さを保ちつつ磁気ディス
クに対して浮上走行する。
【0004】即ち、磁気ヘッドは、磁気ディスクの回転
開始時点から磁気ヘッドの浮上開始時点までは、ばね圧
で抑え付けられながら磁気ディスク表面を擦り付けるこ
とになる。このため従来、磁気ディスク表面あるいは磁
気ヘッドの媒体対向面が摩耗し、場合によっては摩擦力
が異常に上昇して磁気ディスクの表面破壊(クラッシ
ュ)を起こし、磁気ディスクの記録内容を読み出すこと
ができなくなることがあった。また、磁気ヘッドと磁気
ディスクの摩擦力が異常に上昇して磁気ディスクの回転
トルク以上の値になると、もはや磁気ディスクは回転し
なくなり、磁気記録装置の故障につながることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、従来、磁気ヘッドのスライダに浮上走行用
のレール部を設けたり、レール部の端部に傾斜面を形成
して浮上時の揚力を向上させ、磁気ヘッドが速やかに浮
上し得る構成を採用して磁気ヘッドを構成しているが、
このような構成を採用しても未だに磁気ディスクの表面
破壊が起こる可能性を有するものであった。なお、磁気
ヘッドの媒体対向面側の面は鏡面仕上とされ、磁気ディ
スクの表面も鏡面仕上が施されるが、鏡面仕上どうしの
部分が接触すると、鏡面どうしで吸着を引き起こす結
果、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着して動かなくな
り、前記の場合と同様に磁気記録装置の故障につながる
問題がある。
【0006】一方、磁気ディスクは一定の速度で回転
し、その表面内周部分と表面外周部分では磁気ディスク
の周速に差異を生じるので、生じる気流の大きさは磁気
ディスクの場所によって差異を生じる。即ち、磁気ヘッ
ドの浮上量は、磁気ディスク表面内周部分では低く、表
面外周部分では高くなる傾向がある。ここで、磁気ヘッ
ドの記録磁界と、磁気ディスクのもれ磁界は、磁気ディ
スクとの距離に応じて小さくなる。従って磁気ヘッドの
浮上量が磁気ディスクの表面内周側と表面外周側で変化
することは、磁気記録再生の面では不都合なことであ
る。
【0007】そこで従来、このような問題点を解消する
目的で、磁気ヘッドにスキュー角と呼ばれる傾斜をつけ
て磁気ディスクに対向させ、磁気ディスク表面の内周部
では磁気ヘッドの中心線と磁気ディスクの接線方向を一
致させ、外周部ほどこれをずらすことで周速と浮上量の
関係を変えるように構成した磁気ヘッドが提供されてい
る。ところが、通常の磁気ヘッドの浮上量は0.1〜0.
3μm程度であって極めて小さい値であり、スキュー角
により磁気ヘッドの浮上量を磁気ディスク表面内周側で
同じにすることは、高い加工精度が要求される上、充分
な浮上量安定性を得ることが困難である。
【0008】以上のような問題点を解決する目的で本願
出願人は、平成3ー317059号明細書において、空
気圧縮部を備えたパターンを備えた磁気ディスクと磁気
ヘッドについて特許出願している。そこで更に本願発明
者は、磁気ヘッドの浮上を容易にするべく前記特許出願
の磁気ディスクと磁気ヘッドについて研究を重ねた結
果、本願発明に到達した。
【0009】本願発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、磁気ディスクの回転時に磁気ヘッドを速やかに浮上
させることができるとともに、磁気ヘッドの浮上量を安
定化でき、さらに吸着を防止し、摩擦、摩耗を低減でき
る磁気ディスクと磁気ヘッドおよびそれらの製造方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、磁気ヘッドによって情報の読
み書きがなされ、回転駆動される磁気ディスクにおい
て、磁気ディスクの表面と裏面の少なくとも一方に、磁
気ディスクの回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備す
るパターン突部を複数形成し、前記パターン突部の表面
にパターン突部よりも小さな突起を複数形成してなるも
のである。
【0011】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、磁気ヘッドによって情報の読み書きがなされ、
回転駆動される磁気ディスクであって、磁気ディスクの
表面と裏面の少なくとも一方に磁気ディスクの回転方向
前方側に向く空気圧縮部を具備するパターン突部を複数
形成し、前記パターン突部の表面にパターン突部よりも
小さな突起を複数形成してなる磁気ディスクを製造する
方法において、磁気ディスクの基板上に第1のマスクパ
ターンを形成し、この第1のマスクパターンに沿って選
択的に基板の一部をエッチングして基板表面または基板
裏面にパターン突部を形成するとともに、このパターン
突部を形成した基板上に更に第2のマスクパターンを形
成し、この第2のマスクパターンに沿って選択的にパタ
ーン突部の一部をエッチングしてパターン突部の表面に
突起を複数形成するものである。
【0012】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、回転状態の磁気ディスクに対して浮上走行し、
停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁気ヘッドに
おいて、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に、磁気ディ
スクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を具備するパタ
ーン突部を形成し、前記パターン突部の表面にパターン
突部よりも小さな突起を複数形成してなるものである。
【0013】請求項4記載の発明は前記課題を解決する
ために、回転状態の磁気ディスクに対して浮上走行し、
停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁気ヘッドで
あって、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に、磁気ディ
スクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を具備するパタ
ーン突部を形成してなり、前記パターン突部の表面にパ
ターン突部よりも小さな突起を複数形成してなる磁気ヘ
ッドを製造する方法において、磁気ヘッドの磁気ディス
ク側の面に被覆層を形成し、この被覆層上に第1のマス
クパターンを形成し、この第1のマスクパターンに沿っ
て選択的に被覆層の一部をエッチングして被覆層表面に
パターン突部を形成するとともに、このパターン突部を
形成した被覆層上に更に第2のマスクパターンを形成
し、この第2のマスクパターンに沿って選択的にパター
ン突部の一部をエッチングしてパターン突部の表面に突
起を複数形成するものである。
【0014】
【作用】磁気ディスクの回転方向前方側に向く空気圧縮
部を備えたパターン突部を磁気ディスク表面に複数形成
したので、磁気ディスク回転時において、各パターン突
部の空気圧縮部が作用して磁気ディスク表面部分に正圧
領域を発生させ、これに起因する気流を発生させる。そ
して、この気流が磁気ヘッドに作用して磁気ヘッドを速
やかに浮上させる。パターン突部を形成していない通常
の磁気ディスクにおいても回転によって気流を生じる
が、パターン突部を形成した磁気ディスクにあっては、
回転開始時にパターン突部の空気圧縮効果により生じる
正圧により、直ちに強い気流を発生させ得るので、従来
よりも早く磁気ヘッドが浮上する。よって磁気ディスク
の回転開始時に磁気ヘッドが磁気ディスクに接触してこ
れを擦り付ける時間が短くなり、磁気ディスクの損傷の
おそれも少なくなる。
【0015】また、磁気ディスクの停止時において、磁
気ヘッドが磁気ディスクに接触している際に、磁気ヘッ
ドは磁気ディスク上に形成された複数のパターン突部上
の突起を介して磁気ディスクに接触する。すると、従来
の鏡面どうしの接触ではなくなり、接触面積が少なくな
るので、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着する現象は生
じない。よって磁気ヘッドの吸着現象に伴って従来生じ
ていた磁気記録装置の故障は生じない。
【0016】更にまた、磁気ヘッドの磁気ディスク側の
底面に磁気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部
を備えたパターン突部を形成したので、磁気ディスク回
転時において、パターン突部の空気圧縮部が作用して発
生させた正圧が磁気ヘッド底面側に生じる。従ってこの
正圧により磁気ヘッドが従来の磁気ヘッドよりも速やか
に浮上する。よって磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘ
ッドが磁気ディスクに接触してこれを擦り付ける時間が
短くなり、磁気ディスクの損傷のおそれも少なくなる。
なお、磁気ディスクの停止時において、磁気ヘッドが磁
気ディスクに接触している際に、磁気ヘッドは自身に形
成されたパターン突部上の突起を介して磁気ディスク面
に接触する。このため従来の鏡面どうしの接触ではなく
なるので、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着する現象は
生じない。よって磁気ヘッドの吸着現象に伴って従来生
じていた磁気記録装置の故障は生じない。
【0017】一方、磁気ディスクの基板あるいは磁気ヘ
ッドに形成した被覆層に、第1のマスクパターンを形成
してからエッチングを施してパターン突部を形成し、そ
の上に次いで第2のマスクパターンを形成してからエッ
チングを施して突起を形成することで、パターン突部上
に突起を形成した2段構造のものが得られる。よってこ
の方法を実施することにより、優れた浮上特性と摺動特
性を発揮できる磁気ディスクと磁気ヘッドを製造するこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明構造を採用した磁気ディスク
の一実施例を示すものである。この例の磁気ディスク1
は、金属、ガラスあるいは樹脂からなる円盤状の基板の
表面あるいは表裏両面に磁性膜、保護膜あるいは必要に
応じて複数の下地膜などを被覆した構成であって、コン
ピュータの磁気記録装置などの磁気記録媒体として用い
られるものである。また、磁気ディスク1の表面側ある
いは表裏両面側には、磁気ヘッド2が、ばね板3により
所定のばね圧で押し付けられている。この磁気ヘッド2
は、ばね板3を支持する図示略の駆動装置に接続されて
いて、ばね板3を回転移動あるいは平行移動させること
で磁気ヘッド2が磁気ディスク1の内周側の所望の位置
から外周側の所望の位置まで移動できるようになってい
る。
【0019】この実施例の磁気ヘッド2は、図2に示す
ように、板状のスライダ2aとこのスライダ2aの後端
部側(トレーリング側)に形成されたコア部2bとコア
部2bに巻回された巻線コイル2cを具備するもので、
スライダ2aの先端部側(リーディング側)の底面には
浮上用の傾斜面2dが形成されている。
【0020】前記磁気ディスク1の表面と裏面の少なく
とも一方において、磁気ヘッド2の移動領域には、V字
状のパターン突部5…が磁気ディスク1の周方向に沿っ
て所定間隔で多数形成されている。このパターン突部5
は、図2に示すように磁気ディスク1の表面から突出し
て形成されたもので、図3に示すように直線状の空気案
内部5a、5aをV字状に接合したものである。また、
傾斜状態で接合されている空気案内部5a、5aに挟ま
れて構成される平面三角状の空間領域は空気圧縮部5b
とされている。
【0021】前記パターン突部5の高さ(厚さ)は、空
気圧縮効果を考慮し、空気の平均自由行程を考慮すると
60nm程度以上が好ましいが、60nmの数分の一程
度に低く(薄く)形成しても空気圧縮効果を生じるので
前記値に特に限定されるものではない。また、磁気ディ
スク1の表面または裏面において、パターン突部5が形
成された面であって、パターン突部5の上面、および、
パターン突部5が形成されていない部分には、いずれも
多数の突起6が形成されている。この突起6は円柱状に
形成されたものであり、その直径は、パターン突部5の
空気案内部5aの幅の数分の一〜数十分の一の値に形成
されている。これらの突起6の高さは、10〜20nm
程度が好ましいが、これより高く形成しても良いのは勿
論である。更に、突起6が占める面積は、パターン突部
5の全面積に対して0.5%以下が好ましい。なお、こ
の実施例では突起6を円柱状に形成したが、角柱状、あ
るいは、円錐台状、角錐台状などのいずれの形状を採用
しても良い。
【0022】次に前記のように構成されたパターン突部
5を備えた磁気ディスク1の作用について説明する。こ
の実施例の磁気ディスク1は、通常の磁気ディスクと同
様にコンピュータの磁気記憶装置用に用いられるもの
で、図示略のモータにより定速回転されるものである。
そして、磁気ヘッド2は、通常の磁気ヘッドと同様に、
磁気ディスク1の停止時に磁気ディスク1の表面に接触
し、磁気ディスク1の回転により浮上走行し、必要に応
じて磁気情報の書き込みと読み出しを行なうものであ
る。
【0023】ここで前記磁気ディスク1が回転し始める
と、パターン突部5も空気中を移動する。そして、パタ
ーン突部5はその空気圧縮部5bに入り込んだ空気を空
気案内部5a、5aで両側から圧縮するので、パターン
突部5の上方には気圧の高い正圧の領域が発生する。
【0024】磁気ディスク1の表面または裏面に無数に
形成されたパターン突部5はそれぞれその上方に正圧領
域を形成しつつ回転するので、大きな気流を生じさせ、
磁気ディスク1に押し付けられている磁気ヘッド2は、
この気流により生じる揚力によって容易に浮上して図2
に示す状態となり、磁気ディスク1に対して浮上走行す
る。ここで、パターンを形成していない通常の磁気ディ
スクにおいても回転によって気流を生じるが、パターン
突部5…を形成した磁気ディスク1にあっては、回転開
始時にパターン突部5の空気圧縮効果により生じる正圧
により、直ちに強い気流を発生させ得るので、従来より
も早く磁気ヘッド2が浮上走行する。よって磁気ディス
ク1の回転開始時に磁気ヘッド2が磁気ディスク1に接
触してこれを擦り付ける時間が短くなり、磁気ディスク
1を損傷させるおそれも少なくなる。
【0025】また、磁気ヘッド2の底面(媒体対向面)
は鏡面仕上され、磁気ディスク1の表面も鏡面仕上され
るが、この実施例の構成では、磁気ヘッド2の底面に対
し、パターン突部5上の突起6…が接触するので、接触
面積が少なくなり、鏡面どうしの接触ではなくなるの
で、吸着現象を引き起こすこともなくなる。更に、磁気
ディスク1の回転開始時において、磁気ヘッド2は磁気
ディスク1の突起6を擦りつつ摺動した後に浮上開始す
る。従って突起6…は磁気ヘッド2との摺動によって多
少損耗するおそれがあるが、突起6は柱状であるので、
多少損耗しても磁気ヘッド2との接触面積が変化するこ
とはない。よって磁気ヘッド2の摩擦を低減するという
突起6の効果を長期間発揮させることができる。
【0026】図4は前記パターン突部5の他の構成例を
示すもので、この例では磁気ディスク1上に形成された
パターン突部5’の空気案内部5aにおいて、磁気ディ
スク1の回転方向の前方側5Aを先の実施例のものより
も厚く形成し、回転方向の後方側5Bを前方側5Aより
も薄く形成し、更に多数の突起6を設けている。その他
の構成は前記実施例のパターン突部5と同等である。図
4に示す構成を採用することで、空気圧縮部5bの体積
を大きくすることができ、パターン突部5’の空気案内
部5a、5aが圧縮する空気量を多くすることができる
ので、図3に示すパターン突部5よりも高い正圧を発生
させることができ、磁気ヘッド2をより早く浮上させる
ことができる。
【0027】図5は前記パターン突部5と突起6…を形
成した磁気ディスク1の他の構成例を示すものである。
この例の磁気ディスク10においては、パターン突部5
の空気圧縮部5bの下方であって、磁気ディスク10の
表面部分に、空気圧縮補助用の溝部11を形成した例で
ある。この溝部11の深さは、パターン突部5におい
て、磁気ディスク1の回転方向の前方側5Aの下方側で
深く、磁気ディスク1の回転方向の後方側5Bの下方側
で浅くなるように形成されている。図5に示す構成を採
用することで、空気圧縮部5bの体積を大きくし、空気
案内部5a、5aが圧縮する空気量を多くすることがで
きるので、これにより、図2と図3に示す構成よりも高
い正圧を発生させることができ、磁気ヘッド2をより早
く浮上させることができる。
【0028】図6は本発明に係るパターン突部の第2の
構成例を示すもので、この例のパターン突部12は、空
気案内部12a、12aを壁部12cで連結して構成し
たコ字状に形成され、空気案内部12a、12aと壁部
12cとで囲まれた領域が空気圧縮部12bとされ、空
気案内部12a、12aの上に複数の突起6が形成され
ている。この構成のパターン突部12と突起6…によっ
ても先に記載したパターン突部5および突起6…と同様
な効果を得ることができる。
【0029】図7は本発明に係るパターン突部の第3の
構成例を示すもので、この例のパターン突部13は、空
気案内部13a、13aをX字状に結合して構成され、
空気案内部13aの端部と他の空気案内部13aの端部
との間に空気圧縮部13bが形成され、空気案内部13
a、13aの上に突起6…が複数形成されている。この
構成のパターン突部13と突起6…によっても先に記載
したパターン突部5および突起6…と同様な効果を得る
ことができる。
【0030】図8は本発明に係るパターン突部の第4の
構成例を示すもので、この例のパターン突部14は、横
長の壁部14cの両端部に、短い空気案内部14a、1
4aを直角に延設し、突起6を複数形成したものであ
る。この構成のパターン突部14によっても先に記載し
たパターン突部5および突起6…と同様な効果を得るこ
とができる。
【0031】ところで、磁気ディスク1においては磁性
層を表面のみに形成する片面タイプのものと磁性層を表
裏面の両方に形成する両面タイプのものがあるので、片
面タイプのものには表面のみにパターン突部5と突起6
を形成し、両面タイプの場合は表裏両面にパターン突部
5と突起6を形成する。
【0032】次に前記のように構成された磁気ディスク
1の製造方法の一例について図9を基に説明する。な
お、この例においては最も一般的な積層構造の磁気ディ
スクを例にとって説明する。磁気ディスク1を製造する
には、Al、Al合金あるいはガラスなどからなる円盤
状の素材基板20を用意し、この素材基板20に面取加
工や表面加工を施した後に表面にNi-Pなどの被覆膜
21をメッキなどの手段により図9(a)に示すように
形成して基板19を得る。
【0033】次に、被覆膜21の表面を図9(b)に示
す段階でポリッシュ加工する。そして、この工程の後に
おいて、被覆膜21の表面に、先に説明したパターン突
部以外の部分を露光できるマスクを被せ、イオンミリン
グなどのフォトリソグラフィ技術を用いて被覆膜21の
上にパターン突部と突起を多数形成する。
【0034】ここで以下にパターン突部と突起をフォト
リソグラフィ技術を用いて形成する方法の一例について
図10と図11を基に詳細に説明する。まず、図10を
基に以下に説明する行程を実施することでパターン突部
5を形成する。それには、図10(a)に示す基板19
の表面に、図10(b)に示すように第1のフォトレジ
スト40を塗布し、これに対して図10(c)に示すよ
うに第1のフォトマスク41を被せてその上から紫外線
を照射する。ここで用いる第1のフォトマスク41は、
先に説明した磁気ディスク1の表面を考えた場合に、パ
ターン突部5を除く部分の領域と同じ領域を紫外線が通
過できるように紫外線通過部41aが形成され、その他
の部分は紫外線遮光部41bが形成されたものである。
【0035】第1のフォトマスク41を被せてその上か
ら紫外線を照射することで、図10(c)に示すように
第1のフォトレジスト40に溶解性変化部40aを形成
する。この溶解性変化部40aは、前記パターン突部5
を除く部分の領域と同じ平面形状を有する。次に第1の
フォトレジスト40を現像すると、図10(d)に示す
ように第1のマスクパターン42が形成されるので、こ
の状態で基板19の表面部を図10(e)に示すように
エッチングで彫り込み、次いで第1のマスクパターン4
2を除去すれば、パターン突部5が表面部に複数形成さ
れた基板18を得ることができる。
【0036】次にこの基板18に対し、図11を基に以
下に説明する行程を実施して突起6を形成する。まず、
基板18の表面に図11(a)に示すように第2のフォ
トレジスト43を塗布し、これに対して図11(b)に
示すように第2のフォトマスク45を被せてその上から
紫外線を照射する。ここで用いる第2のフォトマスク4
5は、先に説明した磁気ディスク1の表面を考えた場合
において、突起6の形成部分を除く部分の領域と同じ領
域を紫外線が通過できるように紫外線通過部45aが形
成され、その他の部分は紫外線遮光部45bが形成され
たものである。
【0037】第2のフォトマスク45を被せたならば、
その上から紫外線を照射して図11(b)に示すように
第2のフォトレジスト43に溶解性変化部43aを形成
する。この溶解性変化部43aは、突起6を除く部分の
領域と同じ平面形状を有する。次に第2のフォトレジス
ト43の一部を現像すると、図11(c)に示すように
第2のマスクパターン46が形成されるので、この状態
で基板18の表面部を図11(d)に示すようにエッチ
ングで彫り込み、次いで第2のマスクパターン46を除
去すれば、パターン突部と突起が表面部に形成された基
板18を得ることができる。
【0038】次いで、図9(c)に示すようにテクスチ
ュアリング22を形成する加工を施し、その後にスパッ
タなどの成膜手段により、図9(d)に示すようにCr
などからなる下地膜23を被覆する。なお、この工程に
おいてテクスチュアリング22を形成する工程は省略し
ても良い。
【0039】次に、前記下地膜23の上にCo-Ni-C
r膜などからなる磁性膜24をスパッタなどの成膜手段
で図9(e)に示すように被覆し、更にカーボンなどか
らなる保護膜25をスパッタなどの成膜手段で図9
(f)に示すように被覆し、更にフッ素系の潤滑剤など
からなる潤滑膜26をディップコート法などの方法によ
り形成して磁気ディスク1を完成する。前記製造方法に
おいては、図9(b)で示すポリッシュ加工後に、図1
0と図11で説明した工程を実施してパターン突部と突
起を形成するので、それらの上に形成される各積層膜は
順次それらの上に被覆され、パターン突部や突起の形を
忠実に複写しつつ積層される結果、磁気ディスク1の表
面にはパターン突部5と突起6が多数形成される。な
お、ここで形成する下地膜23と磁性膜24と保護膜2
5と潤滑膜26は厚さが数百〜千数百Å程度であるの
で、基板18に形成した厚さ数十nm以上のパターン突
部と突起を忠実に複写する。以上説明したように磁気デ
ィスク1を製造することでパターン突部5と突起6が多
数形成された磁気ディスク1を得ることができる。
【0040】ところで、前記実施例では多数の膜を積層
する途中でパターン突部と突起を形成し、その上に磁性
膜24や保護膜25などを被覆してパターン突部と突起
を転写して磁気ディスク1の表面にパターン突部5と突
起6を形成したが、パターン突部や突起を形成する工程
を保護膜25の形成後に行ない、保護膜25の上面にパ
ターン突部や突起を形成しても良い。この場合は保護膜
25、を充分に厚く形成し、パターン突部や突起の型を
多数形成したスタンパを押し付けて一度に多数のパター
突部や突起を転写するようにしても良い。また、保護膜
25が硬い膜である場合は、保護膜25を形成する工程
の前に新たな中間膜を形成する工程を組み込み、この中
間膜にスタンパを用いてパターンを多数形成し、これに
保護膜25を被せることもできる。
【0041】次に、磁気ディスク上に形成されるパター
ン突部の配列状態と大きさの関係について説明する。図
12は磁気ディスクの回転方向に沿って配列されたパタ
ーンの一例を示している。この例では、パターン突部3
0〜34が配列されているが、磁気ディスクの外周側の
パターン突部34よりも内周側のパターンの方が順次小
さくなるようにしかも密に配列されるように形成されて
いる。
【0042】この例の構成は、磁気ディスクの回転数が
一定であり、内周側と外周側とで周速度に差異を生じ、
これにより磁気ヘッドの浮上量に差異を生じるという現
象に対処するための構成である。即ち、通常のパターン
突部がない磁気ディスクにおいては、周速度の大きな外
周部では生じる気流が強いので、磁気ヘッドの浮上量が
大きくなり、周速度の小さな内周部では生じる気流が小
さいので磁気ヘッドの浮上量が小さくなる。これに対
し、図12に示す構成では、周速度の小さな内周部にお
いて、より強い気流を生じさせることができるようにパ
ターン30を小さくして密に配置し、外周部においては
パターン34を大きくして疎に配列してある。このよう
な構成を採用することにより、磁気ディスクにおいて、
周速の小さい内周側と周速の大きな外周側で発生する気
流の差異を少なくして磁気ヘッドの浮上量を内周側と外
周側で均一化することができる。
【0043】図13〜図15は本発明をモノリシック型
の3レール形式の磁気ヘッドに適用した第1実施例を示
すものである。この例の磁気ヘッド50は、3本のレー
ル部51を形成したスライダ52を備え、スライダ52
の後端部中央にコア部53を接合して構成されている。
各レール部51の先端部には浮上走行補助用の傾斜面5
5が形成されている。この例の磁気ヘッド50におい
て、図の右側先端部がリーディング側、即ち磁気ディス
クの回転方向後方側になり、図の左側後端部がトレーリ
ング側、即ち、磁気ディスクの回転方向前方側となる。
【0044】この例の磁気ヘッド50においては、レー
ル部51にV字状のパターン突部56が形成されてい
る。このパターン突部56は2本の空気案内部56aを
連結したものであり、それらの間に形成される空気圧縮
部56bを磁気ディスクの回転方向後方側に向けてい
る。また、パターン突部56の底面(磁気ディスク側の
面)には、複数の突起6が形成されている。
【0045】この実施例の磁気ヘッド50は通常のパタ
ーン突部の無い磁気ディスクに従来と同様に使用される
か、あるいは、先に説明した構成の磁気ディスク1に使
用される。前記いずれの磁気ディスクに使用しても、磁
気ディスクの回転により生じる気流をパターン突部56
の空気圧縮部56bで圧縮して揚力に変換することがで
きるので、従来の磁気ヘッドに比べてより早く浮上する
ことができ、これにより磁気ヘッド50の浮上走行を安
定化して磁気ディスクの表面破壊のおそれを軽減するこ
とができる。また、レール部51にパターン突部56と
突起6…を形成しているので、磁気ディスクの停止時に
磁気ヘッド50がパターン突部56の突起6…を介して
磁気ディスクに接触することになる。すると、磁気ディ
スクの鏡面と磁気ヘッドの鏡面との接触の場合とは異な
り、鏡面どうしの吸着現象は生じないので、吸着現象に
起因して磁気ヘッドが走行しなくなるといった問題は生
じない。
【0046】次に前記構成の磁気ヘッド50にパターン
突部56と突起6を形成する方法を説明する。磁気ヘッ
ド50のスライダ52は、この例のものではフェライト
などの磁性材料から構成されるので、スライダ52の底
面に、磁気ディスク2の基板を構成するガラスあるいは
非磁性材料からなる被覆層を形成する。次にこの被覆層
に、図10と図11を基に説明した方法と同等の方法を
施し、フォトリソグラフィ技術によりパターン突部56
と突起6…を形成することで、レール部51、51にパ
ターン突部56と突起6…を備えた磁気ヘッド50を製
造することができる。
【0047】
【試験例】
(試験例1)図16は図1〜図3に示す構成の磁気ディ
スクと磁気ヘッドを用いて走行試験を行なった場合に、
磁気ディスクの回転開始初期時において現われるAE
(アコースティックエミッション)出力を測定した結果
を示すものである。AE出力とは、磁気ディスクの回転
開始時において、磁気ヘッドが磁気ディスク表面と当接
したまま摺動する場合に、磁気ヘッドから放出される弾
性波を圧電変換した微小電気信号成分を意味している。
なお、この試験には、モノシリック型の3レール形式の
磁気ヘッドを用い、3.5インチサイズの磁気ディスク
を回転数3600rpmで回転させる形式の磁気ディス
ク装置を用いた。また、磁気ディスクの表面に、V字状
の形状であって、その厚さ60nm、全体の長さ0.4
6mm、空気圧縮部の最大幅0.07mm、空気案内部
の幅を5μmに設定したパターン突部をピッチ0.1m
mで多数形成し、更に、磁気ディスクの表面全体に高さ
20nm、直径3nmの突起を多数形成したものを用い
た。図16に示す結果から明らかなように、本願発明に
係る突起を多数形成した磁気ヘッドは従来の磁気ヘッド
に比較してAE出力が発生している時間が短くなってい
る。これは、本発明に係る磁気ヘッドが従来の磁気ヘッ
ドよりも早く浮上し、これによりAE出力が早く消失し
たことを意味している。以上のことにより本発明構造に
よれば磁気ヘッドの浮上を早くすることができる効果が
明らかになった。
【0048】(試験例2)次に、磁気ヘッドが磁気ディ
スクに対する接触と離間を繰り返し行なった場合に摩擦
係数がどの程度変化するかについて試験を行なった。そ
の結果を図17に示す。この試験には、試験例1で用い
たものと同一の磁気ヘッドと磁気ディスクを用いた。図
17は磁気ディスクに対する磁気ヘッドの接触状態と浮
上走行状態を20000回以上繰り返し施した場合の摩
擦係数の値の変化を示している。この試験例の摩擦係数
は、所定のCSS回数後に、磁気ヘッドと磁気ディスク
を接触させた状態で1分間放置した後、1rpmで磁気
ディスクを回転させ、起動時あるいは定常摺動時の最大
摩擦力より求めた。摩擦力は、磁気ヘッドを接続した歪
ゲージ式ロードセルにより測定した。図17から明らか
なように、本発明に係る磁気ディスクにあっては従来の
磁気ディスクに対して摩擦係数が小さくなっていること
が明らかになった。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
気ディスクの回転方向前方側に向く空気圧縮部を備えた
パターン突部を磁気ディスク表面に複数形成したので、
磁気ディスク回転時において、各パターン突部の空気圧
縮部が作用して磁気ディスク表面部分に正圧領域を発生
させ、これに起因する気流を磁気ディスク表面に発生さ
せることができる。従ってこの気流を磁気ヘッドに作用
させることで、磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘッド
を速やかに浮上させることができる。なお、パターン突
部を形成していない通常の磁気ディスクにおいても回転
によって気流を生じるが、パターン突部を形成した磁気
ディスクにあっては、回転開始時にパターン突部の空気
圧縮効果により生じる正圧により、直ちに強い気流を発
生させ得るので、従来の磁気ディスクよりも早く磁気ヘ
ッドが浮上する。よって磁気ディスクの回転開始時に磁
気ヘッドが磁気ディスクに接触してこれを擦り付ける時
間が短くなり、磁気ディスクが損傷するおそれがなくな
る。
【0050】また、磁気ディスクの停止時において、磁
気ヘッドが磁気ディスクに接触している際に、磁気ディ
スク上に形成されたパターン突部上の突起を介して磁気
ヘッドを磁気ディスクに接触させることができる。する
と、従来の鏡面どうしの接触ではなくなり、接触面積が
少なくなるので、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着する
現象は生じない。よって磁気ヘッドの吸着現象に伴って
従来生じるおそれのあった磁気記録装置の故障は生じな
い。
【0051】一方、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に
磁気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を備え
たパターン突部を形成したものにあっては、磁気ディス
ク回転時において、パターン突部の空気圧縮部が作用し
て発生させた正圧が磁気ヘッドに作用する。従ってこの
正圧の作用により強い揚力を磁気ヘッドが受けることが
でき、磁気ヘッドが従来の磁気ヘッドよりも速やかに浮
上する。また、磁気ディスクのパターン突部が磁気ディ
スクと接触する場合、従来の鏡面仕上のものより接触面
積が少なくなるので、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着
するおそれは生じない。よって磁気ディスクの回転開始
時に磁気ヘッドが磁気ディスクに接触してこれを擦り付
ける時間が短くなり、磁気ディスク損傷のおそれを少な
くすることができる。
【0052】また、磁気ディスクの基板あるいは磁気ヘ
ッドに形成した被覆層に、第1のマスクパターンを形成
してからエッチングを施してパターン突部を形成し、そ
の上に次いで第2のマスクパターンを形成してからエッ
チングを施して突起を形成することで、磁気ディスク上
に、あるいは、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面上に、
2段階構造であって、パターン突部上に突起を形成した
構造のものを製造することができ、前述の如く優れた磁
気ヘッドの浮上特性と摺動特性を備えた磁気ディスクと
磁気ヘッドを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る磁気ディスクの一実施例と
磁気ヘッドの配置状態を示す平面図である。
【図2】図2は図1に示す磁気ディスクと磁気ヘッドの
配置状態の側面図である。
【図3】図3は図1に示す磁気ディスクに形成されたパ
ターンの一例を示す斜視図である。
【図4】図4は図3に示すパターンの他の例を示す断面
図である。
【図5】図5は図3に示すパターンの別の例を示す断面
図である。
【図6】図6は本発明に係るパターンの第2の例を示す
斜視図である。
【図7】図7は本発明に係るパターンの第3の例を示す
斜視図である。
【図8】図8は本発明に係るパターンの第4の例を示す
斜視図である。
【図9】図9は本発明方法を実施して磁気ディスクを製
造する方法を説明するための説明図である。
【図10】図10は図9を基に説明した方法においてパ
ターン突部を形成する工程の詳細を説明するための説明
図である。
【図11】図11は図9を基に説明した方法において突
起を形成する工程の詳細を説明するための説明図であ
る。
【図12】図12は磁気ディスクに形成されたパターン
の配列状態の一例を示す拡大斜視図である。
【図13】図13は本発明に係るパターンを形成した磁
気ヘッドを示す斜視図である。
【図14】図14は図13に示す磁気ヘッドの側面図で
ある。
【図15】図15は図13に示す磁気ヘッドの底面図で
ある。
【図16】図16は本発明に係る磁気ディスクに対して
磁気ヘッドを走行実験した際のAE出力特性を示す図で
ある。
【図17】図17は本発明に係る磁気ディスクに対して
磁気ヘッドを走行実験した際の摩擦係数を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 磁気ディスク、 2 磁気ヘッド、 2a スライ
ダ、5、5’ パターン突部、12、13、
14 パターン突部、 6 突起、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドによって情報の読み書きがな
    され、回転駆動される磁気ディスクにおいて、磁気ディ
    スクの表面と裏面の少なくとも一方に、磁気ディスクの
    回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備するパターン突
    部が複数形成され、前記パターン突部の表面にパターン
    突部よりも小さな突起が複数形成されてなることを特徴
    とする磁気ディスク。
  2. 【請求項2】 磁気ヘッドによって情報の読み書きがな
    され、回転駆動される磁気ディスクにおいて、磁気ディ
    スクの表面と裏面の少なくとも一方に、磁気ディスクの
    回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備するパターン突
    部が複数形成され、前記パターン突部の表面にパターン
    突部よりも小さな突起が複数形成されてなる磁気ディス
    クを製造する方法において、 磁気ディスクの基板上に第1のマスクパターンを形成
    し、この第1のマスクパターンに沿って選択的に基板の
    一部をエッチングして基板表面または基板裏面にパター
    ン突部を形成するとともに、このパターン突部を形成し
    た基板上に更に第2のマスクパターンを形成し、この第
    2のマスクパターンに沿って選択的にパターン突部の一
    部をエッチングしてパターン突部の表面に突起を複数形
    成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 回転状態の磁気ディスクに対して浮上走
    行し、停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁気ヘ
    ッドにおいて、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に、磁
    気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を具備す
    るパターン突部が形成され、前記パターン突部の表面に
    パターン突部よりも小さな突起が複数形成されてなるこ
    とを特徴とする磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 回転状態の磁気ディスクに対して浮上走
    行し、停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁気ヘ
    ッドであって、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に、磁
    気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を具備す
    るパターン突部が形成され、前記パターン突部の表面に
    パターン突部よりも小さな突起が複数形成されてなる磁
    気ヘッドを製造する方法において、 磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に被覆層を形成し、こ
    の被覆層上に第1のマスクパターンを形成し、この第1
    のマスクパターンに沿って選択的に被覆層の一部をエッ
    チングして被覆層表面にパターン突部を形成するととも
    に、このパターン突部を形成した被覆層上に更に第2の
    マスクパターンを形成し、この第2のマスクパターンに
    沿って選択的にパターン突部の一部をエッチングしてパ
    ターン突部の表面に突起を複数形成することを特徴とす
    る磁気ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US6740383B2 (en) 1998-05-27 2004-05-25 Fujitsu Limited Magnetic recording medium possessing a ratio of Hc(perpendicular) to Hc(horizontal) that is not more than 0.22 and magnetic recording disk device

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US6205002B1 (en) 1997-06-13 2001-03-20 International Business Machines Corporation Disk drive with textured slider contact region
US6740383B2 (en) 1998-05-27 2004-05-25 Fujitsu Limited Magnetic recording medium possessing a ratio of Hc(perpendicular) to Hc(horizontal) that is not more than 0.22 and magnetic recording disk device

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