JPH05188791A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性ファーブラシローラ或はブレードなど
からなる電界形成手段へのゴミ、トナー、紙粉等の付着
を防止し、これらゴミなどに起因した異常放電による転
写不良を回避することによって、常に良好な画像形成を
行なう。 【構成】 導電性ファーブラシローラ２１に隣接して清
掃手段、即ち、スクレーパ手段３０が配置される。スク
レーパ手段３０は、導電性ファーブラシローラ２１の先
端に係合し、導電性ファーブラシローラ２１から該ロー
ラに付着したゴミなどを除去するスクレーパブレード３
１と、該スクレーパブレード３１にて除去されたゴミを
収容するスクレーパ容器３２とを有する。これによっ
て、導電性ファーブラシローラ２１の先端は、常に清浄
状態に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般には画像形成装置
に関するものであり、特に、電子写真方式或は静電記録
方式などにより形成された像担持体上の可視画像（トナ
ー像）を、転写担持部材上に担持された転写材に転写電
界を付与して転写することにより画像を得る画像形成装
置に関するものであって、例えば、フルカラー或はモノ
カラーの電子写真複写装置、プリンター、その他種々の
記録機器などに具現化し得る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばフルカラー（多色）の画像
形成装置は種々提案されているが、図３に一例として、
所謂回転式現像装置と称される現像装置を具備した多色
電子写真複写装置が図示される。

【０００３】図３を参照し簡単に説明すると、多色電子
写真複写装置は、回転自在に軸支され矢印方向に回転す
る像担持体、即ち、感光ドラム３が配置され、その外周
部に画像形成手段が配置される。画像形成手段は任意の
手段とし得るが、本例では、感光ドラム３を均一に帯電
する一次帯電器４と、色分解された光像又はこれに相当
する光像を照射し、感光ドラム３上に静電潜像を形成す
る、例えばレーザービーム露光装置などから成る露光手
段８と、感光ドラム３上の静電潜像を可視画像とする回
転式現像装置１とを具備する。

【０００４】回転式現像装置１は、イエロー色現像剤、
マゼンタ色現像剤、シアン色現像剤、ブラック色現像剤
の４色の現像剤を各別に収納する４個の現像器１Ｙ、１
Ｍ、１Ｃ、１ＢＫと、これら４個の現像器１Ｙ、１Ｍ、
１Ｃ、ＢＫを保持し且つ回転自在に軸支された略円柱形
状の筺体とから成っている。前記回転式現像装置１は、
筺体の回転によって所望の現像器を前記感光ドラム３の
外周面と対向する位置に搬送し、前記感光ドラム３上の
静電潜像の現像を行い４色分のフルカラー現像が可能に
構成されている。

【０００５】感光ドラム上の可視画像、即ち、トナー像
は、転写装置９に担持されて搬送される転写材Ｐに転写
される。本例において転写装置９は回転自在に軸支され
た転写ドラムとされ、該転写ドラム９は、図４をも参照
すると理解されるように、両端に配置されたシリンダ９
ａ、９ｂと、該両シリンダ９ａ、９ｂを連結する連結部
９ｃとを有し、シリンダ９ａ、９ｂの外周開口域には、
転写材担持部材９３が張設される。該転写材担持部材９
３は通常は、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポ
リフッ化ビニリデン樹脂フィリム等のフィルム状の誘電
体シートが使用される。又、前記連結部９ｃには、給紙
装置から送給された転写材Ｐを把持する転写材グリッパ
７を有する。

【０００６】転写ドラム９の内側には、導電性弾性ブレ
ード２１から構成される電界形成手段が配設され、導電
性弾性ブレード２１は電源（図示せず）に接続されてい
る。

【０００７】上述したごとき構成の多色電子写真複写装
置によるフルカラー画像の形成工程を簡単に説明する
と、以下のようである。

【０００８】感光ドラム３に一次帯電器４により均一な
帯電を行い露光手段８にて画像情報に応じた光像Ｅを照
射し、感光ドラム３上に静電潜像が形成される。該静電
潜像は、回転式現像装置１により感光ドラム３上に樹脂
を基材とした平均粒径８〜１０μｍのトナーによりトナ
ー像として可視化される。

【０００９】一方、転写材Ｐはレジストローラ６により
画像と同期して給紙ガイド１８を通じて転写ドラム９へ
と送られ、グリッパ７等によりその先端部を把持され、
そして、該転写ドラム９にて図中矢印方向に搬送され
る。

【００１０】次いで、感光ドラム３と当接する領域にお
いて転写ドラム９の転写材担持部材、即ち、誘電体シー
ト９３の背面からバイアス印加された導電性弾性ブレー
ド２１にて転写電界を受け、それによって感光ドラム３
上のトナー像が転写材Ｐ上に転写される。

【００１１】転写材Ｐは必要回数の転写工程が行われた
後に分離爪１５の作用により転写ドラム９から剥離さ
れ、搬送ベルト１６により定着器１７に搬送される。定
着器１７にて熱による定着を受けた後機外に排出され
る。

【００１２】他方、感光ドラム３は、表面の残留トナー
をクリーニング装置１２で清掃された後再度画像形成プ
ロセスに供せられる。

【００１３】又、転写ドラム９の誘電体シート表面も同
様にファーブラシ等より成るクリーニング装置５及びク
リーニング補助手段５’の作用により清掃された後再
度、画像形成プロセスに供せられる。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、導電性弾性ブレード２１から構成される電界
形成手段の先端に紙粉、トナーをはじめとするゴミが付
着し、異常放電を発生させるという欠点があり、転写時
における画像劣化の大きな一因となっていた。

【００１５】従って、本発明の目的は、導電性ファーブ
ラシローラ或はブレードなどからなる電界形成手段への
ゴミ、トナー、紙粉等の付着を防止し、これらゴミなど
に起因した異常放電による転写不良を回避することによ
って、常に良好な画像形成を行なうことのできる画像形
成装置を提供することである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
トナー像が形成される像担持体と、前記像担持体上のト
ナー像を、転写材担持部材に担持した転写材に電界形成
手段により転写する転写装置とを備えた画像形成装置に
おいて、前記電界形成手段は、電源に接続されると共に
少なくとも転写時には前記転写材担持部材の裏面に接触
する弾性及び導電性を有した電極部材を有し、又、前記
電極部材は清浄部材にて連続的に或は間欠的に清掃され
ることを特徴とする画像形成装置である。

【００１７】

【実施例】以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則
して更に詳しく説明する。

【００１８】本発明は、図３に関連して先に説明した回
転現像装置を有した多色電子写真複写装置にて好適に実
施し得る。従って本実施例にて、本発明の画像形成装置
は図３に示す多色電子写真複写装置に具現化されるもの
とし、又、図４に図示する転写装置、即ち、転写ドラム
９を具備するものとする。

【００１９】この多色電子写真複写装置及び転写ドラム
９の構成及び作用は上述の通りであるので、多色電子写
真複写装置及び転写ドラム９の全体構成及びその動作の
詳しい説明は省略し、本発明の特徴部分のみを図１に例
示し、詳しく説明する。

【００２０】本実施例にて、転写ドラム９は、上述した
ように、２つのシリンダ９ａ、９ｂの間に転写材担持部
材、即ち、誘電体シート９３を張架して構成される。本
実施例においては、誘電体シートとしては、体積抵抗率
が略１０⁸ 〜１０¹⁶Ω・ｃｍ、比誘電率が略８、厚さ略
１００μｍのポリフッ化ビニリデン樹脂（ＰＶｄＦ）を
用いた。誘電体シート９３の先、後端部は転写ドラム９
を構成する２つのシリンダ９ａ、９ｂを連結する連結部
９ｃ上に固定される。

【００２１】又、本実施例においては転写ドラム９の直
径を１６０ｍｍ、移動速度を１６０ｍｍ／ｓｅｃと設定
した。同時に、感光ドラム３などの移動速度であるプロ
セススピードも１６０ｍｍ／ｓｅｃとした。

【００２２】図１に示すように、転写ドラム９の内部
で、しかも転写ドラム９と感光ドラム３とが接する部分
に、転写電界を発生する電界形成手段２１が設けられ
る。本実施例にて電界形成手段２１は導電性のファーブ
ラシローラとされる。

【００２３】導電性ファーブラシローラ２１としては、
電源１００に接続された直径８ｍｍの金属製丸棒２３
に、導電性接着剤と共に起毛した導電性繊維布２４を巻
きつけて接着し、繊維長を５ｍｍに整えた外径１８ｍｍ
のローラを用いた。

【００２４】電極部材として機能する導電性繊維布２４
としては、アクリル細繊維を硫化銅で染色し導電化処理
した繊維を用いたが、導電性繊維としては、直径８〜１
５μｍ程度のステンレススチール繊維や、アクリル、ナ
イロン、ポリエステル、レーヨン等の樹脂繊維に金属メ
ッキをしたものや、樹脂中にカーボン、金属粉等の導電
性微粉を混練したものや、複合化したものや、更には樹
脂繊維等を炭化し導電性を付与した炭素繊維等の導電又
は半導電性のものが使用できる。

【００２５】体積抵抗率としては、１０¹⁰Ωｃｍ以下の
ものが使用可能であり、好ましくは１０⁸ Ωｃｍ以下が
良い。

【００２６】導電性ファーブラシローラ２１の配置とし
ては、誘電体シート９３上に保持された転写材が感光ド
ラム３に接触し終えた位置と接触を開始する位置との
間、又は、これら各位置に極力近接した位置とされる。
又、導電性ファーブラシローラ２１は誘電体シート９３
に対して弾性的に押圧当接するように配置されており、
更に、導電性ファーブラシローラ２１は、移動する誘電
体シート９３と同速度で従動回転しても良く、或は誘電
体シート９３に対して周速差を持って回転駆動しても良
い。

【００２７】ここで、本発明によれば、図１に示すよう
に、導電性ファーブラシローラ２１に隣接して清掃手
段、即ち、スクレーパ手段３０が配置される。スクレー
パ手段３０は、導電性ファーブラシローラ２１の先端に
係合し、導電性ファーブラシローラ２１から該ローラに
付着したゴミなどを除去するスクレーパブレード３１
と、該スクレーパブレード３１にて除去されたゴミを収
容するスクレーパ容器３２とを有する。

【００２８】斯る構成にて、導電性ファーブラシローラ
２１の先端は、常に清浄状態に保持され、それによっ
て、転写時異常放電による画像劣化を防ぐことができ、
良好な転写画像を得ることができる。

【００２９】本実施例にて、上記説明では、導電性ファ
ーブラシローラ２１は、回転毎に連続的にスクレーパブ
レード３１にてファーブラシ先端の清浄を行ったが、例
えば、スクレーパブレード３１に解除機構（図示せず）
を設け、例えば矢印Ａ方向へと解除可能に構成し、それ
によって、所定枚数の画像形成毎に間欠的にスクレーパ
ブレード３１と導電性ファーブラシローラ２１との係合
をなさしめ、導電性ファーブラシローラ２１の清掃を行
なうようにすることもできる。この構成にて、導電性フ
ァーブラシローラ２１の先端の摩耗を防ぎ、導電性ファ
ーブラシローラ２１の長寿命化を図ることができる。

【００３０】図２に、本発明の電界形成手段２１とし
て、電源１００が接続された金属製の揺動支持体２３
に、電極部材としての導電性ブラシ或は導電性弾性ブレ
ード２４が設けられた実施例を示す。

【００３１】この実施例によると、更に、電界形成手段
２１は解除機構（図示せず）にて所定枚数の画像形成毎
に矢印Ｂ方向に揺動され、導電性ブラシ或は導電性弾性
ブレード２４とスクレーパブレード３１との係合が行な
われ、定期的に導電性ファーブラシローラ２１の清掃を
行なう。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
形成装置は、導電性ファーブラシローラ等からなる電界
形成手段に隣接して清掃手段が配置されるので、電界形
成手段へのゴミ、トナー、紙粉等の付着を防ぐことがで
き、異常放電による転写不良のない良好な画像形成を行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概
略構成断面図である。

【図２】本発明に係る画像形成装置の他の実施例を示す
概略構成断面図である。

【図３】本発明を具現化し得る多色電子写真複写装置の
構成断面図である。

【図４】転写ドラムの斜視図である。

【符号の説明】

３ 像担持体（感光ドラム） ９ 転写装置（転写ドラム） ２１ 電界形成手段 ３０ 清掃手段 １００ 電源

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常見 健夫 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 章雄 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トナー像が形成される像担持体と、前記
   像担持体上のトナー像を、転写材担持部材に担持した転
   写材に電界形成手段により転写する転写装置とを備えた
   画像形成装置において、前記電界形成手段は、電源に接
   続されると共に少なくとも転写時には前記転写材担持部
   材の裏面に接触する弾性及び導電性を有した電極部材を
   有し、又、前記電極部材は清浄部材にて連続的に或は間
   欠的に清掃されることを特徴とする画像形成装置。