JPH0518712A - 微小変位、傾き角同時測定装置 - Google Patents

微小変位、傾き角同時測定装置

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JPH0518712A
JPH0518712A JP20005391A JP20005391A JPH0518712A JP H0518712 A JPH0518712 A JP H0518712A JP 20005391 A JP20005391 A JP 20005391A JP 20005391 A JP20005391 A JP 20005391A JP H0518712 A JPH0518712 A JP H0518712A
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JP
Japan
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displacement
light
measurement
tilt angle
position sensor
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JP20005391A
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English (en)
Inventor
Shigeo Yanabe
重夫 矢鍋
Toshifumi Okude
敏史 奥出
Motomichi Itou
元通 伊藤
Hajime Shinohara
肇 篠原
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一本のレーザ光および一個の2次元光位置セ
ンサ等から、変位と傾き角とを同時に測定できるように
し、また装置全体を小型に形成し、さらに装置を容易に
セットできるようにした。 【構成】 レーザ発生器1からの光レーザを、可変光量
フィルタ3、第1シリンドリカルレンズ4を介して測定
面に当て、その反射レーザを第2シリンドリカルレンズ
5、金属フイルタ6を介して光位置センサ7に受光させ
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光てこの原理を応用
し、レーザ発生器、光位置センサなどから成る光学系機
器を用いて、微小変位や傾き角を同時に測定する装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置中の磁気ヘッドスラ
イダの浮上特性及び起動停止時のスベリ挙動把握のた
め、光てこの原理を応用し、レーザ発生器、光位置セン
サなどから成る測定装置が知られており、その測定装置
では面の変位や傾角を非接触で測定できる。それら測定
装置では、焦点距離の短い凸レンズを用いて測定面上の
レーザ輝点の拡大像を遠方の光位置センサ上に作ること
により変位測定をし、傾角測定は測定面の傾きによって
変位したレーザ反射光を遠方の光位置センサ上に受ける
ことによって行っている。
【0003】また測定面の変位と傾角を同時に測定する
場合には、図1に示すように、ディスク21の半径方向
にレーザ光を入射するようにした変位測定装置22と、
ディスク21の回転方向にレーザ光を入射するようにし
た傾角測定装置23とを使用している。変位測定装置2
2は、レーザ発生器24からレーザを発し、レーザを可
変光量フィルタ25、レンズ26を介して測定面(磁気
ヘッドスライダ)27で反射させ、反射光をレンズ2
8、金属フィルタ29を介して光位置センサ30に受光
させている。また傾角測定装置は、レーザ発生器31か
らレーザを発し、レーザを可変光量フィルタ32、集光
レンズ33を介して測定面27で反射させ、反射光を金
属フィルタ34を介して光位置センサ35に受光させて
いる。
【0004】従来の変位測定装置の原理を図2により説
明する。レーザ光を入射角φで測定面27に入射し、焦
点距離f’のレンズ28で測定面上に集光する。反射光
は焦点距離fの拡大レンズ28を通過し、光位置センサ
30に至る。測定面27の変位hにより測定面上の光点
位置はpからqへ移動する。光点移動量は2sin φbh
/aとなる。φ=45°のとき光位置センサ30の光点
移動量は21/2 ・b・h/aに拡大される。なお、この
測定原理は、光点像の位置変化を検出しているため、測
定面の傾きは影響を受けないという特徴を持っている。
【0005】次に、従来の傾角測定装置の原理を図3に
より説明する。レーザ光を長焦点距離のレンズを通して
測定面上に集光する。測定面27で反射した反射光を光
位置センサ35で受け、測定面の傾角θによる光点位置
のずれ2θl が傾角の検出値となる。
【0006】また、面の傾斜、距離検出装置として、投
光源から投射される光ビームを円筒形状とし、被測定物
体面上での散乱光を閉曲線像として撮像し、撮像された
閉曲線像の変形の度合いにより面の傾斜、距離を求める
ようにしたものが特開昭64−69908号公報に記載
されている。なお、この場合、撮像された閉曲線像の変
形の度合いにより面の傾斜、距離を求めてなる処理装置
を有しているために、被測定面上に傷や汚れなどによ
り、像の一部が途切れたり、ノイズが生じたとしても被
測定面の傾き、距離を高精度に検出できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の変位測定装
置と傾角測定装置とでは、レーザ発生器は、光位置セン
サ、フィルタをそれぞれ用いる点では同じであるが、拡
大用凸レンズの有無の点で異なるため、スライダの変位
と傾角を同時に測定するためには両測定装置を同時にセ
ットする必要があり、狭い測定空間でこれを行うのが困
難であって多大の時間を要するという問題があった。そ
こで本発明は、変位と傾角の測定系を統合し、一本のレ
ーザ光および一個の2次元光位置センサ等から変位、傾
角同時測定装置を構成することにより、装置を小型化
し、かつ測定のための装置を容易にセットできる様にす
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため変位測定と、傾角測定の原理を以下の通り
検討した。変位による光点移動方向は、前記従来技術の
変位測定の原理により、光位置センサ上のYp方向(鉛
直方向)のみである。また、ヘッドのピッチングによる
光点移動方向も、前記従来の技術の傾角測定原理から、
光位置センサのYp方向である。ここで図1における変
位測定装置と傾角測定装置の配置をそれぞれ入れ換えて
みる。この場合、変位による光点移動方向は光位置セン
サのYp方向のままであるが、傾角測定装置の光位置セ
ンサのYp方向には、ローリングによる光点移動が現わ
れる。このため、ヘッドの変位とピッチングを一個の光
位置センサで測定することは、光点移動方向が同一のた
め不可能である。このことから、ピッチングによる光点
移動方向が、光位置センサのXp方向(水平方向)とな
る新たな傾角測定原理を検討し、これを変位測定原理と
組合せることにより、変位、傾角同時測定を行うことに
した。
【0009】前記の傾角測定原理と変位測定原理のとの
違いは、拡大レンズの有無である。このため、変位によ
る反射光の変化に対しては、レンズとして作用し、傾角
による反射光の変化に対しては影響を及ぼさないものと
して、本測定装置ではシリンドリカルレンズを採用し
た。ヘッドの変位とピッチングの測定に際しては図4に
示す様にディスク21の半径方向にレーザ光を入射す
る。変位による反射光の変化分は、図5に示すように、
シリンドリカルレンズのレンズ作用により拡大され、光
位置センサのYp方向の光点移動として検出される。一
方、傾角による反射光の変化は、図6のように、シリン
ドリカルレンズ36の影響を受けずに光位置センサのX
p方向の光点移動として検出される。
【0010】新たな傾角測定原理では、傾角は図7にお
けるy軸周りの回転角θの測定を目的としている。ここ
では、傾角の変化による光位置センサ上の光点移動量の
計算式を導出する。なお、記号は図7に示す通りであ
り、傾角θの方向は図7に示す向きを正とする。レーザ
光は座標軸の原点で反射するものとする。レーザ光の入
射角φは、測定面がxy平面に一致している時、つまり
測定面の方向余弦が(0、0、1)のとき、z軸からレ
ーザ光までの角度とする。このとき、入射面はyz平面
に一致している。
【0011】反射光の方向余弦は、次のようになる。 入射光の方向余弦 (α0 、β0 、γ0 ) 反射光の方向余弦 (α1 、β1 、γ1 ) 測定面の法線の方向余弦 (λ0 、μ0 、ν0 ) ただし図8の原点0は光線の反射点とし、紙面は入射面
と一致しているとしており、座標軸はほかの図のものと
は無関係である。まず0を中心に半径1の円を描く、そ
の円と入射光線の延長線および反射光線の交点をそれぞ
れP、Qとし、ベクトルOP、OQ、PQを考える。そ
れぞれのベクトルの大きさと方向余弦は、次のようにな
る。
【0012】ベクトルOP、OQ、PQの関係は、 OQ=OP+PQ [数式1] したがって各成分について α1 =α0 +2λ0 cosφ [数式2a] β1 =β0 +2μ0 cosφ [数式2b] γ1 =γ0 +2ν0 cosφ [数式2c] が成り立つ。
【0013】ここで、OP、PQの内積をとれば、 (OP,PQ)=2cos φ(α0 λ0 +β0 μ0 +γ0 ν0 ) =−2cos2φ ∴ cosφ=−(α0 λ0 +β0 μ0 +γ0 ν0 ) [数式3] 上記数式3を数式2a、2b、2cに代入し、反射光の
方向余弦を得る。 α1 =α0 −2λ0 (α0 λ0 +β0 μ0 +γ0 ν0 ) [数式4a] β1 =β0 −2μ0 (α0 λ0 +β0 μ0 +γ0 ν0 ) [数式4b] γ1 =γ0 −2ν0 (α0 λ0 +β0 μ0 +γ0 ν0 ) [数式4c] この数式により、入射光と測定面の法線の方向余弦から
反射光の方向余弦を得ることができる。
【0014】反射光の方程式では、方向余弦(α1 、β
1 、γ1 )を持ち、点(x0 、y0、z0 )を通る直線の
方程式は数式5である。 (x−x0 )/α1 =(y−y0 )/β1 =(z−z0 )/γ1 [数式5] ここで点(x0 ,y0 ,z0 )=(O,O,O)、すな
わち原点であれば方程式は数式6となる。 x/α1 =y/β1 =z/γ1 [数式6] 光位置センサ受光面の方向余弦を求めるため、測定面の
変位hおよび傾角θが0の時を初期状態と呼ぶことにす
る。光位置センサの受光面は、このとき反射光に対して
垂直になるようにして調整しておく。したがって測定時
の受光面の法線の方向余弦(λ1 、μ1 、ν1 )は、初
期状態の反射光の方向余弦に一致している。
【0015】光位置センサ受光面の方程式は次のように
なる。初期状態の反射光と、原点から距離Lにある初期
状態の反射光に垂直な平面(光位置センサ受光面)上の
点Qの座標は、 Q(Lλ1 ,Lμ1 ,Lν1 ) である。したがってベクトルOQは OQ=(Lλ1 ,Lμ1 ,Lν1 ) [数式7] である。光位置センサ受光面上の点S(x,y,z)を
考えると QS=(x−Lλ1 ,y−Lμ1 ,z−Lν1 ) [数式8] したがって受光面の方程式は、 (OQ,QS)=O [数式9] より λ1 (x−Lλ1 )+μ1 (y−Lμ1 )+ν1 (z−Lν1 )=O [数式10] である。
【0016】反射光と受光面上の光点を次のように求め
た。数式6、数式10より受光面と変位した反射光の光
点を求める。数式6より y=(β1 /α1 )x[数式11] z=(γ1 /α1 )x[数式12] これを数式10に代入して、 x=L/〔λ1 +μ1 (β1 /α1 )+ν1 (γ1 /α1 )〕 [数式13] 同様に x=(α1 /β1 )y [数式14] z=(γ1 /β1 )y [数式15] これを数式10に代入して、 y=L/〔μ1 +ν1 (γ1 /β1 )+λ1 (α1 /β1 )〕 [数式16] 同様に x=(α1 /γ1 )z [数式17] y=(β1 /γ1 )z [数式18] これを数式10に代入して、 z=L/〔ν1 +λ1 (α1 /γ1 )+μ1 (β1 /γ1 )〕 [数式19] したがって、入射光の方向余弦(α0 ,β0 ,γ0)、
測定面の法線の方向余弦(λ0 ,μ0 ,ν0 )および受
光面の法線の方向余弦(λ1 ,μ1 ,ν1 )から反射光
点の受光面上の座標を求めることができる。
【0017】次に実際の反射光点の受光面上の座標を次
のように求めた。実際の入射光の方向余弦、測定面法線
の方向余弦及び受光面の法線の方向余弦から、光位置セ
ンサ上の光点位置を計算する。図7より入射光の方向余
弦は、 (α0 ,β0 ,γ0 )=(O,sin φ,-cos φ) [数式20] 測定面の法線の方向余弦は、 (λ0 ,μ0 ,ν0 )=(sin θ, O,cos θ) [数式21] これより反射光の方向余弦は、 α1 =2sin θcos θcos φ [数式22a] β1 =sin φ [数式22b] γ1 =cos φ(2cos2θ−1) [数式22c]
【0018】測定時の受光面の法線の方向余弦(λ1
μ1 、ν1 )はθ=Oのときの反射光の方向余弦に一致
している。したがって数式22a、22b、22cにθ
=0を代入して、 (λ1 、μ1 、ν1 )=(0、sin φ、cos φ) [数式23] 数式22a、22b、22c、数式23を数式13、1
9に代入することにより次式を得る。 x=(Lsin 2θcos φ)/(sin2φ−cos2φ+2cos2φcos2θ)[数式24] z=〔Lcos φ( 2cos2θ−1)φ〕/〔sin2φ−cos2φ+(2cos2θ−1)〕 [数式25] ここで、θが微小であるとすると数式24、25は、そ
れぞれ数式26、27となる。
【0019】x=2Lθcos φ [数式26] z=Lcos φ=const. [数式27] したがって、傾角θによる反射光の移動はX軸方向のみ
である。これより傾角θが生じた時の光位置センサ上の
光点位置(x,y)について、 x=2Lθcos φ [数式28] y=const. [数式29] の結果を得る。
【0020】以上より、θが微小な場合、光点の反射面
の傾角による光位置センサ上の光点移動は、光位置セン
サ受光面上のXp方向のみに限られることがわかる。上
記に基づき本発明では、レーザ発生器からの光レーザ
を、可変光量フィルタ、第1シリンドリカルレンズを介
して測定面に当て、その反射レーザを第2シリンドリカ
ルレンズ、金属フィルタを介して光位置センサに受光さ
せるように微小変位、傾き角同時測定装置を構成した。
【0021】
【作用】上記の微小変位、傾き角同時測定装置では、そ
れに使用されるシリンドリカルレンズは、一本のレーザ
光を使用した変位測定に対して凸レンズとして作用し、
傾角測定に対してはレンズ無しとして作用し、一本のレ
ーザ光で変位と傾角を同時に測定することができる。こ
の場合、変位測定原理は従来技術で説明した内容と同一
である。しかし傾角測定に関しては、レーザ反射光の面
外変位を位置センサ上の水平方向変位Xとして検出する
ため、測定面へのレーザ入射角φの影響を考慮する必要
がある。理論解析から、光路長をL、微小傾角をθとす
ると、X=2θLcos φなるφの補正が必要である。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図9、10により説明す
る。He−Neレーザを発生するレーザ発生器1から測
定面の反射鏡2に向かってレーザが入射されるようにな
っており、それら両者間に可変光量フィルタ3と第1シ
リンドリカルレンズ4が配置される。また反射鏡2によ
る反射光は第2シリンドリカルレンズ5、金属フィルタ
6を介して2次元光位置センサ7に入射されるように配
置される。可変光量フィルタ3は光位置センサ7への入
射光量の調節機能を有し、金属フィルタ6はレーザ光線
の波長を選択して通す機能を有し、レーザ光以外の外来
光の影響を軽減できるようになっている。なお、図9に
おいて、光点のx、y方向移動量は、y=2sin φ(b
/a)h、x=2sin Lcos φであり、反射鏡と光位置
センサとの距離Lは、L=a+bである。また1gはゴ
ニオメータ9の回転中心からマイクロメータまでの距離
101.2mm、1rはゴニオメータ9の回転中心から反
射点までの距離である。
【0023】また2枚のシリンドリカルレンズ4、5
は、図10に示す形状のホルダ8で保持されて、所定の
レーザ光の進路に固定され、後記する測定面の変位によ
る反射光の変化に対してはレンズとして作用し、測定面
の傾角の変位による反射光の変化に対しては影響を及ぼ
さないようになっている。本実施例では測定面をゴニオ
メータ9で形成し、その上面に反射鏡2を設けて変位と
傾角を同時に発生できるようにした。測定面の変位と傾
角は、反射鏡2の位置を1rずらすとともにゴニオメー
タ9の回転軸9aを支点にして測定面を揺動するととも
に、ダイヤルゲージ10を操作する事により同時に変化
させられるようになっている。また光位置センサ7の出
力信号は、シグナルプロセッサで直接観測するか、デー
タレコーダに記録した後にコンピュータに取り込まれる
ようにした。
【0024】ゴニオメータ9を使って変位と傾角を同時
に発生させる時は、ダイヤルゲージ10の位置はゴニオ
メータ9の回転中心から1g離れさせている。レーザの
反射点はゴニオメータ9の回転中心から1r離れさせて
いる。この場合、ダイヤルゲージ10の変位δによるレ
ーザ反射点の傾角θと変位hは次式になる。 θ=δ/1g [数式30] h=(1r/1g)δ [数式31]
【0025】上記の変位、傾角同時測定装置において、
変位の測定原理は従来と変わらないが、シリンドリカル
レンズ4、5を使用した場合の確認を行った。結果を図
11と、表1に示す。なお、変位の生成の際、測定面が
傾斜しないようにゴニオメータ9の代わりにXYZテー
ブルを使用した。また、最小目盛りが1μmのダイヤル
ゲージを取付ける事によって、変位の刻み幅を1μmと
した。測定の結果、変位を計算値に対して最大誤差5%
で測定できた。これより、変位測定の際、シリンドリカ
ルレンズ4、5を使用してもよい事が確認できた。
【0026】
【表1】
【0027】図9の測定装置を使用して変位と傾角の同
時測定を行った。この場合、変位及び傾角はゴニオメー
タ9とダイヤルゲージ10を組合せて発生させた。変位
hと傾角θの最小刻み量は数式30、31において、1
g=102mm、1r=5.0mm、ダイヤルゲージの
変化量δ=1μmとして計算すると、hmin =0.04
9μm、θmin =9.8×10-6radである。
【0028】測定結果は、図12、表2a、2bに示す
ようになった。測定結果から以下の事が云える。傾角の
みの測定結果では、ゴニオメータ最小傾角θmin =9.
8×10-6radの傾角を計算値に対して誤差3%で測
定することができた。この測定値は高精度であり、シリ
ンドリカルレンズによる測定上の影響はないものと考え
る。変位測定においてδ=3μmとした時に、すでに計
算値に対する測定値の誤差が20%に達してしまった。
δ=4μmとすれば誤差が5%となったため、変位と傾
角の同時測定との観点から、測定精度を変位0.2μ
m、傾角4×10-5radとした。
【0029】図13にゴニオメータを固定したままで出
力された傾角の出力を示す。変位の出力もほぼ同じ大き
さである。この出力は一旦データレコーダで記録後、W
ave Master(カノープス電子;AD変換プロ
グラム)によってパーソナルコンピュータに取り込ん
だ。
【0030】
【表2a】
【0031】
【表2b】
【0032】この出力は測定装置全体の総合的な雑音で
あると考えられる。出力の最大値と最小値の差は約15
mVである。この値を傾角または変位に換算するとそれ
ぞれ4.7×10-6rad、0.09μmに相当する。
この値は、変位については同時測定結果における精度
0.2μmの約半分に当たり、傾角については、傾角測
定結果における精度9.8×10-6radの約半分に当
たる。これらの事から、試作した変位、傾き角同時測定
装置の精度の限界はこの辺りだと考えられる。
【0033】
【発明の効果】本発明の微小変位、傾き角同時測定装置
では、シリンドリカルレンズを用いているので一本のレ
ーザ光と一個の光位置センサを使用して変位と傾角を同
時に測定できる。よって、変位、傾角を同時測定する場
合、装置の構成要素が従来の装置に比較して約半分にな
り、セッティングが簡単である。また測定対象に特別の
加工が不要であり、実機を対象に測定でき、種々の測定
対象への応用範囲が広い。さらに測定対象のある一点の
変位、傾角の測定が可能であり、測定対象が剛体とみな
し得ない場合の測定に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の変位測定装置と傾角測定装置を組合せた
測定装置の説明図である。
【図2】変位測定原理の説明図である。
【図3】傾角測定原理の説明図である。
【図4】本発明の微小変位、傾き角同時測定の原理説明
図である。
【図5】変位による光点移動方向を示す説明図である。
【図6】傾角による光点移動方向を示す説明図である。
【図7】新たな傾角測定原理の説明図である。
【図8】反射光の方向余弦を示す説明図である。
【図9】本発明の微小変位、傾き角同時測定装置の斜視
図である。
【図10】レンズホルダの説明図である。
【図11】光点移動量と測定面変位の関係図である。
【図12】光点移動量とマイクロメータ変位との関係図
である。
【図13】ゴニオメータを固定したままで出力された傾
角の出力(測定装置の雑音)を示す測定図である。
【符号の説明】
1 レーザ発生器 2 反射鏡 3 可変光量フィルタ 4 第1シリンドリカルレンズ 5 第2シリンドリカルレンズ 6 金属フィルタ 7 光位置センサ 9 ゴニオメータ 10 ダイヤルゲージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 元通 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地日立金属株式 会社磁性材料研究所内 (72)発明者 篠原 肇 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地日立金属株式 会社磁性材料研究所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 レーザ光発生器と、レーザ光発生器から
    のレーザ光の通過光量を調節する可変光量フィルタと、
    測定面の変位による反射光の変化に対してはレンズとし
    て作用するとともに、測定面の傾角の変位による反射光
    の変化に対しては影響を及ぼさない一対のシリンドリカ
    ルレンズと、一対のシリンドリカルレンズからの光の波
    長を選択して通す金属フィルタと、金属フィルタからの
    レーザ光の受光位置を検出する2次元光位置センサとを
    有することを特徴とする微小変位、傾き角同時測定装
    置。
JP20005391A 1991-07-15 1991-07-15 微小変位、傾き角同時測定装置 Pending JPH0518712A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003535319A (ja) * 2000-05-30 2003-11-25 カール ツァイス イエナ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 距離測定用および/または面傾斜度測定用の光センサ
JP2011514969A (ja) * 2008-03-10 2011-05-12 ハイデルベルク・インストルメンツ・ミクロテヒニツク・ゲー・エム・ベー・ハー 変位のための方法および装置

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