JPH05187069A

JPH05187069A - デッキ用天井インサート

Info

Publication number: JPH05187069A
Application number: JP4024502A
Authority: JP
Inventors: Mineichi Iwamoto; 峰一岩本
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-01-14
Filing date: 1992-01-14
Publication date: 1993-07-27

Abstract

(57)【要約】【目的】デッキ用天井インサートをデッキの穴に簡単、
且つ、強固に固定し得るようにする。【構成】ナット状外形の頭部11、吊りボルト５挿通用内
部空間13、外周中程の環状に膨隆するねじ止め15及びそ
れより開口部側外周の雄ネジ16を有する本体１と、中心
に貫通孔が形成され本体１のねじ止め15を受ける鍔部4
1、本体１の雄ネジ16と螺合する雌ネジ44が形成された
係合部43及び鍔部41、係合部43を連結し、軸方向に切れ
目が形成され、中央から外方に膨出する分割筒部42を有
するスペーサー４とよりなっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ビルの天井の骨組み
材を吊るすための吊りボルトを天井構造物に取付けるデ
ッキ用天井インサート等に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】天井構造物中に埋設して使用する天井イ
ンサートは何種類かあり、その内、鉄製波板よりなるデ
ッキの穴に差し込んでからコンクリートを打って埋め込
むデッキ用天井インサートは広く知られている。この従
来のデッキ用天井インサートは、一端に雌ネジを切った
筒状部を有する金属製本体と、スペーサーとからなって
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の天井インサート
は、使用時にスペーサーを介して単にデッキの穴へ上か
ら差し込むだけであり、デッキとの間の係合はそれほど
強固なものではなく、その後のコンクリート打ちの際に
傾いたり、稀にデッキから外れたりすることがある。そ
して、そのような状態でコンクリートが固まると、天井
インサートの筒状部が真下を向いた本来の状態にないも
のが生じ、後の吊りボルトの挿入に支障をきたすことに
なる。

【０００４】この発明は、デッキの穴に簡単、且つ、強
固に固定し得るデッキ用天井インサートを提供すること
を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のデッキ用天井インサートは、ナット状外
形の頭部、吊りボルト挿通用内部空間、外周中程の環状
に膨隆するねじ止め及びそれより開口部側外周の雄ネジ
を有する本体と、中心に貫通孔が形成され本体のねじ止
めを受ける鍔部、本体の雄ネジと螺合する雌ネジが形成
された係合部及び鍔部、係合部を連結し、軸方向に切れ
目が形成され、中央から外方に膨出する分割筒部を有す
るスペーサーとからなるものである。

【０００６】

【作用】上記のように構成されたデッキ用天井インサ
ートにおいては、スペーサーがデッキの穴から差し込ま
れ、本体がスペーサーの中心に挿入され、本体を回転さ
せると、本体の雄ネジとスペーサー係合部の雌ネジが螺
合する。このとき、本体のねじ止めは鍔部に衝合してお
り、本体は最早スペーサーの中に進入することができな
い。従って、更に本体を回転させると、係合部が上方に
引き寄せられ、分割筒部は、一層外方に膨出し、デッキ
の穴の内側部に押しつけられて強く係合する。そこへコ
ンクリートが打たれて埋め込まれる。

【０００７】

【実施例】図１を参照し、この発明のデッキ用天井イン
サートの実施例を説明する。

【０００８】この天井インサートは、鉄製の本体１と、
その内部に収容される鉄製の割りナット２と、本体１の
内部の割りナット２より奥に収容されるスプリング等の
弾性体３と、本体１の先端に係合するプラスチック製の
スペーサー４とよりなっている。

【０００９】本体１は、ナット状の外形をした頭部１１
と、その中央から下方に突出し、割りナット２及び弾性
体３が収容される筒状の空間１３を有する筒部１２とよ
り構成されている。内部空間１３の上部の横断面の形状
は、６角形等の多角形あるいは円形とすることができ、
その部分の内壁１４は、下方の開口に向けて順次縮小す
るテーパー状に形成されている。また筒部１２外周のほ
ぼ中間には、環状に膨隆したねじ止め１５が形成されて
おり、それより入口側の外周には、雄ネジ１６が形成さ
れている。

【００１０】割りナット２は、例えば２つに分割されて
おり、それらが一組となって一つのナットとしての機能
を果たすものである。そして、その外面２３は、本体１
の内部空間１３の内壁１４面に沿った横断面形状、且
つ、テーパー状に形成されている。割りナット２の中心
部には、貫通孔２１が設けられ、その内壁には鋸歯状凹
凸２２が形成されている。鋸歯状凹凸２２の歯は、吊り
ボルト５が挿入しやすいように、入口側から奥に傾斜し
ている。鋸歯状凹凸２２は、吊りボルト５を抜くことも
あるので、ネジ体とすることが好ましい。

【００１１】弾性体３は、この実施例では短冊状片を中
心から複数起立させた板バネを採用しているが、コイル
スプリング、ゴム製ブロック等でもよい。いずれも、割
りナット２を本体筒部１２の開口部に向けて付勢すべ
く、本体筒部１２の内部に収容されている。吊りボルト
５として単なる丸棒用いる場合は、特に挟持力は弱いの
で、本体筒部１２内に弾性体３が存在せず、上部に空間
が空いていると、吊りボルト５を挿入して手を放すとき
に、鋸歯状凹凸２２が食い込む前にすっぽぬけてしまう
ことがある。このようなことがないように、吊りボルト
５を挿入する手をゆるめたときに、割りナット２がそれ
に直ぐ追随するように、弾性体３が本体筒部１２に収容
されている。

【００１２】スペーサー４は、ナット状の外形をした鍔
部４１と、その中央から下方に一体に突出し、８本の軸
方向の切れ目を有し、且つ、中央から二つ折りに外方に
膨出する分割筒部４２と、その下方に一体に設けられ、
内部に本体筒部１２の雄ネジ１６と螺合する雌ネジ４４
を有する係合部４３とより構成されている。鍔部４１の
内径は、本体筒部１２の外径より僅かに大きくされ、本
体１がスペーサー４の中心孔に挿入されたときに、ねじ
止め１５が鍔部４１の入口部に引っ掛かり、本体１がそ
れ以上進入しないようになっている。また、係合部４３
の外径はデッキ６の穴６１の内径より僅かに小さく設定
されている。

【００１３】このように構成されたデッキ用天井インサ
ートを実際に使用するには、先ず、デッキ６の穴６１に
上からスペーサー４が差し込まれ、次いで、割りナット
２及び弾性体３を内部空間１３に収容する本体１がスペ
ーサー４の中心孔に上から挿入される。そして、本体１
を右回りに回転させると本体筒部１２の雄ネジ１６とス
ペーサー係合部４３の雌ネジ４４が螺合する。このと
き、ねじ止め１５は鍔部４１の入口に衝合しており、本
体１は最早スペーサー４の中に進入しないので、本体１
を右回りに更に回転させると、係合部４３が上方に引き
寄せられ、分割筒部４２は、一層外方に膨出し、デッキ
６の穴６１の内側部に押しつけられて強く係合する。そ
こへコンクリートが打たれて埋め込まれる。このように
して埋め込まれたデッキ用天井インサートに吊りボルト
５が差し込まれると、割りナット２が開いて吊りボルト
５は奥まで進入し、割りナット２と吊りボルト５が係合
する。差し込んだ手を放すと、割りナット２は弾性体３
に押されて開口部側に移動する。その後、吊りボルト５
に引抜き力が加わると、割りナット２は本体筒部１２の
内部テーパーに沿って下に移動しようとし、割りナット
２には中心部に圧迫する力が加わる。そのため、割りナ
ット２の鋸歯状凹凸２２は吊りボルト５に密着するの
で、決して外れることはない。吊りボルト５の代わりに
単なる丸棒を差し込んだ場合も、同様である。

【００１４】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。

【００１５】即ち、デッキとの間の係合を簡単、且つ、
強固に行うことができ、コンクリート打ちによって傾い
たり、デッキから外れたりすることがなく、吊りボルト
の挿入を規定通りに正確に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のデッキ用天井インサートの一実施例
の縦断面図である。

【符号の説明】

１本体１１頭部１３内部空間１５ねじ止め１６雄ネジ２割りナット３弾性体４スペーサー４１鍔部４２分割筒部４３係合部４４雌ネジ５吊りボルト６デッキ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ナット状外形の頭部、吊りボルト挿通用内
部空間、外周中程の環状に膨隆するねじ止め及びそれよ
り開口部側外周の雄ネジを有する本体と、中心に貫通孔
が形成され本体のねじ止めを受ける鍔部、本体の雄ネジ
と螺合する雌ネジが形成された係合部及び鍔部、係合部
を連結し、軸方向に切れ目が形成され、中央から外方に
膨出する分割筒部を有するスペーサーとからなるデッキ
用天井インサート。