JPH05186860A - 電気めっき用コンダクターロールの製造方法 - Google Patents

電気めっき用コンダクターロールの製造方法

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JPH05186860A
JPH05186860A JP4021716A JP2171692A JPH05186860A JP H05186860 A JPH05186860 A JP H05186860A JP 4021716 A JP4021716 A JP 4021716A JP 2171692 A JP2171692 A JP 2171692A JP H05186860 A JPH05186860 A JP H05186860A
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JP
Japan
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weight
conductor roll
electroplating
roll
conductor
Prior art date
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Pending
Application number
JP4021716A
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English (en)
Inventor
Koji Matsumoto
弘司 松本
Katsuhiko Kishitake
勝彦 岸武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIYUUTOKU KK
YAMADA KINZOKU BOSHOKU KK
Original Assignee
KIYUUTOKU KK
YAMADA KINZOKU BOSHOKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐食性及び耐摩耗性に優れ寿命が長い電気め
っき用コンダクターロールを得ること。 【構成】 コンダクターロール周面上に、C2.5〜
6.0重量%,Cr5〜25重量%,Mo5〜25重量
%,残部Feから成る粉末材料(以下第1材料という)
を、該第1材料がいったん完全に溶融する如き条件で溶
射する方法、若しくは上記第1材料に更にCo5〜25
重量%及びNi5〜25重量%の少なくとも一方を含有
せしめた粉末材料(以下第2材料という)を用いる方
法、若しくは上記第1材料若しくは第2材料に更にSi
0.5〜3重量%,B0.05〜3重量%,Al0.5
〜4重量%のうち少なくとも1種以上を含有せしめた粉
末材料を用いる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐食性及び耐摩耗性に優
れた電気めっき用コンダクターロールの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電気めっき用コンダクターロールは、所
定の通電性のほかに、酸性溶液から成るめっき浴に対す
る腐食抵抗と、めっき浴中を連続的に通過する被めっき
鋼板との接触に耐える摩耗抵抗を備えていなければなら
ない。
【0003】従来この種コンダクターロールには、例え
ば特公昭60−45715号公報にて示される様に、ロ
ール周面上に耐食性めつ皮膜を施したものや該めっき皮
膜に更に熱処理を施し硬度を向上させた表面めっきタイ
プのロールが用いられていたが、めっき処理のみでは硬
度が低く耐摩耗性が不十分であり、又めっき後熱処理を
施すものは硬度は向上するものの中空ロールのため変形
を生じるという問題があった。
【0004】又従来の別のタイプとして、例えば特開昭
60−215791号公報、特開昭60−211030
号公報及び特開昭61−99652号公報に示されてい
る様な耐食合金の鋳造品や鍛造品もあるが、これらのロ
ールは耐食性は改善されているが耐摩耗性が不十分なた
め、短期間で損傷が発生する上コスト高であるという問
題があった。
【0005】更に従来のコンダクターロールとして、例
えば特開昭58−133398号公報、特開昭58−1
41399号公報及び特開昭60−46395号公報に
示されている様に、ロール周面上に耐食、耐摩耗性の溶
射皮膜を施したものもあるが、これらのロールは皮膜層
の空孔率が高い上に密着性が劣り、結果として導電率が
劣り通電中に発熱すると共に皮膜剥離にまで至ることが
あるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、電気めっき用コンダクターロールに於いて、耐食
性並びに耐摩耗性の双方を満たすロールが無く、ロール
寿命が短いという点である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンダクター
ロール周面上に、C2.5〜6.0重量%,Cr5〜2
5重量%,Mo5〜25重量%,残部Feから成る粉末
材料(以下第1材料という)を、該第1材料がいったん
完全に溶融する如き条件で溶射し非晶質溶射皮膜を形成
する電気めっき用コンダクターロールの製造方法に係
る。粉末材料としては、上記第1材料に更にCo5〜2
5重量%とNi5〜25重量%の少なくとも一方を含有
せしめた材料(以下第2材料という)や、第1材料若し
くは第2材料に更にSi0.5〜3重量%,B0.05
〜3重量%,Al0.5〜4重量%のうち少なくとも1
種以上を含有せしめた材料(以下第3材料という)とす
ることができるものである。
【0008】本発明にあってはコンダクターロールと溶
射皮膜との密着性を高めるために、溶射に先立ちコンダ
クターロール周面上に下地めっきとして、Cuあるいは
Ni又はそれらの合金めっき層を施すこともある。
【0009】上記各粉末材料の成分組成限定理由を述べ
る。まず第1材料についてであるが、Cは非晶質相の生
成に必要な元素であり、又皮膜の硬度を高める元素でも
ある。又550℃以上に焼戻しした場合CrあるいはM
o等との間で炭化物を形成し、高温焼戻しによる硬度低
下を阻止する元素である。C量は2.5重量%未満では
溶射皮膜にオーステナイト相が生成され、一方6.0重
量%を越えると、溶射のままで炭化物が生成されるため
完全非晶質となりにくいので2.5〜6.0重量%とし
た。Crは非晶質相の生成を促進する元素であり、又皮
膜の耐食性を増す元素である。更に上述の如く、高温焼
戻しした場合Cとの間で炭化物を形成するため、高温焼
戻しによる硬度低下を阻止する。Cr量は5重量%未満
では溶射皮膜にオーステナイト相が生成され易いし、又
耐食性が十分でない、一方Cr量が25重量%を越えて
も非晶質相の生成のし易さ及び耐食性は変わらないので
Cr量は5〜25重量%とした。MoはCrと略同じ作
用を有する。そしてMoの添加効果は25重量%で飽和
化し、それ以上の量を添加しても特性の向上は見られな
いのでコスト面を考えて25重量%を上限とした。
【0010】第2材料に含有せしむるCo及びNiは、
非晶質相の生成に対しては殆ど影響なく、耐食性を向上
せしむる元素である。Co及びNiは特に酸に対する耐
食性を向上せしむるが、その作用は5重量%未満の添加
では発現されず、一方25重量%を越えるとオーステナ
イト相が生成され易くなるのでCo及びNi量は5〜2
5重量%とした。なおCoとNiを併用する際Co+N
i量は25重量%以下とする事が好ましい。
【0011】第3材料に含有せしむるSi,B,Alは
非晶質相の生成を容易にする元素であり、いずれも少量
の添加で効果があるが、Siは0.5重量%未満,Bは
0.05重量%未満,Alは0.5重量%未満ではその
効果が発現されず、一方これらの元素は多量添加すると
皮膜の硬さが高くなりすぎるため溶射時に皮膜が剥離す
る原因となる。従ってその上限をSi及びBは3重量
%,Alは4重量%とした。
【0012】
【実施例】下記表1に示す試料No.1〜3及びNo.
6〜8の溶射皮膜について、そのX線回折図形を求めた
ところ、いずれも典型的な非晶質の回折パターンである
ハローパターンであり、結晶質相は全く存在しないこと
が判った。
【0013】
【表1】
【0014】図1は一般に使用されているハステロイC
と本発明材料(上記表1の試料No.1)の非晶質皮膜
の耐食性を比較した結果、即ち0.1規定H2 SO4
中,50℃に於ける陽極分極曲線の比較である。本発明
材料は0.5〜0.9Vの間は不働態皮膜の生成が認め
られる。又1.6V付近にも不働態化傾向があり、しか
も0.5V以上で陽極電流密度がハステロイCより小さ
く耐食性に優れていることが判る。
【0015】鉄鋼製ロール(直径310mm×胴長210
mm)全長外周面上に、下層に20μmのニッケルめっ
き層を施し、更にその上層に300μmに上記表1のN
o.1の非晶質溶射層を施す事によりコンダクターロー
ルを製作した。該ロールを下記の様な条件の亜鉛めっき
ラインに使用した。 めっき浴組成及び条件 硫酸亜鉛(ZnSO4 ・7H2 O) 300g/l 硫酸(H2 SO4 ) 18g/l pH 1.2 温度 55℃ 通電量 11000A
【0016】従来、耐食性合金(インコネル)の鍛造に
より製作されたコンダクターロールは、通過ストリップ
による摩耗と電気腐食による肌荒れが生じ、14日毎の
取替えを行っていたが、上記本発明によるコンダクター
ロールは、使用後30日を経過しても外周表面に何らの
異常も認められず引続き使用可能であった。
【0017】鉄鋼製ロール(直径475mm×胴長120
0mm)全長外周面上に、300μmに上記表1のNo.
2の非晶質合金溶射層を施して、コンダクターロールを
製作した。該ロールを下記の様な条件で使用した。 使用条件 硫酸(H2 SO4 ) 120g/l 温度 常温 通電量 4000A
【0018】従来、クロムめっきを施したコンダクター
ロールは、通過ストリップの端部に接するロール面両端
部より鱗片状剥離が発生し、順次胴部中央部に波及して
取替寿命となり、その寿命は平均30日間であった。し
かるに上記本発明によるコンダクターロールは70日間
を経過しても未だ表面に変化が認められず引続き使用可
能であった。
【発明の効果】以上説した様に本発明による方法で製作
したコンダクターロールは、表面が非晶質溶射層から形
成されているために、従来のクロムめっき層を有するコ
ンダクターロールや、耐食性合金から成るコンダクター
ロールに比べ、耐摩耗性及び耐食性の点で優れ、その寿
命が著しく延長するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用した溶射皮膜の一例とハステロイ
Cとの陽極分極曲線を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンダクキターロール周面上に、C2.
    5〜6.0重量%,Cr5〜25重量%,Mo5〜25
    重量%,残部Feから成る粉末材料を、該粉末材料がい
    ったん完全に溶融する如き条件で溶射することを特徴と
    する電気めっき用コンダクターロールの製造方法。
  2. 【請求項2】 粉末材料が、請求項1に記載の材料に、
    更にCo5〜25重量%及びNi5〜25重量%の少な
    くとも一方を含有せしめたことを特徴とする請求項1に
    記載の電気めっき用コンダクターロールの製造方法。
  3. 【請求項3】 粉末材料が、請求項1若しくは2に記載
    の材料に、更にSi0.5〜3重量%,B0.05〜3
    重量%,Al0.5〜4重量%のうち少なくとも1種以
    上を含有せしめたことを特徴とする請求項1若しくは2
    に記載の電気めっき用コンダクターロールの製造方法。
JP4021716A 1992-01-10 1992-01-10 電気めっき用コンダクターロールの製造方法 Pending JPH05186860A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105648385A (zh) * 2016-01-15 2016-06-08 张家港清研再制造产业研究院有限公司 一种气缸体缸孔超音速火焰喷涂铁基涂层及其制备方法

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