JPH05186615A - シート材料及びその製造方法 - Google Patents
シート材料及びその製造方法Info
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- JPH05186615A JPH05186615A JP4026219A JP2621992A JPH05186615A JP H05186615 A JPH05186615 A JP H05186615A JP 4026219 A JP4026219 A JP 4026219A JP 2621992 A JP2621992 A JP 2621992A JP H05186615 A JPH05186615 A JP H05186615A
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 優れた柔軟性、シール性及び耐熱性を発揮
し、耐代替フロン性に優れたガスケットとして使用する
ことのできるシート材料及びその製造方法。 【構成】 少なくともアスベスト以外の無機充填材と、
ゴム材と、実質的に式(1) (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基)、又は、式(2) (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基)、又は、式(3) (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基)で表さ
れる繰り返し単位を有するポリカルボジイミド樹脂によ
るパルプと、必要に応じ添加される有機繊維又は無機繊
維による繊維成分とよりなるか、或いは、かかる構成の
シート状物と、ポリカルボジイミド樹脂で処理された補
強材とよりなるシート状物、或いは、こののシート状物
とポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材よりなる
シート材料。
し、耐代替フロン性に優れたガスケットとして使用する
ことのできるシート材料及びその製造方法。 【構成】 少なくともアスベスト以外の無機充填材と、
ゴム材と、実質的に式(1) (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基)、又は、式(2) (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基)、又は、式(3) (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基)で表さ
れる繰り返し単位を有するポリカルボジイミド樹脂によ
るパルプと、必要に応じ添加される有機繊維又は無機繊
維による繊維成分とよりなるか、或いは、かかる構成の
シート状物と、ポリカルボジイミド樹脂で処理された補
強材とよりなるシート状物、或いは、こののシート状物
とポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材よりなる
シート材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート材料及びその製造
方法に関するものであり、更に詳しくは、アスベスト繊
維を使用することなく、優れた柔軟性、シール性及び耐
熱性を発揮し、更に耐代替フロン性に優れたガスケット
として使用することのできるシート材料及びその製造方
法に関するものである。
方法に関するものであり、更に詳しくは、アスベスト繊
維を使用することなく、優れた柔軟性、シール性及び耐
熱性を発揮し、更に耐代替フロン性に優れたガスケット
として使用することのできるシート材料及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばガスケット等に使用さ
れるシート材料としては、アスベストシートが知られて
おり、この従来品は、一般的には基材繊維としてのアス
ベストの他、結合材としてゴム材や充填材を使用し、柔
軟性、シール性、耐熱性及び強度を持たせようとしてい
たが、天然物であるアスベストは、近年、資源の枯渇及
びそれに伴う入手難という問題が生じると共に、人体に
対する悪影響が指摘されるに至り、現在ではその使用が
再検討されている。
れるシート材料としては、アスベストシートが知られて
おり、この従来品は、一般的には基材繊維としてのアス
ベストの他、結合材としてゴム材や充填材を使用し、柔
軟性、シール性、耐熱性及び強度を持たせようとしてい
たが、天然物であるアスベストは、近年、資源の枯渇及
びそれに伴う入手難という問題が生じると共に、人体に
対する悪影響が指摘されるに至り、現在ではその使用が
再検討されている。
【0003】このため、上記のようなシート材料の分野
でも、アスベストに代わる繊維機材を用いたアスベスト
シートの代替物を製造しようという研究が盛んに行なわ
れていて、たとえば、アスベストの代替として、ガラス
繊維、ロックウール、セラミック繊維等、炭素繊維等の
無機繊維又はアラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリア
クロニトリル繊維、フェノール繊維等の有機繊維の使用
が提案されている。
でも、アスベストに代わる繊維機材を用いたアスベスト
シートの代替物を製造しようという研究が盛んに行なわ
れていて、たとえば、アスベストの代替として、ガラス
繊維、ロックウール、セラミック繊維等、炭素繊維等の
無機繊維又はアラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリア
クロニトリル繊維、フェノール繊維等の有機繊維の使用
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
無機、有機繊維は、いずれもアスベストに比べて繊維径
が大きく、緻密な構造とするためには不利な形状となっ
ており、十分満足の行くシール性が得られていない。
無機、有機繊維は、いずれもアスベストに比べて繊維径
が大きく、緻密な構造とするためには不利な形状となっ
ており、十分満足の行くシール性が得られていない。
【0005】そこで、この欠点を補うために、熱可塑性
を有するポリオレフィン繊維等を使用して、熱融着によ
りシール性を向上させる試みがなされているが、これら
の繊維は概ね180℃以下の温度で再溶融してしまい、
耐熱性が十分である。
を有するポリオレフィン繊維等を使用して、熱融着によ
りシール性を向上させる試みがなされているが、これら
の繊維は概ね180℃以下の温度で再溶融してしまい、
耐熱性が十分である。
【0006】一方、特開平3−62814号公報には、
有機ジイソシアネートを四級アンモニウム塩に変換した
後にポリカルボジイミド化することにより得られるポリ
カルボジイミドパルプが開示されており、このポリカル
ボジイミドパルプは耐熱性を具えると共にシート材料と
しても使用することができるとされているが、使用目的
によっては、四級アンモニウム塩の一部分解によって発
生するアミン臭が難点となることも考えられる。
有機ジイソシアネートを四級アンモニウム塩に変換した
後にポリカルボジイミド化することにより得られるポリ
カルボジイミドパルプが開示されており、このポリカル
ボジイミドパルプは耐熱性を具えると共にシート材料と
しても使用することができるとされているが、使用目的
によっては、四級アンモニウム塩の一部分解によって発
生するアミン臭が難点となることも考えられる。
【0007】更に、最近になって、オゾン層破壊の原因
となっているフロンに代え、別の溶媒の使用が検討され
ているが、このような代替フロン溶媒に対する十分な耐
久性を有するシート材料の開発が望まれている。
となっているフロンに代え、別の溶媒の使用が検討され
ているが、このような代替フロン溶媒に対する十分な耐
久性を有するシート材料の開発が望まれている。
【0008】本発明は、上記した従来技術の難点を解消
して、アスベスト繊維を使用することなく、優れた柔軟
性、シール性及び耐熱性を発揮し、耐代替フロン性に優
れたガスケットとして使用することのできるシート材料
及びその製造方法を提供することを目的としてなされ
た。
して、アスベスト繊維を使用することなく、優れた柔軟
性、シール性及び耐熱性を発揮し、耐代替フロン性に優
れたガスケットとして使用することのできるシート材料
及びその製造方法を提供することを目的としてなされ
た。
【0009】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用したシート材料の構成は、少なくともア
スベスト以外の無機充填材と、ゴム材と、実質的に式
に本発明が採用したシート材料の構成は、少なくともア
スベスト以外の無機充填材と、ゴム材と、実質的に式
【化13】 (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
表す。)、又は、式
表す。)、又は、式
【化14】 (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基を表す。)、又は、式
基を表す。)、又は、式
【化15】 (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表
す。)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプと、必要に応じ添加される有機繊
維又は無機繊維による繊維成分とよりなることを特徴と
するか、或いは、かかる構成のシート状物と、ポリカル
ボジイミド樹脂で処理された補強材とよりなることを特
徴とするものである。
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表
す。)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプと、必要に応じ添加される有機繊
維又は無機繊維による繊維成分とよりなることを特徴と
するか、或いは、かかる構成のシート状物と、ポリカル
ボジイミド樹脂で処理された補強材とよりなることを特
徴とするものである。
【0010】又、上記目的を達成するために本発明が採
用したシート材料の製造方法の構成は、少なくともアス
ベスト以外の無機充填材と、ゴム材と、実質的に前記式
で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイミド樹
脂によるパルプと、必要に応じ有機繊維又は無機繊維に
よる繊維成分とを混抄又は混練してシート状物とし、該
シート状物を上記ポリカルボジイミド樹脂によるパルプ
の軟化点以上の温度で加熱成形することを特徴とする
か、或いは、かかる構成のシート状物とポリカルボジイ
ミド樹脂で処理された補強材とを重ね合わせた後、上記
ポリカルボジイミド樹脂によるパルプの軟化点以上の温
度で加熱成形することを特徴とするものである。
用したシート材料の製造方法の構成は、少なくともアス
ベスト以外の無機充填材と、ゴム材と、実質的に前記式
で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイミド樹
脂によるパルプと、必要に応じ有機繊維又は無機繊維に
よる繊維成分とを混抄又は混練してシート状物とし、該
シート状物を上記ポリカルボジイミド樹脂によるパルプ
の軟化点以上の温度で加熱成形することを特徴とする
か、或いは、かかる構成のシート状物とポリカルボジイ
ミド樹脂で処理された補強材とを重ね合わせた後、上記
ポリカルボジイミド樹脂によるパルプの軟化点以上の温
度で加熱成形することを特徴とするものである。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】上記のとおり、本発明のシート材料の第1
の態様は、少なくともアスベスト以外の無機充填材と、
ゴム材と、実質的に上記式で表される繰り返し単位を有
するポリカルボジイミド樹脂によるパルプと、必要に応
じ添加される有機繊維又は無機繊維による繊維成分とよ
りなるものであり、これらのうちの無機充填材としては
アスベスト以外の無機充填材であればよく、特に制限は
ない。具体的には、ガラス繊維等の繊維類、及び、クレ
ー、タルク、硫酸バリウム、マイカ、バーミュライト、
炭酸カルシウム、シリカ、ウォラストナイト、硫酸マグ
ネシウム、チタン酸カリウム、カーボンブラック等の粉
末状、りんぺん状或いはウイスカー状物、或いはこれら
を適宜に混合したものを例示することができる。
の態様は、少なくともアスベスト以外の無機充填材と、
ゴム材と、実質的に上記式で表される繰り返し単位を有
するポリカルボジイミド樹脂によるパルプと、必要に応
じ添加される有機繊維又は無機繊維による繊維成分とよ
りなるものであり、これらのうちの無機充填材としては
アスベスト以外の無機充填材であればよく、特に制限は
ない。具体的には、ガラス繊維等の繊維類、及び、クレ
ー、タルク、硫酸バリウム、マイカ、バーミュライト、
炭酸カルシウム、シリカ、ウォラストナイト、硫酸マグ
ネシウム、チタン酸カリウム、カーボンブラック等の粉
末状、りんぺん状或いはウイスカー状物、或いはこれら
を適宜に混合したものを例示することができる。
【0013】又、ゴム材としては、ニトリルゴム(NB
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレン
ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエン
ゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロ
ピレンゴム(EPM)、エチレン酢ビゴム(EVA)、
塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、エピクロロヒドリ
ンゴム(ECO)、ニトリルイソプレンゴム(NI
R)、フッ素ゴム(FRM)、シリコーンゴム(S
i)、天然ゴム(NR)、及びこれらのラテックス等、
従来よりジョイントシート成形用ゴムとして公知のもの
を使用することができる。
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレン
ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエン
ゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロ
ピレンゴム(EPM)、エチレン酢ビゴム(EVA)、
塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、エピクロロヒドリ
ンゴム(ECO)、ニトリルイソプレンゴム(NI
R)、フッ素ゴム(FRM)、シリコーンゴム(S
i)、天然ゴム(NR)、及びこれらのラテックス等、
従来よりジョイントシート成形用ゴムとして公知のもの
を使用することができる。
【0014】又、本発明で使用するポリカルボジイミド
パルプを製造するためには、まず、有機ジイソシアネー
トを、カルボジイミド化触媒の存在下に、溶媒として脂
環式エーテルを用いた重合反応に付すことによりポリカ
ルボジイミド樹脂のドープを得る。ここで原料化合物な
る有機ジイソシアネートには、式
パルプを製造するためには、まず、有機ジイソシアネー
トを、カルボジイミド化触媒の存在下に、溶媒として脂
環式エーテルを用いた重合反応に付すことによりポリカ
ルボジイミド樹脂のドープを得る。ここで原料化合物な
る有機ジイソシアネートには、式
【化16】 又は、式
【化17】 又は、式
【化18】 で表されるものを挙げることができ、これらの式で表さ
れる有機ジイソシアネートを原料とするため、本発明で
使用するポリカルボジイミドパルプは、その構造中に四
級アンモニウムを含まないものとなる。
れる有機ジイソシアネートを原料とするため、本発明で
使用するポリカルボジイミドパルプは、その構造中に四
級アンモニウムを含まないものとなる。
【0015】上記式中の置換基について説明すれば、R
1、R2及びR3はメチル基、エチル基、プロピル基やブ
チル基等に代表される低級アルキル基又は対応する低級
アルコキシ基を、R4及びR5は水素原子、R1乃至R3と
同様の低級アルキル基又は低級アルコキシ基を、Xは酸
素原子又はメチレン基を夫々表わしている。
1、R2及びR3はメチル基、エチル基、プロピル基やブ
チル基等に代表される低級アルキル基又は対応する低級
アルコキシ基を、R4及びR5は水素原子、R1乃至R3と
同様の低級アルキル基又は低級アルコキシ基を、Xは酸
素原子又はメチレン基を夫々表わしている。
【0016】具体的には、有機ジイソシアネートが上記
式(1)で表されるものとしては、2、4−トリレンジ
イソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレン
ジイソシアネートの混合物等のトリレンジイソシアネー
トや、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネー
ト等を、又、有機ジイソシアネートが上記式(2)で表
されるものとしては、0−トリジンジイソシアネート等
を、更に、有機ジイソシアネートが上記式(3)で表さ
れるものとしては、4,4−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、4,4−ジフェニルエーテルジイソシアネー
トや3,3−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテル
ジイソシアネート等をそれぞれ挙げることができ、これ
らジイソシアネート類は、単独で又は2種以上の混合物
として使用することができる。
式(1)で表されるものとしては、2、4−トリレンジ
イソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレン
ジイソシアネートの混合物等のトリレンジイソシアネー
トや、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネー
ト等を、又、有機ジイソシアネートが上記式(2)で表
されるものとしては、0−トリジンジイソシアネート等
を、更に、有機ジイソシアネートが上記式(3)で表さ
れるものとしては、4,4−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、4,4−ジフェニルエーテルジイソシアネー
トや3,3−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテル
ジイソシアネート等をそれぞれ挙げることができ、これ
らジイソシアネート類は、単独で又は2種以上の混合物
として使用することができる。
【0017】上記した有機ジイソシアネートについては
脂環式エーテル中で反応を行うものであり、この脂環式
エーテルは、好ましくは室温で液体であり、分子内のエ
ーテル結合が2個以下であるものである。具体的には、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン
又はそれらの混合溶媒を例として挙げることができる
が、中でもテトラヒドロフランが好ましい。
脂環式エーテル中で反応を行うものであり、この脂環式
エーテルは、好ましくは室温で液体であり、分子内のエ
ーテル結合が2個以下であるものである。具体的には、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン
又はそれらの混合溶媒を例として挙げることができる
が、中でもテトラヒドロフランが好ましい。
【0018】又、有機ジイソシアネートとして上記説明
した種類のものを使用する場合、モノマー濃度30重量
%以下、好ましくは20重量%以下で反応を行うものと
する。モノマー濃度が30重量%以上になると、粉末状
又は繊維の太く固いパルプになるため好ましくなく、
又、生成したパルプ・粉末にもイソシアネート基が多く
存在することになるため、成形加工する場合等において
発泡が起こり好ましくない。更に、カルボジイミドパル
プの特徴である耐熱性の面でも、200℃以上で発泡が
起こるので、大幅に好ましい性質を損なうことになる。
このような問題を回避するためには、ドープにおけるN
CO%を3以下に、好ましくは2以下にすることが有利
である。
した種類のものを使用する場合、モノマー濃度30重量
%以下、好ましくは20重量%以下で反応を行うものと
する。モノマー濃度が30重量%以上になると、粉末状
又は繊維の太く固いパルプになるため好ましくなく、
又、生成したパルプ・粉末にもイソシアネート基が多く
存在することになるため、成形加工する場合等において
発泡が起こり好ましくない。更に、カルボジイミドパル
プの特徴である耐熱性の面でも、200℃以上で発泡が
起こるので、大幅に好ましい性質を損なうことになる。
このような問題を回避するためには、ドープにおけるN
CO%を3以下に、好ましくは2以下にすることが有利
である。
【0019】又、別法として末端封止をする方法があ
る。末端封止剤としては、モノイソシアネート、チオフ
ェノール、フェノール、アニリン、安息香酸及びこれら
に置換基を導入したものなどを挙げることができる。上
記置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、低級不飽和アルキル基などがある(ここに挙げたも
のは芳香族系のものであるが、要求される耐熱性の程度
等により、脂肪族系の化合物を使用できることは勿論で
ある。)。
る。末端封止剤としては、モノイソシアネート、チオフ
ェノール、フェノール、アニリン、安息香酸及びこれら
に置換基を導入したものなどを挙げることができる。上
記置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、低級不飽和アルキル基などがある(ここに挙げたも
のは芳香族系のものであるが、要求される耐熱性の程度
等により、脂肪族系の化合物を使用できることは勿論で
ある。)。
【0020】この他にも、末端封止剤としては、−O
H、−NH2、−COOH、−SH、−NHアルキル末
端を有する化合物約1モルと、芳香族ジイソシアネート
2モルとの反応によって簡便に製造できるイソシアネー
ト末端化合物から誘導されるものでもよい。
H、−NH2、−COOH、−SH、−NHアルキル末
端を有する化合物約1モルと、芳香族ジイソシアネート
2モルとの反応によって簡便に製造できるイソシアネー
ト末端化合物から誘導されるものでもよい。
【0021】上記のようにしてポリカルボジイミドを合
成する際、その分子量は少なくとも2000以上好まし
くは3000以上でなければならず、2000以下にな
るとパルプ形状は得られず、粉末状となり好ましくな
い。
成する際、その分子量は少なくとも2000以上好まし
くは3000以上でなければならず、2000以下にな
るとパルプ形状は得られず、粉末状となり好ましくな
い。
【0022】又、パルプ化する際の分散性を向上させる
ため、上記のドープの中に界面活性剤のようなものを添
加してもよいし、用途に応じて固体無機物質を混入させ
ておくこともできる。ここにいう固体無機物質として雲
母、ガラスフレーク、シリカ粉、アルミナ粉、カオリ
ン、タルク、ウォラストナイト、硫酸バリウム、硫酸マ
グネシウム、グラファイト粉などを挙げることができ
る。
ため、上記のドープの中に界面活性剤のようなものを添
加してもよいし、用途に応じて固体無機物質を混入させ
ておくこともできる。ここにいう固体無機物質として雲
母、ガラスフレーク、シリカ粉、アルミナ粉、カオリ
ン、タルク、ウォラストナイト、硫酸バリウム、硫酸マ
グネシウム、グラファイト粉などを挙げることができ
る。
【0023】上記脂環式エーテル中での有機ジイソシア
ネートの反応は、カルボジイミド化触媒の存在下で行な
うものであり、このカルボジイミド化触媒としては、例
えば3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−
オキシド等のホスホレンオキシド類を挙げることができ
る。
ネートの反応は、カルボジイミド化触媒の存在下で行な
うものであり、このカルボジイミド化触媒としては、例
えば3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−
オキシド等のホスホレンオキシド類を挙げることができ
る。
【0024】而して、本発明において使用するポリカル
ボジイミドパルプは、上記のようにして製造したドープ
と凝固液とを、例えばノズルを介して吐出することによ
り、両者を相互に接触させることにより得られるもので
あり、得られたドープが凝固液に対する優れた分散性と
溶媒の抜け易さと備えているものであるので、このよう
な操作に付すことにより、ドープ中のポリカルボジイミ
ド重合体が凝固液と接触した直後にパルプ化するのであ
る。
ボジイミドパルプは、上記のようにして製造したドープ
と凝固液とを、例えばノズルを介して吐出することによ
り、両者を相互に接触させることにより得られるもので
あり、得られたドープが凝固液に対する優れた分散性と
溶媒の抜け易さと備えているものであるので、このよう
な操作に付すことにより、ドープ中のポリカルボジイミ
ド重合体が凝固液と接触した直後にパルプ化するのであ
る。
【0025】上記凝固液は、ポリカルボジイミドの貧溶
媒をその主成分とする液体であり、該貧溶媒の例として
は、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、アセトン、メチレンクロライド等が挙げられ、こ
れらを適宜混合してもよく、又、これに前記説明したポ
リカルボジイミドの溶剤である脂環式エーテルを少量混
合して用いてもよい。尚、ポリカルボジイミドの貧溶媒
としては、経済的には水を採用するのが望ましい。
媒をその主成分とする液体であり、該貧溶媒の例として
は、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、アセトン、メチレンクロライド等が挙げられ、こ
れらを適宜混合してもよく、又、これに前記説明したポ
リカルボジイミドの溶剤である脂環式エーテルを少量混
合して用いてもよい。尚、ポリカルボジイミドの貧溶媒
としては、経済的には水を採用するのが望ましい。
【0026】又、場合によっては、ドープの貧溶媒への
分散性を向上させるために、貧溶媒に少量の界面活性剤
などの助剤を添加してもよいし、必要に応じ、パルプの
製造速度を早くするために、貧溶媒を加温してもよい。
温度は、室温以上100℃以下が好ましい。
分散性を向上させるために、貧溶媒に少量の界面活性剤
などの助剤を添加してもよいし、必要に応じ、パルプの
製造速度を早くするために、貧溶媒を加温してもよい。
温度は、室温以上100℃以下が好ましい。
【0027】更に、ドープと凝固液とを相互に接触させ
るだけではなく、ノズルにより、ドープと凝固液とを凝
固浴中或いは凝固浴上に吐出することにより、パルプ化
を補完するようにしてもよい。この凝固浴に使用する液
体も、ポリカルボジイミドの貧溶媒を主成分とするもの
である点は、上記凝固浴に使用する液体と同様である。
この凝固液の組成は、上記凝固浴に使用する液体と同一
組成である必要はないが、好ましくは同一組成が良い。
るだけではなく、ノズルにより、ドープと凝固液とを凝
固浴中或いは凝固浴上に吐出することにより、パルプ化
を補完するようにしてもよい。この凝固浴に使用する液
体も、ポリカルボジイミドの貧溶媒を主成分とするもの
である点は、上記凝固浴に使用する液体と同様である。
この凝固液の組成は、上記凝固浴に使用する液体と同一
組成である必要はないが、好ましくは同一組成が良い。
【0028】いずれの場合も、上記ノズルについては特
に構造上の制限がなく、ドープ又は凝固液を勢い良く吹
き出せるものであればよい。又、ドープ又は凝固液の夫
々に一流体ノズルを使用しても、二流体ノズルにドープ
及び凝固液を供給するようにしてもよい。特に二流体ノ
ズルを使用した場合は、ドープは常にフレッシュな凝固
液により剪断叩解作用を受けることとなり、パルプ状粒
子の製造再現性は極めて優れている。又、貧溶媒とドー
プをそれぞれ一流体ノズルから吐出させ、これをぶつけ
合うことにより剪断叩解作用を与え製造することもでき
る。吐出する二流体のそれぞれの吐出速度は、使用する
二流体ノズル又は一流体ノズルの種類によって異なり、
凝固液中で析出するポリカルボジイミドが均一且つ良好
な形状になるように設定する。
に構造上の制限がなく、ドープ又は凝固液を勢い良く吹
き出せるものであればよい。又、ドープ又は凝固液の夫
々に一流体ノズルを使用しても、二流体ノズルにドープ
及び凝固液を供給するようにしてもよい。特に二流体ノ
ズルを使用した場合は、ドープは常にフレッシュな凝固
液により剪断叩解作用を受けることとなり、パルプ状粒
子の製造再現性は極めて優れている。又、貧溶媒とドー
プをそれぞれ一流体ノズルから吐出させ、これをぶつけ
合うことにより剪断叩解作用を与え製造することもでき
る。吐出する二流体のそれぞれの吐出速度は、使用する
二流体ノズル又は一流体ノズルの種類によって異なり、
凝固液中で析出するポリカルボジイミドが均一且つ良好
な形状になるように設定する。
【0029】このようにして得られたポリカルボジイミ
ドパルプは、前記のような式で表される繰り返し単位を
有するものであり、450℃以上という高い熱分解温度
を有している。
ドパルプは、前記のような式で表される繰り返し単位を
有するものであり、450℃以上という高い熱分解温度
を有している。
【0030】尚、本発明で使用するポリカルボジイミド
パルプは、「実質的」に上記の式で表される繰り返し単
位を有するものであればよく、例えばその一部に枝分れ
構造を有するようなものでもよい。
パルプは、「実質的」に上記の式で表される繰り返し単
位を有するものであればよく、例えばその一部に枝分れ
構造を有するようなものでもよい。
【0031】又、上記ポリカルボジイミドパルプは、そ
の1種類を選択して使用しても、2種以上を使用しても
差しつかえない。
の1種類を選択して使用しても、2種以上を使用しても
差しつかえない。
【0032】本発明では更に上記成分に加え、必要に応
じ適宜の繊維成分を添加してもよく、この繊維成分には
有機繊維及び無機繊維が含まれ、具体的にはポリアミド
繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアクリロニトリル繊維或いはそれらのパルプ、セルロ
ース類(綿、麻、パルプなど)等を例示することができ
る。
じ適宜の繊維成分を添加してもよく、この繊維成分には
有機繊維及び無機繊維が含まれ、具体的にはポリアミド
繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアクリロニトリル繊維或いはそれらのパルプ、セルロ
ース類(綿、麻、パルプなど)等を例示することができ
る。
【0033】上記説明した各成分の割合は、使用目的或
いは条件等に応じ適宜決定すれば良いが、例えば、 アスベスト以外の無機充填材 30〜90重量% ゴム材 5〜50重量% ポリカルボジイミドパルプ 1〜50重量% 繊維成分 0〜50重量% という範囲を挙げることができる。
いは条件等に応じ適宜決定すれば良いが、例えば、 アスベスト以外の無機充填材 30〜90重量% ゴム材 5〜50重量% ポリカルボジイミドパルプ 1〜50重量% 繊維成分 0〜50重量% という範囲を挙げることができる。
【0034】一方、本発明のシート材料の第2の態様
は、少なくともアスベスト以外の無機充填材と、ゴム材
と、実質的に上記式で表される繰り返し単位を有するポ
リカルボジイミドパルプと、必要に応じ添加される有機
繊維又は無機繊維による繊維成分とよりなるシート状
物、即ち、上記説明した本発明のシート材料に、更にポ
リカルボジイミド樹脂で処理された補強材を適用したも
のである。
は、少なくともアスベスト以外の無機充填材と、ゴム材
と、実質的に上記式で表される繰り返し単位を有するポ
リカルボジイミドパルプと、必要に応じ添加される有機
繊維又は無機繊維による繊維成分とよりなるシート状
物、即ち、上記説明した本発明のシート材料に、更にポ
リカルボジイミド樹脂で処理された補強材を適用したも
のである。
【0035】上記構成の本発明シート材料で使用するポ
リカルボジイミド樹脂としては、例えば前記ポリカルボ
ジイミドパルプを製造する際に使用したものを採用すれ
ば簡便である。尚、ポリカルボジイミド樹脂の一般的製
造方法としては、D.J.Lymanら(Die Ma
kromol.Chem.,67,1(1963)、
B.Dyerら(J.Amer.Chem.Soc.,
80,5495(1958))、L.M.Alberi
noら(J.Appl.Polym.Sci.,21,
1999(1977)、T.W.Campbell
(J.Org.Chem.,28,2069(196
3))等の文献や、特開昭51−61599号、特開平
2−292316号等の公報に開示されている。
リカルボジイミド樹脂としては、例えば前記ポリカルボ
ジイミドパルプを製造する際に使用したものを採用すれ
ば簡便である。尚、ポリカルボジイミド樹脂の一般的製
造方法としては、D.J.Lymanら(Die Ma
kromol.Chem.,67,1(1963)、
B.Dyerら(J.Amer.Chem.Soc.,
80,5495(1958))、L.M.Alberi
noら(J.Appl.Polym.Sci.,21,
1999(1977)、T.W.Campbell
(J.Org.Chem.,28,2069(196
3))等の文献や、特開昭51−61599号、特開平
2−292316号等の公報に開示されている。
【0036】又、本発明シート材料で使用する補強材と
しては、例えば、アスベスト以外の無機繊維又は有機繊
維よりなる織布、不織布又は紙状物や、ポリエステルフ
ィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネイトフィル
ム、ポリイミドフィルム、ポリカルボジイミドフィルム
或いは、ステンレス板、鉄板、銅板、アルミニウム板等
の金属板を挙げることができる。尚、本発明にいう「ポ
リカルボジイミド樹脂で処理された補強材」なる概念に
は、ポリカルボジイミド樹脂自体によるフィルムが含ま
れるものである。
しては、例えば、アスベスト以外の無機繊維又は有機繊
維よりなる織布、不織布又は紙状物や、ポリエステルフ
ィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネイトフィル
ム、ポリイミドフィルム、ポリカルボジイミドフィルム
或いは、ステンレス板、鉄板、銅板、アルミニウム板等
の金属板を挙げることができる。尚、本発明にいう「ポ
リカルボジイミド樹脂で処理された補強材」なる概念に
は、ポリカルボジイミド樹脂自体によるフィルムが含ま
れるものである。
【0037】尚、本発明シート材料のいずれの態様につ
いても、繊維成分は補強材として使用されるものである
から、強度を必要としない場合等には添加しなくてもよ
く、ポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材につい
ても同様である。
いても、繊維成分は補強材として使用されるものである
から、強度を必要としない場合等には添加しなくてもよ
く、ポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材につい
ても同様である。
【0038】更に、本発明シート材料は、複数層のシー
ト状物と、複数層の補強材とより構成してもよく、例え
ば、シート状物の両面を補強材で補強したり、或いはそ
の補強材に更にシート状物を適用したりすることもでき
る。
ト状物と、複数層の補強材とより構成してもよく、例え
ば、シート状物の両面を補強材で補強したり、或いはそ
の補強材に更にシート状物を適用したりすることもでき
る。
【0039】而して、上記のように特徴付けられる本発
明のシート材料は、少なくともアスベスト以外の無機充
填材と、ゴム材と、実質的に前記式で表される繰り返し
単位を有するポリカルボジイミドパルプと、必要に応じ
有機繊維又は無機繊維による繊維成分とを混抄又は混練
して得られるシート状物、或いは、かかる構成のシート
状物とポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材とを
重ね合わせたものを、上記ポリカルボジイミドパルプの
軟化点以上の温度で加熱成形する本発明製造方法により
得ることができる。
明のシート材料は、少なくともアスベスト以外の無機充
填材と、ゴム材と、実質的に前記式で表される繰り返し
単位を有するポリカルボジイミドパルプと、必要に応じ
有機繊維又は無機繊維による繊維成分とを混抄又は混練
して得られるシート状物、或いは、かかる構成のシート
状物とポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材とを
重ね合わせたものを、上記ポリカルボジイミドパルプの
軟化点以上の温度で加熱成形する本発明製造方法により
得ることができる。
【0040】各成分の混抄又は混練及び得られたシート
状物の加熱成形は、いずれも周知の手段を利用すること
により行うことができ、又、加熱温度としては150℃
以上という数値を例示することができる。
状物の加熱成形は、いずれも周知の手段を利用すること
により行うことができ、又、加熱温度としては150℃
以上という数値を例示することができる。
【0041】尚、本発明シート材料を製造するに際し、
アクリル樹脂エマルジョン、フェノール樹脂エマルジョ
ン、ポリビニルアルコールエマルジョンやゴムエマルジ
ョン等の等の有機バインダー等を、得られるシート材料
に悪影響をおよぼさない範囲で添加することもできる。
尚、上記充填材中、クレー、タルク、シリカ、ウォラス
トナイト、マイカ等はバインダーとしても機能し、得ら
れるシート材料の強度を向上させることができ、従って
本発明においては充填材とバインダーとの間に明確な区
別はない。
アクリル樹脂エマルジョン、フェノール樹脂エマルジョ
ン、ポリビニルアルコールエマルジョンやゴムエマルジ
ョン等の等の有機バインダー等を、得られるシート材料
に悪影響をおよぼさない範囲で添加することもできる。
尚、上記充填材中、クレー、タルク、シリカ、ウォラス
トナイト、マイカ等はバインダーとしても機能し、得ら
れるシート材料の強度を向上させることができ、従って
本発明においては充填材とバインダーとの間に明確な区
別はない。
【0042】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
する。
【0043】実施例1 1ポリカルボジイミドパルプの製造 4口フラスコにジムロート冷却管、温度計、メカニカル
スターラーを取付けた後、原料投入口よりテトラヒドロ
フラン4000mlを加える。次いで原料であるMDI
(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート)650
gを加え、更に原料イソシアネートに対して0.2重量
%の3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−
オキシドを添加し、リフラックス下で反応を7時間行
い、ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモノ
マー濃度は15.5%、NCO%は1.0であった。上
記のようにして製造したドープをオートクレーブに投入
し、一方をノズルに、他方をコンプレッサーに結ぎ込
み、バック圧によりドープを吐出した。ノズルとして
は、二流体ノズル(スプレーイングシステム社製)を使
用した。この装置を用いて、ドープ吐出量を10ml/
分、凝固剤吐出量を1010ml/分になるようにバッ
ク圧にて調整し、凝固浴上に吐出させパルプ化した。こ
れを濾過、乾燥して目的物のパルプを得た。尚、凝固浴
を使用しない場合も、目的とするパルプが得られた。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 12重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分) 23重量% 上記配合の組成物を抄造し、シートを作成した。次に、
厚さ0.1mmのガラスクロスをポリカルボジイミドの
溶液(ポリマー濃度:5重量%、溶媒:テトラヒドロフ
ラン)に浸漬し、乾燥した。樹脂分は20重量%であ
り、表面及びガラス繊維間がポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材を得た。この補強材を上記の抄造で得
られたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、180℃
で加熱加圧成形して厚さ0.5mmのシートを得た。
尚、上記ポリカルボジイミド溶液は、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)を、テトラヒド
ロフラン(THF)中でカルボジイミド化触媒と共に反
応させて得たものである(以下、テトラヒドロフランを
溶媒としたポリカルボジイミド溶液は、同様の方法で製
造した)。
スターラーを取付けた後、原料投入口よりテトラヒドロ
フラン4000mlを加える。次いで原料であるMDI
(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート)650
gを加え、更に原料イソシアネートに対して0.2重量
%の3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−
オキシドを添加し、リフラックス下で反応を7時間行
い、ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモノ
マー濃度は15.5%、NCO%は1.0であった。上
記のようにして製造したドープをオートクレーブに投入
し、一方をノズルに、他方をコンプレッサーに結ぎ込
み、バック圧によりドープを吐出した。ノズルとして
は、二流体ノズル(スプレーイングシステム社製)を使
用した。この装置を用いて、ドープ吐出量を10ml/
分、凝固剤吐出量を1010ml/分になるようにバッ
ク圧にて調整し、凝固浴上に吐出させパルプ化した。こ
れを濾過、乾燥して目的物のパルプを得た。尚、凝固浴
を使用しない場合も、目的とするパルプが得られた。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 12重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分) 23重量% 上記配合の組成物を抄造し、シートを作成した。次に、
厚さ0.1mmのガラスクロスをポリカルボジイミドの
溶液(ポリマー濃度:5重量%、溶媒:テトラヒドロフ
ラン)に浸漬し、乾燥した。樹脂分は20重量%であ
り、表面及びガラス繊維間がポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材を得た。この補強材を上記の抄造で得
られたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、180℃
で加熱加圧成形して厚さ0.5mmのシートを得た。
尚、上記ポリカルボジイミド溶液は、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)を、テトラヒド
ロフラン(THF)中でカルボジイミド化触媒と共に反
応させて得たものである(以下、テトラヒドロフランを
溶媒としたポリカルボジイミド溶液は、同様の方法で製
造した)。
【0044】得られたシートの引張強度とシール性、2
50℃でのアミン臭の有無及びフロンに対する耐性(R
12、R134aに対しJISRに3453に準じて7
0℃、24時間浸漬後の引張強度変化率の測定結果)を
検討した。尚、シール特性は、まず得られたシートから
所定の形状を打ち抜いてガスケットを形成し、このガス
ケットをフランジ面間に挿入してトルクレンチにより1
00kg/cm2で締付けた後、内部に7kg/cm2の
窒素を流し、フランジからの窒素洩れを水上置換法によ
り10分間補集し、その容積を洩れ量として、シール特
性を示す値とした。
50℃でのアミン臭の有無及びフロンに対する耐性(R
12、R134aに対しJISRに3453に準じて7
0℃、24時間浸漬後の引張強度変化率の測定結果)を
検討した。尚、シール特性は、まず得られたシートから
所定の形状を打ち抜いてガスケットを形成し、このガス
ケットをフランジ面間に挿入してトルクレンチにより1
00kg/cm2で締付けた後、内部に7kg/cm2の
窒素を流し、フランジからの窒素洩れを水上置換法によ
り10分間補集し、その容積を洩れ量として、シール特
性を示す値とした。
【0045】実施例2 実施例1で製造したポリ カルボジイミドパルプ 15重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分) 20重量% 上記配合の組成物を抄造し、シートを作成した。次に、
厚さ0.1mmのポリエステルフィルムの表面にポリカ
ルボジイミドの溶液(ポリマー濃度:3重量%、溶媒:
テトラクロロエチレン)をスプレーして乾燥し、ポリカ
ルボジイミド樹脂で処理された補強材を得た。この補強
材を上記の抄造で得られたシートにサンドイッチ状に重
ね合わせ、200℃で加熱加圧成形して厚さ0.5mm
のシートを得た。得られたシートの引張強度、シール
性、アミン臭の有無、耐フロン性を検討した。尚、上記
ポリカルボジイミド溶液は、2,4−トリレンジイソシ
アネート/2,6−トリレンジイソシアネート混合物
(混合割合80:20〔TDI〕)を、テトラクロロエ
チレ中でカルボジイミド化触媒と共に反応させて得たも
のである(以下、テトラクロロエチレンを溶媒としたポ
リカルボジイミド溶液は、同様の方法で製造した)。
厚さ0.1mmのポリエステルフィルムの表面にポリカ
ルボジイミドの溶液(ポリマー濃度:3重量%、溶媒:
テトラクロロエチレン)をスプレーして乾燥し、ポリカ
ルボジイミド樹脂で処理された補強材を得た。この補強
材を上記の抄造で得られたシートにサンドイッチ状に重
ね合わせ、200℃で加熱加圧成形して厚さ0.5mm
のシートを得た。得られたシートの引張強度、シール
性、アミン臭の有無、耐フロン性を検討した。尚、上記
ポリカルボジイミド溶液は、2,4−トリレンジイソシ
アネート/2,6−トリレンジイソシアネート混合物
(混合割合80:20〔TDI〕)を、テトラクロロエ
チレ中でカルボジイミド化触媒と共に反応させて得たも
のである(以下、テトラクロロエチレンを溶媒としたポ
リカルボジイミド溶液は、同様の方法で製造した)。
【0046】実施例3 実施例1で製造したポリ カルボジイミドパルプ 14重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBR) 21重量% 上記配合の組成物にトルエンの適当量(配合物の全重量
に対し8割程度の重量)を加え、混練機で混練した後、
カレンダーロールで成形してシート状物とした。次に、
厚さ0.15mmのカーボンクロスをポリカルボジイミ
ドの溶液(ポリマー濃度:5重量%、溶媒:テトラクロ
ロエチレン)に浸漬し、乾燥して樹脂分5重量%のポリ
カルボジイミド樹脂で処理された補強材を得た。この補
強材を上記の抄造で得られたシートにサンドイッチ状に
重ね合わせ、200℃で加熱加圧成形して厚さ0.5m
mのシートを得た。得られたシートの引張強度、シール
性、耐フロン性、アミン臭の有無を検討した。
に対し8割程度の重量)を加え、混練機で混練した後、
カレンダーロールで成形してシート状物とした。次に、
厚さ0.15mmのカーボンクロスをポリカルボジイミ
ドの溶液(ポリマー濃度:5重量%、溶媒:テトラクロ
ロエチレン)に浸漬し、乾燥して樹脂分5重量%のポリ
カルボジイミド樹脂で処理された補強材を得た。この補
強材を上記の抄造で得られたシートにサンドイッチ状に
重ね合わせ、200℃で加熱加圧成形して厚さ0.5m
mのシートを得た。得られたシートの引張強度、シール
性、耐フロン性、アミン臭の有無を検討した。
【0047】実施例4 実施例1で製造したポリ カルボジイミドパルプ 17重量% 無機充填材 68重量% ゴム材(NBR、アクリル混合ゴムラテックス固形分) 15重量% 上記配合の組成物を抄造し、シートを作成した。次に
厚さ0.1mmのステンレス板上にポリカルボジイミド
の溶液(ポリマー濃度:3重量%、溶媒テトラヒドロフ
ラン)をスプレーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂
で処理された補強材を得た。この補強材を上記方法で得
られたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、200℃
で加熱加圧成形して厚さ0.6mmのシートを得た。得
られたシートの引張強度、シール特性、アミン臭の有
無、耐フロン性を検討した。
厚さ0.1mmのステンレス板上にポリカルボジイミド
の溶液(ポリマー濃度:3重量%、溶媒テトラヒドロフ
ラン)をスプレーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂
で処理された補強材を得た。この補強材を上記方法で得
られたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、200℃
で加熱加圧成形して厚さ0.6mmのシートを得た。得
られたシートの引張強度、シール特性、アミン臭の有
無、耐フロン性を検討した。
【0048】実施例5 1ポリカルボジイミドパルプの製造 原料である有機ジイソシアネートとして80−TDI
(2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレ
ンジイソシアネートの8:2の混合物)600gを加
え、反応を12時間行った他は実施例1と同様にして、
ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモノマー
濃度は14.4%、NCO%は1.2であった。上記の
ようにして製造したドープを使用し、実施例1と同様に
して目的物のパルプを得た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 15重量% 無機充填材 5重量% アラミドパルプ 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分) 15重量% 上記配合の組成物を抄造し、シートを作成した後、18
0℃で加熱加圧成形して厚さ0.5mmのシートを得
た。得られたシートの引張強度シール特性、アミン臭の
有無、耐フロン性を検討した。
(2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレ
ンジイソシアネートの8:2の混合物)600gを加
え、反応を12時間行った他は実施例1と同様にして、
ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモノマー
濃度は14.4%、NCO%は1.2であった。上記の
ようにして製造したドープを使用し、実施例1と同様に
して目的物のパルプを得た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 15重量% 無機充填材 5重量% アラミドパルプ 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分) 15重量% 上記配合の組成物を抄造し、シートを作成した後、18
0℃で加熱加圧成形して厚さ0.5mmのシートを得
た。得られたシートの引張強度シール特性、アミン臭の
有無、耐フロン性を検討した。
【0049】実施例6 実施例5で製造したポリ カルボジイミドパルプ 20重量% アラミドパルプ 60重量% セルロースパルプ 2重量% 無機充填材 3重量% ゴム材(NBR) 15重量% 上記配合の組成物にトルエンの適当量(組成物の全重量
に対して8割程度の重量)を加えて混練機で混練し、ロ
ールでシート化した。このシートを、180℃で加熱加
圧成形し、厚さ0.7mmのシートを得た。得られたシ
ートの引張強度、シール特性、アミン臭の有無、耐フロ
ン性を検討した。
に対して8割程度の重量)を加えて混練機で混練し、ロ
ールでシート化した。このシートを、180℃で加熱加
圧成形し、厚さ0.7mmのシートを得た。得られたシ
ートの引張強度、シール特性、アミン臭の有無、耐フロ
ン性を検討した。
【0050】実施例7 1ポリカルボジイミドパルプの製造 溶媒としてテトラヒドロフラン500ml、原料である
有機ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)80gと80−TDI
(2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレ
ンジイソシアネートの8:2の混合物)20gとの混合
物を加え、反応を8時間行なった他は実施例1と同様に
して、ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモ
ノマー濃度は18.4%、NCO%は2.3であった。
上記のようにして製造したドープを使用し、実施例1と
同様にして目的物のパルプを得た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 20重量% アラミドパルプ 3重量% 炭素繊維 2重量% 無機充填材 60重量% ゴム材(クロロプレンラテックス固形分) 15重量% 上記配合の組成物を抄造しシート化した。次に、厚さ
0.1mmのステンレス板上にポリカルボジイミドの溶
液(ポリマー濃度3重量%、溶媒テトラクロロエチレ
ン)をスプレーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材を得た。この補強材を上記方法で得ら
れたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、200℃で
加熱加圧成形して厚さ0.6mmのシートを得た。得ら
れたシートの引っ張り強度、シール特性、アミン臭の有
無、耐フロン性を検討した。
有機ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)80gと80−TDI
(2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレ
ンジイソシアネートの8:2の混合物)20gとの混合
物を加え、反応を8時間行なった他は実施例1と同様に
して、ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモ
ノマー濃度は18.4%、NCO%は2.3であった。
上記のようにして製造したドープを使用し、実施例1と
同様にして目的物のパルプを得た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 20重量% アラミドパルプ 3重量% 炭素繊維 2重量% 無機充填材 60重量% ゴム材(クロロプレンラテックス固形分) 15重量% 上記配合の組成物を抄造しシート化した。次に、厚さ
0.1mmのステンレス板上にポリカルボジイミドの溶
液(ポリマー濃度3重量%、溶媒テトラクロロエチレ
ン)をスプレーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材を得た。この補強材を上記方法で得ら
れたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、200℃で
加熱加圧成形して厚さ0.6mmのシートを得た。得ら
れたシートの引っ張り強度、シール特性、アミン臭の有
無、耐フロン性を検討した。
【0051】実施例8 1ポリカルボジイミドパルプの製造 溶媒としてテトラヒドロフラン500ml、原料である
有機ジイソシアネートとしてTODI(O−トリジンジ
イソシアネート)49gを加え、反応を70時間行なっ
た他は実施例1と同様にして、ポリカルボジイミドのド
ープを得た。この際のモノマー濃度は10.0%、NC
O%は2.0であった。上記のようにして製造したドー
プを使用し、実施例1と同様にして目的物のパルプを得
た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 15重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分重量) 15重量% アラミド繊維 (繊維長2mmにカットされたもの) 5重量% 上記配合の組成物を抄造しシート化した。次に、厚さ
0.1mmの冷間圧延鋼板上にポリカルボジイミドの溶
液(ポリマー濃度3重量%、溶媒テトラクロロエチレ
ン)をスプレーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材を得た。この補強材を上記方法で得ら
れたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、220℃で
加熱加圧成形して厚さ0.7mmのシートを得た。得ら
れたシートの引っ張り強度、シール特性、アミン臭の有
無、耐フロン性を検討した。
有機ジイソシアネートとしてTODI(O−トリジンジ
イソシアネート)49gを加え、反応を70時間行なっ
た他は実施例1と同様にして、ポリカルボジイミドのド
ープを得た。この際のモノマー濃度は10.0%、NC
O%は2.0であった。上記のようにして製造したドー
プを使用し、実施例1と同様にして目的物のパルプを得
た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 15重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分重量) 15重量% アラミド繊維 (繊維長2mmにカットされたもの) 5重量% 上記配合の組成物を抄造しシート化した。次に、厚さ
0.1mmの冷間圧延鋼板上にポリカルボジイミドの溶
液(ポリマー濃度3重量%、溶媒テトラクロロエチレ
ン)をスプレーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材を得た。この補強材を上記方法で得ら
れたシートにサンドイッチ状に重ね合わせ、220℃で
加熱加圧成形して厚さ0.7mmのシートを得た。得ら
れたシートの引っ張り強度、シール特性、アミン臭の有
無、耐フロン性を検討した。
【0052】実施例9 1ポリカルボジイミドパルプの製造 溶媒としてテトラヒドロフラン500ml、原料である
有機ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)60gとEDI(4,4−
ジフェニルエーテルジイソシアネート)10gとの混合
物を加え、反応を6時間行なった他は実施例1と同様に
して、ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモ
ノマー濃度は13.6%、NCO%は2.4であった。
上記のようにして製造したドープを使用し、実施例1と
同様にして目的物のパルプを得た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 20重量% 無機充填材 67重量% ゴム材(NBRラテックス固形分重量) 13重量% 上記配合の組成物に、その全重量に対し60%のトル
エンを加え、混練機で混練し、ロールでシート化した。
次に、厚さ0.1mmのポリアミドフィルム上にポリカ
ルボジイミドの溶液(ポリマー濃度3重量%、溶媒テト
ラヒドロフラン)をはけ塗りして乾燥し、ポリカルボジ
イミド樹脂で処理された補強材を得た。この補強材を上
記方法で得られたシートにサンドイッチ状に重ね合わ
せ、210℃で加熱加圧成形して厚さ0.6mmのシー
トを得た。得られたシートの引っ張り強度、シール特
性、アミン臭の有無、耐フロン性を検討した。
有機ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)60gとEDI(4,4−
ジフェニルエーテルジイソシアネート)10gとの混合
物を加え、反応を6時間行なった他は実施例1と同様に
して、ポリカルボジイミドのドープを得た。この際のモ
ノマー濃度は13.6%、NCO%は2.4であった。
上記のようにして製造したドープを使用し、実施例1と
同様にして目的物のパルプを得た。 2シート材料の製造 ポリカルボジイミドパルプ 20重量% 無機充填材 67重量% ゴム材(NBRラテックス固形分重量) 13重量% 上記配合の組成物に、その全重量に対し60%のトル
エンを加え、混練機で混練し、ロールでシート化した。
次に、厚さ0.1mmのポリアミドフィルム上にポリカ
ルボジイミドの溶液(ポリマー濃度3重量%、溶媒テト
ラヒドロフラン)をはけ塗りして乾燥し、ポリカルボジ
イミド樹脂で処理された補強材を得た。この補強材を上
記方法で得られたシートにサンドイッチ状に重ね合わ
せ、210℃で加熱加圧成形して厚さ0.6mmのシー
トを得た。得られたシートの引っ張り強度、シール特
性、アミン臭の有無、耐フロン性を検討した。
【0053】比較例1 特開平3−62814号公報に開示されている 親水性ポリカルボジイミドパルプ 15重量% 無機充填材 65重量% ゴム材(NBRラテックス固形分) 20重量% 上記配合の組成物を抄造しシートを作成した。次に厚
さ0.1mmのポリエステルフィルムの表面にパルプを
製造する際に使用したポリカルボジイミドの溶液(ポリ
マー濃度5重量%、溶媒テトラクロロエチレン)をスプ
レーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂で処理された
補強材を得た、この補強材を上記方法で得られたシート
にサンドイッチ状に重ね合わせ、200℃で加熱加圧成
形して厚さ0.6mmのシートを得た。得られたシート
の引張強度、シール特性、アミン臭の有無、耐フロン性
を検討した。
さ0.1mmのポリエステルフィルムの表面にパルプを
製造する際に使用したポリカルボジイミドの溶液(ポリ
マー濃度5重量%、溶媒テトラクロロエチレン)をスプ
レーして乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂で処理された
補強材を得た、この補強材を上記方法で得られたシート
にサンドイッチ状に重ね合わせ、200℃で加熱加圧成
形して厚さ0.6mmのシートを得た。得られたシート
の引張強度、シール特性、アミン臭の有無、耐フロン性
を検討した。
【0054】比較例2 市販のノンアスベストジョイントシートの引張強度、シ
ール特性、アミン臭の有無、耐フロン性を検討した。
ール特性、アミン臭の有無、耐フロン性を検討した。
【0055】以上の実施例1乃至7と比較例1及び2に
ついての測定結果を以下の表1に示す。
ついての測定結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明シート材料は、従来品のようにア
スベスト繊維を使用することないので、人体に対する悪
影響を懸念する必要がない。又、柔軟性、シール性及び
耐熱性に優れており、例えばガスケット等に使用される
シート材料として優れている。
スベスト繊維を使用することないので、人体に対する悪
影響を懸念する必要がない。又、柔軟性、シール性及び
耐熱性に優れており、例えばガスケット等に使用される
シート材料として優れている。
【0057】更に、本発明のシート材料は、代替フロン
溶媒、及び冷凍機油に対しても優れた耐久性を有してい
る。
溶媒、及び冷凍機油に対しても優れた耐久性を有してい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/02 C08L 21/00 LBS 6770−4J // C08G 18/02 NDL 8620−4J C08L 75/04 NGE 8620−4J NGF 8620−4J C08L 75:04 8620−4J
Claims (17)
- 【請求項1】 少なくともアスベスト以外の無機充填材
と、ゴム材と、実質的に式 【化1】 (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
表す。)、又は、式 【化2】 (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基を表す。)、又は、式 【化3】 (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表
す。)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプと、必要に応じ添加される有機繊
維又は無機繊維による繊維成分とよりなることを特徴と
するシート材料。 - 【請求項2】 少なくともアスベスト以外の無機充填材
と、ゴム材と、実質的に式 【化4】 (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
表す。)、又は、式 【化5】 (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基を表す。)、又は、式 【化6】 (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表
す。)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプと、必要に応じ添加される有機繊
維又は無機繊維による繊維成分とによるシート状物と、
ポリカルボジイミド樹脂で処理された補強材とよりなる
ことを特徴とするシート材料。 - 【請求項3】 前記ポリカルボジイミド樹脂によるパル
プは、500℃以上の熱分解温度を有するものである請
求項1又は2に記載のシート材料。 - 【請求項4】 前記ポリカルボジイミド樹脂によるパル
プを2種以上使用する請求項1又は2に記載のシート材
料。 - 【請求項5】 前記必要に応じ添加される繊維成分が、
ポリアミド繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ポリエステ
ル繊維、ポリアクリロニトリル繊維、セルロース類
(綿、麻、パルプ等)である請求項1又は2に記載のシ
ート材料。 - 【請求項6】 前記補強材が、アスベスト以外の無機繊
維又は有機繊維よりなる織布、不織布又は紙状物等であ
る請求項2に記載のシート材料。 - 【請求項7】 前記補強材が、ポリエステルフィルム、
ポリアミドフィルム、ポリカーボネイトフィルム、ポリ
イミドフィルム、ポリカルボジイミドフィルム等である
請求項2に記載のシート材料。 - 【請求項8】 前記補強材が、ステンレス板、鉄板、銅
板、アルミニウム板等の金属板である請求項2に記載の
シート材料。 - 【請求項9】 アスベスト以外の無機充填材を30〜9
0重量%、ゴム材を5〜50重量%、ポリカルボジイミ
ド樹脂によるパルプを1〜50重量%と繊維成分を0〜
50重量%含有する請求項1に記載のシート材料。 - 【請求項10】 前記シート状物は、アスベスト以外の
無機充填材を30〜90重量%、ゴム材を5〜50重量
%、ポリカルボジイミド樹脂によるパルプを1〜50重
量%と繊維成分を0〜50重量%含有するものである請
求項2に記載のシート材料。 - 【請求項11】 複数層のシート状物と、複数層の補強
材とよりなる請求項2に記載のシート材料。 - 【請求項12】 少なくともアスベスト以外の無機充填
材と、ゴム材と、実質的に式 【化7】 (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
表す。)、又は、式 【化8】 (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基を表す。)、又は、式 【化9】 (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表
す。)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプと、必要に応じ有機繊維又は無機
繊維による繊維成分とを混抄又は混練してシート状物と
し、該シート状物を上記ポリカルボジイミド樹脂による
パルプの軟化点以上の温度で加熱成形することを特徴と
するシート材料の製造方法。 - 【請求項13】 少なくともアスベスト以外の無機充填
材と、ゴム材と、実質的に式 【化10】 (式中、R1は低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
表す。)、又は、式 【化11】 (式中、R2、R3は低級アルキル基又は低級アルコキシ
基を表す。)、又は、式 【化12】 (式中、R4、R5は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表
す。)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプと、必要に応じ有機繊維又は無機
繊維による繊維成分とを混抄又は混練してシート状物と
すると共に、該シート状物とポリカルボジイミド樹脂で
処理された補強材とを重ね合わせた後、上記ポリカルボ
ジイミド樹脂によるパルプの軟化点以上の温度で加熱成
形することを特徴とするシート材料の製造方法。 - 【請求項14】 前記ポリカルボジイミド樹脂によるパ
ルプを2種以上使用する請求項13又は14に記載のシ
ート材料の製造方法。 - 【請求項15】 加熱成形は、150℃以上の温度で行
う請求項13又は14に記載のシート材料の製造方法。 - 【請求項16】 アスベスト以外の無機充填材を30〜
90重量%、ゴム材を5〜50重量%、ポリカルボジイ
ミド樹脂によるパルプを1〜50重量%と繊維成分を0
〜50重量%とする請求項13に記載のシート材料の製
造方法。 - 【請求項17】 前記シート状物は、アスベスト以外の
無機充填材を30〜90重量%、ゴム材を5〜50重量
%、ポリカルボジイミド樹脂によるパルプを1〜50重
量%と繊維成分を0〜50重量%とする請求項14に記
載のシート材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4026219A JPH05186615A (ja) | 1992-01-16 | 1992-01-16 | シート材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4026219A JPH05186615A (ja) | 1992-01-16 | 1992-01-16 | シート材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05186615A true JPH05186615A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=12187289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4026219A Pending JPH05186615A (ja) | 1992-01-16 | 1992-01-16 | シート材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05186615A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995020012A1 (fr) * | 1994-01-25 | 1995-07-27 | Nisshinbo Industries, Inc. | Materiau en feuille et son procede de production |
EP0679690A1 (en) * | 1994-04-27 | 1995-11-02 | Nisshinbo Industries, Inc. | Sheet material and process for production thereof |
WO1996031569A1 (fr) * | 1995-04-05 | 1996-10-10 | Nisshinbo Industries, Inc. | Joint d'etancheite pour un compresseur d'un refrigerateur ou similaire |
EP0767197A1 (en) * | 1995-10-03 | 1997-04-09 | Nisshinbo Industries, Inc. | Insulating film for use in motor of refrigeration compressor |
EP0752712A3 (en) * | 1995-06-28 | 1997-08-27 | Nisshin Spinning | Insulating material for enamelled wires for motors of refrigeration compressors |
US6465389B1 (en) | 1999-07-29 | 2002-10-15 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Heat resistant catalyst sheet and process for producing same |
JP2008239766A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Ask Technica Corp | ジョイントシート |
US8602724B2 (en) | 2009-01-20 | 2013-12-10 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Gas turbine plant |
-
1992
- 1992-01-16 JP JP4026219A patent/JPH05186615A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995020012A1 (fr) * | 1994-01-25 | 1995-07-27 | Nisshinbo Industries, Inc. | Materiau en feuille et son procede de production |
US5849404A (en) * | 1994-01-25 | 1998-12-15 | Nisshinbo Industries, Inc. | Sheet material and process for production thereof |
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US8602724B2 (en) | 2009-01-20 | 2013-12-10 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Gas turbine plant |
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