JPH05185922A - 推定車体速度等の算出装置 - Google Patents

推定車体速度等の算出装置

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JPH05185922A
JPH05185922A JP473392A JP473392A JPH05185922A JP H05185922 A JPH05185922 A JP H05185922A JP 473392 A JP473392 A JP 473392A JP 473392 A JP473392 A JP 473392A JP H05185922 A JPH05185922 A JP H05185922A
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亨 中浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、アンチロック等の車輪挙動制御に
必要な車体の推定車体速度等を、車輪速度センサ又は重
力式加速度計の出力に基づいてより正確な推定値を出力
することができる装置を提供する。 【構成】 各車輪速度に基づき代表速度Vrを算出し、
このVrに基づき参照加速度Azを求める一方、重力式
加速度計の出力に基づき代入加速度Asを求める。車輪
がスピンやスリップ等の異常な回転を行っている際はそ
の異常な回転を検出し、代入加速度Asを参照加速度A
zとして置き換えを行い、この置き換えられた参照加速
度Azに基づいて推定車体速度等を算出する一方、車輪
が安定な回転を行っている際は置き換えなしの参照加速
度Azに基づいて推定車体速度等を算出するように構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンチロック等の車輪
挙動制御に必要な車体の推定車体速度等を算出する装置
に関し、更に詳述すれば、車輪速度及び重力式加速度計
の出力に基づいて車体の推定車体速度等を算出する装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】アンチロック等車輪挙動制御装置におい
て、スリップ又はスピン算出の基礎である車体速度の推
定、及びタイヤと路面の間の摩擦係数の推定は、制御性
能を直接左右する重大な要素である。タイヤ路面間の摩
擦係数の推定は、制御中に到達した車体加速度の推定値
から算出するのが普通であり、車体加速度の推定値は車
体速度の推定値に基づいて算出される。従って、車輪挙
動制御装置の性能は車体速度の推定精度に大きく依存し
ている。
【0003】ところで、車体速度を車輪速度のみから推
定する場合、どのような式を用いて推定するかによって
推定精度に大きな影響を与える。又、車体速度を車輪速度
のみから推定するのであれば、車輪に過大なスリップ又
はスピンが起ると著しく推定精度が悪くなる。
【0004】そこで、信頼できる加速度計から求められ
る加速度と、車輪速度との両者の情報に基づいて、推定
車体速度及び推定車体加速度を求めれば、推定精度を著
しく高めることができる。加速度計としては、一般に重
力式加速度計が用いられている。
【0005】重力式加速度計は、図5に概略図が示され
ているように、加速により生じた振動子Fの変位量を抵
抗体やピエゾ素子,差動トランス等を用いて電気信号に
変換し、加速度を検出する構成を有する。
【0006】従って、車輪に過大なスリップ又はスピン
が起こっていない状態では、車輪速度から推定した推定
車体速度等を用いる一方、車輪に過大なスリップ又はス
ピンが起これば、重力式加速度計の出力に基づいて推定
した推定車体速度等を用いることが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、車
体速度を車輪速度のみから推定する場合、どのような式
を用いればよいかが課題となる。又、車輪挙動制御シス
テムを構成する場合、過大なスリップ又はスピンの発生
判断及び収束判断が下される時点では、車輪速度から求
めた推定車体速度と、重力式加速度計から求めた推定車
体速度が一致する様になっている必要があり、更に車輪
速度から求めた推定車体加速度と、重力式加速度計から
求めた推定車体加速度も一致することが望ましい。
【0008】これ等の必要条件を満たすため、車輪速度
から推定した推定車体速度の算出手段、補正後の重力式
加速度計の出力に基づいて推定した推定車体速度の算出
手段、及び前者の推定車体速度から後者の推定車体速度
へ、又は逆の切替え時の判断手段をどのように構成する
かが課題となる。
【0009】更に、推定車体速度を求める際に、なるべ
く簡単な演算操作で推定車体加速度も同時に求めること
が出来るためには、どのように構成すればよいか、又、
スリップ又はスピンの過大さの程度に応じて重力式加速
度計から求めた推定車体速度及び加速度への依存度が逐
次高まる様にするためには、どのように構成すればよい
かが課題となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る推定車体速度等の算出装置は、単位演
算サイクル毎に、車両の少なくとも一つの車輪の回転速
度を計測して、車輪速度を出力する手段と、重力式加速
度計に基づく代入加速度Asを出力する手段と、各車輪
速度に基づき代表速度Vrを算出し出力する手段と、代
表速度Vrに基づき、参照加速度Azを算出し出力する手
段と、最終的な推定車体速度として代表速度Vrに基づ
く参照加速度Azを用いるか、重力式加速度計に基づく
代入加速度Asを参照加速度Azとして用いるかを、代入
加速度Asと参照加速度Azとの大小関係で判断し、判断
結果に基づいて切替指示を出力する手段と、切替指示に
応じて、推定車体速度Vv及び推定車体加速度Avを算出
し出力する手段とを有することを特徴とする。
【0011】
【作用】加速中に過大スピンが発生すれば、切替指示を
出力する手段からの出力により車輪速に基づく計算から
重力式加速度計の出力に基づく計算に切り替わって、推
定車体速度や推定車体加速度を算出する一方、加速中に
過大スピンが収束すれば、再び車輪速に基づく計算に切
り替わる。
【0012】又、減速中に過大スリップが発生すれば、
上述と同様に切替指示を出力する手段からの出力により
車輪速に基づく計算から重力式加速度計の出力に基づく
計算に切り替わって、推定車体速度や推定車体加速度を
算出する一方、減速中に過大スリップが収束すれば、再
び車輪速に基づく計算に切り替わる。
【0013】
【実施例】原理説明 車両の四輪の各車輪速度をV1、V2、V3、V4、こ
の中の最高速度をVh、最低速度をVl、代表速度をV
r、推定車体速度をVv、推定車体加速度をAv、重力式
加速度計から直接求められた加速度をAm(G計検出加
速度)、補正後の重力式加速度計による加速度をAc
(補正G計検出加速度)、推定車体速度等を得るために
代入すべきAcに基づいた代入加速度をAs、Asに代っ
て実際の推定計算に用いられる加速度を参照加速度A
z、フィルターの速さをm,nとする。なお、m,nは
0≦m≦1,0≦n≦1であり、各加速度の単位は重力
の加速度と単位演算サイクルの積とする。即ち本明細書
では微分演算はすべて単位演算サイクル間の変化量とし
て表記している。
【0014】先ず代表速度Vrを求める必要が有るが、
一例として、 加速過程では Vr=Vl 減速過程では Vr=Vh とし、加速減速の判断がつかない時は前回値のまま据え
置きとする方式が考えられる。加速過程、減速過程の判
断の仕方は後述する。その他にも種々の方式が有り得る
が、本方式は簡単且つ広範囲に適用できるものである。
【0015】次に代表速度Vrから推定車体速度Vvと推
定車体加速度Avを求める必要が有るが、相互に関連づ
け且つ適度なフィルターをかける事が望ましい。そこで
最も素直な方式は、 dVv=(Vr−Vv)*m (1) Vv=Vv+dVv (2) Av=Av+(dVv−Av)*n (3) である。ここで下線が付してある変数は前回サイクルの
値である。しかしこれではVvにフィルター遅れが生
じ、一定加速度時でもVvがVrの不偏推定値にはならな
い。
【0016】車輪挙動制御装置としては加速度一定状態
は謂わばノーマル状態で有り、この状態の時にVvがVr
の不偏推定値にならないのでは非常に具合が悪い。これ
を解決するのに極めて有効な手段として、(1)式の代
わりに、 dVv=Av+(Vr−(VvAv))*m (4) を用いることが考えられる。これで一定加速度時にはV
vがVrの不偏推定値になることが保証される。
【0017】加速度dVrが次式 Vr=Vr+dVr で表わされ、この加速度dVrが一定すなわち、 dVr=const の時、VvがVrの不偏推定値となるための条件は、も
し、VvVr=Vr−dVrAv =dVr であれば、 Vv=Vr=Vr+dVr=Vv+dVr Av=Av=dVr となることである。従って、dVr=const 時に Vr=
VvAv が恒等的に成立するような方式であれば一定
加速度時にVvがVrの不偏推定値となる。言うまでもな
く、上述の式(4),(2)(3)は上記の条件を満すもので
あるが式(1)(2)(3)はかかる条件を満さない。
【0018】勿論VvAvが変動するとVvやAvがそれ
を打消す方向に動く安定性が前提となるが、フィルター
計算の場合はこれは自動的に保証されている。従って例
えば(2)式を Vv=VvAv に代えても、或いは、 Vv=Vv+Av に代えても、過渡期には差があっても一定加速度時には
VvがVrの不偏推定値になる。
【0019】ここで(4)式の代わりに、 dVv=As (5) を用いるとVvは車輪速度からの代表速度Vrから離れ
て、この代入した加速度Asに従って推移することにな
る。
【0020】そこでこの代入加速度によって推定車体速
度Vv、推定車体加速度Avを求める式を再度書き出す
と、 dVv=As (5) Vv=Vv+dVv (2) Av=Av+(dVv−Av)*n (3) となる。
【0021】ここで、Vrから求めたVvとAsから求め
たVvが離れ始める点、及びAsから求めたVvとVrが
再び交差する点を考察する。 As=Av+(Vr−(VvAv))*m (8) を変形すると、 (As−Av)/m=Vr−(VvAv) (9) であるから、AsとAvが一致する時点において、Vrと
(VvAv)が一致することがわかる。ここでVrは今回
サイクルの値であるが、VvAvは前回サイクルの値で
あるから(VvAv)は前回から見たVvの今回予測値で
あり、この両者が一致する事は、VrとVvの今回値同志
がほぼ一致することを示している。
【0022】従って、(8)式が成立した時に(4)式から
(5)式に切り替え、再び(8)式が成立した時(5)式から
(4)式に戻せば、車輪速度から求めた推定車体速度及び
加速度と、重力式加速度計に基づく代入加速度から求め
た推定車体速度及び加速度の間をスムーズに往復でき
る。
【0023】(8)式を不等式とし、不等号をスピンに対
処する加速時とスリップに対処する減速時で逆向きにす
ると実際に用いる切替式ができる。即ち加速過程では、 As>Ac に設定し、 As<Av+(Vr−(VvAv))*m (8a) を切替式とし、減速過程では、 As<Ac に設定し、 As>Av+(Vr−(VvAv))*m (8b) を切替式とすればよい。
【0024】AsとAcの差の絶対値Ax=|As−Ac|
は重力式加速度計の補正の確からしさに対する安全率或
いは不安度を意味する。もし重力式加速度計の補正が十
分確かであればAxを0としても良い。
【0025】又スリップ又はスピンが極めて大きく車輪
速度から推定した車体速度及び加速度の信頼性が全く無
い時(これは切替判断式の左辺と右辺の差が大きい事で
表される)は、不完全ながらも重力式加速度計から求め
た加速度に頼らざるを得ないのでAxを小さく設定する
のが良い。
【0026】しかし、スリップ又はスピンが異常に長期
間続くと判断される時は、万一Acが大きく狂っている
危険を回避するためAxを大きくする事が望ましい。こ
のための方策として、スリップ又はスピンの継続期間即
ち切替式(8b)又は(8a)の成立継続期間に応じてAxを
大きくして行く事が出来る。
【0027】もし重力式加速度計の補正が零点補正のみ
で感度補正がされていない場合、若しくは感度補正がさ
れていてもなお感度に関する不安がある場合は、Acの
絶対値の増大に応じてAxを大きくして行く事が望まし
い。
【0028】ところで、上記の連続条件を満たすのは
(8)式だけに限らない。(3)式に(4)式を代入した形を
考えると、 Av=Av+(Av+(Vr−(VvAv))*m−Av)*n であり、これは Av=Av+(Vr−VvAv)*m*n と変形出来、更に Av=Av+(Av+(Vr−(VvAv))*n−Av)*m と変形する事も出来る。
【0029】従って上記諸式中で、=Avと書き換えれ
ば結果がAv=Avとなるような部分(一連の項)ならど
れでも(8)式の右辺に代わるものとして使う事が出来
る。すなわち、(8)式はAzを表す式の一例を示してお
り、次のように表される。 Az=Av+(Vr−(VvAv))*m (10) そして、(8a)及び(8b)式は次の一般化された式で表す
ことができる。 As<Az (10a) As>Az (10b)
【0030】なお、Azは、(10)で示した式の他、次式
(10')または(10")のように表された式を用いることも可
能である。 Az=Vr−Vv (10') Az=Av+(Vr−(VvAv))*n (10") (10’)又は(10")の何れの式を用いる場合にも(10a)
及び(10b)式の関係は成立する。
【0031】なお、(10)式を採用する場合は、(5)式は
次のように表されるが、 dVv=As (5) (10’)式を採用する場合は、(5)式は(5')式 dVv=Av+(As−Av)*m (5') に変形される一方、(10")を採用する場合は(5)式は
(5")式 dVv=Av+(As−Av)*m/n (5") に変形される。
【0032】別の表現をとれば、上述の(2)及び(3)式
は、 Vv=VvAv+(Vr−VvAv)*m (2') Av=Av+(Vr−VvAv)*m*n (3') で表され、これら(2'),(3'),(10)式より以下の式を
得ることができる。 Az=Av+(Vr−(VvAv))*m (10) Vv=Vv+Az (11) Av=Av+(Az−Av)*n (12)
【0033】同様に、(2'),(3'),(10')式より以下
の式を得ることができる。 Az=Vr−Vv (10') Vv=VvAv+(Az−Av)*m (11') Av=Av+(Az−Av)*m*n (12')
【0034】又同様に、(2'),(3'),(10")式より以
下の式を得ることができる。 Az=Av+(Vr−(VvAv))*n (10") Vv=VvAv+(Az−Av)*m/n (11") Av=Av+(Az−Av)*m (12")
【0035】これら(10),(11),(12)の第1の組み合わ
せ、(10'),(11'),(12')の第2の組み合わせ又は(1
0"),(11"),(12")の第3の組み合わせは、z(0≦z
≦1)を用いた一般化した式(13),(14),(15)で表すこ
とができ、 Az=Av+(Vr−(VvAv))*z (13) Vv=VvAv+(Az−Av)*m/z (14) Av=Av+(Az−Av)*m*n/z (15) 第1の組み合わせの場合はz=m、第2の組み合わせは
z=1、第3の組み合わせはz=nと置いた場合に相当
する事が判る。
【0036】これはm,n,zを適宜設定する事によ
り、(13),(14),(15)の各式のフィルター速度をそれぞ
れ独立に自由に設定できる事を意味する。
【0037】上述したように、dVrが一定である場合に
おけるVvがVrの不変推定値となるための条件は、も
し、VvVr=Vr−dVrAv =dVr が成立すれば、次の時点では、 Vv=Vr=Vr+dVr=Vv+dVr Av=Av=dVr が成立することである。2'),(3')式はこの条件が成
立する一例である。
【0038】同様に、AzがAsと比較代入可能な条件
は、もし、VvVr=Vr−dVrAv =dVr が成立すれば、次の時点では、 Az=Av=Av=dVr が成立することである。
【0039】VvやAvを定める式、例えば(2’),
(3’)式は上述の条件を満たすAzを含む式で表すこと
ができ、AzはVrを含む式で表すことができる(即ち、
VvやAvを表す際に用いたVrはAzを用いて表すこと
ができる)。従って、例えば(2’),(3’)式について
も(10'),(10')又は(10")等の種々の式で表されるAzと
組み合わすことができる。
【0040】さて加速過程、減速過程の判断が代表速度
(Vr)の選択、又切替式(10a)、(10b)の選択に関して必
要であった。
【0041】この判断は基本的には、VrよりVlの方が
大きければ加速過程、VrよりVhの方が小さければ減速
過程であるが、例外処置として過大なスピンからの回復
過程を減速過程と誤認したり、過大なスリップからの回
復過程を加速過程と誤認したりしないよう配慮する必要
がある。
【0042】このための方法としてまず切替式(10a)の
成立中は加速過程が継続しており、切替式(10b)の成立
中は減速過程が継続していると見なす事ができる。更に
トラクションコントロールやアンチロック等の制御が行
われている期間はそれぞれ加速過程や減速過程と見なす
事も出来るし、特に減速側はもっと広くブレーキ操作が
行われている期間(ブレーキスイッチOnの時)全てを
減速過程と見なす事も出来る。
【0043】V1<Vr<Vhで且つ強制的な加速過程減
速過程の判断もされていない時は、Vrに関しては既に
述べたように Vr=Vr とするが、(10a)、(10b)式に
ついては、その前の加速又は減速判断が継続していると
見なすか、又は(10)式判断自体を省略する事が出来る。
【0044】構成 次に、本発明に係る推定車体速度等の算出装置をアンチ
ロック制御装置に組み込んだ構成について説明する。
【0045】図1は、アンチロック制御装置のブロック
図を示し、1〜4はそれぞれ4つの車輪の回転を検出す
る車輪速センサ、5は重力式加速度計、6は車輪速セン
サからの信号に基づき四輪それぞれの車輪速度を計算す
る車輪速度計算装置、7は四輪の車輪速から最高速や最
低速あるいは平均速等を状況に応じて選択する車輪速度
選択装置、8は重力式加速度計の出力Amに零点補正や
他の必要な補正(本出願人による先の出願特願平2−4
06743号に開示)を加え、補正後の重力式加速度計
による加速度Acを出力する加速度計入力の補正装置で
ある。
【0046】更に、9は重力式加速度計の補正の確から
しさに対する安全率Axを用いて補正後の加速度Acに更
に修正を加え、加速度Acに代用される代入加速度Asを
出力する加速度計安全率付加装置、10は式(13)に基づ
いて参照加速度Azを計算すると共に、AzとAsを比較
し、比較結果に基づいて式(13)により得られるAzをそ
のまま参照加速度Azとして用いるか、代入加速度As
を参照加速度Azとして用いるかを判断して選ぶための
切替判断装置、11は選ばれた参照加速度Azを用いて
推定車体加速度Avを式(15)で計算し出力する推定車体
加速度計算装置、12は、選ばれた参照加速度Azを用
いて推定車体速度Vvを式(14)で計算し出力する推定車
体速度計算装置である。
【0047】そして、13は推定車体速度Vv、推定車
体加速度Avを参照しつつ、車輪速度計算装置6からの
各輪の車輪速度に基づいて車輪のロック兆候を判別し、
アンチロック制御信号を出力するアンチロック制御判断
装置、14−17はそれぞれアンチロック制御信号に基
づいてブレーキ油圧を制御するソレノイドに送る信号を
出力するソレノイド指令出力、及び18−21はそれぞ
れソレノイドを駆動するアクチュエータである。
【0048】次に本発明に係る推定車体速度の算出装置
について、図2に示すフローチャートを参照しながら説
明する。
【0049】ステップ#1において加速度計出力Amを
読み込み、ステップ#2において四輪それぞれの車輪速
度を車輪速センサ1〜4からの出力に基づいて計算す
る。
【0050】ステップ#3でアンチロック制御かブレー
キ操作の何れかが実行されているか否かを判断し、YE
Sなら減速過程とみなし後述のステップ#8に進む一
方、NOであれば、更にステップ#4でトラクションコ
ントロール制御中か否かを判断し、制御中なら加速過程
とみなし後述のステップ#6に進む。ステップ#3,#
4いずれもNOと判断されれば、ステップ#5で前回サ
イクルの代表速度Vrと4輪のうちの最低速度Vlとを比
較し、Vlの方がVrより大きい場合は加速過程であると
判断しステップ#6に進む。
【0051】一方、Vlの方がVrよりも小さい場合はス
テップ#7に進み、Vrと4輪のうちの最高速度Vhとを
比較し、Vhの方がVrより小さい場合は減速過程にある
と判断してステップ#8に進む。
【0052】Vhの方がVrより大きい場合、即ちVr
VhとVlの中間にある場合は、Vrは前回値Vrをそのま
ま踏襲し、加減速も前回の過程が続いていると判断して
前回値をそのまま踏襲する。ステップ#6は加速フラグ
を出し、Vlを今回のVrとする一方、ステップ#8は減
速フラグを出し、Vhを今回のVrとする。
【0053】ステップ#9では重力式加速度計の出力A
mに零点補正や他の必要な補正を加えて補正後の重力式
加速度計による加速度Acを計算すると共に、Acの推定
の不安度Axを計算する。ステップ#10で車輪速から
算出した参照加速度Azを計算する。ステップ#11で
加速過程か減速過程かをチェックし、加速過程であれば
ステップ#12でAcにAxを加えたものを代入加速度A
sとし、ステップ#13でこのAsを対比される項である
ステップ#10で求めたAzと比較し、Asが小さけれ
ばステップ#16でAzとしてAsを用いるよう代入して
ステップ#17に進む。
【0054】減速過程の場合はステップ#14でAcか
らAxを差引いた値をAsとし、ステップ#15でAsが
Azより大きければステップ#16によりAsを代入す
る。切替判断式を用いるステップ#13又は#15の結
果がNOであれば、Azはステップ#10で車輪速から
求めた値をそのまま用いる。使用するAzが決ればステ
ップ#17でVvとAvを求めて一連の計算を終了する。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る推定車体速度等の算出装置
は、車輪速度から推定車体速度等を算出する手段と、重
力式加速度計から推定車体速度等を算出する手段とを設
け、過大スリップ又はスピンの発生及び収束に応じて両
手段の切り替えを行なっているので推定車体速度や推定
車体加速度の変化をスムーズに算出することができる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る推定車体速度等の算出装置を備
えたアンチロック制御装置ブロック図、
【図2】 図1の推定車体速度等の算出装置の動作を説
明するフローチャート、
【図3】 重力式加速度計の概略図
【符号の説明】
1〜4 車輪速センサ 5 重力式加速度計 8 加速度計入力の補正装置 9 加速度計安全率付加装置 10 切替判断装置 11 推定車体加速度計算装置 12 推定車体速度計算装置

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位演算サイクル毎に、 車両の少なくとも一つの車輪の回転速度を計測して、車
    輪速度を出力する手段と、 各車輪速度に基づき代表速度Vrを算出し出力する手段
    と、 該代表速度Vrに基づいて推定車体速度Vv及び推定車体
    加速度Avを次式 Vv=VvAv+(Vr−Vv−Av))*m Av=Av+(Vr−Vv−Av)*m*n (但し、0≦m≦1,0≦n≦1とし、下線を付した変
    数は前回サイクルの値を示す。)で計算し出力する手段
    とを有することを特徴とする推定車体速度等の算出装
    置。
  2. 【請求項2】 単位演算サイクル毎に、 車両の少なくとも一つの車輪の回転速度を計測して、車
    輪速度を出力する手段と、 各車輪速度に基づき代表速度Vrを算出し出力する手段
    と、 重力式加速度計に基づく代入加速度Asを出力する手段
    と、 代表速度Vrに基づき、参照加速度Azを算出し出力する
    手段と、 最終的な推定車体速度として代表速度Vrに基づく参照
    加速度Azを用いるか、重力式加速度計に基づく代入加
    速度Asを参照加速度Azとして用いるかを代入加速度A
    sと参照加速度Azとの大小関係で判断し、判断結果に基
    づいて切替指示を出力する手段と、 切替指示に応じて、推定車体速度Vv及び推定車体加速
    度Avを算出し出力する手段とを有することを特徴とす
    る推定車体速度等の算出装置。
  3. 【請求項3】 該代入加速度Asを出力する手段は、重
    力式加速度計から直接得られる加速度を補正し、補正後
    の加速度Acを出力する手段と、補正の確からしさを加
    味した代入加速度Asを出力する手段とから成ることを
    特徴とする第2項記載の推定車体速度等の算出装置。
  4. 【請求項4】 代表加速度Vvの変化量dVrが一定であ
    る場合、該推定車体速度Vvは代表速度Vrに等しくなる
    ように決められていることを特徴とする第2項記載の推
    定車体速度等の算出装置。
  5. 【請求項5】 推定車体速度Vv及び推定車体加速度Av
    を算出する手段が、もし、VvVr Av =dVr であれば、 Vv=Vr Av=dVr を満たすことを特徴とする第4項記載の推定車体速度等
    の算出装置。
  6. 【請求項6】 推定車体速度Vv及び推定車体加速度Av
    を計算するための式が、 Vv=VvAv+(Vr−Vv−Av)*m Av=Av+(Vr−Vv−Av)*m*n で表されることを特徴とする第5項記載の推定車体速度
    等の算出装置。
  7. 【請求項7】 代表加速度Vvの変化量dVrが一定であ
    る場合、該参照加速度Azは該変化量dVrと等しくなる
    ように設定したことを特徴とする第2項記載の推定車体
    速度等の算出装置。
  8. 【請求項8】 参照加速度Azを算出する手段が、も
    し、VvVr Av =dVr であれば、 Az=dVr を満たすことを特徴とする第4項記載の推定車体速度等
    の算出装置。
  9. 【請求項9】 参照加速度Az並びに推定車体速度Vv及
    び推定車体加速度Avを計算する式は、 Az=Av+(Vr−(VvAv))*z (13) Vv=VvAv+(Az−Av)*m/z (14) Av=Av+(Az−Av)*m*n/z (15) で表されることを特徴とする第5項記載の推定車体速度
    等の算出装置。
  10. 【請求項10】 更に車体が加速中であるか減速中であ
    るかを判断する手段を設けたことを特徴とする第1項記
    載の推定車体速度等の算出装置。
  11. 【請求項11】 該判断は更に加速中か減速中かの判断
    に依存して行われることを特徴とする第10項記載の推
    定車体速度等の算出装置。
  12. 【請求項12】 該判断手段は、車体が加速中であると
    判断され且つ参照加速度Azが代入加速度Asよりも小さ
    いと判断されたとき又は、車体が減速中であると判断さ
    れ且つ参照加速度Azが代入加速度Asよりも大きいと判
    断されたときは、代表速度Vrに基づく参照加速度Azを
    そのまま参照加速度Azとして用いるように判断する一
    方、車体が加速中であると判断され且つ参照加速度Az
    が代入加速度Asよりも大きいと判断されたとき又は、
    車体が減速中であると判断され且つ参照加速度Azが代
    入加速度Asよりも小さいと判断されたときは、代入加
    速度Asを参照加速度Azとして用いるように判断するこ
    とを特徴とする第10項記載の推定車体速度等の算出装
    置。
  13. 【請求項13】 該各車輪速度に基づき代表速度Vrを
    算出し出力する手段は、各車輪速度中の最高速度Vh及
    び最低速度Vlを算出し、加速過程ならVr=Vl、減速
    過程なら Vr=Vh、いずれでもなければ Vr=Vr
    を出力する様になっていることを特徴とする第10項記
    載の推定車体速度等の算出装置。
  14. 【請求項14】 該車体の加速中又は減速中であるかの
    判断手段は、特定の状況判断がない限り、各車輪速度中
    の最高速度Vh及び最低速度Vlと前回の代表速度Vr
    比較し、Vr<Vlなら加速過程、Vr>Vhなら減速過程
    と判断する様になっていることを特徴とする第10項記
    載の推定車体速度等の算出装置。
  15. 【請求項15】 上記特定の判断が、車輪速度に基づく
    推定速度を用いるか重力式加速度計に基づく推定速度を
    用いるかの切替指示を出力する手段が、重力式加速度計
    に基づく推定速度を用いるよう指示し続けている間は、
    その時の加速過程又は減速過程が継続していると判断す
    る様になっていることを特徴とする第10項記載の推定
    車体速度等の算出装置。
  16. 【請求項16】 上記特定の判断が、車輪挙動制御装置
    がトラクションコントロール制御中は加速過程が、アン
    チロック制御中は減速過程が継続していると判断する様
    になっていることを特徴とする第10項記載の推定車体
    速度等の算出装置。
  17. 【請求項17】 上記特定の判断が、運転者による制動
    操作手段が操作されている間は減速過程が継続している
    と判断する様になっていることを特徴とする第10項記
    載の推定車体速度等の算出装置。
  18. 【請求項18】 更に車体の加速過程、減速過程を判断
    して出力する手段を有し、補正後の重力式加速度計によ
    る加速度Acに対し補正の確からしさを加味した代入加
    速度Asを出力する手段が重力式加速度計に対する不安
    度Axを定め、加速過程ならば As=Ac+Ax、減速過
    程ならば As=Ac−Ax を出力する様になっている
    ことを特徴とする第10項記載の推定車体速度等の算出
    装置。
  19. 【請求項19】 重力式加速度計への不安度Axの算出
    が、最終的な推定車体速度として車輪速度に基づく推定
    速度を用いるか重力式加速度計に基づく推定速度を用い
    るかの切替指示を出力する手段において、代入加速度A
    sと、加速度一定の時はAvに等しくなる様なVrを含む
    一連の項との差の絶対値が大きい時、Axを小さくする
    ように設定されていることを特徴とする第18項記載の
    推定車体速度等の算出装置。
  20. 【請求項20】 重力式加速度計への不安度Axの算出
    が、 車輪速度に基づく推定速度を用いるか重力式加速度計に
    基づく推定速度を用いるかの切替指示を出力する手段
    が、重力式加速度計に基づく推定速度を用いるよう指示
    し続けている継続時間に応じて、Axを大きくするよう
    に設定されていることを特徴とする第18項記載の推定
    車体速度等の算出装置。
  21. 【請求項21】 重力式加速度計への不安度Axの算出
    が、補正後の重力式加速度計による加速度Acが大きい
    時、Axを大きくするように設定されていることを特徴
    とする第18項記載の推定車体速度等の算出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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