JPH05185454A - 電子部品の樹脂封止部成形用金型装置 - Google Patents

電子部品の樹脂封止部成形用金型装置

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JPH05185454A
JPH05185454A JP335792A JP335792A JPH05185454A JP H05185454 A JPH05185454 A JP H05185454A JP 335792 A JP335792 A JP 335792A JP 335792 A JP335792 A JP 335792A JP H05185454 A JPH05185454 A JP H05185454A
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厚 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上型側の製品突き出しピンをなくす。それに
もかかわらず、型開時に、成形された樹脂封止部が上型
側に付いていかないようにする。 【構成】 上型11および下型12は、型締時にほぼ円柱形
状の型キャビティ76を形成するための、ほぼ半円柱形状
の凹部77,78を有する。下型12の凹部78の横断面形状
は、両端の接線が鉛直になった完全な半円形状である。
上型11の凹部77は、両側に平面状で下向きの傾斜面79を
有しており、接線が両端に至るまで下向きに傾斜したほ
ぼ半円形状になっている。 【効果】 型開時、離型に対する抵抗が下型12側よりも
上型11側で小さくなることにより、樹脂封止部4が上型
11側に付いていかない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイオードなどの電子
部品の樹脂封止部成形用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品、例えば図4に示すようなアキ
シャルタイプダイオード1においては、素子本体部2が
熱硬化性樹脂、例えば、エポキシ樹脂により樹脂封止さ
れる。また、前記ダイオード1は、素子本体部2に接続
された一対のワイヤー3がほぼ円柱形状の樹脂封止部4
から互いに反対方向へ同軸的に突出している。なお、樹
脂封止部4の側面にある凹状の5は、突き出しピン跡で
ある。前記樹脂封止においては、トランスファー成形が
行われるが、このトランスファー成形には、図5から図
9に示すような金型装置が用いられる。ここで、この従
来の金型装置について説明する。11は上型、12は下型
で、これら上型11および下型12は、互いに上下方向に移
動して開閉するものである。前記上型11は、図示してい
ないヒーターを内蔵した型プレート13と、この型プレー
ト13の下面の左右方向中央部に固定されたセンターブロ
ック14と、型プレート13の下面においてセンターブロッ
ク14の左右両側に突き当てられた状態で固定された複数
のチェイス15と、型プレート13の下面においてチェイス
15の反センターブロック14側端に突き当てられた状態で
固定されたエンドプレート16となどからなっている。ま
た、前記下型12も、図示していないヒーターを内蔵した
型プレート17と、この型プレート17の上面の左右方向中
央部に固定されたセンターブロック18と、型プレート17
の上面においてセンターブロック18の左右両側に突き当
てられた状態で固定された複数のチェイス19と、型プレ
ート17の上面においてチェイス19の反センターブロック
18側端に突き当てられた状態で固定されたエンドプレー
ト20となどからなっている。このような構成により、型
締時には、上型11および下型12のセンターブロック14,
18が互いに突き当たり、チェイス15,19が互いに突き当
たるものである。すなわち、上型11のセンターブロック
14およびチェイス15の下面と下型12のセンターブロック
18およびチェイス19の上面とがそれぞれパーティングラ
イン面11a ,12a をなしている。そして、前記下型12の
センターブロック18の上面には、凹窪状のカル21が形成
されているとともに、このカル21に連通するランナー22
が形成されている。また、前記上型11において、センタ
ーブロック18の下面には、前記下型12のランナー22に連
通するランナー23が形成されており、各チェイス15の下
面には、それぞれ前記ランナー23に連通するランナー24
が形成されているとともに、このランナー24から多数の
ゲート25が形成されている。また、前記上型11および下
型12の各チェイス15,19には、そのパーティングライン
面11a ,12a へ開口する複数のほぼ半円柱形状、すなわ
ち、円柱をその中心軸を含む水平面を切断面として2つ
に切断した形状の凹部26,27がランナー24に沿ってそれ
ぞれ形成されており、これら凹部26,27により型締時に
前記各ゲート25にそれぞれ連通するほぼ円柱形状の型キ
ャビティ28が形成されるようになっている。そして、従
来の金型装置においては、凹部26,27の軸方向と直交す
る断面形状は、いずれも完全な半円形状になっている。
また、前記上型11および下型12の各チェイス15,19に
は、そのパーティングライン面11a ,12a へ開口し前記
凹部26,27に通じるワイヤー嵌合溝29,30がそれぞれ形
成されている。さらに、例えば上型11のチェイス15の下
面には、型締時に型キャビティ28を金型外に連通させる
エアーベント部31,32を形成する浅い凹部が形成されて
いる。また、前記上型11のセンターブロック14および型
プレート17には、下型12のカル21に臨ませてポット33が
貫通状態で固定されている。さらに、前記上型11におい
て、型プレート13には、凹部26の列の上方に位置して突
き出しピン挿通スリット41が形成されており、チェイス
15には、突き出しピン挿通スリット41から各凹部26にそ
れぞれ至る複数の鉛直な突き出しピン挿通孔42が形成さ
れている。一方、前記下型12においても、型プレート17
には、凹部27の列の上方に位置して鉛直な突き出しピン
挿通スリット43が形成されており、チェイス19には、突
き出しピン挿通スリット43から各凹部27にそれぞれ至る
複数の鉛直な突き出しピン挿通孔44が形成されている。
さらに、前記上型11および下型12の型プレート13,17と
センターブロック14,18およびチェイス15,19とにも、
ランナー22,23,24に臨ませて鉛直な突き出しピン挿通
孔45,46がそれぞれ形成されている。
【0003】また、前記上型11において、型プレート13
の上側には、断熱材51およびサポート52を介して上取付
け板53が固定されている。この上取付け板53は、トラン
スファー成形機の上プラテンに取付けられるものであ
る。そして、前記型プレート13と上取付け板53との間に
は、これらに対して上下動可能に突き出し板54,55が支
持されている。この突き出し板54,55は、図示していな
いスプリングにより型プレート13に対して下方へ付勢さ
れている。そして、前記突き出し板54,55には、多数の
製品突き出しピン56およびランナー突き出しピン57が下
方へ突出させて固定されている。製品突き出しピン56
は、突き出しピン挿通スリット41および突き出しピン挿
通孔42を挿通して、先端が凹部26に臨んで位置するもの
である。また、ランナー突き出しピン57は、突き出しピ
ン挿通孔45を挿通して、先端がランナー22,23,24に臨
んで位置するものである。さらに、前記突き出し板54,
55に固定されたリターンピン58が型プレート13を摺動自
在に貫通している。一方、下型12側の型プレート17の上
面には、型締時に前記リターンピン58に当接するリター
ンピン受け59が固定されている。また、前記下型12にお
いて、型プレート17の下側には、断熱材61およびサポー
ト62を介して下取付け板63が固定されている。この下取
付け板63は、トランスファー成形機の下プラテンに取付
けられるものである。そして、前記型プレート17と下取
付け板63との間には、これらに対して上下動可能に突き
出し板64,65が支持されている。この突き出し板64,65
は、スプリング70により型プレート17に対して下方へ又
は型プレート17とは離反する方向へ付勢されている。そ
して、前記突き出し板64,65には、多数の製品突き出し
ピン66およびランナー突き出しピン67が上方へ突出させ
て固定されている。製品突き出しピン66は、突き出しピ
ン挿通スリット43および突き出しピン挿通孔44を挿通し
て、先端が凹部27に臨んで位置するものである。また、
ランナー突き出しピン67は、突き出しピン挿通孔46を挿
通して、先端がランナー22,23,24に臨んで位置するも
のである。さらに、前記突き出し板64,65に固定された
リターンピン68が型プレート17を摺動自在に貫通してい
る。一方、上型11側の型プレート13の下面には、型締時
に前記リターンピン68に当接するリターンピン受け69が
固定されている。
【0004】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。成形に際しては、まず型開した状態で、図示
していないローディングフレームを利用して、樹脂封止
前のダイオード1を下型12上に装着する。この状態で、
ダイオード1の水平になったワイヤー3の下半分が下型
12のワイヤー嵌合溝30に嵌合する。また、ポット33内に
熱硬化性樹脂のタブレットを装填する。そして、図示の
ように型締する。この状態で、ワイヤー3の上半分が上
型11のワイヤー嵌合溝29に嵌合するとともに、上型11お
よび下型12間に形成された型キャビティ28内にダイオー
ド1の素子本体部2が位置する。ついで、トランスファ
ー成形機のプランジャー71を下降させるが、ポット33内
の熱硬化性樹脂は、型プレート13,17内のヒーターによ
る加熱とプランジャー71の押圧とにより溶融状態にな
り、プランジャー71の押圧により、カル21からランナー
22,23,24およびゲート25を介して型キャビティ28内に
流れ込む。なお、図9(a)は、型締状態で、型キャビ
ティ28内に樹脂が充填された状態を示している。その
後、例えば上型11に対して下型12が下降することにより
型開する。それに伴い、上型11において、スプリングの
付勢により、型プレート17に対して突き出し板54,55が
下降し、図9(b)に示すように、突き出しピン56,57
がセンターブロック14およびチェイス15から突出する。
このようにして、製品突き出しピン56の突き出しによ
り、各型キャビティ28内で固化した樹脂である樹脂封止
部4が上型11からそれぞれ離型するとともに、ランナー
突き出しピン57の突き出しにより、ランナー22,23,24
およびカル21内で固化した樹脂が上型11から離型する。
下型12においては、型開の当初、型プレート17と一体的
に突き出し板64,65が下降するが、さらに型開が進む
と、トランスファー成形機に設けられた図示していない
突き出しロッドが突き出し板64,65を下側から押さえる
ようになり、これにより、スプリング70の付勢に抗して
型プレート17に対し突き出し板64,65が相対的に上昇
し、図9(c)に示すように、突き出しピン66,67がセ
ンターブロック18およびチェイス19から突出する。この
ようにして、製品突き出しピン66の突き出しにより、樹
脂封止部4が下型12からそれぞれ離型するとともに、ラ
ンナー突き出しピン67の突き出しにより、ランナー22,
23,24およびカル21部分の樹脂が下型12から離型する。
そして、型開の完了後、樹脂封止部4の成形されたダイ
オード1をローディングフレームとともに下型12から取
り出す。その後、次の成形のために型締が行われるが、
この型締時、下型12においては、トランスファー成形機
の突き出しロッドが突き出し板64,65から離れるのに伴
い、スプリング70の付勢により型プレート17に対して突
き出し板64,65が相対的に下降する。これとともに、こ
の突き出し板64,65のリターンピン68が上型11のリター
ンピン受け69に突き当たることにより、突き出しピン6
6,67が成形時の位置に戻る。また、上型11において
は、突き出し板54,55のリターンピン58が下型12のリタ
ーンピン受け59に突き当たることにより、スプリングの
付勢に抗して、型プレート13に対し突き出し板54,55が
上昇し、突き出しピン56,57が成形時の位置に戻る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、電子部
品であるダイオード1の樹脂封止部4を成形する従来の
金型装置においては、樹脂封止部4の成形されたダイオ
ード1を取り出すに際して、下型12からダイオード1を
突き出しピン66により突き出す前に、確実に上型11から
ダイオード1を離型させて、このダイオード1を下型12
側に止まらせるために、上型11にも、各型キャビティ28
に対してそれぞれ突き出しピン56を設けていたため、次
のような問題があった。まず、一つの金型装置における
ダイオード1の取り数は、例えば 320個などと非常に多
いが、これだけの本数の突き出しピン56を設けること
は、材料の面からも、加工、組立の面からもコストアッ
プをきたす。例えば、エポキシ樹脂は、溶融状態で流れ
やすく、かつ、接着性の高い樹脂なので、突き出しピン
56,57,66,67の外周面と突き出しピン挿通孔42,44,
45,46の周面との間の間隙は、径で5μm程度、片側の
クリアランスでは2〜3μmの微小なものでなければな
らないが、このような高精度の孔開け加工を多数行うの
はたいへんである。また、突き出しピン56,57,66,67
の先端部の樹脂封止部4への食い込み量は、0〜0.05mm
に管理しなければならない。食い込み量がそれ以上大き
くなると、素子本体部2に対して悪影響を及ぼし、一
方、食い込み量が0未満であると、樹脂封止部4に突出
部ができて好ましくない。このように、突き出しピン5
6,57,66,67の高さにも、高度の精度管理が必要であ
るが、このような精度管理の必要な突き出しピン56,5
7,66,67が多数あることは、製造上不利である。ま
た、突き出しピン56,57,66,67は、金型装置の作動不
良の原因になりやすいので、多数の突き出しピン56,5
7,66,67があることは、金型装置の良好な作動性を確
保する上でも不利である。さらに、突き出しピン56,5
7,66,67は、ばりの原因にもなる。
【0006】そこで、図10に示すように、上型11側の
製品突き出しピン56をなくして、製品突き出しピン66
は、製品すなわちダイオード1の取り出しのために必ず
必要な下型12側にのみ設けることが考えられる。しかし
ながら、上型11側の製品突き出しピン56がないと、型開
に際して、下型12側に止まるべき樹脂封止部4が上型11
側に付いていくおそれがある。そして、樹脂封止部4が
上型11側に付いていけば、製品などの取り出しを正規に
行えなくなる。実際、前述のように、従来の金型装置に
おいては、型キャビティ28を形成する上型11の凹部26と
下型12の凹部27との横断面形状、すなわち、凹部26,27
の軸方向と直交する断面形状がともに真円の半分になっ
ていて、同形状になっているとともに、上型11の凹部26
におけるパーティングライン面11a に交わる側縁の抜き
勾配がほとんど0になっているため、上型11側からの突
き出しピン56,57による突き出しがないと、型開に際し
て、図10(b)に示すように、樹脂封止部4が上型11
側に付いていきやすい。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、上型側の製品突き出しピンをなくせると
ともに、型開に際して、樹脂封止部が上型側に付いてい
くのを確実に防止できる電子部品の樹脂封止部成形用金
型装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、開閉自在の上型および下型を備え、これ
ら上型および下型にそのパーティングライン面へ開口す
るほぼ半円柱形状の凹部をそれぞれ形成して、これら上
型および下型の凹部により型締時にほぼ円柱形状の型キ
ャビティを形成する電子部品の樹脂封止部成形用金型装
置において、前記下型の凹部は、両端の接線が鉛直にな
った断面半円形状にし、前記上型の凹部は、接線が両端
に至るまで下向きに傾斜した断面ほぼ半円形状にしたも
のである。
【0009】
【作用】本発明の電子部品の樹脂封止部成形用金型装置
では、上型と下型とを型締すると、これら上型の凹部と
下型の凹部とが重なってほぼ円柱形状の型キャビティが
形成されるが、この型キャビティに樹脂を充填すること
により、電子部品の樹脂封止部を成形する。その後、上
型と下型とを型開して、樹脂封止された電子部品を取り
出すが、下型の凹部は、両端の接線が鉛直になった断面
半円形状になっているのに対して、上型の凹部は、接線
が両端に至るまで下向きに傾斜した断面ほぼ半円形状に
なっていることにより、型開の当初、樹脂封止部の離型
に対する抵抗が下型側よりも上型側で小さくなり、その
結果、樹脂封止部は、上型側に付いていくことなく、確
実に下型側に止まる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の電子部品の樹脂封止部成形用
金型装置の一実施例について、図1を参照しながら説明
する。なお、本実施例の金型装置は、先に説明した図5
から図8に示す金型装置と、同様の構成を有しているの
で、同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略
し、また、以下の説明において、図5から図8に付した
符号を引用する。本実施例の金型装置は、下型12側に
は、ダイオード1の樹脂封止部4を離型させるための製
品突き出しピン66を設けているが、上型11側には、ダイ
オード1の樹脂封止部4を離型させるための製品突き出
しピンを設けていない。なお、上型11側にも、ランナー
突き出しピン57は設けられている。また、上型11および
下型12にそれぞれ形成され型締時にほぼ円柱形状の型キ
ャビティ76を形成するほぼ半円柱形状の凹部77,78のう
ち、下型12の凹部78の横断面形状は、従来と同様に、両
端の接線が鉛直になった完全な半円形状になっている。
これに対して、上型11の凹部77は、両側に平面状で下向
きの傾斜面79を有しており、横断面形状が鎖線で示す完
全な半円形状にはなっていない。前記傾斜面79の横断面
形状は、半円の上部の位置と半円の水平な直径の両端と
を結ぶ弦である。前記半円の直径の両端は、パーティン
グライン面11a 上に位置する凹部77の両端である。した
がって、パーティングライン面11a に対して凹部77の接
線がなす角度は、その両端においても直角にはなってお
らず、鈍角になっている。こうして、上型11の凹部77の
横断面形状は、接線が両端に至るまで下向きに傾斜した
ほぼ半円形状になっている。
【0011】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。ダイオード1の素子本体部2を樹脂封止する
ときには、まず型開状態で、ローディングフレームを利
用して、下型12上に樹脂封止前のダイオード1を装着す
る。その後、図1(a)に示すように、上型11と下型12
とを型締するが、この型締状態で、上型11の凹部77と下
型12の凹部78とが重なって、ほぼ円柱形状の型キャビテ
ィ76が形成される。そして、この型キャビティ76に樹脂
を充填して、樹脂封止部4を成形する。その後、上型11
と下型12とを型開するが、その当初、図1(b)に示す
ように、樹脂封止部4が上型11から離れる。これは、下
型12の凹部78の横断面形状は、両端の接線が鉛直になっ
た完全な半円形状になっているのに対して、上型11の凹
部77は、両側に傾斜面79を有しており、パーティングラ
イン面11a 上の両端に至るまで抜き勾配が設定されてい
ることにより、樹脂封止部4の離型に対する抵抗が下型
12側よりも上型11側で小さくなるためである。そして、
さらに型開が進むと、図1(c)に示すように、下型12
側において、チェイス19に対し製品突き出しピン66が
相対的に上昇し、この製品突き出しピン66により樹脂
封止部4が突き上げられて下型12から離れる。その後、
製品であるダイオード1やランナー22,23,24およびカ
ル21部分の樹脂を取り出す。
【0012】前記実施例の構成によれば、型キャビティ
76を形成する凹部77,78のうち、下型12の凹部78の横断
面形状は、両端の接線が鉛直になった完全な半円形状に
し、上型11の凹部78は、両側に傾斜面79を形成して、パ
ーティングライン面11a 上の両端に至るまで抜き勾配を
設定したことにより、上型11側に樹脂封止部4の離型の
ための製品突き出しピンがなくても、型開の当初に、樹
脂封止部4が上型11側に付いていくことを確実に防止で
き、樹脂封止部4を確実に下型12側に止めることができ
る。そして、上型11側の製品突き出しピンをなくせるこ
とにより、製造上もコストダウンできるとともに、作動
不良なども減らせる。
【0013】図2および図3は、本発明の他の実施例を
示すもので、この実施例においては、上型11および下型
12にそれぞれ形成され型締時にほぼ円柱形状の型キャビ
ティ81を形成するほぼ半円柱形状の凹部82,83のうち、
下型12の凹部83の横断面形状は、両端の接線が鉛直にな
った完全な半円形状になっている。これに対して、上型
11の凹部82は、パーティングライン面11a よりも下方に
中心Oを有する円弧状になっており、横断面形状が鎖線
で示す完全な半円形状にはなっていない。したがって、
パーティングライン面11a に対して凹部82の接線がなす
角度は、その両端においても直角にはなっておらず、鈍
角になっている。こうして、上型11の凹部82の横断面形
状は、接線が両端に至るまで下向きに傾斜したほぼ半円
形状になっている。なお、図3に示すように、下型12の
凹部83の径をRとすると、上型11の凹部82の径はR+x
(x>0)であり、上型11の凹部82の径R+xは、下型
12の凹部83の径Rよりも大きくなっているが、上型11の
凹部82の両端と下型12の凹部83の両端とのパーティング
ライン面11a ,12a 上におけるずれdは、0.01〜0.02mm
程度までは許容される。そして、この他の実施例の構成
によっても、先の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0014】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
型キャビティを形成する上型の凹部に抜き勾配を設定す
るための形状は、前記両実施例のものに限定されない。
ただし、ダイオードの樹脂封止部の径には規格があるの
で、この規格を守るために、型キャビティ全体が円柱に
近い形状になることは必要である。また、前記実施例で
は、ダイオード1を例に採って説明したが、ダイオード
以外の電子部品にも本発明を適用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、電子部品の樹脂封止部
成形用金型装置において、ほぼ円柱形状の型キャビティ
を形成する凹部のうち、下型の凹部は、両端の接線が鉛
直になった断面半円形状にし、上型の凹部は、接線が両
端に至るまで下向きに傾斜した断面ほぼ半円形状にした
ので、型開に際して、樹脂封止部の離型に対する抵抗が
下型側よりも上型側で小さくなることにより、上型側に
樹脂封止部の離型のための突き出しピンがなくても、樹
脂封止部が上型側に付いていくことを確実に防止でき、
樹脂封止部を確実に下型側に止めることができる。そし
て、前記上型側の突き出しピンをなくせることにより、
コストダウンできるとともに、作動不良なども減らせ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品の樹脂封止部成形用金型装置
の一実施例を示す型キヤビティ部分の横断面図である。
【図2】本発明の電子部品の樹脂封止部成形用金型装置
の他の実施例を示す型キヤビティ部分の横断面図であ
る。
【図3】同上寸法の説明図である。
【図4】電子部品であるダイオードの斜視図である。
【図5】従来の電子部品の樹脂封止部成形用金型装置の
一例を示す断面図である。
【図6】同上上型の一部の底面図である。
【図7】同上上型の一部の拡大底面図である。
【図8】同上型キャビティ部分の縦断面図である。
【図9】同上型キャビティ部分の横断面図である。
【図10】型キャビティの断面形状は真円のままで上型
から製品突き出しピンをなくした金型装置を示す型キャ
ビティ部分の横断面図である。
【符号の説明】
1 ダイオード(電子部品) 11 上型 11a パーティングライン面 12 下型 12a パーティングライン面 76 型キャビティ 77 凹部 78 凹部 81 型キャビティ 82 凹部 83 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:20 B29L 31:34 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉自在の上型および下型を備え、これ
    ら上型および下型にそのパーティングライン面へ開口す
    るほぼ半円柱形状の凹部をそれぞれ形成して、これら上
    型および下型の凹部により型締時にほぼ円柱形状の型キ
    ャビティを形成する電子部品の樹脂封止部成形用金型装
    置において、前記下型の凹部は、両端の接線が鉛直にな
    った断面半円形状にし、前記上型の凹部は、接線が両端
    に至るまで下向きに傾斜した断面ほぼ半円形状にしたこ
    とを特徴とする電子部品の樹脂封止部成形用金型装置。
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