JPH051851Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば学習机上に設けられて机上照
明をなすデイスク用スタンド形照明器具に関す
る。

〔従来の技術〕

例えば学習机が備えるブツクスタンドの棚板に
固定して設けられるスタンド形照明器具は、本出
願人により提案され実願昭62−157694号として既
に出願されている。この出願に係る照明器具は、
ブツクスタンドの棚板の中央部下面にコントロー
ルボツクスを取付け、このボツクスの後部上面お
よび後面にわたつて設けられた金属板に、金属パ
イプ製の支柱をねじ止めし、この支柱の上端部に
灯具を連結して形成されている。また、灯具は、
その前部に例えば前後にスライドされる灯具本体
を備えており、そのスライド操作によつてランプ
を最適な照射位置に配置できるようになつてい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記実願昭62−157694号に記載のものによれ
ば、コントロールボツクスが支柱の取付けを兼ね
ているため、このボツクスの配置がブツクスタン
ドの棚板中央部に限定される。したがつて、コン
トロールボツクスに設けられているコンセントに
接続される他の電気機器のコードが机上面の中央
部を這つて、机上作業の邪魔となり易い。

そこで、考えられることは、支柱をコントロー
ルボツクスから分離して棚板に固定すれば、棚板
に対してコントロールボツクスの自由な配置が可
能となり、コードが机上作業の邪魔にならないよ
うにできる。

しかし、従来のデイスク用スタンド形照明器具
において、ブツクスタンドの棚板に照明器具の支
柱を直接固定したものは提供されていない。

ところで、デイスク用スタンド形照明器具にお
いては、その灯具本体を最適な照射位置に移動さ
せる際の取扱い方によつて、支柱に対して片持ち
状態に連結された灯具には様々な力が作用する。
したがつて、このような力に対して支柱がぐらつ
かない状態にして、支柱をブツクスタンドの棚板
に強固に固定する必要がある。

本考案は上記の事情に基づいてなされたもの
で、その目的は、コントロールボツクスを自由に
配置できるとともに、灯具を支持した支柱をブツ
クスタンドの棚板に強固に固定できるデイスク用
スタンド形照明器具を得ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案のデイスク
用スタンド形照明器具においては、前後一対の芯
金により筒状に組立てられた支柱本体を備えると
ともに、この支柱本体の下端部がブツクスタンド
の棚板に固定される支柱と、この支柱の上端部に
連結されるとともに移動可能な灯具本体を有した
灯具と、上記棚板に固定されるコントロールボツ
クスとを具備し、上記前後一対の芯金は夫々両側
縁に互いに重なり合う折曲フランジを有して断面
略コ字形をなすともに、これら芯金の下端部に前
向きに折曲された固定部を形成して上記支柱本体
の側面形状を略Ｌ字形状とし、かつ、後側芯金に
おける固定部には、上記棚板下面に重なる前側芯
金の固定部内面に重なり合う底面を有した凹みを
形成し、この凹みの底面および前側芯金における
固定部を挿通して上記棚板に螺合されたねじを介
して上記支柱本体を上記棚板に固定したものであ
る。

〔作用〕

本考案においては、筒状の支柱本体を構成する
前後一対の芯金は断面略コ字形であるとともに、
これら芯金は夫々側面形状が略Ｌ字形状をなして
いるから、支柱本体の剛性強度が大きい。加え
て、後側芯金の固定部に凹みを設けているから、
棚板に固定される固定部の強度が高められる。し
かも、この凹みの底面は前側芯金の固定部内面に
重なり合い、この部分を通して棚板へのねじ止め
がなされるので、ねじの締付けに伴つて後側芯金
の固定部の変形が防止され、この固定部の強度を
低下させることがない。すなわち、これらの理由
により、支柱をブツクスタンドの棚板に強固に固
定できる。また、以上のようにして支柱をブツク
スタンドの棚板下面に重ねてねじ止めするから、
この支柱が棚板に対するコントロールボツクスの
配置を棚板中央部に制限することがない。

〔実施例〕

図面を参照して本考案の一実施例を以下説明す
る。

第４図中１は学習机上に設置されるブツクスタ
ンドであり、その下側の木製棚板２の中央部には
スタンド形の器具本体３が後述する固定構造によ
り固定して設けられているとともに、棚板２の一
端部下面にはコントロールボツクス４が取付けら
れている。器具本体３とコントロールボツクス４
とは机上照明用の照明器具を形成している。コン
トロールボツクス４には、図示しない安定器およ
び周波数切換えスイツチが内蔵されているととも
に、押圧スイツチ５、コンセント６等が設けられ
ている。

器具本体３は第４図〜第６図に示すように支柱
７と、灯具８とから形成されている。支柱７は、
支柱本体９に前後一対の合成樹脂製カバー１０，
１１を夫々被着して形成されている。

支柱本体９は第７図および第８図に示すように
前後一対の芯金１２，１３を連結して筒状に組立
てられている。つまり、前側の芯金１２は、その
両側縁に後向きに折れ曲がつた折曲フランジ１２
ａを有しているとともに、下端に前向きに折曲さ
れた固定部１４を設けて側面形状が略Ｌ字形状を
なしている。同様に後側の芯金１３も、その両側
縁に前向きに折れ曲がつた折曲フランジ１３ａを
有しているとともに、下端に前向きに折曲された
固定部１５を設けて側面形状が略Ｌ字形状をなし
ている。これら前後の芯金１２，１３は、その折
曲フランジ１２ａ，１３ａを互いに重ね合わせて
厚みが薄く横幅が大きい偏平な筒状に組合わされ
ており、重ね合わされた折曲フランジ１２ａ，１
３ａの複数箇所をねじ１６で連結することによつ
て、側面形状が略Ｌ字形状をなす支柱本体９が形
成されている。

そして、第１図〜第３図に示すように前側芯金
１２の固定部１４は棚板２の下面に面接触して重
ねられるとともに、後側芯金１３の固定部１５に
は上記固定部１４の内面に重なり合う底面１７ａ
を有した凹み１７が複数形成されている。各凹み
１７は夫々固定部１５の幅方向に沿つて長く形成
されている。支柱７は、凹み１７の底面１７ａお
よび固定部１４を通つて棚板２に螺合された複数
本のねじ１８を介して棚板２に固定されている。
なお、第１図および第２図中２ａは棚板２の前縁
に被着された化粧縁で、これは正面からの固定部
１４，１５の視認を妨げている。

また、前側のカバー１０の内面には第７図に示
すように前側芯金１２を挿通する複数のねじ受け
ボス１９が一体に突設され、これらには後側芯金
１３を挿通した後側カバー１１のねじ通し部に通
したねじ２０が夫々螺合されている。このねじ２
０の締付けにより前後一対のカバー１０，１１が
支柱本体９の前後面に夫々被着されている。しか
も、第１図および第２図に示すように前側カバー
１０の前面下部には凹部１０ａが形成されてい
て、この凹部１０ａは棚板２の後縁に嵌合されて
いる。

以上の構成の支柱７における起立部内には支柱
側コード２１が通されている。このコード２１の
上端には差込み式のコネクタ２２が取付けられ、
かつ、支柱本体９に設けられたコード通孔２３，
２４を通つて引出された支柱側コード２１の先端
にはソケツト２５（第５図参照）が取付けられて
いる。ソケツト２５は上記コントロールボツクス
４のコンセント６に接続されるようになつてい
る。

上記灯具８は、第５図および第６図に示すよう
に支柱７の上端部に嵌着されるアーム収納部２６
と、この収納部２６に引出し自在に収納されたス
ライドアーム２７と、このアーム２７の前端にハ
ンドルを兼ねる連結体２８を介して連結された灯
具本体２９とから形成されている。灯具本体２９
は横長のセード内に棒状けい光ランプ、ランプソ
ケツト、グローランプ等を取付けて形成されてい
る。アーム収納部２６は、支柱７の上端部を覆つ
てカバー１０，１１の上端部に形成された嵌合縁
３０（第７図、第８図参照）に嵌合した状態で、
後側芯金１３に連結ねじ３１（第５図参照）をね
じ込むことにより、支柱７に固定されている。こ
の灯具８内に配線された灯具側コード３２は、ア
ーム収納部２６から引出されており、その引出し
端にはコネクタ３３が接続されている。このコネ
クタ３３は上記コネクタ２２に差込み接続される
ものである。

上記構成の照明器具において、ブツクスタンド
１の棚板２にねじ止めされた支柱７は、次ぎに述
べる理由により棚板２に強固に固定される。

つまり、支柱７に必要とする強度を保証する筒
状の支柱本体９は、これを構成する前後一対の芯
金１２，１３が夫々断面略コ字形であるととも
に、これら芯金１２，１３の夫々の側面形状が略
Ｌ字形状をなしているから、支柱本体９の剛性強
度が大きい。加えて、後側芯金１３の固定部１５
に凹み１７を設けているから、それによつて固定
部１５を補強でき、結局、筒状に組合わされて棚
板２の下面に固定される固定部１４，１５からな
る棚板装着部の強度を高めることができる。しか
も、凹み１７の底面１７ａは前側芯金１２の固定
部１４内面に重なり合つており、この部分を通る
ねじ１８により上記棚板装着部の棚板２への固定
がなされるので、ねじ１８の締付けに伴つて後側
芯金１３の固定部１５が変形されないとともに、
この固定部１５の強度が低下することがない。な
お、固定部１５が固定部１４の内面から離れてい
る場合には、ねじ１８のねじ込みは、固定部１５
を変形させながら、その内面が固定部１４の内面
に接するまで継続して行えるので、固定部１５が
そのねじ通し部分を中心として大きく過度の変形
を起こして、その強度が弱まるものである。

したがつて、支柱７をブツクスタンド１の棚板
２に直接強固に固定でき、それにより、灯具本体
２９を最適な照射位置に移動させる際の取扱いに
伴う作用力に対して支柱７がぐらつくことを防止
して、照射位置の調整を容易化できる。

また、以上のように、支柱７をブツクスタンド
１の棚板２に直接固定できるから、この支柱７が
棚板２に対するコントロールボツクス４の配置を
棚板２中央部に制限することがない。したがつ
て、コントロールボツクス４は第４図に示すよう
に棚板２の一端部に器具本体３から離して配置で
き、コントロールボツクス４のコンセント６に接
続される他の電気機器のコードが机上面の中央部
を這うことがないから、このコードが机上作業の
邪魔となることを少なくできる。

〔考案の効果〕

本考案は以上説明したように構成されているの
で、支柱が備える支柱本体の剛性強度を大きく確
保でき、かつ、棚板に固定される固定部の強度を
向上できるとともに、棚板へのねじの締付けに伴
う後側芯金の固定部の変形を防止できる。したが
つて、支柱をブツクスタンドの棚板に強固に固定
できる。また、支柱が棚板に対するコントロール
ボツクスの配置を制限することがないので、コン
トロールボツクスを棚板に対して自由な位置に取
付けることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は支柱
固定部分の断面図、第２図は同支柱固定部分の側
面図、第３図は第１図中−線に沿う断面図、
第４図は照明器具をブツクスタンドに取付けた状
態の斜視図、第５図は器具本体の斜視図、第６図
は同器具本体の分解斜視図、第７図は支柱の縦断
側面図、第８図は一部を断面して示す支柱の平面
図である。 １……ブツクスタンド、２……棚板、４……コ
ントロールボツクス、７……支柱、８……灯具、
９……支柱本体、１２，１３……芯金、１２ａ，
１３ａ……折曲フランジ、１４，１５……固定
部、１７……凹み、１７ａ……凹みの底面、１８
……ねじ、２９……灯具本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後一対の芯金により筒状に組立てられた支柱
   本体を備えるとともに、この支柱本体の下端部が
   ブツクスタンドの棚板に固定される支柱と、この
   支柱の上端部に連結されるとともに移動可能な灯
   具本体を有した灯具と、上記棚板に固定されるコ
   ントロールボツクスとを具備し、上記前後一対の
   芯金は夫々両側縁に互いに重なり合う折曲フラン
   ジを有して断面略コ字形をなすともに、これら芯
   金の下端部に前向きに折曲された固定部を形成し
   て上記支柱本体の側面形状を略Ｌ字形状とし、か
   つ、後側芯金における固定部には、上記棚板下面
   に重なる前側芯金の固定部内面に重なり合う底面
   を有した凹みを形成し、この凹みの底面および前
   側芯金における固定部を挿通して上記棚板に螺合
   されたねじを介して上記支柱本体を上記棚板に固
   定したことを特徴とするデイスク用スタンド形照
   明器具。