JPH05184957A - 籾摺選別機の摺落米粗選別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】籾摺部１，摺落米風選部２９及び混合米選別部
を有する籾摺選別機において、摺落米風選部２９の一側
部には、混合米揚穀機８及び籾揚穀機２２を夫れ夫れ配
置して、混合米揚穀機８の下部流入口８ａを籾揚穀機２
２の下部流入口２２ａよりも下位に配置し、摺落米受樋
７の底部を籾は漏下しないが玄米は漏下する籾粗選別板
部２４として、この籾粗選別板部２４の終端側を籾揚穀
機２２の下部流下口２２ａに接続し、摺落米受樋７の底
部下方には籾粗選別板部２４から漏下した穀粒を受けて
混合米揚穀機８の下部流入口８ａへ供給する選別済摺落
米搬送樋２７を設ける。 【効果】籾摺部で籾摺され摺落米風選部で風選された混
合米は、摺落米受樋の底部の籾粗選別板部で粗選別され
て、脱ぷ率の向上した混合米が混合米揚穀機を経て混合
米選別部に供給されて、選別能率を向上させ、またコン
パクトな構成とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、籾摺部での摺落米を
粗選別して混合米選別部へ送る籾摺選別機の摺落米粗選
別装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】籾摺部，摺落米風選部，混合米選別部及
び揚穀搬送部から構成されている籾摺選別機では、籾摺
部で摺り落とされた摺落米を風選したまま混合米選別部
へ送り、混合米選別部で籾・玄米に分離選別するのが通
常であり、混合米選別部への穀粒流入部に特別の網選別
板を配置して、摺落米を粗選別するものもあるが、摺落
米の粗選別装置を混合米選別部の上方に配置する構成で
あるので、機体が大型化する欠点があつた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
籾摺部で摺り落とされた摺落米を、摺落米風選部で風選
した後に混合米選別部へ揚穀搬送するにあたり、機体の
必然的な構成部材である摺落米受樋，混合米揚穀機及び
籾揚穀機を特殊に結合すると共に、これらと粗選別済の
選別済摺落米搬送樋を結合することにより、従来装置の
欠点を解消したコンパクトな粗選別装置を提供しようと
するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手
段を講じた。即ち、この発明は、籾摺部１，摺落米風選
部２９及び混合米選別部を有する籾摺選別機において、
摺落米風選部２９の一側部には、摺落米風選部２９から
混合米選別部１１へ穀粒を揚穀搬送する混合米揚穀機８
及び混合米選別部１１で選別された穀粒を籾摺部１に還
元する籾揚穀機２２を夫れ夫れ配置して、混合米揚穀機
８の下部流入口８ａを籾揚穀機２２の下部流入口８ａよ
りも下位に配置し、摺落米受樋７の底部を籾は漏下しな
いが玄米は漏下する籾粗選別板部２４として、該籾粗選
別板部２４の終端側を籾揚穀機２２の下部流下口２２ａ
に接続し、摺落米受樋７の底部下方には籾粗選別板部２
４から漏下した穀粒を受けて混合米揚穀機８の下部流入
口８ａへ供給する選別済摺落米搬送樋２７を設けたこと
を特徴とする籾摺選別機の摺落米粗選別装置の構成とし
たものである。

【０００５】

【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。まず、実施例の構成について説明する。１
は、籾摺部で、この籾摺部１は、籾ホッパ２，一対の籾
摺ロール３，３等で構成されている。４は、摺落米風選
路で、前方の吸引ファン５により発生する選別風によっ
て、籾摺部１からの摺落米を風選し、軽い籾殻は吸引フ
ァン５から排塵筒６を経て機外に排出され、重い玄米お
よび籾の混合米は下方の摺落米受樋７に落下選別され
る。摺落米受樋７に落下した混合米は、混合米揚穀機８
により混合米ホッパ９に揚穀され、混合米ホッパ９から
回転選別筒１１内の供給樋１４の始端部に供給される構
成である。

【０００６】１０は、選別ケースで、この選別ケース１
０内には、内周面に多数の壷穴１１ａ，１１ａ，…の構
成されている回転選別筒１１が横軸回りに回転できるよ
う、供給側端部（図１で右側）および排出側端部（図１
で左側）が、駆動ロ−ラ１２，１２で回転自在に支持さ
れている。この回転選別筒１１内には、供給ラセン１３
の有る供給樋１４および仕上米ラセン１５の有る仕上米
樋１６が横架されている。

【０００７】この供給樋１４および仕上米樋１６を回転
選別筒１１内に配設するにあたっては、供給樋１４を図
２に示すように、回転選別筒１１の下方から上方へ回転
する掻き上げ側に、また、仕上米樋１６を回転選別筒１
１の上方から下方へ回転する側に配設して、回転選別筒
１１の壷穴１１ａ，１１ａ…により低く掻き上げられた
混合米は、供給樋１４及び回転選別筒１０に落下し、供
給樋１４に落下した混合米は供給ラセン１３で供給樋１
４の終端側に移送されて再度供給され、回転選別筒１１
で再選別される構成であり、供給樋１４は混合米受樋の
機能も兼ねている。

【０００８】仕上米樋１６の排出側端部は、仕上米流下
筒１７，仕上米流穀板１８を経て仕上米受樋１９に連通
されていて、玄米は仕上米流下筒１７および仕上米流穀
板１８を経て仕上米受樋１９に落下する間に風選され
て、仕上米受樋１９に流下した玄米は、仕上米揚穀機２
０を経て機外に取り出される構成である。回転選別筒１
１の排出側端部の下方には、籾受樋２１を設け、籾受樋
２１に流下した選別後の籾を主体とした穀粒は、籾揚穀
機２２で籾還元ホッパ２３に揚穀されて、籾摺部１に還
元され、再度籾摺される構成である。

【０００９】次に、摺落米風選部２９の摺落米風選路４
で風選された摺落米の粗選別装置について説明する。摺
落米風選路４の下方に構成されている摺落米受樋７の底
部は、籾は漏下しないが玄米は漏下する籾粗選別板部２
４として、この籾粗選別板部２４の上部には摺落米ラセ
ン２５を配置して、終端側に搬送する構成としている。
そして、摺落米風選箱体２６の一横側部には、混合米揚
穀機８及び籾揚穀機２２を夫れ夫れ配置して、混合米揚
穀機８の下部流入口８ａを籾揚穀機２２の下部流入口２
２ａよりも下位に配置し、前記の粗選別板部２４上の漏
下しない籾を主体とした穀粒が、摺落米ラセン２５で終
端側に搬送されて、籾揚穀機２２の下部流入口２２ａに
流入し、粗選別後の籾を主体とした穀粒が揚穀されて籾
摺部１に還元される構成である。また、摺落米受樋７の
粗選別板部２４の下方には、籾粗選別板部２４から漏下
した脱ぷ率の向上した混合米を受ける選別済摺落米搬送
樋２７が設けられていて、選別済摺落米搬送樋２７に落
下した混合米は、移送ラセン２８で一側方に搬送されて
混合米揚穀機８の下部流入口８ａに流入し、混合米揚穀
機８で揚穀されて回転選別筒１１に供給される。なお、
図面は省略したが、選別済摺落米搬送樋２７の底部を、
小米・青米の漏下する小米選別網とし、小米選別網を漏
下した小米・青米を小米ラセンで一側方に取り出す構成
を追加してもよい。

【００１０】次に、図４に基づき、摺落米風選部２９及
び玄米風選部３０について説明する。玄米風選部３０の
仕上米受樋１９の後方には、圧風フアン３１を配置し
て、玄米選別風路３２に選別風が送られる構成としてい
る。この玄米選別風路３２は、仕上米受樋１９から終端
側への上り玄米選別風路３２ａと、上り玄米選別風路３
２ａの終端部から機体前方側の摺落米受樋７に至る下り
玄米選別風路３２ｂとで構成されていて、下り玄米選別
風路３２ｂの下方には小米受樋を設けない構成とし、下
り玄米選別風路３２ｂの終端部には、補助選別風を吸入
する補助吸気口３３を構成している。このように構成さ
れているので、仕上米流下板１８の下端から流下した玄
米は、圧風フアン３１からの選別風で選別され、大粒の
玄米は仕上米受樋１９に落下選別され、小粒の軽い小米
あるいは籾殻は、玄米選別風路３２の下り玄米選別風路
３２ｂから摺落米風選路４に流れて、摺落米風選路４で
再選別され、軽い籾殻は排塵筒６を経て機外へ排出さ
れ、また、比較的小さな小米は、摺落米風選路４の下方
の粃米受樋３４に落下選別され、また、比較的大きな小
米は、摺落米受樋７に落下選別される。なお、この比較
的大きな小米は、回転選別筒１１で仕上米樋１６に落下
選別された後に、再度玄米選別風路３２で選別されて、
順次仕上米受樋１９に落下選別されて、機外へ取り出さ
れるものである。このように小米が選別されるのである
が、下り玄米選別風路３２ｂの終端側に補助吸気口３３
が設けられているので、下り玄米選別風路３２ｂに小米
が停滞するようなこともなく、円滑に選別できる。

【００１１】次に図１乃至図３に示す実施例の作用につ
いて説明する。籾摺作業をする場合には、籾ホッパ２に
原籾を供給し、籾摺選別機の回転各部を駆動する。する
と、籾ホッパ２から籾摺ロ−ル３，３に供給された籾は
籾摺され、摺落米は下方の摺落米風選路４で風選され、
軽い籾殻は排塵筒６から機外に排出され、重い玄米及び
籾の混合米は、摺落米受樋７に落下選別される。摺落米
受樋７に落下した混合米は、摺落米受樋７の籾粗選別板
部２４上を摺落米ラセン２５で搬送される過程で選別さ
れて、一部の籾及び玄米は下方に漏下選別され、残った
一部の籾は終端側に搬送されて、籾揚穀機２２の下部流
入口２２ａに流入し、籾摺部１に揚穀されて、再度籾摺
される。また、籾粗選別板部２４で粗選別されて脱ぷ率
の向上した混合米は、選別済摺落米搬送樋２７の移送ラ
セン２８で一側方に搬送されて、混合米揚穀機８の下部
流入口８ａに流入する。

【００１２】次いで、混合米揚穀機８で揚穀され、混合
米ホッパ９を経て、回転選別筒１１側の供給樋１４の始
端側に供給され、供給樋１４内の供給ラセン１３で回転
選別筒１１の供給側端部に移送供給される。次いで、混
合米は、図２で時計方向へ回転している回転選別筒１１
の壷穴１１ａ，１１ａ，…により掻き上げられ、短粒の
玄米は高く掻き上げられて仕上米樋１６に落下し、長粒
の籾及び一部の玄米の混合米は低く掻き上げられて、供
給樋１４あるいは回転選別筒１１に落下して選別され
る。そして、供給樋１４に落下した未選別の混合米は、
供給ラセン１３で供給樋１４の搬送終端部から再度回転
選別筒１１内に供給され、再選別される。

【００１３】また、仕上米樋１６に落下した玄米は、仕
上米ラセン１５で仕上米流下筒１７に搬送され、仕上米
流穀板１８を経て仕上米受樋１９へ落下する間に選別風
により風選され、仕上米揚穀機２０で機外に取り出され
るものである。また、回転選別筒１１の排出側端部へ送
られた選別後の籾を主体とした穀粒は、下方の籾受樋２
１に流入し、籾揚穀機２２で揚穀されて籾還元ホッパ２
３に還元され、再度籾摺部１で籾摺されるものである。

【００１４】

【発明の効果】上述のように、摺落米風選部２９の摺落
米受樋７の底部は、籾粗選別板部２４が構成されてい
て、この籾粗選別板部２４の上を摺落米が摺落米ラセン
２５で搬送する過程で、一部の籾及び玄米が漏下して粗
選別され、籾の一部は籾揚穀機２２を経て直接籾摺部１
に還元されるて、脱ぷ率の向上した混合米が混合米揚穀
機８を経て混合米選別部１１に供給されて選別するの
で、混合米選別部への供給量を増大して選別能率を向上
させることができ、また、摺落米を粗選別して混合米選
別部へ送るにあたり、機体の必然的な構成部材である摺
落米受樋７，混合米揚穀機８及び籾揚穀機２２を特殊に
結合すると共に、これらと粗選別済の穀粒を搬送する選
別済摺落米搬送樋を有機的に結合することにより、従来
装置に比較して機体構成をあまり大きくすることなく纏
めることができて、従来装置の欠点を解消して、コンパ
クトな装置を具現できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の切断側面図

【図２】全体の切断背面図

【図３】要部の切断正面図

【図４】切断側面図

【符号の説明】

１ 籾摺部 ２ 籾ホッパ ３ 籾摺ロール ４ 摺落米風選路 ５ 吸引ファン ６ 排塵筒 ７ 摺落米受樋 ８ 混合米揚穀機 ８ａ 下部流入口 ９ 混合米ホッパ １０ 選別ケース １１ 回転選別筒（混合米選別部） １１ａ 壷穴 １２ 駆動ローラー １３ 供給ラセン １４ 供給樋 １５ 仕上米ラセン １６ 仕上米樋 １７ 仕上米流下筒 １８ 仕上米流穀板 １９ 仕上米受樋 ２０ 仕上米揚穀機 ２１ 籾受樋 ２２ 籾揚穀機 ２２ａ 下部流入口 ２３ 籾還元ホッパ ２４ 籾粗選別板部 ２５ 摺落米ラセン ２６ 摺落米風選箱体 ２７ 選別済摺落米搬送樋 ２８ 移送ラセン ２９ 摺落米風選部 ３０ 玄米風選部 ３１ 圧風フアン ３２ 玄米選別風路 ３２ａ 上り玄米選別風路 ３２ｂ 下り玄米選別風路 ３３ 補助吸気孔 ３４ 粃米受樋

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 籾摺部１，摺落米風選部２９及び混合米
   選別部を有する籾摺選別機において、摺落米風選部２９
   の一側部には、摺落米風選部２９から混合米選別部１１
   へ穀粒を揚穀搬送する混合米揚穀機８及び混合米選別部
   １１で選別された穀粒を籾摺部１に還元する籾揚穀機２
   ２を夫れ夫れ配置して、混合米揚穀機８の下部流入口８
   ａを籾揚穀機２２の下部流入口２２ａよりも下位に配置
   し、摺落米受樋７の底部を籾は漏下しないが玄米は漏下
   する籾粗選別板部２４として、該籾粗選別板部２４の終
   端側を籾揚穀機２２の下部流下口２２ａに接続し、摺落
   米受樋７の底部下方には籾粗選別板部２４から漏下した
   穀粒を受けて混合米揚穀機８の下部流入口８ａへ供給す
   る選別済摺落米搬送樋２７を設けたことを特徴とする籾
   摺選別機の摺落米粗選別装置。