JPH05184843A - フィルター材料およびフィルターエレメント - Google Patents

フィルター材料およびフィルターエレメント

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JPH05184843A
JPH05184843A JP4196799A JP19679992A JPH05184843A JP H05184843 A JPH05184843 A JP H05184843A JP 4196799 A JP4196799 A JP 4196799A JP 19679992 A JP19679992 A JP 19679992A JP H05184843 A JPH05184843 A JP H05184843A
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filter
filter medium
ptfe
filter element
heat
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Osamu Inoue
治 井上
Tomoo Kusumi
智男 楠見
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 折り込みピッチが均一なフィルターエレメン
ト用のフィルター材料を提供する。 【構成】 シート状フィルター媒体13の長手方向に相
互に平行に少なくとも2つの熱融着性の長尺ストリップ
材料15を両側に配置してフィルター材料11とする。
また、同じ側のストリップ材料が重なるようにフィルタ
ー材料を折り込み、熱融着性ストリップ材料を熱により
融着してフィルターエレメントを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルターエレメン
ト、特にエアーフィルター装置用のフィルターエレメン
トに関し、より詳しくは高性能エアーフィルター装置、
例えばHEPA(High Efficiency Particulate
Air)、ULPA(Ultra Low Penetration Ai
r)または超ULPAフィルターとして使用されるフィ
ルター装置に使用されるフィルターエレメントおよびそ
れを製造するためのフィルター媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における科学技術の進歩および生活
様式の変化に伴い、清浄な空間や清澄な空気が必要とさ
れる場合が増えてきている。病院や住居内において清澄
な空気が望ましいのは当然であり、種々の空気清浄器が
用いられている。また、精密機械工業や食品産業におい
ても同様である。更に、集積回路や半導体の製造、薬品
の製造、人工臓器などのメディカル関連製品の製造にお
いては、通常の清浄空間より遥かに少ない量の塵埃しか
許容されず、一般的にはHEPAフィルター、好ましく
はULPAフィルター、より好ましくは超ULPAフィ
ルターグレードのフィルター装置が必要とされている。
【0003】上述のような空気清浄用のフィルター装置
は、清浄にすべき空気を通過させて塵埃を除去するフィ
ルター材料から成るフィルターエレメントを有するフィ
ルターをフィルター装置に装着するようになっている。
【0004】このフィルターエレメントの一例を図3に
模式的に斜視図にて示す。フィルターエレメント1は、
複数の畝状部2を形成するように屈曲されたフィルター
媒体3、例えばガラス繊維の瀘布から成る。更に、一般
的にはフィルター媒体を均等に配置するためにスペーサ
ー4が畝状部と畝状部との間に配置されている(2つの
みを例示的に図示)。このようなフィルターエレメント
1の周囲を矩形のフレーム(図示せず)内に気密的に結
合してフィルターとする。フィルターを通過する空気
は、矢印で示すように、図3の右手後方からフィルター
媒体を通過して左手前方に向かって流れる。このような
フィルターエレメントは、例えば高機能フィルターの展
開(大阪ケミカル・リサーチシリーズ VOL.5 N
O.9 大阪ケミカルマーケッティングセンター発行)
の40〜41頁に記載されている。
【0005】図示したようなフィルターエレメントを製
造する場合、フィルター媒体を波形に屈曲させ、屈曲さ
せた状態を例えばホットメルト接着剤により固定されて
いる。この場合、セパレーターを波形形状のフィルター
媒体の間に挿入すれば必然的に波のピッチが大きくな
り、瀘過面積が小さくなってしまう。更に、接着剤によ
るフィルター媒体の固定は、屈曲後により行われるた
め、ピッチ(図3のpに相当)が不均一になることが多
い。特にピッチが小さい場合、少々の不均一であって
も、気体の流れが不均一になり、全体としての圧力損失
が増えたり、気体の偏流が生じたりして好ましくない結
果となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、上述のような
従来のフィルターエレメントの問題点を克服して、フィ
ルター媒体の折り込みピッチを均一にしたフィルターエ
レメントおよびそのためのフィルター材料を提供するこ
とが本発明が解決しようとする課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、長手方向
に相互に平行に配置された少なくとも2つの長尺ストリ
ップ材料を両側に有するシート状フィルター媒体から成
るシート状フィルター材料により解決されることが見出
された。
【0008】
【作用】本発明のフィルター材料において、長尺ストリ
ップ材料は熱融着性であるのが好ましく、ストリップ材
料は、フィルター材料の両側に存在する。これは、フィ
ルター媒体を折り込んだ場合に、ストリップ材料が相互
に重なることにより、フィルター材料の均等な折り込み
ピッチを確保するためである。このストリップ材料は、
使用するフィルター媒体の長手方向に平行に、また、フ
ィルター媒体の全長にわたって存在する。ストリップ材
料の数は、使用するフィルター媒体の性質、例えば可撓
性や強度に応じて適当に選択できるが、均等なピッチを
確保するという目的上、フィルター媒体の両側にそれぞ
れ少なくとも2つ必要である。ストリップ材料をいずれ
の位置に配置してもよいが、フィルター媒体の有効利用
の観点から、フィルター媒体の両縁に配置するのが最も
好ましい。また、両縁だけでは、中央付近におけるピッ
チが正確に確保されない場合には、フィルター媒体の中
央部分にもストリップ材料を配置するのが好ましい。更
に、ストリップ材料は、フィルター媒体の同じ位置の両
側にあっても、または、そうでなくてもよい。
【0009】ストリップ材料は、熱融着性の材料であれ
ばいずれの材料であってもよい。本明細書において、
「熱融着性」なる用語は、加熱により溶融して、それ自
身同士が結合できる性質を意味する。耐薬品性の点など
を考慮した場合、ポリエチレンやポリプロピレンが特に
好ましい熱融着性材料として例示できる。その他の好ま
しいストリップ材料には、例えばポリエステルやフッ素
樹脂が包含される。熱融着性材料に代えて、接着剤を介
在させることにより結合できるストリップ材料も使用し
てよい。この場合、許容できる範囲で接着剤の塗布厚さ
のコントロールを精密にする必要がある。この点で熱融
着性の材料を使用するのがより好ましい。
【0010】図1には、本発明のフィルター材料11の
斜視図を示す。図示した態様では、フィルター媒体13
は、その両面にそれぞれ3本の熱融着性ストリップ材料
15を有する。それぞれのストリップ材料はフィルター
材料の全長にわたって存在し、相互に平行になってい
る。
【0011】本発明は、更に、フィルター媒体が織布ま
たは不織布により少なくとも片面がラミネートされたポ
リテトラフルオロエチレン多孔膜であるフィルター材料
も提供する。
【0012】本発明のフィルターエレメントを図2に模
式的に斜視図で示す。本発明のフィルター材料11を折
り込んでフィルター媒体の同じ側の熱融着性ストリップ
材料を相互に隣接させ、隣接したストリップ材料を適当
な方法、例えば超音波加熱により熱融着する。あるい
は、接着剤を介在させることにより結合してもよい。こ
の場合、フィルター材料の両縁のストリップ材料17は
完全に結合させる必要があるが、中央のストリップ材料
19は、結合させても、あるいは結合させなくてもよ
い。従って、本発明のフィルターエレメントにおいて、
ストリップ材料の厚さの2倍に相当する長さがピッチに
相当することになる。
【0013】本発明のフィルターエレメントに使用する
フィルター媒体は、上述の折り込み処理が可能であるよ
うにある程度の可撓性を有するものであれば、一般的に
エアーフィルター装置に使用されているフィルター媒体
であってよい。例えば、ガラス繊維、合成繊維の瀘布を
使用できる。ピッチを小さくする(即ち、畝状部の開き
具合を小さくする)ことを考慮した場合、ポリマー物質
のフィルター媒体、例えばポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)の多孔膜が好ましく、更に、微小粒子の捕
集効率を大きくすること、圧力損失を小さくすることな
どを考慮した場合、孔径が微小でかつ膜厚が薄いPTF
E多孔膜のようなフィルター媒体を使用するのが特に好
ましい。
【0014】なかでも、ポリエチレン、ポリプロピレン
のようなポリマー繊維の織布または不織布とラミネート
構造にしたPTFE多孔膜のようなフィルター媒体は、
図2のように屈曲させても、ガラス繊維のフィルター媒
体のように折れてそれ故に新たに塵埃を発生することも
ないので好ましい。
【0015】本発明のフィルターエレメントにおいて、
圧力損失、塵埃の捕集効率、フィルター媒体の可撓性な
どを考慮した場合、ポリテトラフルオロエチレンからな
るフィルター媒体を用いるのが好ましく、また、フッ素
系樹脂特有の耐薬品性を有する点からも有利である。そ
の他、ポリエステル、ポリエチレンテトラフタレートを
コアとしてその周囲にポリオレフィン、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、低融点ポリエステルのような熱
融着性樹脂を被覆した複合繊維の織布または不織布とフ
ィルター媒体をラミネート構造にした場合、接着剤を使
用しなくてもストリップ材料と気密的に熱融着できるの
で更に好都合である。
【0016】このようなポリテトラフルオロエチレンか
らなる多孔質フィルター媒体は、例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレン半焼成体を延伸したのちこれをポリテト
ラフルオロエチレン焼成体の融点以上の温度でヒートセ
ットしてなるポリテトラフルオロエチレン多孔膜であっ
て、走査型電子顕微鏡写真の画像処理によるフィブリル
と結節の面積比が99:1〜75:25であり、平均フ
ィブリル径が0.05μm〜0.2μmであり、結節の最大
面積が2μm2以下であり、かつ平均孔径が0.2μm〜
0.5μmであるポリテトラフルオロエチレン多孔膜、平
均孔径が0.2μm〜0.5μmであり、かつ5.3cm/秒
の流速で空気を透過させた時の圧力損失が10mmH2
〜100mmH2Oであるポリテトラフルオロエチレン多
孔膜、ポリテトラフルオロエチレン半焼成体を二軸方向
に少なくとも50倍の伸張面積倍率で延伸し、ポリテト
ラフルオロエチレン焼成体の融点以上でヒートセットさ
れたポリテトラフルオロエチレン多孔膜のようなもので
ある。
【0017】このような多孔膜は、粒子を確実に捕集す
る為にはフィルターの繊維に付着した粒子の再離脱の防
止や貫通粒子の遮蔽が必要である。その為には、確実に
捕集したい粒子の大きさよりも小さい孔径のフィルター
材を用いるべきである。従って、PTFE多孔膜にあっ
ては平均孔径の小さいものが好ましい。
【0018】フィルター材料の孔径と空孔率が同一であ
れば圧力損失は膜厚に比例するので、膜厚は薄い方が好
ましい。
【0019】フィルター材料の圧力損失、孔径、空孔
率、膜厚が同じであっても粒子捕集性能は異なるもので
あり、理論上は0.5μm以下の細かい繊維を用い又バ
インダーを可能なかぎり少量に抑える、すなわち繊維以
外の部分を減らすことが好ましいといわれている(化学
工学協会52年会江見準講演要旨集参照)。上述のPT
FE多孔膜は、このような諸条件を満足するものであ
る。
【0020】これらPTFE多孔膜について製法を含め
てより詳細に説明する。PTFE多孔膜の延伸前の材料
は、特開昭59−152825公報で定義されたPTF
E半焼成体に準拠するものである。このPTFE半焼成
体を二軸方向に伸張面積倍率で少なくとも50倍、好ま
しくは少なくとも100倍、さらに好ましくは少なくと
も250倍延伸し焼成した延伸多孔体の構造は、ほとん
ど結節のない微細な繊維からなる特有な膜構造を有す
る。
【0021】しかも、そのようにして製造したPTFE
多孔膜の平均孔径はきわめて小さく、通常0.5μm〜
0.2μmであり、さらに膜の厚みも延伸前の20分の1
から100分の1程度に減少している。
【0022】これらの諸要件は、半導体の微細パターン
を加工する高度な清浄空間を維持するためのエアフィル
ター材料に適している。
【0023】低圧損のフィルターを作製するための一つ
の要件は、薄いPTFE多孔膜で良いことになるが、従
来法(特公昭56−17216号公報)では延伸倍率を増
大させても厚みは少ししか減少しない。けれども、極端
に延伸倍率を増大させ、厚みを小さくすると孔径は大き
くなるので延伸前のフィルム厚みを薄くせざるを得な
い。しかし工業的に利用できるフィルムの延伸前厚みは
せいぜい30μm〜50μmまでである。品質及び歩留り
を考えると、100μm前後の厚みの延伸前フィルムが
通常である。
【0024】前記したPTFE半焼成体を二軸方向に伸
張面積倍率で少なくとも50倍延伸し焼成する製法で
は、工業的に生産性に支障のない厚み100μm程度の
延伸前フィルムを用いて目的を達成することができる。
【0025】PTFE多孔膜における各パラメータの一
般的な範囲および好ましい範囲をまとめて示す。 一般的な範囲 好ましい範囲 焼成度: 0.30〜0.80 0.35〜0.70 延伸倍率: 長手方向 4〜30 長手方向 5〜25 幅方向 10〜100 幅方向 15〜70 合計 50〜1000 合計 75〜850 (延伸倍率の合計が250倍以上の時には、焼成度が
0.35〜0.48であることが特に好ましい。) 一般的な範囲 好ましい範囲 平均孔径: 0.2〜0.5μm 0.2〜0.4μm 膜厚: 0.5〜15μm 0.5〜10μm フィブリル/結節面積比:99/1〜75/25 99/1〜85/15 平均フィブリル径: 0.05〜0.2μm 0.05〜0.2μm 結節の最大面積: 2μm2以下 0.05〜1μm2 圧力損失: 10〜100mmH2O 10〜70mmH2
【0026】前記の各特性は次の測定方法で求められ
る。平均孔径 ASTM F−316−86の記載に準じて測定される
ミーンフローポアサイズ(MFP)を平均孔径とする。実
際の測定は、コールター・ポロメーター(Coulter Por
ometer)[コールター・エレクトロニクス(Coulter Ele
ctronics)社(英国)製]で測定を行う。
【0027】膜厚 株式会社ミツトヨ製1D−110MH型膜厚計を使用
し、多孔膜を5枚重ねて全体の膜厚を測定し、その膜厚
を5で割り、得られた値を1枚の膜の膜厚とする。
【0028】圧力損失 多孔膜を直径47mmの円形に切り出し、透過有効面積1
2.6cm2のフィルターホルダーにセットし、これの入口
側を0.4kg/cm2に加圧し、出口側から出る空気の流量
を上島製作所製流量計で調節し多孔膜透過流速を5.3c
m/秒に合わせた。その時の圧力損失をマノメーターで
測定する。
【0029】焼成度 まず、PTFE未焼成体から3.0±0.1mgの試料を秤
量して切取り、この試料を用いてまず結晶融解曲線を求
める。同様にPTFE半焼成体から3.0±0.1mgの試
料を秤量して切取り、この試料を用いて結晶融解曲線を
求める。
【0030】結晶融解曲線は、示差走査熱量計(以下、
「DSC」という。例えば島津製作所社製DSC−50
型)を用いて記録する。まずPTFE未焼成体の試料
を、DSCのアルミニウム製パンに仕込み、未焼成体の
融解熱および焼成体の融解熱を次の手順で測定する。 (1) 試料を50℃/分の加熱速度で250℃に加熱
し、次いで10℃/分の加熱速度で250℃から380
℃まで加熱する。この加熱工程において記録された結晶
融解曲線の1例を図4の曲線Aとして示す。この工程に
おいて現われる吸熱カーブのピーク位置を「PTFE未
焼成体の融点」または「PTFEファインパウダーの融
点」と定義する。 (2) 380℃まで加熱した直後、試料を10℃/分の
冷却速度で250℃に冷却する。 (3) 試料を再び10℃/分の加熱速度で380℃に加
熱する。加熱工程(3)において記録される結晶融解曲線
の1例を図4の曲線Bとして示す。加熱工程(3)におい
て現われる吸熱カーブのピーク位置を「PTFE焼成体
の融点」と定義する。
【0031】続いてPTFE半焼成体について結晶融解
曲線を工程(1)に従って記録する。この場合の曲線の1
例を図5に示す。PTFE未焼成体、焼成体、半焼成体
の融解熱は吸熱カーブとベースラインとの間の面積に比
例し、島津製作所社製DSC−50型では解析温度を設
定すれば自動的に計算される。
【0032】そこで焼成度は次の式によって計算され
る。 焼成度=(ΔH1−ΔH3)/(ΔH1−ΔH2) ここで、ΔH1はPTFE未焼成体の融解熱、ΔH2はP
TFE焼成体の融解熱、ΔH3はPTFE半焼成体の融
解熱である。PTFE半焼成体に関しては、特開昭59
−152825号公報に詳細な説明がある。
【0033】画像解析 フィブリルと結節の面積比、平均フィブリル径、最大の
結節面積は次に示す方法で測定する。多孔膜表面の写真
を走査型電子顕微鏡(日立S−4000型蒸着は日立E
1030型)でとる(SEM写真。倍率1000倍〜50
00倍)。この写真を画像処理装置(本体名:日本アビオ
ニクス株式会社製、TVイメージプロセッサTVIP−
4100II、制御ソフト名:ラトックシステムエンジ
ニアリング株式会社製、TVイメージプロセッサ イメ
ージコマンド4198)に取り込み、結節とフィブリル
に分離し、結節のみからなる像と繊維のみからなる像を
得る。結節のみからなる像を演算処理することで最大の
結節面積を求め、フィブリルのみからなる像を演算処理
しフィブリルの平均径を求める(総面積を総周長の1/
2で割る)。フィブリルと結節の面積比は、フィブリル
像の面積の総和と結節像の面積の総和の比から求めるこ
とができる。
【0034】結節の定義 結節は、次のいずれかを満足するものをいう。 (1)複数のフィブリルがつながっているかたまり(図
6:点で埋められた部分。) (2)つながっているかたまりがフィブリル径より太い
(図9及び図10:斜線部) (3)一次粒子及び一次粒子がかたまっていて、そこか
らフィブリルが放射線状に伸びている(図7、図8及び
図11:斜線部) なお、図12は、結節とは見なさない例である。すなわ
ち、フィブリルが枝分かれしているが、フィブリルと分
岐部分の径が同じである場合、分岐分岐は結節とは見な
さない。
【0035】具体的には、PTFEファインパウダー
(ダイキン工業株式会社製「ポリフロン・ファインパウ
ダーF−104」)のペースト押出成形によって得られ
た未焼成フィルム(厚さ100μm)を339℃のオー
ブン中で50秒間加熱処理して、焼成度0.50の半焼
成フィルムを得、このフィルムを320℃に加熱してフ
ィルムの長手方向に100%/秒の延伸速度で8倍、フ
ィルムの幅方向に25倍延伸し(合計で延伸前のフィル
ム面積の200倍とする。)、この延伸フィルムが収縮
しないように350℃で3分間熱固定処理を行うことに
より得られる。このようにして得られるPTFE多孔膜
は、厚さ1.0μm、平均孔径が0.28μm、フィブリル
と結節の面積比が95:5、平均フィブリル径0.14
μm、最大結節面積0.38μm2であり、5.3cm/秒の
流速で空気を通過させた時の圧力損失が45mmH2Oで
ある。
【0036】また、上述のようなフィルター媒体とラミ
ネート構造にする織布または不織布は、例えばユニチカ
株式会社から市販されているエルベス(登録商標)を使
用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明のフィルター材料を使用すること
により、一定の折り込みピッチを有するフィルターエレ
メントを容易に製造できる。従って、本発明のフィルタ
ーエレメントをフィルター装置に使用して気体を瀘過す
る場合、気体の偏流が生じることなく、フィルター媒体
が一様に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフィルター材料を模式的に示す斜視
図。
【図2】 本発明のフィルターエレメントを模式的に示
す斜視図。
【図3】 従来技術のフィルターエレメントを模式的に
示す斜視図。
【図4】 焼成度を測定する場合にDSCにより測定さ
れた未焼成PTFEおよび焼成PTFEの結晶融解曲線
の一例を示す図。
【図5】 焼成度を測定する場合にDSCによる測定さ
れた半焼成PTFEの結晶融解曲線の一例を示す図。
【図6】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【図7】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【図8】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【図9】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【図10】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【図11】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【図12】 フィブリル一結節構造の一例の模式図。
【符号の説明】
1…フィルターエレメント、2…畝状部、3…フィルタ
ー媒体、4…スペーサー、11…フィルター材料、13
…フィルター媒体、15…ストリップ材料、17…両縁
のストリップ材料、19…中央のストリップ材料。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に相互に平行に配置された少な
    くとも2つの長尺ストリップ材料を両側に有するシート
    状フィルター媒体から成るシート状フィルター材料。
  2. 【請求項2】 ストリップ材料が熱融着性である請求項
    1記載のフィルター材料。
  3. 【請求項3】 フィルター媒体が織布または不織布によ
    り少なくとも片面がラミネートされたポリテトラフルオ
    ロエチレン多孔膜である請求項1または2記載のフィル
    ター材料。
  4. 【請求項4】 同じ側のストリップ材料が相互に重なる
    ように請求項1〜3のいずれかに記載のシート状フィル
    ター材料を折り込み、ストリップ材料を結合したフィル
    ターエレメント。
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