JP2000153122A - フィルタユニット - Google Patents

フィルタユニット

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JP2000153122A
JP2000153122A JP10326619A JP32661998A JP2000153122A JP 2000153122 A JP2000153122 A JP 2000153122A JP 10326619 A JP10326619 A JP 10326619A JP 32661998 A JP32661998 A JP 32661998A JP 2000153122 A JP2000153122 A JP 2000153122A
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filter unit
filter medium
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chrysanthemum
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JP10326619A
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Tomoaki Sugano
友章 菅野
Kunio Yamada
都夫 山田
Hirohisa Umezaki
裕久 梅崎
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KYOSEI SANGYO KK
MSA Japan Ltd
Tapyrus Co Ltd
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KYOSEI SANGYO KK
Tonen Tapyrus Co Ltd
MSA Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形効率がよく、粉じん捕集効率のよいフィ
ルタユニットの提供。 【解決手段】 ろ材を菊花状に折りたたみ加工して成形
したことを特徴とするフィルタユニット。また、ろ材と
して、高延伸されたポリテトラフルオロエチレン多孔質
膜、エレクトレット化繊維不織布、ガラス繊維不織布を
用いた菊花状フィルタユニット。さらに菊花状に折り込
まれたろ材フィルタを上下のクシ歯状ケーシングによっ
て、はめ合わせたフィルタユニット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、菊花状に折りたた
んだ高い粉じん捕集効率と低い通気抵抗性能をもったフ
ィルタユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】空気浄化用エアーフィルタユニット、防
じんマスクフィルタユニット等は、限られた容積のケー
ス内にフィルタろ材をはめ込んで使用するため、その粉
じん等の捕集性能は、通気抵抗とフィルター面積に関係
している。そして、一つのフィルターで可能な限り多量
の粉じんを捕集できることが要求される。そこで、ろ材
をプリーツ状に折り込んでフィルター表面積を大きく
し、通気抵抗が低く、かつ粉じん捕集量を多くすること
が考えられてきた(特開平8−168629号公報
等)。
【0003】粉じん除去用フィルターとしては、粒子の
大きい1ミクロンオーダーの粒子を濾過するには、通気
抵抗が1ミクロンオーダーの繊維で構成したフィルター
を必要とする。そこで、1ミクロンオーダーの繊維フィ
ルターをプリーツ状に折りたたんで表面積を大きくし、
そのプリーツ状に折りたたんだろ材をケース内に入れて
使用する場合は、通気抵抗による風圧と機械的振動その
他に耐えるフィルター保形及びシール強度が必要とな
る。プリーツ状に折りたたんだフィルターをろ材に用い
る場合は、一般的に機械強度が弱く、これを解決するた
めに強度補強材の追加、ろ材の厚さ増加等の手法が行わ
れていたが、粉じん捕集効率が高く、同時に通気抵抗の
低い、成形加工性の優れたフィルタユニットの開発が望
まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
効率がよく、高い粉じん捕集効率と同時に通気抵抗の低
いフィルタユニットを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、ろ材を菊花状
に折りたたみ加工することにより、高い粉じん捕集効率
を保ちながら、通気抵抗を低くし、成形加工性の優れた
フィルタユニットが得られることを見出し、本発明を完
成した。すなわち、本発明は、ろ材を菊花状に折りたた
み加工して成形したことを特徴とするフィルタユニット
であり、ろ材として、高延伸されたポリテトラフルオロ
エチレン多孔質膜、エレクトレット化繊維不織布、ガラ
ス繊維不織布を用いた菊花状フィルタユニットである。
【0006】
【発明の実施の形態】1.ろ材の形状 本発明のフィルタユニットで用いるろ材は、菊花状に折
り込まれている。ろ材を菊花状に成形する方法として
は、ろ材を性能に合わせ、まず所定の形状にプリーツ加
工する。プリーツ加工は、特開平3−49928号公報
に記載のジャバラ状シート連続製造装置において、噛み
合わせた折り目付け歯車の一方の歯先と他方の歯底との
相互作用によってシートに折り目を付け、一定折り幅の
ジャバラ状シートを安定的に製造するような、ロータリ
ー式や、レシプロ式のようにろ材の長さ方向にプリーツ
加工を実施してもよく、また特公昭59−53084号
公報に記載の扇形折目形成装置を用いてフィルタシート
を波形に折りたたむことができる。所定の幅、所定の山
数にプリーツ加工したろ材は、両端を接着剤で接着し又
は熱シールし、内側に折り込み、図1に示す様な菊花状
とする。必要に応じて、菊花状の中心部はホットメルト
接着剤等で、その気孔部を塞ぐようにする。
【0007】本発明のフィルタユニットにおいて、菊花
状に成形加工されたろ材の大きさは、ケーシングの容量
に左右されるが、通常は、ろ材の折目の幅は3〜270
mmが好ましく、より好ましくは5〜100mmであ
り、折り高さは5〜40mmが好ましく、より好ましく
は10〜30mmであり、折り山数は20〜100が好
ましく、より好ましくは30〜60である。
【0008】2.フィルタユニット 本発明のフィルタユニットは、上記で菊花状に折り込ん
だろ材を、ケーシングに装着してフィルタユニットとす
る。ケーシング内に装着する方法としては、菊花状に折
り込んだろ材をケーシング内に入れ、ろ材とケーシング
の間隙をホットメルト接着剤でシールする方法とケーシ
ング内部にクシ歯状突起部を形成して挟みこむ方法があ
る。ケーシング内部にクシ歯状突起部を形成して挟みこ
む方法は、上下のはめ合わせにより形成する合成樹脂製
のケーシングに菊花状折り込みと同数のクシ歯状突起部
を形成し、上部クシ歯状突起部および下部クシ歯状突起
部を互いに噛み合う様にし、このクシ歯状突起部で菊花
状ろ材のひだ筋の端部を挟み込み、その中間は、必要に
応じて該フィルタユニットを支える構造を設け(構造は
フィルタユニットを支える構造であれどのような構造で
もよい)、ろ材の周囲を所要の圧力で狭持してなる折り
たたみ式フィルターユニットとする。
【0009】例えば、図1に示すように折り込み成形し
た菊花状ろ材1を図2に示す上下ケーシング2,3で挟
み込む。上側ケーシング2は内側に菊花状折り込みと同
数のクシ歯状突起部4を有し、下側ケーシング3の内側
にある同様のクシ歯状突起部5で菊花状ろ材1の端部を
挟み込ことができるようになっている。図3は、下部ケ
ーシング3に菊花状ろ材1を設置した斜視図であり、こ
の上から上部ケーシング2を重ね合わせて、フィルタユ
ニットとする。上下のケーシングで菊花状ろ材を挟み込
んだフィルタユニットの断面図は図4として示すことが
できる。
【0010】この方法によると、図4に示すように菊花
状ろ材を上下のケーシングの内側にあるクシ歯状突起部
の噛み合わせにより、ろ材をケーシングに密着させるこ
とができ、ホットメルト接着剤のシールによらずとも、
ケーシングとの接触部からのリークがなく、かつ工程的
に簡単であり、ホットメルト接着剤を使用した場合に比
べ、リークが少ない。また、ケーシングで挟みこまれた
フィルタ自身の支えをするために、図5に示すような上
下のケーシング表面に金網目状物6等を付ける様にする
のが好ましい。
【0011】3.ろ材の材質 本発明の菊花状ろ材の材質として、例えば次のような材
料が挙げられる。 (1)エレクトレット化繊維からなる不織布 本発明の菊花状ろ材の材質として用いることのできるエ
レクトレット化繊維からなる不織布としては、熱可塑性
樹脂のエレクトレット化されたメルトブロー不織布積層
体等が挙げられる。熱可塑性樹脂のエレクトレット化処
理は、特に制限されず、公知の種々の方法にしたがって
行なうことができる。例えば、熱可塑性樹脂フィルムを
溶融または軟化するまで、加熱し、直流高電圧を加えな
がら冷却してエレクトレット化する方法(熱エレクトレ
ット化法)、熱可塑性樹脂フィルムの表面にコロナ放電
あるいはパルス状高電圧を加えたり、フィルムの両面を
誘電体で保持して両面に直流電圧を加えてエレクトレッ
ト化する方法(エレクトロエレクトレット化法)、γ線
あるいは電子線を照射してエレクトレット化する方法
(ラジオエレクトレット化法)により得られたエレクト
レット化したフィルムから得る不織布などが挙げられ
る。
【0012】また、繊維を直接エレクトレット化して不
織布を得る方法としては、電場内で流体によって搬送さ
れた繊維を基体層シート表面に堆積、捕集しながら、エ
レクトレット化された不織布積層体を得る方法が挙げら
れる。この方法においては、電場における電界強度レベ
ルが重要であり、電界強度1kV/cm以上の電場内で
流体によって搬送された繊維を基体層シート表面に堆
積、捕集しながら、エレクトレット化を行なうことが大
きなエレクトレット効果を得る上で重要である。これ
は、電界強度が1kV/cm未満では、効果が十分に高
いコロナ放電を発生し難く、得られるエレクトレット
性、例えば表面電荷密度が低いものとなり好ましくな
く、これをフィルター用途に使用する場合などには、得
られるフィルター性能が低いものとなってしまう。した
がって、エレクトレット不織布積層体の実際に使用され
る用途にもよるが、一般的には、好ましい電界強度は1
kV/cm以上であり、更に好ましい範囲は3kV/c
m以上である。この方法によって得られるエレクトレッ
ト化不織布は、基体層シート表面に捕集・堆積された繊
維に電荷がチャージし、さらにその上に捕集・堆積され
た繊維にもチャージされることが連続的に繰り返し行わ
れ、アース電極の移動にともない電場から離脱しエレク
トレット化が完了する方法であるので、不織布全体が高
い電荷を有し、優れたエレクトレット性を有する。
【0013】熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブ
デン、ポリ4−メチル−1−ペンテンなどのオレフィン
単独重合体が挙げられる。また、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−
オレフィン同士のランダムあるいはブロックコポリマー
が挙げられる。さらに、エチレン・アクリル酸共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニル
アルコール共重合体などのエチレン・ビニル化合物共重
合体、その他、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチ
レン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン共重合体、メタクリル酸メチル・スチレン共重合体、
αーメチルスチレン・スチレン・スチレン共重合体など
のスチレン系重合体、さらには、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン塩化ビニル、塩化ビニリデン共重合体な
どの塩化ビニル系重合体、またポリアクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸メチルなどのポリアクリル酸エステル
なども挙げられる。さらに、ナイロン6、ナイロン6−
6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12な
どのポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどの熱
可塑性ポリエステル、更に、ポリカーボネート、ポリフ
ェニルオキサイドなども挙げられる。これらは単独で用
いられてもよく、組み合わせて用いてもよい。
【0014】(2)ポリテトラフルオロエチレン多孔質
膜(以下、PTFE膜という。) 本発明の菊花状ろ材の材質として用いることのできるP
TFE膜としては、PTFEファインパウダーと潤滑剤
の混合物からなる押出ペースト成形体から潤滑剤を除去
した後に延伸することにより得られる多孔化PTFE膜
等が挙げられる。延伸して多孔化する技術としては、P
TFEの焼成状態によって、得られる膜が異なる場合が
ある。
【0015】例えば、(a)PTFE成形体を未焼成体
として延伸する方法では、PTFEペースト成形体から
液体潤滑剤を除去した後、未焼成体のままPTFEの融
点より低い加熱温度で1軸以上の方向に比較的高速度で
延伸するものである。この方法によって製造されるPT
FE多孔質体はきわめて小さい繊維により相互に連結さ
れた1μmより大きな大寸法の結節部を含む繊維構造を
有し、その気孔率は40〜97%と高く、きわめて高強
度である。この方法の特徴は、延伸倍率を大きくする
と、成形体の厚みがほとんど減少しないことである。こ
のことは、延伸倍率を大きくしても、結節と繊維で囲ま
れて生じた空間の数と大きさが増加したPTFE膜が得
られる。
【0016】(b)PTFE成形体を焼成体として延伸
する方法では、PTFEペースト成形体をPTFEの融
点以上の温度に加熱焼成した後、あるいは、融点以上に
加熱焼成しながら延伸する方法である。この方法では、
圧延方向に直角方向に延伸できるが、空孔率の大きい多
孔体は得られない。
【0017】さらに、(c)PTFE成形体を半焼成体
として延伸する方法では、PTFEペースト成形体を延
伸前に熱処理し、半焼成状態にした後に2軸以上の方向
に延伸する方法である。この方法の特徴は、延伸倍率が
大きくなるにしたがって孔径が小さくなり、実質的に大
寸法の結節部のない繊維のみからなる構造を有するきわ
めて薄い膜が得られることである。この方法で製造され
るPTFE多孔膜は実質的に大寸法の結節部のない繊維
のみからなる構造を有する多孔膜であって、その平均孔
径は、通常0.5〜0.2μmできわめて小さく、さら
に膜圧も延伸前の成形体の厚みの1/20〜1/100
程度に減少するのが特徴である。
【0018】本発明の菊花状フィルタユニットのろ材と
しては、上記のどのPTFE膜も使用でき、目的と用途
によって使い分けることができるが、特に(c)の方法
で得られるPTFE膜を用いるのが粉じん捕集効率から
みると好ましく、半焼成体からの延伸は、縦方向の延伸
倍率と横方向の延伸倍率の積である面積倍率が50倍以
上のPTFE多孔質膜が好ましい。また、PTFE膜
は、菊花状に成形する際のプリーツ状に折りたたみ方向
は、延伸倍率の大きい方向に折りたたむことが好まし
い。例えば、長さ方向の延伸倍率が5倍で、幅方向の延
伸倍率が10倍の面積倍率が50倍のPTFE多孔質膜
は、幅方向に折りたたんでフィルターユニットとする。
延伸倍率が大きい方向に折りたたむことにより、微粒子
の捕集効果を挙げることができる。
【0019】(3)ポリプロピレン不織布 本発明の菊花状ろ材の材質として用いることのできるポ
リプロピレン不織布は、ポリプロピレンメルトブローシ
ート単体でもよいが、ポリプロピレンメルトブローシー
トを複数層積層してもよく、スパンボンド、合成ネット
を積層しても良い。積層方法は、熱接着バインダー、熱
エンボス加工など一般に知られている常法でもよいが、
望ましくは、積層材料をメルトブロー製布ラインに供給
し、直接メルトブローシートと積層する方法が一体性が
高く好ましい。本発明で好ましく用いることのできる不
織布の目付量は、通常10〜200g/mが好まし
く、圧力損失を小さく抑える点で15〜80g/m
あることが望ましい。そのままで用いることもできる
し、補強層などを積層して用いることもできる。このよ
うな加工を施す際には補強層などが積層されていること
が好ましい。補強層は、ポリエチレンテレフタレート、
ナイロン、ポリプロピレンなどの合成樹脂からなる織
布、ネットまたは紙などで形成することができる。
【0020】(4)ガラス繊維不織布 本発明の菊花状ろ材の材質として用いることのできるガ
ラス繊維不織布としては、サブミクロン以下の粉じんを
捕集対象とするHEPAフィルター、ULPAフィルタ
ー用ガラス繊維主体の不織布等が好ましく用いられる。
これらのガラス繊維不織布は、繊維径20μm以下の極
細ガラス繊維にチョップドストランドガラス繊維が少量
配合され、さらに強度付与剤として有機バインダーが結
合剤として配合されているもの等が好ましく用いられ
る。
【0021】(5)補強材 本発明において菊花状に折りたたみ加工するろ材は、必
要に応じて、加工性や強度を得るために補強材と共に用
いる。例えば、PTFE多孔質膜だけでは折り込み加工
性や強度に劣るため補強材を用い、補強材としては、不
織布、織布、メッシュ、その他の多孔質膜が使用でき
る。補強材の材質としては、ポリオレフィン(例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ナイロン、ポリ
エステル、アラミド(芳香族系ポリアミド)、又はこれ
らを複合したもの(例えば、芯/鞘構造の繊維から成る
不織布、低融点材料と高融点材料の2層不織布など)、
更にフッ素系多孔膜(例えば、PFA(テトラフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフ
ロオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合
体)、PTFEの多孔質膜など)が例示できる。とりわ
け、鞘成分の方が低融点樹脂である芯鞘構造の複合繊維
からなる不織布、低融点材料と高融点材料の2層不織布
などが好ましい。このような補強材は、ラミネート時に
収縮しないため、補強材とのラミネート膜は、HEPA
フィルターやULPAフィルターとして加工しやすく、
フィルターエレメントにする際に折り込みピッチを増や
すことができる。
【0022】ラミネートは、ろ材がプリーツ加工できる
程度の剛性や、使用時のろ材の接触を防ぐ程度の剛性が
あればよく、円形に打ち抜くのに、必要な、形態保持性
能は、必要でなく、かつろ材を薄くすることが可能とな
る。例えば、ホットメルト接着剤を用いる方法、加熱エ
ンボスロールにより部分的に融着させる方法等が用いら
れる。ホットメルト接着剤としては、具体的には、アク
リル系、スチレン系、塩化ビニル系、モノオレフィン
系、ジオレフィン系、その他の単独重合体(樹脂と称し
ていてもゴム状のものが含まれていてもよい)、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリイミドその他
の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノー
ル樹脂、メラニン樹脂、ポリエステル樹脂その他の熱硬
化性樹脂を挙げることができる。
【0023】4.用途 本発明の菊花状フィルタユニットは、空気浄化用フィル
タ、防じんマスク用フィルタ、防毒マスク用フィルタ等
として用いることができる。例えば、防じんマスク又は
防毒マスクは、次の様な構成からなっている。すなわ
ち、着用者の口許や鼻孔の周辺を覆う面体と面体に着脱
可能なフィルターユニットとから構成され、面体は、面
体ボデー、しめひも、吸気弁、カバー部材で覆われた排
気弁などとからなり、左右両側にフィルタユニット用ホ
ルダーを有する。フィルタホルダーは、面体内部に通気
可能につながる中央部開口を備え、円筒状周壁の内側に
螺条を有する。フィルタユニットは、円盤状であって、
螺条を有する端部外周壁がフィルタホルダーの周壁に内
側から着脱可能に螺合する。
【0024】フィルタユニットの内部には、菊花状に折
り込まれた本発明のフィルターユニットが用いられる。
かかるマスクは、その使用環境に応じて定められた使用
時間等の基準条件に達すると、フィルタユニットが取り
替えられる。
【0025】本発明のフィルタユニットを用いた空気浄
化用フィルタ、防じんマスク、防毒マスクは、ろ材が菊
花状に折り込まれているフィルタを用いているので、ろ
過面積が大きく、99.99%以上の高い粉じん捕集効
率を達成するとともに、マスクにおいては、吸気抵抗を
著しく下げることが可能になる。
【0026】
【実施例】以下、実施例、及び比較例によって本発明を
更に詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例によっ
て特に限定を受けるものではない。なお、本発明の詳細
な説明及び実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で
測定した。 (1)圧力損失:ろ材をプリーツ加工し、65mmφの
折り込み式フィルターユニットとした後、フィルターユ
ニットとハウジングを固着し、通風量20l/分に調整
したときの圧力損失を圧力計(マノメーター)で測定し
た。測定は、1サンプルにつき50箇所行った。50箇
所測定した各測定値の平均をろ材の圧力損失とした。
【0027】(2)粉じん捕集効率:圧力損失測定と同
様の装置を用い、通風量20l/分で上流側に多分散ジ
オクチルフタレート(DOP)を0.3μm〜0.4μ
mの粒子が約10/リットルになるように流し、これ
を下流側の濃度をパーティクルカウンターで測定し、以
下の式で粉じん捕集効率を求めた。 捕集効率(%)=〔1−(下流濃度/上流濃度)〕×1
00 (ただし、対象粒子は0.3μm〜0.4μmの範囲の
ものである。)
【0028】(3)リークテスト:粉じん捕集効率の測
定において、0.4μm以上の粒子が下流側でカウント
されたサンプル数を示した。
【0029】実施例1 ライドール社製のガラス繊維濾材ハイアルファフィルタ
メディアHEPAグレード4350(目付75g/
、厚み0.38mm)を用いて、折り幅30mm、
折り高さ19mm、山数41山のプリーツ加工を行い、
プリーツ加工品の端面にホットメルト塗布付不織布50
g/mのエンドプレートを熱固着し、円形に成形し、
菊花状の折たたみ式フィルターユニットとした後、フィ
ルターユニットの中心部とフィルターユニットとハウジ
ングの接触部にホットメルト剤を流し込み、65mmφ
の折り込み式カートリッジフィルター20個を得た。こ
のフィルターユニットを用いて、通風量20l/分で、
平均粒子径0.3〜0.4μmのDOP粒子を用いて粉
じん捕集効率測定したところ、99.99%以上であ
り、通風量20l/分で測定した圧力損失は、4.5m
mHOであり、リークテストは、2個であった。
【0030】実施例2 日東電工株式会社製のPTFE多孔質膜複合品であるミ
クロテックスTT−1を用いた以外は、実施例1と同様
にして、65mmφの折り込み式カートリッジフィルタ
ー20個を得た。このフィルターユニットを用いて、通
風量20l/分で、平均粒子径0.3μmのDOP粒子
を用いて、粉じん捕集効率を測定したところ、99.9
9%以上であり、通風量20l/分で測定した圧力損失
は、2.5mmHOであり、リークテストは、2個で
あった。
【0031】比較例1 実施例1と同じろ材、ライドール社製のガラス繊維濾材
ハイアルファフィルタメディアHEPAグレード435
0(目付75g/m、厚み0.38mm)を用いて、
折り幅60mm、折り高さ19mm、山数21山のプリ
ーツ加工を行い、円形に打ち抜いたところ、ろ材の剛性
が不足している為、端部がざくつし、きれいに打ち抜け
なかった。得られた円形のろ材をケーシング内に入れ、
ろ材とケーシングの間にホットメルト剤を流し込み、6
5mmφの折り込み式カートリッジフィルター20個を
得た。実施例1と同様に、通風量20l/分で、平均粒
子径0.3〜0.4μmのDOP粒子を用いて、粉じん
捕集効率測定したところ、99.99%以上であり、通
風量20l/分で測定した圧力損失は6.3mmH
であり、リークテストは8個であった。
【0032】比較例2 実施例2と同じろ材、日東電工株式会社製のPTFE多
孔質膜複合品であるファインポアTT−1を用いた以外
は、比較例1と同様にして、65mmφの折り込み式カ
ートリッジフィルター20個を得た。このフィルターユ
ニットを用いて、通風量20l/分で、平均粒子径0.
3〜0.4μmのDOP粒子を用いて、粉じん捕集効率
を測定したところ、99.99%以上であり、通風量2
0l/分で測定した圧力損失は、3.5mmHOであ
り、リークテストは10個であった。
【0033】
【発明の効果】本発明の菊花状フィルタユニットは、成
形加工が容易で、空気浄化用フィルタ、防じんマスク、
防毒マスクはに用いると、接触面積が大きく、高い粉じ
ん捕集効率を達成するとともに、マスクにおいては、吸
気抵抗を著しく下げることが可能であり、ユニットにし
た時の不良が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の菊花状に折りたたんだろ材の斜視図で
ある。
【図2】本発明の上下のケーシングの斜視図である。
【図3】本発明の下部のケーシングに菊花状材を設置し
た斜視図である。
【図4】本発明のフィルタユニットの横断面図である。
【図5】本発明のケーシングにフィルタユニトの金網支
持体を設置した斜視図である。
【符号の説明】
1 菊花状に折りたたんだろ材 2 上部ケーシング 3 下部ケーシング 4 上部ケーシングくし歯 5 下部ケーシングくし歯 6 金網状物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 39/20 B01D 39/20 B B03C 3/28 B03C 3/28 (72)発明者 山田 都夫 埼玉県所沢市花園3−2379−29 (72)発明者 梅崎 裕久 大阪府藤井寺市小山七丁目15−4 Fターム(参考) 2E185 CB16 CB18 CC72 4D019 AA01 BA04 BA13 BB03 BB08 BB10 BC01 CA02 CA10 CB01 CB03 4D054 AA11 BC16 4D058 JA15 JB05 JB14 JB25 JB28 LA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろ材を菊花状に折りたたみ加工して成形
    したことを特徴とするフィルターユニット。
  2. 【請求項2】 ろ材として、長さ方向の延伸倍率と幅方
    向の延伸倍率の積が50倍以上に延伸されたポリテトラ
    フルオロエチレン多孔質膜を用いた請求項1に記載のフ
    ィルターユニット。
  3. 【請求項3】 ろ材として、エレクトレット化繊維不織
    布を用いた請求項1に記載のフィルターユニット。
  4. 【請求項4】 ろ材として、ガラス繊維不織布を用いた
    請求項1に記載のフィルターユニット。
  5. 【請求項5】 上下のクシ歯状ケーシングによって、ろ
    材をはめ合わせた請求項1乃至請求項4に記載のフィル
    ターユニット。
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