JPH05183832A - テレビジョン受像機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 話される言葉が字幕スーパーでリアルタイム
に表示されるクローズドキャプションデコーダを内蔵す
るテレビジョン受像機において、フィールド切り替え機
能は、その機能が使われない限りはその表示が行なわれ
ず、他の必要なモード情報のみがオンスクリーン表示さ
れ、一度でも使われた場合には表示されるようにし、ユ
ーザーの無用な混乱を防ぎ、すっきりした表示ができる
ようにする。 【構成】 制御部７のＲＡＭ１３上の１ビットを確保し
て、最初は０であるが一度でもフィールド切り替え操作
が行なわれると１にセットされるようにする。画面にオ
ンスクリーン表示する時には、ビットが０であればフィ
ールド切り替えの表示を行わず、１であれば表示するよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クローズドキャプショ
ンデコーダを内蔵したテレビジョン受像機に関する。

【０００２】

【従来の技術】耳の不自由な人などのために、テレビジ
ョン（以下、テレビと略記することもある）受像機の音
声で話されている言葉をリアルタイムに字幕スーパーで
表示するクローズドキャプションがある。このクローズ
ドキャプションの情報は、テレビジョン信号の第１フィ
ールド（以下、Ｆ１と略記する）における垂直ブランキ
ング期間の２１Ｈ、あるいは第２フィールド（以下、Ｆ
２と略記する）における垂直ブランキング期間の２１
（２８３）Ｈに送られる。Ｆ１，Ｆ２に送られてくる情
報には、それぞれＣ１，Ｃ２という２つのデータチャン
ネルを有しており、ユーザーが選択できるようになって
いる。現在、北米市場において、Ｆ１のＣ１を用いた放
送が広く行われており、１９９３年７月１日以降発売さ
れるテレビには、このクローズドキャプションのデコー
ダを内蔵することが法律で義務付けられる。

【０００３】このクローズドキャプションデコーダ（以
下、ＣＣＤと略記する）を内蔵するテレビジョン受像機
には、チャンネル切り替え（Ｃ１，Ｃ２）、フィールド
切り替え（Ｆ１，Ｆ２）等の機能がある。一般にこれら
のモードは、リモコン等のクローズドキャプションに関
係するコマンドキーが押されると、画面上に数秒間オン
スクリーン表示される。図３は、クローズドキャプショ
ンの表示例を示す図である。図３（Ａ）は、クローズド
キャプションの表示がない場合のテレビ画面であり、図
３（Ｂ）は、Ｆ１，Ｃ１モードでの表示例であり、話さ
れる言葉がそのまま英語の字幕スーパーで表示されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】一般のクローズドキャ
プション機能の制御では、Ｆ１／Ｆ２切り替えキーがあ
り、Ｆ１，Ｆ２モードの切り替えが可能であるが、Ｆ２
モードを用いたキャプション放送及びビデオソフト等は
現在ほとんどなく、フィールドを切り替えることはない
ため、マイコンソフト上には切り替え機能を残し、この
キーは削除される場合がある。その場合でもフィールド
のオンスクリーン表示は行なわれていたため、このフィ
ールドの表示は、ユーザーにとって無意味なものとな
り、無用な混乱を招くという問題がある。また、Ｆ１，
Ｆ２モードのフィールド切り替えができたとしても、Ｆ
２モードは使用頻度が低いため、Ｆ１モードのオンスク
リーンが継続して表示されるため、ユーザーにとって煩
わしいという問題がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、音声で話されている言葉
がリアルタイムに字幕スーパーで表示されるクローズド
キャプション機能を内蔵したテレビ受像機において、伝
送されるテレビジョン信号を受信、復調して、映像信号
を出力する受像部と、前記テレビジョン信号の垂直ブラ
ンキング期間に挿入されたクローズドキャプション信号
を復調して出力するクローズドキャプションデコーダ
と、クローズドキャプションのチャンネル情報とフィー
ルド情報が、画面上に重ねて表示されるオンスクリーン
信号を出力するオンスクリーン信号発生部と、前記映像
信号、クローズドキャプション信号、及びオンスクリー
ン信号を合成して表示信号として出力する表示信号発生
部と、前記表示信号を視聴者に見られる画像として表示
する表示部と、前記クローズドキャプション機能を選択
するために、クローズドキャプションのチャンネルとフ
ィールドの切り替え情報が入力される入力部と、前記入
力部からフィールド切り替え情報が入力された以降の
み、画面上にフィールド情報がオンスクリーン表示され
るように、前記オンスクリーン信号発生部を制御する制
御部とを有することを特徴としたテレビジョン受像機を
提供するものである。

【０００６】

【実施例】以下、本発明のテレビジョン受像機につい
て、添付図面を参照して説明する。図１は、本発明のテ
レビジョン受像機の一実施例を示すブロック図である。
図１において、受像部１は、テレビジョン信号を受信、
復調して、映像信号を表示信号発生部２及びＣＣＤ３へ
供給する。ＣＣＤ３は、テレビジョン信号の垂直ブラン
キング期間に挿入されたクローズドキャプション信号を
抜き出して復調し、表示信号発生部２へ供給する。オン
スクリーン信号発生部４は、クローズドキャプションの
チャンネル情報とフィールド情報が、テレビ画面上に重
ねて表示されるオンスクリーン信号を表示信号発生部２
へ供給する。表示信号発生部２は、映像信号、クローズ
ドキャプション信号、及びオンスクリーン信号を合成
し、表示部５へ表示信号を出力する。表示部５は、ブラ
ウン管等からなり、表示信号を視聴者が見られる画像と
して表示する。入力部６は、クローズドキャプション機
能を選択するために、チャンネル及びフィールド切り替
えをキー入力する。制御部７は、フィールド切り替え情
報が入力された以降のみ、画面上にフィールド情報をオ
ンスクリーン表示するようにオンスクリーン信号発生部
４を制御する。

【０００７】図２は、本発明のテレビジョン受像機の具
体的回路例を示す図である。なお、図１と同一部分は同
一符号を付して示す。電源部８は、テレビ回路部９と制
御部７それぞれに対応する２つの電源を持っている。テ
レビ回路用電源８ａは、制御部７によって制御されるス
イッチＳによりオン・オフされ、制御用電源８ｂは、外
部電源が接続されている限り、常に制御部７へ駆動電力
を供給している。テレビ回路部９は、受像部１、表示信
号発生部２、ＣＣＤ３、オンスクリーン信号発生部４、
及び表示部５から構成されている。受像部１から供給さ
れる映像信号、ＣＣＤ３から供給される字幕スーパー、
及びオンスクリーン信号発生部４から供給されるオンス
クリーン信号は、それぞれ表示信号発生部４で合成さ
れ、ブラウン管等の表示部５にて表示される。制御部７
は、Ｉ／Ｏポート１１、マイクロコンピュータ（ＣＰ
Ｕ）１２、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）１３、及
びリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）１４で構成されてお
り、リモコン１５から送られる信号を受信部１６で受信
し、Ｉ／Ｏポート１１を経てコマンドを読み込み、マイ
クロコンピュータ１２にてそのコマンドを判断し、ＣＣ
Ｄ３及びオンスクリーン信号発生部４を制御する。

【０００８】クローズドキャプションに関する切り替え
機能は、チャンネル切り替え及びフィールド切り替えが
あり、リモコン１５によってキー入力され、オンスクリ
ーン信号発生部４により、チャンネル及びフィールドの
オンスクリーン信号を発生し、テレビ画面上に数秒間重
ねて表示する。フィールド切り替えは、現在のところ必
要とされていないが、将来必要とされる見込みのある機
能である。そこで、制御部７のＲＡＭ１３上の１ビット
を確保して、最初は０であるが一度でもフィールド切り
替えが行なわれると１にセットされるようにする。さら
に、表示する際にビットが０であればフィールド切り替
えの表示を行わず、また、１であれば表示するようにす
る。したがって、チャンネル切り替えのみが行なわれた
場合は、図３（Ｄ），（Ｅ）のように、フィールドに関
する表示はせず、キャプションであることの表示とチャ
ンネルのみの表示がされ、一度でもフィールド切り替え
が行なわれた場合は、図３（Ｂ），（Ｃ）のように、キ
ャプションであることの表示と、チャンネル及びフィー
ルドの２つの表示がされるようになる。なお、図２のリ
モコン１５及び受像部１６は、図１の入力部６に相当す
る動作をしている。

【０００９】図４は、本発明の動作を示すフローチャー
トである。図４（Ａ）はメインルーチンであり、図４
（Ｂ）はサブルーチンである。プログラムスタート後、
ＲＡＭの所定アドレスに停電前書き込まれた所定データ
（例えば、１０１００１０１）を読み出す（ステップ
１）。次に、この読み出したデータが正しいかどうか判
別し（ステップ２）、正しくなければ、一定時間以上
（例えば３０分以上）の停電が発生して、ＲＡＭデータ
が破壊されたことが分かる。ＲＡＭデータが正しくない
時には、フィールド切り替えの表示ビットを０にクリア
し（ステップ３）、ＲＡＭに所定データを書き込み（ス
テップ４）、定常処理を行う（ステップ５）。正しい場
合には、表示ビットはそのままで、ステップ４，５が実
行される。

【００１０】次に、ＣＣＤに関する前記した２つのコマ
ンド入力があったかどうか判別し（ステップ６）、コマ
ンド入力があった場合には、まずフィールド切り替え表
示ビットが０であるか判別する（ステップ７）。０であ
ればフィールド切り替えのコマンドであるかどうか判別
し（ステップ９）、そうであれば表示ビットを１にして
（ステップ１０）、テレビ画面のオンスクリーンには図
３（Ｂ），（Ｃ）のように、キャプションであることの
表示と、チャンネル及びフィールドの２つの表示がさ
れ、フィールド切り替えの処理が実行される（ステップ
８）。フィールド切り替えのコマンドでない場合は、ビ
ットが０ということはフィールドの表示の必要がないこ
とを示すので、図３（Ｄ），（Ｅ）のように、フィール
ドに関する表示はせず、キャプションであることの表示
とチャンネルのみを表示する（ステップ１１）。ステッ
プ７で表示ビットが１の場合は、フィールドの表示が必
要であることを示すので、各３つのコマンドは図３
（Ｂ），（Ｃ）のように表示され実行される。そして、
各コマンドの実行（ステップ１２）後、またはステップ
６でコマンド入力がない場合には、定常処理（ステップ
５）へ戻る。

【００１１】プログラム実行中に、停電が検出される
と、図４（Ｂ）の停電割り込み処理のサブルーチンへ移
行し、停電開始か、終了かを判断する（ステップ１
３）。開始であれば、マイコンの全出力ポートをロー
（Ｌ）レベルにし（ステップ１４）、マイコンの消費電
力を減少させる。例えば、通常２〜３ｍＡの消費電流
を、数パーセントの１０μＡ以下に減少させることが可
能で、図２のコンデンサＣに１００μＦを用いれば、約
３０分間程度は電源電圧を保持できる。その後、停電終
了が判断され（ステップ１５）、停電終了後は、メイン
ルーチンのスタートへ戻る。このような動作により、あ
る程度の停電があっても、ＲＡＭ１３の内容が破壊され
ないように構成されている。

【００１２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のテ
レビジョン受像機は、将来必要となる可能性のあるクロ
ーズドキャプションのフィールド切り替え機能におい
て、その機能が使われない限りは表示が行なわれず、一
度でも使われた場合には表示されるようにしたので、必
要になった場合の対応が容易となる。また、ユーザーに
対して必要最小限度のモード情報のみをオンスクリーン
表示するため、無用な混乱を招くことがなく、すっきり
とした表示ができるという実用上極めて優れた効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のテレビジョン受像機の一実施例を示す
ブロック図である。

【図２】本発明のテレビジョン受像機の具体的回路例を
示す図である。

【図３】クローズドキャプションの表示例を示す図であ
る。

【図４】本発明の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 受像部 ２ 表示信号発生部 ３ クローズドキャプションデコーダ（ＣＣＤ） ４ オンスクリーン信号発生部 ５ 表示部 ６ 入力部 ７ 制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】音声で話されている言葉がリアルタイムに
   字幕スーパーで表示されるクローズドキャプション機能
   を内蔵したテレビ受像機において、 伝送されるテレビジョン信号を受信、復調して、映像信
   号を出力する受像部と、 前記テレビジョン信号の垂直ブランキング期間に挿入さ
   れたクローズドキャプション信号を復調して出力するク
   ローズドキャプションデコーダと、 クローズドキャプションのチャンネル情報とフィールド
   情報が、画面上に重ねて表示されるオンスクリーン信号
   を出力するオンスクリーン信号発生部と、 前記映像信号、クローズドキャプション信号、及びオン
   スクリーン信号を合成して表示信号として出力する表示
   信号発生部と、 前記表示信号を視聴者に見られる画像として表示する表
   示部と、 前記クローズドキャプション機能を選択するために、ク
   ローズドキャプションのチャンネルとフィールドの切り
   替え情報が入力される入力部と、 前記入力部からフィールド切り替え情報が入力された以
   降のみ、画面上にフィールド情報がオンスクリーン表示
   されるように、前記オンスクリーン信号発生部を制御す
   る制御部とを有することを特徴としたテレビジョン受像
   機。