JPH05182390A - ハードディスクドライブ装置 - Google Patents
ハードディスクドライブ装置Info
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- JPH05182390A JPH05182390A JP35677591A JP35677591A JPH05182390A JP H05182390 A JPH05182390 A JP H05182390A JP 35677591 A JP35677591 A JP 35677591A JP 35677591 A JP35677591 A JP 35677591A JP H05182390 A JPH05182390 A JP H05182390A
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- JP
- Japan
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- slider
- magnetic disk
- disk
- magnetic head
- suspension
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 磁気ヘッドの装着されたスライダーが、磁気
ディスク上を磁気ディスクの径方向に移動して情報の記
録及び再生を行うハードディスクドライブ装置におい
て、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に向かって
厚さが増加する形状とした。 【効果】 スライダー中心が磁気ディスク上の記録トラ
ックの周方向に対して略平行となるように移動する移動
方法においてもスライダーに装着された磁気ヘッドの浮
上距離が安定し、記録再生分離形の2ギャップタイプの
浮上磁気ヘッドにおいても、オフギャップを生じること
なく、情報の書込み或いは読み出しが迅速かつ安定・確
実に行えるようになった。
ディスク上を磁気ディスクの径方向に移動して情報の記
録及び再生を行うハードディスクドライブ装置におい
て、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に向かって
厚さが増加する形状とした。 【効果】 スライダー中心が磁気ディスク上の記録トラ
ックの周方向に対して略平行となるように移動する移動
方法においてもスライダーに装着された磁気ヘッドの浮
上距離が安定し、記録再生分離形の2ギャップタイプの
浮上磁気ヘッドにおいても、オフギャップを生じること
なく、情報の書込み或いは読み出しが迅速かつ安定・確
実に行えるようになった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピユーター等に組
み込まれ、情報の記録及び再生を行うハードディスクド
ライブ装置に関するもので、詳細には磁気ディスクの形
状の改良に関する。
み込まれ、情報の記録及び再生を行うハードディスクド
ライブ装置に関するもので、詳細には磁気ディスクの形
状の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピユーター等に組み込まれ、情報の
記録及び再生を行うハードディスクドライブ装置におい
ては、当然のことながら、情報の記録媒体である磁気デ
ィスクと、これに情報の記録及び再生を行う磁気ヘッド
より構成されている。
記録及び再生を行うハードディスクドライブ装置におい
ては、当然のことながら、情報の記録媒体である磁気デ
ィスクと、これに情報の記録及び再生を行う磁気ヘッド
より構成されている。
【0003】この時、磁気ヘッドとしては、磁気ディス
ク表面との接触による摩耗損傷を避けるために、該磁気
ディスクの高速回転時に磁気ディスク表面に発生する空
気流によって磁気ヘッドを磁気ディスク面より微小間隙
をもって浮上走行させるように構成したいわゆる浮上磁
気ヘッドが用いられている。
ク表面との接触による摩耗損傷を避けるために、該磁気
ディスクの高速回転時に磁気ディスク表面に発生する空
気流によって磁気ヘッドを磁気ディスク面より微小間隙
をもって浮上走行させるように構成したいわゆる浮上磁
気ヘッドが用いられている。
【0004】上記の浮上磁気ヘッドは、一般に次のよう
に構成されている。磁気ヘッドを一主面にレール加工が
施されてエア・ベアリング・サーフェスとされているス
ライダーに装着する。スライダーを可とう性を有する板
バネ状のジンバルの先端に固着し、該ジンバルの他端を
やはり板バネであるロードビームの下面に固定し、該ジ
ンバルと該ロードビームによってサスペンションを形成
する。さらにロードビームはアクチュエータアームに取
り付けられ、磁気ディスク表面に平行な面内を径方向に
移動する。また、上記ロードビームの自由端には、突起
ピボットがスライダーに向かって設けられ、スライダー
とロードビーム端部の接触によるスライダーの振動を防
ぐと共に、磁気ディスク表面からの磁気ヘッドの装着さ
れたスライダーの浮上距離をある程度規定している。
に構成されている。磁気ヘッドを一主面にレール加工が
施されてエア・ベアリング・サーフェスとされているス
ライダーに装着する。スライダーを可とう性を有する板
バネ状のジンバルの先端に固着し、該ジンバルの他端を
やはり板バネであるロードビームの下面に固定し、該ジ
ンバルと該ロードビームによってサスペンションを形成
する。さらにロードビームはアクチュエータアームに取
り付けられ、磁気ディスク表面に平行な面内を径方向に
移動する。また、上記ロードビームの自由端には、突起
ピボットがスライダーに向かって設けられ、スライダー
とロードビーム端部の接触によるスライダーの振動を防
ぐと共に、磁気ディスク表面からの磁気ヘッドの装着さ
れたスライダーの浮上距離をある程度規定している。
【0005】よって、該磁気ディスクの回転が停止して
いる時は、磁気ヘッドの装着されたスライダーは磁気デ
ィスク表面に接しているが、ディスクが回転すると、そ
の回転によって発生する空気流をスライダーのエア・ベ
アリング・サーフェスに受け、スライダーに装着された
磁気ヘッドは浮上する。しかし、ロードビームの自由端
にピボットが設けられているため、スライダーはピボッ
トに当接し停止する。この時、ジンバルとロードビーム
よりなるサスペンションはそのバネ的性質による力と自
重によって、下向きの力をスライダーに与える。従っ
て、ハードディスクドライブ装置中の浮上磁気ヘッドに
おいては、磁気ディスクの回転により発生する空気流に
よる上向きの力と上記ジンバルとロードビームによるサ
スペンションからの下向きの力がバランスすることによ
り、磁気ヘッドの装着されたスライダーが所定の浮上距
離を保ちながら、磁気ディスクの所定の記録トラックへ
の情報の記録及び再生を行う。
いる時は、磁気ヘッドの装着されたスライダーは磁気デ
ィスク表面に接しているが、ディスクが回転すると、そ
の回転によって発生する空気流をスライダーのエア・ベ
アリング・サーフェスに受け、スライダーに装着された
磁気ヘッドは浮上する。しかし、ロードビームの自由端
にピボットが設けられているため、スライダーはピボッ
トに当接し停止する。この時、ジンバルとロードビーム
よりなるサスペンションはそのバネ的性質による力と自
重によって、下向きの力をスライダーに与える。従っ
て、ハードディスクドライブ装置中の浮上磁気ヘッドに
おいては、磁気ディスクの回転により発生する空気流に
よる上向きの力と上記ジンバルとロードビームによるサ
スペンションからの下向きの力がバランスすることによ
り、磁気ヘッドの装着されたスライダーが所定の浮上距
離を保ちながら、磁気ディスクの所定の記録トラックへ
の情報の記録及び再生を行う。
【0006】この時、上記のような浮上磁気ヘッドの磁
気ディスクの所定のトラックへの移動は、上述のように
磁気ヘッドをスライダーに取付け、これをサスペンショ
ン,ロードビームに取付けて、さらにアクチュエータア
ームに取付け、これを磁気ディスク表面に平行な面内を
径方向に移動させることによって行われる。
気ディスクの所定のトラックへの移動は、上述のように
磁気ヘッドをスライダーに取付け、これをサスペンショ
ン,ロードビームに取付けて、さらにアクチュエータア
ームに取付け、これを磁気ディスク表面に平行な面内を
径方向に移動させることによって行われる。
【0007】この移動方法であるが、次の様な方法が挙
げられる。 (1)図6に示すように、磁気ディスク18の回転中心
をOD とし、スライダー15をサスペンション16に取
付け、これを取りつけたアクチュエーターアーム17を
図中矢印R1 で示すように磁気ディスク18の径方向に
平行にスライドさせることによって、磁気ヘッドの装着
されたスライダー15を磁気ディスク18内周から外周
へ径方向に平行に移動させるリニアアクチュエーター方
式。
げられる。 (1)図6に示すように、磁気ディスク18の回転中心
をOD とし、スライダー15をサスペンション16に取
付け、これを取りつけたアクチュエーターアーム17を
図中矢印R1 で示すように磁気ディスク18の径方向に
平行にスライドさせることによって、磁気ヘッドの装着
されたスライダー15を磁気ディスク18内周から外周
へ径方向に平行に移動させるリニアアクチュエーター方
式。
【0008】(2)図7に示すように、磁気ディスク1
8の回転中心をOD とし、スライダー19をサスペンシ
ョン20に取付ける。これらを取りつけたアクチュエー
ターアーム21のスライダー19の取付けられていない
他端を一点で支持し、そこを回転軸OA としてアクチュ
エーターアーム21を矢印R2 で示すように回転させる
ことによって、磁気ヘッドの装着されたスライダー19
を磁気ディスク18内周から外周へ矢印M2 で示すよう
な円弧を描いて移動させるロータリーアクチュエーター
方式。
8の回転中心をOD とし、スライダー19をサスペンシ
ョン20に取付ける。これらを取りつけたアクチュエー
ターアーム21のスライダー19の取付けられていない
他端を一点で支持し、そこを回転軸OA としてアクチュ
エーターアーム21を矢印R2 で示すように回転させる
ことによって、磁気ヘッドの装着されたスライダー19
を磁気ディスク18内周から外周へ矢印M2 で示すよう
な円弧を描いて移動させるロータリーアクチュエーター
方式。
【0009】(3)図8に示すように、磁気ディスク1
8の回転中心をOD とし、スライダー22をサスペンシ
ョン23に取付け、これを途中が所定の角度で折り曲げ
られた形状のアクチュエーターアーム24に取付ける。
そして、このアクチュエーターアーム24のスライダー
22の取付けられていない他端を一点で支持し、そこを
回転軸OA としてアクチュエーターアーム24を矢印R
3 で示すように回転させることによって、磁気ヘッドの
装着されたスライダー22を磁気ディスク18内周から
外周へ径方向に移動させるベントアームアクチュエータ
ー方式。
8の回転中心をOD とし、スライダー22をサスペンシ
ョン23に取付け、これを途中が所定の角度で折り曲げ
られた形状のアクチュエーターアーム24に取付ける。
そして、このアクチュエーターアーム24のスライダー
22の取付けられていない他端を一点で支持し、そこを
回転軸OA としてアクチュエーターアーム24を矢印R
3 で示すように回転させることによって、磁気ヘッドの
装着されたスライダー22を磁気ディスク18内周から
外周へ径方向に移動させるベントアームアクチュエータ
ー方式。
【0010】上述のような方法が、浮上磁気ヘッドに用
いられる主な移動方法である。
いられる主な移動方法である。
【0011】ところで、近年では短波長記録によって磁
気ディスクの記録容量を増加させようとする傾向にあ
り、磁気ヘッドの装着されたスライダーの浮上距離の安
定性が大きく問題となっている。しかしながら、上述の
ような方法によって磁気ヘッドの装着されたスライダー
を磁気ディスク上で移動させた場合、磁気ディスクの内
周と外周におけるディスクの回転速度が異なるために、
発生する空気流の強さに違いが生じる。よって、スライ
ダーにかかる上向きの力に差が生じ、スライダーの浮上
距離を一定に保つことは出来ない。
気ディスクの記録容量を増加させようとする傾向にあ
り、磁気ヘッドの装着されたスライダーの浮上距離の安
定性が大きく問題となっている。しかしながら、上述の
ような方法によって磁気ヘッドの装着されたスライダー
を磁気ディスク上で移動させた場合、磁気ディスクの内
周と外周におけるディスクの回転速度が異なるために、
発生する空気流の強さに違いが生じる。よって、スライ
ダーにかかる上向きの力に差が生じ、スライダーの浮上
距離を一定に保つことは出来ない。
【0012】そこで、図9に各移動方法における磁気デ
ィスク半径とスライダーの浮上距離の関係を示す。上述
の移動方法の中で、図9中○は、上述の移動方法の中の
ロータリーアクチュエーター方式を用いた場合のスライ
ダーの浮上距離を示すが、磁気ディスク最内周から最外
周に向かう場合、磁気ディスクの回転速度の影響を受け
て途中まではスライダーの浮上距離が増加するが、最外
周に向うにつれ、また減少していく。図7にも示したよ
うに、磁気ヘッドの装着されたスライダー19がアクチ
ュエーターアーム21の回転軸OA を中心に回転して矢
印M2 で示されるような円弧を描きながら記録トラック
18aにアクセスするため、記録トラック18aの周方
向(一点鎖線で示される。)に対するスライダーの中心
(点線で示される。)のズレにより、図中θで示される
ようなヨー角が生じ、磁気ディスク18の回転により発
生する空気流からの上向きの力を前述のスライダー19
のエアー・ベアリング・サーフェス全体に受けにくくな
り、浮上距離を減少させるためである。また、図中□で
示されるリニアアクチュエーター方式を用いた場合のス
ライダーの浮上距離は、磁気ディスク最内周から最外周
に向かうにつれて浮上距離が増加している。何故なら、
図6にも示したように、磁気ヘッドの装着されたスライ
ダー15が磁気ディスク上を径方向に略平行に移動し、
記録トラック18aの周方向に対するスライダーの中心
(点線で示される。)のズレによるヨー角が生じないた
め、磁気ディスクの回転により発生する空気流からの上
向きの力を常にスライダー15のエアー・ベアリング・
サーフェス全体に受け、磁気ディスクの回転速度の影響
を大きく受けるためである。さらには、ベントアームア
クチュエーター方式においても同様であり、図8に示す
ように、アクチュエーターアーム24に所定の角度を持
たせることによって、スライダー22の移動時にヨー角
が生じないため、磁気ディスク18の回転速度の影響を
大きく受け、磁気ディスク最内周から最外周に向かうに
つれて浮上距離は増加するものと思われる。
ィスク半径とスライダーの浮上距離の関係を示す。上述
の移動方法の中で、図9中○は、上述の移動方法の中の
ロータリーアクチュエーター方式を用いた場合のスライ
ダーの浮上距離を示すが、磁気ディスク最内周から最外
周に向かう場合、磁気ディスクの回転速度の影響を受け
て途中まではスライダーの浮上距離が増加するが、最外
周に向うにつれ、また減少していく。図7にも示したよ
うに、磁気ヘッドの装着されたスライダー19がアクチ
ュエーターアーム21の回転軸OA を中心に回転して矢
印M2 で示されるような円弧を描きながら記録トラック
18aにアクセスするため、記録トラック18aの周方
向(一点鎖線で示される。)に対するスライダーの中心
(点線で示される。)のズレにより、図中θで示される
ようなヨー角が生じ、磁気ディスク18の回転により発
生する空気流からの上向きの力を前述のスライダー19
のエアー・ベアリング・サーフェス全体に受けにくくな
り、浮上距離を減少させるためである。また、図中□で
示されるリニアアクチュエーター方式を用いた場合のス
ライダーの浮上距離は、磁気ディスク最内周から最外周
に向かうにつれて浮上距離が増加している。何故なら、
図6にも示したように、磁気ヘッドの装着されたスライ
ダー15が磁気ディスク上を径方向に略平行に移動し、
記録トラック18aの周方向に対するスライダーの中心
(点線で示される。)のズレによるヨー角が生じないた
め、磁気ディスクの回転により発生する空気流からの上
向きの力を常にスライダー15のエアー・ベアリング・
サーフェス全体に受け、磁気ディスクの回転速度の影響
を大きく受けるためである。さらには、ベントアームア
クチュエーター方式においても同様であり、図8に示す
ように、アクチュエーターアーム24に所定の角度を持
たせることによって、スライダー22の移動時にヨー角
が生じないため、磁気ディスク18の回転速度の影響を
大きく受け、磁気ディスク最内周から最外周に向かうに
つれて浮上距離は増加するものと思われる。
【0013】そこで、ロータリーアクチュエーター方式
において、スライダー形状を改良することによって、ヨ
ー角による浮上距離の減少を補い、浮上距離を一定に保
つことが考えられ、これに適したスライダー形状が提案
されている。これらは、何れもエア・ベアリング・サー
フェスを形成するレールの山部に改良を施したものであ
り、磁気ディスク周方向,径方向に溝を設けたものが主
流である。
において、スライダー形状を改良することによって、ヨ
ー角による浮上距離の減少を補い、浮上距離を一定に保
つことが考えられ、これに適したスライダー形状が提案
されている。これらは、何れもエア・ベアリング・サー
フェスを形成するレールの山部に改良を施したものであ
り、磁気ディスク周方向,径方向に溝を設けたものが主
流である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】一方、ハードディスク
ドライブ装置において、スライダーに搭載される磁気ヘ
ッドは、記録再生兼用の単一磁気ギャップを有する1ギ
ャップタイプが用いられてきたが、記録媒体の高抗磁力
化やトラック密度の増加に伴い、記録再生分離形の2ギ
ャップタイプの浮上磁気ヘッドも考案されつつある。こ
の2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドは、記録磁気ヘッ
ドと再生磁気ヘッドを記録,再生ギャップが磁気ディス
クの周方向に並ぶようにスライダーに組み込んだもので
ある。
ドライブ装置において、スライダーに搭載される磁気ヘ
ッドは、記録再生兼用の単一磁気ギャップを有する1ギ
ャップタイプが用いられてきたが、記録媒体の高抗磁力
化やトラック密度の増加に伴い、記録再生分離形の2ギ
ャップタイプの浮上磁気ヘッドも考案されつつある。こ
の2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドは、記録磁気ヘッ
ドと再生磁気ヘッドを記録,再生ギャップが磁気ディス
クの周方向に並ぶようにスライダーに組み込んだもので
ある。
【0015】この2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドを
磁気ディスク上で移動させる場合、次のような理由によ
りロータリーアクチュエーター方式は適当ではない。す
なわち、ロータリーアクチュエーター方式では、前述の
ように、磁気ヘッドの装着されたスライダーがアームア
クチュエーターの支持軸を中心に回転し、円弧を描いて
記録トラックにアクセスするため、内周及び外周におい
て記録トラックの周方向に対するスライダーの中心のズ
レによって生じる角度、いわゆるヨー角度が生ずる。前
記ヨー角が生ずると、記録ギャップと再生ギャップの配
列方向が記録トラック方向から外れ、いずれか一方は記
録トラックを正確にトレースすることができなくなる。
つまり、図10に示すように、2ギャップタイプの浮上
磁気ヘッド25が、図中二点鎖線で示される記録トラッ
ク18aにアクセスする場合、点線で示される記録ギャ
ップ25aと再生ギャップ25bの中心と記録トラック
18aの周方向(一点鎖線で示す。)の間に図中θで示
されるヨー角が生じており、記録ギャップ25a又は再
生ギャップ25bは磁気ディスクの周方向に形成される
記録トラック18aに対して垂直ではなくなって、記録
トラック18a上を記録ギャップ25a又は再生ギャッ
プ25bがトレースしない部分ができ、オフトラックが
生じてしまう。
磁気ディスク上で移動させる場合、次のような理由によ
りロータリーアクチュエーター方式は適当ではない。す
なわち、ロータリーアクチュエーター方式では、前述の
ように、磁気ヘッドの装着されたスライダーがアームア
クチュエーターの支持軸を中心に回転し、円弧を描いて
記録トラックにアクセスするため、内周及び外周におい
て記録トラックの周方向に対するスライダーの中心のズ
レによって生じる角度、いわゆるヨー角度が生ずる。前
記ヨー角が生ずると、記録ギャップと再生ギャップの配
列方向が記録トラック方向から外れ、いずれか一方は記
録トラックを正確にトレースすることができなくなる。
つまり、図10に示すように、2ギャップタイプの浮上
磁気ヘッド25が、図中二点鎖線で示される記録トラッ
ク18aにアクセスする場合、点線で示される記録ギャ
ップ25aと再生ギャップ25bの中心と記録トラック
18aの周方向(一点鎖線で示す。)の間に図中θで示
されるヨー角が生じており、記録ギャップ25a又は再
生ギャップ25bは磁気ディスクの周方向に形成される
記録トラック18aに対して垂直ではなくなって、記録
トラック18a上を記録ギャップ25a又は再生ギャッ
プ25bがトレースしない部分ができ、オフトラックが
生じてしまう。
【0016】そこで、2ギャップタイプの磁気ヘッドを
搭載したスライダーにおいては、リニアアクチュエータ
ー方式やベントアームアクチュエーター方式を用いて磁
気ディスク上で移動させることが望ましい。リニアアク
チュエーター方式やベントアームアクチュエーター方式
は、前述のように、スライダーの記録トラックへのアク
セス時、スライダーの中心が記録トラックの周方向に対
して常に比較的平行な位置となるようにアクセスするこ
とができ、ヨー角が生じることがなく、磁気ヘッドのギ
ャップは記録トラックの周方向に対して常に垂直であ
る。よって、リニアアクチュエーター方式やベントアー
ムアクチュエーター方式を用いれば、2つのギャップが
常に記録トラックの周方向に対して垂直な位置にあるの
で、オフトラックを生じることがない。
搭載したスライダーにおいては、リニアアクチュエータ
ー方式やベントアームアクチュエーター方式を用いて磁
気ディスク上で移動させることが望ましい。リニアアク
チュエーター方式やベントアームアクチュエーター方式
は、前述のように、スライダーの記録トラックへのアク
セス時、スライダーの中心が記録トラックの周方向に対
して常に比較的平行な位置となるようにアクセスするこ
とができ、ヨー角が生じることがなく、磁気ヘッドのギ
ャップは記録トラックの周方向に対して常に垂直であ
る。よって、リニアアクチュエーター方式やベントアー
ムアクチュエーター方式を用いれば、2つのギャップが
常に記録トラックの周方向に対して垂直な位置にあるの
で、オフトラックを生じることがない。
【0017】しかしながら、リニアアクチュエーター方
式やベントアームアクチュエーター方式を用いた方法
で、スライダーの浮上距離を一定にする方法は未だ考案
されておらず、2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドの浮
上距離を安定させることは困難であり、情報の記録また
は再生を迅速かつ安定・確実に行うことを困難にしてい
る。
式やベントアームアクチュエーター方式を用いた方法
で、スライダーの浮上距離を一定にする方法は未だ考案
されておらず、2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドの浮
上距離を安定させることは困難であり、情報の記録また
は再生を迅速かつ安定・確実に行うことを困難にしてい
る。
【0018】そこで本発明は、かかる実情に鑑みて提案
されたものであって、リニアアクチュエーター方式やベ
ントアームアクチュエーター方式等のスライダーが磁気
ディスク上を径方向に略平行に移動する移動方法を用い
たハードディスクドライブ装置において、情報の記録ま
たは再生時の磁気ヘッドの装着されたスライダーの浮上
距離の安定性を向上し、情報の記録または再生を迅速か
つ安定・確実に行うことが可能なハードディスクドライ
ブ装置を提供することを目的とする。
されたものであって、リニアアクチュエーター方式やベ
ントアームアクチュエーター方式等のスライダーが磁気
ディスク上を径方向に略平行に移動する移動方法を用い
たハードディスクドライブ装置において、情報の記録ま
たは再生時の磁気ヘッドの装着されたスライダーの浮上
距離の安定性を向上し、情報の記録または再生を迅速か
つ安定・確実に行うことが可能なハードディスクドライ
ブ装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、磁気ヘッドの装着されたスライダー
が、磁気ディスク上を該磁気ディスクの径方向に移動し
て情報の記録及び再生を行うハードディスクドライブ装
置において、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に
向かって厚さが増加する形状としたことを特徴とするも
のである。
めに、本発明は、磁気ヘッドの装着されたスライダー
が、磁気ディスク上を該磁気ディスクの径方向に移動し
て情報の記録及び再生を行うハードディスクドライブ装
置において、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に
向かって厚さが増加する形状としたことを特徴とするも
のである。
【0020】
【作用】磁気ヘッドの装着されたスライダーが、磁気デ
ィスク上を磁気ディスクの径方向に移動して情報の記録
及び再生を行う場合、内周から外周に向かうにつれ磁気
ディスクとスライダー間の相対速度が増加して上向きの
力が増加するが、本発明においては、磁気ディスクの形
状を最内周から最外周に向かって厚さが増加する形状と
しているため、外周に向かうにつれサスペンションから
の下向きの力が大きくなり、上向きの力と下向きの力の
バランスをとることができ、浮上距離を一定とすること
ができる。よって、リニアアクチュエーター方式やベン
トアームアクチュエーター方式等の磁気ディスク上の記
録トラックの周方向に対してスライダーの中心が略平行
となるように移動する移動方法においても情報の記録ま
たは再生時の磁気ヘッドの装着されたスライダーの浮上
距離の安定性を向上させることができる。
ィスク上を磁気ディスクの径方向に移動して情報の記録
及び再生を行う場合、内周から外周に向かうにつれ磁気
ディスクとスライダー間の相対速度が増加して上向きの
力が増加するが、本発明においては、磁気ディスクの形
状を最内周から最外周に向かって厚さが増加する形状と
しているため、外周に向かうにつれサスペンションから
の下向きの力が大きくなり、上向きの力と下向きの力の
バランスをとることができ、浮上距離を一定とすること
ができる。よって、リニアアクチュエーター方式やベン
トアームアクチュエーター方式等の磁気ディスク上の記
録トラックの周方向に対してスライダーの中心が略平行
となるように移動する移動方法においても情報の記録ま
たは再生時の磁気ヘッドの装着されたスライダーの浮上
距離の安定性を向上させることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を適用したハードディスクドラ
イブ装置の実施例について図面を参照しながら、説明す
る。
イブ装置の実施例について図面を参照しながら、説明す
る。
【0022】先ず、リニアアクチュエーター方式やベン
トアームアクチュエーター方式等のスライダーの中心が
磁気ディスク上の記録トラックの周方向に略平行となる
ように移動する移動方法において、ヨー角を0度として
スライダーを磁気ディスクの最内周から最外周へ移動さ
せた場合のスライダーの浮上距離の測定を行った。測定
時、ロードビームを変えて、サスペンションの下向きの
力をA,B,C,D(力の大きさは、A<B<C<D)
と変化させてスライダーに加え、測定を行った。結果を
図1に示す。図中に示されるA,B,C,Dはそれぞれ
の下向きの力を加えた時のディスク半径に対するスライ
ダーの浮上距離を示す。下向きの力が一定の場合、外周
へ行くほどディスクとスライダー間の相対速度が増加す
るので、浮上距離は図の様に増加する。また、下向きの
力の大きさを変化させても、浮上距離はディスク半径に
対してほぼ比例関係を保ちながら増加することもわかっ
た。
トアームアクチュエーター方式等のスライダーの中心が
磁気ディスク上の記録トラックの周方向に略平行となる
ように移動する移動方法において、ヨー角を0度として
スライダーを磁気ディスクの最内周から最外周へ移動さ
せた場合のスライダーの浮上距離の測定を行った。測定
時、ロードビームを変えて、サスペンションの下向きの
力をA,B,C,D(力の大きさは、A<B<C<D)
と変化させてスライダーに加え、測定を行った。結果を
図1に示す。図中に示されるA,B,C,Dはそれぞれ
の下向きの力を加えた時のディスク半径に対するスライ
ダーの浮上距離を示す。下向きの力が一定の場合、外周
へ行くほどディスクとスライダー間の相対速度が増加す
るので、浮上距離は図の様に増加する。また、下向きの
力の大きさを変化させても、浮上距離はディスク半径に
対してほぼ比例関係を保ちながら増加することもわかっ
た。
【0023】この時、スライダー浮上距離を一定とする
ためには、それぞれの半径位置で下向きの力を変えれば
良いことがわかる。例えば、スライダー浮上距離を図1
中の浮上距離Pの位置に保持することを考えれば、○に
示されるように磁気ディスク半径aの時、Aの力を与
え、△に示されるように磁気ディスク半径bの時、Bの
力を与え、□に示されるように磁気ディスク半径cの
時、Cの力を与え、●に示されるように磁気ディスク半
径dの時、Dの力を与えれば良く、これを図2に示す。
前述のように、浮上距離はディスク半径に対してほぼ比
例関係を保ちながら増加するため、下向きの力もディス
ク半径に比例して必要量増加させれば良い。
ためには、それぞれの半径位置で下向きの力を変えれば
良いことがわかる。例えば、スライダー浮上距離を図1
中の浮上距離Pの位置に保持することを考えれば、○に
示されるように磁気ディスク半径aの時、Aの力を与
え、△に示されるように磁気ディスク半径bの時、Bの
力を与え、□に示されるように磁気ディスク半径cの
時、Cの力を与え、●に示されるように磁気ディスク半
径dの時、Dの力を与えれば良く、これを図2に示す。
前述のように、浮上距離はディスク半径に対してほぼ比
例関係を保ちながら増加するため、下向きの力もディス
ク半径に比例して必要量増加させれば良い。
【0024】ところで、浮上磁気ヘッドは、図3に示す
ように、磁気ヘッド1が一主面にレール加工が施されて
エア・ベアリング・サーフェスとされているスライダー
2に装着され、このスライダー2は可とう性を有する板
バネ状のジンバル3の固着部3aにて固着され、ジンバ
ル3の他端はやはり板バネであるロードビーム4の下面
の固着部4aにて固着され、ジンバル3とロードビーム
4によってサスペンション5を形成している。なお、ロ
ードビーム4の自由端にはピボット4bが設けられてい
る。さらにロードビーム4はアクチュエータアーム6に
取り付けられ、磁気ディスク7表面に平行な面内を径方
向に移動する。従って、板バネであるジンバル3と板ば
ねであるロードビーム4によって構成されるサスペンシ
ョン5は、1つの板バネとして模式的に考えることがで
き、磁気ヘッド1の装着されたスライダー2は、板バネ
を介してアクチュエータアーム6に取付けられていると
模式的に考えることができる。
ように、磁気ヘッド1が一主面にレール加工が施されて
エア・ベアリング・サーフェスとされているスライダー
2に装着され、このスライダー2は可とう性を有する板
バネ状のジンバル3の固着部3aにて固着され、ジンバ
ル3の他端はやはり板バネであるロードビーム4の下面
の固着部4aにて固着され、ジンバル3とロードビーム
4によってサスペンション5を形成している。なお、ロ
ードビーム4の自由端にはピボット4bが設けられてい
る。さらにロードビーム4はアクチュエータアーム6に
取り付けられ、磁気ディスク7表面に平行な面内を径方
向に移動する。従って、板バネであるジンバル3と板ば
ねであるロードビーム4によって構成されるサスペンシ
ョン5は、1つの板バネとして模式的に考えることがで
き、磁気ヘッド1の装着されたスライダー2は、板バネ
を介してアクチュエータアーム6に取付けられていると
模式的に考えることができる。
【0025】さて、磁気ヘッド1が装着されたスライダ
ー2は、磁気ディスク7の回転が停止している時は、磁
気ディスク7表面に接しているが、磁気ディスク7が回
転すると、その回転によって発生する空気流をスライダ
ー2のエア・ベアリング・サーフェスに受け、スライダ
ー2は浮上する。しかし、上述のように、ロードビーム
4の自由端にピボット4bが配設されているため、これ
がスライダー2に当接し、浮上は停止する。この時、板
バネであるサスペンション5はそのバネ的性質による力
と自重によって、下向きの力をスライダー2に与える。
よって、スライダー2の浮上距離は、磁気ディスク7の
回転によって発生する空気流による上向きの力と上記ジ
ンバル3とロードビーム4によるサスペンション5から
の下向きの力のバランスによって決定される。この時、
上記のように板バネであるサスペンション5からの下向
きの力は、自重またはバネ的性質による力によって左右
され、後者はバネ定数と板バネに与えられる力によって
決定される。
ー2は、磁気ディスク7の回転が停止している時は、磁
気ディスク7表面に接しているが、磁気ディスク7が回
転すると、その回転によって発生する空気流をスライダ
ー2のエア・ベアリング・サーフェスに受け、スライダ
ー2は浮上する。しかし、上述のように、ロードビーム
4の自由端にピボット4bが配設されているため、これ
がスライダー2に当接し、浮上は停止する。この時、板
バネであるサスペンション5はそのバネ的性質による力
と自重によって、下向きの力をスライダー2に与える。
よって、スライダー2の浮上距離は、磁気ディスク7の
回転によって発生する空気流による上向きの力と上記ジ
ンバル3とロードビーム4によるサスペンション5から
の下向きの力のバランスによって決定される。この時、
上記のように板バネであるサスペンション5からの下向
きの力は、自重またはバネ的性質による力によって左右
され、後者はバネ定数と板バネに与えられる力によって
決定される。
【0026】ここで、バネ定数はその材質固有のもので
あるが、板バネに与えられる力は磁気ディスク7停止時
のアクチュエータアーム6と磁気ディスク7表面間の距
離によって決定される。何故なら、アクチュエータアー
ム6と磁気ディスク7表面間の距離が短くなるに従い、
板バネは圧縮され、板バネに与えられる力も大きくな
り、当然、サスペンション5としての下向きの力が大き
くなるためである。従って、アクチュエータアーム6と
磁気ディスク7表面間の距離を変化させることによっ
て、下向きの力を変化させることができる。
あるが、板バネに与えられる力は磁気ディスク7停止時
のアクチュエータアーム6と磁気ディスク7表面間の距
離によって決定される。何故なら、アクチュエータアー
ム6と磁気ディスク7表面間の距離が短くなるに従い、
板バネは圧縮され、板バネに与えられる力も大きくな
り、当然、サスペンション5としての下向きの力が大き
くなるためである。従って、アクチュエータアーム6と
磁気ディスク7表面間の距離を変化させることによっ
て、下向きの力を変化させることができる。
【0027】そこで、前述のように、スライダー浮上距
離を一定とするために磁気ディスクのそれぞれの半径位
置で下向きの力を変化させるには、アクチュエータアー
ムと磁気ディスク表面間の距離を変化させて、サスペン
ションのバネ的性質による力を変化させれば良い。すな
わち、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に向かっ
て厚さが増加する形状とすることで、アクチュエータア
ームと磁気ディスク表面間の距離を変化させ、下向きの
力を変化させることができる。なお、スライダー浮上距
離は磁気ディスク半径に対してほぼ比例関係を保ちなが
ら増加するため、下向きの力も磁気ディスク半径に比例
して必要量増加させれば良く、磁気ディスクの厚さもそ
れに応じてディスク半径に比例して所定量増加させれば
良い。
離を一定とするために磁気ディスクのそれぞれの半径位
置で下向きの力を変化させるには、アクチュエータアー
ムと磁気ディスク表面間の距離を変化させて、サスペン
ションのバネ的性質による力を変化させれば良い。すな
わち、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に向かっ
て厚さが増加する形状とすることで、アクチュエータア
ームと磁気ディスク表面間の距離を変化させ、下向きの
力を変化させることができる。なお、スライダー浮上距
離は磁気ディスク半径に対してほぼ比例関係を保ちなが
ら増加するため、下向きの力も磁気ディスク半径に比例
して必要量増加させれば良く、磁気ディスクの厚さもそ
れに応じてディスク半径に比例して所定量増加させれば
良い。
【0028】ただし、磁気ディスクの高低差δは以下の
ように制限される。磁気ディスクの高低差δは、例えば
図3に示されるようなスライダー2下面から、サスペン
ション5,アクチュエーターアーム6及びそれらを取り
付けるビス8等までの最短距離tよりも小さくなくては
いけない。何故なら、磁気ディスクの高低差δが最短距
離tよりも大きければ、スライダー2が磁気ディスクの
最内周に移動した場合、当然、サスペンション5,アク
チュエーターアーム6,ビス8等が磁気ディスク7表面
に接触してしまうためである。最短距離tの値は、使用
するスライダー2の厚さやピボット4b,サスペンショ
ン5,アクチュエーターアーム6,ビス8等の形状,厚
さ等によって決定される。
ように制限される。磁気ディスクの高低差δは、例えば
図3に示されるようなスライダー2下面から、サスペン
ション5,アクチュエーターアーム6及びそれらを取り
付けるビス8等までの最短距離tよりも小さくなくては
いけない。何故なら、磁気ディスクの高低差δが最短距
離tよりも大きければ、スライダー2が磁気ディスクの
最内周に移動した場合、当然、サスペンション5,アク
チュエーターアーム6,ビス8等が磁気ディスク7表面
に接触してしまうためである。最短距離tの値は、使用
するスライダー2の厚さやピボット4b,サスペンショ
ン5,アクチュエーターアーム6,ビス8等の形状,厚
さ等によって決定される。
【0029】さらに、サスペンション5に最適なバネ定
数を与えることによって、サスペンション5のバネ的性
質による力を制御し、スライダー2の浮上距離の安定性
をさらに向上させることができる。上述のように、サス
ペンション5はジンバル3とロードビーム4から構成さ
れているが、ジンバル3はスライダー2のロール・ピッ
チ運動(磁気ディスクの周方向への揺動及び径方向への
揺動)の自由度を確保するために、比較的剛性の低いも
のを使用しており、サスペンション5自体のバネ的性質
は、ロードビーム4によって決定される。従って、ロー
ドビーム4に最適なバネ定数を与えることによって、サ
スペンション5のバネ的性質による力を制御し、スライ
ダー2の浮上距離の安定性をさらに向上させることがで
きる。
数を与えることによって、サスペンション5のバネ的性
質による力を制御し、スライダー2の浮上距離の安定性
をさらに向上させることができる。上述のように、サス
ペンション5はジンバル3とロードビーム4から構成さ
れているが、ジンバル3はスライダー2のロール・ピッ
チ運動(磁気ディスクの周方向への揺動及び径方向への
揺動)の自由度を確保するために、比較的剛性の低いも
のを使用しており、サスペンション5自体のバネ的性質
は、ロードビーム4によって決定される。従って、ロー
ドビーム4に最適なバネ定数を与えることによって、サ
スペンション5のバネ的性質による力を制御し、スライ
ダー2の浮上距離の安定性をさらに向上させることがで
きる。
【0030】例えば、ある重量のロードビームとジンバ
ルより構成されるサスペンションを用いた場合に、ある
スライダー浮上距離を保つために、磁気ディスク最内周
でロードビームに与えられるべき下向きの力をG1 ,最
外周でロードビームに与えられるべき下向きの力をG2
とする。この時、磁気ディスクの高低差がδであるの
で、ロードビームのバネ定数Kは、K=(G2 −G1 )
/δで与えられる。G1 ,G2 は、磁気ディスクの大き
さ,回転速度,スライダー浮上距離等によって変化する
が、磁気ディスクの高低差がδ,ロードビームのバネ定
数Kを上式によって決定すれば、安定なスライダー浮上
距離を得ることができる。
ルより構成されるサスペンションを用いた場合に、ある
スライダー浮上距離を保つために、磁気ディスク最内周
でロードビームに与えられるべき下向きの力をG1 ,最
外周でロードビームに与えられるべき下向きの力をG2
とする。この時、磁気ディスクの高低差がδであるの
で、ロードビームのバネ定数Kは、K=(G2 −G1 )
/δで与えられる。G1 ,G2 は、磁気ディスクの大き
さ,回転速度,スライダー浮上距離等によって変化する
が、磁気ディスクの高低差がδ,ロードビームのバネ定
数Kを上式によって決定すれば、安定なスライダー浮上
距離を得ることができる。
【0031】また、上述のような方法でスライダー浮上
距離を一定に保つためには、ロードビームによる下向き
の力が磁気ディスク面に垂直にかかることが望ましい。
そこで、図4に示すように、一主面9aを斜めに切り欠
いて角度を持たせたアクチュエーターアーム9を使用す
る等して、ジンバル3,ロードビーム4よりなるサスペ
ンション5に取り付けられたスライダー2が、最内周か
ら最外周に向かって厚さが増加する形状の磁気ディスク
面に対して常に平行となるように取り付ければ良い。
距離を一定に保つためには、ロードビームによる下向き
の力が磁気ディスク面に垂直にかかることが望ましい。
そこで、図4に示すように、一主面9aを斜めに切り欠
いて角度を持たせたアクチュエーターアーム9を使用す
る等して、ジンバル3,ロードビーム4よりなるサスペ
ンション5に取り付けられたスライダー2が、最内周か
ら最外周に向かって厚さが増加する形状の磁気ディスク
面に対して常に平行となるように取り付ければ良い。
【0032】図5にリニアアクチュエーター方式やベン
トアームアクチュエーター方式等のスライダー中心が磁
気ディスク上の記録トラックの周方向に対して略平行と
なるように移動する移動方法において、最内周から最外
周に向かって厚さが増加する形状の磁気ディスク10面
に対して常に平行となるように取り付けられた浮上磁気
ヘッド11が、該磁気ディスク10上の内外周を移動す
る状態を示す。浮上磁気ヘッド11は、スライダー12
が、板バネ状のサスペンション13(図中には模式的に
示す。)を介してアクチュエーターアーム14に取り付
けられて構成されている。この時、アクチュエーターア
ーム14として一主面14aを斜めに切り欠いて角度を
持たせたものを使用してスライダー12が磁気ディスク
面10に対して常に平行となるようになされている。
トアームアクチュエーター方式等のスライダー中心が磁
気ディスク上の記録トラックの周方向に対して略平行と
なるように移動する移動方法において、最内周から最外
周に向かって厚さが増加する形状の磁気ディスク10面
に対して常に平行となるように取り付けられた浮上磁気
ヘッド11が、該磁気ディスク10上の内外周を移動す
る状態を示す。浮上磁気ヘッド11は、スライダー12
が、板バネ状のサスペンション13(図中には模式的に
示す。)を介してアクチュエーターアーム14に取り付
けられて構成されている。この時、アクチュエーターア
ーム14として一主面14aを斜めに切り欠いて角度を
持たせたものを使用してスライダー12が磁気ディスク
面10に対して常に平行となるようになされている。
【0033】前述のように、スライダー12の浮上距離
は、磁気ディスク10の回転によって発生する空気流に
よる上向きの力と板バネ状のサスペンション13からの
下向きの力のバランスによって決定される。サスペンシ
ョン13からの下向きの力は、サスペンション13の自
重が一定であるためにそのバネ的性質によって決定さ
れ、この力は、磁気ディスク10停止時のアクチュエー
ターアーム14と磁気ディスク10表面間の距離lによ
って決定される。つまり、アクチュエータアーム14と
磁気ディスク10表面間の距離lが短くなるに従い、板
バネであるサスペンション13は圧縮され、サスペンシ
ョン13としての下向きの力が大きくなる。
は、磁気ディスク10の回転によって発生する空気流に
よる上向きの力と板バネ状のサスペンション13からの
下向きの力のバランスによって決定される。サスペンシ
ョン13からの下向きの力は、サスペンション13の自
重が一定であるためにそのバネ的性質によって決定さ
れ、この力は、磁気ディスク10停止時のアクチュエー
ターアーム14と磁気ディスク10表面間の距離lによ
って決定される。つまり、アクチュエータアーム14と
磁気ディスク10表面間の距離lが短くなるに従い、板
バネであるサスペンション13は圧縮され、サスペンシ
ョン13としての下向きの力が大きくなる。
【0034】図中に示すように磁気ディスク10の形状
は、それぞれの半径でサスペンション13に所定の下向
きの力を与えることができるような傾きをもって最内周
から最外周に向かって厚さが増加する形状であり、矢印
Mで示すアクチュエーターアーム14の移動面に対して
磁気ディスク10表面は最内周から最外周に向かって接
近していく。よって、アクチュエーターアーム14と磁
気ディスク10間の距離lは、最内周から最外周に向か
って狭まっていくことになり、サスペンション13とし
ての下向きの力が最内周から最外周に向かって大きくな
り、所定の浮上距離を一定に保つことができる。
は、それぞれの半径でサスペンション13に所定の下向
きの力を与えることができるような傾きをもって最内周
から最外周に向かって厚さが増加する形状であり、矢印
Mで示すアクチュエーターアーム14の移動面に対して
磁気ディスク10表面は最内周から最外周に向かって接
近していく。よって、アクチュエーターアーム14と磁
気ディスク10間の距離lは、最内周から最外周に向か
って狭まっていくことになり、サスペンション13とし
ての下向きの力が最内周から最外周に向かって大きくな
り、所定の浮上距離を一定に保つことができる。
【0035】さらに、図中に示すようにスライダー12
が磁気ディスク面10に対して常に平行となるように
し、サスペンション13のバネ定数Kを前述のようにK
=(G2 −G1 )/δで与えられるものとすれば、スラ
イダー12の浮上距離の安定性はさらに向上する。よっ
て、リニアアクチュエーター方式やベントアームアクチ
ュエーター方式等のスライダーが磁気ディスク上を径方
向に略平行に移動する移動方法においてもスライダーに
装着された磁気ヘッドの浮上距離が安定し、情報の記録
または再生を迅速かつ安定・確実に行うことができる。
また、このことから、前述のような記録再生分離形の2
ギャップタイプの浮上磁気ヘッドにおいても、オフギャ
ップを生じることがなく、情報の記録または再生を迅速
かつ安定・確実に行うことができる。
が磁気ディスク面10に対して常に平行となるように
し、サスペンション13のバネ定数Kを前述のようにK
=(G2 −G1 )/δで与えられるものとすれば、スラ
イダー12の浮上距離の安定性はさらに向上する。よっ
て、リニアアクチュエーター方式やベントアームアクチ
ュエーター方式等のスライダーが磁気ディスク上を径方
向に略平行に移動する移動方法においてもスライダーに
装着された磁気ヘッドの浮上距離が安定し、情報の記録
または再生を迅速かつ安定・確実に行うことができる。
また、このことから、前述のような記録再生分離形の2
ギャップタイプの浮上磁気ヘッドにおいても、オフギャ
ップを生じることがなく、情報の記録または再生を迅速
かつ安定・確実に行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、磁気ヘッドの装着されたスライダーが磁
気ディスク上を磁気ディスクの径方向に移動して情報の
記録及び再生を行うハードディスクドライブ装置におい
て、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に向かって
厚さが増加する形状としているため、リニアアクチュエ
ーター方式やベントアームアクチュエーター方式等のス
ライダー中心が磁気ディスク上の記録トラックの周方向
に対して略平行となるように移動する移動方法において
もスライダーに装着された磁気ヘッドの浮上距離が安定
し、情報の記録または再生を迅速かつ安定・確実に行う
ことができる。また、このことから、記録再生分離形の
2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドにおいても、オフギ
ャップを生じることなく、情報の記録または再生を迅速
かつ安定・確実に行うことができる。
明においては、磁気ヘッドの装着されたスライダーが磁
気ディスク上を磁気ディスクの径方向に移動して情報の
記録及び再生を行うハードディスクドライブ装置におい
て、磁気ディスクの形状を最内周から最外周に向かって
厚さが増加する形状としているため、リニアアクチュエ
ーター方式やベントアームアクチュエーター方式等のス
ライダー中心が磁気ディスク上の記録トラックの周方向
に対して略平行となるように移動する移動方法において
もスライダーに装着された磁気ヘッドの浮上距離が安定
し、情報の記録または再生を迅速かつ安定・確実に行う
ことができる。また、このことから、記録再生分離形の
2ギャップタイプの浮上磁気ヘッドにおいても、オフギ
ャップを生じることなく、情報の記録または再生を迅速
かつ安定・確実に行うことができる。
【0037】さらには、ロータリーアクチュエーター方
式を用いる場合のようにスライダーに特殊な加工を施す
必要もなく、浮上磁気ヘッドの製造工程を変更すること
がないため、生産性にも優れている。
式を用いる場合のようにスライダーに特殊な加工を施す
必要もなく、浮上磁気ヘッドの製造工程を変更すること
がないため、生産性にも優れている。
【図1】磁気ディスクの半径とスライダー浮上距離の関
係を示す特性図である。
係を示す特性図である。
【図2】磁気ディスクの半径とスライダー浮上距離を一
定に保つための下向きの力の関係を示す特性図である。
定に保つための下向きの力の関係を示す特性図である。
【図3】浮上磁気ヘッドの構成を示す側面図である。
【図4】本発明を適用したハードディスクドライブ装置
に装着される浮上磁気ヘッドの一例を示す斜視図であ
る。
に装着される浮上磁気ヘッドの一例を示す斜視図であ
る。
【図5】本発明を適用したハードディスクドライブ装置
の実施例を示す模式図である。
の実施例を示す模式図である。
【図6】リニアアクチュエーター方式を示す模式図であ
る。
る。
【図7】ロータリーアクチュエーター方式を示す模式図
である。
である。
【図8】ベントアームアクチュエーター方式を示す模式
図である。
図である。
【図9】磁気ディスク半径とスライダーの浮上距離の関
係を示す関係図である。
係を示す関係図である。
【図10】ロータリーアクチュエーター方式による2ギ
ャップタイプの磁気ヘッドを装着したスライダーの記録
トラックへのアクセス時の模式図である。
ャップタイプの磁気ヘッドを装着したスライダーの記録
トラックへのアクセス時の模式図である。
10・・・・磁気ディスク 11・・・・浮上磁気ヘッド 12・・・・スライダー 13・・・・サスペンション 14・・・・アクチュエーターアーム l・・・・・距離
Claims (1)
- 【請求項1】 磁気ヘッドの装着されたスライダーが、
磁気ディスク上を該磁気ディスクの径方向に移動して情
報の記録及び再生を行うハードディスクドライブ装置に
おいて、 該磁気ディスクが最内周から最外周に向かって厚さが増
加する形状であることを特徴とするハードディスクドラ
イブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35677591A JPH05182390A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | ハードディスクドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35677591A JPH05182390A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | ハードディスクドライブ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05182390A true JPH05182390A (ja) | 1993-07-23 |
Family
ID=18450709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35677591A Withdrawn JPH05182390A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | ハードディスクドライブ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05182390A (ja) |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP35677591A patent/JPH05182390A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |