JPH0518128Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案の熱圧成形、ラミネート加工等の各種の
成形加工が可能な装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来から、熱圧成形やエンボス加工、コーテイ
イグ加工、型押し成形等の種々の成形加工を行う
場合、別な場所に設置した単独の装置により夫々
の成形加工を行つているので、このような各種の
装置を別々に設置するスペースを必要とするばか
りでなく、互いに共通した手段や機構を有してい
ても、その構造を別々に目的とする装置に付設し
なければならないので、装置全体が大型化すると
共に高価につく等の問題点があつた。

本考案はこのような問題点を解消し、所定の加
工、成形ユニツト体の取替え使用を可能にして
種々の成形加工を行えるようにした加圧加工装置
の提供を目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案の加圧加工
装置は、実施例に対応する図面に示すように、機
台１の上面後部に支柱２を立設し、この支柱２の
上端に固定アーム３を前方に向けて突設し、該固
定アーム３の先端部下面に熱盤４を着脱自在に装
着する一方、この熱盤４に対応させて機台１に水
平テーブル５を上下昇降自在に配設し、さらに、
前記支柱２に上下端が開口したコータ成形又は／
及びラミネート成形ユニツト体６を旋回自在に取
付けて該成形ユニツト体６を前記熱盤４と水平テ
ーブル５間に介在可能に構成したものである。

（作用） 熱転写を行う場合には、成形ユニツト体６を支
柱の後方側に旋回移動させることにより熱盤４と
水平テーブル５間から離間させておき、水平テー
ブル５を熱盤４まで上昇させて該水平テーブル５
の上動加圧力により熱盤４と水平テーブル５間で
シート材料等に熱転写を行う。

又、コータ成形又はラミネート成形を行う場合
には、前記成形ユニツト体６を熱盤４と水平テー
ブル５間に介在させ、しかるのち、水平テーブル
５を上昇させると、熱盤４と水平テーブル５とに
よつて成形ユニツト体６の上下開口端が閉塞され
た状態で挟圧される。この状態にして成形ユニツ
ト体６を作動させ、コータ又はラミネート作業を
行う。この時、熱盤４からの輻射熱を成形ユニツ
ト体６の上端開口部から直接成形ユニツト体６内
に放熱してコータ面やラミネート後の乾燥を行う
ものである。

次に、固定アーム３から熱盤４を取外して第
６，７図に示すように、ヒータ成形上型１９を取
付ける一方、水平テーブル５上に成形下型ユニツ
ト体２０を固定したのち、水平テーブル５を上昇
させて下型ユニツト体２０をヒータ成形上型１９
に圧着させれば、ヒータ成形型押しができる。

又、同様にして、第８，９図に示すように、熱
盤４とダイセツト抜形上型２１とを交換する一
方、水平テーブル５上に抜形下型２２を固定し、
水平テーブル５を上昇させることによつてその加
圧力で抜きプレスを行うことができる。

（実施例） 本考案の実施例を図面について説明すると、１
は機台で、その後端部中央に支柱２を立設、固定
してあり、この支柱２の上端に固定アーム３の後
端を固着して該固定アーム３を前方に向けて突設
してある。

４は固定アーム３の先端部下面に着脱自在に装
着した熱盤で、この熱盤４に対向させて機台１の
上面に水平テーブル５を上下昇降自在に配設して
ある。

６はコータ及びラミネート成形ユニツト体で、
上下端が全面的に開口した方形枠７の両側部にロ
ール機構８，９や巻取り、巻戻し軸１０，１１及
び糊皿又は塗料皿１２、ロール駆動機構等が配設
され、方形枠７の両側壁に穿設した透孔を通して
シート又はフイルム材料を挿通させるように構成
してある。

この成形ユニツト体６はその後部壁の中央に固
着した摺動筒１３を前記支柱２に回動並びに上下
摺動自在に嵌合させていることにより、支柱２に
対して水平方向に旋回且つ上下動可能に取付けら
れてある。

又、固定アーム３に対する熱盤４の着脱手段と
しては、例えば、熱盤４の上面中央に取付突片１
４を固着しておき、この取付突片１４に穿設した
取付孔１５を通して支持ピン１６を固定アーム３
に挿入、抜取自在とすることにより構成してあ
り、この熱盤４に対向した前記水平テーブル５
は、機台１内に固定した油圧シリンダ１７のロツ
ド端にその下面を連結して油圧シリンダ１７の作
動により昇降するものである。

このように構成したので、熱転写を行う場合に
は、成形ユニツト体６を第２図に示すように、支
柱の後方側に旋回移動させて熱盤４と水平テーブ
ル５間から離間させておき、この状態で水平テー
ブル５を熱盤４まで上昇させて該水平テーブル５
と熱盤４間に介在させた熱転写物ａを加熱、加圧
して熱転写を行う。

又、ラミネート成形を行う場合には、第４，５
図に示すように、前記成形ユニツト体６を熱盤４
と水平テーブル５間に介在させ、しかるのち、水
平テーブル５を上昇させると、熱盤４と水平テー
ブル５とによつて成形ユニツト体６の上下開口端
が閉塞された状態で挟圧される。この状態にして
巻戻し軸１０，１０からフイルム等の材料ｂを繰
り出し、ロール機構８で重合接着させたのち、透
孔１８を通して方形枠７内に送り込み、熱盤４か
ら方形枠内に放射される輻射熱により材料ｂを加
熱してラミネート後の乾燥を行い、しかるのち、
方形枠７外に連続的に送り出して巻取軸１１に巻
き取るものである。同様に、この成形ユニツト体
６によつてコータ加工を行うことができる。

次に、固定アーム３から熱盤４を取外して第
６，７図に示すように、ヒータ成形上型１９を取
付ける一方、水平テーブル５上に該成形上型１９
に対応させて成形下型ユニツト体２０を固定す
る。

成形上型１９の上面中央部には、熱盤４と同様
に取付突片１４ａが突設してあり、その取付孔１
５ａを支持ピン１６によつて固定アーム３に取付
けるものである。

こうして成形上型１９と形成下型ユニツト体２
０を装着したのち、上下型間に材料を介在させ、
水平テーブル５を上昇させて下型ユニツト体２０
をヒータ成形上型１９に圧着させれば、ヒート成
形型押しができる。

又、同様にして、第８，９図に示すように、熱
盤４とダイセツト抜形上型２１とを交換する一
方、水平テーブル５上に抜形下型２２を固定し、
水平テーブル５を上昇させることによつてその加
圧力で上下型２１，２２間に配設した材料の抜き
プレスを行うことができる。

（考案の効果） 以上のように、本考案の加圧加工装置によれ
ば、機台１の上部後端に支柱２を立設し、この支
柱２の上端に固定アーム３を前方に向けて突設
し、該固定アーム３の先端部下面に熱盤４を着脱
自在に装着する一方、この熱盤４に対応させて機
台１に水平テーブル５を上下昇降自在に配設し、
さらに前記支柱２に上下端が開口したコータ成形
又は／及びラミネート成形ユニツト体６を旋回並
びに上下摺動自在に取付けて該成形ユニツト体６
を前記熱盤４と水平テーブル５間に介在可能に構
成しているものであるから、熱盤４と水平テーブ
ル５とを使用して材料の熱圧成形ができるのは勿
論、機台１の支柱２に旋回並びに上下昇降自在に
配設した成形ユニツト体６を熱盤４と水平テーブ
ル５間に介在させて水平テーブル５を上昇させる
ことにより、熱盤４と水平テーブル５とで成形ユ
ニツト体６を挟持させた状態にしてラミネート加
工やコータ加工等を行うことができ、この際、成
形ユニツト体６の上端が開口しているので、熱盤
４からの輻射熱を直接、成形ユニツト体６内に放
射させて所望の温度で乾燥処理等が行えるもので
ある。

又、熱盤４は支柱２に固定したアーム３に対し
て着脱自在に構成しているので、この熱盤４を取
り外して所定の上型等を取付けると共に水平テー
ブル５上に該上型等に対応する下型等を固定すれ
ば、種々の成形加工が可能となり、しかも、昇降
自在な水平テーブル５や固定アーム３等をそのま
ま使用して各種の加工が行える等の多大な実用的
効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
その斜視図、第２図は熱転写に使用した場合の簡
略側面図、第３図はその背面図、第４図はラミネ
ート加工に使用している場合のロール部分を削除
した状態の簡略側面図、第５図はラミネートを行
つている状態の簡略正面図、第６図はヒータ成形
加工に使用した場合の簡略側面図、第７図はその
正面図、第８図はダイセツト抜形加工に使用した
場合の簡略側面図、第９図はその正面図である。 １……機台、２……支柱、３……固定アーム、
４……熱盤、５……水平テーブル、６……成形ユ
ニツト体、７……方形枠、８，９……ロール機
構、１０，１１……巻取り、巻戻し軸、１３……
摺動筒、１４……取付突片、１５……取付孔、１
６……支持ピン、１７……油圧シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機台１の上部後端に支柱２を立設し、この支柱
   ２の上端に固定アーム３を前方に向けて突設し、
   該固定アーム３の先端部下面に熱盤４を着脱自在
   に装着する一方、この熱盤４に対応させて機台１
   に水平テーブル５を上下昇降自在に配設し、さら
   に、前記支柱２に上下端が開口したコータ成形又
   は／及びラミネート成形ユニツト体６を旋回並び
   に上下摺動自在に取付けて該成形ユニツト体６を
   前記熱盤４と水平テーブル５間に介在可能に構成
   してなる加圧加工装置。