JPH05179233A - 防曇剤 - Google Patents
防曇剤Info
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- JPH05179233A JPH05179233A JP4109990A JP10999092A JPH05179233A JP H05179233 A JPH05179233 A JP H05179233A JP 4109990 A JP4109990 A JP 4109990A JP 10999092 A JP10999092 A JP 10999092A JP H05179233 A JPH05179233 A JP H05179233A
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- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】有機溶剤を使用することなく、防曇処理操作が
容易であり、長期間にわたって優れた防曇性を保持する
ことのできる防曇剤を提供する。 【構成】(A)架橋型ポリウレタンの水性分散液と、
(B)ポリアミンと二塩基性カルボン酸との縮合生成物
に尿素及びホルムアルデヒドを反応させた重合体の水溶
液とを、固形分として1:1〜2:1の重量比で配合し
てなる防曇剤。また、この防曇剤に低分子量のポリビニ
ルアルコ−ル、水溶性ポリエポキシ化合物を添加するこ
とにより、耐久性、接着性を一層高める。
容易であり、長期間にわたって優れた防曇性を保持する
ことのできる防曇剤を提供する。 【構成】(A)架橋型ポリウレタンの水性分散液と、
(B)ポリアミンと二塩基性カルボン酸との縮合生成物
に尿素及びホルムアルデヒドを反応させた重合体の水溶
液とを、固形分として1:1〜2:1の重量比で配合し
てなる防曇剤。また、この防曇剤に低分子量のポリビニ
ルアルコ−ル、水溶性ポリエポキシ化合物を添加するこ
とにより、耐久性、接着性を一層高める。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカ−ボネ−ト、ポ
リエステル、アクリル系樹脂等の合成樹脂成形物やがラ
ス成形物などに「曇り」発生防止性を付与する防曇剤に
関する。
リエステル、アクリル系樹脂等の合成樹脂成形物やがラ
ス成形物などに「曇り」発生防止性を付与する防曇剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】近来、合成樹脂やガラスを使用する車輛
部品、建築材、スポ−ツ用品等の広範な分野において、
水分の凝集により合成樹脂やガラス表面に発生する「曇
り」を防止すること、即ち防曇性を付与することが強く
要望されている。そして、この「曇り」発生を防止する
には、従来各種各様の技術が開発されてきた。
部品、建築材、スポ−ツ用品等の広範な分野において、
水分の凝集により合成樹脂やガラス表面に発生する「曇
り」を防止すること、即ち防曇性を付与することが強く
要望されている。そして、この「曇り」発生を防止する
には、従来各種各様の技術が開発されてきた。
【0003】即ち、例えば(1)セルロ−ズアセテ−ト
成形物を苛性ソ−ダ液に浸漬し、その表面を鹸化するこ
とによって防曇性を付与する方法、(2)合成樹脂やガ
ラス成形品の表面に界面活性剤を塗布して防曇性を付与
する方法、(3)合成樹脂やガラス成形品の表面に親水
性樹脂を塗布して防曇性を付与する方法、(4)合成樹
脂やガラス成形品の表面に、硬化性樹脂と親水性樹脂、
界面活性剤等とを配合した溶液を塗布し、熱、紫外線又
は電子線により架橋硬化させて防曇性を付与する方法等
が知られている。
成形物を苛性ソ−ダ液に浸漬し、その表面を鹸化するこ
とによって防曇性を付与する方法、(2)合成樹脂やガ
ラス成形品の表面に界面活性剤を塗布して防曇性を付与
する方法、(3)合成樹脂やガラス成形品の表面に親水
性樹脂を塗布して防曇性を付与する方法、(4)合成樹
脂やガラス成形品の表面に、硬化性樹脂と親水性樹脂、
界面活性剤等とを配合した溶液を塗布し、熱、紫外線又
は電子線により架橋硬化させて防曇性を付与する方法等
が知られている。
【0004】しかし、(1)の方法はセルロ−ズアセテ
−ト成形物に限定され、また鹸化による表面硬度の低下
という致命的欠陥があり、また(2)、(3)の方法は
界面活性剤、親水性樹脂を主体とするため水との接触に
より界面活性剤、親水性樹脂が流出し、防曇効果が短命
であるという欠点がある。更に(4)の方法は、近年一
般に利用されつつあるが、環境衛生や防災の観点から問
題のある有機溶剤を使用したり、高価であったり、長期
間にわたって充分に防曇性を保持することができないな
どの問題点があり、未だ満足する方法は知られていな
い。
−ト成形物に限定され、また鹸化による表面硬度の低下
という致命的欠陥があり、また(2)、(3)の方法は
界面活性剤、親水性樹脂を主体とするため水との接触に
より界面活性剤、親水性樹脂が流出し、防曇効果が短命
であるという欠点がある。更に(4)の方法は、近年一
般に利用されつつあるが、環境衛生や防災の観点から問
題のある有機溶剤を使用したり、高価であったり、長期
間にわたって充分に防曇性を保持することができないな
どの問題点があり、未だ満足する方法は知られていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機溶剤を
使用することなく、防曇処理操作が容易であり、長期間
にわたって優れた防曇性を保持することのできる防曇剤
を提供することを目的とする。
使用することなく、防曇処理操作が容易であり、長期間
にわたって優れた防曇性を保持することのできる防曇剤
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、環境衛生、
防災等の政府関連の諸規制が一段と強化されつつあるこ
とに鑑み有機溶剤の使用を避け、また界面活性剤の防曇
性能の短命を考慮し、水系の樹脂を主体とし、界面活性
剤に依存することなく、硬化性樹脂の使用によって長期
間防曇性能を保持させるべく、各種の合成樹脂について
種々実験を重ね検討した結果、特定の二種の重合体を特
定の割合で配合した水性の熱硬化性樹脂組成物が極めて
防曇性能に優れていることを知見し、またこれに特定の
樹脂を併用することによって一層耐久性の優れた防曇性
が得られることを知見し、本発明を完成した。
防災等の政府関連の諸規制が一段と強化されつつあるこ
とに鑑み有機溶剤の使用を避け、また界面活性剤の防曇
性能の短命を考慮し、水系の樹脂を主体とし、界面活性
剤に依存することなく、硬化性樹脂の使用によって長期
間防曇性能を保持させるべく、各種の合成樹脂について
種々実験を重ね検討した結果、特定の二種の重合体を特
定の割合で配合した水性の熱硬化性樹脂組成物が極めて
防曇性能に優れていることを知見し、またこれに特定の
樹脂を併用することによって一層耐久性の優れた防曇性
が得られることを知見し、本発明を完成した。
【0007】即ち本発明は、(A)架橋型ポリウレタン
の水性分散液と、(B)ポリアミンと二塩基性カルボン
酸との縮合生成物に尿素及びホルムアルデヒドを反応さ
せた重合体の水溶液とを、固形分として1:1〜2:1
の重量比で配合してなる防曇剤である。また本発明は、
この防曇剤に低分子量のポリビニルアルコ−ル及び/又
は水溶性ポリエポキシ化合物を添加した防曇剤に係わ
る。
の水性分散液と、(B)ポリアミンと二塩基性カルボン
酸との縮合生成物に尿素及びホルムアルデヒドを反応さ
せた重合体の水溶液とを、固形分として1:1〜2:1
の重量比で配合してなる防曇剤である。また本発明は、
この防曇剤に低分子量のポリビニルアルコ−ル及び/又
は水溶性ポリエポキシ化合物を添加した防曇剤に係わ
る。
【0008】本発明における(A)成分の架橋型ポリウ
レタン水性分散液としては、それ自体公知の各種のもの
が使用され、例えば、ジイソシアナ−トとジオ−ルとを
反応して得られるポリウレタンに架橋剤を反応させたポ
リウレタンの水性分散液、或は架橋剤を配合して架橋性
をもたせたポリウレタンの水性分散液が使用される。
レタン水性分散液としては、それ自体公知の各種のもの
が使用され、例えば、ジイソシアナ−トとジオ−ルとを
反応して得られるポリウレタンに架橋剤を反応させたポ
リウレタンの水性分散液、或は架橋剤を配合して架橋性
をもたせたポリウレタンの水性分散液が使用される。
【0009】上記のジイソシアナ−トとしては、トリレ
ンジイソシアナ−ト、ポリメチレンジイソシアナ−トな
どが用いられ、またジオ−ルとしてはポリオキシエチレ
ングリコ−ル、ポリオキシプロピレングリコ−ル、ポリ
オキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコ−ル、ア
ジピン酸とエチレングリコ−ルとからのポリエステル、
ビスフェノ−ルAとホスゲンとから誘導された両末端に
水酸基を有するポリカ−ボネ−ト、炭酸とキシリレング
リコ−ル又は2,2−ビス(4−オキシフェニル)プロ
パン等とから誘導された両末端に水酸基を有するポリカ
−ボネ−ト縮合物などが用いられる。また、架橋剤とし
ては、多官能性カルボジイミド、尿素、メラミン等のア
ミン化合物などが用いられる。架橋型ポリウレタンとし
ては耐候性がよく、日光等によって黄変しない無黄色タ
イプのものが好ましい。
ンジイソシアナ−ト、ポリメチレンジイソシアナ−トな
どが用いられ、またジオ−ルとしてはポリオキシエチレ
ングリコ−ル、ポリオキシプロピレングリコ−ル、ポリ
オキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコ−ル、ア
ジピン酸とエチレングリコ−ルとからのポリエステル、
ビスフェノ−ルAとホスゲンとから誘導された両末端に
水酸基を有するポリカ−ボネ−ト、炭酸とキシリレング
リコ−ル又は2,2−ビス(4−オキシフェニル)プロ
パン等とから誘導された両末端に水酸基を有するポリカ
−ボネ−ト縮合物などが用いられる。また、架橋剤とし
ては、多官能性カルボジイミド、尿素、メラミン等のア
ミン化合物などが用いられる。架橋型ポリウレタンとし
ては耐候性がよく、日光等によって黄変しない無黄色タ
イプのものが好ましい。
【0010】次に、本発明における(B)成分のポリア
ミンと二塩基性カルボン酸との縮合生成物に尿素及びホ
ルムアルデヒドを反応させた重合体について説明する。
このポリアミンとしては、ポリメチレンポリアミン、ポ
リエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、芳
香族ジアミン等であり、具体的にはヘキサメチレンジア
ミン、フェニレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等、
及びこれらの混合物が用いられる。また二塩基性カルボ
ン酸としては、脂肪族又は芳香族二塩基性カルボン酸が
好ましく、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、フタル酸、セバチン酸、テレフタル酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸等、及びこれらの混合物が用いら
れる。ポリアミンと二塩基性カルボン酸とを110〜2
50℃で縮合反応させることによりポリアミドが得られ
る。このポリアミドと尿素とを120〜140℃で反応
させ、更にこの反応物生成物にホルムアルデヒドを60
〜80℃で反応させる。かくして、水溶性で熱硬化性の
重合体が得られる。
ミンと二塩基性カルボン酸との縮合生成物に尿素及びホ
ルムアルデヒドを反応させた重合体について説明する。
このポリアミンとしては、ポリメチレンポリアミン、ポ
リエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、芳
香族ジアミン等であり、具体的にはヘキサメチレンジア
ミン、フェニレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等、
及びこれらの混合物が用いられる。また二塩基性カルボ
ン酸としては、脂肪族又は芳香族二塩基性カルボン酸が
好ましく、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、フタル酸、セバチン酸、テレフタル酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸等、及びこれらの混合物が用いら
れる。ポリアミンと二塩基性カルボン酸とを110〜2
50℃で縮合反応させることによりポリアミドが得られ
る。このポリアミドと尿素とを120〜140℃で反応
させ、更にこの反応物生成物にホルムアルデヒドを60
〜80℃で反応させる。かくして、水溶性で熱硬化性の
重合体が得られる。
【0011】上記(A)成分の水分散液と(B)成分の
重合体水溶液とを混合することによって本発明の防曇剤
が得られる。混合は、常温下において行える。(A)成
分の水分散液を撹拌しつつ、(B)成分の重合体水溶液
を添加する方法が好ましい。(A)成分と(B)の混合
割合は、固形分として重量比で1:1〜2:1である。
この範囲で混合させると安定な水性液が得られ、また優
れた防曇性能を有するものとなる。混合液の濃度は、塗
布方法、被加工物によって異なるが、30〜40重量%
である。また、この混合液に、必要に応じて増粘剤、シ
リコン等を微量添加することもできる。
重合体水溶液とを混合することによって本発明の防曇剤
が得られる。混合は、常温下において行える。(A)成
分の水分散液を撹拌しつつ、(B)成分の重合体水溶液
を添加する方法が好ましい。(A)成分と(B)の混合
割合は、固形分として重量比で1:1〜2:1である。
この範囲で混合させると安定な水性液が得られ、また優
れた防曇性能を有するものとなる。混合液の濃度は、塗
布方法、被加工物によって異なるが、30〜40重量%
である。また、この混合液に、必要に応じて増粘剤、シ
リコン等を微量添加することもできる。
【0012】また、本発明で用いるポリビニルアルコ−
ルは、分子量5000以下の低分子量のものである。こ
のポリビニルアルコ−ルは、上記のポリアミドと尿素と
の反応物生成物或いはこれとホルムアルデヒドとの反応
生成物に添加して使用するのが好ましい。その添加割合
は固形分比で5〜10%である。ポリビニルアルコ−ル
を添加することにより、防曇剤の防曇性を損なうことな
く、その耐久性を向上させることができる。
ルは、分子量5000以下の低分子量のものである。こ
のポリビニルアルコ−ルは、上記のポリアミドと尿素と
の反応物生成物或いはこれとホルムアルデヒドとの反応
生成物に添加して使用するのが好ましい。その添加割合
は固形分比で5〜10%である。ポリビニルアルコ−ル
を添加することにより、防曇剤の防曇性を損なうことな
く、その耐久性を向上させることができる。
【0013】本発明で用いる水溶性ポリエポキシ化合物
は、ヂグリセロ−ルポリグリシジルエ−テル、ポリグリ
セロ−ルポリグリシジルエ−テル、ソルビト−ルポリグ
リシジルエ−テルなどのOH基と複数のエポキシ基を有
するエポキシ化合物等である。この化合物は前記の架橋
型ポリウレタンの水分散液に添加して用いるのが好まし
い。その添加割合は固形分比で0.5〜1.0%であ
る。このポリエポキシ化合物の添加により、防曇剤の防
曇性を損なうことなく接着性を向上させることができ
る。
は、ヂグリセロ−ルポリグリシジルエ−テル、ポリグリ
セロ−ルポリグリシジルエ−テル、ソルビト−ルポリグ
リシジルエ−テルなどのOH基と複数のエポキシ基を有
するエポキシ化合物等である。この化合物は前記の架橋
型ポリウレタンの水分散液に添加して用いるのが好まし
い。その添加割合は固形分比で0.5〜1.0%であ
る。このポリエポキシ化合物の添加により、防曇剤の防
曇性を損なうことなく接着性を向上させることができ
る。
【0014】本発明の防曇剤は、次の如くして使用す
る。即ち、各種合成樹脂成形物、ガラス成形物等の被加
工面に本発明の防曇剤を塗布し、乾燥し、その後120
℃〜130℃で10分〜15分熱処理する。本発明の防
曇剤には、必要に応じ各種界面活性剤など種々の助剤を
配合しても良い。、塗布は、フロ−コ−テング、デイッ
ピング、ロ−ルコ−タ−などの各種の手段で行う。塗布
は、塗布時の厚さが30μm前後になるように加減す
る。上記の熱処理によって強靱な皮膜が形成される。こ
れは防曇剤中の(A)成分と(B)成分とが架橋反応し
硬化するためと推測される。この形成された皮膜は、透
明で優れた防曇性能を有しており、しかも強靱で硬度が
高く、耐水性であり、アルコ−ル類、トルエン、酢酸エ
チル等の溶剤にも侵されない優れた物性を保持してい
る。そして、低分子量のポリビニルアルコ−ル、水溶性
ポリエポキシ化合物の添加により、一層耐久性や接着性
を高めることができる。本発明の防曇剤は、特にポリカ
−ボネ−ト成形物への防曇性付与に適する。ガラス成形
物やポリエステル成形物に適用する場合は、本発明の防
曇剤を塗布する前に予め、シランカップリング、アクリ
ル系樹脂などでプライマ−処理するのが好ましい。
る。即ち、各種合成樹脂成形物、ガラス成形物等の被加
工面に本発明の防曇剤を塗布し、乾燥し、その後120
℃〜130℃で10分〜15分熱処理する。本発明の防
曇剤には、必要に応じ各種界面活性剤など種々の助剤を
配合しても良い。、塗布は、フロ−コ−テング、デイッ
ピング、ロ−ルコ−タ−などの各種の手段で行う。塗布
は、塗布時の厚さが30μm前後になるように加減す
る。上記の熱処理によって強靱な皮膜が形成される。こ
れは防曇剤中の(A)成分と(B)成分とが架橋反応し
硬化するためと推測される。この形成された皮膜は、透
明で優れた防曇性能を有しており、しかも強靱で硬度が
高く、耐水性であり、アルコ−ル類、トルエン、酢酸エ
チル等の溶剤にも侵されない優れた物性を保持してい
る。そして、低分子量のポリビニルアルコ−ル、水溶性
ポリエポキシ化合物の添加により、一層耐久性や接着性
を高めることができる。本発明の防曇剤は、特にポリカ
−ボネ−ト成形物への防曇性付与に適する。ガラス成形
物やポリエステル成形物に適用する場合は、本発明の防
曇剤を塗布する前に予め、シランカップリング、アクリ
ル系樹脂などでプライマ−処理するのが好ましい。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を示す。 実施例1 ポリウレタン水性分散液 20重量部(固形分として) 多官能カルボンジイミド(架橋剤) 1重量部 ポリアミド樹脂水溶液 10重量部(固形分として) 水 70重量部
【0016】上記各成分を配合して防曇剤を得た。ここ
で用いたポリウレタンは、トリレンジイソシアナ−トと
ヘキサメチレングリコ−ルとを反応させて得たポリウレ
タンである。また、ポリアミド樹脂は、ヘキサメチレン
ジアミンとジエチレントリアミンとの混合物(1:4)
及びアジピン酸を反応させて得たポリアミドに尿素を加
えて反応させ、次いでホルムアルデヒドを反応させて成
る水溶性の熱硬化性樹脂である。
で用いたポリウレタンは、トリレンジイソシアナ−トと
ヘキサメチレングリコ−ルとを反応させて得たポリウレ
タンである。また、ポリアミド樹脂は、ヘキサメチレン
ジアミンとジエチレントリアミンとの混合物(1:4)
及びアジピン酸を反応させて得たポリアミドに尿素を加
えて反応させ、次いでホルムアルデヒドを反応させて成
る水溶性の熱硬化性樹脂である。
【0017】この防曇剤を、ポリカ−ボネ−ト樹脂成形
板に30μmの厚さに塗布し、その後120℃で15分
間加熱処理した。硬い皮膜が形成した。この皮膜は密着
性が良く、防曇性に優れていた。またこの皮膜は、透明
度70度、硬度50スオ−ド、伸び率15%、抗張力3
55Kg/cm2であり、耐水性が良く、アルコ−ル
類、酢酸エチル、トルエン等に侵されることのない耐薬
品性を有していた。
板に30μmの厚さに塗布し、その後120℃で15分
間加熱処理した。硬い皮膜が形成した。この皮膜は密着
性が良く、防曇性に優れていた。またこの皮膜は、透明
度70度、硬度50スオ−ド、伸び率15%、抗張力3
55Kg/cm2であり、耐水性が良く、アルコ−ル
類、酢酸エチル、トルエン等に侵されることのない耐薬
品性を有していた。
【0018】実施例2 架橋型ポリウレタン水性分散液 20重量部(固形分として) ポリアミド樹脂水溶液 10重量部(固形分として) 水 70重量部
【0019】上記各成分を配合して防曇剤を得た。ここ
で用いた架橋型ポリウレタンは、ヘキサメチレンジイソ
シアナ−トと、ビスフェノ−ルAとホスゲンから誘導さ
れた両末端に水酸基を有するポリカ−ボネ−トジオ−ル
とを反応させてポリウレタンを合成し、これにメラミン
を反応させたものである。ポリアミド樹脂は、トリエチ
レンテトラアミンにアジピン酸とテレフタル酸の混合物
(4:1)を反応させて得たポリアミドに尿素を加えて
反応させ、次いでホルムアルデヒドを反応させて成る水
溶性の熱硬化性樹脂である。
で用いた架橋型ポリウレタンは、ヘキサメチレンジイソ
シアナ−トと、ビスフェノ−ルAとホスゲンから誘導さ
れた両末端に水酸基を有するポリカ−ボネ−トジオ−ル
とを反応させてポリウレタンを合成し、これにメラミン
を反応させたものである。ポリアミド樹脂は、トリエチ
レンテトラアミンにアジピン酸とテレフタル酸の混合物
(4:1)を反応させて得たポリアミドに尿素を加えて
反応させ、次いでホルムアルデヒドを反応させて成る水
溶性の熱硬化性樹脂である。
【0020】この防曇剤を、ポリカ−ボネ−ト樹脂成形
板に30μmの厚さに塗布し、その後120℃で15分
間加熱処理した。硬い皮膜が形成した。この皮膜は密着
性が良く、防曇性に優れていた。その皮膜の物性は次の
とおりであった。すなわち、透明度:70度、硬度:5
5スオ−ド、耐薬品性:アルコ−ル類、酢酸エチル、ト
ルエン等の耐性良好、伸び率:15%、抗張力:375
Kgf/cm2であった。
板に30μmの厚さに塗布し、その後120℃で15分
間加熱処理した。硬い皮膜が形成した。この皮膜は密着
性が良く、防曇性に優れていた。その皮膜の物性は次の
とおりであった。すなわち、透明度:70度、硬度:5
5スオ−ド、耐薬品性:アルコ−ル類、酢酸エチル、ト
ルエン等の耐性良好、伸び率:15%、抗張力:375
Kgf/cm2であった。
【0021】また、この皮膜の耐水性を試験した。その
結果を表1に示す。なお、流水時間は、防曇剤で処理し
たポリカ−ボネ−ト樹脂成形板の表面に水を流し、その
後防曇試験を行うに当っての水を流した時間である。ま
た呼気テストは人の息を吹き付けて防曇性を調べるテス
トであり、蒸気テストは蒸気に曝して防曇性を調べるテ
ストである。〇は曇りが生じなかったことを表わす。
結果を表1に示す。なお、流水時間は、防曇剤で処理し
たポリカ−ボネ−ト樹脂成形板の表面に水を流し、その
後防曇試験を行うに当っての水を流した時間である。ま
た呼気テストは人の息を吹き付けて防曇性を調べるテス
トであり、蒸気テストは蒸気に曝して防曇性を調べるテ
ストである。〇は曇りが生じなかったことを表わす。
【0022】
【表1】
【0023】比較のために、ポリカ−ボネ−ト樹脂成形
板に、実施例2で使用した架橋型ポリウレタン分散液の
みを用いて、実施例2と同様の防曇処理を施した。得ら
れた皮膜は密着性は良かったが、防曇効果がなかった。
板に、実施例2で使用した架橋型ポリウレタン分散液の
みを用いて、実施例2と同様の防曇処理を施した。得ら
れた皮膜は密着性は良かったが、防曇効果がなかった。
【0024】また比較のために、ポリカ−ボネ−ト樹脂
成形板に、実施例2で使用したポリアミド樹脂水溶液の
みを用いて、実施例2と同様の防曇処理を施した。得ら
れた皮膜は防曇性能は良かったが、密着性が不良であっ
た。
成形板に、実施例2で使用したポリアミド樹脂水溶液の
みを用いて、実施例2と同様の防曇処理を施した。得ら
れた皮膜は防曇性能は良かったが、密着性が不良であっ
た。
【0025】実施例3 架橋型ポリウレタン水性分散液 20重量部(固形分として) ポリアミド樹脂水溶液 15重量部(固形分として) 水 65重量部
【0026】上記各成分を配合して防曇剤を得た。ここ
で用いた架橋型ポリウレタン及びポリアミド樹脂は、実
施例2と同じである。この防曇剤を、ガラス板に30μ
mの厚さに塗布し、その後140℃で30分間加熱処理
した。硬い皮膜が形成した。この皮膜は密着性が良く、
防曇性に優れていた。防曇剤を塗布するに当り、ガラス
板表面に予めシリコン系カップリング剤をスプレ−塗布
した後防曇剤を塗布することにより、一層密着性の良い
皮膜を形成することができた。
で用いた架橋型ポリウレタン及びポリアミド樹脂は、実
施例2と同じである。この防曇剤を、ガラス板に30μ
mの厚さに塗布し、その後140℃で30分間加熱処理
した。硬い皮膜が形成した。この皮膜は密着性が良く、
防曇性に優れていた。防曇剤を塗布するに当り、ガラス
板表面に予めシリコン系カップリング剤をスプレ−塗布
した後防曇剤を塗布することにより、一層密着性の良い
皮膜を形成することができた。
【0027】実施例4 実施例1のポリウレタン水性分散液 20.0重量部(固形分として) ソルビト−ルポリグリシジルエ−テル 0.7重量部 実施例1のポリアミド樹脂水溶液 10.0重量部(固形分として) 分子量4000のポリビニルアルコ−ル 1.3重量部 水 68.0重量部
【0028】実施例1のポリウレタン水性分散液にソル
ビト−ルポリグリシジルエ−テルを添加し良く撹拌す
る。一方実施例1のポリアミド樹脂水溶液に分子量40
00のポリビニルアルコ−ルを添加し溶解させる。この
ようにして調製した両液を混合して防曇剤となす。この
防曇剤は、耐水性、接着性に特に優れていた。
ビト−ルポリグリシジルエ−テルを添加し良く撹拌す
る。一方実施例1のポリアミド樹脂水溶液に分子量40
00のポリビニルアルコ−ルを添加し溶解させる。この
ようにして調製した両液を混合して防曇剤となす。この
防曇剤は、耐水性、接着性に特に優れていた。
【0029】
【発明の効果】本発明の防曇剤は、各種合成樹脂、ガラ
ス成形物表面に密着性及び接着性の良い皮膜を形成で
き、この皮膜は透明性が良く、防曇性能が優れており、
しかも極めて硬度が高いため耐擦傷性が良く、更に耐水
性、耐薬品性、耐久性に優れている。したがって、本発
明の防曇剤を使用することにより、耐久性の良い、優れ
た防曇性を付与することができ、本発明の防曇剤は実用
面で大きな効果をもたらすものである。
ス成形物表面に密着性及び接着性の良い皮膜を形成で
き、この皮膜は透明性が良く、防曇性能が優れており、
しかも極めて硬度が高いため耐擦傷性が良く、更に耐水
性、耐薬品性、耐久性に優れている。したがって、本発
明の防曇剤を使用することにより、耐久性の良い、優れ
た防曇性を付与することができ、本発明の防曇剤は実用
面で大きな効果をもたらすものである。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)架橋型ポリウレタンの水性分散液
と、(B)ポリアミンと二塩基性カルボン酸との縮合生
成物に尿素及びホルムアルデヒドを反応させた重合体の
水溶液とを、固形分として1:1〜2:1の重量比で配
合してなる防曇剤。 - 【請求項2】低分子量のポリビニルアルコ−ルを添加し
た請求項1記載の防曇剤。 - 【請求項3】水溶性ポリエポキシ化合物を添加した請求
項1又は請求項2記載の防曇剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4109990A JPH05179233A (ja) | 1991-04-30 | 1992-04-28 | 防曇剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12442991 | 1991-04-30 | ||
JP3-124429 | 1991-04-30 | ||
JP4109990A JPH05179233A (ja) | 1991-04-30 | 1992-04-28 | 防曇剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05179233A true JPH05179233A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=26449700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4109990A Pending JPH05179233A (ja) | 1991-04-30 | 1992-04-28 | 防曇剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05179233A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8227085B2 (en) * | 2005-11-01 | 2012-07-24 | Asahi Glass Company, Limited | Anti-fogging article and anti-fogging agent composition |
US10570309B2 (en) | 2015-12-28 | 2020-02-25 | Kukdo Chemical Co., Ltd. | Composition for antifogging coating and coating film including the antifogging coating |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP4109990A patent/JPH05179233A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8227085B2 (en) * | 2005-11-01 | 2012-07-24 | Asahi Glass Company, Limited | Anti-fogging article and anti-fogging agent composition |
KR101322577B1 (ko) * | 2005-11-01 | 2013-10-25 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 방담성 물품 및 방담제 조성물 |
US10570309B2 (en) | 2015-12-28 | 2020-02-25 | Kukdo Chemical Co., Ltd. | Composition for antifogging coating and coating film including the antifogging coating |
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