JPH05178651A - 無機建築板の製造方法 - Google Patents
無機建築板の製造方法Info
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- JPH05178651A JPH05178651A JP17892A JP17892A JPH05178651A JP H05178651 A JPH05178651 A JP H05178651A JP 17892 A JP17892 A JP 17892A JP 17892 A JP17892 A JP 17892A JP H05178651 A JPH05178651 A JP H05178651A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 石膏ボードとほぼ同等の性能を有し、かつ、
石膏ボードよりも軽量で簡易な設備で製造できる無機建
築板を提供する無機建築板の製造方法を提供することを
目的とする。 【構成】 鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末合成
樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布して下
層部３を形成し、次いで、鉱物質繊維，無機発泡体、お
よび、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を前
記下層部３の上面に均一に散布して中層部５を設け、こ
の中層部５の上面に、鉱物質繊維，無機粉状体、およ
び、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一
に散布して上層部７を形成した後、加熱状態で圧締して
一体化することにより、硬く緻密な上層部７，下層部３
の間に軽量の中層部５がサンドイット状に挟まれた無機
建築板１１が得られることを特徴とする無機建築板の製
造方法。
石膏ボードよりも軽量で簡易な設備で製造できる無機建
築板を提供する無機建築板の製造方法を提供することを
目的とする。 【構成】 鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末合成
樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布して下
層部３を形成し、次いで、鉱物質繊維，無機発泡体、お
よび、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を前
記下層部３の上面に均一に散布して中層部５を設け、こ
の中層部５の上面に、鉱物質繊維，無機粉状体、およ
び、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一
に散布して上層部７を形成した後、加熱状態で圧締して
一体化することにより、硬く緻密な上層部７，下層部３
の間に軽量の中層部５がサンドイット状に挟まれた無機
建築板１１が得られることを特徴とする無機建築板の製
造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は内壁等の下地材に用いら
れる無機建築板の製造方法、特に、石膏ボードとほぼ同
等の性能を有し、石膏ボードよりも軽量で、簡易な設備
で製造できる無機建築板の製造方法に関する。
れる無機建築板の製造方法、特に、石膏ボードとほぼ同
等の性能を有し、石膏ボードよりも軽量で、簡易な設備
で製造できる無機建築板の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、内壁等の下地材としては、一定
値以上の釘保持力、曲げ強度、衝撃強度および防火性、
耐水耐湿性、切断性等の性能を有することが必要とされ
る。このため、従来より石膏ボードが利用されている
が、石膏ボードは、比重が０.７４以上であり、しか
も、曲げ強度の点からある程度の厚みが要求されるこ
と、および、下地板であるために大版で使用されること
が多く、重すぎて運搬，施工に不便である。また、石膏
ボードの製造には焼成炉，成形機，乾燥炉等の多数の大
型設備が必要である。
値以上の釘保持力、曲げ強度、衝撃強度および防火性、
耐水耐湿性、切断性等の性能を有することが必要とされ
る。このため、従来より石膏ボードが利用されている
が、石膏ボードは、比重が０.７４以上であり、しか
も、曲げ強度の点からある程度の厚みが要求されるこ
と、および、下地板であるために大版で使用されること
が多く、重すぎて運搬，施工に不便である。また、石膏
ボードの製造には焼成炉，成形機，乾燥炉等の多数の大
型設備が必要である。
【０００３】このため、前述の不具合の一つを解消すべ
く、例えば、特開昭５６−４１８８０号公報または特開
昭５６−４１８８１号公報に記載の軽量高強度無機質板
およびその製造方法が開示され、曲げ強度，吸水率等が
改善されている。
く、例えば、特開昭５６−４１８８０号公報または特開
昭５６−４１８８１号公報に記載の軽量高強度無機質板
およびその製造方法が開示され、曲げ強度，吸水率等が
改善されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
方法では、重量において約１０％程度の軽量化が図られ
ているにすぎず、依然として重く、運搬，施工に不便で
あるという問題点がある。
方法では、重量において約１０％程度の軽量化が図られ
ているにすぎず、依然として重く、運搬，施工に不便で
あるという問題点がある。
【０００５】本発明は、前記問題点に鑑み、石膏ボード
とほぼ同等の性能を有し、簡易な製造設備で石膏ボード
よりも軽量な無機建築板を提供できる無機建築板の製造
方法を提供することを目的とする。
とほぼ同等の性能を有し、簡易な製造設備で石膏ボード
よりも軽量な無機建築板を提供できる無機建築板の製造
方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末合
成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布して
下層部を形成し、次いで、鉱物質繊維，無機発泡体、お
よび、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を前
記下層部の上面に均一に散布して中層部を設け、この中
層部の上面に、鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末
合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布し
て上層部を形成した後、加熱状態で圧締して一体化する
ことを特徴とする無機建築板の製造方法にある。
成するため、鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末合
成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布して
下層部を形成し、次いで、鉱物質繊維，無機発泡体、お
よび、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を前
記下層部の上面に均一に散布して中層部を設け、この中
層部の上面に、鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末
合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布し
て上層部を形成した後、加熱状態で圧締して一体化する
ことを特徴とする無機建築板の製造方法にある。
【０００７】下層部を形成する鉱物質繊維としては、例
えば、ロックウール，スラグウール，ミネラルウール，
ガラス繊維などを挙げることができ、これらは単独で、
あるいは、２種以上組み合わせて使用できる。そして、
下層部における鉱物質繊維の組成比は２０〜６０重量％
とするのが好ましい。２０重量％以下であると、マット
の形態を維持できず、このため、後述する無機粉状体を
保持できず、最終の無機建築板としての曲げ強度が低い
からであり、６０重量％以上であると、無機粉状体の添
加量が少なくなり、目的とする下地板としての表面硬度
および全体硬度が得られないからである。
えば、ロックウール，スラグウール，ミネラルウール，
ガラス繊維などを挙げることができ、これらは単独で、
あるいは、２種以上組み合わせて使用できる。そして、
下層部における鉱物質繊維の組成比は２０〜６０重量％
とするのが好ましい。２０重量％以下であると、マット
の形態を維持できず、このため、後述する無機粉状体を
保持できず、最終の無機建築板としての曲げ強度が低い
からであり、６０重量％以上であると、無機粉状体の添
加量が少なくなり、目的とする下地板としての表面硬度
および全体硬度が得られないからである。
【０００８】下層部を形成する無機粉状体は防火性を維
持しつつ、硬度を高めてネジ止め性能を高めるためのも
のであり、例えば、炭酸カルシウム，硅砂，マイクロシ
リカ，スラグ，水酸化アルミニウム等を挙げることがで
きる。そして、下層部における無機粉状体の組成比は、
鉱物質繊維との相対的な割合から３０〜７０重量％とす
るのが好ましい。なお、無機粉状体の粒径は、粒径約１
５０μのものを用いた場合に強度が最も大きいが、平均
粒径２０μ〜３００μのものが使用できる。
持しつつ、硬度を高めてネジ止め性能を高めるためのも
のであり、例えば、炭酸カルシウム，硅砂，マイクロシ
リカ，スラグ，水酸化アルミニウム等を挙げることがで
きる。そして、下層部における無機粉状体の組成比は、
鉱物質繊維との相対的な割合から３０〜７０重量％とす
るのが好ましい。なお、無機粉状体の粒径は、粒径約１
５０μのものを用いた場合に強度が最も大きいが、平均
粒径２０μ〜３００μのものが使用できる。
【０００９】下層部を形成する粉末合成樹脂結合剤は、
前記鉱物質繊維と無機粉状体とを連結一体化するための
ものであり、例えば、メラミン樹脂，フェノール樹脂等
の粉末合成樹脂等が挙げられ、これらは単独で、あるい
は２種以上組み合わせて使用できる。そして、下層部に
おける粉末合成樹脂結合剤の組成比は１５重量％以下と
するのが好ましい。１５重量％以上になると、準不燃材
としての規格からはずれる恐れが多分にあるからであ
る。
前記鉱物質繊維と無機粉状体とを連結一体化するための
ものであり、例えば、メラミン樹脂，フェノール樹脂等
の粉末合成樹脂等が挙げられ、これらは単独で、あるい
は２種以上組み合わせて使用できる。そして、下層部に
おける粉末合成樹脂結合剤の組成比は１５重量％以下と
するのが好ましい。１５重量％以上になると、準不燃材
としての規格からはずれる恐れが多分にあるからであ
る。
【００１０】さらに、下層部を形成する混合物には、前
記粉末合成樹脂の他、必要に応じてパルプ、合成繊維，
サイズ剤，凝集剤等が添加される。
記粉末合成樹脂の他、必要に応じてパルプ、合成繊維，
サイズ剤，凝集剤等が添加される。
【００１１】なお、一般に、有機繊維が多ければ多いほ
ど、曲げ強度が向上するので、下層部を構成する鉱物質
繊維の一部にパルプ等の有機繊維を混入することは強度
面において有効であり、また、コスト面においても有効
である。また、不燃材としての無機建築板を得るために
は、有機成分の総量を７重量％以下にする必要があり、
結合剤の総量が規制されるので、一定の強度を得るため
には、準不燃材よりも多量の鉱物質繊維を添加する必要
がある。
ど、曲げ強度が向上するので、下層部を構成する鉱物質
繊維の一部にパルプ等の有機繊維を混入することは強度
面において有効であり、また、コスト面においても有効
である。また、不燃材としての無機建築板を得るために
は、有機成分の総量を７重量％以下にする必要があり、
結合剤の総量が規制されるので、一定の強度を得るため
には、準不燃材よりも多量の鉱物質繊維を添加する必要
がある。
【００１２】下層部を形成する混合物は前記鉱物質繊
維，無機粉状体および粉末合成樹脂結合剤等を均一に混
合して得られるが、混合時における粉体の飛散防止のた
め、若干量（約２０重量％以下）の水を噴霧させながら
混合してもよい。なお、噴霧された水は結合剤の流動を
容易にし、かつ、熱圧締時の中層部への熱伝導を良好に
するという効果を奏する。
維，無機粉状体および粉末合成樹脂結合剤等を均一に混
合して得られるが、混合時における粉体の飛散防止のた
め、若干量（約２０重量％以下）の水を噴霧させながら
混合してもよい。なお、噴霧された水は結合剤の流動を
容易にし、かつ、熱圧締時の中層部への熱伝導を良好に
するという効果を奏する。
【００１３】下層部を形成する混合物はコンベヤ上に均
一に散布されるが、散布の方法は、既存の方法から任意
に選択できる。
一に散布されるが、散布の方法は、既存の方法から任意
に選択できる。
【００１４】中層部は鉱物質繊維，無機発泡体，および
粉末合成樹脂結合剤より形成される。そのうち、前記中
層部を形成する鉱物質繊維は後述する無機発泡体同士を
連結するためのものであり、例えば、ロックウール，ス
ラグウール，ミネラルウール，ガラス繊維などを挙げる
ことができ、これらは単独で、あるいは、２種以上組み
合わせて使用できる。そして、鉱物質繊維は無機発泡体
を連結するために少なくとも２０重量％以上添加する必
要があるが、あまり多くなると、相対的に無機発泡体の
添加量が少なくなり、軽量化できないので、６０重量％
以下とするのが好ましい。
粉末合成樹脂結合剤より形成される。そのうち、前記中
層部を形成する鉱物質繊維は後述する無機発泡体同士を
連結するためのものであり、例えば、ロックウール，ス
ラグウール，ミネラルウール，ガラス繊維などを挙げる
ことができ、これらは単独で、あるいは、２種以上組み
合わせて使用できる。そして、鉱物質繊維は無機発泡体
を連結するために少なくとも２０重量％以上添加する必
要があるが、あまり多くなると、相対的に無機発泡体の
添加量が少なくなり、軽量化できないので、６０重量％
以下とするのが好ましい。
【００１５】中層部を形成する無機発泡体は圧縮強度を
維持しつつ、軽量化するためのものであり、例えば、パ
ーライト，シラス発泡体，シリカフラワー，ガラス発泡
体等があり、これらは単独で、あるいは、２種以上組み
合わせて使用できる。そして、中層部における無機発泡
体の組成比は３０〜７０重量％とするのが好ましい。３
０重量％以下であると、鉱物質繊維の割合が相対的に増
加するために強度は向上するが、比重低下の効果が得ら
れないからであり、７０重量％以上であると、鉱物質繊
維の割合が小さくなり、無機発泡体間の連結が不充分と
なるからである。
維持しつつ、軽量化するためのものであり、例えば、パ
ーライト，シラス発泡体，シリカフラワー，ガラス発泡
体等があり、これらは単独で、あるいは、２種以上組み
合わせて使用できる。そして、中層部における無機発泡
体の組成比は３０〜７０重量％とするのが好ましい。３
０重量％以下であると、鉱物質繊維の割合が相対的に増
加するために強度は向上するが、比重低下の効果が得ら
れないからであり、７０重量％以上であると、鉱物質繊
維の割合が小さくなり、無機発泡体間の連結が不充分と
なるからである。
【００１６】中層部を形成する粉末合成樹脂結合剤は前
記無機発泡体と繊維状物とを連結一体化するためのもの
であり、例えば、メラミン樹脂，フェノール樹脂等の粉
末合成樹脂等が挙げられ、これらは単独で、あるいは２
種以上組み合わせて使用できる。
記無機発泡体と繊維状物とを連結一体化するためのもの
であり、例えば、メラミン樹脂，フェノール樹脂等の粉
末合成樹脂等が挙げられ、これらは単独で、あるいは２
種以上組み合わせて使用できる。
【００１７】なお、準不燃材としての無機建築板を得る
には、中層部においても有機成分の総量は１５重量％以
下であることが好ましい。このため、中層部においても
粉末合成樹脂結合剤を含めた有機成分の総量が前述の範
囲内となるように配慮する必要がある。また、不燃材と
しての無機建築板を得るためには、前述の下層部と同
様、有機成分の総量を７重量％以下にする必要がある。
このため、準不燃材よりも鉱物質繊維を多量に添加する
必要がある。
には、中層部においても有機成分の総量は１５重量％以
下であることが好ましい。このため、中層部においても
粉末合成樹脂結合剤を含めた有機成分の総量が前述の範
囲内となるように配慮する必要がある。また、不燃材と
しての無機建築板を得るためには、前述の下層部と同
様、有機成分の総量を７重量％以下にする必要がある。
このため、準不燃材よりも鉱物質繊維を多量に添加する
必要がある。
【００１８】中層部を形成する混合物は前記鉱物質繊
維，無機発泡体および粉末合成樹脂結合剤等を単に混合
したものでもよいが、下層部の混合物と同様、飛散等を
防止するために若干量（約２０重量％以下）の水を噴霧
させながら混合してもよい。そして、中層部を形成する
混合物は、前記下層部の上面に均一な厚さとなるように
散布される。散布の方法は既存の方法から任意に選択で
きる。
維，無機発泡体および粉末合成樹脂結合剤等を単に混合
したものでもよいが、下層部の混合物と同様、飛散等を
防止するために若干量（約２０重量％以下）の水を噴霧
させながら混合してもよい。そして、中層部を形成する
混合物は、前記下層部の上面に均一な厚さとなるように
散布される。散布の方法は既存の方法から任意に選択で
きる。
【００１９】次に、上層部を形成する混合物は前述の下
層部を形成する混合物と同様であるが、必ずしも同一で
ある必要はなく、必要に応じて材質，組成，厚さを異な
らしめてもよい。そして、下層部に堆積した前記中層部
の上面に上層部を形成する混合物を均一に散布して積層
することにより、積層体が得られる。
層部を形成する混合物と同様であるが、必ずしも同一で
ある必要はなく、必要に応じて材質，組成，厚さを異な
らしめてもよい。そして、下層部に堆積した前記中層部
の上面に上層部を形成する混合物を均一に散布して積層
することにより、積層体が得られる。
【００２０】この積層体を加熱状態で圧締して一体化す
る工程は、結合剤を溶融硬化させるとともに、粒子間の
空気を押し出して密着させる工程であり、圧締によって
界面に位置する粒子が相互に喰い込み、下層部，中層部
および上層部の一体化が促進される。
る工程は、結合剤を溶融硬化させるとともに、粒子間の
空気を押し出して密着させる工程であり、圧締によって
界面に位置する粒子が相互に喰い込み、下層部，中層部
および上層部の一体化が促進される。
【００２１】
（実施例１）ロックウール４０重量部、炭酸カルシウム
４０重量部、結合剤として粉末フェノール１５重量部、
その他パルプ５重量部、若干量のサイズ剤を、前述した
組成物の総重量に対して１５重量％の水を噴霧させつ
つ、混合して混合物を得、図１に示すように、第１ホッ
パー１からコンベヤ２に前記混合物を厚さ８ｍｍとなる
ように散布して下層部３を形成した。
４０重量部、結合剤として粉末フェノール１５重量部、
その他パルプ５重量部、若干量のサイズ剤を、前述した
組成物の総重量に対して１５重量％の水を噴霧させつ
つ、混合して混合物を得、図１に示すように、第１ホッ
パー１からコンベヤ２に前記混合物を厚さ８ｍｍとなる
ように散布して下層部３を形成した。
【００２２】一方、ロックウール３５重量部，パーライ
ト４５重量部，粉末フェノール１５重量部、その他パル
プ５重量部、若干量のサイズ剤を、前述した組成物の総
重量に対して１５重量％の水を噴霧させつつ、混合して
混合物を得、第２ホッパー４から前記下層部３の上面に
前記混合物を散布して厚さ１７ｍｍの中層部５を形成し
た。
ト４５重量部，粉末フェノール１５重量部、その他パル
プ５重量部、若干量のサイズ剤を、前述した組成物の総
重量に対して１５重量％の水を噴霧させつつ、混合して
混合物を得、第２ホッパー４から前記下層部３の上面に
前記混合物を散布して厚さ１７ｍｍの中層部５を形成し
た。
【００２３】次に、下層部３と同一組成の混合物を前記
中層部５の上面に第３ホッパー６から散布して厚さ８ｍ
ｍの上層部７を形成することにより、全体厚さ３３ｍｍ
の堆積物８を得た後、この堆積物８を１８０℃、５Ｋｇ
／ｃｍ2の連続ベルトプレス９で全体厚さ９ｍｍまで圧
締一体化し、カッター１０で適当な長さにカットして全
体比重０．４５の無機建築板１１を得、これをサンプル
とした。
中層部５の上面に第３ホッパー６から散布して厚さ８ｍ
ｍの上層部７を形成することにより、全体厚さ３３ｍｍ
の堆積物８を得た後、この堆積物８を１８０℃、５Ｋｇ
／ｃｍ2の連続ベルトプレス９で全体厚さ９ｍｍまで圧
締一体化し、カッター１０で適当な長さにカットして全
体比重０．４５の無機建築板１１を得、これをサンプル
とした。
【００２４】（実施例２）ロックウール４５重量部、炭
酸カルシウム４５重量部、結合剤として粉末フェノール
１０重量部、その他若干量のサイズ剤を、前述した組成
物の総重量に対して１５重量％の水を噴霧させつつ、混
合して混合物を得、図２に示すように、コンベヤ２上に
厚さ１２ｍｍとなるように散布し、均しロール１２を通
過させて厚さ１２ｍｍの下層部３を形成した。
酸カルシウム４５重量部、結合剤として粉末フェノール
１０重量部、その他若干量のサイズ剤を、前述した組成
物の総重量に対して１５重量％の水を噴霧させつつ、混
合して混合物を得、図２に示すように、コンベヤ２上に
厚さ１２ｍｍとなるように散布し、均しロール１２を通
過させて厚さ１２ｍｍの下層部３を形成した。
【００２５】一方、ロックウール４０重量部，パーライ
ト５０重量部，粉末フェノール１０重量部，その他若干
量のサイズ剤を、前述した組成物の総重量に対して１５
重量％の水を噴霧させつつ、混合して混合物を得、第２
ホッパー４から前記下層部３の上面に前記混合物を厚さ
２０ｍｍとなるように散布し、均しロール１３を通過さ
せて合計厚さ３２ｍｍの中層部５を形成した。
ト５０重量部，粉末フェノール１０重量部，その他若干
量のサイズ剤を、前述した組成物の総重量に対して１５
重量％の水を噴霧させつつ、混合して混合物を得、第２
ホッパー４から前記下層部３の上面に前記混合物を厚さ
２０ｍｍとなるように散布し、均しロール１３を通過さ
せて合計厚さ３２ｍｍの中層部５を形成した。
【００２６】次に、下層部３と同様にして得た同一組成
の混合物を前記中層部５の上面に第３ホッパー６から厚
さ１２ｍｍとなるように散布して上層部７を形成するこ
とにより、全体厚さ４４ｍｍの堆積物８を得た後、この
堆積物８を１８０℃、５Ｋｇ／ｃｍ2の連続ベルトプレ
ス９で全体厚さが１２ｍｍとなるまで圧締一体化し、カ
ッター１０で適当な長さにカットして全体比重０．４０
の無機建築板１１を得、これをサンプルとした。
の混合物を前記中層部５の上面に第３ホッパー６から厚
さ１２ｍｍとなるように散布して上層部７を形成するこ
とにより、全体厚さ４４ｍｍの堆積物８を得た後、この
堆積物８を１８０℃、５Ｋｇ／ｃｍ2の連続ベルトプレ
ス９で全体厚さが１２ｍｍとなるまで圧締一体化し、カ
ッター１０で適当な長さにカットして全体比重０．４０
の無機建築板１１を得、これをサンプルとした。
【００２７】（比較例）実施例１，２と同一外形寸法を
有する市販の石膏ボードをそれぞれ比較例１，２のサン
プルとした。
有する市販の石膏ボードをそれぞれ比較例１，２のサン
プルとした。
【００２８】試験例 実施例１，２で得た無機建築板および市販の石膏ボード
（比較例１，２）の各サンプルについて行った試験結果
を下記に示す。 実施例１ 比較例１ 実施例２ 比較例２ 寸 法 910×1820 910×1820 910×1820 910×1820 厚 み 9 9 12 12 比 重 0.45 0.74 0.40 0.74 一枚当り重量（kg） 6.7 11.0 7.9 14.7 曲 げ 強 度（kgf/cm2） 50 50 45 40 吸水後の曲げ強度（kgf/cm2) 8 6 7 6 表 面 硬 度（kgf/cm2） 170 220 150 220 ビ ス 貫 通 力（kgf） 16 27 16 30 防 火 性 準不燃合格 準不燃合格 不燃合格 不燃合格
（比較例１，２）の各サンプルについて行った試験結果
を下記に示す。 実施例１ 比較例１ 実施例２ 比較例２ 寸 法 910×1820 910×1820 910×1820 910×1820 厚 み 9 9 12 12 比 重 0.45 0.74 0.40 0.74 一枚当り重量（kg） 6.7 11.0 7.9 14.7 曲 げ 強 度（kgf/cm2） 50 50 45 40 吸水後の曲げ強度（kgf/cm2) 8 6 7 6 表 面 硬 度（kgf/cm2） 170 220 150 220 ビ ス 貫 通 力（kgf） 16 27 16 30 防 火 性 準不燃合格 準不燃合格 不燃合格 不燃合格
【００２９】なお、前記試験結果は下記の方式に基づい
て得られたものである。 曲げ強度：ＪＩＳ ５９０７−１９７７に基づく。 吸水後の曲げ強度：水中に２４時間浸漬した後、ＪＩＳ
５９０７−１９７７に準じた試験方法に基づく。 表面強度：ＪＩＳ ＨＡＲＤＮＥＳＳ ＴＥＳＴＥＲに
基づく。 ビス貫通力：ＪＩＳ Ａ５９１０に準じた試験方法に基
づく。 防 火 性：ＪＩＳ Ａ１３２１に基づく。
て得られたものである。 曲げ強度：ＪＩＳ ５９０７−１９７７に基づく。 吸水後の曲げ強度：水中に２４時間浸漬した後、ＪＩＳ
５９０７−１９７７に準じた試験方法に基づく。 表面強度：ＪＩＳ ＨＡＲＤＮＥＳＳ ＴＥＳＴＥＲに
基づく。 ビス貫通力：ＪＩＳ Ａ５９１０に準じた試験方法に基
づく。 防 火 性：ＪＩＳ Ａ１３２１に基づく。
【００３０】以上の測定結果から明らかなように、実施
例１，２は、比較例１，２よりも比重がそれぞれ約４０
％以上小さい。比重が４０％以上小さいということは、
例えば、標準サイズの石膏ボードが約１１kgである場合
に、同一サイズの本発明にかかる無機建築板では６.７
ｋｇ前後となる。このため、石膏ボードの場合、重量制
限によってトラック等の積載可能容積の約半分程度しか
利用できないときでも、本願無機建築板であれば、トラ
ック等の積載可能容積一杯に積載できる。この結果、物
流コストを大巾に節減できるだけでなく、施工現場への
人力による運搬および組み付け作業が容易になる。ま
た、実施例１，２の曲げ強度が比較例１，２のそれぞれ
にほぼ同等であることから、石膏ボードと同様、変形し
にくく、使い勝手がよいことがわかった。
例１，２は、比較例１，２よりも比重がそれぞれ約４０
％以上小さい。比重が４０％以上小さいということは、
例えば、標準サイズの石膏ボードが約１１kgである場合
に、同一サイズの本発明にかかる無機建築板では６.７
ｋｇ前後となる。このため、石膏ボードの場合、重量制
限によってトラック等の積載可能容積の約半分程度しか
利用できないときでも、本願無機建築板であれば、トラ
ック等の積載可能容積一杯に積載できる。この結果、物
流コストを大巾に節減できるだけでなく、施工現場への
人力による運搬および組み付け作業が容易になる。ま
た、実施例１，２の曲げ強度が比較例１，２のそれぞれ
にほぼ同等であることから、石膏ボードと同様、変形し
にくく、使い勝手がよいことがわかった。
【００３１】なお、実施例１，２は、表面硬度およびビ
ス貫通力において比較例１，２よりも小さいが、一般に
表面硬度が１５０（kgf）であれば、凹み等が生じにく
く、実用上は問題はない。また、ビス貫通力は無機建築
板の重量の２.５倍以上必要とされるが、本発明にかか
る無機建築板自体が軽量であることから、この点におい
ても実用上の問題はない。したがって、本願にかかる無
機建築板は市販の石膏ボードとほぼ同等の使用が可能で
あるだけでなく、市販の石膏ボードよりも約４０％以上
軽いことがわかった。
ス貫通力において比較例１，２よりも小さいが、一般に
表面硬度が１５０（kgf）であれば、凹み等が生じにく
く、実用上は問題はない。また、ビス貫通力は無機建築
板の重量の２.５倍以上必要とされるが、本発明にかか
る無機建築板自体が軽量であることから、この点におい
ても実用上の問題はない。したがって、本願にかかる無
機建築板は市販の石膏ボードとほぼ同等の使用が可能で
あるだけでなく、市販の石膏ボードよりも約４０％以上
軽いことがわかった。
【００３２】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる無機建築板の製造方法によれば、硬く緻密な上
層部，下層部の間に軽量の中層部がサンドイット状に挟
まれた無機建築板が得られる。このため、本発明によれ
ば、石膏ボードとほぼ同等の性能を有し、かつ、石膏ボ
ードよりも軽量の無機建築板が得られる。さらに、本発
明にかかる製造方法によれば、製造工程においては石膏
ボードの製造に要する焼成炉，成形機，乾燥炉等の大型
の製造設備が不要であり、さらに、若干量の水は使用す
るものの、全体が乾式であるために熱圧設備も小型で良
いので、簡易な製造設備で製造できる。特に、全層が乾
式によって形成されるため、湿式によって製造する場合
と比べると、抄造機等が不要であり、乾燥時間，乾燥費
用を節減でき、安価に製造できるという効果がある。
にかかる無機建築板の製造方法によれば、硬く緻密な上
層部，下層部の間に軽量の中層部がサンドイット状に挟
まれた無機建築板が得られる。このため、本発明によれ
ば、石膏ボードとほぼ同等の性能を有し、かつ、石膏ボ
ードよりも軽量の無機建築板が得られる。さらに、本発
明にかかる製造方法によれば、製造工程においては石膏
ボードの製造に要する焼成炉，成形機，乾燥炉等の大型
の製造設備が不要であり、さらに、若干量の水は使用す
るものの、全体が乾式であるために熱圧設備も小型で良
いので、簡易な製造設備で製造できる。特に、全層が乾
式によって形成されるため、湿式によって製造する場合
と比べると、抄造機等が不要であり、乾燥時間，乾燥費
用を節減でき、安価に製造できるという効果がある。
【図１】 本発明にかかる実施例１を示す工程図であ
る。
る。
【図２】 本発明にかかる実施例２を示す工程図であ
る。
る。
１…第１ホッパー、２…コンベヤ、３…下層部、４…第
２ホッパー、５…中層部、６…第３ホッパー、７…上層
部、８…積層体、９…連続ベルトプレス、１１…無機建
築板。
２ホッパー、５…中層部、６…第３ホッパー、７…上層
部、８…積層体、９…連続ベルトプレス、１１…無機建
築板。
Claims (1)
- 【請求項１】 鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉末
合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布し
て下層部を形成し、次いで、鉱物質繊維，無機発泡体、
および、粉末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を
前記下層部の上面に均一に散布して中層部を設け、この
中層部の上面に、鉱物質繊維，無機粉状体、および、粉
末合成樹脂結合剤を必須成分とする混合物を均一に散布
して上層部を形成した後、加熱状態で圧締して一体化す
ることを特徴とする無機建築板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4000178A JP2825696B2 (ja) | 1992-01-06 | 1992-01-06 | 無機建築板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4000178A JP2825696B2 (ja) | 1992-01-06 | 1992-01-06 | 無機建築板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05178651A true JPH05178651A (ja) | 1993-07-20 |
| JP2825696B2 JP2825696B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=11466756
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4000178A Expired - Fee Related JP2825696B2 (ja) | 1992-01-06 | 1992-01-06 | 無機建築板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2825696B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1070767C (zh) * | 1996-07-18 | 2001-09-12 | 大林产业株式会社 | 代替胶合板用的热塑性高分子复合板 |
| JP2002307416A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-23 | Asahi Kasei Corp | パネルの製造方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006063460A (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-09 | Noda Corp | 建築用板の製造方法 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54117520A (en) * | 1978-03-03 | 1979-09-12 | Kubota Ltd | Production of building plate material |
| JPH04285078A (ja) * | 1991-03-14 | 1992-10-09 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 軽量複合パネル |
-
1992
- 1992-01-06 JP JP4000178A patent/JP2825696B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54117520A (en) * | 1978-03-03 | 1979-09-12 | Kubota Ltd | Production of building plate material |
| JPH04285078A (ja) * | 1991-03-14 | 1992-10-09 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 軽量複合パネル |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1070767C (zh) * | 1996-07-18 | 2001-09-12 | 大林产业株式会社 | 代替胶合板用的热塑性高分子复合板 |
| JP2002307416A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-23 | Asahi Kasei Corp | パネルの製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2825696B2 (ja) | 1998-11-18 |
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