JPH05178402A - 厨芥の収容方法およびその収容容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】厨芥を腐敗させることなく一定日数にわたって
保管する。 【構成】厨芥は粉砕機２によって粉砕された後、水道水
を介して収容容器３に搬送される。収容容器３に搬送さ
れた粉砕された厨芥は、その内部に収容されているフィ
ルターの下方から上方に向けて噴出され、その際、水道
水が先に搬送された厨芥およびフィルターを洗浄する一
方、粉砕された厨芥はフィルターによって捕集される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、厨芥の収容方法および
その収容容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、各家庭から発生する調理クズ
あるいは残飯などの生ゴミ（以下、厨芥という。）や紙
ゴミなどからなる家庭ゴミは、塵芥収集車で回収され、
焼却処理あるいは埋め立て処理されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、厨芥は腐敗
しやすく、特に夏場においては腐敗が速やかに進行して
腐敗臭が漂うことから、家庭内に保管しておくことがで
きず、厨芥発生の都度収集ステーションに投棄されてい
る。したがって、毎日のように塵芥収集車による収集作
業が必要となり、人件費を含む維持管理費がかさむとい
う問題があった。

【０００４】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、厨芥を腐敗させることなく一定日数にわた
って家庭内に保管することにより、塵芥収集車による収
集回数を削減することのできる厨芥の収容方法およびそ
の収容容器を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の厨芥の収容方法
は、厨芥を粉砕し、この粉砕された厨芥を水道水を介し
て搬送し、フィルターの下方から噴出させることによ
り、水道水によって先に収容されている厨芥およびフィ
ルターを洗浄するとともに粉砕された厨芥をフィルター
で捕集して収容することを特徴とするものである。

【０００６】また、本発明の厨芥の収容容器は、粉砕機
によって粉砕された厨芥を収容する収容容器であって、
この収容容器は、排水口を形成するとともにフィルター
との接続パイプを設けた基体と、この基体に着脱自在で
あって、上面を開口するとともに底壁に基体の接続パイ
プが嵌入可能な挿入口を形成した容器本体と、この容器
本体の内部に収納され、上面を開口するとともに底壁に
基体の接続パイプが嵌入可能な挿入口を形成し、周壁お
よび底壁に多数の小孔を形成した水切り籠と、この水切
り籠の内部に収納され、その挿入口に止着部材を介して
装着保持されたフィルターと、容器本体の上面開口を被
う蓋体よりなり、粉砕された厨芥を基体の接続パイプか
ら上方に向けて水道水を介して噴出させることにより、
フィルターで捕集して収容することを特徴とするもので
ある。

【０００７】

【作用】食事の際に発生する厨芥は粉砕機によって粉砕
した後、水道水を介して収容容器に搬送する。収容容器
に搬送された粉砕された厨芥は、その内部に収容されて
いるフィルターの下方から上方に向けて噴出され、水道
水が先に収容されている厨芥およびフィルターを洗浄す
る一方、粉砕された厨芥はフィルターによって捕集され
る。

【０００８】したがって、厨芥の発生の都度、厨芥を粉
砕して搬送することにより、先に搬送された粉砕された
厨芥およびフィルターは洗浄される結果、厨芥を腐敗さ
せることなく一定日数保管しておくことができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１０】図１は、厨芥の保管装置１の全体構成が示
されており、この保管装置１は、厨芥の粉砕機２と、こ
の粉砕機２によって粉砕された厨芥（以下、粉砕物とい
う。）を収容する収容容器３から構成されている。

【００１１】まず、粉砕機２は、各家庭の台所に設置さ
れたシンク４の排水口に臨んで設けられ、電動モータお
よびこの電動モータの出力軸に設けられた破砕刃からな
る従来公知のもので、シンク４から投入された厨芥を粉
砕し、その粉砕物を水道水によって搬送パイプ２１を介
して適宜搬送するものである。

【００１２】また、収容容器３は、粉砕機２に隣接して
固定された基体３１と、この基体３１に装着離脱自在な
容器本体３２と、容器本体３２に収納される水切り籠３
３と、容器本体３２の上面開口を被う蓋体３４と、水切
り籠３３に装着されるフィルターＦから構成されてい
る。

【００１３】基体３１には、その上壁中央部を貫通して
接続パイプ３５が取り付けられており、この接続パイプ
３５には、前記搬送パイプ２１の一端が基体３１の周壁
に形成された開口部（図示せず）を通して接続されてい
る。そして、この上壁は、後述する粉砕物を搬送した水
道水を集めて排水することができるように断面略漏斗状
に形成され、その底部には排水口３１ａが開口されて下
水道に導く排水パイプ３６が接続されている。さらに、
上壁には空気抜きパイプ３１ｂが設けられており、常に
収容容器３内部を大気圧状態に維持している。

【００１４】また、容器本体３２は、上面を開口した略
筒状体に形成され、その底壁には、その中央部に前記接
続パイプ３５が嵌挿可能な挿入口３２ａ形成されるとと
もにその周囲に複数個の排水口３２ｂが形成されてい
る。そして、その周壁の外面下部には雄ネジが刻設され
て基体３１の上縁内面に刻設された雌ネジに螺合可能で
あり、基体３１に対して容器本体３２を装着離脱できる
ようになっている。さらに、容器本体３２の周壁の外面
上部にも雄ネジが刻設されており、この雄ネジには、蓋
体３４の周壁内面に刻設された雌ネジが螺合可能であ
り、容器本体３２に対して蓋体３４を装着離脱でき、蓋
体３４を容器本体３２に装着することにより、容器本体
３２の上面開口部を閉鎖することができる。

【００１５】一方、水切り籠３３は、容器本体３２の内
部に収納可能であって、周壁および底壁に多数の小孔を
形成するとともに上面を開口したステンレス製筒状体に
形成され、その底壁中央部には前記接続パイプ３５が嵌
挿可能な挿入口３３ａが形成されている。そして、この
挿入口３３ａの周囲にはパッキン３７が取り付けられて
おり、この挿入口３３ａに差し込まれたフィルターＦを
天井部分を開口した断面略ハット型の止着部材３８を介
して装着保持できるようになっている。

【００１６】さらに、フィルターＦは、粉砕物を捕集す
る一方水道水が通過できるもので、伸縮性を有する材料
で袋状に形成され、水切り籠３３の内部に収容可能であ
る。

【００１７】次に、まず、収容容器３の組立について説
明すると、水切り籠３３にフィルターＦを取り付ける。
すなわち、フィルターＦをその括れ部を下方に向けて水
切り籠３３の内部に収容し、その括れ部を水切り籠３３
の挿入口３３ａから引き出す。そして、止着部材３８を
挿入口３３ａに差し込むことにより、パッキン３７との
間で挿入口３３ａから引き出されたフィルターＦの括れ
部を挟み込み、水切り籠３３にフィルターＦを離脱しな
いように装着保持する（図４（イ）参照）。

【００１８】この後、フィルターＦを保持した水切り籠
３３を容器本体３２の上面開口部から挿入し、その内部
に収納する（図４（ロ）参照）。次いで、容器本体３２
に蓋体３４を装着してその上面開口部を閉鎖し（図４
（ハ）参照）、さらに、内部にフィルターＦおよび水切
り籠３３が収容された容器本体３２を基体３１に装着す
る。この際、フィルターＦを水切り籠３３の挿入口３３
ａに挟み込んで保持している止着部材３８に接続パイプ
３５を嵌挿することができる。この結果、粉砕機２とフ
ィルターＦとを搬送パイプ２１、接続パイプ３５を介し
て連通させることができる。

【００１９】このようにして収容容器３の組立が完了す
ると、台所で発生した厨芥は粉砕機２によって糊状に粉
砕された後、水道水によって搬送パイプ２１を経て搬送
される。そして、この搬送された粉砕物が接続パイプ３
５を通してフィルターＦの内部に供給されると、粉砕物
は水道水による搬送圧力によって接続パイプ３５から上
方に向けて噴出する結果、搬送された粉砕物はフィルタ
ーＦを膨張させる。この際、水道水はフィルターＦを通
過するものの、粉砕物はフィルターＦによって捕集され
る。フィルターＦによって粉砕物が捕集されると、その
粉砕物に包含されている水分はフィルターＦを通過し、
水切り籠３３の小孔、容器本体３２の排水口３２ｂを経
て基体３１に形成された排水口３１ｂから排水パイプ３
６を通して排出される。そして、粉砕物の水切りととも
にフィルターＦは徐々に萎んで元の状態に復帰する。

【００２０】このように、粉砕物は水道水によって搬送
される際、フィルターＦの下方から上方に向けてその内
部に噴出することから、先に収容されている粉砕物やフ
ィルターＦ、水切り籠３３および容器本体３２は、粉砕
物の搬送の度に粉砕物を搬送する水道水によって洗い流
されるものである。この結果、粉砕物に腐敗菌が付着し
て腐敗させようとしても、粉砕物が発生する度に、すな
わち、一日における何回かの食事の度にその腐敗菌は水
道水によって洗浄され、腐敗の継続を断つことができ、
一定日数にわたって厨芥を腐敗させることなく保管する
ことができる。そして、厨芥は粉砕されていることか
ら、フィルターＦの内部に隙間なく均一に収容すること
ができ、そのまま廃棄するものに比べて充填効率が向上
するものである。

【００２１】一定日数にわたって粉砕物が収容され、フ
ィルターＦに粉砕物が充満すれば、容器本体３２を基体
３１から外した後、蓋体３４を容器本体３２から取り外
す。さらに、容器本体３２から粉砕物を収容したフィル
ターＦを保持したままの水切り籠３３を引き上げた後、
水切り籠３３を反転し、止着部材３８を外してフィルタ
ーＦと水切り籠３３を分離する。そして、粉砕物を収容
したフィルターＦを廃棄する一方、再び水切り籠３３に
新たなフィルターＦを装着した後、前述したように収容
容器２を組み立て、次の厨芥に備える。

【００２２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、厨芥を粉
砕し、この粉砕された厨芥を水道水を介して搬送し、フ
ィルターの下方から噴出させることにより、水道水によ
って先に収容されている厨芥およびフィルターを洗浄す
るとともに粉砕された厨芥をフィルターで捕集して収容
することができ、厨芥を腐敗させることなく一定日数に
わたって保管しておくことが可能となり、例えば、１週
間のうちの１日のみを収集作業に振り向けるだけでよい
ことから、収集作業に伴う維持管理費や人件費の出費を
抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の厨芥の保管装置の全体構成を示す概略
図である。

【図２】図１の収容容器を示す断面図である。

【図３】収容容器の一部を拡大して示す断面図である。

【図４】収容容器の組立要領を示す説明図である。

【符号の説明】 １ 保管装置 ２ 粉砕機 ３ 収容容器 ３１ 基体 ３２ 容器本体 ３３ 水切り籠 ３４ 蓋体 Ｆ フィルター

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 厨芥を粉砕し、この粉砕された厨芥を水
   道水を介して搬送し、フィルターの下方から噴出させる
   ことにより、水道水によって先に収容されている厨芥お
   よびフィルターを洗浄するとともに粉砕された厨芥をフ
   ィルターで捕集して収容することを特徴とする厨芥の収
   容方法。
2. 【請求項２】 粉砕機によって粉砕された厨芥を収容す
   る収容容器であって、この収容容器は、排水口を形成す
   るとともにフィルターとの接続パイプを設けた基体と、
   この基体に着脱自在であって、上面を開口するとともに
   底壁に基体の接続パイプが嵌入可能な挿入口を形成した
   容器本体と、この容器本体の内部に収納され、上面を開
   口するとともに底壁に基体の接続パイプが嵌入可能な挿
   入口を形成し、周壁および底壁に多数の小孔を形成した
   水切り籠と、この水切り籠の内部に収納され、その挿入
   口に止着部材を介して装着保持されたフィルターと、容
   器本体の上面開口を被う蓋体よりなり、粉砕された厨芥
   を基体の接続パイプから上方に向けて水道水を介して噴
   出させることにより、フィルターで捕集して収容するこ
   とを特徴とする厨芥の収容容器。