JPH0517806A - 複合部材とその製造方法 - Google Patents

複合部材とその製造方法

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JPH0517806A
JPH0517806A JP30398491A JP30398491A JPH0517806A JP H0517806 A JPH0517806 A JP H0517806A JP 30398491 A JP30398491 A JP 30398491A JP 30398491 A JP30398491 A JP 30398491A JP H0517806 A JPH0517806 A JP H0517806A
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JP
Japan
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ceramic particles
particles
wood
composite
specific portion
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Application number
JP30398491A
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English (en)
Inventor
Satoru Ishizuka
哲 石塚
Shinji Yamamoto
真二 山本
Nobuhiro Fujita
伸弘 藤田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、金属,金属間化合物,樹
脂,木材などの表面の特定部にセラミックス等の粒子を
侵入させた複合化層を有する部材と、その製造方法を提
供する。 【構成】 本発明は金属,金属間化合物,樹脂,木材な
どの特定の表面だけにセラミックス粒子3を侵入させた
複合化層を有する複合部材であり、さらに本発明は金
属,金属間化合物,樹脂,木材のいずれかの材料からな
る部材の特定部以外の表面に被覆膜を施しておき、所定
量のセラミックス粒子3内に、前記部材を埋込み、これ
をセラミックス粒子3の外側から加圧して、部材の特定
部表面のみにセラミックス粒子3を侵入させ、そこにセ
ラミックス粒子3との複合化層を形成する複合部材の製
造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属,金属間化合物,樹
脂,木材のいずれかの材料をマトリックスとして、セラ
ミックス等の粒子を特定表面に複合化してなる複合部材
とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複合材料に関し、次のような従来技術が
知られている。
【0003】たとえば、SiCやCなどの繊維やウィス
カーでプリフォームを製作し、これを金型内にセットし
たあと、Al合金などの溶湯を注いで、プリフォームに
加圧含浸させることで複合材料(FRM)とする方法で
ある。
【0004】また、SiCやCなどの粒子を、完全溶
融、または部分溶融の溶湯に添加し、これに機械的撹拌
を与えて複合材料(MMC)とするコンポキャスト法が
ある。
【0005】さらにSiCやCなどの粒子とAl合金等
の粉末とを混合し、静水圧々縮や熱間押出し、または焼
結等によって複合材料を製造する方法(粉末冶金法)が
広くおこなわれている。
【0006】また、SiCやCなどの粒子とAl合金等
の粉末を混合し、これに冷間や熱間で機械的撹拌を与え
て、合金粉末中にSiCやCなどの粒子を練込み、粒子
分散複合材料とする方法(メカニカルアロイング法)が
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、金属,金
属間化合物,樹脂,木材のいずれかの材料又は部品の外
表面の特定部にセラミックス等の粒子を侵入させてなる
複合化層を設けた部材を対象とするもので、前記コンポ
キャスト法や、粉末冶金法及びメカニカルアロイング法
で製造する複合材料は、従来から材料全体に粒子等が均
一に分散している状態の材料を対象としており、本発明
が対象とする部分複合化した材料を製造した例はない。
さらに粉末冶金法やメカニカルアロイング法に用いる合
金粉末は高価であり、完成品を得るまでの工程が多くか
かるとともに、製品形状が単純なものに限られてしまう
という問題点がある。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、前記問題点を解消するとともに、表層部の特定の部
分だけを複合化した複合部材と、その製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的に添い、本発明
は金属,金属間化合物,樹脂,木材のいずれかの材料の
特定の表面だけにセラミックス粒子を侵入させた複合化
層を有する複合部材とすることにより、さらに本発明は
金属,金属間化合物,樹脂,木材のいずれかの材料から
なる部材の特定部以外の表面に被覆膜を施しておき、所
定温度にした加圧型内に収容した所定量のセラミックス
粒子内に、前記部材を埋込み、これをセラミックス粒子
の外側から加圧して、又はセラミックス粒子中に特定部
以外の表面に被覆膜を施した金属,金属間化合物,樹
脂,木材のいずれかの部材を埋込み、これを更にカプセ
ル内に密閉し、それの外側から加圧して部材の特定部表
面のみにセラミックス粒子を侵入させ、そこにセラミッ
クス粒子との複合化層を形成することにより、前記課題
を解消した。
【0010】以下、本発明について、図面を参照しなが
ら詳細に説明する。本発明において対象とするセラミッ
クスとしては、たとえばSiC、Si3 4 、Si
2 、Al2 3 などのセラミックス粒子を用いる。
【0011】また、マトリックスは金属,金属間化合
物,樹脂,木材のいずれかの材料を用いる。なお金属と
してはAl合金,Mg合金及び其他慣用の金属や合金
を、金属間化合物としてはAl3 Tiなどを、樹脂材料
としては通常の部材に採用されている一般の樹脂類を、
木材としては、たとえば檜材などを用いる。
【0012】まず、前記マトリックス製の部品、たとえ
ば金属部品について、複合化層を設ける特定部以外の表
面について被覆膜、たとえばクロムメッキを所定厚さに
施す。これには部品の特定部について慣用されているマ
スキングを施したあと、この部品をメッキ液中に浸漬し
てメッキ処理をすればよい。
【0013】次に、図1に示すように0〜1200℃の
温度にした加圧型1内の下パンチ2上に、前記セラミッ
クス粒子3を所定量収容する。この場合、セラミックス
粒子3も、後の加圧工程での前記部品表面への侵入を容
易にするため、予め0〜1200℃の温度にしておく。
またセラミックス粒子は粒子径0.01〜100μmの
ものを用いて複合材としての強度を確保する。
【0014】次に、図2に示すように、加圧型1内のセ
ラミックス粒子3内に、前記部品4を所定の温度にして
埋込む。なお、この部品4は非メッキの特定部のみを予
熱するようにしてもよい。またセラミックス粒子中に前
記部品4を埋込んでおいて、両者を同時に加熱する。な
お、この部品4のメッキ層は必要があれば切削や酸によ
って適宜除去してもよい。
【0015】次に、図3に示すように部品4を埋込んだ
金型1内のセラミックス粒子3の上方から、上パンチ5
により、10〜10,000kgf/cm2 の圧力Pを
加え、部品4の表面にセラミックス粒子3を侵入させ
る。この場合、メッキが施されている非特定部について
は、メッキ層の介在によってセラミックス粒子3の侵入
が阻止され、特定部のみの表面に複合化層が形成され
る。なお、この処理は金型内のセラミックス粒子の量を
加減することによって前記部品の複数処理が可能であ
る。
【0016】この処理は、部品の酸化を防止するため、
真空または不活性ガスの雰囲気でおこなってもよい。
【0017】次に、他の方法として、まず、後に加圧を
受けるカプセル中にセラミックス粒子を充填し、次いで
複合化層を設ける特定部以外の表面にメッキ等の被覆膜
を施した前記部品をその内に埋込む。カプセルは内部を
減圧し、密封する。その後、このカプセルごと所定の温
度(0〜1200℃)として、10〜10,000kg
f/cm2 の静水圧(CIPやHIP)をカプセルの外
側から与えて部品表面に複合化層を形成する。以上の方
法はロッカーアーム、スプロケットギア、バルブリフタ
ー、ベーン等々、各種の部材について適用することがで
きる。
【0018】
【実施例】
1) 図4に示すようなJIS MP5製のロッカーア
ームについて、中央の貫通孔周辺及び端面の各特定部1
0,11を残して、全表面について厚さ1mmのクロム
メッキを施した。次に300℃の温度に予熱した前記金
型1内に粒径1μmのSiC粒子を所定量収容し、この
なかに約400℃に予熱した前記ロッカーアームを埋込
んだ。次に前記上パンチ5によって1000kgf/c
2の圧力Pによって、この上方から加圧した。その結
果、ロッカーアームの前記特定部10及び11のみにS
iC粒子が侵入し、その部分に複合化層が形成された。
【0019】2) 図5に示すようなJIS AC8A
製のスプロケットギヤについて、歯先部分と貫通孔との
各特定部12,13を除く他の全表面について厚さ1.
5mmのニッケルメッキを施した。次に300℃の温度
に予熱した前記金型1内に、約600℃に加熱した粒径
5μmのAl2 3 粒子を収容し、このなかに約400
℃の温度に予熱した前記スプロケットギヤを埋込んだ。
次に、上パンチ5によって1000kgf/cm2 の圧
力Pによって、この上方から加圧した。その結果、スプ
ロケットギヤの歯先部分と中央の貫通孔周辺の各特定部
12,13のみに、Al2 3 粒子が侵入し、これらの
部分に複合化層が形成された。
【0020】3) 図6に示すように、粒径1μmのS
iC粒子21中に、JIS 7475Al合金製ベーン
22を埋込んだ。このベーン22は下半部22aにCr
メッキが施してある。そしてこれらを更にJIS SP
CC軟鋼製円筒23内に封入し、10-3Torr.程度
に減圧後、密封する。この後、450℃に全体を加熱
し、1000kgf/cm2 の圧力で全体に30分間、
静水圧(HIP処理)を与えた。
【0021】4) Al3 Ti金属間化合物を素材とし
て、熱間焼結法により板状の製品を製造した。この製品
は下半部にZnメッキが施してある。これをJIS S
PCC軟鋼製円筒中の1μmのAl2 3 粒子中に埋没
させ、円筒は10-3Torr.程度に減圧後、密封す
る。この後HIP装置により全体を約1200℃に加熱
しつつ、約1000kgf/cm2 の圧力で全体に約6
0分間静水圧を与えた。その結果非メッキ部のみAl2
3 粒子が侵入した。
【0022】5) JIS A1050製円筒内に平均
粒子径1μmのSiC粒子を収容し、その粒子中にPP
(ポリプロピレン)樹脂部材で、下半部にシリコンゴム
系接着剤を塗布してマスキング効果を持たせたものを埋
没させて、円筒内部を10-3Torr.程度に減圧後溶
接密閉した。その後CIP装置により、全体を常温で約
1000kgf/cm2 の静水圧を約60分間加えた。
このことにより、接着剤の非塗布部のみSiC粒子が侵
入した。
【0023】6) JIS A1050製円筒内に平均
粒子径10μmのSiC粒子を収容し、その粒子中に檜
部材で、下半部に塩化ビニール系接着剤を塗布してマス
キング効果を持たせたものを埋没させて、円筒内部を1
-3Torr.程度に減圧後溶接密閉した。その後CI
P装置により、全体を常温で約1000kgf/cm2
の静水圧を約60分間加えた。このことにより、接着剤
の非塗布部のみSiC粒子が侵入した。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、金属,金属間化合物,
樹脂,木材などの部材の特定の表面にセラミックス粒子
との複合化層を形成してあるので複合化した部分におい
ては、マトリックス材料そのものよりも硬度、耐摩耗
性、耐熱性、引張強度、疲労強度、ヤング率等が優れた
ものがえられる。また方法自体も簡単であり、表面だけ
を部分的に複合化するのでセラミックス粒子の使用量も
少なくてすみ、したがって比較的にコストがかからない
処理方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法の実施要領の説明図である。
【図2】図1に続く工程の説明図である。
【図3】更に図2に続く工程の説明図である。
【図4】本発明に係る方法を適用するロッカーアームの
説明図である。
【図5】同じく本発明に係る方法を適用するスプロケッ
トギヤの説明図である。
【図6】本発明に係る他の方法についての実施要領の説
明図である。
【符号の説明】
1 加圧型 2 下パンチ 3 セラミックス粒子 4 部品 5 上パンチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属,金属間化合物,樹脂,木材のいず
    れかの材料の特定の表面だけにセラミックス粒子を侵入
    させた複合化層を有する複合部材。
  2. 【請求項2】 金属,金属間化合物,樹脂,木材のいず
    れかの材料からなる部材の特定部以外の表面に被覆膜を
    施しておき、所定温度にした加圧型内に収容した所定量
    のセラミックス粒子内に、前記部材を埋込み、これをセ
    ラミックス粒子の外側から加圧して、部材の特定部表面
    のみにセラミックス粒子を侵入させ、そこにセラミック
    ス粒子との複合化層を形成することを特徴とする複合部
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】 セラミックス粒子中に、特定部以外の表
    面に被覆膜を施した金属,金属間化合物,樹脂,木材の
    いずれかの材料からなる部材を埋込み、更にこれらをカ
    プセル内に密封して、全体を所定温にしつつ静水圧を加
    えて、部材の特定部表面のみに複合化層を形成すること
    を特徴とする複合部材の製造方法。
JP30398491A 1991-03-22 1991-10-23 複合部材とその製造方法 Pending JPH0517806A (ja)

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JP8319691 1991-03-22
JP3-83196 1991-03-22

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JP30398491A Pending JPH0517806A (ja) 1991-03-22 1991-10-23 複合部材とその製造方法

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