JP2964794B2 - チタンまたはチタン合金製部材の製造方法 - Google Patents

チタンまたはチタン合金製部材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタンまたはチタン合
金を用いて鋳造体を成形した後、この鋳造体内部の引け
巣を消失させ、かつ鋳造体表面を硬化処理することによ
り、強度に優れた成形品を得る製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車エンジン用の動弁系部品な
どをチタンまたはチタン合金により成形し、軽量化を図
る試みが盛んに行われている。この種のチタン(合金)
製部品は、通常、鋳型内に溶湯を注入する鋳造法により
成形されるが、溶湯の冷却過程や凝固過程において、鋳
造体の内部に引け巣が生じ、強度が低下することは避け
がたい。このため、得られた鋳造体を熱間静水圧プレス
(以下、HIPと略称)し、内部の引け巣を消失させる
などの方法が採られている。
【0003】ところで、鋳造体内の引け巣には、鋳造体
の表面に開口するものもあるから、そのままでHIP処
理することは不可能である。また、チタン(合金)その
ものは、耐食性や耐摩耗性が良好ではないため、前記動
弁系部品などとして使用する場合には、何らかの表面硬
化処理を行う必要があった。
【0004】これらの条件を満たすため、従来は次のよ
うな製造方法が採られていた。 鋳造法により鋳造体を成形する。 鋳造体を金属缶内に封入(キャニング)する、ある
いは鋳造体の表面に同種材のTi,Ti合金等の金属を
溶射することにより、鋳造体表面に開口する引け巣を塞
ぐ。なお、溶射層は多孔質になるため、膜厚を稼ぐ必要
がある。 鋳造体にHIP処理を施す。 プレス後の鋳造体から金属缶または溶射層を除去す
る。 鋳造体の表面に窒化層を形成するか、耐摩耗性の高
い合金を盛金するなどの方法により表面硬化処理を施
す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記窒
化による表面硬化法では、チタン(合金)のごく表層部
(例えば表面から数μm程度)を硬化できるに留まり、自
動車エンジン用の動弁系部品などとしては耐摩耗性が不
足する。また盛金による表面硬化法では、チタンの特性
上、盛金される金属との接合性が高めにくいため、強度
的に不安があるという問題があった。
【0006】さらに、前記従来の製造方法では、HIP
工程と、表面硬化処理工程とを別に設けているため、全
体の工程数が多く、生産性が低いという欠点があった。
【0007】なお、上記以外のチタン(合金)材の表面
硬化法としては、特開昭50−28443号公報で提案
されているように、チタン(合金)にNi,Co等の金
属またはこれらの合金を被覆した後、ガス窒化処理して
硬化処理する方法も知られている。しかし、この方法で
得られる硬化層の厚さは、数十μm程度と薄く、やはり
満足のいく強度は得られ難かった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、鋳造体内部の引け巣を消失させるとともに鋳造体表
面を硬化処理することができ、しかも得られる表面硬化
層の強度が高い、チタンまたはチタン合金製部材の製造
方法を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に、本発明に係るチタ
ンまたはチタン合金製部材の製造方法を工程順に、具体
的に説明する。
【0010】(鋳造工程)本発明の方法では、まず、チ
タンまたはチタン合金の溶湯を鋳型内に注入し、鋳造体
を成形する。前記チタン合金としては、Ti−6Al−
4V合金、Ti−13V−11Cr−3Al合金、Ti
−5Al−2Cr−Fe合金、Ti−5Al−3Mn合
金などが挙げられるが、これら以外のチタン合金を用い
ても良い。また採用する鋳造法は、従来から行われてい
る真空鋳造法でよく、その条件も従来と同様でよい。
【0011】(被覆工程)次に、得られた鋳造体の表面
に、チタンとの間で共晶合金または金属間化合物を形成
する金属元素を主組成物とする被覆材料からなる被覆層
を形成する。前記金属元素としては、Ni,Cr,F
e,Cu,Mo,W,Zr,V,Al,Co,C,B,
Nなどが挙げられる。被覆材料にはさらに、チタンとの
間で炭化物、チッ化物あるいはホウ化物などの化合物を
生成する物質が含まれていてもよい。具体的な被覆材料
としては以下の物質が例示できる。
【0012】(a)Ni系金属: 純Ni、Ni−7C
r−3B−4Si−3Fe合金、Ni−15Cr−3B
合金、Ni−25Cr合金、Ni−0.5C−3Si−
10Cr−2.5Fe−2B−0.1Co合金(商品名:
コルモノイNo4)、Ni−0.65C−12Cr−4.
25Fe−4.0Si−2.5B合金(商品名:コルモノ
イNo5)、Ni−1.5C−27Cr−8W−1.6F
e−1.55B−0.5Co合金(コルモノイNo84)、
50Ni−32Mo−15Cr−3Si合金、商品名:
トリバロイ700)、JIS規定のNiろうであるBN
i−2。
【0013】(b)前記金属元素を含むTi系合金(チ
タンろう材): Ti−48Zr−4Be、Ti−30
V−4Be、Ti−33Cr、Ti−13V−11Cr
−3Al、Cu−25Ti−25Zr。ただし、本発明
は上記(a),(b)の物質に限定されることはなく、
前記金属元素を含むものであれば、その他の物質も使用
可能である。
【0014】被覆材料にはセラミックス粒子が分散され
ていてもよく、その場合には最終製品の耐摩耗性が向上
できる。使用可能なセラミック粒子としては、TiC,
WC,B4C,CBN,TiN,Si34,サイアロ
ン,SiCなどが例示できるが、これらに限定されるこ
とはない。セラミック粒子として例えばウイスカを使用
してもよい。セラミックス粒子の添加量としては、10
〜50vol%程度が好適である。10vol%未満で
は添加の効果が少なく、50vol%より大では溶融拡
散層の生成が阻害される。
【0015】被覆層を鋳造体表面に形成する手段として
は、 被覆材料からなる箔を鋳造体上に、圧着、接着また
はスポット溶接等の方法により接合する方法、 被覆材料の粉体を、加熱により除去可能なバインダ
ー(例えばセルロース系)に混合した塗布物を鋳造体に
塗布するか、鋳造体にバインダーを塗布してから被覆材
料の粉末をまぶした後、さらに鋳造体を200〜300
℃程度に加熱してバインダーを除去する方法、 被覆材料を、電解メッキ法あるいは無電解メッキ法
により鋳造体上に被覆する方法、 などが挙げられる。
【0016】これらの被覆方法によれば、厚さ数mm程
度の被覆層を容易に形成することができる。1回で形成
できる層厚が薄ければ、数回繰り返してもよい。また、
同程度の厚さの被覆層を形成することさえできれば、上
記被覆方法以外の被覆方法も採用可能である。
【0017】(HIP工程)次に、被覆層を形成した鋳
造体をHIP処理し、鋳造体内に存在する引け巣を押し
潰すとともに、鋳造体表面に溶融拡散層を形成する。そ
れにはまず、被覆層を形成した鋳造体を、1×10-4
orr以下の高真空中で脱気しつつ耐熱容器に密封し、
この容器ごとHIP装置にセットする。
【0018】HIP条件は、鋳造体および被覆層の材質
によって異なるため一概にはいえないが、加熱温度は、
鋳造体を構成する材料の主成分と被覆材料の主成分との
共晶点温度をT(℃)とした場合、T−20〜T+10
0(℃)の範囲に設定されることが望ましい。T−20
℃未満では溶融拡散反応が不足する一方、T+100℃
より高いと溶融拡散反応が進行し過ぎ、いずれの場合も
良好な溶融拡散層が形成できない。具体的なHIP時の
加熱温度例を挙げると、鋳造体材質がTiの場合には8
90℃前後、Ti−6Al−4Vの場合には1000℃
前後が好適である。
【0019】HIP時の圧力は、鋳造体の材質、引け巣
の発生程度によっても異なるが、300〜1000kg
f/cm2程度、特に300〜500kgf/cm2が好
ましい。300kgf/cm2未満では引け巣を消失さ
せることが困難で、1000kgf/cm2より高圧に
する必要はない。
【0020】HIP時の加圧・加熱方法としては、加圧
および加熱を同時に行う方法、加圧を先行させる方法、
加熱を先行させる方法のいずれも可能であるが、このう
ち特に、加熱を先行させる方法は本発明に好適である。
【0021】すなわち、HIP初期においてプレス圧力
を必要成形圧力の10%以下に抑えつつ(常圧でもよ
い)、被覆層と鋳造体との界面に液相が生じる条件で鋳
造体を加熱することにより、鋳造体の表面に開口してい
る引け巣内に液相を充填した後、プレス圧力を所定の成
形圧力まで上昇させて鋳造体内に存在する引け巣を押し
潰す。このように加熱を先行させる方法を採れば、鋳造
体の表面に開口する引け巣内に液相を充填して引け巣を
塞いだうえで、内部の引け巣を押し潰すことになるか
ら、HIPが効果的に行えるという利点を有する。HI
P初期におけるプレス圧力が、必要成形圧力の10%よ
り大であると、上記効果は得られない。
【0022】HIP処理を所定時間(数十分〜数十時間)
続行することにより、被覆層を構成する元素と鋳造体を
構成する元素が相互拡散し、冷却後には溶融拡散層が生
成する。
【0023】例えば、被覆材料としてNi系合金を使用
した場合には、溶融拡散によりNiとTiの共晶合金化
が起こり、Ti2Niなどの金属間化合物が生成する。
また、被覆材料がC,Si,B,N,Zr,Nb,Cr
などの元素を含む場合には、これら元素とTiとの2元
系または3元系の共晶合金、あるいは金属間化合物の生
成が起こり、Cがカーバイド、Siがシリサイド、Bが
ボライド、Nがチッ化物、Zr,Nb,Crがそれぞれ
金属間化合物を生成して硬化に寄与する。これらの反応
により、被覆材料よりも硬度が高い溶融拡散層が形成さ
れる。
【0024】なお、被覆層の内周側部分のみを溶融拡散
させても良いし、被覆層の全体を溶融拡散させても良
い。また、加熱により溶融拡散層中にも液相は出現する
が、本発明の方法ではHIPを使用して加圧するため、
液相が固相へ移行する過程で引け巣を生じるおそれはな
い。
【0025】図1は、本発明の方法で得られる溶融拡散
層の一般例の断面を150倍に拡大した組織写真であ
る。この溶融拡散層は、被覆材料としてNi−25Cr
合金を使用し、鋳造体としてTiを使用して形成された
もので、侵食層と硬化層とからなり、硬化層は表面層お
よび混合層、侵食層は接合層および多数のアンカー部か
らそれぞれ形成されている。アンカー部の表層側は接合
層と一体的に連続し、接合層は混合層に一体的に連続
し、混合層は表面層に一体的に連続している。
【0026】さらに詳細に説明すると、表面層はTi2
Niの組成の金属間化合物が析出して硬化した層であ
る。混合層および接合層は、それぞれTiとNiとCr
を含有し、混合層の方が、接合層よりもNiとCrの含
有量が多い析出物を含有する。アンカー部は、チタン材
の表面部に柱状に多数食い込んで形成されたものであ
り、Tiを主成分とし、これに少量のNiと微量のCr
が含有されている。
【0027】アンカー部が生成する理由は次のように考
えられる。被覆材料中のNiと鋳造体中のTiが2元系
合金を形成すると、溶融温度が降下するため、チタン材
と被覆材との界面に溶融帯が形成される。そして、この
溶融帯とチタン材の境界において、部分的に融点が降下
した部分(核)が島状に生じ、これら核からチタン材の
深さ方向に選択的にチタン材が溶解し始め、溶解部分が
柱状に広がる。そして、これら溶融部分が冷却時に柱状
のアンカー部として残留するのである。
【0028】図1のような組織によれば、溶融拡散層の
全域に亙ってTi2Niの組成を有する硬い金属間化合
物が生成しているので、全体の硬度が高くなる。特に、
表面層はTi2Ni金属間化合物が多く生成し、硬度が
最大となる。これは、溶融拡散層の表面部分でTi含有
量とNi含有量が約2:1の割合になるためであると考
えられる。また、アンカー部はチタン材に食い込んでい
るので、そのアンカー効果により、チタン材と溶融拡散
層との接合力は特に高く、硬化部分に多少の塑性加工を
加えても剥離することはない。また、溶融拡散層は数分
の一〜数mm程度と十分な厚さを有するので、切削加工や
塑性加工も可能である。
【0029】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の効果を実証す
る。Ti−6Al−4V合金を原料として、真空鋳造法
により、図2に示すような自動車用エンジンバルブ1を
作成した。鋳造温度は1800℃、鋳造時の真空度は8
×10-4torrとした。鋳造体1の寸法は、全長10
0mm、弁棒部1Bの外径8mm、弁体部1Aの外径3
1mmである。鋳造直後の密度比は、99.9%だっ
た。
【0030】図2に示すように、弁棒部1Bの外周面
と、弁体部1Aの外周上縁に、それぞれ被覆材料からな
る被覆層2,3を形成した。被覆材料としては、Cu−
25Ti−25Zrの粉末(粒度#5000)を使用し
た。被覆層の形成方法は、まず鋳造体1の前記部位にバ
インダーとしてメチルセルロースをスプレーし、塗布面
上に前記被覆材料粉末をまぶした。バインダーの塗布、
被覆材量粉末の散布を3回繰り返した。さらに、鋳造体
を250℃に真空加熱してバインダーを除去し、被覆量
0.08g/cm2(緻密な被覆厚さとして0.01m
mに相当)の被覆層を形成した。
【0031】次に、被覆層2,3を形成した鋳造体1
を、1×10-5torrの真空中でSUS304製の容
器に封入し、HIP装置にかけた。HIP条件は、パッ
クした容器を充分軟らかくするため昇温先行とし、加熱
温度950℃で加圧して1時間保持した。
【0032】得られた成形品の密度比は100%となっ
た。また、溶融拡散層の表面硬度はHv680となった
のに対し、基材露出面の硬度はHv270であり、溶融
拡散層は高い硬度を示した。弁棒部1Bの上端部におけ
る溶融拡散層の断面写真を図3(×500)および図4
(×1000)に、弁棒部1Bの中央部における溶融拡
散層の断面写真を図5(×500)および図6(×10
00)に示す。
【0033】各写真から明らかなように、いずれの部位
においても図1で説明した組織と同様の組織になってお
り、溶融拡散層は高い接合強度を示した。溶融拡散層の
厚さは、上端部で0.136mm、中央部で0.119
mmだった。
【0034】なお、上記実施例はエンジンバルブの製造
に本発明を適用したものであったが、本発明はこれに限
定されるものではなく、その他の耐摩耗性の要求される
部材、例えばバルブリテーナ、トランスミッションギ
ア、デファレンシャルギア、ディスクブレーキ、ロッカ
ーアーム、軸受、各種ポンプの摺動部分、タービンブレ
ード、アイススケートの刃先、ゴルフクラブヘッド等に
も適用可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るチタンまたはチタン合金製
部材の製造方法では、鋳造体の表面に被覆層を形成して
HIPを行うことにより、鋳造体の表面に溶融拡散層が
形成される。この方法で形成される溶融拡散層は、鋳造
体のバルク領域に食い込む多数のアンカー部と、これら
のアンカー部に連続して前記バルク領域上に形成された
接合層と、この接合層上に形成された硬質の硬化層とを
有するから、この溶融拡散層により製品の表面硬度が大
幅に向上するとともに、鋳造体に対する溶融拡散層の接
合強度が高い。したがって、鋳造体を単にHIP処理す
る場合に比して、製品の強度が大幅に向上できる。
【0036】また、鋳造体の表面に被覆層を形成するこ
とにより、HIPと同時に被覆材料が鋳造体の表面と反
応し、硬質かつ緻密な溶融拡散層が形成されるため、表
面硬化処理工程を別に設けずに済み、生産性が向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチタンまたはチタン合金製部材の
製造方法により得られる溶融拡散層の一例を示す断面拡
大図である。
【図2】本発明の実施例としてエンジンバルブに被覆層
を形成した状態を示す正面図である。
【図3】同エンジンバルブの溶融拡散層の断面拡大写真
である。
【図4】同エンジンバルブの溶融拡散層の断面拡大写真
である。
【図5】同エンジンバルブの溶融拡散層の断面拡大写真
である。
【図6】同エンジンバルブの溶融拡散層の断面拡大写真
である。
【符号の説明】
1 エンジンバルブ(鋳造体) 2,3 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩野 智 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社 メカトロ・生産 システム開発センター内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 24/10

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタンまたはチタン合金の溶湯を鋳型内に
    注入し、鋳造体を成形する鋳造工程と、 前記鋳造体の表面に、チタンとの間で化合物を形成する
    金属元素を主組成物とする被覆材料からなる被覆層を形
    成する被覆工程と、 前記被覆層を形成した鋳造体を熱間静水圧プレスするこ
    とにより、鋳造体内に存在する引け巣を押し潰すととも
    に、鋳造体表面に溶融拡散層を形成するHIP工程と、
    を具備することを特徴とするチタンまたはチタン合金製
    部材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記チタンとの間で化合物を形成する金属
    元素は、Ni,Cr,Fe,Cu,Mo,W,Zr,
    V,Al,Co,C,B,Nから選択される1または2
    以上の金属元素であることを特徴とする請求項1記載の
    チタンまたはチタン合金製部材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記被覆材料は、Ni−Cr系合金である
    ことを特徴とする請求項1記載のチタンまたはチタン合
    金製部材の製造方法。
  4. 【請求項4】前記被覆材料は、Ti系合金であることを
    特徴とする請求項1または2記載のチタンまたはチタン
    合金製部材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記被覆材料は、セラミックス粒子を含有
    することを特徴とする請求項1,2,3または4記載の
    チタンまたはチタン合金製部材の製造方法。
  6. 【請求項6】前記被覆工程に際し、前記被覆材料からな
    る箔を鋳造体の表面に固定することにより被覆層を形成
    することを特徴とする請求項1,2,3,4または5記
    載のチタンまたはチタン合金製部材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記被覆工程に際し、前記被覆材料の粉末
    を、加熱により除去可能なバインダーを介して前記鋳造
    体の表面に固定した後、鋳造体を加熱して前記バインダ
    ーを除去し、被覆材料からなる被覆層を形成することを
    特徴とする請求項1,2,3,4または5記載のチタン
    またはチタン合金製部材の製造方法。
  8. 【請求項8】前記被覆工程において、前記被覆材料を前
    記鋳造体の表面にめっきし、被覆層を形成することを特
    徴とする請求項1,2,3,4または5記載のチタンま
    たはチタン合金製部材の製造方法。
  9. 【請求項9】前記HIP工程は、その初期において、プ
    レス圧力を必要成形圧力の10%以下に抑えつつ、前記
    被覆層と前記鋳造体との界面に液相が生じる条件で鋳造
    体を加熱することにより、鋳造体の表面に開口する引け
    巣内に前記液相を充填した後、プレス圧力を所定の成形
    圧力まで上昇させて鋳造体内に存在する引け巣を押し潰
    すとともに、鋳造体表面に溶融拡散層を形成することを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8
    記載のチタンまたはチタン合金製部材の製造方法。
  10. 【請求項10】前記HIP工程における加熱温度は、鋳
    造体を構成する材料の主成分と被覆材料の主成分との共
    晶点温度をT(℃)とした場合、T−30〜T+100
    (℃)の範囲に設定されることを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,6,7,8または9記載のチタンまた
    はチタン合金製部材の製造方法。
  11. 【請求項11】前記HIP工程におけるプレス圧力は、
    300〜1000kgf/cm2の範囲に設定すること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,
    9または10記載のチタンまたはチタン合金製部材の製
    造方法。
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