JPH05177991A - 転写箔 - Google Patents

転写箔

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JPH05177991A
JPH05177991A JP35709291A JP35709291A JPH05177991A JP H05177991 A JPH05177991 A JP H05177991A JP 35709291 A JP35709291 A JP 35709291A JP 35709291 A JP35709291 A JP 35709291A JP H05177991 A JPH05177991 A JP H05177991A
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克彦 瀧
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木質材料表面への転写に使用した場合、接
着性が良く、又、保管時のシートのブロッキングが生じ
ることがなく、且つ箔切れの良好な優れた転写箔を提供
することを目的とするものである。 【構成】 基材フィルム2に、少なくとも剥離層4、
装飾層5、接着層6を有する転写層3を積層してなる転
写箔1において、接着層6がダイマー酸とエチレンジア
ミンとの縮合物であって融点が150℃〜170℃及び
180℃〜230℃の縮合物を乾燥時の量が10g/m
2 以上〜25g/m2 未満となる如く塗工して転写箔1
を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は転写箔に関し、詳しくは
家具、扉、ドア等に用いられる多孔質の木材の小口部分
等への転写が特に良好に行える転写箔に関する。
【0002】
【従来の技術】基材フィルムの表面に剥離層、柄インキ
層、接着層を順次積層してなる転写箔は知られており、
これらの転写箔は基材フィルム側から加熱して接着層を
被転写物に接着した後基材フィルムを剥離して転写を行
うよう構成されている。この様な転写箔を用いて木質材
料面への転写を行う場合、木質材料は多孔質であるた
め、溶融した接着層が木質材料中に浸透してしまい、ど
ちらかというと接着性に乏しい接着層が木質材料表面に
当接する様な状態となることがあり、接着不良を引き起
こす場合がある。この様な欠点に対応する為、接着層の
塗布量を多くすることが行われているが、その場合には
保存の際のシートのブロッキングという問題が生じる。
又、シーラーを施すことも行われるが、別工程でのシー
ラーの施工は作業能率上好ましくない。
【0003】このような問題を解決するために、1)有
機顔料(沈降性硫酸バリウム等)を接着層に添加したも
のが知られており、又、本出願人は2)特定のダイマー
酸ポリアミドを25〜40g/m2 の塗布量の接着層を
形成した転写箔を提案している(特開平3−9899号
公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
1)の転写箔の場合、下地を隠蔽するためには接着層を
かなり厚く形成する必要があった。又、上記2)の転写
箔の場合、上記の接着層の量では一般的な転写箔と比較
して接着層の塗布量が多いため、箔切れが悪く層間破壊
が起こり転写時にエッジの部分の転写不良が起こるとい
った欠点が明らかになった。本発明は上記従来技術の欠
点に鑑みなされたもので、木質材料のような多孔質材料
の表面への転写に使用した場合、接着性が良く、又、保
管時のシートのブロッキングが生じることがなく、且つ
箔切れの良好な優れた転写箔を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明転写箔は、基材フ
ィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する
転写層を積層してなる転写箔において、接着層がダイマ
ー酸とエチレンジアミンとの縮合物であって融点が15
0℃〜170℃及び180℃〜230℃の縮合物を乾燥
時の量が10g/m2 以上〜25g/m2 未満となる如
く塗工してなる接着層であることを特徴とするものであ
る。又、上記転写箔は接着層中に無機顔料を含有せしめ
るのが好ましい。
【0006】又、上記転写箔には、装飾層をインキによ
る模様層、インキのベタ刷層、金属蒸着層、部分金属蒸
着層の単独或いはこれら2種類以上の組み合わせから形
成したり、剥離層に電離放射線硬化性樹脂を用いたりす
ることができる。更に上記転写箔において、基材フィル
ムに艶消し部分を形成すると共に凹凸模様を付与した
り、この凹凸模様面側に転写層を積層したり、剥離層、
装飾層の間に架橋樹脂層を少なくとも1層以上設けるこ
ともできる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1において1は転写箔を示し、該転写箔
1は基材フィルム2の表面に転写層3が積層されて構成
されている。転写層3は基材フィルム2側から剥離層
4、装飾層5、接着層6の3層により構成されている。
【0008】本発明転写箔1において用いられる接着層
6は、ダイマー酸とエチレンジアミンとの縮合物であっ
て融点が150 〜170 ℃のもの、及び180 〜230 ℃のもの
の混合物から形成されており、その塗布量としては乾燥
時10g/m2 以上〜25g/m2 未満であり、特に好
ましくは10〜20g/m2 である。前記塗布量が10
g/m2 未満では転写箔を被転写体に加熱接着した際に
充分な接着性を得られない虞れがあり、又、25g/m
2 以上の場合には塗膜の乾燥性が低下し、転写箔を巻き
取る際にブロッキングが発生する虞れや、また塗膜中に
揮発溶剤が気泡として残留して、転写時の接着性や転写
層表面の平滑性が不良となる虞れがある。又、転写時に
エッジ部分の転写不良がおこり、箔切れが悪く、接着剤
の層間で破壊しやすくなる。
【0009】上記のダイマー酸とエチレンジアミンとの
縮合物の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイ
ロン12、共重合ナイロン、ナイロンMXD、ナイロン
46等が挙げられ、特にバーサロン型ポリアミドが好ま
しい。接着層6は基材フィルム側が融点が高く、それと
反対の被転写体と接する側が融点が低くなる如く構成さ
れていることが好ましく、この様な接着層を得る方法と
して例えば、接着層を複数層からなる積層構成にし、各
層を上記各融点の縮合物の単独層或いは混合物層とし、
基材フィルム側が高融点となる如く積層して構成するこ
とができる。
【0010】又、接着層6中には無機顔料を含有させる
ことが好ましい。無機顔料の添加量は10〜30重量%
が好ましく、本発明で使用される無機顔料として、例え
ば黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエ
ロー、アンチモン黄等の黄色顔料、弁柄、朱、カドミウ
ムレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、紺青、群
青、コバルトブルー等の青色顔料、カーボンブラック等
の黒色顔料、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化二アンチモ
ン等の白色顔料等が挙げられる。
【0011】本発明転写箔において無機顔料を接着層6
に添加した場合、箔切れが向上して接着層6を厚膜に形
成する必要がなくなる効果がある。更に無機顔料は隠蔽
力が大きいため着色ベタ層(隠蔽層)を省略することが
でき、又、接着層のタックがなくなり耐ブロッキング性
も向上する。
【0012】本発明転写箔で用いられる上記基材フィル
ム2の素材は、この種の転写箔に使用されている転写層
との剥離性を有するものであればよいが、耐熱性を有す
るものが好ましい。又、基材フィルム2の厚みとしては
通常5〜200μmが好ましく、更に好ましくは12〜
50μmである。基材フィルムの素材の具体例を示す
と、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエス
テル、ポリプロピレン、ポリエチレンもしくはポリアミ
ド等の合成樹脂フィルム、紙、または合成紙等である。
これらの素材は必要によりラミネートして使用できる。
【0013】剥離層4は基材フィルムを剥離した際に被
転写体側に残存するもので、両者の剥離を容易成らしめ
る効果を有するものである。この様な剥離層4の材質と
しては種々のものが使用でき、例えば、ウレタン樹脂、
アクリル系樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド樹
脂、繊維系樹脂、エポキシ樹脂等の反応型樹脂、或いは
電離放射線硬化性樹脂等が挙げられるが特に電離線硬化
型樹脂が優れている。
【0014】上記の電離放射線硬化性樹脂としてはラジ
カル重合性不飽和基を有する、熱可塑性の次の2種類の
樹脂がある。 (1)ガラス転移温度が0〜250℃のポリマー中にラ
ジカル重合性不飽和基を有するもの。さらに具体的には
以下の化合物〜を重合、もしくは共重合させたもの
に対し後述する方法(a)〜(d)によりラジカル重合
性不飽和基を導入したものを用いることができる。 水酸基を有する単量体 N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3フェノキシプロ
ピル(メタ)アクリレート等。 カルボキシル基を有する単量体 (メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルモノサクシネート等。 エポキシ基を有する単量体 グリシジル(メタ)アクリレート等。 アジリジニル基を有する単量体 2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、2−ア
ジリジニルプロピオン酸アリル等。 アミノ基を有する単量体 (メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリ
ルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等。 スルフォン基を有する単量体 2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
フォン酸等。 イソシアネート基を有する単量体 2,4−トルエンジイソシアネートと2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートの1モル対1モル付加物等の
ジイソシアネートと活性水素を有するラジカル重合性単
量体の付加物等。 更に、上記の共重合体のガラス転移点を調節した
り、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化合
物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体と
を共重合させることができる。このような共重合可能な
単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。
【0015】次に上述のようにして得られた重合体を以
下に述べる方法(a)〜(d)により反応させ、ラジカ
ル重合性不飽和基を導入することによって、紫外線もし
くは電子線硬化性樹脂が得られる。 (a) 水酸基を有する単量体の重合体または共重合体
の場合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を
有する単量体等を縮合反応させる。 (b) カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体
の重合体または共重合体の場合には、前述の水酸基を有
する単量体を縮合反応させる。 (c) エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリ
ジニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合
には、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシ
ル基を有する単量体を付加させる。 (d) 水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体
の重合体または共重合体の場合には、エポキシ基を有す
る単量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるい
はジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エス
テル単量体の1対1モルの付加物を付加反応させる。 上記反応を行うには、微量のハイドロキノンなどの重合
禁止剤を加え乾燥空気を送りながら行うことが望まし
い。
【0016】(2)融点が常温(20℃)〜250℃で
あり、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物。具体的
にはステアリルアクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、トリアクリルイソシアヌレート、シクロヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、スピログリコールジ
アクリレート、スピログリコール(メタ)アクリレート
などが挙げられる。また、この発明においては前記
(1)及び(2)を混合して用いることもでき、さらに
それらに対してラジカル重合性不飽和単量体を加えるこ
ともできる。このラジカル重合性不飽和単量体は電離放
射線照射の際、架橋密度を向上させ、耐熱性を向上させ
るものであって、前述の単量体の他にエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
グリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、ソルビトールテトラグリシジルエーテルテト
ラ(メタ)アクリレートなどを用いることができ、前記
したの紫外線硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂10
0重量部に対して、0.1〜100重量部で用いること
が好ましい。また、上記のものは電子線により充分に硬
化可能であるが、紫外線照射で硬化させる場合には、増
感剤としてベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ハロゲン化ア
セトフェノン類、ビアセチル類などの紫外線照射により
ラジカルを発生するものも用いることができる。
【0017】又、該層4には必要に応じてワックス等を
混入することもでき、その厚さとしては0.5 〜10μm,
好ましくは1〜2μm程度が適当である。又、その塗工
方法はロールコート法、カーテンフローコート法、ワイ
ヤーバーコート法、グラビアコート法、エアーナイフコ
ート法、リバースコート法、キスコート法、ブレードコ
ート法、スムーズコート法等公知の方法が採用できる。
【0018】又、転写箔を被転写体に転写した際に露出
する剥離層に、更に塗装を施す場合には、ブチラール樹
脂、繊維素樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル
共重合体樹脂等の再塗装性に優れた樹脂を使用すること
もできる。又、装飾層5は転写箔の装飾性を向上する為
に設けられるものであり、通常のインクにより模様、絵
柄、図柄等を施した模様層、或いはインクによるベタ刷
層、或いは金属蒸着層、部分金属蒸着層等の各層単独或
いはこれらの層の2層以上から成る。
【0019】図2に示す転写箔1は基材フィルム2が艶
消し部分7を有すると共に凹凸模様8が付与されている
ものである。第2図の転写箔1では基材フィルム2自体
に艶消し剤を練り混んで艶消し部分7を形成している
が、基材フィルムの表面に艶消し剤を含んだ層を設けて
艶消し部分を形成しても良い。基材フィルムの表面に設
けられる艶消し剤を含んだ層としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、エバール、ウレタン、TPX、塩化
ビニル、酢酸ビニル、アクリル等の熱可塑性樹脂、熱硬
化アクリル、メラミン、アミノアルキッド、ウレタン、
エポキシ、シリコン、フェノール、尿素等の熱硬化性樹
脂或いは電離放射線硬化性樹脂よりなる層が挙げられ
る。
【0020】上記艶消し剤としては、シリカ、硫酸バリ
ウム、タルク、水酸化アルミ、炭酸カルシウム等が挙げ
られ,その粒径は0.1〜5μm、好ましくは0.5〜
3μm程度である。基材フィルム2中にこれら艶消し剤
を練り込む場合には基材フィルムを構成する樹脂100
重量部当たり艶消し剤を0.5〜50重量部程度混入す
ることが好ましい。又、艶紙剤を含んだ層を形成する場
合も層を形成する樹脂100重量部に対し前記と同様程
度の艶消し剤を混入することが好ましい。
【0021】基材フィルム2表面に設けられる凹凸模様
8の形成方法としては、この種シートに従来から採用さ
れている凹凸模様の形成方法が採用できるが、本発明で
は特にヘアライン加工、サンドブラスト加工等の鋭利な
凹凸を表現できる凹凸模様の形成方法を採用する場合に
最も効果を発揮するものである。
【0022】図3に示す転写箔1は転写層3が剥離層
4、装飾層5、接着層6の各層と剥離層4と装飾層5の
間に設けられた架橋性樹脂層9とから構成されてなるも
のである。この様な架橋性樹脂層は一層に限らず二層以
上積層することも可能であり、この様な層を設けること
により転写された転写体の耐溶剤性(例えばMEK、I
PA、エタノール等)を向上することが可能となる。架
橋性樹脂層の材質としては、イソシアネート、エポキ
シ、アミノ、チタンキレート、シランカップリング等の
架橋剤と反応する官能基を有するものであればどの様な
ものでも使用できる。そして、上記の架橋剤を架橋性樹
脂層の上層又は/及び下層にアンカー層として形成し
て、架橋性樹脂を強固に架橋するのが望ましい。しか
し、上記アンカー層は剥離層4と装飾層5の間に架橋性
樹脂層を設けずに単独で形成してもよく、この場合、装
飾層又は/及び剥離層と架橋して耐溶剤性を向上させる
ことができる。
【0023】以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(東レ製:X−42)の表面に剥離インキ(昭和インキ
製:ハクリ46−7)を用い厚さ1μmの剥離層を印刷
形成し、該剥離層の上に絵柄インキ(昭和インキ製:G
C)を用いて導管形状を有する木目絵柄の絵柄層を厚さ
2μmに形成した。次いで、下記の組成からなる接着剤
〔諸星インキ製:BSA145(C)〕を塗布量20g
/m2 (厚さ20μm)に印刷法で接着層を形成して転
写箔を得た。更に、上記転写箔をMDFに転写し、転写
性(箔切れ)及び密着性を調べた結果いずれも良好であ
った。 〔接着剤組成:BSA145(C)〕 ・固形樹脂(ダイマー酸ポリアミド) 30重量部 ・二酸化チタン 20重量部 ・トルエン 25重量部 ・イソプロピルアルコール 25重量部
【0024】実施例2 無機顔料を添加しなかった以外は、実施例1と同様に転
写箔を形成しMDFに転写し、転写性(箔切れ)及び密
着性を調べた結果、密着性は良好であったが転写性が実
施例1と比較してやや低下していた。
【0025】比較例1 接着剤の塗布量を5g/m2 とした以外は実施例1と同
様に転写箔を形成しMDFに転写し、転写性(箔切れ)
及び密着性を調べた結果、MDFに転写密着しなかっ
た。 比較例2 接着剤の塗布量を30g/m2 とした以外は実施例1と
同様に転写箔を形成しMDFに転写し、転写性(箔切
れ)及び密着性を調べた結果、転写性が実施例1と比較
して悪く、更に箔切れも実施例1と比較して悪かった。
【0026】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明転写箔は接着
層を特定の樹脂にて形成してなる為、転写した際に良好
な接着性を有し、特に木質材料への転写に際して従来の
この種転写箔と比較してより良好な接着性を有するもの
である。又、シートをロール状に保存する場合にもブロ
ッキングが生じることも無く、優れた保存性を発揮する
ものであり、更に上記接着層の塗布量を10g/m2
上〜25g/m2 未満としたことにより、箔切れが向上
して優れた転写性を有する。又、本発明転写箔において
接着層に無機顔料を添加した場合、箔切れが向上するた
めに、接着層を薄く形成可能であり、その場合より転写
性を向上せしめることができる。更に無機顔料は隠蔽力
が大きいため、下地を隠蔽するための着色ベタ層が不要
となる。又、接着層中にインキによる模様層、インキの
ベタ刷層、金属蒸着層、部分金属蒸着層の単独或いはこ
れらの二種以上の組み合わせからなる装飾層を設けた
り、基材フィルムに艶消し部分或いは凹凸模様等を設け
ることにより、さらなる装飾性が得られる。又、剥離層
を電離放射線硬化性樹脂で構成すれば、耐熱性に優れ良
好な転写が行える。又、剥離層と装飾層の間に架橋性樹
脂層を少なくとも一層以上設けることにより転写箔の耐
溶剤性をより向上することができる。本発明転写箔は、
多孔質素材の表面への転写性に優れ、特にMDFやパー
チクルボード等で形成された家具、ドア、扉等の、化粧
用転写箔として最適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明転写箔の1例を示す縦断面図である。
【図2】本発明転写箔の他の例を示す縦断面図である。
【図3】本発明転写箔のその他の例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 転写箔 2 基材フィルム 3 転写層 4 剥離層 5 装飾層 6 接着層 7 艶消し層 8 凹凸模様 9 架橋性樹脂層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾
    層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔におい
    て、接着層がダイマー酸とエチレンジアミンとの縮合物
    であって融点が150℃〜170℃及び180℃〜23
    0℃の縮合物を乾燥時の量が10g/m2 以上〜25g
    /m2 未満となる如く塗工してなる接着層であることを
    特徴とする転写箔。
  2. 【請求項2】接着層中に無機顔料を含有する請求項1記
    載の転写箔。
  3. 【請求項3】装飾層がインキによる模様層、インキのベ
    タ刷層、金属蒸着層、部分金属蒸着層の単独或いはこれ
    ら2種類以上の組み合わせからなる請求項1又は2記載
    の転写箔。
  4. 【請求項4】剥離層が電離放射線硬化性樹脂からなる請
    求項1、2又は3記載の転写箔。
  5. 【請求項5】基材フィルムが艶消し部分を有すると共に
    凹凸模様が付与されており、この凹凸模様面側に転写層
    が積層されてなる請求項1、2、3又は4記載の転写
    箔。
  6. 【請求項6】剥離層、装飾層の間に架橋樹脂層を少なく
    とも1層以上設けてなる請求項1、2、3、4又は5記
    載の転写箔。
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