JPH05177565A - ロボットのキャリブレーション装置 - Google Patents

ロボットのキャリブレーション装置

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JPH05177565A
JPH05177565A JP1559791A JP1559791A JPH05177565A JP H05177565 A JPH05177565 A JP H05177565A JP 1559791 A JP1559791 A JP 1559791A JP 1559791 A JP1559791 A JP 1559791A JP H05177565 A JPH05177565 A JP H05177565A
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JP
Japan
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tool
arm
tip
rotation
robot
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JP1559791A
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Inventor
Nobuyoshi Yamanaka
伸好 山中
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】キャリブレーションを簡易に、精度よく、確実
に行う。 【構成】ロボットRBのエルボが左右対称でかつツール
先端Pが同一となる第1および第2の姿勢をティーチン
グした後、プレイバックしたときの軸3の回転角度を求
めるとともに、第1または第2の姿勢から軸3のみを駆
動してツール先端Pの第1および第2の位置から等距離
となる位置まで動かしたときの軸3の回転角度を求め、
各回転角度の偏差に基づき軸3の原点位置のキャリブレ
ーションを行う。ツールTL各部の長さデータに基づき
ツール先端Pを定点に停止させ、ツールTLを該定点回
りに回転させる。所定回転位置にあるときのツールTL
各部の方向と、この位置から正逆それぞれ90度だけツ
ールTLを回転させたときのツール先端Pの第1および
第2の位置を求め、これら位置を結ぶベクトルのTL各
部の方向における各成分に基づき長さデータと実際の長
さとの偏差を求め、長さデータを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水平多関節ロボットの所
定軸の原点位置のキャリブレーションおよびツールの各
部の長さのキャリブレーションを行なう装置に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるスカラ型と呼ばれる水平多関節
ロボットでは、アーム先端に取り付けられたツールの直
線補間、円弧補間移動およびツールの姿勢補間を制御す
る上で、その制御の精度はアーム同士がなす角を規定す
る軸の軸角度やアーム先端に取り付けられた際のツール
の各部の長さの精度によって大きな影響を受ける。そこ
で上記制御精度を確保すべく上記軸角度の原点位置やツ
ールの長さのキャリブレーションをロボット稼働前に行
うこととしていたが、従来においてこれらキャリブレー
ションは特殊な治具を用いて行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記軸角度の
原点位置やツール各部の長さのキャリブレーションを行
うにあたり、特殊治具を用いたときは、当該治具の精度
や治具を使うオペレータの技能(熟練度)に応じてキャ
リブレーションの優劣が決定されることになる。このた
め、精度のよくない治具を用いたり未熟練のオペレータ
が作業を行ったりしたときはキャリブレーションが正確
に行われずに上記制御精度の劣化を招来することとなっ
ていた。
【0004】また、特殊治具のロボットへの取り付け、
取り外しには相当の時間を要するため、稼働中のロボッ
トのキャリブレーションを行うには、長時間の稼働停止
を余儀なくされ、作業効率が大幅に損なわれることにな
っていた。本発明はこうした実状に鑑みてなされたもの
であり、上記キャリブレーションを特殊治具を用いるこ
となく簡易にかつ精度よくしかも確実かつ短時間で行う
ことができるロボットのキャリブレーション装置を提供
することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明の第1
発明では、第1のアームを左右方向に回動する第1のア
ーム回動軸と、前記第1のアームの先端に枢着された第
2のアームを左右方向に回動する第2のアーム回動軸
と、前記第2のアームの先端に装着されたツールを回動
するツール回動軸とを有した水平多関節ロボットにおけ
る前記第2のアーム回動軸の原点位置のキャリブレーシ
ョンを行うロボットのキャリブレーション装置におい
て、前記第1および第2のアームによるアーム姿勢が左
右対称となりかつ前記ツールの先端位置が一致するよう
に前記ロボットの第1および第2の姿勢をそれぞれティ
ーチングするティーチング手段と、前記ティーチング手
段のティーチング結果に基づき前記第1および第2のア
ーム回動軸ならびに前記ツール回動軸を駆動して前記第
1および第2の姿勢をそれぞれプレイバックするプレイ
バック手段と、前記プレイバック手段により前記第1お
よび第2の姿勢がプレイバックされた際に前記第2のア
ーム回動軸の回転角度を検出するとともに、当該第1の
姿勢における前記ツールの先端位置からの距離と当該第
2の姿勢における前記ツールの先端位置からの距離とが
等しくなる位置まで前記ツールの先端が移動するように
前記第2のアーム回動軸を駆動したときの該第2のアー
ム回動軸の回転角度を検出する角度検出手段と、前記角
度検出手段で検出された各回転角度の偏差に応じて前記
第2のアーム回動軸の原点位置を補正する手段とを具え
ている。
【0006】また、本発明の第2発明では、第1のアー
ムを左右方向に回動する第1のアーム回動軸と、前記第
1のアームの先端に枢着された第2のアームを左右方向
に回動する第2のアーム回動軸と、前記第2のアームの
先端に装着されたツールを回動するツール回動軸とを有
した水平多関節ロボットにおける前記ツールの各部の長
さを示す長さデータのキャリブレーションを行うロボッ
トのキャリブレーション装置において、前記ツールの先
端が定点に停止され、かつ前記ツールが該定点回りに回
転するように前記長さデータに基づき前記第1および第
2のアーム回動軸並びに前記ツール回動軸を駆動制御す
るツール先端停止制御手段と、前記ツール先端停止制御
手段により前記ツールが回転制御された際に前記ツール
が所定回転位置にあるときの前記ツールの各部の方向を
それぞれ検出するとともに、当該所定回転位置から前記
ツールが正逆それぞれに90度だけ回転したときの前記
ツール先端の第1および第2の位置をそれぞれ検出する
検出手段と、前記第1および第2の位置を結ぶベクトル
の成分を前記ツール各部の検出方向について求め、該求
めた成分に基づき前記長さデータで示される前記ツール
各部の長さと前記ツールが前記第2のアームに装着され
た際の前記ツール各部の長さとの偏差を演算して、該偏
差に応じて前記長さデータを補正する手段とを具えてい
る。
【0007】
【作用】かかる第1発明の構成によれば、前記第1およ
び第2のアームによるアーム姿勢が左右対称となりかつ
前記ツールの先端位置が一致するように前記ロボットの
第1および第2の姿勢がそれぞれティーチングされる。
そして、このティーチング結果に基づき前記第1および
第2のアーム回動軸ならびに前記ツール回動軸が駆動さ
れ前記第1および第2の姿勢がそれぞれプレイバックさ
れる。こうして前記第1および第2の姿勢がプレイバッ
クされた際に前記第2のアーム回動軸の回転角度が検出
されるとともに、当該第1の姿勢における前記ツールの
先端位置からの距離と当該第2の姿勢における前記ツー
ルの先端位置からの距離とが等しくなる位置まで前記ツ
ールの先端が移動するように前記第2のアーム回動軸を
駆動したときの該第2のアーム回動軸の回転角度とが検
出される。しかして、これら検出された各回転角度の偏
差に応じて前記第2のアーム回動軸の原点位置が補正さ
れる。
【0008】また、かかる第2発明の構成によれば、前
記ツールの先端が定点に停止され、かつ前記ツールが該
定点回りに回転するように前記長さデータに基づき前記
第1および第2のアーム回動軸並びに前記ツール回動軸
が駆動制御される。この際、前記ツールが所定回転位置
にあるときの前記ツールの各部の方向がそれぞれ検出さ
れるとともに、当該所定回転位置から前記ツールが正逆
それぞれに90度だけ回転したときの前記ツール先端の
第1および第2の位置がそれぞれ検出される。そして前
記第1および第2の位置を結ぶベクトルの成分を前記ツ
ール各部の検出方向について求め、該求めた成分に基づ
き前記長さデータで示される前記ツール各部の長さと前
記ツールが前記第2のアームに装着された際の前記ツー
ル各部の長さとの偏差が演算され、該偏差に応じて前記
長さデータが補正される
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係るロボット
のキャリブレーション装置の実施例について説明する。
【0010】さて、図9は、この発明が適用される4軸
の水平多関節ロボットRBの構成を斜視図にて示すもの
であり、同図に示すようにロボットRBは第1軸1〜第
4軸を有し、第4軸4にツールTLが装着されている。
ここで第2軸2〜第4軸4およびツールTLで構成され
る部分を説明の便宜上「エルボ」と呼称することにする
と、該エルボはスライド機構により動作する第1軸によ
り鉛直方向に直動される。第1軸の直動変位はθ1 で表
せられる。第2軸2は該第2軸2および第3軸3間の第
1のアーム5を水平方向(左右方向)に回動するもので
あり、軸角度はθ2 で表せられる。同様に第3軸3は該
第3軸3および第4軸4間の第2のアーム6を水平方向
に回動するものであり、軸角度はθ3 で表せられる。第
4軸はツールTLを水平方向に回動するものであり、軸
角度はθ4 で表せられる。
【0011】かかるロボットRBは、図10に示すよう
に、ロボットコントローラ10に接続され、このロボッ
トコントローラ10で行われる制御によって駆動され
る。また、ロボットRBの各軸の角度は図示しないエン
コーダによって検出され、検出値はロボットコントロー
ラ10に入力される。ロボットコントローラ10にはテ
ィーチングボックス20が接続され、このティーチング
ボックス20からティーチング(教示)指令が出力され
る。ティーチングボックス20には、ティーチング用の
通常の操作ボタンの他に後述するキャリブレーション用
の操作ボタン30が設けられている。ティーチングボッ
クス20の操作により設定された内容はロボットコント
ローラ10の図示しないメモリに記憶されるとともに、
図示しないCPUは上記メモリの記憶内容に基づき後述
する図1および図2の処理を行う。以下、図1および図
3から図5を併せ参照してロボットRBの第3軸3の軸
角度θ3 、つまり第1のアーム5と第2のアーム6とが
なす角度θ3 の原点位置のキャリブレーションを行う第
1の実施例について説明する。
【0012】図3はロボットRBの各軸の構成を概念的
に示したものであり、図4は図3の矢視J方向、つまり
上面を示している。図4は上記キャリブレーションが正
確になされている状態を示したものであり、第3軸3の
原点位置が第1のアーム5の延長線分Eとなっている。
なお、第2軸2および第4軸4の原点位置は特に規定さ
れておらず、これについてのキャリブレーションは行う
必要がない。ただし、軸角度の基準となる位置を示せば
第2軸2についてはロボットRBの正面中心線D(図9
参照)であり、また、第4軸4については第2のアーム
6である。
【0013】ここで第2軸2を位置Dから右回りにθ2
だけ回転させるとともに第3軸3を原点位置Eから左回
りにθ3 だけ回転させ、さらに第4軸4を位置6から左
回りにθ4 だけ回転させてツール先端Pを所定位置に停
止させたものとする。このときエルボの姿勢SPを仮に
状態0とする。そこでツール先端Pが上記所定位置に停
止されかつ同一姿勢のままとなるようエルボの姿勢SP
を状態0と中心線Dを対称中心にして対称となる状態1
にする。なお、このとき各軸2〜4の角度は状態0の場
合と絶対値は等しく、極性は反対となる(同図破線参
照、状態0と同一のものには符号にダッシュを付与して
いる)。
【0014】しかし、図5に示すように第3軸3の本来
の原点位置Eが左回り方向にΔθ3だけずれてしまい原
点位置がGとなってしまうことがある。かかる場合はキ
ャリブレーションを行う必要がある。このとき状態0に
おいて、第3軸3が原点位置Gから上記と同じ角度θ3
回転したものとすると、第4軸4はその本来の正しい位
置HC から第4軸4の軌跡HL上において左回り方向に
上記ずれ角Δθ3 に応じた距離だけ離間した位置H1 に
ずれてしまうことになる。状態1の場合も同様に第3軸
3´が原点位置Gから上記と同じ角度ーθ3 回転したも
のとすると、第4軸4´はその本来の正しい位置HC か
ら第4軸4´の軌跡HL´上において右回り方向に上記
ずれ角Δθ3 に応じた距離だけ離間した位置H2 にずれ
てしまうことになる。これに応じてツール先端Pの位置
も本来の位置TC からそれぞれ上記ずれ角Δθ3 に応じ
た距離だけずれてしまい、それぞれT1 (状態0)、T
2(状態1)となる。ここで対称性から明らかに両距離
(T1 とTC との間、T2とTC との間)は等しい。
【0015】そこで第3軸3の原点位置のキャリブレー
ションを行うには上記ずれ角Δθ3を求めて、原点位置
GをーΔθ3 だけずらして原点位置Eに復帰させるよう
にすればよい。この場合、ずれ角Δθ3 は図5の幾何学
的関係から明らかなようにエルボの姿勢SPを状態0と
状態1にしてやり、そのときのツール先端位置T1 、T
2 双方からの距離が等しい位置TC を求め、ツール先端
Pが位置T1 (またはT2 )にあるとき第3軸3の角度
θ3 とツール先端Pが位置TC にあるときの第3軸3の
角度θ´3 との偏差として得ることができる。以下、か
かる原理に基づくキャリブレーションの様子を図1のフ
ローチャートを参照して説明する。
【0016】オペレータがティーチングボックス20の
上記キャリブレーション用のスイッチ30を投入するこ
とで同図の処理がスタートされる。
【0017】そこで、まず、エルボの姿勢SPが状態0
で、ツール先端Pの位置が上記位置TC に位置されるよ
うにロボットRBの各軸2〜4をリモート操作して、そ
のときのツール先端位置Tc およびツール方向をティー
チングする。かかる位置および方向を示すデータは上記
メモリに記憶される(ステップ101)。つぎにエルボ
の状態が1で(ツール姿勢は変化させずに)、ツール先
端Pが上記と同じ位置TC になるようにロボットRBの
各軸2〜4をリモート操作して、そのときのツール先端
位置TC およびツール方向をティーチングする。ティー
チングデータは同様に上記メモリに記憶される(ステッ
プ102)。
【0018】つぎに上記ティーチングされた内容をプレ
イバック(再生)する操作が行われる。すなわち、最初
にステップ101で記憶されたティーチングデータが上
記メモリから読み出され、このティーチングデータに逆
変換を施して各軸2〜4の軸角度θ2 、θ3 、θ4 が演
算される。そこでこれら演算値θ2 、θ3 、θ4 を目標
値として各軸2〜4を駆動するモータを駆動制御する。
これに応じてロボットRBは駆動され、ツール先端位置
Pは位置T1 に移動され、停止する。このときオペレー
タはツール先端Pの座標位置T1 に第1の目印を立てて
おく(ステップ103)。
【0019】続いてステップ102で記憶されたティー
チングデータが読み出され、このティーチングデータに
逆変換を施して各軸2〜4の軸角度ーθ2 、ーθ3 、ー
θ4が演算される。そこでこれら演算値ーθ2 、ーθ3
、ーθ4 を目標値として各軸2〜4を駆動するモータ
を駆動制御する。これに応じてロボットRBは駆動さ
れ、ツール先端位置Pは位置T2 に移動され、停止す
る。このときオペレータはツール先端Pの座標位置T2
に第2の目印を立てておく(ステップ104)。ここで
第1の目印の位置(T1 )と第2の目印の位置(T2 )
とが一致しているか否かが判断される(ステップ10
5)。このステップ105の判断結果がYESであり、
両目印の位置が等しい場合には、第3軸3の原点位置E
にはずれがないものとして処理は終了する(図4の場
合)。一方、ステップ105の判断結果がNOであり、
両目印の位置が等しくない場合には、現在のエルボ姿勢
SP=1における第3軸3の角度の絶対値θ3 をエンコ
ーダで検出し、検出値θ3 を上記メモリに記憶しておく
(ステップ106)。そしてつぎにロボットRBの第3
軸3のみをリモート操作してツール先端Pを第1の目印
および第2の目印から等距離の位置TC に合わせ、その
ときの第3軸3の角度の絶対値θ´3 を上記エンコーダ
で検出し、該検出値を上記メモリに記憶しておく(ステ
ップ107)。
【0020】つぎにステップ106、107で記憶され
た角度θ3 、θ´3 を読みだして第3軸3の原点位置ず
れがこれらの偏差Δθ3 =θ´3 ーθ3 として演算され
る。そして、演算されたずれ量ーΔθ3 だけ第3軸3の
原点位置をずらす処理を行う。なお、角度θ3 の極性は
図5において左回り方向がプラスであるものとする(図
5参照;ステップ108)。以上のようにして第3軸3
の原点位置のキャリブレーションがなされると、作業軌
跡のティーチングが正確になされ、補間制御が高精度に
行われる。しかも、キャリブレーションの作業は特殊な
治具を用いることないので未熟練なオペレータであって
も確実にかつ短時間で行うことができる。
【0021】つぎに、図2および図6から図8を併せ参
照してツールTLの各部の長さのキャリブレーション、
つまりツールTLをロボットRBの第4軸4に取り付け
た際のツールTLの寸法ずれを補正するキャリブレーシ
ョンを行う第2の実施例について説明する。
【0022】まず、この第2の実施例に適用される原理
について説明する。
【0023】図6は図3の矢視J方向(上面)を示した
ものであり、上記キャリブレーションが正確になされて
いる場合を想定している。同図はツール先端Pを定点C
Oに停止させたままで、該定点COを回転中心にして第
4軸4を円弧状の軌跡CLに沿って回転させツールTL
を矢印Cに示すように回転させる動きを示している。以
下、かかる動きを説明の便宜のため「先端停止制御」と
呼称することにする。この先端停止制御は、定点COの
位置データと、ツールTLが第4軸4に配設された際の
該ツールTLの各部の長さを示す長さデータに基づき各
軸2〜4を駆動することにより行われる。ツールTLは
第4軸4の中心からコーナまでの部分の要素L1 とこの
要素L1 の先端に直角に形成され、コーナからツール先
端Pまでの部分の要素L2 とから成っている。ここで上
記メモリには上記長さデータとして要素L1 、L2 の長
さはそれぞれTx 、TY であるという内容が記憶されて
いる。
【0024】しかし、ツールTLを第4軸4に取り付け
るときの取り付け誤差等によって実際には要素L1 の長
さはT´x に、要素L2 の長さはT´Y になっていしま
い(図7実線参照)、上記メモリに記憶された長さデー
タTx 、TY (図7破線参照)とそれぞれ偏差ΔTX 、
ΔTY だけ異なってしまう。
【0025】よって、この場合、上記メモリに格納され
た長さデータTx 、TY に基づきツールTLの先端停止
制御を行ったものとすると、ツール先端Pは実際には軌
跡CTLを描くことになり、定点COに停止されないこ
とになる(図7参照)。なお、この場合、第3軸3の原
点位置ずれは発生していないことを前提としている。こ
こでツールTLの回転方向を仮に右回り方向をプラスと
して定義して(図7参照)、ツール先端位置の幾何学的
関係を検討してみると、図8に示すようにツール先端P
が位置P0 にあるときの要素L1 の方向を示す単位ベク
トルをtx 、要素L2 の方向を示す単位ベクトルをtY
とし、ツール先端Pを位置P0 から回転角C=90度だ
け回転させたときの位置をP1 、回転角C=ー90度だ
け回転させたときの位置をP2 とすれば、P1 を始点と
しP2 を終点とするベクトルΔは、 Δ=ー2ΔTY ・tX +2ΔTX ・tY …(1) となるのは明かである。したがって、ベクトルΔが得ら
れれば、これにより偏差ΔTX 、ΔTY を知ることがで
き、この偏差に基づき上記メモリに記憶された長さデー
タの内容を補正するキャリブレーションを行うことがで
きる。以下、かかる原理に基づくキャリブレーションの
様子を図2のフローチャートを参照して説明する。
【0026】オペレータがティーチングボックス20の
上記キャリブレーション用のスイッチ30を投入するこ
とで同図の処理がスタートされる。
【0027】まず、最初にツール先端Pが定点COに位
置され、かつツールTLの回転角度Cが所定の角度にな
るように上記メモリに記憶された長さデータに基づき各
軸2〜4をリモート操作する。この結果、ツール先端位
置は、長さデータと実際の長さとの間にずれがあるとき
は上述するようにCOではなくP0 となる。このときの
ツールTLの回転角度Cを0度と定義する(図8参照;
ステップ201)。そしてステップ201のツール姿勢
における要素L1 の方向単位ベクトルおよび要素L2 の
方向単位ベクトルtX 、tY をそれぞれエンコーダの出
力に基づき求め、記憶しておく(ステップ202)。つ
ぎに上記長さデータに基づく先端停止制御を行い、ツー
ル先端Pが定点COに位置されるようにツール先端TL
の回転角度Cを右回りに90度だけ回転させる。この結
果、上記長さずれのためツール先端位置はCOではなく
P1 となる。そしてこのツール先端位置P1 に目印を立
てておく(ステップ203)。今度は回転角度C=0度
を起点にして逆回りに90度回転させる同様な先端停止
制御を行う。しかしてツール先端位置はCOでなくてP
2 となる(図8参照;ステップ204)。
【0028】ここで、現在のツール先端位置P2 とステ
ップ203でセットされた目印の位置P1 とが一致して
いるか否かが判断される(ステップ205)。ステップ
205の判断結果がYESである場合は、長さデータと
実際の長さとの間にずれがなく先端停止制御が正確にな
され、ツール先端Pは常に定点COにある場合なので以
下の処理を行う必要がなく、ここで処理は終了する。一
方、ステップ205の判断結果がNOである場合には、
つぎのステップ206において目印の位置P1を始点と
し、現在のツール先端位置P2 を終点とするベクトルΔ
を、ステップ202で記憶した単位ベクトルtX 、tY
の成分に分解する処理を行う。この結果、ベクトルΔを
下記(1)´式として得ることができる。
【0029】Δ=a・tX +b・tY …(1)´ よって、前記(1)式との比較により要素L1 の偏差Δ
TX をtY の係数bに1/2を乗じたものとして、また
要素L2 の偏差ΔTY をtX の係数aにー1/2を乗じ
たものとして求めることができる。こうして得られた偏
差ΔTX 、ΔTY を上記メモリの記憶データTX 、TY
にそれぞれ加算して、補正長さデータTX +ΔTX (=
T´X )、TY +ΔTY (=T´Y )を上記メモリに更
新、記憶する(ステップ207)。以上のようにしてツ
ールTLの長さデータのキャリブレーションがなされる
と、作業軌跡のティーチングが正確になされ、補間制御
が高精度に行われる。しかも、キャリブレーションの作
業は特殊な治具を用いることないので未熟練なオペレー
タであっても確実にかつ短時間で行うことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、水
平多関節ロボットの第3軸の原点位置およびツール各部
の長さのキャリブレーションを簡易にかつ常に正確に行
うことができるようになる。しかも、特殊工具を使用す
る場合に較べて熟練を要することがなく短時間でキャリ
ブレーションが行える。このため、ロボットの軌跡制御
の精度および作業効率が大幅に向上するとともにオペレ
ータにかかる負担が大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るロボットのキャリブレーシ
ョン装置の第1の実施例を示すフローチャートである。
【図2】図2は本発明に係るロボットのキャリブレーシ
ョン装置の第2の実施例を示すフローチャートである。
【図3】図3は実施例が適用される水平多関節ロボット
の各軸の動きを概念的に示す図である。
【図4】図4は図3を上面からみた図であり、第1の実
施例を説明するために用いた図である。
【図5】図5は図3を上面からみた図であり、第1の実
施例を説明するために用いた図である。
【図6】図6は図3を上面からみた図であり、第2の実
施例を説明するために用いた図である。
【図7】図7は図3を上面からみた図であり、第2の実
施例を説明するために用いた図である。
【図8】図8は図3を上面からみた図であり、第2の実
施例を説明するために用いた図である。
【図9】図9は実施例が適用される水平多関節ロボット
の構成を示す斜視図である。
【図10】図10は図9のロボットの制御系の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 第1軸 2 第2軸 3 第3軸 4 第4軸 5 第1のアーム 6 第2のアーム 10 ロボットコントローラ 20 ティーチングボックス 30 キャリブレーション用スイッチ RB ロボット TL ツール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のアームを左右方向に回動する
    第1のアーム回動軸と、前記第1のアームの先端に枢着
    された第2のアームを左右方向に回動する第2のアーム
    回動軸と、前記第2のアームの先端に装着されたツール
    を回動するツール回動軸とを有した水平多関節ロボット
    における前記第2のアーム回動軸の原点位置のキャリブ
    レーションを行うロボットのキャリブレーション装置に
    おいて、前記第1および第2のアームによるアーム姿勢
    が左右対称となりかつ前記ツールの先端位置が一致する
    ように前記ロボットの第1および第2の姿勢をそれぞれ
    ティーチングするティーチング手段と、 前記ティーチング手段のティーチング結果に基づき前記
    第1および第2のアーム回動軸ならびに前記ツール回動
    軸を駆動して前記第1および第2の姿勢をそれぞれプレ
    イバックするプレイバック手段と、 前記プレイバック手段により前記第1および第2の姿勢
    がプレイバックされた際に前記第2のアーム回動軸の回
    転角度を検出するとともに、当該第1の姿勢における前
    記ツールの先端位置からの距離と当該第2の姿勢におけ
    る前記ツールの先端位置からの距離とが等しくなる位置
    まで前記ツールの先端が移動するように前記第2のアー
    ム回動軸を駆動したときの該第2のアーム回動軸の回転
    角度を検出する角度検出手段と、 前記角度検出手段で検出された各回転角度の偏差に応じ
    て前記第2のアーム回動軸の原点位置を補正する手段と
    を具えたロボットのキャリブレーション装置。
  2. 【請求項2】 第1のアームを左右方向に回動する
    第1のアーム回動軸と、前記第1のアームの先端に枢着
    された第2のアームを左右方向に回動する第2のアーム
    回動軸と、前記第2のアームの先端に装着されたツール
    を回動するツール回動軸とを有した水平多関節ロボット
    における前記ツールの各部の長さを示す長さデータのキ
    ャリブレーションを行うロボットのキャリブレーション
    装置において、 前記ツールの先端が定点に停止され、かつ前記ツールが
    該定点回りに回転するように前記長さデータに基づき前
    記第1および第2のアーム回動軸並びに前記ツール回動
    軸を駆動制御するツール先端停止制御手段と、 前記ツール先端停止制御手段により前記ツールが回転制
    御された際に前記ツールが所定回転位置にあるときの前
    記ツールの各部の方向をそれぞれ検出するとともに、当
    該所定回転位置から前記ツールが正逆それぞれに90度
    だけ回転したときの前記ツール先端の第1および第2の
    位置をそれぞれ検出する検出手段と、 前記第1および第2の位置を結ぶベクトルの成分を前記
    ツール各部の検出方向について求め、該求めた成分に基
    づき前記長さデータで示される前記ツール各部の長さと
    前記ツールが前記第2のアームに装着された際の前記ツ
    ール各部の長さとの偏差を演算して、該偏差に応じて前
    記長さデータを補正する手段とを具えたロボットのキャ
    リブレーション装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960033665A (ko) * 1995-03-29 1996-10-22 이종수 수평다관절 로보트의 작업위치 조정방법
JP2009274188A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Denso Wave Inc 6軸ロボットの2軸原点位置較正方法、6軸ロボットの制御装置、多関節型ロボットの軸原点位置較正方法及び多関節型ロボットの制御装置
JP2009274187A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Denso Wave Inc 6軸ロボットの3軸原点位置較正方法、6軸ロボットの制御装置、多関節型ロボットの軸原点位置較正方法及び多関節型ロボットの制御装置
JP2009274186A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Denso Wave Inc 6軸ロボットの5軸原点位置較正方法、6軸ロボットの制御装置、多関節型ロボットの軸原点位置較正方法及び多関節型ロボットの制御装置

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