JPH05176946A - 哺乳動物胚移植用ストロー及びその製造法 - Google Patents

哺乳動物胚移植用ストロー及びその製造法

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JPH05176946A JP35675391A JP35675391A JPH05176946A JP H05176946 A JPH05176946 A JP H05176946A JP 35675391 A JP35675391 A JP 35675391A JP 35675391 A JP35675391 A JP 35675391A JP H05176946 A JPH05176946 A JP H05176946A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 胚移植用ストローに希釈液を入れて冷却凍結
し、この上にガラス化低温保存液を直接接するように注
入し、それと同時あるいはその前後に胚を注入し、これ
を液体窒素で冷却しガラス化することよりなる哺乳動物
胚移植用ストロー及びこのストローの製造法。 【効果】 胚移植用ストローは使用時に簡単な操作でガ
ラス化低温保存液と希釈液とが混和し、胚を損傷させる
ことなく、哺乳動物を受胎させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウシ等の哺乳動物胚を
ガラス化低温保存し、胚移植時にこれを用いて直接移植
することのできる胚移植用ストロー及びその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ウシの受精卵移植において、凍結胚を融
解後凍結ストローのまま移植することは、融解後の耐凍
剤の除去の操作を大きく簡素化する。今までに、緩速凍
結により凍結された胚を、融解後ストロー内で凍結溶液
と希釈溶液を混和させることによって耐凍剤の除去を行
い、凍結ストローで直接移植する方法(Suzuki et al.,
1983; Leibo,1984; Chupin et al.,1984) 、凍結メディ
ウムに蔗糖を添加し、融解後凍結ストローで直接移植す
る方法 (Massip et al.,1987; Kajiwara et al.,1988;
Suzuki et al.,1989) 、あるいは、耐凍剤にエチレング
リコール (Dochiet al.,1991)、プロピレングリコール
(Suzuki et al.,1990) を用いることにより、耐凍剤を
除去することなく直接移植する方法が報告されている。
【0003】Massip et al.(1987) は、ガラス化された
ウシ胚を融解後ストロー内で希釈することにより、直接
移植する可能性を示唆している。ガラス化低温保存液は
耐凍剤を高濃度に含み毒性が高く、長時間のガラス化低
温保存液への暴露は胚の生存率の低下を招く。従って、
ガラス化低温保存の場合、融解後ストロー内で希釈溶液
と凍結溶液を短時間で混和させる方法を適用することが
望ましい。融解後ストロー内で希釈液と凍結溶液を混和
させる方法は、凍結溶液と希釈溶液を空気層で分け、融
解後ストローを指で弾くことにより空気層を浮き上がら
せ、凍結溶液と希釈溶液を混合させ耐凍剤の除去を行う
ものである。しかし、この方法は、空気層の大きさによ
って上手く混合しないことが経験された。即ち、空気層
が大きすぎる場合、ストローを指で弾くと空気層が小さ
く分裂してしまい、浮き上がらなかったり、小さすぎる
場合は凍結溶液と希釈溶液が凍結前に混合してしまうこ
とがしばしばあった。この様に、この方法は凍結前のス
トローへ凍結溶液および希釈溶液の充填において、適切
な空気層の大きさにするために微妙な操作が要求され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
ガラス化低温保存液と希釈液との間に空気層を設けるこ
となく、従って使用時にストローを指で弾いて空気層を
浮き上がらせることなく両液を容易に混合することので
きる胚移植用ストロー及びその製造法の提供を課題とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決する手段について鋭意検討したところ、−
20〜−25℃では、希釈液〔例えば、0.5 M 蔗糖- リン酸
緩衝液(PBS) 〕は氷結するが、ガラス化低温保存液は液
体の状態のままであることを見出した。そして、この知
見に基づいて、希釈液をストロー中に入れ、−20〜−25
℃に冷却し、希釈液を凍結させ、この上にガラス化低温
保存液を注入し、それと同時あるいはその前または後に
ガラス化低温保存液で平衝化された胚を入れ、これを液
体窒素中で冷却しガラス化させると希釈液とガラス化低
温保存液とは両者が混合されることなく保存することが
でき、融解後ストローを指で弾くことなくガラス化低温
保存液と希釈液とを混合させることができた。特にガラ
ス化低温保存液としてエチレングリコール及びジメチル
スルフォキシドの混合液を使用すると、約2分間でガラ
ス化が可能であり、従来ガラス化に長時間を要していた
操作が短時間ですみ、高い生存性で、しかも高い成功率
で胚移植に成功した。本発明は、このような知見に基づ
いてなされたものである。
【0006】すなわち、本発明は、(1)希釈液凍結体
と胚を含むガラス化低温保存液とが接触してストロー中
に密封封入されている哺乳動物胚移植用ストロー、
(2)胚移植用ストローの一端を密封し、その上にガラ
ス化低温保存液の凝固温度より高い凝固点を有する希釈
液を入れて冷却して希釈液を凍結させ、この上に接する
ようにガラス化低温保存液を入れ、それと同時あるいは
後に胚を注入し、ストローの他端を密封し、これを液体
窒素中で冷却してガラス化することを特徴とする哺乳動
物胚移植用ストローの製造法に関する。
【0007】本発明における希釈液には、組織培養液あ
るいは蔗糖やトレハロース等の糖類を溶解させた組織培
養液等を用いることができる。これらの溶液の凝固点
は、ガラス化低温保存液の凝固点より高い温度にある。
ストロー内の希釈液を予め凍結させ、それに接する様に
ガラス化低温保存液を注入すると、ガラス化低温保存液
は希釈液と混ざり合うことがないので好ましい。また、
ガラス化低温保存液はエチレングリコール、ジメチルス
ルフォキシド(DMSO) 、プロパンジオール、グリセロー
ル等の凝固点が希釈液のそれよりも低温にあるものが使
用される。このガラス化低温保存液は、これらを単独で
使用してもよく、またこれらを混合してもよい。またさ
らに、ダルベッコリン酸緩衝液等で希釈して用いてもよ
い。
【0008】本発明について胚移植用ストローの製造法
を示して説明すると、まず、ストローの一端を密封し、
これを冷媒の中に浸漬する。この冷媒としては、メタノ
ール、エタノール等のような凍結保存するときの温度
が、液体窒素等の温度より高い温度であるものが用いら
れる。この冷却されたストロー中に希釈液を入れ、希釈
液を凍結させる。希釈液は 140〜160 μl 程度の量使用
する。ここで希釈液が凍結したことを確認した上で、ガ
ラス化低温保存液を注入する。ガラス化低温保存液は、
10〜20μl 程度用いる。このガラス化低温保存液を注入
した段階では、希釈液は凍結しているが、ガラス化低温
保存液はガラス化していない。これに予め濃度の薄いガ
ラス化低温保存液中で浸漬して平衝させた哺乳動物の胚
をストロー内のガラス化低温保存液のカラムに入れる。
この胚の注入はガラス化低温保存液の注入と同時あるい
はその前又は後であってもよい。その後、ストローの上
端を密封し、これを液体窒素あるいは液体窒素ガス中に
静置して胚をガラス化させる。その後、これを液体窒素
中でガラス化のまま保存する。使用時には20℃程度の水
に浸漬すると融解される。このカラムをガラス化低温保
存液の方を上にして垂直に立てると約5分間程度のうち
にガラス化低温保存液と希釈液とが混合される。これを
ただちに受卵メスの胚移植に使用すると高い確率で受胎
を行うことができる。なお、ストローは、従来の胚移植
に用いられるストローを使用することができ、また密封
は低温で品質を損なわない限りどのようなものでも使用
することができるが、プラスチックプラグが実用的に使
用される。
【0009】また、哺乳動物には、ウシ、ブタ、ヒツ
ジ、ヤギ等が用いられる。またガラス化低温保存液はエ
チレングリコールとジメチルスルフォキシドとの混合液
を用いるのが保存中胚を死滅させることがなく、またこ
れに血清アルブミンのような蛋白質を少量加えるとその
緩衝作用によって胚を一層安定に低温保存することがで
きる。しかも、エチレングリコール及びメチルスルフォ
キシド混合液への胚の浸漬時間は約2分間でガラス化が
可能であり、従来ガラス化に長時間を要していた操作が
簡略となった。
【0010】本発明の胚移植用ストローを用いて次の実
験を行って、本発明の結果を確認した。
【0011】実験材料: 胚: ICR♀マウスに過排卵処置を施し、得られた胚盤胞
を次の実験1及び2に供した。また、過排卵処置を施し
たホルスタインあるいは和牛雌ウシより、人工授精から
7日後に非手術的に桑実胚から胚盤胞までの胚を回収
し、実験3に供した。 ガラス化低温保存液:エチレングリコール、ジメチルス
ルフォキシドおよび4mg/mlのウシ血清アルブミンが添
加された修正ダルベッコリン酸緩衝液(PBS) を、容積比
1:1:2で混合した溶液をガラス化低温保存液(VSi)
として用いた。ガラス化低温保存液をPBS で50%に希釈
した溶液を平衝溶液とした。希釈溶液には0.5 M の蔗糖
を添加したPBS が用いられた。
【0012】実験1 (1)実験方法:−20〜−25℃に冷却されたVSi への平
衝時間について検討を行った。図1に示すように、まず
希釈溶液(0.5 M 蔗糖-PBS液) を含むストローを−20〜
−25℃に冷却されたデューワー缶内のメタノールに浸
し、希釈溶液を凍結させ(図1-1)、その凍結した希釈溶
液の上にVSi を20μl オートピペットにより充填した
(図1-2)。そうすることにより、希釈溶液とVSi は空気
層を狭まず直接接触しているが混合せず、しかもVSi は
固体化していない状態にある。胚はプラスチックシャー
レ中の50%-VSiに室温で1分間浸漬、ついで−20〜−25
℃に冷却されたアルコール中のストロー内のVSi カラム
に 0.5, 2, 5, 10分間浸漬後(図1-3)、プラスチックプ
ラグで封をし(図1-4)、液体窒素ガス中に静置して2分
間冷却させた後、液体窒素中で保存された。使用時に
は、ガラス化されたサンプルを20℃の水に浸漬して融解
した。ストローはVSi カラムの方を下にして垂直に立て
られたまま5分間静置され、ガラス化低温保存液と希釈
液とを混合した。次いでストロー内容はプラスチックシ
ャーレに移され。1分以内に胚が回収された。胚はPBS
中で数回洗浄後、M16 により培養された。胚の生存性は
培養24時間で拡張胚盤胞への発育により判定された。 (2)実験結果:融解、培養後の生存率は、VSi への浸
漬時間 0.5, 2, 5および10分ではそれぞれ51%、93%、
87%および75%であった。浸漬時間 0.5分の場合の生存
率は他の区に比較して有意に低く (P<0.001; vs 2, 5
分、P<0.05; vs10分) 、10分のそれは2分に比較して有
意に低かった(P<0.05) (図2参照)。従って、浸漬時
間は2〜5分程度が好ましい。
【0013】実験2 (1)実験方法:融解後の希釈時間の影響について検討
を行った。胚は50%-VSiに室温下で1分間、−20〜−25
℃のVSi に2分間浸漬され、実験1のようにしてガラス
化された。融解後、ストローはVSi の方を下にして垂直
に立てたまま10、30および60分間室温下で静置され、ガ
ラス化低温保存液と希釈溶液が混合された。胚のストロ
ーからの回収、培養および生存性の判定は実験1のよう
にして行った。 (2)実験結果:希釈時間10、30および60分の場合の生
存率は、それぞれ91%、87%および76%であった。希釈
時間60分の生存率は、10分のそれに比較して有意に低か
った (P<0.05) 。希釈時間10分及び30分の生存率は、実
験1の希釈時間5分のそれと同等であった(図3)。
【0014】実験3 (1)実験方法:上記の方法をウシ胚に試みた。人工授
精後7日目に回収された桑実胚から胚盤胞までの胚を、
実験1のようにしてガラス化した。融解後胚をストロー
から取り出すことなく、凍結ストローを移植ストローと
し、発情から7日目の受卵牛に移植した。融解から移植
までの時間は15〜30分であった。移植後21〜35日目に超
音波診断装置により妊娠鑑定を行った。 (2)実験結果:10頭の受卵牛の移植を行い、6頭の受
胎が確認された(表1)。
【0015】
【表1】
【0016】以上述べたとおり、ガラス化胚の直接移植
のために、融解後ガラス化低温保存液と希釈溶液をスト
ロー内で混和させ耐凍剤の除去を行う方法を試みた。ま
ず、マウス胚盤胞を用い2つの予備実験を行った。ま
ず、低温下(−20〜−25℃)でのVSi への最適浸漬時間
が調べられ、2分が最も高い生存率をもたらすことが明
らかとなった。次いで、融解後の蔗糖溶液中での希釈時
間の影響について調べ、30分以内であれば、生存性に影
響しないこと、60分以上では生存性が低下することが明
らかとなった。この方法をウシ胚で試みた結果、10頭の
受卵牛への移植で6頭の受胎が確認された。次に、本発
明の実施例を示す。
【0017】
【実施例1】 (1)直接移植用ストローの調製 10〜20μl の空気層をはさんで0.5 M 蔗糖-PBS 140〜16
0 μl を含む0.25mlストローをデューワー缶内の−20〜
−25℃のメタノール中に浸し、0.5 M 蔗糖-PBSの凍結を
行う。別に、エチレングリコール、ジメチルスルフォキ
シドおよび4mg/mlのウシ血清アルブミンを添加したダ
ルベッコリン酸緩衝液(PBS) の容積比1:1:2の比で
混合された溶液をガラス化低温保存液とした。次に、前
記の凍結した希釈液の0.5 M 蔗糖-PBSの上に20μl のこ
のガラス化低温保存液を直接接するように注入した。一
方、過排卵処置されたホルスタインより、人工授精から
7日後に非手術的に回収された桑実期の胚を、ガラス化
低温保存液をPBS で50%希釈した溶液である平衝溶液
に、室温で1分間浸漬した。この平衡化させた胚をガラ
ス化低温保存液を注入したストローの中にピベットで入
れ、ストローの上端をプラスチックプラグで密封し、液
体窒素ガス中で2分間冷却した。このストローを液体窒
素中で保存した。
【0018】(2)移植用ストローの使用 ウシに移植するさいに、この凍結ストローを取り出し、
20℃の水に浸漬して融解し、ストローはガラス化低温保
存液の方を下にして垂直に立て、5分間放置してガラス
化低温保存液と希釈液とを混合した。これを融解胚をス
トローから取り出すことなく、この移植用ストローのま
ま、発情から7日目の受卵牛に移植した。移植後21〜35
日目に超音波診断装置により妊娠鑑定を行ったところ、
妊娠が確認された。
【0019】
【実施例2】ウシ桑実胚を10%-グリセロールと20%-プロ
パンディオールを4mg/ml のウシ血清アルブミンが添加
された修正ダルベッコのリン酸緩衝液(PBS) に混合した
溶液(VS1) に室温下で10分間浸漬した。次いで、−20〜
−25℃に冷却されたストロー内で1Mシュクロース-PBSの
上に重層された25%-グリセロールと25%-プロパンディオ
ールをPBS に混合した溶液〔Massip et al., Cryo-Lett
ers 7, 270(1986)〕(VS2液)中に胚を移した。10分後、
ストローを液体窒素ガス中に移し、 2分間冷却し、その
後液体窒素中で保存した。融解後、ストローをVS2 の方
を下にして垂直に立てられたまま5分間室温下で静置さ
せ、ガラス化低温保存液と希釈溶液とを混合し、胚をス
トローから取り出すことなく、凍結ストローを移植スト
ローとし、発情から7日目の受卵牛に移植した。融解か
ら移植までの時間は15〜30分であった。移植後21〜35日
目に超音波診断装置により妊娠鑑定を行った。その結果
を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】
【実施例3】ディッシュ内の40% エチレングリコール、
18% フィコール、0.3MシュクロースをPBS に混合した液
〔Kasai et al., J.Reprod.Fertil 89, 91(1991)〕(EFS
液)に、ウシ桑実胚を室温下で1分間浸漬した。次いで
胚を−20〜−25℃に冷却されたストロー内で0.5Mシュク
ロース-PBS液の上に重層された EFS液に移した。1分以
内にストローを液体窒素ガス中で2分間冷却し、その後
液体窒素中で保存した。融解後、ストローをEFS の方を
下にして垂直に立てたまま5分間室温下で静置し、ガラ
ス化低温保存液と希釈溶液とを混合した。胚をストロー
から取り出すことなく、冷凍ストローを移植ストローと
し、実施例1と同様に移植し、妊娠鑑定を行った。その
結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】本発明の移植用ストローは、融解時何の
操作をすることなく、ストロー内のガラス化低温保存液
と希釈液とが融解混合し、自然に希釈が行なわれ、胚保
存ストローのままで移植が可能である。従って、従来の
ようにストローを指ではじいてストロー内の空気層が分
裂してガラス化保存液と希釈液とが混合しないというよ
うな欠点が生じない。さらに融解すると同時にガラス化
低温保存液と希釈液とが混合されるので、融解後に胚が
ガラス化低温保存液に暴露されている時間を可能な限り
最小限に制限でき、ガラス化低温保存液の毒性の胚への
影響を少くし、胚の死滅する確率を低くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の哺乳動物胚移植用ストローの製造手順
を示す模式図。
【図2】実験1の−20〜−25℃のガラス化低温保存液に
胚を浸漬したときの浸漬時間が胚の生存性に及ぼす影響
を示す。
【図3】実験2の希釈時間が胚の生存性に及ぼす影響を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清家 昇 北海道千歳市梅ケ丘1丁目2−14 (72)発明者 貝沼 平敏 北海道千歳市信濃2−31 ニューシティー 信濃B−201

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希釈液の凍結体と胚を含むガラス化低温
    保存液とが接触してストロー中に封入されている哺乳動
    物の胚移植用ストロー。
  2. 【請求項2】 胚移植用ストローの一端を密封し、その
    上に希釈液を入れ、冷却して希釈液を凍結させ、この上
    に接するようにガラス化低温保存液を入れ、それと同時
    あるいはその前または後に胚を注入し、ストローの他端
    を密封し、これを液体窒素中で冷却してガラス化するこ
    とを特徴とする哺乳動物胚移植用ストローの製造法。
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