JPH05176894A - 自覚式検眼装置及び加入度数の決定方法 - Google Patents

自覚式検眼装置及び加入度数の決定方法

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JPH05176894A
JPH05176894A JP4000920A JP92092A JPH05176894A JP H05176894 A JPH05176894 A JP H05176894A JP 4000920 A JP4000920 A JP 4000920A JP 92092 A JP92092 A JP 92092A JP H05176894 A JPH05176894 A JP H05176894A
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Hisanori Akiyama
久則 秋山
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憲康 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 総合的な視機能・視力の測定が可能であっ
て、しかも加入度数の決定を高精度で、且つ効率良く行
える。 【構成】 視標提示装置1は、近距離視標を被測定者の
眼前に提示する。近用棒2上で視標提示装置1を移動し
て、視標を被測定者が明視できる限界の位置まで近づけ
る。視標提示装置1が位置決めされた後、近距離視標と
被測定者との距離から近点距離が測定される。この測定
値がディオプタ値に換算され、演算手段によって調節力
が決定され、加入度数を求める。したがって、近点距離
の測定やその測定結果に基づく加入度数の決定の手順を
熟知していない測定者であっても、簡単に正確な加入度
数を決定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自覚式検眼装置及び加入
度数の決定方法に関し、特に自覚式検眼装置により近点
距離を測定して加入度数を求める加入度数の決定方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から総合的な視機能測定を行う検眼
装置では、一つのテーブルに自覚測定機と他覚測定機を
設置して、1か所で問診から装用テストまでの測定作業
が可能なシステムとして構築されている。眼科医や眼鏡
店における、この種の検眼装置による視機能測定には、
大まかな範囲のデータを測定する他覚測定と、この他覚
測定されたデータに基づいて、各種度数のレンズを被測
定者の眼前に配置して行われる自覚測定とがある。
【0003】ところで視標を利用して行われる自覚測定
によれば、眼の機能を評価するための尺度の一つである
調節力を測定することができる。この調節力の測定方法
には、プッシュアップ法とマイナスレンズ法の2通りが
ある。プッシュアップ法では、視標を眼前の明視できる
限界点まで近付けて、その輪郭がぼける位置を求めて近
点距離を測定する。マイナスレンズ法では、視標を40
cmの位置に提示して、それがぼけるまでマイナスレンズ
を被測定者の眼前に加入する。いずれの方法であって
も、視標の提示位置を移動させたり、或いは視標やレン
ズ度数を切替える必要がある。そしてこの種の自覚測定
を行う装置は、従来から近点距離測定装置として知られ
ている。なお、近点距離とは眼球の調節により近くを見
ようとするときの、網膜上に結像可能な外部対象物まで
の距離を言う。
【0004】たとえば、特開昭62−14828号公
報、或いは実開平3−16903号公報に開示されてい
る近点距離測定装置、或いは自覚式検眼システムでは、
モータにより視標を移動させると同時に、手動ハンドル
などを設けて手動で視標を近点付近で移動させ、更に、
測定者が椅子から立ち上がらないでも、視標を回転さ
せ、或いは視標を被測定者の正中線の方向に移動させる
ことができる。これらの装置では、自覚測定により加入
度数を決定するための検眼作業を容易なものにし、且つ
調節力の測定精度を高める工夫がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、測定されたデ
ータから所定の演算手順で調節力を求める計算は、時間
と手間を要する。とくに、眼鏡レンズの作成にあたって
は、被測定者に対する問診によって被測定者が要求する
近業距離情報に基づいて近業目的距離を入力しなくては
ならない。
【0006】そして、調節力の測定結果と近業目的距離
に基づいて被測定者が希望する加入度数を決定するに
は、測定されたデータに対する的確な評価も必要にな
る。このため、視標位置や視標の切換などを電動で行っ
た場合でも、必要な加入度数の決定に手間取ったり、測
定精度の確保が難しいという問題点があった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、総合的な視機能・視力の測定が可能であっ
て、しかも加入度数の決定を高精度で、且つ効率良く行
える自覚式検眼装置を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、自覚式検眼装
置により複数回測定された近点距離に基づいて、簡単な
手順で加入度数を求めることができる加入度数の決定方
法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、被測定者に視標を提示して視力或いは視
機能を測定する自覚式検眼装置において、近距離視標の
提示手段と、前記提示手段を移動する移動手段と、前記
移動手段により位置決めされた前記近距離視標と被測定
者との距離、及び指定された近業目的距離に基づいて加
入度数を演算する演算手段と、を有することを特徴とす
る自覚式検眼装置が、提供される。
【0010】また、本発明によれば、自覚式検眼装置に
より近点距離を測定して加入度数を求める加入度数の決
定方法において、被測定者が明視できる視標を選択して
提示して、前記視標の提示位置を変化させて近点距離を
複数回測定し、前記近点距離に基づいて前記被測定者の
平均化された調節力を演算し、前記調節力(D)と近業
目的距離(M)を下記の式(1)に代入することによっ
て、 X=(1/M)−D×α(但し、αは1/2乃至2/3とする。)…(1) 前記被測定者の加入度数(X)を求めるようにしたこと
を特徴とする加入度数の決定方法が、提供される。
【0011】
【作用】提示手段によって、近距離視標を被測定者の眼
前に提示する。更に、移動手段は前記提示手段を移動し
て、被測定者が明視できる限界の位置まで近づける。前
記移動手段により位置決めされた後、近距離視標と被測
定者との距離から近点距離が測定される。この測定値は
ディオプタ値に換算され、演算手段によって調節力が決
定され、更に加入度数が求められる。
【0012】本発明の加入度数の決定方法は、前記自覚
式検眼装置を取り扱う方法の発明であって、近点距離の
測定やその測定結果に基づく加入度数の決定の手順を熟
知していない測定者であっても、簡単に正確な加入度数
を決定できる方法である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、視標提示装置1を近用棒2に取り付け
た状態で示す側面図である。視標提示装置1は複数の視
標を備えており、視標駆動部3と視標制御部4から構成
されている。近用棒2は、側面部分に距離(cm)とディ
オプタ値(D)が表示され、測定アーム部5の先端部分
の取付けユニット部6に、ねじ7によって取り外し自在
に固定されている。この取付けユニット部6は、測定ア
ーム部5の先端部分で図の上下方向の軸周りに回動自在
に取り付けられている。なお、測定アーム部5は後述す
るヘッド支持部(図2参照)によって支持されている。
【0014】視標提示装置1の視標駆動部3には駆動モ
ータが内蔵されていて、近用棒2に沿って所定の範囲で
スライドして、視標制御部4を近用棒2の所定位置に位
置決めをする。測定ヘッド部8は、左右の瞳孔間距離
(PD)に位置の調整が可能なレンズユニット9と、こ
のPDを制御するためのPDコントロール回路(図3,
図4参照)などを内蔵するPDユニット10から構成さ
れる。この測定ヘッド部8は、測定アーム部5の先端部
分の下側に吊り下げられており、レンズユニット9は、
そこに内蔵されたレンズ系を切り換えて所望の屈折度の
レンズを被測定者の眼前に配置するものである。また、
測定ヘッド部8のPDユニット10には、PD制御基板
11が設けられていて、ここに光信号に変換された視標
選択信号や視標位置の指令信号を出力する、例えばLE
D回路等の発光素子11aなどが配置されている。さら
に、視標提示装置1側の視標制御部4にはこの発光素子
11aからの光信号を受信するセンサ回路12が設けら
れている。
【0015】視標制御部4は、視標制御用のコントロー
ル回路を配置した制御基板13を備えている。この制御
基板13は、視標制御部4のセンサ回路12で受信され
た視標選択信号に基づいて、後述する視標モータを回転
制御するものである。これによって、視標制御部4は複
数の視標の中から選択された視標に切り換えられる。ま
た、視標位置の指令信号に基づいて視標駆動部3の駆動
モータが制御され、視標提示装置1を近用棒2に沿って
位置決めしている。
【0016】図2は、視標提示装置1を含む自覚式検眼
システムの全体構成を示す正面図である。測定アーム部
5は、ヘッド支持部14によって垂直方向に上下動自在
に、かつ水平面内で回転自在に支持されている。このヘ
ッド支持部14は、ディスプレイが内蔵された検眼テー
ブル15の右手奥に立設されている。また、この検眼テ
ーブル15上には左右方向にスライド自在に移動台16
が設けられている。移動台16には、例えば他覚式検眼
装置などを載せることができ、自覚測定に先立って検眼
テーブル15の中央位置までスライドさせて、他覚測定
を実行することができる。検眼テーブル15の下には、
メインコントローラを内蔵する基台部17が配置されて
いる。このメインコントローラは、後述するように自覚
式検眼システム全体を制御するものである。なお、図2
では視標提示装置1は視標制御部4が近用棒2と平行状
態になるように視標駆動部3に対して折りたたまれてい
る。また、近用棒2自体も測定アーム部5の先端部分を
中心に図1に示す使用状態の位置から、測定アーム部5
と平行に位置(退避状態)まで回転している。
【0017】図2において被測定者は、検眼テーブル1
5の手前側に座る測定者と対面するように、装置の正面
向う側に座る。近用棒2は、測定者からの指令に基づい
て、検眼テーブル15上で手前側に約90°回転して、
図1の使用状態に切り換えられる。さらに、左右のレン
ズユニット9a,9bのそれぞれ左右方向の位置を調整
して、測定窓9c,9dを被測定者の瞳孔位置に一致さ
せる。その上で、PDユニット10に設けた信号用窓1
1bから光信号に変換された視標選択信号や視標板の位
置指令が出力される。これによって、視標提示装置1に
より被測定者に所定の視標が提示され、視力或いは視機
能測定が可能になる。
【0018】図3は、自覚式検眼システムを制御するた
めのコントロール回路の構成を示すブロック図である。
左右のレンズユニット9a,9bでは、内蔵されたレン
ズディスクの回転位置を制御するコントロール回路によ
って、所望するレンズが測定窓9c,9dに配置され
る。そのため電源を入れたときには、光学ディスクの回
転の位置を読み取る必要がある。ここでは、左側のレン
ズユニット9aについて、光学ディスクに配置された球
面レンズセンサ、乱視レンズセンサ、切換センサ、オー
トクロスセンサ、及びプリズムセンサなどの光学センサ
61から左側のレンズユニット9aに配置されたコント
ロール回路62に、それぞれの回転位置信号が出力され
る。このコントロール回路62は駆動回路及びインタフ
ェース回路を含み、この駆動回路には、それぞれパルス
モータで構成される球面レンズモータ、乱視レンズモー
タ、切換モータ、オートクロスモータ、及びプリズムモ
ータなどのモータ63が接続される。また、コントロー
ル回路62はPDユニット10内に配置されたPDコン
トロール回路64を介してメインコントロール回路65
に接続されている。これらのモータ63は、インタフェ
ース回路を介して基台部17に内蔵されたメインコント
ロール回路65から入力されるコマンドデータによって
定速駆動される。図では左側のレンズユニット9aのみ
についての制御ブロックを示している。しかし、PDコ
ントロール回路64には同様構成の右側のレンズユニッ
ト9bのコントロール回路も接続されている。メインコ
ントロール回路65には、例えば測定テーブルに配置さ
れるELディスプレイと連動するマウスによる入力装置
66が接続され、測定者からの指令に基づいてレンズデ
ィスクを回転させるコマンドデータを出力している。
【0019】図4は、視標提示装置を制御する視標コン
トロール回路とその周辺回路の構成を示すブロック図で
ある。PDコントロール回路64は、視標選択信号を光
信号に変換して視標コントロール回路67に出力する視
標選択手段であって、メインコントロール回路65に接
続されるRS232Cインタフェース64a、CPU6
4b、ROM64c、RAM64d、出力側のインタフ
ェース回路64e等から構成されている。ここで、この
インタフェース回路64eには発光回路11aをはじ
め、ここには図示しないPDコントロール用のモータな
どが接続されている。視標コントロール回路67は、受
光回路12、駆動部3の光学センサ38a、視標板46
の原点センサ51及びディップスイッチ52などが接続
される入力回路67a、CPU67b、ROM67c、
RAM67d、出力回路67eを含み、この出力回路6
7eには、駆動モータ31、視標モータ47、照明灯4
8及びブザー68などが接続されている。
【0020】このように視標提示装置1には、それとは
別体に構成されたPDコントロール回路64から視標選
択信号が光信号として入力するから、視力表視標などを
提示する視標板13を駆動させる視標制御部4の移動に
支障となるようなワイヤが不要になる。したがって、視
標制御部4で受けた視標位置の指令信号に基づいて視標
駆動部3の駆動モータ31を制御して、視標提示装置1
を近用棒2の所定の位置に停止させるとともに、視標板
46の視力表視標を切り換えながら視機能測定を行うこ
とができる。
【0021】図5は、検眼テーブル15に内蔵されたデ
ィスプレイに表示される入力画面の一例を示す図であ
る。この入力画面は、クロスライン視標を選択した状態
を示している。クロスライン視標による測定は、クロス
シリンダを眼前において両眼同時に行われるものであっ
て、近業目的距離にこのクロスライン視標が提示され
る。ディスプレイには、例えばエレクトロルミネッセン
ス(EL)ディスプレイや液晶ディスプレイなどのフラ
ット型のグラフィック表示手段が使用される。視標種類
の選択は、このディスプレイに表示されたカーソル(図
示せず)をマウスによって移動させ、グラフィック表示
された視標群90の中から指定する。選択された視標に
応じた指令が、測定ヘッド部8の発光素子11aから光
信号として視標提示装置1に与えられて、視標板が所定
角度だけ回転する。
【0022】図6には、ディスプレイに表示された近用
測定のための入力操作画面の一例を示す。近用測定にお
ける近業目的距離も、このディスプレイに表示されたカ
ーソルによって距離設定用の矢印91を選択して設定で
きる。矢印91のプラス記号(+)或いはマイナス記号
(−)位置にカーソルを当てて、マウスを所定回数だけ
操作することにより、視標提示装置1を近用棒2に沿っ
て移動できる。近業目的距離は、画面中央部分92に表
示され、測定者は画面下部93のガイダンスに従って、
被測定者に『視標がぼけたら、ボタンを押してくださ
い。』と指示すれば良い。また、スタートボタン94を
押すと、近用棒に沿って適当な速さで近距離視標提示装
置が移動し、被測定者は視標がぼけた位置でペイシェン
トキーによりストップ信号を検眼装置に入力する。この
ときの近距離視標提示装置の位置と画面中央部分92に
表示されている近業目的距離に基づいて、加入度数が演
算され、その値が画面上部の左右の領域95,96に表
示される。
【0023】つぎに、上記自覚式検眼装置により近点距
離を測定して加入度数を求める加入度数の決定方法につ
いて説明する。近用測定における加入度数の決定では、
近距離視標提示装置を被測定者の眼前で移動して、明視
可能な限界の位置(調節近点)まで視標を接近させる。
この近点距離は、被測定者が測定者、或いは検眼装置に
対して何らかの応答をすることで自覚測定される。検眼
装置では、近点距離をディオプタ値に換算した値を調節
力として演算し、被測定者の加入度数を決定する。
【0024】一般に、加入度数を測定する手順は、次の
4通りに分類される。第1は、被測定者の測定眼が老視
ではない場合に、レンズユニット9による加入度を零に
して、所定の視標を用いて1回だけ近点測定を行う方法
である。
【0025】第2は、同様に被測定者の測定眼が老視で
はない場合、複数回の近点測定を行う方法である。第3
は、被測定者の測定眼が老視の場合に、レンズユニット
9によって仮の加入度を設定して、所定の視標を用いて
1回だけ近点測定を行う方法である。
【0026】第4は、同様に被測定者の測定眼が老視の
場合、複数回の近点測定を行う方法である。このうち、
第1、第2の場合は、いずれも遠用測定における測定結
果から、被測定者の測定眼で、或いは既に装用している
眼鏡の有する調節力のみで近用測定が可能な場合であっ
て、第3、第4の場合の特殊な例であると想定される。
したがって、以下では第3、第4の場合のみを説明す
る。
【0027】まず遠用測定により遠用度数を測定した後
に、レンズユニット9に設定されたディオプタ値を仮の
加入度数とみなして、図6の入力操作画面により真の加
入度数の測定が行われる。
【0028】図7は、加入度数を決定する演算の流れを
説明するフローチャートである。図において、Sに続く
数値はステップ番号を示し、各ステップにおける設定、
あるいは選択操作は、測定者が操作画面のカーソルをマ
ウスでクリックすることにより行われ、その他の演算は
メインコントロール回路65に内蔵されたプロセッサに
よって実行される。
【0029】〔S1〕被測定者の左眼又は右眼のレンズ
ディスクを遮蔽して、測定眼を決定する。 〔S2〕近距離視標提示装置の視標板を回転させて、被
測定者が読める視標のうち一番小さい視標(最小可読視
標)を選択することにより、使用する視標を決定する。 〔S3〕近距離視標提示装置を移動して、調節力測定テ
ストを開始する。視標のスタート位置は、通常は被測定
者の眼前40cm(0.4m)に設定され、近距離視標
提示装置は近用棒に沿って適当な速さで被測定者に近づ
く。 〔S4〕視標の見え方がぼけた時、「ストップ」信号を
検眼装置に入力する。これは、測定者が被測定者の反応
をまって入力操作画面から入力する。また、被測定者に
ペイシェントキーを操作してもらっても良い。 〔S5〕ストップ信号が入力されると、近距離視標提示
装置が停止する。検眼装置本体は、自動的に近点距離を
読み込む。 〔S6〕近距離視標提示装置が停止した近点距離の値を
測定近点L(m)として、次の式からディオプタ値に換
算された仮の調節力D1を演算する。
【0030】D1=1/L ここで仮の調節力D1とは、真の調節力に仮の加入度数
を加えた値を言う。 〔S7〕演算された仮の調節力D1から、測定眼のレン
ズディスクに設定されているディオプタ値、即ち仮の加
入度を引いて、真の調節力Dを演算する。 〔S8〕ステップS7で演算された真の調節力Dと被測
定者の近業目的距離Mを、次の式に代入して、加入度数
を演算する。
【0031】 X=(1/M)−D×α(但し、αは1/2乃至2/3とする。)…(1) ここで、係数値αは被測定者の真の調節力Dに応じて選
択される。たとえば、調節力Dが2.5(ディオプタ)
以上の場合には2/3、2.5(ディオプタ)以下の場
合には1/2を使用すると良い。
【0032】図8は、複数回の調節力測定を行って加入
度数を決定する場合の、演算の流れを説明するフローチ
ャートである。図8では、図7のステップS3からステ
ップS6で仮の調節力D1を演算するまでの手順(ステ
ップ13乃至17)が異なっており、その前後の手順は
図7の場合と同様である。
【0033】〔S11〕測定眼を決定する。 〔S12〕使用する視標を決定する。 〔S13〕近距離視標提示装置を移動する。 〔S14〜S17〕平均化された調節力を決定する。すなわ
ち、まず最初に視標の見え方がぼけた時、ストップ信号
を検眼装置に入力する。ストップ信号が入力されると、
近距離視標提示装置が停止する。検眼装置本体は、自動
的に最初の近点距離L1を読み込む。この近点距離L1
を測定近点L(m)として、上記ステップS6と同様に
ディオプタ値に換算された仮の調節力D1が演算され、
ついで近距離視標提示装置を反転移動する指令を与え
る。
【0034】近距離視標提示装置がこれまでとは反対の
方向、即ち被測定者から視標を遠ざける方向に移動する
とき、被測定者は再度視標がはっきりと見えた時に、ス
トップ信号を検眼装置に入力する。2回目にストップ信
号が入力されると、近距離視標提示装置が停止して検眼
装置本体に、自動的に第2の近点距離L2が読み込まれ
る。そして、同様に第2の仮の調節力D2が演算され
る。
【0035】さらに、繰り返して視標の移動方向が反転
し、調節力の値がn個決定される。このように複数の仮
の調節力D1,D2,…を求めて、平均化された調節力
Dm(=ΣDi/n)が決定される。
【0036】〔S18〕演算された仮の調節力Dmから、
測定眼のレンズディスクに設定されているディオプタ
値、即ち仮の加入度を引いて、真の調節力Dを演算す
る。〔S19〕ステップS18で演算された真の調節力D
と被測定者の近業目的距離Mを上記式(1)に代入し
て、加入度数を演算する。
【0037】上記の説明では、図6に示す入力操作画面
とマウスのような入力手段とによって調節力測定を実行
する場合を想定している。しかし、これ以外にも例えば
図5の画面を利用することによって、同様の操作指令を
入力して近距離視標提示装置を移動することも可能であ
って、いずれの場合でも距離情報を自動的に読み取って
調節力の測定を行える。したがって、本発明の自覚式検
眼装置によれば、複数回測定された近点距離に基づい
て、簡単な手順で加入度数を求めることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、近距離
視標提示装置から距離情報を得て、調節力の計算を自動
的に行うことができる。したがって、検眼作業を行う測
定者の負担を少なくして、加入度数の決定を高精度で、
且つ効率良く行える。また、複数回測定された近点距離
に基づいて、簡単な手順で加入度数を求めることができ
るから、近用測定についての充分な知識のない測定者で
あっても、確実に加入度数を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の視標提示装置を近用棒に取り付けた状
態で示す側面図である。
【図2】本発明の自覚式検眼システムの全体構成を示す
正面図である。
【図3】コントロール回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】視標コントロール回路とその周辺回路の構成を
示すブロック図である。
【図5】ディスプレイに表示される入力画面の一例を示
す図である。
【図6】ディスプレイに表示された近用測定の入力画面
の一例を示す図である。
【図7】測定手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】測定手順の他の一例を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 視標提示装置 2 近用棒 8 測定ヘッド部 15 検眼テーブル 64 PDコントロール回路 72 リモートコントローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定者に視標を提示して視力或いは視
    機能を測定する自覚式検眼装置において、 近距離視標の提示手段と、 前記提示手段を移動する移動手段と、 前記移動手段により位置決めされた前記近距離視標と被
    測定者との距離、及び指定された近業目的距離に基づい
    て加入度数を演算する演算手段と、 を有することを特徴とする自覚式検眼装置。
  2. 【請求項2】 前記提示手段は、モータ駆動により切り
    換え自在の複数の近距離視標を有することを特徴とする
    請求項1記載の自覚式検眼装置。
  3. 【請求項3】 前記提示手段の移動を指令して、視標の
    提示位置を制御する指令制御手段を有することを特徴と
    する請求項1記載の自覚式検眼装置。
  4. 【請求項4】 モータ駆動により前記被測定者の眼前で
    切り換え自在の光学系を備えた自覚検眼用の測定ヘッド
    を有し、前記近業目的距離に応じて被測定者の加入度数
    を決定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    自覚式検眼装置。
  5. 【請求項5】 自覚式検眼装置により近点距離を測定し
    て加入度数を求める加入度数の決定方法において、 被測定者が仮の加入度を設定した状態で明視できる視標
    を選択して、 前記選択された視標の提示位置を変化させて近点距離を
    測定し、 前記近点距離と前記仮の加入度とに基づいて前記被測定
    者の真の調節力を演算し、 前記調節力(D)と近業目的距離(M)を下記の式
    (1)に代入することによって、 X=(1/M)−D×α(但し、αは1/2乃至2/3とする。)…(1) 前記被測定者の加入度数(X)を求めるようにしたこと
    を特徴とする加入度数の決定方法。
  6. 【請求項6】 前記近点距離の測定を複数回行い、平均
    化された調節力(Dm)を求めて、前記式(1)によっ
    て加入度数を算出することを特徴とする請求項5記載の
    加入度数の決定方法。
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